視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドに関連する障害の処置において有用な、視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子を同定するための方法における、GPR101受容体の使用
本発明は、候補化合物を視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子としてスクリーニングするためにGPR101 Gタンパク質結合受容体(GPCR)を使用する方法に関する。GPR101受容体の調節因子は、視床下部POMC由来生物活性ペプチドの分泌を調節し、およびPOMC由来生物活性ペプチド関連疾患の治療において有用である。POMC由来生物活性ペプチドとしては、α−メラニン細胞刺激ホルモン(α−MSH)、β−メラニン細胞刺激ホルモン(β−MSH)およびγ−メラニン細胞刺激ホルモン(γ−MSH)が挙げられるが、これらに限定されない。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
候補化合物を視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子として同定する方法であって、該方法は、
(a)GPCRを含む組換え宿主細胞またはその膜と該候補化合物を接触させる工程であって、ここで、該受容体は、
(i)配列番号2のアミノ酸配列;
(ii)特異的プライマー配列番号7および配列番号8を使用してヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅することができるポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(iii)配列番号4のアミノ酸配列;
(iv)配列番号6のアミノ酸配列;
(v)配列番号1、配列番号3または配列番号5の相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vi)配列番号2、配列番号4または配列番号6に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vii)配列番号2、配列番号4または配列番号6のアミノ酸配列の変異体を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;および
(viii)(i)から(vii)のうちのいずれか1つの生物活性フラグメント
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、かつ該受容体は、Gタンパク質に結合する、工程、および
(b)該GPCRの機能性を阻害または刺激する該化合物の能力を決定する工程
を含み、ここで、
該GPCRの機能性を阻害または刺激する該化合物の能力が、その化合物が視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子であることを示す
、
方法。
【請求項2】
前記GPCRが、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記GPCRの機能性を刺激する前記化合物の能力が、該化合物が視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を刺激する化合物であることを示す、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記POMC由来生物活性ペプチドが、ACTH、β−エンドルフィン、α−MSH、β−MSHおよびγ−MSHからなる群より選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記GPCRのアゴニストを同定する工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記GPCRの部分アゴニストを同定する工程を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記候補化合物が、肥満またはそれに関連した状態を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記肥満に関連した状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性硬化症、冠性心疾患および卒中からなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記候補化合物が、満腹を促進するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記候補化合物が、過食症を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記候補化合物が、発熱を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記候補化合物が、炎症関連障害を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記GPCRの逆アゴニストを同定する工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記GPCRのアンタゴニストを同定する工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記候補化合物が、悪液質を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から4、13および14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記悪液質が、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少および食欲不振関連体重減少からなる群より選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記候補化合物が、体重、脂肪蓄積、体脂肪率および食事摂取量からなる群より選択されるエネルギー恒常性関連パラメータを調節するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6、13および14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記アゴニストまたは部分アゴニストを医薬として調合する工程をさらに含む、請求項5から12および17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記逆アゴニストまたはアンタゴニストを医薬として調合する工程をさらに含む、請求項13から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記決定する工程が、第二メッセンジャーのレベルの測定によるものである、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第二メッセンジャーが、cAMPである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記決定する工程が、メラニン保有細胞アッセイの使用を含む方法によるものであるか、または前記GPCRを含む膜へのGTPγSの結合の測定を含む方法によるものであるか、またはcAMP応答性レポーターアッセイの使用を含む方法によるものである、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
請求項1から22のいずれか一項に記載の方法に従って同定することができる調節因子。
【請求項24】
脊椎動物GPR101受容体の調節因子と医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項25】
脊椎動物GPR101受容体の調節因子と医薬的に許容される担体を混合することを含む、医薬組成物の作製方法。
【請求項26】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を増加させる方法であって、該方法は、増加を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項27】
肥満またはそれに関連した状態を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項28】
前記肥満に関連した状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性硬化症、冠性心疾患および卒中からなる群より選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
脊椎動物において満腹を促進する方法であって、該方法は、満腹を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項30】
過食症を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項31】
発熱を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項32】
炎症関連障害を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項33】
体重を減少させる、脂肪蓄積を減少させる、体脂肪率を減少させる、または食事摂取を減少させる方法であって、該方法は、減少を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項34】
