説明

調整ダイヤル

【構成】調整ダイヤル3は、カメラ本体2に対し回転可能に設置されたダイヤル本体31と、Fセンサー41と、Rセンサー43と、回転量検出手段(コード板およびブラシ)等を有している。この場合、Fセンサー41およびRセンサー43は、ダイヤル本体31の周囲に、ダイヤル本体31を介して対向して配置されている。調整ダイヤル3により設定値の調整をする場合、Fセンサー41の位置で操作し、Fセンサー41のみがオンすると「シャッタ速度」が選択される。同様に、Rセンサー43のみがオンすると「絞り値」が選択され、両センサー41、43がそれぞれオンすると「露出補正」が選択され、両センサー41、43がそれぞれオフすると「ドライブ」が選択される。
【効果】設定値の調整の際の操作が簡略化され、また迅速に設定値を調整することができる。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、設定事項の調整を行う調整ダイヤルに関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラのシャッタ速度(Tv値)、絞り値(Av値)、撮影モード(絞り優先、シャッタ速度優先、マニュアル等)、ドライブ(1枚撮影、連続撮影、セルフタイマー撮影等)等の設定方式として、複数の設定事項の中から所望の設定事項を選択するためのボタン式等のスイッチと、調整ダイヤルとを用いた設定方式が知られている。
【0003】
前記の設定方式では、例えば、シャッター速度または絞り値の設定値を変更する場合、操作ボタンを押圧して、シャッター速度および絞り値のうちから一方を選択し、この後、調整ダイヤルを回転させて、選択した設定事項の調整を行う。
または、操作ボタンを押圧しながら調整ダイヤルを回転させて、選択した設定事項の調整を行う。
【0004】
しかしながら、このような方式の場合には、所望の設定事項を調整する際、操作ボタンを押圧する操作と、調整ダイヤルを回転させる操作の2操作が必要であるので、操作が複雑であり、また、迅速に設定事項を調整することができないといった問題がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は、操作が簡略化され、また迅速に設定事項を調整し得る調整ダイヤルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(7)の本考案により達成される。
【0007】
(1) 本体に対し回転可能に設置されたダイヤル本体と、前記ダイヤル本体を操作する際の指の位置を検出する位置検出手段と、前記ダイヤル本体の回転を検出する回転検出手段とを有し、1つのダイヤルで複数の設定事項を兼用する調整ダイヤルであって、 前記位置検出手段からの前記指の位置に関する情報に基づき、前記複数の設定事項の中から所定の設定事項が選択され得るよう構成したことを特徴とする調整ダイヤル。
【0008】
(2) 前記位置検出手段は、指の接近または接触を検出し得るセンサーであり、前記センサーは、前記ダイヤル本体の周囲に、該ダイヤル本体を介して対向して配置されている上記(1)に記載の調整ダイヤル。
【0009】
(3) 本体に対し回転および変位可能に設置されたダイヤル本体と、前記ダイヤル本体を操作する際の該ダイヤル本体の変位方向を検出する変位方向検出手段と、前記ダイヤル本体の回転を検出する回転検出手段とを有し、1つのダイヤルで複数の設定事項を兼用する調整ダイヤルであって、 前記変位方向検出手段からの前記ダイヤル本体の変位方向に関する情報に基づき、前記複数の設定事項の中から所定の設定事項が選択され得るよう構成したことを特徴とする調整ダイヤル。
【0010】
(4) 前記変位方向検出手段は、第1の従動回転部材と、第2の従動回転部材と、ダイヤル本体に設置され、ダイヤル本体の変移により前記第1の従動回転部材または第2の従動回転部材と選択的に接合する主動回転部材と、前記第1の従動回転部材および第2の従動回転部材の回転を検出するセンサーとを有する上記(3)に記載の調整ダイヤル。
【0011】
(5) 前記ダイヤル本体は、基準位置から左右両方向へ回動するよう設置され、 前記変位方向検出手段は、前記ダイヤル本体を前記基準位置に保持する位置規制手段と、前記ダイヤル本体が前記基準位置から一方の方向へ回動したとき接触する第1のスイッチ手段と、前記ダイヤル本体が前記基準位置から他方の方向へ回動したとき接触する第2のスイッチ手段とを有する上記(3)に記載の調整ダイヤル。
【0012】
(6) 前記回転検出手段からの前記ダイヤル本体の回転に関する情報に基づき、前記選択された所定の設定事項が調整され得るよう構成した上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の調整ダイヤル。
【0013】
(7) 前記調整ダイヤルはカメラに設置されるものであり、前記複数の設定事項には、シャッター速度および絞り値が含まれている上記(1)ないし(6)
のいずれかに記載の調整ダイヤル。
【0014】
【実施例】
以下、本考案の調整ダイヤルを添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例では代表的に、本考案の調整ダイヤルをカメラに適用した場合について説明する。
【0015】
図1は、本考案の調整ダイヤルを有するカメラの構成例を示す平面図である。
