薬害が軽減された除草剤組成物及び薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法

【課題】
本発明は、雑草に対して優れた除草防除効果を発現すると共に、有用植物/雑草間に高い選択性を有し、且つ、有用作物に対して極めて高い安全性を有する除草剤組成物、及び、当該除草剤組成物による有用植物の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法を提供する。
【解決手段】
本発明の薬害が軽減された除草剤組成物は、ピロキサスルホンとジシクロノンを含んでなることを特徴とし、本発明の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法は、上記本発明の薬害が軽減された除草剤組成物を、有用植物が生育する領域に施用することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有用植物に対する薬害が軽減された除草剤組成物及び有用植物に対する薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有用植物の生育を妨げる雑草を防除するための手段として、数多くの除草剤が実用化され、農業生産性省力化に寄与してきた。
【0003】
とはいえ、雑草の種類は多岐にわたり、更に各々の雑草の発生は一様でなく不均一であり、その発生期間が長期に及ぶことも又、周知である。従って、広汎な草種の雑草に対して一定の期間、十分な除草効果を示し、且つ、有用植物/雑草間に高い選択性を発揮する除草活性成分の開発が望まれる。
【0004】
しかしながら、公知の除草活性成分の多くは、温度、降雨、日照などのさまざまに変化する自然条件下において、有用植物に対する薬害を引き起こしてしまうこともあり、必ずしも十分な安全性を発揮するとは限らないのが現状である。
【0005】
このような状況のもとで、特に、新規なイソオキサゾリン誘導体である3−[(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イル)メチルスルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソオキサゾール(一般名:ピロキサスルホン)が、難防除性雑草に対して、土壌施用、茎葉施用及び水面施用のいずれにおいても高い防除活性を有することが報告されている(特許文献1参照)。加えて、ピロキサスルホンは有用植物/雑草間に比較的高い選択性を有する理想的な除草活性成分であるが、ピロキサスルホンの安全性を更に向上させる余地は依然として存在する。
【0006】
ところで、別の除草活性成分であるアセトアニリド誘導体の植物毒性から有用植物を保護する薬害軽減剤の一つとして、1−ジクロロアセチルヘキサヒドロ−3,3,8a−トリメチルピロロ[1,2−a]−ピリミジン−6(2H)−オン、即ちジシクロノンが知られている(特許文献2)。しかしながら、このジシクロノンと、ピロキサスルホンのようなイソオキサゾリン誘導体との混用に関する報告はなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2002/062770
【特許文献2】特開昭56−099481
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、雑草に対して優れた防除効果を発現すると共に、有用植物/雑草間に高い選択性を有し、且つ、有用作物に対して極めて高い安全性を有する除草剤組成物、及び、当該除草剤組成物による有用植物の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らはこのような状況に鑑み、高い除草効果と有用作物/雑草間の選択性を有する除草剤組成物について検討した結果、ピロキサスルホンにジシクロノンを混用した除草剤組成物が、例えばトウモロコシ等の有用植物に対して極めて高い安全性を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、以下のとおりの薬害が軽減された除草剤組成物及び薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法を提供するものである。
【0011】
(1)ピロキサスルホンとジシクロノンを含んでなることを特徴とする薬害が軽減された除草剤組成物。
【0012】
(2)ピロキサスルホンとジシクロノンの重量比が1000:1〜1:50である(1)に記載の薬害が軽減された除草剤組成物。
【0013】
(3)前記(1)又は(2)に記載の除草剤組成物を、有用植物が生育する領域に施用することを特徴とする薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【0014】
(4)有用植物が生育する領域が農地である前記(3)に記載の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【0015】
(5)有用植物が生育する領域が畑地又は水田である前記(3)又は(4)に記載の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【0016】
(6)有用植物がトウモロコシである前記(3)乃至(5)のいずれかに記載の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【0017】
(7)前記(1)又は(2)に記載の除草剤組成物を、雑草に対して茎葉施用、土壌施用又は水面施用することを特徴とする薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【0018】
(8)雑草の発生前、出芽期及び/又は生育期に、ピロキサスルホン及びジシクロノンを同時施用するか、或いは、ピロキサスルホン又はジシクロノンを連続施用又は一定期間をおいて施用することを特徴とする薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、雑草に対する優れた防除効果と、有用植物/雑草間の高い選択性を犠牲にすることなく、有用作物に対して極めて高い安全性を有する除草剤組成物、及び、当該除草剤組成物による有用植物の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の薬害が軽減された除草剤組成物は、ピロキサスルホンとジシクロノンを含んでなることを特徴とするものである。
【0021】
ピロキサスルホンは、上記の通り3−[(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イル)メチルスルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソオキサゾールの一般名であり、除草活性成分である。
【0022】
ジシクロノンは、上記の通り1−ジクロロアセチルヘキサヒドロ−3,3,8a−トリメチルピロロ[1,2−a]−ピリミジン−6(2H)−オンの一般名であり、アセトアニリド誘導体の植物毒性から有用植物を保護する薬害軽減剤の一つとして知られている化合物である。
【0023】
本発明の除草剤組成物において、ピロキサスルホンとジクロシノンとの使用割合は、両者の種類、対象作物の種類や生育時期、移植期などにより適宜変動することができるが、重量比にして通常1000:1〜1:50である。
【0024】
本発明の除草剤組成物は、有用植物が生育する領域に施用することにより、優れた除草効果を有し、且つ、作物/雑草間の優れた選択性を示す。
【0025】
即ち、本発明の除草剤組成物は、農地、例えば畑地における雑草に対する茎葉施用又は土壌施用において、次に挙げられる、問題となる種々の雑草に対して除草効果を有する。
【0026】
アカバナ科雑草:オオマツヨイグサ(Oenothera erythrosepala)、コマツヨイグサ(Oenothera laciniata)
キンポウゲ科雑草:トゲミノキツネノボタン(Ranunculus muricatus)、イボミキンポウゲ(Ranunculus sardous)
タデ科雑草:ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、サナエタデ(Polygonum lapathifolium)、アメリカサナエタデ(Polygonum pensylvanicum)、ハルタデ(Polygonum persicaria)、ナガバギシギシ(Rumex crispus)、エゾノギシギシ(Rumex obtusifolius)、イタドリ(Poligonum cuspidatum)。
スベリヒユ科雑草:スベリヒユ(Portulaca oleracea)。
ナデシコ科雑草:ハコベ(Stellaria media)、オランダミミナグサ(Cerastium glomeratum)
アカザ科雑草:シロザ(Chenopodium album)、ホウキギ(Kochia scoparia)
ヒユ科雑草:アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、ホナガアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)
アブラナ科雑草:ワイルドラディッシュ(Raphanus raphanistrum)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、ナズナ(Capsella bursa−pastoris)、マメグンバイナズナ(Lepidium virginicum)
マメ科雑草:アメリカツノクサネム(Sesbania exaltata)、エビスグサ(Cassia obtusifolia)、フロリダベガーウィード(Desmodium tortuosum)、シロツメクサ(Trifolium repens)、オオカラスノエンドウ(Vicia sativa)、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina)。