前記脊椎動物が、哺乳動物またはヒトである、請求項26から33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を減少させる方法であって、該方法は、減少を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストもしくはアンタゴニストの治療有効量または該逆アゴニストもしくはアンタゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項36】
悪液質を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストもしくはアンタゴニストの治療有効量または該逆アゴニストもしくはアンタゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項37】
前記悪液質が、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少および食欲不振関連体重減少からなる群より選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
体重を増加させる、脂肪蓄積を増加させる、体脂肪率を増加させる、または食事摂取を増加させる方法であって、該方法は、増加を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストもしくはアンタゴニストの治療有効量または該逆アゴニストもしくはアンタゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項39】
前記脊椎動物が、哺乳動物またはヒトである、請求項35から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を増加させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項41】
肥満またはそれに関連した状態を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項42】
前記肥満に関連した状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性硬化症、冠性心疾患および卒中からなる群より選択される、請求項41に記載の使用。
【請求項43】
満腹を促進するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項44】
過食症を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項45】
発熱を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項46】
炎症関連障害を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項47】
体重を減少させるための、脂肪蓄積を減少させるための、体脂肪率を減少させるための、または食事摂取量を減少させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項48】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を減少させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストまたはアンタゴニストの使用。
【請求項49】
脊椎動物において悪液質を治療または予防するための薬物の製造における該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストまたはアンタゴニストの使用。
【請求項50】
前記悪液質が、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少および食欲不振関連体重減少からなる群より選択される、請求項49に記載の使用。
【請求項51】
体重を増加させるための、脂肪蓄積を増加させるための、体脂肪率を増加させるための、または食事摂取量を増加させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストまたはアンタゴニストの使用。
【請求項52】
POMC由来生物活性ペプチド関連疾患のための医薬として候補化合物をスクリーニングする方法であって、該方法は、
(a)GPCRを含む組換え宿主細胞またはその膜と候補化合物を、該受容体と該候補化合物との相互作用を可能にする条件下で接触させる工程であって、該受容体は、
(i)配列番号2のアミノ酸配列;
(ii)特異的プライマー配列番号7および配列番号8を使用してヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅することができるポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(iii)配列番号4のアミノ酸配列;
(iv)配列番号6のアミノ酸配列;
(v)配列番号1、配列番号3または配列番号5の相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vi)配列番号2、配列番号4または配列番号6に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vii)配列番号2、配列番号4または配列番号6のアミノ酸配列の変異体を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;および
(viii)(i)から(vii)のうちのいずれか1つの生物活性フラグメント
からなる群より選択されるアミノ酸を含む、工程、および
(b)該GPCRに結合するリガンドを検出する工程
を含む、
POMC由来生物活性ペプチド関連疾患のための医薬として候補化合物をスクリーニングする方法。
【請求項53】
前記GPCRが、配列番号2、または配列番号2に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記POMC由来生物活性ペプチドが、ACTH、β−エンドルフィン、α−MSH、β−MSHおよびγ−MSHからなる群より選択される、請求項52または請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記スクリーニングが、肥満もしくはそれに関連した状態の危険があるか、または肥満もしくはそれに関連した状態に進行している脊椎動物を特定するための放射線イメージング剤についてのスクリーニングである、請求項52から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子として、またはPOMC由来生物活性ペプチド関連疾患のための医薬として候補化合物をスクリーニングするためのGPCRの使用であって、該GPCRは、
(a)配列番号2のアミノ酸配列;
(b)特異的プライマー配列番号7および配列番号8を使用してヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅することができるポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(c)配列番号4のアミノ酸配列;
(d)配列番号6のアミノ酸配列;
(e)配列番号1、配列番号3または配列番号5の相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(f)配列番号2、配列番号4または配列番号6に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(g)配列番号2、配列番号4または配列番号6のアミノ酸配列の変異体を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(h)(a)から(g)のうちのいずれか1つの生物活性フラグメント
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、使用。
【請求項57】
前記GPCRが、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列を含む、請求項56に記載の使用。
【請求項58】
前記POMC由来生物活性ペプチドが、ACTH、β−エンドルフィン、α−MSH、β−MSHおよびγ−MSHからなる群より選択される、請求項56または請求項57に記載の使用。
【請求項59】
前記スクリーニングが、前記GPCRのアゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項60】
前記スクリーニングが、前記GPCRの部分アゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から59のいずれか一項に記載の使用。
【請求項61】
前記スクリーニングが、前記GPCRの逆アゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項62】
前記スクリーニングが、前記GPCRのアンタゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項1】
候補化合物を視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子として同定する方法であって、該方法は、
(a)GPCRを含む組換え宿主細胞またはその膜と該候補化合物を接触させる工程であって、ここで、該受容体は、
(i)配列番号2のアミノ酸配列;