図1および図5に示すように、カメラ1は、カメラ本体2と、本考案の調整ダイヤル3と、レリーズスイッチ5と、液晶による表示部6と、制御手段7と、メインスイッチ8と、シャッタ駆動手段9と、絞り駆動手段10と、測光手段11と、測距手段12と、フィルム給送手段13とを有している。また、カメラ本体2の正面側(図1下側)には、図示しないレンズが装着されている。
【0016】
調整ダイヤル3は、複数の設定事項の中から所望の設定事項を選択し、この選択した設定事項を調整するための手段であり、図1中カメラ本体2の左上端部に設置されている。
【0017】
本実施例の調整ダイヤル3は、カメラ1のシャッタ速度(Tv値)、絞り値(Av値)、ドライブ(1枚撮影、連続撮影、セルフタイマー撮影等)および露出補正の4種の設定事項の設定値を調整し得るように構成されている。以下、調整ダイヤル3について説明する。
【0018】
図1に示すように、調整ダイヤル3は、ダイヤル本体31と、位置検出手段であるFセンサー41およびRセンサー43と、図示しないコード板と、導電性のブラシとを有している。この場合、前記コード板およびブラシにより回転量検出手段30が構成されている。
【0019】
ダイヤル本体31は、カメラ本体2に対し回転可能に設置されており、後述するように、このダイヤル本体31を所定方向に回転させることにより、設定事項の設定値の調整を行う。
【0020】
前記コード板は、ダイヤル本体31とともに回転し得るように、ダイヤル本体31の裏面側(カメラ1の内部側)に、同心的に設置されている。このコード板の裏面には、ダイヤル本体31の回転量に応じた信号(情報)を制御手段7に入力し得るように、所定の導体(導電)パターン(図示せず)が形成されている。
すなわち、コード板の裏面には、2つの同じ導体パターンが所定間隔ずらされて配置されている。
【0021】
また、前記ブラシは、一端が図示しないプリント基板上に形成された回路に接続され、他端が前記コード板の裏面(導体パターンを形成した面)に接触し得るように配置されている。
なお、前記ダイヤル本体31の「回転量」とは、回転量の絶対値のことではなく、回転方向およびその量を含んだ概念である。すなわち、「−3、−2、−1、0、+1、+2、+3」のように、正、負と、その量とを含んでいる。
【0022】
Fセンサー41およびRセンサー43は、それぞれ、タッチセンサーであり、ダイヤル本体31の周囲に、ダイヤル本体31を介して対向して配置されている。この場合、Fセンサー41は、カメラ本体2の正面側、Rセンサー43は、カメラ本体2の背面側(図2中上側)に配置されている。なお、Fセンサー41とRセンサー43は同様の構成であるので、代表的にFセンサー41について説明する。
【0023】
図2は、調整ダイヤル3のFセンサー41の構成例を示す平面図である。同図に示すように、Fセンサー41は、一対の導電性部材411および412を有し、一方の導電性部材411がカメラ本体2に接地され、他方の導電性部材412が制御手段7に電気的に接続された構成となっている。
【0024】
前記一対の導電性部材411および412は、互いに非接触の状態で、その両端部において、それぞれ絶縁性部材413および414に接合されている。また、導電性部材411および412は、それぞれ、端部より中央部(図2中斜線で示す部分)が表面側に突出するように形成されている。この場合、導電性部材411および412に接触すると、導電性部材411と412が導通して微弱な電流が流れ、これが検出される。以下、導電性部材411および412に接触して導電性部材411と412が導通した場合を「Fセンサー41がオン」といい、導通しない場合を「Fセンサー41がオフ」という。
【0025】
このようなFセンサー41は、中央部のみがカメラ本体2の外部に露出するように配置され、図示しない止具により、絶縁性部材413および414においてカメラ本体2に取り付けられている。
なお、Fセンサー41およびRセンサー43を前記の位置に配置する理由は、下記の通りである。
【0026】
図3および図4は、それぞれ、調整ダイヤル3を親指で操作した状態を示す斜視図および人差し指で操作した状態を示す斜視図である。図3に示すように、調整ダイヤル3のダイヤル本体31を親指により操作する場合には、通常、カメラ本体2の背面側(図3中左側)から操作し、図4に示すように、ダイヤル本体31を人差し指により操作する場合には、通常、カメラ本体2の正面側(図4中右側)から操作するので、Fセンサー41およびRセンサー43の位置を、それぞれ、操作時における人差し指および親指の位置に対応させるためである。
【0027】
このような調整ダイヤル3により設定値の調整を行う場合には、撮影者は、操作する指の位置を選択することにより設定事項を選択し、ダイヤル本体31を回転させることによりその設定値を調整する。
【0028】
次に、このような調整ダイヤル3の動作について説明する。
図3に示すように、調整ダイヤル3をカメラ本体2の背面側から親指で操作し、指がRセンサー43のみに接触すると、Rセンサー43のみがオンする。
また、図4に示すように、調整ダイヤル3をカメラ本体2の正面側から人差し指で操作し、指がFセンサー41のみに接触すると、Fセンサー41のみがオンする。
【0029】
また、図示しないが、指がFセンサー41およびRセンサー43に接触すると、Fセンサー41およびRセンサー43がそれぞれオンし、指がFセンサー41およびRセンサー43のいずれにも接触しないと、Fセンサー41およびRセンサー43はそれぞれオフしている。
【0030】
図5は、カメラ1の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、前記Fセンサー41およびRセンサー43からの信号(情報)は、それぞれ、制御手段7に入力される。
