薬剤散布器
【課題】 作物苗の植付位置の土壌あるいは苗を植え付けた後の苗周辺への薬剤散布を、立ったまま、ワンタッチの操作で、肉体的負担を軽減して効率よく、かつ精度よく作業を行うことができる薬剤散布器を提供すること。
【解決手段】 流入口31及び流出口32を有する支持本体3と、計量保持部51を有する摺動体5と、摺動体5に装着された操作部材8と、薬剤Pが貯留された薬剤タンク1と、支持本体3に取り付けられた接地部材44と、を備えた薬剤散布器。摺動体5は、計量保持部51が流入口31に連通して薬剤タンク1からの薬剤が計量保持部51に流入する流入位置と、計量保持部51が流出口32に連通して計量保持部51内の薬剤Pが流出される流出位置との間を上下方向に摺動自在である。
【解決手段】 流入口31及び流出口32を有する支持本体3と、計量保持部51を有する摺動体5と、摺動体5に装着された操作部材8と、薬剤Pが貯留された薬剤タンク1と、支持本体3に取り付けられた接地部材44と、を備えた薬剤散布器。摺動体5は、計量保持部51が流入口31に連通して薬剤タンク1からの薬剤が計量保持部51に流入する流入位置と、計量保持部51が流出口32に連通して計量保持部51内の薬剤Pが流出される流出位置との間を上下方向に摺動自在である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜等の苗の植付前後に苗の株元に薬剤や肥料を散布するための薬剤散布器に関する。
【背景技術】
【0002】
キャベツ、レタス等の野菜では、植付直前または直後に、その株元に薬剤を散布し、またトマト、ナスなど他の作物では生育途中に、株元に肥料を追肥として施用されている。このような薬剤散布器として、薬剤が収容される容器と、この容器と流通口を通して連通された筒体と、この流通口に配設された蓋と、筒体内に配設された栓と、蓋及び栓を開閉操作するためのレバーと、を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この薬剤散布器では、筒の上部、蓋及び栓により規定される空間が計量空間となるように構成されている。使用に際して空間レバーを開操作すると、蓋により流通口が閉状態になるとともに、栓が開状態になり、この計量空間により計量された薬剤が、筒体の排出口を通して排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 実開平6−25公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来の薬剤散布器では、次の通りの解決すべき問題がある。第1に、施用位置へ薬剤を散布するためには、手でレバー等の操作が必要になり、一つの工程に時間がかる。また手でレバー操作を行うには握力を要し、大きな負担となるために、操作が緩慢な場合や、操作途中で停止すると蓋や栓が半開きとなり、容器内の薬剤が垂れ流しの状態となるため、安定した薬液の散布ができない。
【0005】
第2に、摺動や回転などの駆動部が多くて機構が複雑になり、雨上がりや作物への散水直後の土壌水分が多いときに使用すると、これらの駆動部分に土壌が付着して作動不良の原因となり、また薬剤の落下口先端が直接土壌に触れる構造のために、薬剤落下筒の先端に土壌が付着した場合は、障害となって薬剤が安定して散布できない。
【0006】
第3に、薬剤の種類や作物の品種によっては薬剤の散布量により大きな影響が生じる場合があり、薬剤の料を微調整する必要があるが、従来の薬剤散布器では、薬剤の微量調整(換言すると、計量空間の容積の微調整)や、この計量空間の確実な微量の再現が困難であった。
【0007】
本発明の目的は、作動部を極力少なくし簡単な構造にするとともに、操作も体重を掛けるだけの単純な動作のみとし、また薬剤通路が土壌と直接触れることなく、常に安定した量の薬剤を散布域に的確に散布する薬剤散布器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の薬剤散布器は、流入口及び流出口を有する支持本体と、所定量の薬剤を計量する計量保持部を有する摺動体と、前記摺動体に装着された操作部材と、薬剤が貯留された薬剤タンクと、前記支持本体に取り付けられた接地部材と、を備えており、前記摺動体は、前記計量保持部が前記流入口に連通して前記薬剤タンクからの薬剤が前記計量保持部に流入する流入位置と、前記計量保持部が前記流出口に連通して前記計量保持部内の薬剤が流出される流出位置との間を上下方向に摺動自在に前記支持本体に装着され、前記摺動体を前記流入位置に向けて弾性的に付勢するための付勢部材が設けられており、前記接地部材を接地して前記操作部材を前記付勢部材の弾性力に抗して下方に押圧すると、前記摺動体が下方に移動して前記流入口と前記計量保持部との連通状態が解除された後に前記流出口と前記計量保持部とが連通状態となり、前記計量保持部にて計量された薬剤が前記流出口を通して流出されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の薬剤散布器では、前記操作部材の下端部は、前記摺動体の上端部に装着されて前記計量保持部の上面を規定し、前記操作部材の上下方向の位置を調整することによって、前記計量保持部の計量容積が調整されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の薬剤散布器では、前記操作部材の下端部は前記摺動体の上端部に螺合され、前記操作部材を回動することにより前記操作部材の上下方向の位置が調整されることを特徴とする。