アオイ科雑草:イチビ(Abutilon theophrasti)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)
スミレ科雑草:フィールドパンジー(Viola arvensis)、ワイルドパンジー(Viola tricolor)
アカネ科雑草:ヤエムグラ(Galium aparine)
ヒルガオ科雑草:アメリカアサガオ(Ipomoea hederacea)、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、マルバアメリカアサガオ(Ipomoea hederacea var integriuscula)、マメアサガオ(Ipomoea lacunosa)、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)
シソ科雑草:ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)
ナス科雑草:シロバナチョウセンアサガオ(Datura stramonium)、イヌホオズキ(Solanum nigrum)
ゴマノハグサ科雑草:オオイヌノフグリ(Veronica persica)、タチイヌノフグリ(Veronica arvensis)、フラサバソウ(Veronica hederaefolia)
キク科雑草:オナモミ(Xanthium pensylvanicum)、野生ヒマワリ(Helianthus annuus)、カミツレ(Matricaria chamomilla)、イヌカミツレ(Matricaria perforata or inodora)、コーンマリーゴールド(Chrysanthemum segetum)、コシカギク(Matricaria matricarioides)、ブタクサ(Ambrosia artemisiifolia)、オオブタクサ(Ambrosia trifida)、ヒメムカシヨモギ(Erigeron canadensis)、ヨモギ(Artemisia princeps)、セイタカアワダチソウ(Solidago altissima)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)
ムラサキ科雑草:ワスレナグサ(Myosotis arvensis)
ガガイモ科雑草:オオトウワタ(Asclepias syriaca)
トウダイグサ科雑草:トウダイグサ(Euphorbia helioscopia)、オオニシキソウ(Euphorbia maculata)
フウロソウ科雑草:アメリカフウロ(Geranium carolinianum)
カタバミ科雑草:ムラサキカタバミ(Oxalis corymbosa)
ウリ科雑草:アレチウリ(Sicyos angulatus)
イネ科雑草:イヌビエ(Echinochloa crus−galli)、エノコログサ(Setaria viridis)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、メヒシバ(Digitaria sanguinalis)、オヒシバ(Eleusine indica)、スズメノカタビラ(Poa annua)、ブラックグラス(Alopecurus myosuroides)、カラスムギ(Avena fatua)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、シバムギ(Agropyron repens)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、ギョウギシバ(Cynodone dactylon)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、テキサスパニカム(Panicum texanum)、シャターケーン(Sorghum vulgare)、スズメノテッポウ(Alopecurus geniculatus)
ツユクサ科雑草:ツユクサ(Commelina communis)
トクサ科雑草:スギナ(Equisetum arvense)
カヤツリグサ科雑草:コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)、キハマスゲ(Cyperus esculentus)
【0027】
一方、本発明の除草剤組成物は、例えばトウモロコシ(Zea mays)、コムギ(Triticum aestivum)、オオムギ(Hordeum vulgare)、イネ(Orysa sativa)、ソルガム(Sorghum bicolor)、ダイズ(Glycine max)、ワタ(Gossypium spp.)、テンサイ(Beta vulgaris)、ピーナッツ(Arachis hypogaea)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、ナタネ(Brassica napus)等の主要作物、花卉、蔬菜等の園芸作物に対して問題となるような薬害を示さず、優れた選択性及び安全性を具えている。
【0028】
又、本発明の除草剤組成物は、ダイズ、トウモロコシ、コムギ等の不耕起栽培において、問題となる種々の雑草を効果的に除草することができ、しかも、上記ダイズ等に対しては問題となるような薬害を示さず、優れた選択性及び安全性を具えている。
【0029】
本発明の除草剤組成物は、農地、例えば水田において、次に挙げられる問題となる種々の雑草に対して除草効果を有する。
【0030】
イネ科雑草:タイヌビエ(Echinochloa oryzicola)。
ゴマノハグサ科雑草:アゼナ(Lindernia procumbens)
ミソハギ科雑草:キカシグサ(Rotala indica)、ヒメミソハギ(Ammannia multiflora)
ミゾハコベ科雑草:ミゾハコベ(Elatine triandra)
カヤツリグサ科雑草:タマガヤツリ(Cyperus difformis)、ホタルイ(Scirpus juncoides)、マツバイ(Eleocharis acicularis)、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus)、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)
ミズアオイ科雑草:コナギ(Monochoria vaginalis)
オモダカ科雑草:ウリカワ(Sagittaria pygmaea)、オモダカ(Sagittaria trifolia)、ヘラオモダカ(Alisma canaliculatum)
ヒルムシロ科雑草:ヒルムシロ(Potamogeton distinctus)
セリ科雑草:セリ(Oenanthe javanica)
【0031】
しかも、本発明の除草剤組成物は、例えば移植水稲に対して問題となるような薬害を示さず、優れた選択性及び安全性を具えている。
【0032】
更に、本発明の除草剤組成物は、例えば、堤防ののり面、河川敷、道路の路肩及びのり面、鉄道敷、公園緑地、グランド、駐車場、空港、工場及び貯蔵設備等の工業施設用地、休耕地、或いは、市街の有休地等の、雑草の生育を制御する必要のある非農耕地、或いは、樹園地、牧草地、芝生地、林業地等に発生する広範囲の雑草を除草することができる。又、本発明の除草剤組成物は、河川、水路、運河、貯水池等に発生する、ホテイアオイ(Eichhornia crassipes)等の水生雑草に対する除草効果も有する。
【0033】
本発明でいう有用植物とは、上記に例示した種類だけではなく、例えば、農作物類(トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ及びタバコ等);ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ及びサトイモ等の野菜類;仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ及びアブラヤシ等の果実類;チャ、クワ、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ、ニレ、トチノキ等)、サンゴジュ、イヌマキ、スギ、ヒノキ、クロトン、マサキ及びカナメモチ等の果樹以外の樹木類;シバ類(ノシバ、コウライシバ等)、バミューダグラス類(ギョウギシバ等)、ベントグラス類(コヌカグサ、ハイコヌカグサ、イトコヌカグサ等)、ブルーグラス類(ナガハグサ、オオスズメノカタビラ等)、フェスク類(オニウシノケグサ、イトウシノケグサ、ハイウシノケグサ等)、ライグラス類(ネズミムギ、ホソムギ等)、カモガヤ及びオオアワガエリ等の芝生類;オイルパーム及びナンヨウアブラギリ等の油糧作物類;花卉類(バラ、カーネーション、キク、トルコギキョウ、カスミソウ、ガーベラ、マリーゴールド、サルビア、ペチュニア、バーベナ、チューリップ、アスター、リンドウ、ユリ、パンジー、シクラメン、ラン、スズラン、ラベンダー、ストック、ハボタン、プリムラ、ポインセチア、グラジオラス、カトレア、デージー、バーベナ、シンビジューム、ベゴニア等);観葉植物等を挙げることができるが、これらに限定されるものでもない。
【0034】
本発明でいう有用植物には、イソキサフルトール等のHPPD阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のALS阻害剤、グリホサート等のEPSP合成酵素阻害剤、グルホシネート等のグルタミン合成酵素阻害剤、セトキシジム等のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、フルミオキサジン等のPPO阻害剤、ブロモキシニル、ジカンバ及び2,4−D等の除草剤に対する耐性を、古典的な育種法並びに遺伝子組換え技術により付与された植物も含まれる。
