説明

耐震補強用型枠支持金具

【課題】H形鋼からなる耐震補強フレームに対して、耐震補強用型枠を取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる、耐震補強用型枠支持金具を提供すること。
【解決手段】主材11と、主材11の一端側に固定され、主材11に対し垂直方向に延びる第1固定垂直材12と、主材11にスライド可能に取り付けられ、主材に対し垂直方向に延びる可動垂直材13と、主材11の他端側に固定され、主材11に対し垂直方向に延びる第2固定垂直材14と、第2固定垂直材14に回転可能に取り付けられると共に、先端が可動垂直材13に回転可能に支持され、回転して前後動することにより可動垂直材13のスライド量を決定すると共に、任意のスライド量で可動垂直材13を止める調整ボルト15と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋コンクリート造の既設構築物の開口部に対して、矩形枠状に連結したH形鋼からなる耐震補強フレームを、モルタル等を介して接合一体化するに際して用いる耐震補強用型枠の支持金具に関し、特に、耐震補強フレームのフランジ部の両側に沿って設けられる一対の耐震補強用型枠をその両外側から仮押さえする耐震補強用型枠支持金具に関する。
【背景技術】
【0002】
既設構築物の耐震補強用型枠支持金具として、例えば、一対の型枠把持部材を使用して、H形鋼からなる耐震補強フレームのフランジ部の両側に沿って配置した木製または鋼製の一対の耐震補強用型枠を仮止めするものが知られている。(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0003】
また、既設構築物の耐震補強用型枠支持金具ではないが、型枠(パネル)の仮押さえ装置として、コ字形状の金属枠のうち一方の金属枠を2箇所のボルトを締め付けることによりスライドさせて、一対の型枠(パネル)を両側から挟むことにより、仮押さえするものが知られている(例えば、特許文献4,5参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−257781号公報
【特許文献2】特許第3765686号公報
【特許文献3】特開平2007−2635号公報
【特許文献4】実開昭55−35133号公報
【特許文献5】実公昭44−17465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述の特許文献1〜3のものは、一対の型枠把持部材等を使用して一対の耐震補強用型枠をそれぞれ仮止めするため、一対の型枠把持部材等それぞれをセットして締め付ける必要があり、耐震補強用型枠を取り付ける際の作業性や施工性の点で、手間がかかる、という課題があった。
また、前述の特許文献4,5のものは、型枠(パネル)をその両側から仮押さえするものの、そもそも既設構築物の耐震補強用型枠の仮押さえするものではないため、耐震補強用型枠を取り付ける際の作業性や施工性の点について、考慮がされていない。
そこで、本発明は、耐震補強用型枠を取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる、耐震補強用型枠支持金具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明の耐震補強用型枠支持金具は、H形鋼からなる耐震補強フレームのフランジ部の両側に沿って設けられる一対の耐震補強用型枠をその両外側から仮押さえする耐震補強用型枠支持金具であって、前記一対の耐震補強用型枠を横断する長さを有する主材と、前記主材の一端側に固定され、前記主材に対しほぼ垂直方向に延びる第1固定垂直材と、前記主材にスライド部材を介しスライド可能に取り付けられ、前記主材に対しほぼ垂直方向に延びる可動垂直材と、前記主材の他端側に固定され、前記主材に対しほぼ垂直方向に延びる第2固定垂直材と、前記第2固定垂直材に回転して前後動可能に支持されると共に、先端が前記可動垂直材に回転可能に支持され、回転して前後動することにより前記可動垂直材のスライド量を決定すると共に、任意のスライド量で前記可動垂直材を止める調整ボルトと、を有することを特徴とする耐震補強用型枠支持金具である。
ここで、前記耐震補強用型枠支持金具において、前記主材の内側には、さらに、前記耐震補強フレームに仮止めするための仮止めボルトが設けられている、ようにしても良い。
また、前記耐震補強用型枠支持金具において、前記第1固定垂直材と前記可動垂直材には、それぞれ、さらに、前記第1固定垂直材または可動垂直材の内側面より内側に突出して、前記耐震補強フレームの前記フランジ部に沿って設けられる一対の前記耐震補強用型枠の端部に当たり、当該耐震補強用型枠の端部を押さえる型枠押さえ金物が設けられている、ようにしても良い。
また、前記耐震補強用型枠支持金具において、前記第1固定垂直材と前記可動垂直材には、それぞれ、前記型枠押さえ金物の取り付け高さを変更できるように、前記第1固定垂直材と前記可動垂直材の長手方向に所定の間隔を開けた複数段の型枠押さえ金物取り付け孔が形成されている、ようにしても良い。
また、前記耐震補強用型枠支持金具において、前記第1固定垂直材と、前記可動垂直材との少なくとも一方には、対応する前記耐震補強用型枠の外側に設けられた通しバタの形状に合わせた凹部を有する通しバタ受け金物が設けられている、ようにしても良い。