【0031】
調整ダイヤル3のダイヤル本体31を回転させると、これとともにコード板も回転し、これにより回転量検出手段30からは、導体パターンの導通タイミングより回転方向を検知するとともに回転量に対応して、設定事項の設定値をアップまたはダウンさせる信号が制御手段7に入力される。
【0032】
具体的には、図5に示すように、ダイヤル本体31を1ステップ所定方向に回転させると、回転量検出手段30から制御手段7に、設定値を1段階アップさせる信号(以下、データアップ信号という)が入力され、ダイヤル本体31を1ステップ前記と逆方向に回転させると、回転量検出手段30から制御手段7に、設定値を1段階ダウンさせる信号(以下、データダウン信号という)が入力される。このように、回転量検出手段30から制御手段7には、ダイヤル本体31の回転量、すなわちスッテップ数および回転方向に応じて、データアップ信号またはデータダウン信号が所定数入力される。
【0033】
制御手段7は、通常、マイクロコンピュータで構成され、前記調整ダイヤル3から入力された各信号およびこの他の各信号に基づいて、設定事項および設定値等を更新するとともに、図示しないメモリーに記憶する。なお、調整ダイヤル3から入力された各信号に基づく制御手段7の動作については後に詳述する。
【0034】
また、制御手段7は、前記設定、調整に従った作動信号を、シャッタ駆動手段9、絞り駆動手段10、測光手段11、測距手段12およびフィルム給送手段13へ出力し、これらの各手段は、それぞれ所定の設定の通りに駆動する。また、制御手段7は、その他、例えば、シーケンス制御、オートフォーカスの実行、露出演算等のカメラ1の諸機能の制御を必要に応じて行う。
【0035】
メインスイッチ8は、カメラ1の電源のオン/オフを選択するスイッチである。メインスイッチ8がオンである旨の信号が制御手段7へ入力されると、制御手段7は、カメラ1の各部の機能が作動可能な状態となるよう制御する。
測光手段11は、受光素子により被写体の輝度を測定するもので、得られた情報(測光情報)は、制御手段7に入力される。
【0036】
測距手段12は、例えば、アクティブ方式、パッシブ方式によりカメラ1から被写体までの距離情報あるいはカメラ1内の基準焦点位置(合焦位置)に対するディフォーカス量を測定するもので、得られた情報(測距情報)は、制御手段7へ入力される。
フィルム給送手段13は、撮影後、フィルムを1コマ分巻き上げる手段である。
【0037】
レリーズスイッチ5は、2段スイッチで構成され、レリーズスイッチ5の1段目をオンすると、前記測光手段11および測距手段12がそれぞれ作動し、2段目をオンすると、絞り駆動手段10により絞りが作動するとともに、シャッタ駆動手段9によりシャッタが作動して撮影が行われる。
【0038】
この場合、例えば、カメラ1の撮影モードの設定が「マニュアル」の場合には、調整ダイヤル3により調整されたシャッタ速度および絞り値にて撮影が行われる。
【0039】
また、カメラ1の撮影モードの設定が「絞り優先」および「シャッタ速度優先」の場合、それぞれ、適正な露光量を得るために、測光手段11からの測光情報に基づき、制御手段7の演算部において露出演算がなされ、これより「絞り優先」の場合には、シャッタ速度が決定され、「シャッタ速度優先」の場合には、絞り値が決定される。
【0040】
すなわち、「絞り優先」の場合には、調整ダイヤル3により調整された絞り値と、前記決定されたシャッタ速度にて撮影が行われ、「シャッタ速度優先」の場合には、調整ダイヤル3により調整されたシャッタ速度と、前記決定された絞り値にて撮影が行われる。
【0041】
表示部6は、通常、液晶表示パネル(LCD)等で構成されている。この表示部6においては、制御手段7からの出力信号に応じて、前記調整ダイヤル3等で設定、調整された内容や、その他の事項(例えば、日時)が表示される。
【0042】
図6および図7は、それぞれ、撮影時における制御手段7の動作を示すフローチャートである。なお、図6は、メインプログラム、図7は、図6に示すメインプログラム中のステップ101に対応するサブルーチンのプログラムである。以下、各フローチャートを説明する。
【0043】
図6に示すように、メインプログラムでは、まず、調整ダイヤル3等の操作により設定された設定情報、すなわち、撮影モード、露出補正、シャッタ速度、絞り値およびドライブ等の入力を行う設定値入力処理を実行する(ステップ101)。
【0044】
図7は、前記設定値入力処理の詳細を示した図で、このサブルーチンプログラムでは、調整ダイヤル3の回転量検出手段30からデータアップ信号が入力されたか否かを判断し(ステップ201)、ステップ201において、データアップ信号が入力されたと判断した場合には、Fセンサー41がオンしているか否かを判断する(ステップ202)。
【0045】
ステップ202において、Fセンサー41がオンしていると判断した場合には、Rセンサー43がオンしているか否かを判断し(ステップ203)、ステップ203において、Rセンサー43がオンしていると判断した場合には、「露出補正」の設定値を1段階アップする(ステップ204)。すなわち、Fセンサー41およびRセンサー43がいずれもオンの場合は、調整ダイヤル3により露出補正が可能となる。
【0046】
また、ステップ203において、Rセンサー43がオフしていると判断した場合には、「シャッタ速度(Tv値)」の設定値を1段階アップする(ステップ205)。