【0011】
更に、本発明の請求項4に記載の薬剤散布器では、前記流出口は、薬剤散布域近傍に配置された吐出口に連通し、前記計量保持部から前記流出口を通して流出された薬剤は前記吐出口から薬剤散布域に散布されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1に記載の薬剤散布器によれば、接地部材を土壌に当てて薬剤散布域を決め、この状態にて操作部材を下方に押すだけの一工程で定量の薬剤を自動的に土壌表面(薬剤散布域)に散布することができるので、レバー操作などの付加工程を不要とし、短時間で多くの作物に薬剤を散布することができる。また、摺動体が下方に移動すると、流入口と計量保持部との連通状態が解除された後に流出口と計量保持部とが連通状態となるので、摺動体の計量保持部にて計量された薬剤が流出口を通して流出され、これによって所定量の薬剤を散布することができる。
【0013】
そして、次の薬剤散布域へ移動するために操作部材を持ち上げると、付勢部材の弾性力により摺動体は元の流入位置に復帰し、薬剤タンク内の薬剤が流入口を通して自動的に摺動体の計量保持部に流入されるため、比較的簡単な構造の薬剤散布器を提供することができ、またその操作も簡単かつ容易となる。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の薬剤散布器によれば、操作部材の上下方向の位置を調整することによって、計量保持部の計量容積を調整することができるので、計量容積を簡単に調整することができる。
【0015】
また、本発明の請求項3の薬剤散布器によれば、操作部材の下端部が摺動体に螺合されているので、操作部材を回動するという簡単な操作でもって計量保持部の計量容積を調整することができる。また、操作部材の装着を螺合方式としているので、操作部材の回動量に対するその下端部の上下方向の移動量が少なく、これによって、計量保持部の計量容積を微調整することができる。
【0016】
また、本発明の請求項4の薬剤散布器によれば、吐出口が薬剤散布域近傍に配置されているので、摺動体の計量保持部にて計量された薬剤を吐出口から薬剤散布域に向けて的確に散布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 薬剤散布器の一部を縦断面で示した正面全体図。
【図2】 薬剤散布器を示した側面図。
【図3】 操作部材を下方に押圧した状態を断面図。
【図4】 計量保持部及びその近傍を示す断面図。
【図5】 計量保持部の容積を調整した状態を示す断面図。
【図6】 薬剤散布器の使用例を示す参考図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う薬剤散布器の一実施形態を説明する。
【0019】
図1〜図3において、図示の薬剤散布器は、流入口31及び流出口32を有する支持本体3と、所定量の薬剤Pを計量する計量保持部51を有する摺動体5と、この摺動体5に装着された操作部材8と、薬剤Pが貯留された薬剤タンク1と、支持本体3に取り付けられた接地部材44から構成されている。
【0020】
薬剤を貯留するための薬剤タンク1の下部に連結管2が設けられ、この連結管2の一端部は薬剤タンク1に連通され、その他端部は、四角柱形状の支持本体3の上部の流入口31に連通されている。この連結管2は、薬剤タンク1内の薬剤Pが容易に落下するように傾斜をつけて支持本体3に接続され、この支持本体3を貫通した流入口31の上端部と接合されている。支持本体3の下部には、流入口31の開口部と同一面に流出口32が設けられ、この流出口32の下端部より案内管4が接続されている。
【0021】
案内管4は、長手方向の略中央部にて外側に傾斜しており、この傾斜した先端部に吐出口43が設けられている。案内管4の傾斜する側とは反対側には、接地部材44が設けられている。この接地部材44は、支持本体3に取り付けられ、下方直線状に延びている。この接地部材44は、その先端に設けられた接地板41を有し、この接地板41が地面(例えば、土壌)に接地される。接地部材44は、接地板41が地面(土壌)に接したときに吐出口43が土壌に接しない長さに設定され、接地板41と吐出口43の間に距離を置くことにより、接地板41が作物に接触しない構造とする。この形態では、接地部材44の中間部位には、付勢部材7の下端側を受けるための下側の付勢部材受具42が設けられている。この下側の付勢部材部材42は、支持本体3に設けるようにしてもよい。