また、前記耐震補強用型枠支持金具において、前記第1固定垂直材と前記可動垂直材との少なくとも一方には、対応する前記耐震補強用型枠の外側に設けられた通しバタの形状に合わせた凹部を有する通しバタ受け金物が設けられている一方、前記型枠押さえ金物には、前記第1固定垂直材と前記可動垂直材とに前記通しバタ受け金物を取り付ける場合と、取り付けない場合の双方に対応可能となるように、前記主材の長手方向に所定間隔を空けた複数列の型枠押さえ金物取り付け孔が形成されている、ようにしても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明の耐震補強用型枠支持金具によれば、H形鋼からなる耐震補強フレームのフランジ部の両側に沿って配置された一対の耐震補強用型枠を横断する長さを有する主材と、主材の一端側に固定され、主材に対し垂直方向に延びる第1固定垂直材と、主材にスライド可能に取り付けられ、主材に対し垂直方向に延びる可動垂直材と、主材の他端側に固定され、主材に対し垂直方向に延びる第2固定垂直材と、第2固定垂直材に回転可能に取り付けられると共に、先端が可動垂直材に回転可能に支持され、回転することにより可動垂直材のスライド量を決定すると共に、任意のスライド量で可動垂直材を止める調整ボルトと、を有するので、調整ボルトを調整しながら回転させるだけで、一対の耐震補強用型枠を耐震補強フレームに対して仮止めすることが可能となり、耐震補強用型枠を取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1の構成例を示す図である。
【図2】(a)〜(c)は、それぞれ、図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1の構成例を分解して可動垂直材等を除外して示す平面図、正面図、右側面図である。
【図3】(a)〜(d)は、それぞれ、図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1を構成する可動垂直材13を示す平面図、正面図、右側面図、A部詳細拡大図である。
【図4】(a)〜(c)は、それぞれ、図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1に取り付ける型枠押さえ金物(狭間部用の通しバタ無対応型)の平面図、B−B線断面図、右側面図である。
【図5】図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1の取り付けピンと、締め付けナットとを示す図である。
【図6】(a),(b)は、それぞれ、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1の使用例を示す正面図、平面図である。
【図7】実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2の構成例を示す図である。
【図8】(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2の型枠押さえ金物の平面図、正面図、右側面図である。
【図9】(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2の通しバタ受け金具の平面図、正面図、右側面図である。
【図10】本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2の使用例を示す正面図である。
【図11】本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2の他の使用例を示す正面図である。
【図12】本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2のさらに他の使用例を示す正面図である。
【図13】本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2のさらに他の使用例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る耐震補強用型枠支持金具の実施の形態1,2を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1の構成例を示す図である。
【0011】
図1において、実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1は、主材11と、第1固定垂直材12と、可動垂直材13と、第2固定垂直材14と、調整ボルト15と、仮止めボルト16と、型枠押さえ金物17a,17bとを有し、取り付けピン18aと、締め付けナット18bとにより、型枠押さえ金物17a,17bをそれぞれ第1固定垂直材12と可動垂直材13の所定の高さに取り付けている。なお、仮止めボルト16と、型枠押さえ金物17a,17bとは、双方を省略しても良いし、いずれか一方を省略しても良い。
【0012】
図2(a)〜(c)は、それぞれ、図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1の構成例を分解して可動垂直材13等を除外して示す平面図、正面図、右側面図、図3(a)〜(d)は、それぞれ、図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1を構成する可動垂直材13を示す平面図、正面図、右側面図、A部詳細拡大図である。
