説明

超低コスト逆浸透圧造水装置

【課題】風力と太陽光の自然エネルギーを利用し多機能部材使用の部材数減少とメンテナンスを簡単にした造水コストが安い逆浸透圧造水装置を提供する。
【解決手段】造水に必要なエネルギーを風車と太陽光を用いて高圧排水エネルギー回収とをリンクしたハイブリッド化を行いエネルギーのコスト最小化を実現、設備コストを下げるため、工場で完成度を高め量産可能な海洋コンテナサイズに全て収納のROユニット15と、多機能接続ユニット化で部品コストと組み立てコストの低減をする。運転コスト低減にはフィルターはリボルブ式逆洗浄、ブースターポンプは付加動力プランジャー式を採用、ROモジュールの洗浄を工場で自動化を可能にする自重による高圧シール採用のROモジュールのカセット化による機能部材数低減とメンテナンス作業コスト低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自然エネルギーを用いて飛躍的にコストが低い逆浸透圧造水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の逆浸透圧(RO)造水プラントは電気動力など人工エネルギーを用いて、汎用構造の機械要素で構成した部材数の多いボルトナットで組み立てられた複雑構造で、メンテナンスの機械化が困難な設備であった。そのため、初期投資および運転にコストが高価であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000−202441
【非特許文献】
【0004】
(1)NEDOの研究成果「日本における洋上風力発電の導入可能性調査」
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/819/819-1.html (2001)
(2)田中大、中武靖任:風力を利用した小型海洋淡水化蒸留器の提案と基礎特性 Journal of Ecotechnology Reseach,10( 1),23-29 (2004)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自然エネルギーの効率的利用のブースターポンプ、人工エネルギーを使用しな風車と太陽光発電とを効率よく使用するハイブリッド駆動、高価部材を使用しないためのFRP材料による部品製造、部品の多機能化による部品数の削減、ボルトナットなど使用しないで工場生産を可能にしたROモジュールのユニット化、メンテナンスの機械化を可能にするROモジュールである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
自然エネルギーは風力と太陽光を利用する。プラントコストダウンには標準化された少ない耐久性と量産化コストダウン可能なFRP材による多機能化部材を用い、組み立てはボルトナットなど使用しないで工場で標準モジュール単位で製作、エネルギー効率を向上させるためのブースターポンプ、物流工事コスト低減に海洋コンテナサイズのROをユニットを図ることである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の効果は、季節変動を考慮した平均的風力と太陽光で100%連続運転を基本設計条件とし、定
外異常気象時の稼動率低下を生産水の貯水量を必要十分な容量とすることで自然エネルギー100%運転ができる。稼働率100%連続運転で異常気象時にエネルギー不足分を非常用発電を併用することで最小設備容量の経済的な設備が選択できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の自然エネルギー利用造水プラントの平面配置・断面設置図
【図2】本発明のRO造水部断面拡大図
【図3】本発明のROモジュール構造断面図
【図4】本発明のROモジュール詳細部材構成図
【図5】本発明の高圧エネルギー回収増量ポンプ(ECO-ROロータリーポンプ)構造断面図
【図6】本発明の特殊構造プランジャー図
【図7】本発明のロータ接続部材
【図8】本発明ポンプロータ構造
【図9】本発明のプランジャー作動ガイド
【図10】本発明の高圧増量ポンプ構造断面図
【図11】本発明の動力装置図