また、ステップ202において、Fセンサー41がオフしていると判断した場合には、Rセンサー43がオンしているか否かを判断し(ステップ206)、ステップ206において、Rセンサー43がオンしていると判断した場合には、「絞り値(Av値)」の設定値を1段階アップする(ステップ207)。
【0047】
また、ステップ206において、Rセンサー43がオフしていると判断した場合には、「ドライブ」の設定値を1段階アップする(ステップ208)。すなわち、Fセンサー41およびRセンサー43がいずれもオフの場合は、調整ダイヤル3によりドライブモードの設定が可能となる。なお、ドライブの場合、例えば、「1枚撮影」→「連続撮影」→「セルフタイマー撮影」の順に調整される場合を設定値のアップといい、この逆の順序で調整される場合を設定値のダウンという。
【0048】
次いで、調整ダイヤル3の回転量検出手段30からデータダウン信号が入力されたか否かを判断し(ステップ209)、ステップ209において、データダウン信号が入力されたと判断した場合には、Fセンサー41がオンしているか否かを判断する(ステップ210)。
【0049】
ステップ210において、Fセンサー41がオンしていると判断した場合には、Rセンサー43がオンしているか否かを判断し(ステップ211)、ステップ211において、Rセンサー43がオンしていると判断した場合には、「露出補正」の設定値を1段階ダウンする(ステップ212)。
【0050】
また、ステップ211において、Rセンサー43がオフしていると判断した場合には、「シャッタ速度(Tv値)」の設定値を1段階ダウンする(ステップ213)。
また、ステップ210において、Fセンサー41がオフしていると判断した場合には、Rセンサー43がオンしているか否かを判断し(ステップ214)、ステップ214において、Rセンサー43がオンしていると判断した場合には、「絞り値(Av値)」の設定値を1段階ダウンする(ステップ215)。
【0051】
また、ステップ214において、Rセンサー43がオフしていると判断した場合には、「ドライブ」の設定値を1段階ダウンする(ステップ216)。以上でこのサブルーチンプログラムは終了し、メインプログラムに戻る。
なお、データアップ信号またはデータダウン信号が入力される度に、設定値が1段階ずづアップまたはダウンする。
【0052】
図6に示すように、調整ダイヤル3等により調整された各設定値が入力され(ステップ101)、この後、レリーズスイッチ5の1段目がオンしたか否かを判断する(ステップ102)。
ステップ102において、レリーズスイッチ5の1段目がオンしたと判断した場合には、測光手段11および測距手段12が作動し、測光情報および測距情報がそれぞれ入力される(ステップ103)。
【0053】
次いで、測光手段11からの測光情報に基づき、制御手段7の演算部において露出演算を行うとともに、測距手段12からの測距情報に基づき、撮影レンズ(図示せず)のフォーカシング動作を行う(ステップ104)。
【0054】
次いで、レリーズスイッチ5の2段目がオンしたか否かを判断し(ステップ105)、ステップ105において、レリーズスイッチ5の2段目がオンしたと判断した場合には、所定の撮影モードで撮影を行う(ステップ106)。
【0055】
すなわち、カメラ1の撮影モードの設定が「マニュアル」の場合には、調整ダイヤル3により調整されたシャッタ速度および絞り値にて撮影を行う。また、「絞り優先」の場合には、調整ダイヤル3により調整された絞り値と、前記露出演算により決定されたシャッタ速度、「シャッタ速度優先」の場合には、調整ダイヤル3により調整されたシャッタ速度と、前記露出演算により決定された絞り値にて撮影を行う。
撮影が終了すると、フィルム給送手段13によりフィルムを1コマ分巻き上げる(ステップ107)。以上でこのプログラムは終了する。
【0056】
このように、本実施例の調整ダイヤル3によれば、1操作で設定事項の選択と、その設定事項の設定値の調整を行うことができるといった利点を有する。これにより、従来に比較して、設定値の調整の際の操作が簡略化され、また、迅速な設定値の調整が可能になる。
【0057】
また、設定事項を選択するためのボタン式またはダイヤル式のスイッチが不要になるので、設置スペースを減少でき、スペースの有効利用が図れ、装置の小型化に寄与するるとともに、コストの低減を図れるといった利点を有する。
【0058】
次に、本考案の調整ダイヤルの他の構成例について説明する。なお、以下、各実施例では、前述した調整ダイヤル3との主な相違点について説明する。
図8は、本考案の調整ダイヤルの他の構成例を示す平面図である。同図に示すように、調整ダイヤル3aは、前述した調整ダイヤル3のFセンサー41およびRセンサー43をそれぞれタッチセンサーからフォトリフレクター(光センサー)に変更したものであり、位置検出手段であるフォトリフレクター45および46を有している。
【0059】
フォトリフレクター45および46は、ダイヤル本体31の周囲に、ダイヤル本体31を介して対向して配置されている。なお、フォトリフレクター45と46は同様の構成であるので、代表的にフォトリフレクター45について説明する。
【0060】
図9は、図8中のA−A線での断面図である。同図に示すように、フォトリフレクター45は、ケーシング451と、このケーシング451内に設置された投光手段452および受光手段453により構成されている。この場合、ケーシング451の表面側には、投光手段452からの照射光(例えば、赤外光)がケーシング451自体で反射してフォトリフレクター45をオンさせないような材質の部材が用いられている。
【0061】