【0013】
主材11は、H形鋼からなる耐震補強フレームの両側に沿って設けられる一対の耐震補強用型枠を横断する長さのものであり、図2(a)〜(c)に示すように、角形鋼管やみぞ形鋼等により構成されている。
【0014】
第1固定垂直材12は、図2(a)〜(c)に示すように、主材11の一端側に固定され、主材11に対し垂直方向に延びるもので、主材11と同様に、角形鋼管やみぞ形鋼等により構成されている。そして、第1固定垂直材12には、型枠押さえ金物17aの高さを変えて固定できるよう、所定間隔を開けた複数(ここでは、便宜上、3つとしている。)の型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3と、後述する実施の形態2にて使用する通しバタ受け金物19aを取り付けるための通しバタ受け金物取り付け孔12a4,12a5とが形成されている。従って、本実施の形態1では、通しバタ受け金物19a,19bを取り付けることを想定していないので、通しバタ受け金物取り付け孔12a4,12a5を省略しても良い。なお、型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3の取り付け孔の数は、3個でなく、2個で取り付け位置が固定でも、さらには4個以上設けるようにして、取り付け位置を3段階以上調整できるようにしても勿論よい。また、通しバタ受け金物取り付け孔12a4,12a5も、取り付け孔の数を3個以上設けるようにして、取り付け位置を調整できるようにしても勿論よい。
【0015】
可動垂直材13は、図3(a)〜(d)に示すように、主材11に対しスライド部材131を介しスライド可能に取り付けられ、主材11に対し第1固定垂直材12と同一方向の垂直方向に延びるもので、主材11と同様に、角形鋼管等により構成されている。
【0016】
そして、可動垂直材13には、図3(a),(d)に示すように、調整ボルト15先端のボルト頭部151が、可動垂直材13に溶接等により固定された突起部133に、ワッシャ等を介して回転可能で、かつ、抜けないように取り付けられている。なお、このナット151は、溶接等により調整ボルト15先端に固定される。
【0017】
調整ボルト15は、図3(a),(b),(d)に示すように、ナット151と、軸全体にネジ山が形成された軸部152と、ナット153とから構成され、後端のナット153も、先端のナット151と同様に、溶接等により調整ボルト15に固定されている。そして、前述のように、調整ボルト15の先端は、可動垂直材13の突起部133に回転可能に取り付けられる一方、調整ボルト15の軸部152は、図1等に示すように、第2固定垂直材14のナット141に通されネジ結合しており、回転して前後動することにより主材11に対する可動垂直材13のスライド量を決定すると共に、任意のスライド量で可動垂直材13をとめて、耐震補強用型枠を挟むものである。なお、本実施の形態1では、調整ボルト15は、作業性等を考慮して1本しか設けていないが、複数本設けても勿論かまわない。
【0018】
第2固定垂直材14は、図2(a)〜(c)に示すように、主材11の他端側に固定され、第1固定垂直材12等と同様に主材11に対しほぼ垂直方向に延びるもので、角形鋼管等により構成されている。そして、第2固定垂直材14には、調整ボルト15の軸部152が貫通する貫通孔(図示せず)が形成され、その貫通孔(図示せず)の周囲にほぼ同径のナット141が熔接等により固定されており、そのナット141に調整ボルト15の全ネジの軸部152がネジ結合され、回転により前後動可能に取り付けられている。
【0019】
仮止めボルト16は、図1および図2(a)〜(c)に示すように、主材11の内側にアングル161に溶接されたナット162にネジ結合して取り付けられるものである。そして、例えば、上部や側部の耐震補強フレームに沿って設ける一対の耐震補強用型枠を下方や横方向から仮押さえする際に、この耐震補強用型枠支持金具1が落下しないように、H形鋼等からなる耐震補強フレームに仮止めすることができる。なお、耐震補強用型枠支持金具1を、上部や側部の耐震補強フレームに沿って設ける一対の耐震補強用型枠を下方や横方向から仮押さえする必要がない場合には、前述したように、仮止めボルト16は、省略しても良い。
【0020】
図4(a)〜(c)は、それぞれ、図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1に取り付ける型枠押さえ金物17a,17bを代表した型枠押さえ金物17bの平面図、B−B線断面図、右側面図、図5は、図1に示す型枠押さえ金物17a,17bを主材11と第1固定垂直材12に取り付けるための取り付けピン18aと締め付けナット18bとを示す図である。
【0021】
型枠押さえ金物17a,17bは、図4(a)〜(c)に示すように、コの字形状の金属金物からなり、図1〜図3に示すように、それぞれ、第1固定垂直材12と可動垂直材13とに所定間隔を開けて形成された型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3,13a1〜13a3に、取り付け孔列17a1,17b1を介して、高さを調整して、図5に示すU字状の取り付けピン18aと締め付けナット18bとにより、取り付けられるものである。なお、本発明では、図5に示すようなU字状の取り付けピン18aではなく、通常のボルトを2本使用するようしても勿論よい。
