説明

貯湯式給湯装置

【課題】手動湯量モード時において無駄な沸き増しを抑制する。
【解決手段】特定時間帯に目標貯湯量を沸き上げると共に、特定時間帯に沸き上げられなかった目標貯湯量の残り分を特定時間帯外に沸き増すよう加熱手段9を制御する制御手段23とを備え、給湯負荷に応じて目標貯湯量を算出し、特定時間帯外に貯湯量検出手段18が第1沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、第1沸き増し停止貯湯量以上を検出すると沸き増し停止する自動湯量モードと、手動操作によって目標貯湯量が入力され、特定時間帯外に貯湯量検出手段18が第1沸き増し開始貯湯量より少ない第2沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、第1沸き増し停止貯湯量より少ない第2沸き増し停止貯湯量以上を検出すると沸き増し停止する手動湯量モードとを有した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱循環回路途中に貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段が設けられた貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の貯湯式給湯装置においては、湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンクに給水する給水管と、貯湯タンクから出湯する出湯管と、貯湯タンク下部から取り出した湯水を貯湯タンク上部に戻す加熱循環回路と、この加熱循環回路途中に設けられ貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、貯湯タンク内の貯湯量を検出する貯湯量検出手段と、深夜時間帯に目標貯湯量を沸き上げるよう加熱手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、給湯負荷に応じて目標貯湯量を算出し、深夜時間帯で沸き上げられなかった分を昼間時間帯に貯湯量検出手段が沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、貯湯量検出手段が沸き増し停止貯湯量以上を検出すると沸き増し停止するようにしたものがあった(特許文献1)。
【0003】
また、特許文献1の他にも、ユーザーが手動操作で目標貯湯量を入力し、深夜時間帯に目標貯湯量を沸き上げ切れなかった場合に、残り分を昼間時間帯に沸き増しするようにしたものが知られており、貯湯量検出手段が沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、貯湯量検出手段が沸き増し停止貯湯量以上を検出する沸き増し停止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−168524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、この特許文献1のものでは、昼間時間帯に目標貯湯量を早く確保する必要があるため、沸き増し開始貯湯量を多くして給湯によって貯湯タンク内の一定量の湯が水に入れ代わる度に沸き増しを行うようにしている。一方、従来の手動操作で目標貯湯量を入力するようにしたものでは、特許文献1のように、沸き増し開始貯湯量を多く設定していると、手動入力された目標貯湯量が実際の給湯負荷に比べて過剰であった場合には、無駄な沸き増しが頻繁に行われ、多量の残湯を生じてしまい、次回の深夜電力時の沸き上げ可能な湯量が減少して目標貯湯量の沸き上げ動作の昼間時間帯の占める割合が高くなって電気代が高くなってしまうという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するため、請求項1では、湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンクに給水する給水管と、前記貯湯タンクから出湯する出湯管と、前記貯湯タンク下部から取り出した湯水を前記貯湯タンク上部に戻す加熱循環回路と、この加熱循環回路途中に設けられ前記貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、前記貯湯タンク内の貯湯量を検出する貯湯量検出手段と、特定時間帯に目標貯湯量を沸き上げると共に、特定時間帯に沸き上げられなかった前目標貯湯量の残り分を特定時間帯外に沸き増すよう前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものにおいて、前記制御手段は、給湯負荷に応じて前記目標貯湯量を算出し、特定時間帯外に前記貯湯量検出手段が第1沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、第1沸き増し停止貯湯量以上を検出すると沸き増し停止する自動湯量モードと、手動操作によって前記目標貯湯量が入力され、特定時間帯外に前記貯湯量検出手段が前記第1沸き増し開始貯湯量より少ない第2沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、前記第1沸き増し停止貯湯量より少ない第2沸き増し停止貯湯量以上を検出すると沸き増し停止する手動湯量モードとを有したものとした。
【0007】
また、請求項2では、湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンクに給水する給水管と、前記貯湯タンクから出湯する出湯管と、前記貯湯タンク下部から取り出した湯水を前記貯湯タンク上部に戻す加熱循環回路と、この加熱循環回路途中に設けられ前記貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、前記貯湯タンク上部の温度を検出する上部貯湯温度センサと、前記貯湯タンク中間部の温度を検出する中間温度センサと、前記貯湯タンク下部の温度を検出する下部貯湯温度センサと、特定時間帯に目標貯湯量を沸き上げると共に、特定時間帯に沸き上げられなかった前記目標貯湯量の残り分を特定時間帯外に沸き増すよう前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものにおいて、前記制御手段は、給湯負荷に応じて前記目標貯湯量を算出し、特定時間帯外に前記中間貯湯温度センサが沸き増し開始温度未満を検出すると沸き増し開始し、前記中間貯湯温度センサまたは前記下部貯湯温度センサが沸き増し停止温度以上を検出すると沸き増し停止する自動湯量モードと、手動操作によって前記目標貯湯量が入力され、特定時間帯外に前記上部貯湯温度センサが沸き増し開始温度未満を検出すると沸き増し開始し、前記上部貯湯温度センサまたは前記中間貯湯温度センサが沸き増し停止温度以上を検出すると沸き増し停止する手動湯量モードとを有したものとした。
【0008】
また、請求項3では、請求項1または2のものにおいて、前記自動湯量モードと前記手動湯量モードとを切り替える沸き上げモード設定スイッチと、手動操作によって前記目標湯量を入力するための増減設定スイッチとを備えたものとした。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、自動湯量モード時は、給湯負荷に応じた貯湯量を早期に確保して湯切れを防止すると共に、手動湯量モード時は、実際の給湯負荷に比べて過剰な湯量が設定された場合に、無駄な沸き増しが行われることなく残湯量が減り、目標貯湯量の沸き上げ動作に占める深夜時間帯の割合が高くなって電気代を安くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態の概略構成図
【図2】同一実施形態の沸き上げ動作を説明するフローチャート
【図3】同一実施形態の沸き増し動作を説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の一実施形態のヒートポンプ式給湯装置を図面に基づいて説明する。
1は湯水を貯湯する貯湯タンク、2は貯湯タンク1下部へ給水する給水管、3は貯湯タンク1上部から出湯する出湯管、4は給水管2から分岐された給水バイパス管、5は出湯管3からの湯と給水バイパス管4からの水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁、6は給湯混合弁5で混合された湯水を給湯栓(図示せず)に供給する給湯管、7は給湯管6から流出する給湯の流量をカウントする給湯流量カウンタ、8は給湯管6から給湯される湯水の温度を検出する給湯温度センサである。
【0012】
9は貯湯タンク1内の湯水を加熱する加熱手段としてのヒートポンプ式加熱手段で、冷媒を圧縮する圧縮機10と、圧縮された高温冷媒と貯湯タンク1からの湯水とを熱交換する冷媒水熱交換器11と、冷媒水熱交換器11で放熱された冷媒を減圧する膨張弁12と、低温低圧の冷媒を蒸発される蒸発器13とを環状に接続して構成されている。
【0013】
14は貯湯タンク1下部の湯水を冷媒水熱交換器11へ循環させて貯湯タンク1上部に戻す加熱循環回路、15は加熱循環回路14途中に設けられた加熱循環ポンプ、16は冷媒水熱交換器11へ入水する湯水の温度を検出する入水温度センサ、17は冷媒水熱交換器11で加熱された湯水の温度を検出する沸き上げ温度センサである。