【0022】
摺動体5は四角柱形状であり、上端部には操作部材8の調量体12の調量ネジ122に螺合する内ネジ及びピン止め穴9が設けられている。この摺動体5には、さらに、内ネジと連通し、かつ充填された薬剤Pが容易に落下するために下端部に傾斜を設けた計量保持部51が設けられ、その下端部には、付勢部材7の上端側を受けるための上側の付勢部材受部52が設けられている。この上側の付勢部材受部52と上述の下側の付勢部材受部42との間に付勢部材7(例えば、コイルバネから構成される)が介在され、この付勢部材7は、摺動体5を上方に向けて弾性的に偏倚する。
【0023】
図4及び図5をも参照して、操作部材8は、中空のパイプ材を使用することにより軽量となり、上端部は略水平に片手で握りやすい形状とし、作業者が片手で把持する握手部位と摺動体5及び接地板41とが、実質上垂直に一直線状に保つように湾曲部を設けるのが好ましい。この操作部材8の下端部は、垂直に調量体12が装着され、調量体12の上端部にピン長穴121が設けられ、その下部には調量ネジ122が設けられている。この調量体12の調量ネジ122は、摺動体5の操作部材取付内ネジと螺合され、摺動体12のピン止め穴9と調量体12のピン止め穴121と通してピン13が挿通され、これによって、摺動体5と操作部材8の相対的回転を阻止する。尚、この実施形態では、操作部材8の下端部に調量体12を設けているが、この操作部材8を中実の棒材を使用する場合、或いはパイプ材の下端部を閉塞部材により閉塞した場合、この調量体12を省略することができる。
【0024】
支持本体3は、さらに、コ字状の金具6を含み、この金具6の両端部は、止めネジ11を支持本体3の止めネジ穴33に螺着することによって、支持本体3に固定され、この金具6と支持本体3との間に摺動体5が上下方向に摺動自在に装着される。コ字状の金具6(具体的には、摺動体5側の側部)にストッパー長穴61が設けられ、また摺動体5にストッパーピン10が設けられ、このストッパーピン10がストッパー長穴61内に受け入れられている。
【0025】
このように構成されているので、ストッパーピン10は、摺動体5の上下の摺動範囲を規制し、ストッパーピン10がストッパー長穴61の上端部に当接する状態(図1及び図2に示す状態)においては、摺動体5は上方に移動した流入位置に保持され、この流入位置においては、図1に示すように、摺動体5の計量保持部51が支持本体3の流入口31と合って連通状態となり、薬剤タンク1からの薬剤Pがこの流入口31を通して摺動体5の薬剤保持部51に流入する(このとき、計量保持部51は、支持本体3の流出口32に連通することはない)。また、ストッパーピン10がストッパー長穴61の下端部に当接する状態(図3に示す状態)においては、摺動体5は下方に移動した流出位置に保持され、この流出位置においては、図3に示すように、摺動体5の計量保持部51が支持本体3の流出口32と向き合って連通状態となり、摺動体5の計量保持部51にて計量された薬剤Pがこの流出口32を通して案内管4内に流出される。
【0026】
案内管4の付勢部材受具42と摺動体5の付勢部材受部52との間に介在された付勢部材7は、この摺動体5を上方に上記流入位置に向けて弾性的に偏倚し、従って、この摺動体5は、通常の状態において、付勢部材7の弾性作用によって上記流入位置に保持され、薬剤タンク1内の薬剤Pは、支持本体3の流入口31を通して摺動体5の計量保持部51に流入される。
【0027】
支持本体3の上部に設けた流入口31(具体的には、流入口31の下端)とその下部に設けた流出口32(具体的には、流出口32の上端)との距離は、摺動体5に設けた計量保持部51の開口部の上下方向の長さより長くなるように設定され、このような距離に設定することによって、摺動体5が上記流入位置から上記流出位置に移動する際に、摺動体5の計量保持部51が支持本体3の流入口31に連通した状態から、この計量保持部51が支持本体3の流出口32に連通した状態になるまでの間に、この計量保持部51が流入口31及び流出口32の双方に同時に連通した状態になることなく、これら流入口31及び流出口32の双方に対して密閉された状態に保たれ、このように構成することによって、計量保持部51により所定量の薬剤Pを正確に計量することができる。
【0028】
この薬剤散布器を使用するには、操作部材8の上端部(把持部位)を片手で持ち、薬剤散布域近傍に案内管4の吐出口43を誘導し、接地板41を土面に接地させる。そして、このような状態にて操作部材8を付勢部材7の偏倚作用に抗して下方に押し下げる。かくすると、支持本体3に対して摺動体5が上記流入位置(ストッパーピン10が支持本体3(コ字状の金具6)のストッパー長穴61の上端部に当接する位置)から上記流出位置(ストッパーピン10が支持本体3(コ字状の金具6)のストッパー長穴61の下端部に当接する位置)に下方に移動し、この下方への移動の際に、薬剤タンク1からの薬剤Pが、摺動体5の計量保持部51により計量され、かく計量された薬剤Pが、計量保持部51から支持本体3の流出口32を通して案内管4に流出し、かくして、この薬剤Pを案内管4を通してその吐出口43から所望の薬剤散布域近傍に散布することができる。