【0022】
なお、本実施の形態1の型枠押さえ金物17a,17bは、実施の形態2で使用する通しバタ受け金物19a,19bを取り付けることを想定していないので、幅が狭く、狭間部用の通しバタ無対応型となっており、それぞれ、2段1列の取り付け孔列17a1,17b1が形成されている。これに対し、図8に示すような後述する実施の形態2の型枠押さえ金物17a’,17b’では、通しバタ有無双方対応型、すなわちバタ受け金物19a,19bを取り付ける場合と、取り付けない場合の双方に対応することを想定しているので、それぞれ、2段2列の取り付け孔列17a1’,17a2’,17b1’,17b2’が形成されている。ただし、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1において、実施の形態2の通しバタ有無双方対応型の型枠押さえ金物17a’,17b’を使用しても勿論よい。
【0023】
そして、型枠押さえ金物17a,17bは、図1等に示すように、第1固定垂直材12または可動垂直材13の内側面より内側に突出して、耐震補強フレームのフランジ部に沿って設けられる一対の耐震補強用型枠の端部に当たることにより、例えば、上部や側部の耐震補強フレームに沿って設けた一対の耐震補強用型枠を下方や横方向から仮押さえする際に、当該耐震補強用型枠が落下すること等を防止するものである。なお、耐震補強用型枠支持金具1を、上部や側部の耐震補強フレームに沿って設けた一対の耐震補強用型枠を下方や横方向から仮押さえする必要がない場合には、前述したように、型枠押さえ金物17a,17bは、省略しても良い。
【0024】
次に、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1の使用例を説明する。
【0025】
図6(a),(b)は、それぞれ、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1の使用例を示す正面図、平面図である。
【0026】
図6(a)に示すように、例えば、耐震補強すべき鉄筋コンクリートからなる既設構築物90の開口部の各内面にアンカーボルト91を植設すると共に、開口部の内面に対向するウエブ部に多数のスタッドボルト92を植設した略枠状のH形鋼等からなる耐震補強フレーム93を設置する。
【0027】
次に、その耐震補強フレーム93の両側外面のフランジ部93a,93bに対して、その周縁部側に位置する部分に、耐震補強フレーム93と既設構築物90の開口部内面との間の隙間(空間)を塞ぐようにして耐震補強用型枠94a,94bを配置し、その耐震補強用型枠94a,94bの両側を、耐震補強用型枠支持金具1の第1固定垂直材12と可動垂直材13により外側から挟むように配置する。そして、通常は、図6(b)に示すように、耐震補強フレーム93の長手方向に所定間隔毎に複数設置する。
【0028】
なお、耐震補強フレーム93周縁部の両側外面のフランジ部93a,93bに、耐震補強フレーム93と既設構築物90の開口部内面との間の隙間を塞ぐようにして耐震補強用型枠94a,94bを配置して、スペース(高さ)αを確保しているのは、既設構築物90表面には、通常、凸凹などの不陸がある場合が多いからである。
【0029】
また、耐震補強フレーム93周縁部の片側のフランジ部93bの図上下側を全て欠損あるいは部分的に一部欠損させて、スペース(高さ)βを確保しているのは、耐震補強フレーム93と既設構築物90の開口部内面との間の隙間(空間)を塞ぐように、このスペース(高さ)βからモルタル等のコンクリートを注入するためである。なお、この隙間(空間)に、耐震補強をさらに強化するため、スパイラル鉄筋等の補強鉄筋(図示せず。)を挿入するようにしても勿論よい。
【0030】
そして、その耐震補強用型枠94a,94bの両側を、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1の第1固定垂直材12と可動垂直材13により外側から挟むように配置させた後に、調整ボルト15を回転させ、第2固定垂直材14に対し前後動させることにより、図6(a),(b)に示すように、可動垂直材13を耐震補強用型枠94bの方向にスライドさせ、第1固定垂直材12と可動垂直材13とにより、耐震補強用型枠94a,94bをそれらの両側から挟み仮押さえする。
【0031】
ここで、上部や側部の耐震補強フレーム93に沿って設けた一対の耐震補強用型枠94a,94bを下方や横方向から仮押さえする場合には、この耐震補強用型枠支持金具1が落下しないように、仮止めボルト16によりH形鋼等の耐震補強フレーム93の他端側のフランジ93aに仮止めする。
【0032】
また、型枠押さえ金物17a,17bを、第1固定垂直材12または可動垂直材13の内側面より内側に突出して、耐震補強フレーム93のフランジ部93a,93bに沿って設けられる一対の耐震補強用型枠94a,94bの端部に当たるように、第1固定垂直材12および可動垂直材13にそれぞれ設けられた型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3,13a1〜13a3を適宜選択することにより、取り付け高さを調整して、型枠押さえ金物17a,17bをネジやボルト等により、それぞれ、第1固定垂直材12と可動垂直材13とに固定する。これにより、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1により、上部や側部の耐震補強フレーム93に沿って設けた一対の耐震補強用型枠94a,94bを下方や横方向から仮押さえする場合には、耐震補強用型枠94a,94b等が落下することを防止することができる。
