説明

蛍光灯照明器具

【課題】 器具本体1と反射板3との電気的な接続のための導電性材料によるアース金具などの別部品を追加することなく、ソケット台2の一部に反射板3の曲成部32に圧接する突起21を一体的に構成し、安価で経済的な電気的接続を確保する。
【解決手段】 長尺な金属製の器具本体1・ソケット台2の下方であって前記蛍光ランプ5の上方に装着される長尺な反射板3を備える。前記反射板3は塗装が施された塗装鋼板製である。前記反射板3の短手方向に沿った断面形状は複数の直線状の反射面部31と該反射面部31相互間の少なくとも一つの曲成部32を具備する態様である。 前記ソケット台2の一部にアース接続用の突起21を切起して形成する。前記突起21を前記反射板3における前記曲成部32ないしはその近傍に圧接する。前記圧接により前記突起21を前記反射板3における金属部分に電気的に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺な蛍光ランプを用いる蛍光灯照明器具に関する。特に、ランプソケットや点灯装置を支持固定する器具本体と蛍光ランプからの光を有効的に反射させ前記内蔵部品を覆い意匠性を向上させる反射板との電気的接続を確保し、感電保護と雑音端子電圧などの雑音低減のを図るものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、器具本体と反射板とのアース接続は、この両者間に導電性材料を用いたアース金具等の別部品を追加取付けしてなされることが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
【0004】
前記技術においては、導電性材料を用いたアース金具等の別部品を追加取付けしているため、部品コストや部品取付けコストがアップするなど経済性の面に問題があった。本発明はこれを解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明においては、長尺な金属製の器具本体を備え、前記器具本体の両端部に装着される金属製のソケット台を備え、前記各ソケット台に装着されるランプソケットを備え、前記各ランプソケット間に装着される直管形の蛍光ランプを備え、前記器具本体・ソケット台の下方であって前記蛍光ランプの上方に装着される長尺な反射板を備え、前記反射板は塗装が施された塗装鋼板製であり、前記反射板は前記器具本体の長さ方向に沿った舟形であり、前記反射板の短手方向に沿った断面形状は複数の直線状の反射面部と該反射面部相互間の少なくとも一つの曲成部を具備する。
従来技術の課題を解決するため、前記ソケット台の一部にアース接続用の突起を1つ以上形成し、前記突起を前記反射板における前記曲成部ないしはその近傍に引張力が加わる方向で圧接し、前記圧接により前記突起を前記反射板における金属部分に電気的に接続する。好ましくは、前記アース接続用の突起を複数個設ける。この場合は反射板の短手方向にずれた時でも、確実な電気的接続が可能となる。
【発明の効果】
【0006】
前記反射板は断面が略舟形であり、前記反射板の短手方向に沿った断面形状は複数の直線状の反射面部と該反射面部相互間の少なくとも一つの曲成部を具備しており、直線状の反射面の中で比較的強度の強い部分の曲成部ないしはその近傍に向け引張応力が加わるようにアース接続用の突起を構成としたことにより直線状の反射面の曲がりや変形を防止できる。
従来技術のように器具本体と反射板との電気的な接続のための導電性材料によるアース金具などの別部品を追加することなく、ソケット台の一部に反射板の曲成部に圧接する記突起を一体的に構成した為、安価で経済的な電気的接続が得られる。また、前記アース接続用の突起を複数個設けることにより反射板の短手方向にずれた時でも確実な電気的接続が可能となる電気的信頼性の高い構成が得られる。
さらに、点灯装置を囲む器具本体と反射板の電気的接続の連続性により、点灯装置から電源に乗るノイズ(雑音端子電圧)を低減する効果が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施形態を図1〜図3を用いて説明する。本発明においては、長尺な金属製の器具本体1を備える。前記器具本体1の両端部に装着される金属製のソケット台2を備える。前記各ソケット台2に装着されるランプソケット4を備える。前記各ランプソケット4間に装着される直管形の蛍光ランプ5を備える。前記器具本体1・ソケット台2の下方であって前記蛍光ランプ5の上方に装着される長尺な反射板3を備える。前記反射板3は塗装が施された塗装鋼板製である。前記反射板3は前記器具本体1の長さ方向に沿った舟形である。前記反射板3の短手方向に沿った断面形状は複数の直線状の反射面部31と該反射面部31相互間の少なくとも一つの曲成部32を具備する態様である。
前記ソケット台2の一部にアース接続用の突起21を突起を切起して形成する。前記突起21を前記反射板3における前記曲成部32ないしはその近傍に圧接する。前記圧接により前記突起21を前記反射板3における金属部分に電気的に接続する。
本明細書における用語「近傍」は当該曲成部32に連接する直線状反射面部31の長さ全体における当該曲成部32寄りの20%の範囲である。
22は前記ソケット台2に形成したランプソケット4を装着するためのソケット取付部である。23は前記ソケット台2を器具本体1に装着する取付け片である。24は反射板3を器具本体1に固定する取付けねじである。アース接続用の突起21の先端形状例は三角計、台形、半円形、略M形等々である。
前記反射板3は舟形である。複数の直線状の反射面部31は曲成せず、曲成は曲成部32に集約される。このため、曲成部32は丈夫であり、突起21が圧接しても変形し難い。仮に、突起21が反射面部31途中に圧接すると、下側から目視可能な変形が生ずる。
【0008】
前記ソケット台2が付属する器具本体1に反射板3を取付けねじ24により取付けると、前記突起21が前記反射板3における少なくとも一つの曲成部32ないしはその近傍に引張力が加わる方向で圧接し、前記反射板3における金属部分に電気的に接続する。図示実施例においては、前記アース接続用の突起21を複数個設けることにより反射板3の曲成部32が短手方向にずれた時でも確実な電気的接続が可能となる。
一対の突起21はソケット台2の底部中央を図2に示す計上に打ち抜きかつきり起して形成したものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 本発明器具の断面図である。
【図2】 同器具のソケット台部分を斜視した説明図である。
【図3】 同器具の全体を示す縮小斜視図である。
【符号の説明】
【0010】
1 :器具本体
2 :ソケット台
21:アース接続用突起
3 :反射板
32:反射板の曲成部
4 :ランプソケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺な金属製の器具本体を備え、前記器具本体の両端部に装着される金属製のソケット台を備え、前記各ソケット台に装着されるランプソケットを備え、前記各ランプソケット間に装着される直管形の蛍光ランプを備え、前記器具本体・ソケット台の下方であって前記蛍光ランプの上方に装着される長尺な反射板を備え、前記反射板は塗装が施された塗装鋼板製であり、前記反射板は前記器具本体の長さ方向に沿った舟形であり、前記反射板の短手方向に沿った断面形状は複数の直線状の反射面部と該反射面部相互間の少なくとも一つの曲成部を具備する態様であり、前記ソケット台の一部にアース接続用の突起を切起して形成し、前記突起を前記反射板における前記曲成部ないしはその近傍に圧接し、前記圧接により前記突起を前記反射板における金属部分に電気的に接続することを特徴とする蛍光灯器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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