【0035】
古典的な育種法により耐性を付与された有用植物の例として、イマゼタピル等のイミダゾリノン系ALS阻害型除草剤に耐性のナタネ、コムギ、ヒマワリ、イネ、トウモロコシがあり、Clearfield<登録商標>の商品名で既に販売されている。同様に、古典的な育種法によるチフェンスルフロンメチル等のスルホニルウレア系ALS阻害型除草剤に耐性のダイズがあり、STSダイズの商品名で既に販売されている。
【0036】
同様に、古典的な育種法により、トリオンオキシム系、アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤などのアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に対する耐性が付与された有用植物の例としてSRコーン等がある。アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に対する耐性が付与された有用植物は、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)87巻、7175〜7179頁(1990年)等に記載されている。又、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の変異アセチルCoAカルボキシラーゼが、ウィード・サイエンス(Weed Science)53巻、728〜746頁(2005年)等に報告されており、こうした変異アセチルCoAカルボキシラーゼ遺伝子を、遺伝子組換え技術により植物に導入するか、若しくは、抵抗性付与に関わる変異を作物アセチルCoAカルボキシラーゼに導入することにより、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の植物を作出することができる。更に、キメラプラスティ技術(Gura T.1999.Repairing the Genome’s Spelling Mistakes.Science 285:316−318)に代表される塩基置換変異導入核酸を、植物細胞内に導入して作物(アセチルCoAカルボキシラーゼ/除草剤標的)遺伝子に部位特異的アミノ酸置換変異を引き起こすことにより、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤/除草剤に耐性の植物を作出することができる。
【0037】
遺伝子組換え技術により耐性を付与された有用植物の例として、グリホサートに耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ、テンサイ品種があり、RoundupReady<登録商標>、Agrisure<登録商標>GT等の商品名で既に販売されている。同様に、遺伝子組換え技術によるグルホシネートに耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ品種があり、LibertyLink<登録商標>等の商品名で既に販売されている。更に、遺伝子組換え技術によるブロモキシニル耐性のワタがBXNの商品名で既に販売されている。
【0038】
上記有用植物には、遺伝子組換え技術を用いて、例えば、バチルス属で知られている選択的毒素等を合成することが可能となった植物も含まれる。
【0039】
このような遺伝子組換え植物で発現される殺虫性毒素としては、例えばバチルス・セレウス(Bacillus cereus)やバチルス・ポピリエ(Bacillus popilliae)由来の殺虫性タンパク;バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来のCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1又はCry9C等のδ−エンドトキシン、VIP1、VIP2、VIP3又はVIP3A等の殺虫性タンパク;線虫由来の殺虫性タンパク;サソリ毒素、クモ毒素、ハチ毒素又は昆虫特異的神経毒素等の動物によって産生される毒素;糸条菌類毒素;植物レクチン;アグルチニン;トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン、パパイン阻害剤等のプロテアーゼ阻害剤;リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、サポリン、ブリオジン等のリボゾーム不活性化タンパク(RIP);3−ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド−UDP−グルコシルトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ等のステロイド代謝酵素;エクダイソン阻害剤;HMG−CoAリダクターゼ;ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤等のイオンチャネル阻害剤;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモン受容体;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ等が挙げられる。
【0040】
又、このような遺伝子組換え植物で発現される毒素として、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1又はCry9C等のδ−エンドトキシンタンパク、VIP1、VIP2、VIP3又はVIP3A等の殺虫性タンパクのハイブリッド毒素、一部を欠損した毒素、修飾された毒素も含まれる。ハイブリッド毒素は、組換え技術を用いて、これらタンパクの異なるドメインの新しい組み合わせによって作り出される。一部を欠損した毒素としては、アミノ酸配列の一部を欠損したCry1Abが知られており、又、修飾された毒素としては、天然型毒素のアミノ酸の1つ又は複数が置換されているものを挙げることができる。
【0041】
これら毒素の例及びこれら毒素を合成することができる組換え植物は、例えばEP−A−0374753、WO93/007278、WO95/034656、EP−A−0427529、EP−A−0451878、WO03/052073等の特許文献に記載されている。
【0042】
これらの組換え植物に含まれる毒素は、特に、鞘翅目害虫、双翅目害虫、鱗翅目害虫への耐性を植物へ付与する。
【0043】
又、1つ若しくは複数の殺虫性の害虫抵抗性遺伝子を含み、1つ又は複数の毒素を発現する遺伝子組換え植物は既に知られており、いくつかのものは市販されている。これら遺伝子組換え植物の例として、YieldGard<登録商標>(Cry1Ab毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard<登録商標>Rootworm(Cry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard<登録商標>Plus(Cry1AbとCry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、Herculex I<登録商標>(Cry1Fa2毒素とグルホシネートへの耐性を付与するためのホスフィノトリシン−N−アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現するトウモロコシ品種)、NuCOTN33B<登録商標>(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard I<登録商標>(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard II<登録商標>(Cry1AcとCry2Ab毒素を発現するワタ品種)、VIPCOT<登録商標>(VIP毒素を発現するワタ品種)、NewLeaf<登録商標>(Cry3A毒素を発現するジャガイモ品種)、NatureGard<登録商標>Agrisure<登録商標>GT Advantage(GA21グリホサート耐性形質)、Agrisure<登録商標>CB Advantage(Bt11コーンボーラー(CB)形質)、Protecta<登録商標>等が挙げられる。
【0044】
上記有用植物には、遺伝子組換え技術を用いて、選択的な作用を有する抗病原性物質を産生する能力を付与されたものも含まれる。
【0045】
抗病原性物質としては、例えばPRタンパク(PRPs、EP−A−0392225に記載されている);ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤(ウイルスが産生するKP1、KP4、KP6毒素等が知られている)等のイオンチャネル阻害剤;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ;ペプチド抗生物質、ヘテロ環を有する抗生物質、植物病害抵抗性に関与するタンパク因子(植物病害抵抗性遺伝子と呼ばれ、WO03/000906に記載されている)等の微生物が産生する物質等が挙げられる。このような抗病原性物質とそれを産生する遺伝子組換え植物は、EP−A−0392225、WO95/033818、EP−A−0353191等に記載されている。
【0046】
上記有用植物には、遺伝子組換え技術を用いて、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質を付与した作物も含まれる。例として、VISTIVE<登録商標>(リノレン含量を低減させた低リノレン大豆)、或いは、high−lysine(hig hoil)corn(リジン或いはオイル含有量を増量したコーン)等が挙げられる。