【0033】
従って、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1によれば、主材11と、主材11の一端側に固定され、主材11に対し垂直方向に延びる第1固定垂直材12と、主材11にスライド可能に取り付けられ、主材に対し垂直方向に延びる可動垂直材13と、主材11の他端側に固定され、主材11に対し垂直方向に延びる第2固定垂直材14と、第2固定垂直材14に回転可能に取り付けられると共に、先端が可動垂直材13に回転可能に支持され、回転することにより可動垂直材13のスライド量を決定すると共に、任意のスライド量で可動垂直材13を止める調整ボルト15と、を有するので、一箇所の調整ボルト15を調整して締めるだけで一対の耐震補強用型枠94a,94bを耐震補強フレーム93に対して確実に支持することが可能となり、耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる。
【0034】
また、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1では、主材11の内側には、さらに、耐震補強フレーム93に本支持金具1を仮止めするための仮止めボルト16を設けているので、例えば、上部や側部の耐震補強フレーム93に沿って設けた一対の耐震補強用型枠94a,94bを下方や横方向から仮押さえする場合には、この耐震補強用型枠支持金具1が落下しないように、仮止めボルト16により耐震補強フレーム93のフランジ93aに仮止めすることができる。
【0035】
また、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1では、第1固定垂直材12と可動垂直材13には、それぞれ、さらに、第1固定垂直材12または可動垂直材13の内側面より内側に突出して、耐震補強フレーム93のフランジ部93bに沿って設けられる一対の耐震補強用型枠94a,94bの端部に当たり、当該耐震補強用型枠94a,94bを押さえる型枠押さえ金物17a,17bが設けられているので、例えば、上部や側部の耐震補強フレーム93に沿って設けた一対の耐震補強用型枠94a,94bを下方や横方向から仮押さえする場合には、耐震補強用型枠94a,94bが落下することを防止することができる。
【0036】
また、本実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1では、第1固定垂直材12と可動垂直材13に、それぞれ、第1固定垂直材12と可動垂直材13の長手方向に、所定の間隔を開けた複数段の型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3,13a1〜13a3を形成しているので、例えば、既設構築物90表面に凸凹などの不陸があり、耐震補強用型枠94a,94bの高さが変更されたとしても、型枠押さえ金物17a,17bの取り付け高さを変更して対応することが可能となり、この点でも、耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる。
【0037】
実施の形態2.
前述の実施の形態1では、耐震補強用型枠94a,94bに、通しバタが取り付けられていない部分に適用するものであるが、本実施の形態2では、耐震補強用型枠94a,94bの少なくとも一方に、通しバタ95a,95bが取り付けられている場合の耐震補強用型枠支持金具2について説明する。
【0038】
図7は、実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2の構成例を示す図である。なお、図1に示す実施形態1の耐震補強用型枠支持金具1と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明は省略する。
【0039】
図7に示すように、一対の耐震補強用型枠94a,94b表面の長手方向に、補強などを目的に、角形鋼管やみぞ形鋼等のいわゆる通しバタ95a,95bが設けられている場合がある。なお、図7では、角形鋼管からなる通しバタ95a,95bが設けられている場合を一例として示しているが、これに限定されるものではない。
【0040】
そこで、実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2では、図7に示すように、耐震補強用型枠94a,94bの補強用等に設けられた通しバタ95a,95bを外側から仮押さえする通しバタ受け金物19a,19bを、第1固定垂直材12と、可動垂直材13とに設けている。なお、主材11、第1固定垂直材12、可動垂直材13、第2固定垂直材14、調整ボルト15、仮止めボルト16、型枠押さえ金物17a,17b等の符号が同一のものは、実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1と同一のものである。
【0041】