【0029】
薬剤Pの散布後に薬剤散布器(具体的には、操作部材8)を持ち上げると、付勢部材7の作用により摺動体5が上方に摺動して上記流入位置に保持され(摺動体5のストッパーピン10が支持本体3(コ字状の金具6)のストッパー長穴61の上端部に当接することによりこの流入位置に保持される)、支持本体3の流入口31と摺動体5の計量保持部51とが連通状態となり、薬剤タンク1内の薬剤Pが連結管2を通してこの計量保持部51に充填される。つまり、この薬剤散布器の操作部材8を持ち、薬剤散布器の最下部にある接地板41を土壌に押し当て、このような状態で操作部材8を下方に押し下げることにより、摺動体5の計量保持部51にて計量された一定量の薬剤Pを常に散布することができる。
【0030】
薬剤の散布量の調量は、摺動体5の計量保持部51の容積を予め設定することにより行う。この形態では、計量保持部51の一側面(図4において左面)は、支持本体3により規定され、残りの三側面及び底面は、摺動体5により規定され、その上面は調量体12の下面により規定されている。従って、操作部材8を締付け方向(又は緩み方向)に回動すると、操作部材8とともに調量体12が締付け方向(又は緩み方向)に回動して下方に(又は上方)に移動し、かく下方(又は上方)に移動することによって、図4及び図5から理解されるように、計量保持部51の容積が小さく(又は大きく)なり、このようにして計量保持部51の容積を変えて散布量の調量を行うことができる。
【0031】
薬剤の種類、散布量と調量ネジ122のネジピッチにより、予め操作部材8の回転した回数を測定すると、容易に散布量の調整が行えるとともに、ネジピッチにより容積が変動するため、計量精度が安定する。
【0032】
調量体12の上部に設けたピン長穴121と摺動体5の上部に設けたピン止め穴9とに、ピン13を貫通させて固定することにより、操作部材8の相対的回転を阻止して固定保持することができる。
【0033】
以上、本発明に従う薬剤散布器の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
【0034】
例えば、上述した実施形態では、支持本体3にコ字状の金具6を設けて支持本体3とコ字状の金具6との間に摺動体5を摺動自在に装着しているが、例えば支持本体3に上下方向に延びる貫通開口を設け、かかる貫通開口に摺動体5を摺動自在に装着するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1・・・薬剤タンク
2・・・連結管
3・・・支持本体
31・・流入口
32・・流出口
33・・止めネジ穴
4・・・案内管
41・・接地板
42・・付勢部材受具
43・・吐出口
44・・接地部材
5・・・摺動体
51・・計量保持部
52・・付勢部材受部
6・・・コの字金具
61・・ストッパー長穴
7・・・付勢部材
8・・・操作部材
9・・・ピン止め穴
10・・・ストッパーピン
11・・・止めネジ
12・・・調量体
121・・ピン長穴
122・・調量ネジ
13・・・ピン
P・・・薬剤
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜等の苗の植付前後に苗の株元に薬剤や肥料を散布するための薬剤散布器に関する。
【背景技術】
【0002】
キャベツ、レタス等の野菜では、植付直前または直後に、その株元に薬剤を散布し、またトマト、ナスなど他の作物では生育途中に、株元に肥料を追肥として施用されている。このような薬剤散布器として、薬剤が収容される容器と、この容器と流通口を通して連通された筒体と、この流通口に配設された蓋と、筒体内に配設された栓と、蓋及び栓を開閉操作するためのレバーと、を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この薬剤散布器では、筒の上部、蓋及び栓により規定される空間が計量空間となるように構成されている。使用に際して空間レバーを開操作すると、蓋により流通口が閉状態になるとともに、栓が開状態になり、この計量空間により計量された薬剤が、筒体の排出口を通して排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 実開平6−25公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来の薬剤散布器では、次の通りの解決すべき問題がある。第1に、施用位置へ薬剤を散布するためには、手でレバー等の操作が必要になり、一つの工程に時間がかる。また手でレバー操作を行うには握力を要し、大きな負担となるために、操作が緩慢な場合や、操作途中で停止すると蓋や栓が半開きとなり、容器内の薬剤が垂れ流しの状態となるため、安定した薬液の散布ができない。
