説明

超音波エッジセンサ

【課題】多重反射の影響を確実に除去することにより、高精度に検出対象物のエッジ位置を検出することができるエッジセンサを提供する。
【解決手段】本発明に係るエッジセンサ1は、受音部4から出力される受音信号を検波してなる検波信号が、サンプリング指令信号が変化するタイミングでサンプル・ホールドされ、検出対象物のエッジ位置に応じた出力信号として出力されるようになっており、サンプル・ホールドは、投音部3から受音部4に向かって最初の超音波パルスが出力されてから、


(ただし、d:投音部3と受音部4との間の距離、de:センサ有効範囲、v:音の伝播速度)で計算される時間Tdh minを含む前記検波信号の一定領域が経過する前に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波素子からなる一対の投音部と受音部との間にある検出対象物のエッジ位置を検出するためのエッジセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
エッジセンサは従来から様々な分野で使用されている。例えば、図8に示すように、巻回されていたフィルム状部材10を引き出して所定の方向に搬送するような工程では、フィルム状部材10のエッジ部分にエッジセンサのセンサ部2を配置し、これにより搬送中のフィルム状部材10の蛇行量をモニターし、エッジセンサが蛇行量を出力するようになっている。そして、このセンサ出力を蛇行制御部が読み取り、フィルム状部材10の蛇行制御を行っている。
【0003】
上記エッジセンサは、光を用いてフィルム状部材10(以下、検出対象物10とする)のエッジ位置を検出する方式や超音波を用いて検出する方式のものが知られており、このうち光式のエッジセンサには検出対象物10が透光性を有する場合に安定的にエッジ位置を検出できないという問題がある。この点、超音波式のエッジセンサは、検出対象物10の色や透明/不透明の影響を全く受けないので、上記問題がなく、使い勝手が良い。
【0004】
図9は、超音波エッジセンサのセンサ部2とフィルム状部材との位置関係を模式的に表した図である。エッジセンサのセンサ部2は例えばコの字状を有し、その先端部分に一対の投音部3と受音部4とが対向して配置されている。投音部3に外部からの信号が入力されると、投音部3から受音部4に向かって所定周波数の超音波パルスが出力される。そして、投音部3からの超音波パルスを受音した受音部4は、受音量に応じた受音信号を出力する。
【0005】
図9(A)に示すように、受音部4が受音し得る受音量は、投音部3と受音部4との間にある検出対象物10(図8のフィルム状部材10に相当)のエッジ位置Xによって変化する。具体的には、エッジ位置Xが深くなると、それにしたがって投音部3から出力された超音波パルスの多くが遮断されるので、受音部4における受音量は減少する。
【0006】
エッジ位置Xと、受音信号を検波等して最終的に得られる出力信号とは比例しており、図10に示すように、エッジ位置XがX2にあって超音波パルスが全く遮断されない場合は、出力信号としてVmax[V]が出力される。エッジ位置XがX1にあって超音波パルスの全てが遮断される場合は、0[V]が出力される。また、エッジ位置XがX1とX2の中央(=0[mm])にある場合は、出力信号としてV0(=Vmax/2)[V]が出力される。
【0007】
すなわち、エッジセンサによれば、検出対象物10のエッジ位置Xに比例した電圧信号が得られ、エッジ位置Xが所定位置からずれているか否かを出力信号の電圧の多寡で判定することができる。
【0008】
しかしながら、図9(B)に示すように、受音部4には、投音部3から直接到来する超音波パルスの他、多重反射した後の超音波パルスも到来するので、エッジ位置Xに比例した出力信号が得られず、高精度にエッジ位置Xを検出できない場合があった。多重反射した後の超音波パルスとは、例えば、検出対象物10の表面10aで反射され、投音部3で反射された後に受音部4に到達する超音波パルスのことをいう。
【0009】
そこで、特許文献1に記載のエッジセンサでは、投音部3から直接到来する超音波パルスと多重反射した後の超音波パルスとを時間軸で分離し、多重反射した後の超音波パルスが到来する前の受音信号のみを用いて出力信号を生成するようにしている。そして、これにより、エッジ位置Xの検出精度が悪化するのを防いでいる。
【特許文献1】特公平6−105172号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載のエッジセンサでは、3つ目から5つ目までの超音波パルスに対応した受音信号を使用して出力信号の生成することが予め決まっている。したがって、このエッジセンサでは、多重反射した後の超音波パルスが比較的早く受音部4に到達する場合、例えば、投音部3と受音部4との間の距離が狭い場合や、センサ有効範囲が広い場合に、多重反射の影響を完全に除去することができず、エッジ位置の検出精度が悪化するおそれがあった。
【0011】
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、多重反射の影響を確実に除去することにより、高精度に検出対象物のエッジ位置を検出することができるエッジセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係るエッジセンサは、複数の超音波パルスを一定の周波数で出力する投音部と、前記投音部からの前記超音波パルスを受音して該超音波パルスの受音量に応じた受音信号を出力する受音部と、前記受音信号を検波して得た検波信号を出力する検波部と、前記検波信号を所定のタイミングで保持し、出力信号として出力するサンプル・ホールド部とを備え、前記投音部と前記受音部との間にある検出対象物によって前記投音部が受音し得る前記超音波パルスの受音量が減少すると、それに応じて前記出力信号が減少するよう構成したエッジセンサであって、前記検波信号の保持を、前記複数の超音波パルスのうちの最初の超音波パルスが出力されてから、
【数1】