図8(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2で使用される型枠押さえ金物17a’,17b’を代表して型枠押さえ金物17b’の平面図、正面図、右側面図であり、図9(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2で使用される通しバタ受け金物19a,19bを代表して通しバタ受け金物19aの平面図、正面図、右側面図である。
【0042】
図8(a)〜(c)に示すように、実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2の型枠押さえ金物17a’,17b’は、通しバタ有無双方対応型のもの、すなわち、第1固定垂直材12と可動垂直材13とに通しバタ受け金物17a,17bを取り付ける場合と、通しバタ受け金物17a,17b取り付けない場合の双方に対応して、それぞれ、第1固定垂直材12と可動垂直材13に取り付け可能となるように、主材11の長手方向に所定間隔を開けた2段2列の取り付け孔列17a1’,17a2’,17b1’,17b2’が形成されている。つまり、1列目の取り付け孔列17a1’,17b1’が通しバタ受け金物17a,17bを取り付けない場合、2列目の取り付け孔列17a2’,17b2’が通しバタ受け金物17a,17bを取り付ける場合に使用される。
【0043】
また、実施形態2の耐震補強用型枠支持金具2の通しバタ受け金物19a,19bには、図9(a)〜(c)に示すように、角形鋼管やみぞ形鋼等の通しバタ95a,95bの形状に合わせた凹部19a1,19b1が形成される。なお、本実施の形態2では、角形鋼管からなる通しバタ95a,95bを使用しているので、図7および図9では、通しバタ95a,95bの凹部19a1,19b1は、通しバタ95a,95bの形状に合わせて、角形としている。
【0044】
次に、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2の使用例を説明する。
【0045】
図10は、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2の使用例を示す正面図である。
【0046】
図10に示すように、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2は、例えば、一対の耐震補強用型枠94a,94bの双方の長手方向中央に、通しバタ95a,95bが設けられている場合には、第1固定垂直材12と可動垂直材13との双方に、通しバタ95a,95bの形状に合わせた凹部19a1,19b1を有する通しバタ受け金物19a,19bを対応する位置に取り付けて、第1固定垂直材12と可動垂直材13とが通しバタ受け金物19a,19bを介して通しバタ95a,95bをその両側から挟むように仮押さえする。
【0047】
この場合、第1固定垂直材12と可動垂直材13の双方に、通しバタ受け金物19a,19bが取り付けられているので、型枠押さえ金物17a’,17b’は、それぞれ、2列目の取り付け孔列17a2’,17b2’を利用して、第1固定垂直材12および可動垂直材13の型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3,13a1〜13a3に取り付けられる。
【0048】
そのため、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2では、一対の耐震補強用型枠94a,94bの双方の長手方向中央に、通しバタ95a,95bが取り付けられていても、第1固定垂直材12と可動垂直材13との双方に、通しバタ95a,95bの形状に合わせた凹部19a1,19b1を有する通しバタ受け金物19a,19bが取り付けられているので、耐震補強用型枠94a,94bを対向する方向に平行に側圧を均一にして力を加えることが可能となり、確実に両側から挟んで仮押さえすることができる。
【0049】
また、通しバタ95a,95bが、第1固定垂直材12と可動垂直材13との双方に取り付けた通しバタ受け金物19a,19bの凹部19a1,19b1に嵌るので、例えば、上部や側部の耐震補強フレーム93に沿って設けた一対の耐震補強用型枠94a,94bを下方や横方向から仮押さえする場合には、耐震補強用型枠支持金具2や耐震補強用型枠94a,94bの落下も防止することができる。
【0050】
図11および図12は、それぞれ、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2の他の使用例を示す正面図である。
【0051】
つまり、図11は、一対の耐震補強用型枠94a,94bを代表して耐震補強用型枠94bにのみ、通しバタ95bが設けられている場合を示しており、図12は、耐震補強用型枠94aにのみ、通しバタ95aが設けられている場合を示している。
【0052】
そのため、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2では、図11に示す場合は、可動垂直材13側にのみ、通しバタ95bの形状に合わせた凹部19b1を有する通しバタ受け金物19bを対応する位置に取り付ける。この場合、型枠押さえ金物17a’では、1列目の取り付け孔列17a1’を利用して、第1固定垂直材12の型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3に取り付ける。一方、型枠押さえ金物17b’では、2列目の取り付け孔列17b2’を利用して、可動垂直材13の型枠押さえ金物取り付け孔13a1〜13a3に取り付ける。