【図12】本発明の500トン造水プラント用3.5μリボルビィングフィルター図
【図13】本発明の造水設備エネルギーバランス図
【図14】本発明のマテリアルバランス図
【発明を実施するための形態】
【0009】
10〜100万トン/日規模のプラントで説明する。 図1の上部が平面配置、下部が側面
を示す。 ROモジュール(1)は40フィートコンテナ大で約500トン/日の淡水化生産能力を持つ。したがって10〜100万トン/日 生産能力は200〜2000基のユニット設置規模となる。 この時の必要なプラント敷地面積は10万〜100万平方メートル、必要海水量は25万トンから250万トン/日、海水取込管径が0.7〜2.4m2本、沖合い約1km以上に30m周囲を3重のネットで囲んだフィルター内に水中ポンプステーションを2基設置する。 海水タンクは自然落下式を採用するため地上10m以上に設営する。 タンクはバームクーヘン状の多層ろ過層からなり、1μフィルターを通して最終処理した海水をROに送る。 全て安全のため同じ設備を2連で設営する。
海水管(14)は2連の供給タンクから櫛状に配管する。供給圧力は0.1MPa。 流速は2m/秒を基本とする。 ROは50連を基本ラインとすると、生産水管径が0.6m、海水管が1.1m、ブライン管が0.8m。 5万トン/日の生産の能力を持つ。 工場は図2に示す、風車と太陽光発電により全エネルギーを供給する。 長期間の無風など蓄電池容量を超える必要な電力不足には緊急非常用のガスターボ発電を作動させる。 動力装置(18)には特別なロータリー式の新開発ブライン高圧力回収海水増圧供給ポンプを用いる。このポンプは風車エネルギーを併用して作動をする。風力の不足分を太陽光発電エネルギー(17)付加で運転する。 風車(16)はダイレクトに動力装置に駆動連結する。風車は500トン/日の必要加圧エネルギーを得るため、約70kwhの出力の風車を必要とする。この風車の径が約8mで最大出力15kwを採用して過剰エネルギーはゼネレータで回収する。したがってROユニットの配置は10mピッチが適当。 なお、基本的には最大稼働のエネルギーを風力と太陽光から得る。 緊急・非常時用には必要によっては約20,000kw〜200,000kwの発電機を設備する。なお、生産水の貯水量を必要十分な量(地域によって異なるが例えば1週間〜2週間分)を設ける場合はこの限りではない。トータル設備コストで選択が得策。
太陽光発電は60平方メートル/ユニットで、効率30%*8時間と仮定して約140kwh/日の電力が得られる。すなわち約最大必要量の20%を発電する。 また、必要蓄電池量は300kwhの鉛蓄電池を必要とする。
【実施例1】
【0010】
RO機能のモジュール化により、設備製作コスト低減とメンテナンスの容易化を図り、運転コスト低減を行う。
【0011】
[ROモジュール]
新型のROモジュールは、図3に示す縦型配置である。さらに、全ラインのドレンを開くと全ての水が排水される特徴を持つ。 モジュールはフランジ・各種継ぎ手・バルブ・取り付けボルトナットなど一切使用していない。共通部材は(25)(27)(21)(31)(22)(26)(19)の部材からなり、(26)(19)の金属部材を除き、すべてFRP製である。 部材間はゴムリングシールで接続、高圧管はねじ接続、各部材はゴムリングでシールされて簡単に組立・解体ができるソケット接続で構成される。 最も従来と異なるのが、ROモジュールを洗浄するのに、ケーシング管を引き抜き移動させて、工場でメンテナンスして再生後にロボット機械により差し込むカセット式にした点である。
このカセット式の採用によって、造水装置の酸洗が不用になったこと、合わせて装置