【0047】
更に、上記の古典的な除草剤形質或いは除草剤耐性遺伝子、殺虫性害虫抵抗性遺伝子、抗病原性物質産生遺伝子、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質について、これらを複数組み合わせたスタック品種も含まれる。
【0048】
本発明の除草剤組成物において、ピロキサスルホンの施用量については特に限定されるものではないが、有用植物が生育する領域、例えば農地1ヘクタール当たり、通常、5〜800g、好ましくは10〜500g、更に好ましくは25〜250gの範囲で選ばれる。
【0049】
本発明の除草剤組成物において、ジシクロノンの施用量については特に限定されるものではないが、有用植物が生育する領域、例えば農地1ヘクタール当たり、通常、0.25〜1250gの範囲で選ばれる。
【0050】
本発明の除草剤組成物は、必要に応じ、農薬製剤に通常用いられる添加成分を含有することができる。この添加成分としては、固体担体又は液体担体等の担体、界面活性剤、結合剤、粘着付与剤、増粘剤、着色剤、拡展剤、展着剤、凍結防止剤、固結防止剤、崩壊剤、分解防止剤等が挙げられる。その他必要に応じ、防腐剤や、植物片等を添加成分として用いてもよい。これらの添加成分は単独で用いてもよいし、又、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0051】
上記添加成分について説明する。固体担体としては、例えば石英、クレー、カオリナイト、ピロフィライト、セリサイト、タルク、ベントナイト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、珪藻土等の天然鉱物質類;炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム等の無機塩類;合成ケイ酸、合成ケイ酸塩、デンプン、セルロース、植物粉末等の有機固体担体;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチック担体等が挙げられる。
【0052】
液体担体としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の一価アルコール類や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類のようなアルコール類;プロピレン系グリコールエーテル等の多価アルコール系化合物類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ノルマルパラフィン、ナフテン、イソパラフィン、ケロシン、鉱油等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、ジイソプロピルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、アジピン酸ジメチル等のエステル類、γ‐ブチロラクトン等のラクトン類;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N‐アルキルピロリジノン等のアミド類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類;大豆油、ナタネ油、綿実油、ヒマシ油等の植物油;水等を挙げることができる。
【0053】
界面活性剤としては、例えばソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルポリオキシエチレンポリプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸ビスフェニルエーテル、ポリアルキレンベンジルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル、アセチレンジオール、ポリオキシアルキレン付加アセチレンジオール、ポリオキシエチレンエーテル型シリコーン、エステル型シリコーン、フッ素系界面活性剤、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油等の非イオン性界面活性剤;アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、脂肪酸塩、ポリカルボン酸塩、N‐メチル‐脂肪酸サルコシネート、樹脂酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩等のアニオン性界面活性剤;ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン塩酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンザルコニウムクロライド等のアルキルアミン塩等のカチオン界面活性剤;アミノ酸型又はベタイン型等の両性界面活性剤等が挙げられる。
【0054】
又、結合剤や粘着付与剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースやその塩、デキストリン、水溶性デンプン、キサンタンガム、グアーガム、蔗糖、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸ナトリウム、平均分子量6000〜20000のポリエチレングリコール、平均分子量10万〜500万のポリエチレンオキサイド、燐脂質(例えばセファリン,レシチン等)等が挙げられる。
【0055】
増粘剤としては、例えばキサンタンガム、グアーガム、ウェランガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル系ポリマー、デンプン系化合物及び水溶性多糖類のような水溶性高分子;高純度ベントナイト、フュームドシリカ(fumed silica,ホワイトカーボン)のような無機微粉等が挙げられる。
【0056】
着色剤としては、例えば酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルーのような無機顔料;アリザリン染料、アゾ染料、金属フタロシアニン染料のような有機染料等が挙げられる。
【0057】
拡展剤としては、例えばシリコーン系界面活性剤、セルロース粉末、デキストリン、加工デンプン、ポリアミノカルボン酸キレート化合物、架橋ポリビニルピロリドン、マレイン酸とスチレン類の共重合体、(メタ)アクリル酸系共重合体、多価アルコールからなるポリマーとジカルボン酸無水物とのハーフエステル、ポリスチレンスルホン酸の水溶性塩等が挙げられる。
【0058】
展着剤としては、例えばパラフィン、テルペン、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸塩、ポリオキシエチレン、ワックス、ポリビニルアルキルエーテル、アルキルフェノールホルマリン縮合物、合成樹脂エマルション等が挙げられる。
【0059】
凍結防止剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられる。
【0060】
固結防止剤としては、例えばデンプン、アルギン酸、マンノース、ガラクトース等の多糖類、ポリビニルピロリドン、フュームドシリカ(fumed silica,ホワイトカーボン)、エステルガム、石油樹脂等が挙げられる。
【0061】
崩壊剤としては、例えばトリポリリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ステアリン酸金属塩、セルロース粉末、デキストリン、メタクリル酸エステル系の共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリアミノカルボン酸キレート化合物、スルホン化スチレン・イソブチレン・無水マレイン酸共重合体、デンプン・ポリアクリロニトリルグラフト共重合体等が挙げられる。
【0062】
分解防止剤としては、例えばゼオライト、生石灰、酸化マグネシウム等の乾燥剤、サリチル酸系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0063】
防腐剤としては、例えばソルビン酸カリウム、1,2‐ベンズチアゾリン‐3‐オン等が挙げられる。
【0064】
植物片としては、例えばおがくず、ヤシガラ、トウモロコシ穂軸、タバコ茎等が挙げられる。
【0065】
本発明の除草剤組成物に上記添加成分を含有させる場合、その含有割合は、重量基準で、担体では通常5〜95%、好ましくは20〜90%、界面活性剤では通常0.1%〜30%、好ましくは0.5〜10%、その他の添加剤では0.1〜30%、好ましくは0.5〜10%の範囲で選ばれる。
【0066】
本発明の除草剤組成物にピロキサスルホン以外の除草活性成分を含有させる場合、その施用量は該除草活性成分に依る所が大きく、特に限定されるものではないが、有用植物が生育する領域、例えば農地1ヘクタール当たり、通常0.5〜5000gの範囲で選ばれる。
【0067】
本発明の除草剤組成物は、水和剤、フロアブル剤、乳剤、粒剤、油剤、顆粒水和剤、乳懸濁剤、ジャンボ剤、サスポエマルション、マイクロカプセル等の任意の剤型に製剤化して使用される。
【0068】
又、本発明の除草剤組成物は、上記任意の製剤を水溶性フィルムで包装した形態にしてもよく、この形態で施用すると、省力化に資し、又、安全性を高めることができる。
【0069】
本発明の除草剤組成物は茎葉施用、土壌施用又は水面施用等により使用することができる。有効成分の配合割合については必要に応じて適宜選ばれるが、粉剤又は粒剤等とする場合は、ピロキサスルホンとして通常0.01〜10%(重量)、好ましくは0.05〜5%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。乳剤及び水和剤等とする場合は1〜50%(重量)、好ましくは5〜30%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。又、フロアブル剤等とする場合は1〜40%(重量)、好ましくは5〜30%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。