図8に示すように、このような構成のフォトリフレクター45は、フォトリフレクター固定部材47に固定され、フォトリフレクター45のみがカメラ本体2の外部に露出するように配置され、図示しない止具により、前記フォトリフレクター固定部材47においてカメラ本体2に取り付けられている。
【0062】
次に、調整ダイヤル3aのフォトリフレクター45の動作について説明する。
図9に示すように、フォトリフレクター45の投光手段452からは、赤外光が照射されており、フォトリフレクター45に指14を接触または接近させると、前記赤外光が指14において反射して、受光手段453に照射され、これによりフォトリフレクター45がオンする。
【0063】
また、フォトリフレクター45に指14を接触および接近させない場合には、フォトリフレクター45はオフしている。
なお、フォトリフレクター45および46からの信号(情報)は、それぞれ、制御手段7に入力され、前記調整ダイヤル3の場合と同様に利用される。
【0064】
次に、本考案の調整ダイヤルの他の構成例について説明する。
図10は、本考案の調整ダイヤルの他の構成例を示す平面図である。同図に示すように、調整ダイヤル3bは、ダイヤル本体31と、第1の従動回転部材である第1の歯車151と、第1のコード板161と、ブラシ171と、第2の従動回転部材である第2の歯車152と、第2のコード板162と、ブラシ172と、主動回転部材である第3の歯車153と、支持部材18とを有している。
【0065】
この場合、ダイヤル本体31の変位方向を検出する変位方向検出手段は、第1の歯車151、第2の歯車152、第3の歯車153、第1のコード板161、第2のコード板162、ブラシ171およびブラシ172により構成されている。なお、この変位方向検出手段は、回転量検出手段も兼ねている。
【0066】
調整ダイヤル3bにおける支持部材18は、その一端側において、カメラ本体2に対し、ピン181を中心に回動自在に設置されており、その他端側において、ダイヤル本体31の回転軸33を支持している。この場合、カメラ本体2には、支持部材18がピン181を中心に回動する際に、回転軸33が移動し得るように、回転軸33の移動方向に延びる長孔191が形成されている。
【0067】
第3の歯車153は、ダイヤル本体31の裏面側において、ダイヤル本体31の回転軸33に接合されている。
この場合、第3の歯車153は、ダイヤル本体31の移動により、この第3の歯車153を介して対向して配置された第1の歯車151または第2の歯車152と、選択的に噛合し得るように構成されている。
【0068】
また、第1の歯車151と第1のコード板161は、一体的に回転し得るように同軸上に形成されており、これと同様に、第2の歯車152と第2のコード板162も、一体的に回転し得るように同軸上に形成されている。
【0069】
また、ブラシ171は、一端が図示しないプリント基板上に形成された回路に接続され、他端が第1のコード板161の表面(導体パターンを形成した面)に接触し得るように配置されている。また、ブラシ172もこれと同様に、一端が図示しないプリント基板上に形成された回路に接続され、他端が第2のコード板162の表面(導体パターンを形成した面)に接触し得るように配置されている。
【0070】
なお、前記第1のコード板161およびブラシ171により、第1の回転量検出手段が構成され、これが第1の歯車151の回転を検出するセンサーを兼ねている。また、前記第2のコード板162およびブラシ172により、第2の回転量検出手段が構成され、これが第2の歯車152の回転を検出するセンサーを兼ねている。
【0071】
次に、このような構成の調整ダイヤル3bの動作について説明する。
図10に示すように、調整ダイヤル3bのダイヤル本体31を第1の歯車151側に押圧すると、支持部材18がピン181を中心に図10中時計回りの方向に回動し、これにより第3の歯車153が移動して、第1の歯車151と第3の歯車153とが噛合する。
【0072】
この状態において、ダイヤル本体31を回転させると、これと一体となっている第3の歯車153が回転する。そして、第3の歯車153の回転により、これと噛合する第1の歯車151が回転し、この第1の歯車151と一体となっている第1のコード板161が回転する。これにより第1の回転量検出手段からは、データアップ信号またはデータダウン信号が制御手段7に入力される。
【0073】
また、ダイヤル本体31を前記と逆方向に押圧すると、支持部材18がピン181を中心に前記と逆方向に回動し、これにより第3の歯車153が移動して、第2の歯車152と第3の歯車153とが噛合する。
【0074】
この状態において、ダイヤル本体31を回転させると、これと一体となっている第3の歯車153が回転する。そして、前記と同様に、第3の歯車153の回転により、これと噛合する第2の歯車152が回転し、この第2の歯車152と一体となっている第2のコード板162が回転する。これにより第2の回転量検出手段からは、データアップ信号またはデータダウン信号が制御手段7に入力される。
【0075】
この場合、前記第1の回転量検出手段からの信号を例えば「シャッタ速度(Tv値)」の設定値の調整、第2の回転量検出手段からの信号を例えば「絞り値(Av値)」の設定値の調整に利用する。
【0076】
このように、本実施例の調整ダイヤル3bでは、ダイヤル本体31を所定方向に押圧してダイヤル本体31を移動させることにより、2つの設定事項のうちからいずれか一方を選択し、ダイヤル本体31を回転させることにより、その設定値の調整を行う。
【0077】
次に、本考案の調整ダイヤルの他の構成例について説明する。
