説明

調整バルブ

【課題】 調整バルブにおける発生減衰力を高低調整する際に、発生減衰力の急激な変化を阻止し得るようにする。
【解決手段】 通路Lに設けられ通過する作動油の流れに与える抵抗を変更可能にする調整バルブにおいて、通路Lに設けられる環状のバルブシート6と、このバルブシート6に相対する弁体5とを有し、弁体5がバルブシート6と軸線方向を同じにして環状のバルブシート6の一端部6aに離着座する傾斜部51と、この傾斜部51に連続してバルブシート6内に挿入される直状部52とを有し、傾斜部51がバルブシート6の一端部6aに着座して通路Lを閉鎖すると共にバルブシート6の一端部6aから離座して通路Lを開放し、直状部52がバルブシート6との間にチョーク絞りを形成してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、調整バルブに関し、特に、通路における作動油の流れに対する抵抗の変更を可能にする調整バルブの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
通路における作動油の流れに対する抵抗の変更を可能にする調整バルブとしては、従来から種々の提案があるが、たとえば、特許文献1に開示の提案にあっては、図3に示すように、調整バルブが通路Lに設けられる弁体Vと、この弁体Vに相対する筒Pとを有してなる。
【0003】
そして、この調整バルブにあって、弁体Vは、ニードル状に形成の尖端部V1を有し、筒Pは、尖端部V1を離着座させる環状のバルブシート部P1を有し、尖端部V1の先端側は、筒P内に出入自在とされる。
【0004】
それゆえ、この従来の調整バルブにあっては、弁体Vにおいて、ニードル状の尖端部V1の外周が環状のバルブシート部P1に離着座することで、通路Lを開閉すると共に、通路Lの開放時に尖端部V1の外周とバルブシート部P1との間に環状隙間を出現させて通路Lにおける作動油の流れに抵抗を与え、さらに、環状隙間を大小させることで、上記の抵抗を大小させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−240861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した従来の調整バルブにあっては、通路における作動油の流れに対する抵抗を大小調整できる点で、基本的に問題がある訳ではないが、利用の実際を勘案すると、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
【0007】
上記の調整バルブは、弁体Vにおける尖端部V1の移動量に応じて環状隙間の面積を変化させるが、尖端部V1がニードル状に形成されているために、この尖端部V1の移動量に対する環状隙間の面積変化が大きくなり易い。
【0008】
それゆえ、従来の調整バルブでは、弁体Vにおける尖端部V1の移動量に対して環状隙間の面積変化が大きくなり易いことから、作動油の流れに与える抵抗の微細な調整、すなわち、減衰力の微細な調整が難しくなる。
【0009】
特に、減衰力を下げたい場合に、環状隙間の面積が急激に大きくなり過ぎて、減衰力が急激に小さくなるいわゆる減衰力の抜けを生じることが危惧される。
【0010】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、減衰力を高低調整する際に、減衰力の急激な変化を阻止し得る調整バルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を達成するために、この発明による調整バルブの構成を、通路に設けられ通過する作動油の流れに与える抵抗を変更可能にする調整バルブにおいて、上記通路に設けられる環状のバルブシートと、このバルブシートに相対する弁体とを有し、上記弁体が上記バルブシートと軸線方向を同じにして上記環状のバルブシートの一端部に離着座する傾斜部と、この傾斜部に連続して上記バルブシート内に挿入される直状部とを有し、上記傾斜部が上記バルブシートの一端部に着座して上記通路Lを閉鎖すると共に上記バルブシートの一端部から離座して上記通路を開放し、上記直状部が上記バルブシートとの間にチョーク絞りを形成してなるとする。