【0014】
18は貯湯タンク1の外周側面上下に複数設けられ、貯湯タンク1内の湯水の温度を検出し、貯湯量を検出する貯湯量検出手段としての貯湯温度センサTHで、ここでは、頂部貯湯温度センサTH1、上部貯湯温度センサTH2、中間貯湯温度センサTH3、下部貯湯温度センサTH4の4個の貯湯温度センサ18が設けられている。
【0015】
19はリモコンで、給湯装置に関する各種の情報(給湯設定温度、残湯量、給湯装置の作動状態、沸き上げモード等)を表示する表示部20と、給湯設定温度を設定操作すると共に目標貯湯量を手動入力するための増減設定スイッチ21と、給湯負荷に応じて目標貯湯量を算出する自動湯量モードと手動操作によって目標貯湯量を入力する手動湯量モードとで沸き上げモードを選択的に変更するための沸き上げモード設定スイッチ22とを備えている。
【0016】
23は給湯流量センサ7、給湯温度センサ8、入水温度センサ16、沸き上げ温度センサ17、貯湯温度センサ18の検出値が入力され、給湯混合弁5、圧縮機10、膨張弁12、加熱循環ポンプ15の作動を制御すると共に、リモコン19と通信可能に接続された制御手段である。この制御手段23は、予め給湯装置の作動を制御するためのプログラムが記憶されていると共に、演算、比較、記憶機能、時計機能を有しているものである。
【0017】
そして、手動湯量モードにおいては、ユーザーが使用したい湯量(目標貯湯量)を増減設定スイッチ21によって直接入力可能としており、制御手段23は入力された目標貯湯量を深夜時間帯に沸き上げ、深夜時間帯で沸き上げきれなかった分を昼間時間帯に沸き増すようにしている。
【0018】
また、自動湯量モードにおいては、制御手段23が直近1週間等の過去の給湯負荷に応じた目標貯湯量を算出し、この目標貯湯量を特定時間帯としての深夜時間帯に沸き上げ、深夜時間帯に沸き上げきれなかった分を特定時間帯外の昼間時間帯に沸き増すようにしている。
【0019】
<給湯動作>
次に、給湯栓が開かれた際の給湯動作について説明する。
給湯栓が開かれると、貯湯タンク1の底部に給水管2から市水が流入すると共に貯湯タンク1の頂部から出湯管3を介して高温の湯が出湯し、給湯混合弁5で給水バイパス管4からの水と混合されて給湯管6を通過する。次いで、給湯流量カウンタ7が給湯開始と見なせる最低作動水量以上の流量を検出すると、制御手段23は給湯温度センサ8で検出する給湯温度がリモコン19で設定した給湯設定温度となるように給湯混合弁5の開度を調節し、出湯管3からの湯と給水バイパス管4からの水とを混合して給湯設定温度の湯を給湯する。そして、給湯栓が閉じられて給湯流量カウンタ7が給湯停止と見なせる最低作動水量未満の流量を検出すると、制御手段23は給湯混合弁5の制御を停止して給湯動作を終了する。
【0020】
<沸き上げ動作>
次に、電力料金単価の安価な深夜の沸き上げ動作について、図2のフローチャートに基づいて説明する。ここでは、一例として23時から翌朝7時までの深夜時間帯がそれ以外の昼間時間帯よりも電力料金単価が安価な料金制度に基づいて説明するが、これに限られず、例えば22時から翌朝8時までを安価な深夜時間帯とする料金制度でもよいものである。
【0021】
現在時刻が23時となり深夜時間帯が開始されると(ステップS1でYes)、制御手段23は、ステップS2で、沸き上げモードが自動湯量モードに設定されている場合は給湯流量カウンタ7で検出積算していた1日の給湯湯量に基づき目標貯湯量を算出し、沸き上げモードが手動湯量モードに設定されている場合は手動で設定された湯量を目標貯湯量とする。
【0022】
続くステップS3で、制御手段23は、目標貯湯量を沸き上げるのに必要な時間を算出し、翌朝までに沸き上げを完了すべく沸き上げ開始時刻(ピークシフト時刻)を算出し、現在時刻がピークシフト時刻となると(ステップS4でYes)、ヒートポンプ式加熱手段9および加熱循環ポンプ15を駆動してヒートポンプ式加熱手段9で加熱した湯を貯湯タンク1上部から戻す沸き上げ動作を開始する(ステップS5)。
【0023】
貯湯温度センサTH4が沸き上げ終了温度(例えば65℃)以上を検出するかまたは入水温度センサ32が規定の温度以上を検出して貯湯タンク1が満タンになるか(ステップS6でYes)、現在時刻が深夜時間帯の終了時刻である7時に到達すると(ステップS7でYes)、制御手段23は、ヒートポンプ式加熱手段9および加熱循環ポンプ15を駆動停止して沸き上げ動作を終了する(ステップS8)。
【0024】
<沸き増し動作>
次に、深夜時間帯に沸き上げられなかった目標貯湯量の残り分を昼間時間帯に沸き増す沸き増し動作について図3のフローチャートに基づき説明する。