図11、図12および図13は、それぞれ、本考案の調整ダイヤルの他の構成例を示す正面図、図11中のB−B線での断面図、図11中のC−C線での断面図である。なお、図11においては、スイッチ機構およびブラシ等は省略されている。
【0078】
図11および図12に示すように、調整ダイヤル3cは、ダイヤル本体31と、第1のスイッチ手段231と、第2のスイッチ手段232と、回転量検出手段であるコード板163およびブラシ173と、支持部材22とを有している。
【0079】
カメラ本体2の上板201には、長孔193が形成されている。この長孔193の方向は、後述するダイヤル本体31の回転軸34の移動方向と一致している。また、カメラ本体2には、上板201に対して垂直な方向に垂直板202が形成されている。
【0080】
支持部材22は、平板221と、この平板221の一端において平板221に対し垂直方向に突出するよう形成された突出部222とで構成されている。この支持部材22は、突出部222において、カメラ本体2の垂直板202に対し、ピン183を中心に回動自在に設置されている。
【0081】
ダイヤル本体31には回転軸34が形成されており、この回転軸34は、前記長孔193からカメラ本体2内に挿入され、支持部材22の平板221に支持されている。
この場合、回転軸34の先端は平板221の裏面側に突出しており、この回転軸34の先端には、止具185により、コード板163が固定されている。
【0082】
また、ブラシ173は、一端が図示しないプリント基板上に形成された回路に接続され、他端がコード板163の裏面(導体パターンを形成した面)に接触し得るように配置されている。
【0083】
図12に示すように、支持部材22の回動中心から一端側(図12中左側)には、第1のスイッチ手段231が配置され、他端側(図12中右側)には、第2のスイッチ手段232が配置されている。
【0084】
前記第1のスイッチ手段231は、上板201の裏面に配置されているプリント基板241上に形成されたスイッチ回路(図示せず)と、このスイッチ回路と対向するよう平板221上の図12中左側端部に設置された導電性ゴム(ゴム内に導体が埋設されたもの)251とで構成されている。この場合、プリント基板241上のスイッチ回路からは一対の(+)端子および(−)端子が露出している。
【0085】
また、前記第2のスイッチ手段232も同様に、上板201の裏面に配置されているプリント基板242上に形成されたスイッチ回路(図示せず)と、このスイッチ回路と対向するよう平板221上の図12中右側端部に設置された導電性ゴム252とで構成されている。この場合も、スイッチ回路からは一対の(+)
端子および(−)端子が露出している。
なお、前記第1のスイッチ手段231および第2のスイッチ手段232は、回転軸34を介して対向して配置されている。
【0086】
また、カメラ本体2の内部には、ダイヤル本体31を基準位置(図12に示す状態)に保持する位置規制手段として、トーションバネ26が設置されている。
このトーションバネ26の基端は、カメラ本体2に固定されており、トーションバネ26の一対の先端部は、ダイヤル本体31の回転軸34を挟むように設置されている。
なお、このトーションバネ26と、前記第1のスイッチ手段231および第2のスイッチ手段232とにより、変位方向検出手段が構成されている。
【0087】
次に、このような構成の調整ダイヤル3cの動作について説明する。
図12に示すように、調整ダイヤル3cのダイヤル本体31から手を離した状態では、トーションバネ26の作用により、ダイヤル本体31は、基準位置(上板201に対し、回転軸34が垂直になる位置)に保持される。この状態では、導電性ゴム251および252は、それぞれ、スイッチ回路の一対の(+)端子および(−)端子に接触しておらず、従って、両端子間は導通しない。すなわち、第1のスイッチ手段231および第2のスイッチ手段232のスイッチ回路は、それぞれオフしている。
【0088】
次に、図13に示すように、ダイヤル本体31を図13中左側に押圧すると、ダイヤル本体31、回転軸34および支持部材22は、一体的に、トーションバネ26の付勢力に抗して、ピン183を中心に図13中反時計回りの方向に回動し、ダイヤル本体31の回転軸34が図13中左側に傾く。この場合、導電性ゴム252がスイッチ回路の一対の(+)端子および(−)端子に接触し、両端子間が導通する。すなわち、第2のスイッチ手段232のスイッチ回路がオンする。以下、この第2のスイッチ手段232のスイッチ回路がオンしているときのダイヤル本体31の位置を「第2の位置」という。
【0089】
また、逆に、ダイヤル本体31を図13中右側に押圧すると、ダイヤル本体31、回転軸34および支持部材22は、一体的に、トーションバネ26の付勢力に抗して、ピン183を中心に図13中時計回りの方向に回動し、ダイヤル本体31の回転軸34が図13中右側に傾く。この場合、導電性ゴム251がスイッチ回路の一対の(+)端子および(−)端子に接触し、両端子間が導通する。すなわち、第1のスイッチ手段231のスイッチ回路がオンする。以下、この第1のスイッチ手段231のスイッチ回路がオンしているときのダイヤル本体31の位置を「第1の位置」という。
【0090】
また、前記第1の位置または第2の位置において、ダイヤル本体31から手を離すと、図12に示すように、トーションバネ26の付勢力により、ダイヤル本体31は、基準位置に戻り、第1のスイッチ手段231および第2のスイッチ手段232のスイッチ回路は、それぞれオフする。
【0091】