【0053】
同様に、図12に示す場合は、第1固定垂直材12側にのみ、通しバタ95aの形状に合わせた凹部19a1を有する通しバタ受け金物19aを対応する位置に取り付ける。この場合、型枠押さえ金物17a’では、2列目の取り付け孔列17a2’を利用して、第1固定垂直材12の型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3に取り付ける一方、型枠押さえ金物17b’では、1列目の取り付け孔列17b1’を利用して、可動垂直材13の型枠押さえ金物取り付け孔13a1〜13a3に取り付ける。
【0054】
図13は、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2のさらに他の使用例を示す正面図である。
【0055】
図13に示す場合は、図11に示す場合と同様に、一対の耐震補強用型枠94a,94bのうちの耐震補強用型枠94bにのみ、通しバタ95bが設けられている場合で、可動垂直材13側にのみ、通しバタ95bの形状に合わせた凹部19b1を有する通しバタ受け金物19bを対応する位置に取り付けた場合を示している。
【0056】
ただし、図13に示す場合は、図11に示す場合とは異なり、耐震補強用型枠94aには通しバタ95aが設けられていないので、第1固定垂直材12には、実施の形態1と同様の狭間部用の通しバタ無対応型の型枠押さえ金物17aを使用している。勿論、図10や図11と同様に、第1固定垂直材12には、図8に示す通しバタ有無双方対応型の型枠押さえ金物17a’を取り付けるようにしても勿論よい。
【0057】
また、図13に示す場合は、図11に示す場合とは異なり、一対の耐震補強用型枠94a,94bの高さが異なり、図13に示す耐震補強用型枠94a,94bのほうが、図11に示す耐震補強用型枠94a,94bより高さが高い。
【0058】
そのため、図13に示す場合は、第1固定垂直材12と、可動垂直材13とに形成された型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3,12a1〜12a3のうち、高い方の型枠押さえ金物取り付け孔12a1,12a2,12b1,12b2を利用して、型枠押さえ金物17a,17b’の取り付ける高さを、図11に示す場合より高くして、型枠押さえ金物17a,17b’の突出端が、耐震補強用型枠94a,94bの先端に当たるように調整している。なお、このことは、前述の実施の形態1でも同様に高さを調整することができる。
【0059】
従って、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2によれば、実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1と同様に、一箇所の調整ボルト15を調整して締めるだけで一対の耐震補強用型枠94a,94bを仮止めすることが可能となり、耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができると共に、仮止めボルト16を設けているので、一対の耐震補強用型枠94a,94bを下方や横方向から仮押さえする場合には、この耐震補強用型枠支持金具1が落下することを防止することができると共に、型枠押さえ金物17a’,17b’を設けているので、一対の耐震補強用型枠94a,94bを下方や横方向から支持する場合には、耐震補強用型枠94a,94bが落下することを防止することができ、耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる。また、実施の形態1の耐震補強用型枠支持金具1と同様に、耐震補強用型枠94a,94bの高さが変更されたとしても、第1固定垂直材12および可動垂直材13には、取り付け高さを調整できるように、多段の型枠押さえ金物取り付け孔12a1〜12a3,13a1〜13a3が形成されているので、型枠押さえ金物17a’,17b’等の取り付け高さを変更して対応することができ、この点でも、耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる。
【0060】
また、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2では、第1固定垂直材12と、可動垂直材13との少なくとも一方には、対応する耐震補強用型枠94a,94bの外側に設けられた通しバタ95a,95bの形状に合わせた凹部19a1,19b1を有する通しバタ受け金物19a,19bを設けるようにしたので、耐震補強用型枠94a,94bの少なくとも一方に通しバタ95a,95bが設けられていても、通しバタ受け金物19a,19bを取り付けることにより、耐震補強用型枠94a,94bを対向する方向に平行に側圧を均一にして力を加えて確実に両側から挟んで支持することができ、耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる。
【0061】