【0012】
それゆえ、この発明にあっては、調整バルブを構成する弁体における傾斜部が通路における環状のバルブシートの一端部に離着座することで通路を開閉すると共に、通路を開放するとき、傾斜部がバルブシートの一端部との間に環状隙間を出現させて、通路における作動油の流れを許容する。
【0013】
そして、弁体における直状部がバルブシートとの間にチョーク絞りを形成し、弁体の移動によってチョーク絞りの長さを変化させる。
【0014】
そのため、弁体の移動量に対する通路における抵抗の変化度合いを、オリフィス絞りで抵抗を調整する場合に比較して、小さくすることが可能になる。
【発明の効果】
【0015】
その結果、この発明にあっては、通路に設けた調整バルブで通路における作動油の流れに抵抗を与える際に、抵抗の急激な変化を阻止することが可能になる。
【0016】
したがって、通路における作動油の流れに与える抵抗の微細な調整、すなわち、減衰力の微細な調整が可能になり、特に、減衰力を下げる際に、調整バルブを通過する作動油の流れに与える抵抗を急激に減少させず、減衰力の抜けを阻止し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施形態に係る油圧緩衝器を一部破断して示す部分縦断面図である。
【図2】調整バルブの他の実施形態を拡大して示す部分半截縦断面図である。
【図3】従来の調整バルブを拡大して示す部分半截縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、図示するところでは、この発明の調整バルブは、油圧緩衝器における通路Lに設けられ、この通路Lを通過する作動油の流れに与える抵抗を変更可能にする。
【0019】
油圧緩衝器は、作動油を収容するシリンダ1内に挿通されるロッド2に保持されてシリンダ1内に摺動自在に挿入されるピストン3によって隔成される一方室R1と他方室R2と有する。
【0020】
そして、調整バルブを設ける通路Lは、ロッド2に形成の縦孔2aと横孔2bとからなり、ピストン3に設けられる減衰バルブ3a,3bを迂回し、シリンダ1内の一方室R1と他方室R2との連通を許容する。
【0021】
一方、調整バルブは、上記の通路Lに設けられる環状のバルブシートと、このバルブシートに相対する弁体5とを有してなり、上記環状のバルブシートは、図示するところでは、筒6からなり、この筒6の図中で上端部となる一端部がバルブシート部6aとされる。
【0022】
弁体5は、筒6と軸方向を同じにして環状のバルブシート部6aに離着座する傾斜部51と、この傾斜部51に連続して筒6内に挿入される直状部52とを有してなる。
【0023】
そして、この調整バルブにあって、弁体5における傾斜部51がバルブシート部6aに着座して通路Lを閉鎖すると共にバルブシート部6aから離座して通路Lを開放し、弁体5における直状部52が筒6との間にチョーク絞りを形成する。
【0024】
以下に詳しく説明すると、先ず、調整バルブにおけるバルブシートを形成する筒6は、ロッド2の下端部の軸芯部に形成されて図1中で下端となる一端がシリンダ1内の他方室R2に開口する縦孔2aに下方室R2側から圧入固定され、図1中で上端部となる開口の内周を環状のバルブシート部6aにしてなる。
【0025】
ちなみに、ロッド2の縦孔2aに環状のバルブシート部6aを設けるのについて、縦孔2aを直接加工して環状のバルブシート部6aを設けても良いが、図示するように、縦孔2aに筒6を圧入固定することで、その形成が容易になる。
【0026】
また、図示する筒6は、後述する直状部52を挿入させることからして、また、筒6内で直状部52との間に言わば長いチョーク絞りを形成することからして、たとえば、図3に示す従来例における筒Pに比較して長く形成され、その分ロッド2の縦孔2aにおける定着性が向上され、筒6の、たとえば、いわゆるバルブストッパとしての機能が保障される。
【0027】
弁体5における傾斜部51は、縦孔2cに圧入固定された筒6内に向けて収斂する態様に形成され、筒6内に入る先端と筒6内に入らない後端との間の外周面を傾斜面(符示せず)にする。
【0028】