(ii)特異的プライマー配列番号7および配列番号8を使用してヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅することができるポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(iii)配列番号4のアミノ酸配列;
(iv)配列番号6のアミノ酸配列;
(v)配列番号1、配列番号3または配列番号5の相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vi)配列番号2、配列番号4または配列番号6に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vii)配列番号2、配列番号4または配列番号6のアミノ酸配列の変異体を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;および
(viii)(i)から(vii)のうちのいずれか1つの生物活性フラグメント
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、かつ該受容体は、Gタンパク質に結合する、工程、および
(b)該GPCRの機能性を阻害または刺激する該化合物の能力を決定する工程
を含み、ここで、
該GPCRの機能性を阻害または刺激する該化合物の能力が、その化合物が視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子であることを示す
、
方法。
【請求項2】
前記GPCRが、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記GPCRの機能性を刺激する前記化合物の能力が、該化合物が視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を刺激する化合物であることを示す、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記POMC由来生物活性ペプチドが、ACTH、β−エンドルフィン、α−MSH、β−MSHおよびγ−MSHからなる群より選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記GPCRのアゴニストを同定する工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記GPCRの部分アゴニストを同定する工程を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記候補化合物が、肥満またはそれに関連した状態を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記肥満に関連した状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性硬化症、冠性心疾患および卒中からなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記候補化合物が、満腹を促進するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記候補化合物が、過食症を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記候補化合物が、発熱を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記候補化合物が、炎症関連障害を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記GPCRの逆アゴニストを同定する工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記GPCRのアンタゴニストを同定する工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記候補化合物が、悪液質を治療または予防するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から4、13および14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記悪液質が、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少および食欲不振関連体重減少からなる群より選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記候補化合物が、体重、脂肪蓄積、体脂肪率および食事摂取量からなる群より選択されるエネルギー恒常性関連パラメータを調節するための医薬としてスクリーニングされる、請求項1から6、13および14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記アゴニストまたは部分アゴニストを医薬として調合する工程をさらに含む、請求項5から12および17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記逆アゴニストまたはアンタゴニストを医薬として調合する工程をさらに含む、請求項13から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記決定する工程が、第二メッセンジャーのレベルの測定によるものである、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第二メッセンジャーが、cAMPである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記決定する工程が、メラニン保有細胞アッセイの使用を含む方法によるものであるか、または前記GPCRを含む膜へのGTPγSの結合の測定を含む方法によるものであるか、またはcAMP応答性レポーターアッセイの使用を含む方法によるものである、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
請求項1から22のいずれか一項に記載の方法に従って同定することができる調節因子。
【請求項24】
脊椎動物GPR101受容体の調節因子と医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項25】
脊椎動物GPR101受容体の調節因子と医薬的に許容される担体を混合することを含む、医薬組成物の作製方法。
【請求項26】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を増加させる方法であって、該方法は、増加を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項27】
肥満またはそれに関連した状態を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項28】
前記肥満に関連した状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性硬化症、冠性心疾患および卒中からなる群より選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
脊椎動物において満腹を促進する方法であって、該方法は、満腹を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項30】
過食症を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項31】
発熱を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項32】
炎症関連障害を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項33】
体重を減少させる、脂肪蓄積を減少させる、体脂肪率を減少させる、または食事摂取を減少させる方法であって、該方法は、減少を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体のアゴニストもしくは部分アゴニストの治療有効量または該アゴニストもしくは部分アゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項34】
前記脊椎動物が、哺乳動物またはヒトである、請求項26から33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を減少させる方法であって、該方法は、減少を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストもしくはアンタゴニストの治療有効量または該逆アゴニストもしくはアンタゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項36】
悪液質を治療または予防する方法であって、該方法は、治療または予防を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストもしくはアンタゴニストの治療有効量または該逆アゴニストもしくはアンタゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項37】
前記悪液質が、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少および食欲不振関連体重減少からなる群より選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
