説明

表面仕上材のせん断変形を再現する装置

【課題】表面仕上材のせん断変形を容易に再現しうる。
【解決手段】本体部2と、この本体部2に支持される下地板部3と、この下地板部3を本体部2に対して変位させる変位手段4とを含む装置1である。下地板部3は、一対の下地片3A、3Bと、該一対の下地片3A、3B間の隙間15に充填された弾性を有する目地材3Cとを含む。一対の下地片3A、3Bは、相対変位可能に本体部2に支持される。変位手段4は、一対の下地片3A、3Bを相対変位させ、該一対の下地片3A、3Bに跨って配された表面仕上材16にせん断変形を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面仕上材のせん断変形を容易に再現する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、壁下地材の表面に、タイルや塗膜等の表面仕上材が施工された工業化住宅が提案されている(例えば、特許文献1参照)。近年、この表面仕上材及び/又はその取付手段には、地震によるせん断変形を吸収するものが用いられ、耐久性の向上が図られている。
【0003】
このような優れた耐久性を一般顧客等にデモンストレーションするには、例えば、実際の表面仕上材にせん断変形を与える面内せん断試験装置等を用いて、表面仕上材のせん断変形が再現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−9274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような方法では、面内せん断試験装置が大型であるため、デモンストレーションを行う場所が限られるとともに、大きな壁を施工するのに要する時間や費用がかかるため、容易に実施できないという問題があった。
【0006】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、一対の下地片を相対変位させて、該一対の下地片に跨って配された表面仕上材にせん断変形を与える変位手段を具えることを基本として、表面仕上材のせん断変形を容易に再現する装置を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のうち請求項1記載の発明は、床面に載置される本体部と、この本体部に支持されかつ少なくとも一方の面に表面仕上材を施工可能な被施工面が設けられた下地板部と、この下地板部を本体部に対して変位させる変位手段とを含み、前記下地板部は、任意の平面に沿ってのびかつ隙間を隔てて並べて配された一対の下地片と、該一対の下地片間の前記隙間に充填された弾性を有する目地材とを含み、しかも前記一対の下地片は、相対変位可能に前記本体部に支持されるとともに、前記変位手段は、前記一対の下地片を相対変位させ、該一対の下地片に跨って配された前記表面仕上材にせん断変形を与えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、前記本体部は、床面に載置される脚部と、前記脚部から垂直上方にのびる基部とを具え、前記基部は、垂直面内をのびる背板部を有し、前記下地板部は、前記背板部に沿って垂直面内をのびる矩形状である請求項1記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、前記一対の下地片は、それぞれの下端側が前記基部に、前記垂直面と直交する水平な支持軸にて回動可能に支持されるとともに、前記変位手段は、前記一対の下地片のいずれか一方の下地片の側面を押圧し、前記目地材を介して他方の下地片を変位させる押圧具からなる請求項2記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、前記押圧具は、テコ式のレバーである請求項3記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、前記支持軸は、前記各下地片において、前記押圧具側に設けられる請求項3又は4に記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、前記本体部には、前記下地片の過度の相対変位を規制するストッパーが設けられる請求項1乃至5のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0013】
また、請求項7記載の発明は、前記本体部には、前記下地板部の面外変形を防ぐガード部材が設けられる請求項2乃至6のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0014】
また、請求項8記載の発明は、前記背板部には、前記下地片の相対変位量の大きさを示す目盛が設けられる請求項2乃至7のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0015】
また、請求項9記載の発明は、前記表面仕上材は、前記被施工面に取付手段を介して配置されるタイルである請求項1乃至8のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0016】
また、請求項10記載の発明は、前記取付手段は、接着剤、モルタル又は取付金物である請求項9に記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【0017】