また、本実施の形態2の耐震補強用型枠支持金具2では、型枠押さえ金物17a’,17b’には、第1固定垂直材12と可動垂直材13とに通しバタ受け金物94a,94bを取り付ける場合と、通しバタ受け金物94a,94bを取り付けない場合の双方に対応可能となるように、第1固定垂直材12と可動垂直材13とに取り付け可能に位置のずれた取り付け孔17a1’,17b1’が形成されているので、耐震補強用型枠94a,94bに通しバタ95a,95bが設けられている場合でも、設けられていない場合でも、取り付け孔17a1’,17b1’への取り付けを変えることにより対応することが可能となり、型枠押さえ金物17a’,17b’を交換する必要がなくなるので、この点でも、耐震補強用型枠94a,94bを取り付ける際の作業性や施工性を向上させることができる。
【0062】
なお、前記実施の形態1,2では、型枠押さえ金物17a,17b,17a’,17b’や、通しバタ受け金物19a,19bは、それぞれ、図上縦方向の2段(個)の取り付け孔により、第1固定垂直材12と可動垂直材13とに取り付けるように説明したが、本発明では、これに限らず、1つの取り付け孔でも、さらには、図上縦方向の3段(個)以上の取り付け孔で取り付けるようにしても勿論よい。
【符号の説明】
【0063】
1,2 耐震補強用型枠支持金具
11 主材
12 第1固定垂直材
12a1〜12a3 型枠押さえ金物取り付け孔
12a4,12a5 通しバタ受け金物取り付け孔
13 可動垂直材
13a1〜13a3 型枠押さえ金物取り付け孔
13a4,13a5 通しバタ受け金物取り付け孔
131 スライド部材
14 第2固定垂直材
15 調整ボルト
16 仮止めボルト
17a,17b 型枠押さえ金物(狭間部用の通しバタ無対応型)
17a’,17b’ 型枠押さえ金物(通しバタ有無双方対応型)
18a 取り付けピン
18b 締め付けナット
19a,19b 通しバタ受け金物
90 既設構築物
91 アンカーボルト
92 スタッドボルト
93 耐震補強フレーム
93a,93b フランジ部
94a,94b 耐震補強用型枠
95a,95b 通しバタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
H形鋼からなる耐震補強フレームのフランジ部の両側に沿って設けられる一対の耐震補強用型枠をその両外側から仮押さえする耐震補強用型枠支持金具であって、
前記一対の耐震補強用型枠を横断する長さを有する主材と、
前記主材の一端側に固定され、前記主材に対しほぼ垂直方向に延びる第1固定垂直材と、
前記主材にスライド部材を介しスライド可能に取り付けられ、前記主材に対しほぼ垂直方向に延びる可動垂直材と、
前記主材の他端側に固定され、前記主材に対しほぼ垂直方向に延びる第2固定垂直材と、
前記第2固定垂直材に回転して前後動可能に支持されると共に、先端が前記可動垂直材に回転可能に支持され、回転して前後動することにより前記可動垂直材のスライド量を決定すると共に、任意のスライド量で前記可動垂直材を止める調整ボルトと、
を有することを特徴とする耐震補強用型枠支持金具。
【請求項2】
請求項1記載の耐震補強用型枠支持金具において、
前記主材の内側には、さらに、
前記耐震補強フレームに仮止めするための仮止めボルトが設けられている、
ことを特徴とする耐震補強用型枠支持金具。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の耐震補強用型枠支持金具において、
前記第1固定垂直材と前記可動垂直材には、それぞれ、さらに、
前記第1固定垂直材または可動垂直材の内側面より内側に突出して、前記耐震補強フレームの前記フランジ部に沿って設けられる一対の前記耐震補強用型枠の端部に当たり、当該耐震補強用型枠の端部を押さえる型枠押さえ金物が設けられている、
ことを特徴とする耐震補強用型枠支持金具。
【請求項4】
請求項3記載の耐震補強用型枠支持金具において、
前記第1固定垂直材と前記可動垂直材には、それぞれ、
前記型枠押さえ金物の取り付け高さを変更できるように、前記第1固定垂直材と前記可動垂直材の長手方向に所定の間隔を開けた複数段の型枠押さえ金物取り付け孔が形成されている、
ことを特徴とする耐震補強用型枠支持金具。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか一の請求項に記載の耐震補強用型枠支持金具において、
前記第1固定垂直材と、前記可動垂直材との少なくとも一方には、
対応する前記耐震補強用型枠の外側に設けられた通しバタの形状に合わせた凹部を有する通しバタ受け金物が設けられている、
ことを特徴とする耐震補強用型枠支持金具。
【請求項6】
請求項3記載の耐震補強用型枠支持金具において、
前記第1固定垂直材と前記可動垂直材との少なくとも一方には、
対応する前記耐震補強用型枠の外側に設けられた通しバタの形状に合わせた凹部を有する通しバタ受け金物が設けられている一方、
前記型枠押さえ金物には、
前記第1固定垂直材と前記可動垂直材とに前記通しバタ受け金物を取り付ける場合と、取り付けない場合の双方に対応可能となるように、前記主材の長手方向に所定間隔を空けた複数列の型枠押さえ金物取り付け孔が形成されている、
ことを特徴とする耐震補強用型枠支持金具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−46917(P2012−46917A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188270(P2010−188270)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000000446)岡部株式会社 (277)
【Fターム(参考)】