【0005】
第2に、摺動や回転などの駆動部が多くて機構が複雑になり、雨上がりや作物への散水直後の土壌水分が多いときに使用すると、これらの駆動部分に土壌が付着して作動不良の原因となり、また薬剤の落下口先端が直接土壌に触れる構造のために、薬剤落下筒の先端に土壌が付着した場合は、障害となって薬剤が安定して散布できない。
【0006】
第3に、薬剤の種類や作物の品種によっては薬剤の散布量により大きな影響が生じる場合があり、薬剤の料を微調整する必要があるが、従来の薬剤散布器では、薬剤の微量調整(換言すると、計量空間の容積の微調整)や、この計量空間の確実な微量の再現が困難であった。
【0007】
本発明の目的は、作動部を極力少なくし簡単な構造にするとともに、操作も体重を掛けるだけの単純な動作のみとし、また薬剤通路が土壌と直接触れることなく、常に安定した量の薬剤を散布域に的確に散布する薬剤散布器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の薬剤散布器は、流入口及び流出口を有する支持本体と、所定量の薬剤を計量する計量保持部を有する摺動体と、前記摺動体に装着された操作部材と、薬剤が貯留された薬剤タンクと、前記支持本体に取り付けられた接地部材と、を備えており、前記摺動体は、前記計量保持部が前記流入口に連通して前記薬剤タンクからの薬剤が前記計量保持部に流入する流入位置と、前記計量保持部が前記流出口に連通して前記計量保持部内の薬剤が流出される流出位置との間を上下方向に摺動自在に前記支持本体に装着され、前記摺動体を前記流入位置に向けて弾性的に付勢するための付勢部材が設けられており、前記接地部材を接地して前記操作部材を前記付勢部材の弾性力に抗して下方に押圧すると、前記摺動体が下方に移動して前記流入口と前記計量保持部との連通状態が解除された後に前記流出口と前記計量保持部とが連通状態となり、前記計量保持部にて計量された薬剤が前記流出口を通して流出されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の薬剤散布器では、前記操作部材の下端部は、前記摺動体の上端部に装着されて前記計量保持部の上面を規定し、前記操作部材の上下方向の位置を調整することによって、前記計量保持部の計量容積が調整されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の薬剤散布器では、前記操作部材の下端部は前記摺動体の上端部に螺合され、前記操作部材を回動することにより前記操作部材の上下方向の位置が調整されることを特徴とする。
【0011】
更に、本発明の請求項4に記載の薬剤散布器では、前記流出口は、薬剤散布域近傍に配置された吐出口に連通し、前記計量保持部から前記流出口を通して流出された薬剤は前記吐出口から薬剤散布域に散布されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1に記載の薬剤散布器によれば、接地部材を土壌に当てて薬剤散布域を決め、この状態にて操作部材を下方に押すだけの一工程で定量の薬剤を自動的に土壌表面(薬剤散布域)に散布することができるので、レバー操作などの付加工程を不要とし、短時間で多くの作物に薬剤を散布することができる。また、摺動体が下方に移動すると、流入口と計量保持部との連通状態が解除された後に流出口と計量保持部とが連通状態となるので、摺動体の計量保持部にて計量された薬剤が流出口を通して流出され、これによって所定量の薬剤を散布することができる。
【0013】
そして、次の薬剤散布域へ移動するために操作部材を持ち上げると、付勢部材の弾性力により摺動体は元の流入位置に復帰し、薬剤タンク内の薬剤が流入口を通して自動的に摺動体の計量保持部に流入されるため、比較的簡単な構造の薬剤散布器を提供することができ、またその操作も簡単かつ容易となる。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の薬剤散布器によれば、操作部材の上下方向の位置を調整することによって、計量保持部の計量容積を調整することができるので、計量容積を簡単に調整することができる。
【0015】
また、本発明の請求項3の薬剤散布器によれば、操作部材の下端部が摺動体に螺合されているので、操作部材を回動するという簡単な操作でもって計量保持部の計量容積を調整することができる。また、操作部材の装着を螺合方式としているので、操作部材の回動量に対するその下端部の上下方向の移動量が少なく、これによって、計量保持部の計量容積を微調整することができる。
【0016】
また、本発明の請求項4の薬剤散布器によれば、吐出口が薬剤散布域近傍に配置されているので、摺動体の計量保持部にて計量された薬剤を吐出口から薬剤散布域に向けて的確に散布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 薬剤散布器の一部を縦断面で示した正面全体図。