体重を増加させる、脂肪蓄積を増加させる、体脂肪率を増加させる、または食事摂取を増加させる方法であって、該方法は、増加を必要とする脊椎動物に、該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストもしくはアンタゴニストの治療有効量または該逆アゴニストもしくはアンタゴニストと医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
【請求項39】
前記脊椎動物が、哺乳動物またはヒトである、請求項35から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を増加させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項41】
肥満またはそれに関連した状態を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項42】
前記肥満に関連した状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性硬化症、冠性心疾患および卒中からなる群より選択される、請求項41に記載の使用。
【請求項43】
満腹を促進するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項44】
過食症を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項45】
発熱を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項46】
炎症関連障害を治療または予防するための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項47】
体重を減少させるための、脂肪蓄積を減少させるための、体脂肪率を減少させるための、または食事摂取量を減少させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体のアゴニストまたは部分アゴニストの使用。
【請求項48】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌を減少させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストまたはアンタゴニストの使用。
【請求項49】
脊椎動物において悪液質を治療または予防するための薬物の製造における該脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストまたはアンタゴニストの使用。
【請求項50】
前記悪液質が、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少および食欲不振関連体重減少からなる群より選択される、請求項49に記載の使用。
【請求項51】
体重を増加させるための、脂肪蓄積を増加させるための、体脂肪率を増加させるための、または食事摂取量を増加させるための薬物の製造における脊椎動物GPR101受容体の逆アゴニストまたはアンタゴニストの使用。
【請求項52】
POMC由来生物活性ペプチド関連疾患のための医薬として候補化合物をスクリーニングする方法であって、該方法は、
(a)GPCRを含む組換え宿主細胞またはその膜と候補化合物を、該受容体と該候補化合物との相互作用を可能にする条件下で接触させる工程であって、該受容体は、
(i)配列番号2のアミノ酸配列;
(ii)特異的プライマー配列番号7および配列番号8を使用してヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅することができるポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(iii)配列番号4のアミノ酸配列;
(iv)配列番号6のアミノ酸配列;
(v)配列番号1、配列番号3または配列番号5の相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vi)配列番号2、配列番号4または配列番号6に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(vii)配列番号2、配列番号4または配列番号6のアミノ酸配列の変異体を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;および
(viii)(i)から(vii)のうちのいずれか1つの生物活性フラグメント
からなる群より選択されるアミノ酸を含む、工程、および
(b)該GPCRに結合するリガンドを検出する工程
を含む、
POMC由来生物活性ペプチド関連疾患のための医薬として候補化合物をスクリーニングする方法。
【請求項53】
前記GPCRが、配列番号2、または配列番号2に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記POMC由来生物活性ペプチドが、ACTH、β−エンドルフィン、α−MSH、β−MSHおよびγ−MSHからなる群より選択される、請求項52または請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記スクリーニングが、肥満もしくはそれに関連した状態の危険があるか、または肥満もしくはそれに関連した状態に進行している脊椎動物を特定するための放射線イメージング剤についてのスクリーニングである、請求項52から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
視床下部プロオピオメラノコルチン(POMC)由来生物活性ペプチドの分泌の調節因子として、またはPOMC由来生物活性ペプチド関連疾患のための医薬として候補化合物をスクリーニングするためのGPCRの使用であって、該GPCRは、
(a)配列番号2のアミノ酸配列;
(b)特異的プライマー配列番号7および配列番号8を使用してヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅することができるポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(c)配列番号4のアミノ酸配列;
(d)配列番号6のアミノ酸配列;
(e)配列番号1、配列番号3または配列番号5の相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(f)配列番号2、配列番号4または配列番号6に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(g)配列番号2、配列番号4または配列番号6のアミノ酸配列の変異体を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列;
(h)(a)から(g)のうちのいずれか1つの生物活性フラグメント
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、使用。
【請求項57】
前記GPCRが、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2に対して少なくとも約70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するGタンパク質結合受容体のアミノ酸配列を含む、請求項56に記載の使用。
【請求項58】
前記POMC由来生物活性ペプチドが、ACTH、β−エンドルフィン、α−MSH、β−MSHおよびγ−MSHからなる群より選択される、請求項56または請求項57に記載の使用。
【請求項59】
前記スクリーニングが、前記GPCRのアゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項60】
前記スクリーニングが、前記GPCRの部分アゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から59のいずれか一項に記載の使用。
【請求項61】
前記スクリーニングが、前記GPCRの逆アゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項62】
前記スクリーニングが、前記GPCRのアンタゴニストについてのスクリーニングである、請求項56から58のいずれか一項に記載の使用。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【公表番号】特表2009−538623(P2009−538623A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513258(P2009−513258)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/012758
【国際公開番号】WO2007/142979
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(500478097)アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (97)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/012758
【国際公開番号】WO2007/142979
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(500478097)アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (97)
【Fターム(参考)】
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