が簡単になったこと、さらにメンテナンスが自動化できるようになった。 その結果図に示す、メンテナンスを必要とするROがケーシングと共に洗浄機械で自動洗浄管理できるようになった。 ケーシング(25)は全てROと同じ長さで共通ソケット(27)でねじ込み接続される。 共通高圧ねじキャップ(21)はケーシング(25)とRO浸透膜(28)とRO接続管(19)、またはユニットポート(31)と生産水取出管(22)により目的の海水と生産水の分離構成ができる。 RO間は中間接続管(26)により生産水管路を接続する。 これらの構成は高圧APIねじ継ぎ手によるROの一体化とそれぞれの配管への接続をソケットゴムリングシール方式で差し込み接続する。 結果として、ボルトナットを使用しないで、内部水を排出したROのモジュールを簡単に交換できる。 その特徴的な機構により、高価なFRP継ぎ手・バルブなど一切必要とせず、最小のFRP材で目的を達成することが可能になった。 すなわち、最小コストの配管・接続・機能を得た。 モジュール化は工場組立が可能になるため、大量生産ができる。全て標準化できる。 海洋コンテナサイズにユニット化して全てを収納できることから輸送費は低減するなどコスト低減に大きな役割を果たす。 全ての構成材料は耐久性があるFRPまたは耐食アルミ、ステンレスからなるため、半永久使用ができる。
図3 ROモジュールは、海洋コンテナサイズで作られている。幅2.3m*長さ12m*高さ2.5mの40フィートコンテナに収納可能な大きさである。またフレームはFRPM(FRPレジンモルタル)で作られ、天井が4m*15mの屋根(太陽光発電パネル)で覆われ、4枚に分割されている。このパネルには内部に冷却水を導き冷却による発電効率の向上を図る。ROのメンテナンスは、中央の通路にロボットアームを侵入させて、一度に10個ずつROを取り出し、新しいメンテナンス終了ROと取り替える。この作業は特殊なトラックに付けられた、ロボットアームにより実施する。 取り外されたROは洗浄工場に移動して、自動洗浄機にかけられ、洗浄され、性能確認されて、異なったユニットの稼働場所に戻る。 このメンテナンス期間はROモジュールは単位にバルブにより遮断されている。 作業時間は約30分〜1時間程度であり、復旧する。
【実施例2】
【0012】
安価な構成部材のみを使用して、コストの低下。
【0013】
[ROモジュールの構成部材の詳細]
FRP製からなるモジュールは、軸対周が1:2と成る強度比で、15:30(kg/mm2)の材料を用いる遠心成形管を使用する。8インチモジュールでは製品肉厚は約7mmとなり、約10kg/m(20kg/本)。80本必要なことから1600kgのFRP製品となる。 さらに、海水管は内径80mm、生産水管とブライン管が60mmの遠心成形法による外径基準の高圧管(CW−API管)を採用する。マニホールは約2kgでありガラス繊維強化複合材(SMC成形品)で造られる。接続管も同様にCW−API管25mmとSMC成形のめがね状を接合したキャップ式を採用する。これらは全てFRPで作られ、500トンROユニットに必要なFRP総重量は約2000kgと見積もれる。 部品数は約7種でありすべて共通で量産できる。なお、関連必要FRP部品には、次項に示す浄水装置がある。 重量は約500kg。
API配管との組立は、マニホールを介したパイプとのきのこ状のゴムパッキンを介したシール接合のみで、ユニットポート(31)に高圧ねじキャップ(21)を押しいれする接続もゴムリングシール、生産水を取り出す中間接続管(26)とマニホールのシールもゴムリングで小さいことから単純な平面圧縮パッキンとして機能する使用法で採用、全てがゴムリングシールにより構成されることから、メカニカル継ぎ手類など一切使用は不要である。 すなわち、最低のコストで製作できる構造となっている。 強度設計上の特徴は、API8ラウンドねじの継ぎ手を採用したことでフランジを不要としたこと、RO浸透膜(28)と同じ長さのケーシングを用いることで、必要な浸透膜間の流速を得るための端部シールの精度を薄肉ケーシングで確保したこと、端部が共通のキャップでマニホールとの接続を可能にした構造が出来たことで、大幅な簡素化と部品点数の省力化が可能となった。さらに、配管との接合も単に管にドリリングすることで、その穴の切り口シールと管との接合パッキンを併用するキノコ状のゴムパッキン開発の成果で、配管取り出し継ぎ手とユニオンなどの自由継ぎ手の必要性をなくした。組立も同様に締め具のバンドで簡単に自在に組み立てられる。さらに、作業が全て地上で行えることなど、この構造特徴は高い利点を有する。 なお、これらユニットは80本のROモジュールを並列に配置した縦型の前記構造を有して、3種の配管接続は動力ユニットとのフランジ接合で行い、動力ユニットにドレン弁をそれぞれに設ける。 なお動力ユニットは本ラインとの接続をフレキシブル管とユニオンフランジ接続を行い、取り付け誤差・作業性向上を図る。 本管との接続口には通常圧(10MPa)の弁がそれぞれ取り付く。