【0070】
本発明の除草剤組成物の施用量は、使用される化合物の種類、対象雑草、発生傾向、環境条件並びに使用する剤型等によって変わるが、粉剤及び粒剤等のようにそのまま使用する場合は、除草剤組成物として、有用植物が生育する領域、例えば農地1ヘクタール当り通常0.5〜50kg、好ましくは10〜40kgの範囲から適宜選ぶのがよい。又、乳剤、水和剤及びフロアブル剤等とする場合のように液状で使用する場合は、散布液中の除草剤組成物として0.1〜50,000ppm、好ましくは10〜10,000ppmの範囲から適宜選ぶのがよい。
【0071】
本発明の除草剤組成物は、雑草の発生前、出芽期及び/又は生育期までの任意の時期に施用して、雑草防除と有用植物への薬害軽減とを共に発現させることができる。
【0072】
一方、本発明の除草剤組成物による有用植物への薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法においては、ピロキサスルホンとジシクロノンを同時に施用してもよいし、又、連続して或いは一定の期間をあけて施用してもよい。ここで一定の期間をあけて施用とは、ピロキサスルホンによる対象作物の薬害が顕現しないうちに、ピロキサスルホンの施用から一定の期間をあけてジシクロノンを施用することを意味する。日数をあけて施用する場合は、様々な条件によって異なるが、例えば1日〜40日程度の間隔をおいて施用してもよい。
【0073】
又、同時施用については、レディミックスの形態で適用することができ、例えばあらかじめ製剤化された本発明の除草剤組成物を用いてもよいし、ピロキサスルホンとジシクロノンを別個に用意し、使用時に混合される現場調合物の形態で、即ちタンクミックスの形態で適用することもできる。
【0074】
又、本発明の除草剤組成物は、少なくとも一種の他の農薬活性成分、例えば他の病害防除剤成分、殺虫剤成分、殺ダニ剤成分、殺線虫剤成分、協力剤成分、誘引剤成分、忌避剤成分、除草剤成分、薬害軽減剤成分、微生物農薬成分、植物成長調節剤成分や、肥料、土壌改良剤等と製剤化、混合又は併用してもよい。
【0075】
他の農薬活性成分や肥料と併用する場合、それぞれの単独成分の製剤を施用時に混合して用いることもできる。更に、それぞれの単独成分の製剤各々を逐次的に用いても良いし、或いは日数をあけて施用しても良い。日数をあけて施用する場合は、使用する他の成分によって異なるが、例えば1日〜40日程度の間隔をおいて施用してもよい。
【0076】
以下に本発明の除草剤組成物と混合又は併用してもよい他の農薬活性成分のうち、公知の除草剤又は植物生長調節剤を例示するが、これらの例に限定されるものではない。
【0077】
〔除草剤〕
A1.アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害型除草剤
(A1−1)アリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物:クロジナホップ(clodinafop−propargyl)、シハロホップブチル(cyhalofop−butyl)、ジクロホップメチル(diclofop−methyl)、ジクロホップ−P−メチル(diclofop−P−methyl)、フェノキサプロップ−P−エチル(fenoxaprop−P−ethyl)、フルアジホップ(fluazifop−butyl)、フルアジホップ−(fluazifop−P−butyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトティル(haloxyfop−etotyl)、ハロキシホップ−P(haloxyfop−P)、メタミホップ(metamifop)、プロパキザホップ(propaquizafop)、キザロホップ(quizalofop−ethyl)、キザロホップ−P−エチル(quizalofop−P−ethyl)、キザロホップ−P−テフリル(quizalofop−P−tefuryl)、フェンチアプロップエチル(fenthiaprop−ethyl)
(A1−2)シクロヘキサンジオン系化合物:アロキシジム(alloxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、クレトジム(clethodim)、シクロキシジム(cycloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、セトキシジム(sethoxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)
(A1−3)フェニルピラゾリン系化合物:アミノピラリド(aminopyralid)、ピノキサデン(pinoxaden)
B.アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害型除草剤
(B−1)イミダゾリノン系化合物:イマザメタベンズ(imazamethabenz−methyl)、イマザモックス(imazamox)、イマザピク(imazapic)(アミン等との塩を含む)、イマザピル(imazapyr)(イソプロピルアミン等の塩を含む)、イマザキン(imazaquin)、イマゼタピル(imazethapyr)。
(B−2)ピリミジニルオキシ安息香酸系化合物:ビスピリバックナトリウム塩(bispyribac−sodium)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミノバックメチル(pyriminobac−methyl)、ピリチオバックナトリウム塩(pyrithiobac−sodium)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)
(B−3)スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系化合物:フルカルバゾンナトリウム塩(flucarbazone−sodium)、チエンカルバゾン(thiencarbazone)(ナトリウム塩、メチルエステル等を含む)、プロポキシカルバゾンナトリウム塩(propoxycarbazone−sodium)、プロカルバゾンナトリウム塩(procarbazone−sodium)
(B−4)スルホニルウレア系化合物:アミドスルフロン(amidosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron−methyl)、クロリムロンエチル(chlorimuron−ethyl)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron−methyl)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron−methyl−sodium)、フォラムスルフロン(foramsulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron−methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、ヨードスルフロンメチルナトリウム塩(iodosulfulon−methyl−sodium)、メソスフロンメチル(mesosulfuron−methyl)、メトスルフロンメチル(metsulfuron−methyl)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、プリミスルフロン(primisulfuron−methyl)、プロスルフロン(prosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron−ethyl)、リムスルフロン(rimsulfuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron−methyl)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベニュロンメチル(tribenuron−methyl)、トリフロキシスルフロンナトリウム塩(trifloxysulfuron−sodium)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron−methyl)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、オルトスルファムロン(orthosulfamuron)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron)、メタゾスルフロン(metazosukfuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)
(B−5)トリアゾロピリミジン系化合物:クロランスラムメチル(cloransulam−methyi)、ジクロスラム(diclosulam)、フロラスラム(florasulam)、フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ペノキススラム(penoxsulam)、ピロクススラム(pyroxsulam)
C1.光化学系II(Photosystem II)での光合成阻害除草剤1
(C1−1)フェニルカルバマート系除化合物:デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)