また、請求項11記載の発明は、前記表面仕上材は、塗膜である請求項1乃至8のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の表面仕上材のせん断変形を再現する装置は、床面に載置される本体部と、この本体部に支持されかつ少なくとも一方の面に表面仕上材が施工可能な被施工面が設けられた下地板部と、この下地板部を本体部に対して変位させる変位手段とを含む。
【0019】
また、下地板部は、任意の平面に沿ってのびかつ隙間を隔てて並べて配された一対の下地片と、該一対の下地片間の前記隙間に充填された弾性を有する目地材とを含む。しかも一対の下地片は、相対変位可能に本体部に支持される。また、変位手段は、一対の下地片を相対変位させ、該一対の下地片に跨って配された表面仕上材にせん断変形を与える。
【0020】
このような装置は、一対の下地片に跨って表面仕上材を施工するとともに、一対の下地片を相対変位させるだけで、例えば、地震時等の耐久性をデモンストレーションできるため、従来の面内せん断試験装置に比べて小型化できる。従って、本発明の装置は、可搬性があり、どこにでも持ち運べるため、実施場所を選ばない。また、本発明の装置では、大きな壁を施工する必要もないため、実施に要する時間や費用を抑えうる。従って、本発明の装置は、表面仕上材のせん断変形を容易に再現しうる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態の表面仕上材のせん断変形を再現する装置を示す斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】相対変位した一対の下地片を示す正面図である。
【図5】目盛を拡大して示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態の装置1は、例えば、壁下地に施工される表面仕上材のせん断変形を再現し、例えば、表面仕上材の地震時等の耐久性を、施主等を始めとする一般顧客等にデモンストレーションするために用いられる。
【0023】
この装置1は、図1及び図2に示されるように、床面FLに載置される本体部2と、この本体部2に支持される下地板部3と、この下地板部3を本体部2に対して変位させる変位手段4とを有する。
【0024】
前記本体部2は、床面FLに載置される脚部2Aと、該脚部2Aから垂直上方にのびる基部2Bとを具える。
【0025】
前記脚部2Aは、床面FLに沿って水平面内をのびる板状に形成され、平面視横長矩形に形成される。この脚部2Aには、床面FLに安定して載置する観点より、例えば、強度や質量の大きな鉄等の金属材料から形成されるのが望ましい。また、脚部2Aの下面には、例えば、滑り止め用のゴムシート(図示省略)が配されても良い。
【0026】
前記基部2Bは、例えば、脚部2A側から垂直面内を上方へのびる背板部6、該背板部6の前方で、該脚部2A側から垂直面内を上方へのびる前板部7、及び該背板部6の下端と該前板部7の下端とを連結しかつ脚部2Aの上面に沿ってのびる連結板部8を有する。これらの背板部6、前板部7及び連結板部8は、例えば、1枚の金属板等がプレス加工等で、側面視略コ字状に折り曲げられて形成され、脚部2Aの上面に例えば溶接等で固着される。
【0027】
前記背板部6は、正面視において、水平方向の長さが垂直方向の長さよりもやや大きい横長矩形状に形成される。この背板部6には、図3に示されるように、脚部2A側に、水平方向に貫通する一対の孔部11、11が設けられる。
【0028】
一方、前記前板部7は、図2に示されるように、背板部6よりも小高さで連結板部8から垂直面内を上方へのび、正面視横長矩形状に形成される。この前板部7には、前記背板部6の孔部11、11と水平方向で連通する一対の孔部12、12が設けられる。
【0029】
前記下地板部3は、図1及び図2に示されるように、任意の平面、本実施形態では垂直面に沿ってのび、かつ上下にのびる隙間15を隔てて左右に並べて配された一対の下地片3A、3Bと、各下地片3A、3B間の隙間15に充填された弾性を有する目地材3Cとを含む。この下地板部3は、基部2Bの背板部6と前板部7との間に配置され、少なくとも一方の面、本実施形態では基部2Bの前板部7から露出する該前板部7側の面に、表面仕上材16が施工可能な被施工面3Sが設けられる。
【0030】
本実施形態の各下地片3A、3Bは、図2及び図3に示されるように、基部2Bの背板部6に沿って垂直面内をのび、かつ正面視において、垂直方向の長さが水平方向の長さよりも大きい縦長矩形状にそれぞれ形成される。また、各下地片3A、3Bは、建築物の壁下地材からなり、例えば、パルプ混入セメントけい酸カルシウム板等によって形成される。さらに、各下地片3A、3Bの各下端側には、水平方向に貫通する孔部18、18がそれぞれ設けられる。
【0031】
また、前記各下地片3A、3Bの孔部18、18には、垂直面と直交する水平な支持軸21a、21bが、背板部6及び前板部7の各孔部11、12とともに、それぞれ挿通される。これらの各下地片3A、3Bは、それぞれの下端部が、本体部2の基部2Bに、支持軸21a、21bを中心とする水平軸回りで回動可能に支持される。このように、下地片3A、3Bは、それぞれ独立して回動しうるため、本体部2に相対変位可能に支持される。
【0032】
本実施形態の支持軸21a、21bは、ボルト及びナットからなり、各下地片3A、3Bを基部2Bから容易に取り外しうる。
【0033】