また、ダイヤル本体31を回転させると、これとともにコード板163が回転し、これにより回転量検出手段からは、データアップ信号またはデータダウン信号が制御手段7に入力される。
【0092】
この調整ダイヤル3cの場合は、第1のスイッチ手段231および第2のスイッチ手段232からの信号を設定事項の選択に利用することにより、調整ダイヤル3cによって調整し得る設定事項を3つまで設けることができる。
【0093】
例えば、第1のスイッチ手段231がオンの場合には「シャッタ速度(Tv値)」、第2のスイッチ手段232がオンの場合には「絞り値(Av値)」、両スイッチともオフの場合には「露出補正値」が選択されるよう構成することができる。
【0094】
このように、本実施例の調整ダイヤル3bでは、ダイヤル本体31を基準位置、第1の位置および第2の位置のうちのいずれかに保持することにより、3つの設定事項のうちのずれかを選択し、ダイヤル本体31を回転させることにより、その設定値の調整を行う。
【0095】
なお、前記本実施例の調整ダイヤル3および3aの場合には、位置検出手段であるセンサーとして、それぞれ、タッチセンサーおよびフォトリフレクター(光センサー)を用いているが、本考案における位置検出手段はこれに限定されない。
この場合、本考案におけるセンサーは、指の接近または接触を検出し得るセンサーであればよく、例えば、磁気センサー、感熱センサー等であってもよい。
【0096】
また、本実施例の調整ダイヤル3および3aの場合には、2つのセンサーが、カメラ本体2に設置されているが、本考案ではセンサーの設置位置やその設置数等は特に限定されない。
例えば、センサーを1つのみ設けてもよく、この場合には、センサーのオン/オフの2通りの組み合わせがあるので、2種の設定事項のうちからいずれか一方を選択する場合等に適用できる。
また、例えば、センサーをダイヤル本体31の外周面に設置してもよい。
【0097】
また、本実施例の調整ダイヤル3bの場合には、本考案では、図10に示す構成に限定されない。
例えば、ダイヤル本体31がレールに沿って移動し得るような構成であってもよい。
【0098】
また、例えば、ダイヤル本体31の回転軸33が回動(揺動)し得るように構成し、ダイヤル本体31を一方に傾けた際には、第3の歯車153と第1の歯車151とが噛合し、他方に傾けた際には、第3の歯車153と第2の歯車152とが噛合し得るような構成であってもよい。
また、第1の従動部材、第2の従動部材および主動部材は、それぞれ、歯車に限定されず、例えば、ローラー等で構成されていてもよい。
【0099】
また、本実施例の調整ダイヤル3cの場合には、本考案では、図12に示す構成に限定されない。
例えば、ダイヤル本体31がレールに沿って移動し得るように構成し、ダイヤル本体31を一方に移動した際には、第1のスイッチ手段231のみがオンし、他方に移動した際には、第2のスイッチ手段231のみがオンするように構成してもよい。
【0100】
また、本実施例の調整ダイヤル3cの場合には、本考案では、第1および第2のスイッチ手段231、232は、図12に示す構成に限定されない。
例えば、第1のスイッチ手段231の場合、図12に示すプリント基板241上に形成されたスイッチ回路の端子上に、中空状の導電性ゴムを設け、導電性ゴム252に換えて押圧部を設け、押圧部により中空状の導電性ゴムを押圧して変形させることにより、導電性ゴムをスイッチ回路の端子に接触させ、これによりイッチ回路の端子が導通するような構成であってもよい。なお、第2のスイッチ手段232についても同様である。
【0101】
また、本実施例の調整ダイヤル3cの場合には、第1および第2のスイッチ手段231、232が設置されているが、本考案ではスイッチ手段の設置数は特に限定されない。例えば、スイッチ手段を1箇所にのみ設けてもよく、この場合には、スイッチ手段のオン/オフの2通りの組み合わせがあるので、2種の設定事項のうちからいずれか一方を選択する場合等に適用できる。
【0102】
また、本考案では、ダイヤル本体31の回転を検出する回転検出手段は、前記各実施例の回転量検出手段には限定されず、例えば、アップ/ダウンスイッチのように、ダイヤル本体31が回転したことのみを検出し得る構成であってもよい。
【0103】
また、本考案では、ダイヤル本体31の形状は、図示の形状に限定されず、この他、例えば、多角形、レーバーのような形状等であってもよい。
また、本考案では、ダイヤル本体31には目盛りがなくてもよい。
【0104】
また、本実施例の調整ダイヤル3では、調整ダイヤル3により、露出補正値、シャッター速度(Tv)、絞り値(Av)およびドライブ(例えば、1枚撮影、連続撮影、セルフタイマー撮影等)の4種の設定事項を選択してその設定値を調整し得るように構成しているが、本考案では、調整ダイヤルによって選択、調整し得る設定事項やその設定値は前記のものには限定されない。
【0105】
設定事項としては、この他、例えば、カメラ1の撮影モード(例えば、絞り優先、シャッター速度優先、マニュアル等)、フィルム感度、ファンクション、測光方式等の撮影条件や、撮影年月日、時間等の撮影条件以外の事項が挙げられる。
【0106】
本考案の調整ダイヤルの用途は特に限定されず、例えば、1眼レフカメラ、コンパクトカメラ、ポラロイドカメラ等の各種カメラや、ビデオカメラ、スチルビデオカメラなどに適用される。
以上、本考案の調整ダイヤルを、図示の構成例に基づいて説明したが、本考案はこれに限定されるものではない。