【図2】 薬剤散布器を示した側面図。
【図3】 操作部材を下方に押圧した状態を断面図。
【図4】 計量保持部及びその近傍を示す断面図。
【図5】 計量保持部の容積を調整した状態を示す断面図。
【図6】 薬剤散布器の使用例を示す参考図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う薬剤散布器の一実施形態を説明する。
【0019】
図1〜図3において、図示の薬剤散布器は、流入口31及び流出口32を有する支持本体3と、所定量の薬剤Pを計量する計量保持部51を有する摺動体5と、この摺動体5に装着された操作部材8と、薬剤Pが貯留された薬剤タンク1と、支持本体3に取り付けられた接地部材44から構成されている。
【0020】
薬剤を貯留するための薬剤タンク1の下部に連結管2が設けられ、この連結管2の一端部は薬剤タンク1に連通され、その他端部は、四角柱形状の支持本体3の上部の流入口31に連通されている。この連結管2は、薬剤タンク1内の薬剤Pが容易に落下するように傾斜をつけて支持本体3に接続され、この支持本体3を貫通した流入口31の上端部と接合されている。支持本体3の下部には、流入口31の開口部と同一面に流出口32が設けられ、この流出口32の下端部より案内管4が接続されている。
【0021】
案内管4は、長手方向の略中央部にて外側に傾斜しており、この傾斜した先端部に吐出口43が設けられている。案内管4の傾斜する側とは反対側には、接地部材44が設けられている。この接地部材44は、支持本体3に取り付けられ、下方直線状に延びている。この接地部材44は、その先端に設けられた接地板41を有し、この接地板41が地面(例えば、土壌)に接地される。接地部材44は、接地板41が地面(土壌)に接したときに吐出口43が土壌に接しない長さに設定され、接地板41と吐出口43の間に距離を置くことにより、接地板41が作物に接触しない構造とする。この形態では、接地部材44の中間部位には、付勢部材7の下端側を受けるための下側の付勢部材受具42が設けられている。この下側の付勢部材部材42は、支持本体3に設けるようにしてもよい。
【0022】
摺動体5は四角柱形状であり、上端部には操作部材8の調量体12の調量ネジ122に螺合する内ネジ及びピン止め穴9が設けられている。この摺動体5には、さらに、内ネジと連通し、かつ充填された薬剤Pが容易に落下するために下端部に傾斜を設けた計量保持部51が設けられ、その下端部には、付勢部材7の上端側を受けるための上側の付勢部材受部52が設けられている。この上側の付勢部材受部52と上述の下側の付勢部材受部42との間に付勢部材7(例えば、コイルバネから構成される)が介在され、この付勢部材7は、摺動体5を上方に向けて弾性的に偏倚する。
【0023】
図4及び図5をも参照して、操作部材8は、中空のパイプ材を使用することにより軽量となり、上端部は略水平に片手で握りやすい形状とし、作業者が片手で把持する握手部位と摺動体5及び接地板41とが、実質上垂直に一直線状に保つように湾曲部を設けるのが好ましい。この操作部材8の下端部は、垂直に調量体12が装着され、調量体12の上端部にピン長穴121が設けられ、その下部には調量ネジ122が設けられている。この調量体12の調量ネジ122は、摺動体5の操作部材取付内ネジと螺合され、摺動体12のピン止め穴9と調量体12のピン止め穴121と通してピン13が挿通され、これによって、摺動体5と操作部材8の相対的回転を阻止する。尚、この実施形態では、操作部材8の下端部に調量体12を設けているが、この操作部材8を中実の棒材を使用する場合、或いはパイプ材の下端部を閉塞部材により閉塞した場合、この調量体12を省略することができる。
【0024】
支持本体3は、さらに、コ字状の金具6を含み、この金具6の両端部は、止めネジ11を支持本体3の止めネジ穴33に螺着することによって、支持本体3に固定され、この金具6と支持本体3との間に摺動体5が上下方向に摺動自在に装着される。コ字状の金具6(具体的には、摺動体5側の側部)にストッパー長穴61が設けられ、また摺動体5にストッパーピン10が設けられ、このストッパーピン10がストッパー長穴61内に受け入れられている。
【0025】
このように構成されているので、ストッパーピン10は、摺動体5の上下の摺動範囲を規制し、ストッパーピン10がストッパー長穴61の上端部に当接する状態(図1及び図2に示す状態)においては、摺動体5は上方に移動した流入位置に保持され、この流入位置においては、図1に示すように、摺動体5の計量保持部51が支持本体3の流入口31と合って連通状態となり、薬剤タンク1からの薬剤Pがこの流入口31を通して摺動体5の薬剤保持部51に流入する(このとき、計量保持部51は、支持本体3の流出口32に連通することはない)。また、ストッパーピン10がストッパー長穴61の下端部に当接する状態(図3に示す状態)においては、摺動体5は下方に移動した流出位置に保持され、この流出位置においては、図3に示すように、摺動体5の計量保持部51が支持本体3の流出口32と向き合って連通状態となり、摺動体5の計量保持部51にて計量された薬剤Pがこの流出口32を通して案内管4内に流出される。