【0025】
現在時刻が7時になり昼間時間帯が開始されると(ステップS11)、制御手段23は、貯湯温度センサ18のそれぞれの検出温度から貯湯量を検出し(ステップS12)、現在の貯湯量が目標貯湯量未満の場合は、で目標貯湯量から現在貯湯量を減算して昼間時間帯に沸き増す設定沸き増し量を算出する(ステップS13)。なお、目標貯湯量を深夜時間帯の間に沸き上げられた場合には沸き増し動作は行わない。
【0026】
そして、制御手段23は貯湯温度センサ18のそれぞれの検出温度から現在の貯湯量が沸き上げモードに応じた沸き増し開始貯湯量未満となっているかを判定する(ステップS14)。ここで、沸き増し開始貯湯量は沸き上げモードによって異なり、自動湯量モード時の沸き増し開始貯湯量(第1沸き増し開始貯湯量)よりも手動湯量モード時の沸き増し開始貯湯量(第2沸き増し開始貯湯量)が少なく設定されており、自動湯量モードでは中間貯湯温度センサTH3の検出温度が所定の沸き増し開始温度(ここでは50℃)未満となると、制御手段23は第1沸き増し開始貯湯量以下となったと判定し、手動湯量モードでは上部貯湯温度センサTH2の検出温度が所定の沸き増し開始温度(ここでは50℃)未満となると、制御手段23は第2沸き増し開始貯湯量以下となったと判定するようにしている。
【0027】
ステップS14で沸き増し開始貯湯量以下となったと判定されると、制御手段23は昼間時間帯になってから現在までに沸き増しを行った積算沸き増し量がステップS13で算出した設定沸き増し量に達したかどうかを判定し(ステップS15)、積算沸き増し量が設定沸き増し量に達していないと(ステップS15でNo)、制御手段23は、ヒートポンプ式加熱手段9と加熱循環ポンプ15を駆動してヒートポンプ式加熱手段9で加熱した湯を貯湯タンク1上部から戻す沸き増し動作を開始する(ステップS16)と共に、沸き増し量の積算カウントを行う(ステップS17)。
【0028】
そして、制御手段23は貯湯温度センサ18のそれぞれの検出温度から現在の貯湯量が沸き上げモードに応じた沸き増し停止貯湯量以上となっているかを判定する(ステップS18)。ここで、沸き増し停止貯湯量は沸き上げモードによって異なり、自動湯量モード時の沸き増し停止貯湯量(第1沸き増し停止貯湯量)よりも手動湯量モード時の沸き増し停止貯湯量(第2沸き増し停止貯湯量)が少なく設定されており、自動湯量モードでは下部貯湯温度センサTH4の検出温度が所定の沸き増し停止温度(ここでは65℃)以上となると、制御手段23は第1沸き増し停止貯湯量以上となったと判定し、手動湯量モードでは中間貯湯温度センサTH3の検出温度が所定の沸き増し停止温度(ここでは65℃)以上となると、制御手段23は第2沸き増し停止貯湯量以上となったと判定するようにしている。
【0029】
ステップS18で沸き増し停止貯湯量以上となったと判定されると、制御手段23はヒートポンプ式加熱手段9と加熱循環ポンプ15の駆動を停止し沸き増し動作を停止し(ステップS19)、再びステップS14へ戻り、現在の貯湯量が沸き増し開始貯湯量以下に減少したかどうかを判定し、積算沸き増し量が設定沸き増し量に達するまで随時沸き増し動作を行うようにしている。
【0030】
このように、自動湯量モード時は、沸き増し開始貯湯量および沸き増し停止貯湯量が多いため給湯負荷に応じた貯湯量を早期の沸き増しによって確保して湯切れを確実に防止することができる。
【0031】
また、手動湯量モード時は、実際の給湯負荷に比べて過剰な湯量が設定された場合には、実際に給湯量が多くなって貯湯タンク内の貯湯量が減少して、少なく設定されている沸き増し開始貯湯量を下回ってから沸き増しが行われ、さらに沸き増し停止貯湯量も少なく設定されているため、無駄な沸き増しが行われることなく深夜時間帯の開始時点での残湯量が減り、目標貯湯量の沸き上げ動作に占める深夜時間帯の割合が高くなって電気代を安くすることができる。
【0032】
さらには、加熱手段としてヒートポンプ式加熱手段9を用いている場合は、手動湯量モード時の残湯量が少なくなるため、残湯の沸かし直し量が減って、深夜時間帯での沸き上げ時のヒートポンプ式加熱手段9の加熱効率が向上し、電気代をさらに抑制することができるものである。
【0033】
なお、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、例えば、加熱手段としてヒートポンプ式加熱手段9に代えて電熱ヒータを用いたものでもよく、また、給湯負荷に応じた目標貯湯量を算出するにあたり、下部貯湯温度センサTH4等で検出する給水温度や、図示しない外気温度センサで検出する外気温度等によって給湯負荷を推測してこれに応じた目標貯湯量を算出するようにしてもよいものである。