前記目地材3Cは、前記隙間15の上端から下端にかけて連続して配される。この目地材3Cは、各下地片3A、3Bの相対変位により圧縮及び/引張変形し、該相対変位を許容しうる。また、本実施形態の目地材3Cには、建築物の壁下地材間に配される目地材からなり、例えば、アクリル系、ウレタン系等のシーリング材や、ゴムやウレタンからなる乾式目地等が用いられるのが望ましい。
【0034】
前記被施工面3Sには、表面仕上材16が一対の下地片3A、3Bを跨って配置される。本実施形態の表面仕上材16には、少なくとも一つの横長矩形状のタイルからなり、取付手段17を介して被施工面3Sに配置される。
【0035】
前記取付手段17としては、例えば、接着剤、モルタル又は取付金物等が用いられる。また、接着材には、例えば、タイルのせん断変形を吸収しうる弾性接着剤の他、性能比較のために、弾性を有さない硬質の接着剤が用いられてもよい。
【0036】
本実施形態の変位手段4は、図1及び図2に示されるように、一対の下地片3A、3Bのうち、一方の下地片(図において、右側の下地片)3Aの側面3Asを押圧する押圧具4Aからなる。
【0037】
前記押圧具4Aは、一方の下地片3Aの側面3Asに沿って上下にのびる押部25と、この押部25の上端で屈曲して上方へ傾斜してのびるハンドル部26とを有し、テコ式のレバーとして形成される。また、押圧具4Aには、押部25とハンドル部26との間に、水平方向に貫通する孔部28(図3に示す)が設けられる。この孔部28には、垂直面と直交する水平な支軸29が挿通され、基部2Bの背板部6に、水平軸回りに回動可能に固着される。
【0038】
この押圧具4Aは、図4に示されるように、ハンドル部26が下方に押し下げられることにより、押部25が回動(本実施形態では、時計回り)し、一方の下地片3Aの側面3Asが押圧される。
【0039】
この押圧具4Aの押圧により、一方の下地片3Aは、支持軸21aを中心に回動変位(本実施形態では、反時計回り)する。また、他方の下地片(図において、左側の下地片)3Bは、一方の下地片3Aの回動変位によって目地材3Cを介して押圧され、支持軸21bを中心に回動(本実施形態では、反時計回り)する。これらの各下地片3A、3Bは、各支持軸21a、21bの位置の相違により、それぞれ異なった角度で回動しうる。これにより、一対の下地片3A、3Bが相対変位し、表面仕上材16に、せん断変形が与えられる。
【0040】
また、押圧具4Aのハンドル部26の位置が元に戻されると、目地材3Cの復元力により、一対の下地片3A、3Bの相対変位が無くなり、表面仕上材16のせん断変形が解除される。
【0041】
このように、本実施形態の装置1は、一対の下地片3A、3Bに跨って表面仕上材16を施工するとともに、一対の下地片3A、3Bを相対変位させるだけで、表面仕上材16にせん断変形を与えることができ、例えば、地震時等の耐久性をデモンストレーションできる。このため、装置1は、従来の面内せん断試験装置に比べて小型化でき、どこにでも持ち運んで、デモンストレーションしうる。また、装置1では、大きな壁を施工する必要がないため、実施に要する時間や費用を抑えうる。従って、装置1は、表面仕上材16のせん断変形を容易に再現しうる。
【0042】
また、本実施形態の各下地片3A、3Bは、ボルト及びナットからなる各支持軸21a、21bによって、本体部2に取り外し可能に支持されるため、様々な表面仕上材16が施工された複数の下地板部3に取り替えて、デモンストレーションを行いうる。
【0043】
前記各支持軸21a、21bは、前記各下地片3A、3Bにおいて、押圧具4A側に設けられるのが望ましい。これにより、支持軸21a、21bと押圧具4Aの押部25との距離が小さくなるため、各下地片3A、3Bの回動半径を小さくでき、押圧具4Aのハンドル部26の押し下げ量に対する該下地片3A、3Bの相対変位の量を大きくしうる。
【0044】
また、各下地片3A、3Bの相対変位が過度に大きくなると、目地材3Cに生じる歪みが過大となり、該目地材3Cが剥離又は破壊するおそれがある。このため、本体部2には、各下地片3A、3Bの過度の相対変位を抑制するストッパー31が設けられるのが望ましい。
【0045】
本実施形態のストッパー31は、下地板部3に対して押圧具4Aの水平方向の反対側で、本体部2の背板部6から前板部7側へ突出する棒状体31Aからなる。このようなストッパー31は、他方の下地片3Bの側面3Bsと当接して、過度の相対変位を抑制しうる。
【0046】
また、前記下地板部3の過度の面外変形を防ぐために、本体部2には、ガード部材32が設けられるのが望ましい。本実施形態のガード部材32は、図1及び図2に示されるように、本体部2の背板部6から前板部7側へ突出する突出部32aと、該突出部32aから直角に屈曲して、下地板部3の一部を覆う覆い部32bとを含み、略L字状に形成される。このようなガード部材32は、覆い部32bが下地板部3の被施工面3Sと当接して、過度の面外変形を抑えうる。
【0047】
また、下地板部3の面外変形を効果的に防ぐために、前記ガード部材32は、一方の下地片3Aを覆う第1ガード部材32Aと、他方の下地片3Bを覆う第2ガード部材32Bとを含むのが望ましい。これらの第1ガード部材32A及び第2ガード部材32Bは、一方の下地片3A及び他方の下地片3Bに独立して当接できるため、下地板部3の面外変形を確実に防ぎうる。
【0048】
また、本実施形態の第1ガード部材32Aは、一方の下地片3Aの押圧具4A側に設けられる。さらに、第2ガード部材32Bは、他方の下地片3Bの上方に設けられる。これらの第1ガード部材32A及び第2ガード部材32Bは、下地板部3が変位するストッパー31側に設けられないため、各下地片3A、3Bの相対変位を阻害することなく、面外変形を効果的に抑制しうる。