そして、傾斜部51は、外周を環状のバルブシート部6aに着座させるとき通路Lを閉鎖し、環状のバルブシート部6aから離座するとき通路Lを開放して外周と筒6の内周、つまり、バルブシート部6aとの間にオリフィス絞りとなる環状隙間を出現させ、作動油の通過を許容する。
【0029】
そしてまた、環状隙間は、ここを通過する作動油の流れに抵抗を与え、したがって、通路Lを通過する作動油の流れに抵抗を与えることになり、減衰作用をなす。
【0030】
直状部52は、外径が筒6の内径より小さく設定されるロッド状に形成されて、筒6との間に環状の隙間を形成するもので、図示するところでは、先ず、図1中で上端となる後端の径を傾斜部51における先端の径と同じにしている。
【0031】
そして、この傾斜部51の先端と同径になる後端から図1中で下端となる先端にかけての外径を同一にして筒6の内径より小さくし、これによって、筒6との間にチョーク絞りからなる環状の流路52aを形成する。
【0032】
ちなみに、チョーク絞りは、断面寸法に対して長さ寸法を大きくするもので、これに対して、断面寸法に対して長さ寸法を小さくするのがオリフィス絞りである。
【0033】
また、チョーク絞りからなる流路52aは、一定の流路面積と一定の長さとを有するが、図示するところにあっては、直状部52が最大限にいわゆる後退しても筒6との間でチョーク絞りを消滅させない、つまり、流路52aが消滅されない長さを有するように設定される。
【0034】
流量が一定であれば、チョーク絞りは、弁体5の移動量に比例して圧力損失を変化させるが、それに対して、オリフィス絞りは、流路面積変化の二乗に比例して圧力損失を変化させる。
【0035】
つまり、前記した図3に示す従来の調整バルブにあっては、流路面積の変化がニードル状に形成された尖端部V1を有する弁体Vの移動量の二乗となる値で変化する。
【0036】
それゆえ、直状部52で筒6内に形成されるチョーク絞りは、弁体5の移動量に対する通路Lにおける抵抗の変化度合いを、オリフィス絞りで抵抗を調整する場合に比較して、小さくする。
【0037】
このことから、弁体5における直状部52は、図1中で上下方向となる移動時に筒6との間に形成される流路52aにおける作動油の流れに与える抵抗を急激に大小させない。
【0038】
したがって、調整バルブにあっては、直状部52が通路Lを通過する作動油の流れに与える抵抗の急激な変化を阻止する。
【0039】
そして、チョーク絞りは、筒6との間に形成されるから、直状部52が筒6内で移動して筒6との間に形成される流路52aの長さを長短されると、このチョーク絞りからなる流路52aを通過する作動油の流れに与える抵抗が大小変更される。
【0040】
その結果、調整バルブを通過する作動油の流れに与える抵抗を急激に変化させずして微細に変化させることが可能になり、したがって、調整バルブにおける減衰力の抜けを阻止し得る。
【0041】
以上からすると、調整バルブにあって、弁体5は、傾斜部51を有することで、通路Lの開閉を可能にすると共に、直状部52を有することで、通路Lにチョーク絞りを形成し、このチョーク絞りによって通路Lにおける作動油の流れに与える抵抗の急激な変化を阻止して微細な変更を可能にする。
【0042】
そして、調整バルブにおいて通路Lを通過する作動油の流れに与える抵抗を微細に調整できるので、たとえば、調整バルブにおける減衰力を低下させるとき、減衰力が急激に低下することを回避でき、減衰力の抜けを阻止することが可能になる。
【0043】
また、図示する調整バルブは、油圧緩衝器にあって、ロッド2に形成され減衰バルブ3a,3bを迂回して一方室R1と他方室R2との連通を許容する通路Lに設けられるから、調整バルブにおける減衰力の抜けを阻止することで、減衰バルブ3a,3bで発生される減衰力、つまり、油圧緩衝器における減衰力の抜けを阻止し得る。
【0044】
そして、図示する実施形態にあっては、通路Lを形成するためにロッド2に形成される横孔2bについて、作動油の流れに抵抗を生じないように径を大きくする単なる通路にすることが可能になり、この横孔2bの形成を容易にする。
【0045】