(C1−2)ピリダジノン系化合物:クロリダゾン(chloridazon)、ブロムピラゾン(brompyrazon)
(C1−3)トリアジン系化合物:アメトリン(ametryn)、アトラジン(atrazine)、シアナジン(cyanazine)、デスメトリン(desmetryne)、ジメタメトリン(dimethametryn)、エグリナジン(eglinazine−ethyl)、プロメトン(prometon)、プロメトリン(prometryn)、プロパジン(propazine)、シマジン(simazine)、シメトリン(simetryn)、テルブメトン(terbumeton)、テルブチラジン(terbuthylazine)、テルブトリン(terbutryn)、トリエタジン(trietazine)
(C1−4)トリアジノン系化合物:メタミトロン(metamitron)、メトリブジン(metribuzin)
(C1−5)トリアゾリノン系化合物:アミカルバゾン(amicarbazone)
(C1−6)ウラシル系化合物:ブロマシル(bromacil)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)
C2.光化学系II(Photosystem II)での光合成阻害除草剤2
(C2−1)アミド系化合物:ペンタノクロール(pentanochlor)、プロパニル(propanil)
(C2−2)尿素系化合物:クロルブロムロン(chlorbromuron)、クロロトルロン(chlorotoluron)、クロロクスロン(chloroxuron)、ジメフロン(dimefuron)、ジウロン(diuron)、エチジムロン(ethidimuron)、フェニュロン(fenuron)、フルオメツロン(fluometuron)、イソプロツロン(isoproturon)、イソウロン(isouron)、リニュロン(linuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトブロムロン(metobromuron)、メトキスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、テブチウロン(tebuthiuron)、メトベンズロン(metobenzuron)
C3.光化学系II(Photosystem II)での光合成阻害除草剤3
(C3−1)ベンゾチアジアゾン系化合物:ベンタゾン(bentazone)
(C3−2)ニトリル系化合物:ブロモフェノキシム(bromofenoxim)、ブロモキシニル(bromoxynil)(酪酸、オクタン酸又はヘプタン酸等のエステル体を含む)、アイオキシニル(ioxynil)
(C3−3)フェニルピラジン系除草性化合物:ピリダフォル(pyridafol)、ピリデート(pyridate)
D.光化学系Iからのラジカル生成型除草性剤
(D−1)ビピリジウム系化合物:ジクワット(diquat)、パラコート(paraquat dichloride)
E.プロトポルフィノリーゲンオキシダーゼ(PPO)阻害型除草剤
(E−1)ジフェニルエーテル系化合物:アシフルオルフェン(acifluorfen−sodium)、ビフェノックス(bifenox)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、エトキシフェン(ethoxyfen−ethyl)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen−ethyl)、ホメサフェン(fomesafen)、ラクトフェン(lactofen)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)
(E−2)N−フェニルフタルイミド系化合物:シニドンエチル(cinidon−ethyl)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac−pentyl)、フルミオキサジン(flumioxazin)、クロルフタリム(chlorphthalim)
(E−3)オキシジアゾール系化合物:オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)
(E−4)オキサゾリジンジオン系化合物:ペントキサゾン(pentoxazone)
(E−5)フェニルピラゾール系化合物:フルアゾレート(fluazolate)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen−ethyl)
(E−6)ピリミジンジオン系化合物:ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)
(E−7)チアジアゾール系化合物:フルチアセットメチル(fluthiacet−methyl)、チジアジミン(thidiazimin)
(E−8)トリアゾリノン系化合物:アザフェニジン(azafenidin)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone−ethyl)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、ベンカルバゾン(bencarbazone)
(E−9)その他の化合物:フルフェンピルエチル(flufenpyr−ethyl)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyraclonil)、SYP−298(コード番号)、SYP−300(コード番号)
F1.フィトエンデサチュラーゼ(PDS)阻害剤除草剤
(F1−1)ピリダジノン系化合物:ノルフルラゾン(norflurazon)
(F1−2)ピリミジンカルボキサミド系化合物:ジフルフェニカン(diflufenican)、ピコリナフェン(picolinafen)
(F1−3)その他の化合物:ベフルブタミド(beflubutamid)、フルリドン(fluridone)、フルロクロリドン(flurochloridone)、フルルタモン(flurtamone)
F2.4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害型除草剤
(F2−1)カリステモン系化合物:メソトリオン(mesotrione)。
(F2−2)イソキサゾール系化合物:ピラスルホトール(pyrasulfotole)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、イソキサクロルトール(isoxachlortole)
(F2−3)ピラゾール系化合物:ベンゾフェナップ(benzofenap)、ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)
(F2−4)トリケトン系化合物:スルコトリオン(sulcotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrion)、テンボトリオン(tembotrione)、ピラスルホトール(pyrasulfotole)、トプラメゾン(topramezone)、ビシクロピロン(bicyclopyrone)
F3.カロチノイド生合成阻害剤(ターゲット未知)除草剤
(F3−1)ジフェニルエーテル系化合物:アクロニフェン(aclonifen)
(F3−2)イソキサゾリジノン系化合物:クロマゾン(clomazone)
(F3−3)トリアゾール系化合物:アミトロール(amitrole)
G.EPSPシンターゼ合成阻害(芳香族アミノ酸生合成阻害)型除草剤
(G−1)グリシン系化合物:グリホサート(glyphosate)(ナトリウム、アミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジメチルアミン又はトリメシウム等の塩を含む)
H.グルタミン合成阻害剤除草剤
(H−1)ホスフィン酸系化合物:ビラナホス(bilanafos)、グルホシネート(glufosinate)(アミン又はナトリウム等の塩を含む)
I.ジヒドロプテロエート(DHP)阻害剤除草剤
(I−1)カルバマート系化合物:アシュラム(asulam)
K1.微小管の集合阻害型除草性剤
(K1−1)ベンズアミド系化合物:プロピザミド(propyzamide)、テブタム(tebutam)
(K1−2)安息香酸系化合物:クロルタルジメチル(chlorthal−dimethyl)
(K1−3)ジニトロアニリン系化合物:ベンフルラリン(benfluralin)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、フルクロラリン(fluchloralin)、オリザリン(oryzalin)、ペンジメタリン(pendimethalin)、プロジアミン(prodiamine)、トリフルラリン(trifluralin)
(K1−4)ホスホロアミデート系化合物:アミプロホスメチル(amiprofos−methyl)、ブタミホス(butamifos)
(K1−5)ピリジン系化合物:ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)
K2.有糸分裂/微小管組織形成阻害型除草剤
(K2−1)カルバマート系化合物:カルベタミド(carbetamide)、クロルプロファム(chlorpropham)、プロファム(propham)、スエップ(swep)、カルブチレート(karbutilate)
K3.超長鎖脂肪酸伸長酵素(VLCFA)阻害型除草剤
(K3−1)アセトアミド系化合物:ジフェナミド(diphenamid)、ナプロパミド(napropamide)、ナプロアニリド(naproanilide)