【0107】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の調整ダイヤルによれば、1操作で設定事項の選択と、その設定事項の設定値の調整を行うことができるので、従来に比較して、設定値の調整の際の操作が簡略化し、また迅速に設定値を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の調整ダイヤルを有するカメラの構成例を示す平面図である。
【図2】本考案におけるFセンサーの構成例を示す平面図である。
【図3】本考案の調整ダイヤルを親指で操作した状態を示す斜視図である。
【図4】本考案の調整ダイヤルを人差し指で操作した状態を示す斜視図である。
【図5】本考案の調整ダイヤルを有するカメラの構成例を示すブロック図である。
【図6】撮影時における制御手段の動作を示すフローチャートである。
【図7】撮影時における制御手段の動作を示すフローチャートである。
【図8】本考案の調整ダイヤルの構成例を示す平面図である。
【図9】図8中のA−A線での断面図である。
【図10】本考案の調整ダイヤルの構成例を示す平面図である。
【図11】本考案の調整ダイヤルの構成例を示す正面図である。
【図12】図11中のB−B線での断面図である。
【図13】図12中のC−C線での断面図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 カメラ本体
201 上板
202 垂直板
3、3a、3b、3c 調整ダイヤル
30 回転量検出手段
31 ダイヤル本体
33、34 回転軸
41 Fセンサー
411、412 導電性部材
413、414 絶縁性部材
43 Rセンサー
45、46 フォトリフレクター
451 ケーシング
452 投光手段
453 受光手段
47 フォトリフレクター固定部材
5 レリーズスイッチ
6 表示部
7 制御手段
8 メインスイッチ
9 シャッタ駆動手段
10 絞り駆動手段
11 測光手段
12 測距手段
13 フイルム給送手段
14 指
151 第1の歯車
152 第2の歯車
153 第3の歯車
161 第1のコード板
162 第2のコード板
163 コード板
171、172、173 ブラシ
18 支持部材
181、183 ピン
185 止具
191、193 長孔
22 支持部材
221 平板
222 突出部
231 第1のスイッチ手段
232 第2のスイッチ手段
241、242 プリント基板
251、252 導電性ゴム
26 トーションバネ
101〜107 ステップ
201〜216 ステップ

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 本体に対し回転可能に設置されたダイヤル本体と、前記ダイヤル本体を操作する際の指の位置を検出する位置検出手段と、前記ダイヤル本体の回転を検出する回転検出手段とを有し、1つのダイヤルで複数の設定事項を兼用する調整ダイヤルであって、前記位置検出手段からの前記指の位置に関する情報に基づき、前記複数の設定事項の中から所定の設定事項が選択され得るよう構成したことを特徴とする調整ダイヤル。
【請求項2】 前記位置検出手段は、指の接近または接触を検出し得るセンサーであり、前記センサーは、前記ダイヤル本体の周囲に、該ダイヤル本体を介して対向して配置されている請求項1に記載の調整ダイヤル。
【請求項3】 本体に対し回転および変位可能に設置されたダイヤル本体と、前記ダイヤル本体を操作する際の該ダイヤル本体の変位方向を検出する変位方向検出手段と、前記ダイヤル本体の回転を検出する回転検出手段とを有し、1つのダイヤルで複数の設定事項を兼用する調整ダイヤルであって、前記変位方向検出手段からの前記ダイヤル本体の変位方向に関する情報に基づき、前記複数の設定事項の中から所定の設定事項が選択され得るよう構成したことを特徴とする調整ダイヤル。
【請求項4】 前記変位方向検出手段は、第1の従動回転部材と、第2の従動回転部材と、ダイヤル本体に設置され、ダイヤル本体の変移により前記第1の従動回転部材または第2の従動回転部材と選択的に接合する主動回転部材と、前記第1の従動回転部材および第2の従動回転部材の回転を検出するセンサーとを有する請求項3に記載の調整ダイヤル。
【請求項5】 前記ダイヤル本体は、基準位置から左右両方向へ回動するよう設置され、前記変位方向検出手段は、前記ダイヤル本体を前記基準位置に保持する位置規制手段と、前記ダイヤル本体が前記基準位置から一方の方向へ回動したとき接触する第1のスイッチ手段と、前記ダイヤル本体が前記基準位置から他方の方向へ回動したとき接触する第2のスイッチ手段とを有する請求項3に記載の調整ダイヤル。
【請求項6】 前記回転検出手段からの前記ダイヤル本体の回転に関する情報に基づき、前記選択された所定の設定事項が調整され得るよう構成した請求項1ないし5のいずれかに記載の調整ダイヤル。
【請求項7】 前記調整ダイヤルはカメラに設置されるものであり、前記複数の設定事項には、シャッター速度および絞り値が含まれている請求項1ないし6のいずれかに記載の調整ダイヤル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図8】
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【図5】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図6】
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【図7】
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