以上のように、この発明の調整バルブにおける弁体5は、図3に示す従来例の弁体Vと比較すると、直状部52を有して筒6内へのチョーク絞りの形成を可能にし、通路Lを通過する作動油の流れに与える抵抗を急激に大小させないところに特徴があり、この特徴は、以下の構成によっても達成できる。
【0046】
図2に示すところは、調整バルブが弁体5および筒6を有する点で、また、弁体5が傾斜部51と、これに連続する直状部52とを有する点で、前記した図1に示す実施形態と共通する。
【0047】
それゆえ、この図2に示すところにあっても、基本的には、前記した図1に示すところと同様の作用効果を得ることが可能になる。
【0048】
その一方で、この図2に示す実施形態にあっては、傾斜部51が図1における傾斜部51と軸線方向の長さ寸法を同一にするのに対して、直状部52が図1における直状部52より長さ寸法を短くする。
【0049】
そして、この図2に示す実施形態にあっては、傾斜部51と直状部52との間に変化部53を有し、この変化部53における外周の傾斜角、すなわち、図示するところでは、通路Lを形成する筒6の軸線に対する傾斜角が傾斜部51における外周の筒6の軸線に対する傾斜角より小さく設定されてなる。
【0050】
それゆえ、この図2に示す調整バルブを構成する弁体5にあっては、通路Lにおいて、傾斜部51が形成する環状隙間と直状部52が筒6との間に形成するチョーク絞りからなる流路52aへの移行が、この変化部53を有しない場合に比較して、より滑らかになり、たとえば、油圧緩衝器における減衰力の滑らかな変更を可能にする。
【0051】
ところで、図示するところにあって、調整バルブは、通路Lにおいて、外力の入力でいわゆる進退して作動する。
【0052】
そして、調整バルブの作動を可能にするために、図示する油圧緩衝器は、アジャスタ4を有し、このアジャスタ4は、ロッド2の上端部に連結されるアイ21にロッド2の軸線を横切る方向となる横方向から捩じ込まれてなる。
【0053】
ちなみに、アジャスタ4は、アイ21に横方向から捩じ込まれることに代えて、図示しないが、アイ21の上端からアイ21の軸芯部に上下動自在に捩じ込まれても良い。
【0054】
そして、図示するアジャスタ4は、図1中で左端となる後端をアイ21の外に突出させた状態で、図1中で右端側となる先端側をアイ21の中に位置決めさせ、図1中で右端となる先端をロッド2の軸芯部上下動自在に挿通されるコントロールロッド41の上端に当接させる。
【0055】
つまり、アジャスタ4の先端が断面を横向きの山形にする尖端とされ、対するコントロールロッド41の上端が断面を上向きの山形にする尖端とされ、互いの尖端を形成する傾斜面が互いに当接される。
【0056】
それゆえ、アジャスタ4にあっては、アイ21から抜け出るように後退するときにコントロールロッド41のロッド2内での上昇を許容し、アイ21に入り込むように前進するときにコントロールロッド41をロッド2内で下降させる。
【0057】
そして、アジャスタ4の回動については、任意の構成を採用でき、たとえば、工具たるドライバの利用による手動で実践されても良く、また、図示しないが、外部信号の入力による適宜の駆動源の駆動で実践されても良い。
【0058】
また、コントロールロッド41の作動からすれば、たとえば、アジャスタ4が省略されて、アイ21に設けられたソレノイドなどのアクチュエータの駆動するところで上下動されても良い。
【0059】
ちなみに、コントロールロッド41は、ロッド2の軸芯部に上下動自在に挿通され、図中で下端となる先端に調整バルブを構成する弁体5を一体に有してなる。
【0060】
また、弁体5は、シリンダ1内の他方室R2が高圧側となるとき、この他方室R2からの油圧作用によって図1中で上昇するように通路Lで後退し、シリンダ1内の一方室R1が高圧側となるときにも、その油圧作用を受けて通路Lで後退し、油圧緩衝器が伸縮作動する両方向において、調整バルブを機能させる。
【0061】
このことからすると、弁体5がコントロールロッド41に先端に一体に設けられずして、別体とされて、コントロールロッド41に軸線方向を同じにして直列されるとしても良い。
【0062】
ちなみに、弁体5がコントロールロッド41に先端に一体に設けられる場合には、調整バルブの組付けを容易にし、弁体5がコントロールロッド41の先端から分離されている場合には、弁体5の交換を容易にする。