【0026】
案内管4の付勢部材受具42と摺動体5の付勢部材受部52との間に介在された付勢部材7は、この摺動体5を上方に上記流入位置に向けて弾性的に偏倚し、従って、この摺動体5は、通常の状態において、付勢部材7の弾性作用によって上記流入位置に保持され、薬剤タンク1内の薬剤Pは、支持本体3の流入口31を通して摺動体5の計量保持部51に流入される。
【0027】
支持本体3の上部に設けた流入口31(具体的には、流入口31の下端)とその下部に設けた流出口32(具体的には、流出口32の上端)との距離は、摺動体5に設けた計量保持部51の開口部の上下方向の長さより長くなるように設定され、このような距離に設定することによって、摺動体5が上記流入位置から上記流出位置に移動する際に、摺動体5の計量保持部51が支持本体3の流入口31に連通した状態から、この計量保持部51が支持本体3の流出口32に連通した状態になるまでの間に、この計量保持部51が流入口31及び流出口32の双方に同時に連通した状態になることなく、これら流入口31及び流出口32の双方に対して密閉された状態に保たれ、このように構成することによって、計量保持部51により所定量の薬剤Pを正確に計量することができる。
【0028】
この薬剤散布器を使用するには、操作部材8の上端部(把持部位)を片手で持ち、薬剤散布域近傍に案内管4の吐出口43を誘導し、接地板41を土面に接地させる。そして、このような状態にて操作部材8を付勢部材7の偏倚作用に抗して下方に押し下げる。かくすると、支持本体3に対して摺動体5が上記流入位置(ストッパーピン10が支持本体3(コ字状の金具6)のストッパー長穴61の上端部に当接する位置)から上記流出位置(ストッパーピン10が支持本体3(コ字状の金具6)のストッパー長穴61の下端部に当接する位置)に下方に移動し、この下方への移動の際に、薬剤タンク1からの薬剤Pが、摺動体5の計量保持部51により計量され、かく計量された薬剤Pが、計量保持部51から支持本体3の流出口32を通して案内管4に流出し、かくして、この薬剤Pを案内管4を通してその吐出口43から所望の薬剤散布域近傍に散布することができる。
【0029】
薬剤Pの散布後に薬剤散布器(具体的には、操作部材8)を持ち上げると、付勢部材7の作用により摺動体5が上方に摺動して上記流入位置に保持され(摺動体5のストッパーピン10が支持本体3(コ字状の金具6)のストッパー長穴61の上端部に当接することによりこの流入位置に保持される)、支持本体3の流入口31と摺動体5の計量保持部51とが連通状態となり、薬剤タンク1内の薬剤Pが連結管2を通してこの計量保持部51に充填される。つまり、この薬剤散布器の操作部材8を持ち、薬剤散布器の最下部にある接地板41を土壌に押し当て、このような状態で操作部材8を下方に押し下げることにより、摺動体5の計量保持部51にて計量された一定量の薬剤Pを常に散布することができる。
【0030】
薬剤の散布量の調量は、摺動体5の計量保持部51の容積を予め設定することにより行う。この形態では、計量保持部51の一側面(図4において左面)は、支持本体3により規定され、残りの三側面及び底面は、摺動体5により規定され、その上面は調量体12の下面により規定されている。従って、操作部材8を締付け方向(又は緩み方向)に回動すると、操作部材8とともに調量体12が締付け方向(又は緩み方向)に回動して下方に(又は上方)に移動し、かく下方(又は上方)に移動することによって、図4及び図5から理解されるように、計量保持部51の容積が小さく(又は大きく)なり、このようにして計量保持部51の容積を変えて散布量の調量を行うことができる。
【0031】
薬剤の種類、散布量と調量ネジ122のネジピッチにより、予め操作部材8の回転した回数を測定すると、容易に散布量の調整が行えるとともに、ネジピッチにより容積が変動するため、計量精度が安定する。
【0032】
調量体12の上部に設けたピン長穴121と摺動体5の上部に設けたピン止め穴9とに、ピン13を貫通させて固定することにより、操作部材8の相対的回転を阻止して固定保持することができる。
【0033】
以上、本発明に従う薬剤散布器の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
【0034】
例えば、上述した実施形態では、支持本体3にコ字状の金具6を設けて支持本体3とコ字状の金具6との間に摺動体5を摺動自在に装着しているが、例えば支持本体3に上下方向に延びる貫通開口を設け、かかる貫通開口に摺動体5を摺動自在に装着するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1・・・薬剤タンク