(K3−2)クロロアセトアミド系化合物:アセトクロール(acetochlor)、アラクロール(alachlor)、ブタクロール(butachlor)、ブテナクロール(butenachlor)、ジエタチル(diethatyl−ethyl)、ジメタクロール(dimethachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド−P(dimethenamid−P)、メタザクロール(metazachlor)、メトラクロール(metolachlor)、ペトキサミド(pethoxamid)、プレチラクロール(pretilachlor)、プロパクロール(propachlor)、プロピソクロール(propisochlor)、S−メトラクロール(S−metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)
(K3−3)オキシアセトアミド系化合物:フルフェナセット(flufenacet )、メフェナセット(mefenacet)
(K3−4)テトラゾリノン系化合物:フェントラザミド(fentrazamide)
(K3−5)その他の化合物:アニロホス(anilofos)、ブロモブチド(bromobutide)、カフェンストロール(cafenstrole)、インダノファン(indanofan)、ピペロホス(piperophos)、フェノキサスルホン(fenoxasulfone)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)
L.セルロース合成阻害剤除草剤
(L−1)ベンズアミド系化合物:イソキサベン(isoxaben)
(L−2)ニトリル系化合物:ジクロベニル(dichlobenil)、クロルチアミド(chlorthiamid)
(L−3)トリアゾロカルボキサミド系化合物:フルポキサム(flupoxame)
M.アンカップラー(細胞膜破裂)型除草剤
(M−1)ジニトロフェノール系化合物:ジノテルブ(dinoterb)、DNOC(アミン又はナトリウム等の塩を含む)
N.脂質生合成(ACCase阻害以外)阻害型除草剤
(N−1)ベンゾフラン系化合物:ベンフレセート(benfuresate)、エトフメセート(ethofumesate)
(N−2)ハロゲン化カルボン酸系化合物:ダラポン(dalapon)、フルプロパネート(flupropanate)、TCA(ナトリウム、カルシウム又はアンモニア等の塩を含む)
(N−3)ホスホロジチオエート系化合物:ベンスリド(bensulide)
(N−4)チオカルバマート系化合物:ブチレート(butylate)、シクロエート(cycloate)、ジメピペレート(dimepiperate)、EPTC、エスプロカルブ(esprocarb)、モリネート(molinate)、オルベンカルブ(orbencarb)、ペブレート(pebulate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、チオカルバジル(tiocarbazil)、トリアレート(tri−allate)、バーナレート(vernolate)
O.合成オーキシン型除草剤
(O−1)安息香酸系化合物:クロランベン(chloramben)、2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)(アミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン、ジグリコールアミン、ナトリウム又はリチウム等の塩を含む)
(O−2)フェノキシカルボン酸系化合物:2,4,5‐T、2,4−D(アミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、ナトリウム又はリチウム等の塩を含む)、2,4−DB、クロメプロップ(clomeprop)、ジクロルプロップ(dichlorprop)、ジクロルプロップ−P(dichlorprop−P)、MCPA、MCPA−チオエチル(MCPA−thioethyl)、MCPB(ナトリウム塩、エチルエステル等を含む)、メコプロップ(mecoprop)(ナトリウム、カリウム、イソプロピルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミン等の塩を含む)、メコプロップ−P−カリウム塩(mecoprop−P)
(O−3)ピリジンカルボン酸系化合物:クロピラリド(clopyralid)、フルロキシピル(fluroxypyr)、ピクロラム(picloram)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルブトティル(triclopyr−butotyl)
(O−4)キノリンカルボン酸系化合物:キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)
(O−5)その他の化合物:ベナゾリン(benazolin)
P.オーキシン輸送阻害型除草剤
(P−1)フタラマート(Phthalamates)系化合物:ナプタラム(naptalam)(ナトリウム等との塩を含む)
(P−2)セミカルバゾン系化合物:ジフルフェンゾピル(diflufenzopyr)
Z.作用性未知の除草剤
フラムプロップ−M(flamprop−M)(メチル、エチル、イソプロピルエステルを含む)、フラムプロップ(flamprop)(メチル、エチル、イソプロピルエステルを含む)、クロルフルレノール(chlorflurenol−methyl)、シンメチリン(cinmethylin)、クミルロン(cumyluron)、ダイムロン(daimuron)、メチルダイムロン(methyldymuron)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、エトベンザニド(etobenzanid)、ホサミン(fosamine)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、アクロレイン(acrolein)、AE−F−150944(コード番号)、アミノシクロピラクロル(aminocyclopyrachlor)、シアナミド(cyanamide)、heptamaloxyloglucan(ヘプタマロキシログルカン)、インダジフラム(indaziflam)、トリアジフラム(triaziflam)、キノクラミン(quinoclamine)、エンドタール二ナトリウム塩(endothal−disodium)、フェニソファム(phenisopham)
【0078】
〔植物生長調節化合物剤〕
1−メチルシクロプロペン(1−methylcyclopropene)、1−ナフチルアセトアミド(1−naphthylacetamide)、2,6−ジイソプロピルナフタレン(2,6−diisopropylnaphthalene)、4−CPA、ベンジルアミノプリン(benzylaminopurine)、アンシミドール(ancymidol)、アビグリシン(aviglycine)、カルボネ(carvone)、クロルメコート(chlormequat)、クロプロップ(cloprop)、クロキシホナック(cloxyfonac)、クロキシホナックカリウム塩(cloxyfonac−potassium)、シクラニリド(cyclanilide)、サイトカイニン(cytokinins)、ダミノジット(daminodide)、ジケグラック(dikegulac)、ジメチピン(dimethipin)、エテホン(ethephon)、エチクロゼート(ethychlozate)、フルメトラリン(flumetralin)、フルレノール(flurenol)、フルルプリミドール(flurprimidol)、ホルクロルフェニュロン(forchlorfenuron)、ジベレリン(gibberellic acid)、イナベンフィド(inabenfide)、インドール酢酸(indol acetic acid)、インドール酪酸(indol butyric acid)、マレイン酸ヒドラジド(maleic hydrazide)、メフルイジド(mefluidide)、メピコートクロリド(mepiquat chloride)、デシルアルコール(n−decanol)、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、プロヘキサジオンカルシウム塩(prohexadione−calcium)、プロヒドロジャスモン(prohydrojasmon)、シントフェン(sintofen)、チジアズロン(thidiazuron)、トリアコンタノール(triacontanol)、トリネキサパックエチル(trinexapac−ethyl)、ウニコナゾール(uniconazole)、ウニコナゾール−P(uniconazole−P)
【実施例】
【0079】
次に、実施例及び比較例を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明するが、本発明はこれらのみに限定されるべきものではない。
【0080】
試験例1
実施例1
底面に穴を開け、ろ紙を敷いた100mL容プラスチックカップに畑土壌を60g充填し、Pioneer 32K61品種のトウモロコシ種子を播種して、その上に畑土壌を30g覆土した。表層の面積は25cmとなった。ピロキサスルホンの200μg(800g/haに相当)を水で希釈し、前記カップの土壌表面に均一に滴下処理した。次に、ジシクロノンの200μg(800g/haに相当)を水で希釈し、前記カップの土壌表面に均一に滴下処理した。このカップを、グロースチャンバー内で、25℃恒温、明期:16時間、暗期:8時間の条件で、適宜給水しながらトウモロコシを生育させた。処理10日後に、トウモロコシの草丈の長さを測定した。
【0081】
実施例2
ジシクロノンの処理量を20μg(80g/haに相当)としたこと以外は前記実施例1と同様にして、トウモロコシの草丈の長さを測定した。
【0082】
比較例1
ジシクロノンを処理しなかったこと以外は前記実施例1と同様にして、トウモロコシの草丈の長さを測定した。