【0034】
また、手動湯量モード時は上部貯湯温度センサTH2が沸き増し開始温度より高い沸き増し停止温度(例えば65℃)以上となると沸き増し停止し、自動湯量モード時は中間貯湯温度センサTH3が沸き増し開始温度より高い沸き増し停止温度(例えば65℃)以上となると沸き増し停止するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 貯湯タンク
2 給水管
3 出湯管
9 ヒートポンプ式加熱手段(加熱手段)
14 加熱循環回路
18 貯湯温度センサ(貯湯量検出手段)
TH2 上部貯湯温度センサ
TH3 中間貯湯温度センサ
TH4 下部貯湯温度センサ
22 沸き上げモード設定スイッチ
23 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンクに給水する給水管と、前記貯湯タンクから出湯する出湯管と、前記貯湯タンク下部から取り出した湯水を前記貯湯タンク上部に戻す加熱循環回路と、この加熱循環回路途中に設けられ前記貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、前記貯湯タンク内の貯湯量を検出する貯湯量検出手段と、特定時間帯に目標貯湯量を沸き上げると共に、特定時間帯に沸き上げられなかった前記目標貯湯量の残り分を特定時間帯外に沸き増すよう前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものにおいて、前記制御手段は、給湯負荷に応じて前記目標貯湯量を算出し、特定時間帯外に前記貯湯量検出手段が第1沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、第1沸き増し停止貯湯量以上を検出すると沸き増し停止する自動湯量モードと、手動操作によって前記目標貯湯量が入力され、特定時間帯外に前記貯湯量検出手段が前記第1沸き増し開始貯湯量より少ない第2沸き増し開始貯湯量未満を検出すると沸き増し開始し、前記第1沸き増し停止貯湯量より少ない第2沸き増し停止貯湯量以上を検出すると沸き増し停止する手動湯量モードとを有したことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項2】
湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンクに給水する給水管と、前記貯湯タンクから出湯する出湯管と、前記貯湯タンク下部から取り出した湯水を前記貯湯タンク上部に戻す加熱循環回路と、この加熱循環回路途中に設けられ前記貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、前記貯湯タンク上部の温度を検出する上部貯湯温度センサと、前記貯湯タンク中間部の温度を検出する中間温度センサと、前記貯湯タンク下部の温度を検出する下部貯湯温度センサと、特定時間帯に目標貯湯量を沸き上げると共に、特定時間帯に沸き上げられなかった前記目標貯湯量の残り分を特定時間帯外に沸き増すよう前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものにおいて、前記制御手段は、給湯負荷に応じて前記目標貯湯量を算出し、特定時間帯外に前記中間貯湯温度センサが沸き増し開始温度未満を検出すると沸き増し開始し、前記中間貯湯温度センサまたは前記下部貯湯温度センサが沸き増し停止温度以上を検出すると沸き増し停止する自動湯量モードと、手動操作によって前記目標貯湯量が入力され、特定時間帯外に前記上部貯湯温度センサが沸き増し開始温度未満を検出すると沸き増し開始し、前記上部貯湯温度センサまたは前記中間貯湯温度センサが沸き増し停止温度以上を検出すると沸き増し停止する手動湯量モードとを有したことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項3】
前記自動湯量モードと前記手動湯量モードとを切り替える沸き上げモード設定スイッチと、手動操作によって前記目標湯量を入力するための増減設定スイッチとを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の貯湯式給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−215360(P2012−215360A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81821(P2011−81821)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)