【実施例3】
【0014】
ロータリー式高圧エネルギー回収増量ポンプを開発し、効率を向上させる。
【0015】
[ブースターポンプの詳細]
新開発のブースターポンプは、ロータリー式のプランジャーポンプであり、ケーシングが回転して、プランジャーはブラインと海水を対向して同一軸で連結して配列、中央部でプランジャー駆動のローラを配置して、ローラの駆動軌道レールを中央に設置する構造を採用することで、目的の高圧エネルギー回収増量ポンプが得られる。 図5は基本構造を示している。ポンプロータ(64)は左右2ケ用いて、ロータ接続部材(63)でロータを一体化、内部にプランジャー作動ガイド(65)を設けて固定、図6のプランジャーをロータの回転により、左右ポート間の流体の流れを作り出す。 流体は左右の2種、出入りで計4ポート。 プランジャー径はブラインの比率に比例させる。海水では4:6が適正となる。 ロータの回転数はおおむね120rpmとしてストローク120mmプランジャー径100mm、8連が適当。必要動力は機械効率約85%と仮定して10MPa高圧500トン/日を造る動力は約180kw。
必要動力の計算は、隔膜の分離に必要圧力が約6MPaであるものを10MPaと仮定、機械効率を85%と仮定するなど、安全率を約2倍とっている。 したがって風車の必要動力を100kWとしているが、規定風速面で十分な余裕となる。 (48)のポンプ駆動インバータモータは、出力を必要とするときにはモータとなり、風車がオーバロードとなったときはゼネレータとなるハイブリッド機能を持つ。 余剰電力は太陽光発電の60平方メートル140kWh約20%必要エネルギーと合わせて蓄電する。最大蓄電量は約300kWhで必要エネルギー1日分の約40%である。 制御はそれぞれコントロール設備を持ち、無線で機械運転指令を行う。 なお、動力装置は風車とフルターとブースターポンプからなる。 何れもメンテナンスフリーであり、CPUによる総合コントロールを行われる。このブースターポンプの材料はプランジャーが硬質ステンレス、ポンプロータが耐磨耗ステンレス、端面のポートシールを有するフレームがステンレスでシート部が銅合金またはポリ四弗化エチレンからなる構成で作られる。 ハイブリッドのコントロールは海水の必要圧力維持のポンプ回転数制御を基本にエネルギー最適化制御を行うシステムを採用する。 結果として、図11に示す動力装置には約30%/日の蓄電池を持ち、太陽光発電と余剰風車動力をもコントロールするCPUを独立保有して、そのCPU間を無線ランで通信することで大型プラントを運転可能にする。
【実施例4】
【0016】
造水のためのフィルターは、ロータリー式で繰り返し逆洗浄を行うことにより、効率維持を図る。
【0017】
[500トン造水フィルター]
500トン造水用のフィルターは、汎用性を考えて設計する。一般海水プラントには3.5〜10μフルターを採用する。これは海水中の微生物まで浄化する必要からである。必要によっては2ミクロン程度までガラス繊維フィルターで浄化できる。よって、淡水の単なる浄化にはこのフィルターのみで対応できる。原理は図12に示すNBL開発の新型で、海水の場合は5連のラッパ状の一方向繊維束フィルターを用いる。繊維束の空隙率は18%であり、25μ繊維を用いると約3.5μのフィルター効果がある。9μ繊維を用いると2μ以下のフィルター効果がある。これらは容易に詰まることから、逆洗浄が頻繁に必要となる。 洗浄にはブラインの廃棄海水を用いる方法をとる。 海水ではブライン量が60%程度であることから、洗浄ポート数が40%の数として、5連の3連がフィルターで2連が逆洗浄として使用する。この逆洗浄はロータリー式で回転により繰り返し洗浄されるため、効率維持ができる。 海水以外の水の浄化は、水溶化された異物以外はこのフィルターで全て除去できる。 水溶化された塩化ナトリュームなどは隔膜浸透で除去するシステムを構成する。
【実施例5】
【0018】
100%自然エネルギーの利用、設備コスト優先の選択が出来る。
【0019】
[100%自然エネルギー利用]
生産水の貯水量を最小にするなど緊急発電装置を併設する場合を含めて、化石エネルギーの使用をゼロまたは最小限化する。設備コスト及び運転コストを最小にして、効率のよい自然エネルギー回収機構を設けることにより、収量の向上を図る。