【0083】
尚、以下の記載において、「無処理区」とは、ピロキサスルホンもジシクロノンも処理しない条件で、同様にトウモロコシを生育させた作物区分を意味する。
【0084】
【表1】

【0085】
試験例2
実施例3
Goldaste品種のトウモロコシ種子を使用したこと以外は前記実施例1と同様にして、トウモロコシの草丈の長さを測定した。
【0086】
実施例4
ジシクロノンの処理量を20μg(80g/haに相当)としたこと以外は前記実施例3と同様にして、トウモロコシの草丈の長さを測定した。
【0087】
比較例2
ジシクロノンを処理しなかったこと以外は前記実施例3と同様にして、トウモロコシの草丈の長さを測定した。
【0088】
【表2】

【0089】
上記に明らかなように、ピロキサスルホンだけを処理した比較例1及び2においては、トウモロコシの草丈が無処理区と比べて短くなり、生育抑制の薬害症状が認められた。一方、ピロキサスルホンとジシクロノンを併用処理した実施例1〜4では、トウモロコシの草丈は無処理区と同程度となり、ジシクロノンによるピロキサスルホンの薬害軽減効果が示された。
【0090】
製剤例
以下、本発明の除草剤組成物の各種製剤についてその例を示す。尚、以下の記載において、「部」は「重量部」を意味する。
【0091】
実施例5
ピロキサスルホン10部、ジシクロノン10部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル2部、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩2部、ホワイトカーボン16部、珪藻土16部及びクレー44部を、衝撃式粉砕機を用いて混合粉砕することにより、ピロキサスルホン及びジシクロノンを含有する水和剤を得た。
【0092】
実施例6
ピロキサスルホン50部、ジシクロノン5部、リグニンスルホン酸ナトリウム5部、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩5部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル2部、珪藻土20部及びクレー13部を、衝撃式粉砕機を用いて混合粉砕し、適当量の水を加えて混練し、押し出し造粒機を用いて目開き0.8mmのスクリーンより押し出し成型し、流動層乾燥機を用いて品温60℃にて乾燥し、#20メッシュと#32メッシュの篩を用いて篩分することにより、ピロキサスルホン及びジシクロノンを含有する顆粒水和剤を得た。
【0093】
実施例7
ピロキサスルホン20部、ジシクロノン2部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル5部、アルキルスルホコハク酸ナトリウム2部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部、ジメチルポリシロキサン0.1部及び水60.7部を、高速攪拌機を用いて混合し、湿式粉砕機を用いてガラス製ビーズを粉砕媒体として粉砕することにより、ピロキサスルホン及びジシクロノンを含有するフロアブルを得た。
【0094】
実施例8
ピロキサスルホン2部、ジシクロノン0.2部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル8部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部、N−メチル−2−ピロリドン20部及びアルキルベンゼン67.8部を、高速攪拌機を用いて混合溶解し、ピロキサスルホン及びジシクロノンを含有する乳剤を得た。
【0095】
実施例9
ピロキサスルホン0.5部、チオベンカルブ30部、プロメトリン4部、ジシクロノン0.5部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル8部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部、N−メチル−2−ピロリドン10部及びアルキルベンゼン45部を、高速攪拌機を用いて混合溶解し、ピロキサスルホン、チオベンカルブ、プロメトリン及びジシクロノンを含有する乳剤を得た。
【0096】
実施例10
ピロキサスルホン0.5部、チオベンカルブ30部、リニュロン6部、ジシクロノン0.5部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル8部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部、N−メチル−2−ピロリドン10部及びアルキルベンゼン43部を、高速攪拌機を用いて混合溶解し、ピロキサスルホン、チオベンカルブ、リニュロン及びジシクロノンを含有する乳剤を得た。
【0097】
実施例11
ピロキサスルホン2.5部、ジシクロノン2.5部、流動パラフィン1部、ホワイトカーボン2部及びクレー92部を、衝撃式粉砕機を用いて混合粉砕することにより、ピロキサスルホン及びジシクロノンを含有する粉剤を得た。
【0098】
実施例12
ピロキサスルホン2部、ジシクロノン0.2部及びクレー0.8部を、衝撃式粉砕機を用いて混合粉砕し、得られた粉砕物3部、流動パラフィン1部、ホワイトカーボン1部及び珪砂95部を混合し、ピロキサスルホン及びジシクロノンを含有する微粒剤を得た。
【0099】
施用例
次に、本発明の除草剤組成物による作物の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法についてその例を示す。
【0100】
実施例13
前記実施例5で製造したピロキサスルホン及びジシクロノンを含有する水和剤を、トウモロコシが生育する畑地へ施用した。
【0101】
実施例14
ピロキサスルホン50部、リグニンスルホン酸ナトリウム5部、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩5部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル2部、珪藻土20部及びクレー18部を、衝撃式粉砕機を用いて混合粉砕し、適当量の水を加えて混練し、押し出し造粒機を用いて目開き0.8mmのスクリーンより押し出し成型し、流動層乾燥機を用いて品温60℃にて乾燥し、#20メッシュと#32メッシュの篩を用いて篩分することにより、ピロキサスルホンを含有する顆粒水和剤を得た。別に、ジシクロノン10部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル2部、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩2部、ホワイトカーボン16部、珪藻土16部及びクレー54部を、衝撃式粉砕機を用いて混合粉砕することにより、ジシクロノンを含有する顆粒水和剤を得た。この顆粒水和剤と水和剤をトウモロコシが生育する畑地へ同時に施用した。
【0102】
実施例15
前記実施例14で製造したピロキサスルホンを含有する顆粒水和剤を、トウモロコシが生育する畑地へ施用し、3日後、前記実施例14で製造したジシクロノンを含有する顆粒水和剤を同じ畑地へ施用した。
【0103】
実施例16
前記実施例14で製造したジシクロノンを含有する顆粒水和剤を、トウモロコシが生育する畑地へ施用し、7日後、前記実施例14で製造したピロキサスルホンを含有する顆粒水和剤を同じ畑地へ施用した。
【0104】
実施例13〜16の畑地では、いずれも雑草が十分に防除された状態が保たれた。一方、有用植物であるトウモロコシへの薬害は認められなかった。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピロキサスルホンとジシクロノンを含んでなることを特徴とする薬害が軽減された除草剤組成物。
【請求項2】
ピロキサスルホンとジシクロノンの重量比が1000:1〜1:50である請求項1に記載の薬害が軽減された除草剤組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の除草剤組成物を、有用植物が生育する領域に施用することを特徴とする薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【請求項4】
有用植物が生育する領域が農地である請求項3に記載の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【請求項5】
有用植物が生育する領域が畑地又は水田である請求項3又は4に記載の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【請求項6】
有用植物がトウモロコシである請求項3乃至5のいずれか1項に記載の薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の除草剤組成物を、雑草に対して茎葉施用、土壌施用又は水面施用することを特徴とする薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。
【請求項8】
雑草の発生前、出芽期及び/又は生育期に、ピロキサスルホン及びジシクロノンを同時施用するか、或いは、ピロキサスルホン又はジシクロノンを連続施用又は一定期間をおいて施用することを特徴とする薬害を軽減しつつ雑草を防除する方法。

【公開番号】特開2012−25679(P2012−25679A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−163788(P2010−163788)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【出願人】(000000169)クミアイ化学工業株式会社 (86)
【Fターム(参考)】