【0063】
一方、図示するところにあって、通路Lは、油圧緩衝器におけるシリンダ1内に設けられるが、この通路Lがシリンダ1の外に設けられて、シリンダ1内の一方室R1と他方室R2とを連通するとしても良い。
【0064】
また、油圧緩衝器は、図示するところでは、単筒型とされて、正立型に設定されるが、これに代えて、図示しないが、倒立型に設定されても良く、また、複筒型に設定されても良い。
【0065】
そして、シリンダ1とロッド2との間に設けられて油圧緩衝器を伸長方向に附勢する懸架バネSは、その下端が、図示しないが、シリンダ1の外にあってシリンダ1側に担持され、このとき、懸架バネSの下端位置がシリンダ1に対して上下動自在とされても良い。
【0066】
そして、懸架バネSの下端位置が上下動される場合には、懸架バネSの上端位置が昇降され、したがって、ロッド2の上端位置が昇降される。
【0067】
なお、図示する油圧緩衝器にあっては、ピストン3がシリンダ1内を上昇する伸長作動時に、減衰バルブ3aが所定の減衰作用をなし、ピストン3がシリンダ1内を下降する収縮作動時に、減衰バルブ3bが所定の圧側の減衰作用をなす。
【0068】
また、上記したところでは、通路Lが迂回する減衰バルブ3a,3bは、シリンダ1内に、すなわち、シリンダ1内のピストン3に設けられるとしたが、これに代えて、図示しないが、減衰バルブ3a,3bをシリンダ1の下端部内に設けられるベースバルブを構成する隔壁体たるバルブディスクに設けられるとしても良い。
【0069】
前記したところでは、弁体5における直状部52によって筒6内に形成されるチョーク絞りからなる流路52aは、一定の流路面積と一定の長さとを有するが、チョーク絞りからなる限りには、一定の長さが流路面積を一定にする複数に細分化されても良い。
【0070】
そして、前記したところでは、筒6内に形成されるチョーク絞りからなる流路52aが環状に形成されるとしたが、チョーク絞りからなる流路52aである限りには、直線状に形成されても良く、また、螺旋状に形成されても良い。
【0071】
また、前記したところでは、この発明の調整バルブが油圧緩衝器に装備されるとしたが、油圧緩衝器としては、車両用とされる他、産業機械用とされて良く、また、この発明の調整バルブが免震ダンパや制振ダンパに装備されるとしても良い。
【符号の説明】
【0072】
1 シリンダ
2 ロッド
2a 縦孔
2b 横孔
3 ピストン
3a,3b 減衰バルブ
4 アジャスタ
5 弁体
6 筒
6a バルブシート部
21 アイ
41 コントロールロッド
51 傾斜部
52 直状部
52a 流路
53 変化部
L 通路
R1 一方室
R2 他方室
S 懸架バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路に設けられ通過する作動油の流れに与える抵抗を変更可能にする調整バルブにおいて、
上記通路に設けられる環状のバルブシートと、このバルブシートに相対する弁体とを有し、
上記弁体が上記バルブシートと軸線方向を同じにして上記環状のバルブシートの一端部に離着座する傾斜部と、この傾斜部に連続して上記バルブシート内に挿入される直状部とを有し、
上記傾斜部が上記バルブシートの一端部に着座して上記通路を閉鎖すると共に上記バルブシートの一端部から離座して上記通路を開放し、
上記直状部が上記バルブシートとの間にチョーク絞りを形成してなることを特徴とする調整バルブ。
【請求項2】
上記バルブシートが筒からなり、上記通路に圧入されてなる請求項1に調整バルブ。
【請求項3】
上記弁体が上記傾斜部と上記直状部との間に上記傾斜部より上記バルブシートに対する傾斜角を小さくする変形部を有してなる請求項1または請求項2に調整バルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−87854(P2013−87854A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228404(P2011−228404)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】