【0020】
[エネルギーバランス・マテリアルバランス]
提案システムは、基本的には図13に示す 自然エネルギーにより造水する。すなわち、人工的な化石燃料などによるエネルギーを緊急時など以外は必要としない。この省エネ構成はブラインの高圧廃棄水からのエネルギーの回収と風車エネルギーと太陽光のエネルギーをハイブリッドして運転する仕組みからなる。 また図14に示す海水淡水化は約40%収率で実施できる。これらの発明の実施による海水淡水化生産コストは従来に比べて約1/10以下が可能となり、安価な淡水は砂漠の緑化や育てた植物を原料としたバクテリア分解によるエタノール生産など水と太陽光とのコラブレーションによる新たなバイオ燃料生産にも道を開く。あわせて植物による大気中炭酸ガス吸収(地球温暖化防止)に貢献する。
【符号の説明】
【0021】
(1)ROモジュール
(2)グリーンベルト
(3)配水管
(4)海水タンク
(5)プラント管理事務所
(6)生産水タンク
(7)生産水管
(8)桟橋
(9)海水
(10)ROメンテナンス工場
(11)非常時発電所
(12)工場内道路
(13)断面拡大図
(14)海水管
(15)ROユニット
(16)風車
(17)太陽光発電
(18)動力装置
(19)RO接続管
(20)転倒防止板
(21)共通高圧ねじキャップ
(22)生産水取出配管
(23)API8ラウンドねじ
(24)フレーム
(25)ケーシング管
(26)中間接続管
(27)共通ソケット管
(28)RO浸透膜
(29)高圧海水管
(30)高圧海水排水管
(31)ユニットポート
(32)フレーム架台
(33)発電パネル下冷却板
(34)RO接続管の断面図
(35)締め込み部
(36)Oリング
(37)二本穴*2ヶ
(38)外ねじ、地面ゴムシール面
(39)円柱面2本
(40)PTねじ
(41)ステンレスバンド
(42)パイプバンド取付穴
(43)キノコ型ゴムパッキン
(44)C−C断面図
(45)ユニットポートa−a断面図
(46)ユニットポートb−b断面図
(47)インテイクフレーム
(48)ポンプ駆動インバータモータ
(49)ブラインフレーム
(50)注水シリンダー
(51)海水注水ポート
(52)海水注水口
(53)海水加圧口
(54)海水加圧ポート
(55)インテイクポート
(56)排水減圧プランジャー
(57)海水加圧プランジャー
(58)作動ローラ
(59)ブラインシリンダー
(60)海水廃棄ポート
(61)海水注入ポート
(62)ブラインポート
(63)ロータ接続部材
(64)ポンプロータ構造
(65)プランジャー作動ガイド
(66)作動ローラ
(67)排水減圧プランジャー
(68)海水加圧プランジャー
(69)ストローク
(70)一方向クラッチ
(71)風車からの駆動軸
(72)傘型歯車
(73)V型ベルト
(74)海水注入口
(75)海水加圧口
(76)排水廃棄口
(77)排水注入口
(78)高圧増量ポンプ
(79)5個フィルター25μグラスファイバー
(80)海水
(81)高圧海水
(82)ブライン
(83)ブースターポンプ入・出口接続
(84)水圧シリンダ
(85)ロータ
(86)200Wギヤードモータ(1/90ブレーキ付)
(87)タイミングベルト
(88)φ80mmフィルターポート
(89)φ60mm洗浄ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
海水の淡水化法において、浸透法(RO)による浄水を行うに必要な高圧淡水化エネルギーを風車と太陽光を用い、ブライン海水圧力を回収して、風車と太陽光の余剰エネルギーを電気エネルギーとして蓄電してモータと発電機を用いたハイブリッド構造を特徴とするRO自然エネルギー造水法。
【請求項2】
RO装置構造において、構成機器のモジュール化によりコスト低減とメンテナンスの容易化を図るためモジュールの基本構造は、インテイク・ブライン・生産水を1つのユニットポートによる一体の共通部材として、ROケーシング管を共通の上下高圧ネジキャップではさみこみ、2連のROユニットを下部構成と上部構成を構造が同じ部材で連結して1つの機能として構成、ROケーシングが容易に洗浄のために上部を開放することでROケーシングユニットを自動ハンドリング交換できるように構成し、必要によってはハンドリング装置の対象にROモジュールを配置することで設備集積率を向上させることを特徴とするRO造水装置。