2・・・連結管
3・・・支持本体
31・・流入口
32・・流出口
33・・止めネジ穴
4・・・案内管
41・・接地板
42・・付勢部材受具
43・・吐出口
44・・接地部材
5・・・摺動体
51・・計量保持部
52・・付勢部材受部
6・・・コの字金具
61・・ストッパー長穴
7・・・付勢部材
8・・・操作部材
9・・・ピン止め穴
10・・・ストッパーピン
11・・・止めネジ
12・・・調量体
121・・ピン長穴
122・・調量ネジ
13・・・ピン
P・・・薬剤
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入口及び流出口を有する支持本体と、所定量の薬剤を計量する計量保持部を有する摺動体と、前記摺動体に装着された操作部材と、薬剤が貯留された薬剤タンクと、前記支持本体に取り付けられた接地部材と、を備えており、前記摺動体は、前記計量保持部が前記流入口に連通して前記薬剤タンクからの薬剤が前記計量保持部に流入する流入位置と、前記計量保持部が前記流出口に連通して前記計量保持部内の薬剤が流出される流出位置との間を上下方向に摺動自在に前記支持本体に装着され、前記摺動体を前記流入位置に向けて弾性的に付勢するための付勢部材が設けられており、前記接地部材を接地して前記操作部材を前記付勢部材の弾性力に抗して下方に押圧すると、前記摺動体が下方に移動して前記流入口と前記計量保持部との連通状態が解除された後に前記流出口と前記計量保持部とが連通状態となり、前記計量保持部にて計量された薬剤が前記流出口を通して流出されることを特徴とする薬剤散布器。
【請求項2】
前記操作部材の下端部は、前記摺動体の上端部に装着されて前記計量保持部の上面を規定し、前記操作部材の上下方向の位置を調整することによって、前記計量保持部の計量容積が調整されることを特徴とする請求項1に記載の薬剤散布器。
【請求項3】
前記操作部材の下端部は前記摺動体の上端部に螺合され、前記操作部材を回動することにより前記操作部材の上下方向の位置が調整されることを特徴とする請求項2に記載の薬剤散布器。
【請求項4】
前記流出口は、薬剤散布域近傍に配置された吐出口に連通し、前記計量保持部から前記流出口を通して流出された薬剤は前記吐出口から薬剤散布域に散布されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤散布器。
【請求項1】
流入口及び流出口を有する支持本体と、所定量の薬剤を計量する計量保持部を有する摺動体と、前記摺動体に装着された操作部材と、薬剤が貯留された薬剤タンクと、前記支持本体に取り付けられた接地部材と、を備えており、前記摺動体は、前記計量保持部が前記流入口に連通して前記薬剤タンクからの薬剤が前記計量保持部に流入する流入位置と、前記計量保持部が前記流出口に連通して前記計量保持部内の薬剤が流出される流出位置との間を上下方向に摺動自在に前記支持本体に装着され、前記摺動体を前記流入位置に向けて弾性的に付勢するための付勢部材が設けられており、前記接地部材を接地して前記操作部材を前記付勢部材の弾性力に抗して下方に押圧すると、前記摺動体が下方に移動して前記流入口と前記計量保持部との連通状態が解除された後に前記流出口と前記計量保持部とが連通状態となり、前記計量保持部にて計量された薬剤が前記流出口を通して流出されることを特徴とする薬剤散布器。
【請求項2】
前記操作部材の下端部は、前記摺動体の上端部に装着されて前記計量保持部の上面を規定し、前記操作部材の上下方向の位置を調整することによって、前記計量保持部の計量容積が調整されることを特徴とする請求項1に記載の薬剤散布器。
【請求項3】
前記操作部材の下端部は前記摺動体の上端部に螺合され、前記操作部材を回動することにより前記操作部材の上下方向の位置が調整されることを特徴とする請求項2に記載の薬剤散布器。
【請求項4】
前記流出口は、薬剤散布域近傍に配置された吐出口に連通し、前記計量保持部から前記流出口を通して流出された薬剤は前記吐出口から薬剤散布域に散布されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤散布器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2013−39116(P2013−39116A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186531(P2011−186531)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000130710)株式会社サンエー (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000130710)株式会社サンエー (6)
【Fターム(参考)】
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