【0049】
また、図5に拡大して示されるように、前記本体部2の背板部6には、各下地片3A、3Bの相対変位量の大きさを示す目盛33が設けられるのが望ましい。このような目盛33は、下地片3A、3Bの相対変位量を把握するのに役立ち、表面仕上材の耐久性を定量的に評価しうる。
【0050】
前記目盛33は、各下地片3A、3Bの相対変位前における該一方の下地片3Aの側面3Asの上端の位置を表す基準目盛33aと、各下地片3A、3Bの相対変位量に応じて付された変位目盛33b、33cとを含む。
【0051】
また、前記変位目盛33bには、例えば、各下地片3A、3Bの相対変位量(建物の層間変位角)に対応する過去の地震名等の表示34b、34cが記載されてもよい。このような表示34a、34bは、地震時の表面仕上材を、一般顧客等に対して具体的かつ容易に理解させうる。
【0052】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。例えば、本実施形態の下地片3A、3Bは、垂直面に沿ってのびるものが示されたが、水平面に沿ってのびるものでもよい。このような装置1は、各下地片3A、3Bが床面と平行に配置されるため、該下地片3A、3Bを安定して相対変位させうる。
【0053】
また、本実施形態では、表面仕上材16に、タイルが用いられるものが例示されたが、被施工面3Sに塗装される塗膜等であっても良いのはいうまでもない。
【符号の説明】
【0054】
1 表面仕上材のせん断変形を再現しうる装置
2 本体部
3 下地板部
4 変位手段
16 表面仕上材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に載置される本体部と、
この本体部に支持されかつ少なくとも一方の面に表面仕上材を施工可能な被施工面が設けられた下地板部と、
この下地板部を本体部に対して変位させる変位手段とを含み、
前記下地板部は、任意の平面に沿ってのびかつ隙間を隔てて並べて配された一対の下地片と、該一対の下地片間の前記隙間に充填された弾性を有する目地材とを含み、
しかも前記一対の下地片は、相対変位可能に前記本体部に支持されるとともに、
前記変位手段は、前記一対の下地片を相対変位させ、該一対の下地片に跨って配された前記表面仕上材にせん断変形を与えることを特徴とする表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項2】
前記本体部は、床面に載置される脚部と、前記脚部から垂直上方にのびる基部とを具え、
前記基部は、垂直面内をのびる背板部を有し、
前記下地板部は、前記背板部に沿って垂直面内をのびる矩形状である請求項1記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項3】
前記一対の下地片は、それぞれの下端側が前記基部に、前記垂直面と直交する水平な支持軸にて回動可能に支持されるとともに、
前記変位手段は、前記一対の下地片のいずれか一方の下地片の側面を押圧し、前記目地材を介して他方の下地片を変位させる押圧具からなる請求項2記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項4】
前記押圧具は、テコ式のレバーである請求項3記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項5】
前記支持軸は、前記各下地片において、前記押圧具側に設けられる請求項3又は4に記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項6】
前記本体部には、前記下地片の過度の相対変位を規制するストッパーが設けられる請求項1乃至5のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項7】
前記本体部には、前記下地板部の面外変形を防ぐガード部材が設けられる請求項2乃至6のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項8】
前記背板部には、前記下地片の相対変位量の大きさを示す目盛が設けられる請求項2乃至7のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項9】
前記表面仕上材は、前記被施工面に取付手段を介して配置されるタイルである請求項1乃至8のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項10】
前記取付手段は、接着剤、モルタル又は取付金物である請求項9に記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。
【請求項11】
前記表面仕上材は、塗膜である請求項1乃至8のいずれかに記載の表面仕上材のせん断変形を再現する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−29382(P2013−29382A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164665(P2011−164665)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000004673)パナホーム株式会社 (319)
【Fターム(参考)】