【請求項3】
RO装置用のブースターポンプ構造において、多軸の大小一体の複数のプランジャーを軸方向に配列し、大プランジャーにはブラインに、小プランジャーは高圧ROに接続してなるポンプロータに内装し、ポンプロータを回転可能にして、プランジャー中央部に垂直に構成する回転可能な作動ローラを有してプランジャーのピストン運転を可能にする固定軸プランジャー作動ガイドを有することを特徴とするロータリー式高圧エネルギー回収増量ポンプ(ブースターポンプ)装置。
【請求項4】
造水のためのフィルターにおいて、レンコン状に配置したラッパ形状の穴内にフィルター機能を有する繊維を内装し、レンコンを回転する構造にして両側に生産水と原水の区別したポートを対象に配置し、大径側に原水を接続して小径側にフィルターを介した生産水を接続して運転するポートと反対に接続して小径側にブラインを接続し大径にブラインの排水管を接続してフィルターの洗浄をレンコンの回転によりロータリー式で繰り返し逆洗浄を行うことを特徴とする連続運転可能なセルフ洗浄フィルター装置。
【請求項5】
配管のユニットポートにおいて、RO取り付けの共通高圧ネジキャップ挿入穴を上面としたとき垂直穴の下部に左右対称と下部の3本の水平に平行してなる接続管の外曲面形状に合わせた面に管穴と接続するための穴を設け、共通高圧ネジキャップの2通の流水穴に下部と左右どちらかを接続するように連通し、管との防水をゴムパッキンなどで行い、管とユニットポートを合体締め込みする構造を有する3管2方向接続(3P2W)ユニットポート。
【請求項6】
ROモジュール構造のケーシング管において、垂直に配置してなるRO浸透膜の有効長さと同じ両端ネジなど接続可能なケーシング管を必要によっては1本以上のRO浸透膜を連結する場合に共通ソケット管を用いて複数個接続を可能にし、両端部にケーシング管との接続可能なネジなどを有し、下部の共通高圧ネジキャップには中央部にRO浸透膜との高圧接続をしてROモジュールの自重より少ない中間接続管に作用する内圧による引き抜き力となる大きさのシール径を構成し、上部の共通高圧キャップには隣接するROモジュールとRO接続管を用いて接続、上部の中間接続管を閉管状態とすることでROモジュールを一切のネジ、機械的固定をしないで組み立てることを可能としたROモジュールの構造。
【請求項7】
Oロータ駆動装置において、風車からの駆動軸に一方向クラッチを設けて、ポンプ駆動インバータモータ・発電機を介して、風車動力がオーバロードの時は発電でエネルギーを回収、オフロードの時は必要量の電動力をモータとして駆動することを特徴とするハイブリッド駆動装置。
【請求項8】
リボルビングフィルター構造において、中央部にRO高圧水を導く配管を軸方向圧縮シリンダー構造にして、洗浄にポジションに移動するとき、高圧海水弁(電磁弁など)を開放にして、ロータシール圧力をなくした状態でロータを回転させることを特徴とするリボルビング式ロータフィルター。
【請求項9】
RO造水装置において、海水タンクを少なくとも地上5m以上において各ROモジョールに海水自給を可能にし、生産水タンクへの配管とブライン配管の3本を平行して配列、ROユニット単位でボックス内にモジュールを収納し、メンテナンスをユニット単位で行い、ボックス屋根には太陽電池パネルを設けて風車動力にモータ・発電機とポンプを一対にしてハイブリッドを構成してなる自然エネルギーを用いた大量造水を効率よく機械化メンテナンスを可能にすることができるプラント構成を特徴とする海水淡水化プラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−98315(P2011−98315A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255860(P2009−255860)
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【出願人】(000102924)エヌビイエル株式会社 (22)
【Fターム(参考)】