(ただし、d:投音部と受音部の間の距離、de:センサ有効範囲、v:音の伝播速度)で計算される時間Tdh minを含む前記検波信号の一定領域が経過する前に行うことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、多重反射の影響を受けることなく、高精度に検出対象物のエッジ位置を検出することができる。
【0014】
また、上記エッジセンサは、前記検波信号の保持を、前記複数の超音波パルスのうちの最初の超音波パルスが出力されてから、
【数2】

(ただし、d:投音部と受音部の間の距離、v:音の伝播速度、f:超音波パルスの周波数)で計算される時間Twaitが経過した後に行うことが好ましい。
【0015】
また、上記エッジセンサは、前記センサ有効範囲deを可能な限り狭く設定し、前記時間Tdh minを長くするのが好ましい。
【0016】
一般に、超音波素子からなる投音部は、十分な音量の超音波パルスが出力できるようになるまでに、ある程度の時間を要することが知られている。これらの構成によれば、比較的音量の大きくなった後の超音波パルスを用いることになるので、S/N比が高く、より高精度にエッジ位置を検出することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、多重反射の影響を確実に除去することにより、高精度に検出対象物のエッジ位置を検出することができるエッジセンサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るエッジセンサの好ましい実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明に係るエッジセンサのセンサ部2と検出対象物10との位置関係を示す図である。センサ部2はコの字状を有し、その先端部分に一対の投音部3と受音部4とが対向して配置されている。また、投音部3から出力された超音波パルスは、検出対象物10のエッジ位置に応じて一部または全部が遮断され、受音部4における受音量が変化するようになっている。これらの点については、従来のエッジセンサと同様である。なお、センサ部2はコの字状に限定されず、投音部3と受音部4とが対向して配置されていれば、他のどのような形状であっても構わない。
【0020】
図1において、dは投音部3と受音部4との間の距離(以下、「投受音部間距離」という)、deはセンサ有効範囲、dwは投音部3と検出対象物10との間の距離(以下、「検出対象物間距離」という)である。なお、図1のように、検出対象物10がセンサ中心線よりも投音部3側にある場合は検出対象物10の表面10aと投音部3との間の距離が検出対象物間距離dwとなるが、検出対象物10が受音部4側にある場合は検出対象物10の裏面10bと受音部4との間の距離が検出対象物間距離dwとなる。また、センサ有効範囲deとは、多重反射の影響を受けることなくエッジ位置を検出することができる、検出対象物10のセンサ中心線からの許容ずれ量として定義されるものである。
【0021】
図2に、本発明に係るエッジセンサ1のブロック図を示す。エッジセンサ1は、制御部5から投音パルス信号が入力されると、それに応じて一定の周波数で複数の超音波パルスを出力する投音部3と、投音部3からの超音波パルスを受音して、その受音量に応じた受音信号を出力する受音部4と、受音信号を検波して得た検波信号を出力する検波部6と、制御部5からのサンプリング指令信号に応じて検波信号をサンプル・ホールドし、出力信号として出力するサンプル・ホールド部7とを備える。各信号がどのようなものであるかは、後で図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図2に示すように、検波部6は、出力端とGNDとの間に接続された抵抗R及び第1コンデンサC1を有し、第1コンデンサC1には検波信号に応じた量の電荷が蓄積される。また、抵抗Rは、第1コンデンサC1の電荷を緩やかに放電する。
【0023】
サンプル・ホールド部7は、制御部5が出力したサンプリング指令信号によって開閉するスイッチSWと、スイッチSWの出力端とGNDとの間に接続された第2コンデンサC2とからなる。サンプリング指令信号がHレベルになってスイッチSWが開くと、第1コンデンサC1の電荷が第2コンデンサC2に移動し、出力信号が出力される。つまり、本発明に係るエッジセンサ1では、制御部5の制御下において、任意のタイミングで検波信号をサンプル・ホールドし、出力信号を出力することができる。
【0024】
本発明に係るエッジセンサ1において、制御部5は、以下の計算式に基づいてサンプル・ホールドを行うタイミングを決定する。
すなわち、投音部3から出力された超音波パルスが受音部4に到達する時間Tdは、
【数3】

で表される。ここで、vは音の伝播速度(=347[m/s])である。
また、検出対象物10で多重反射された後の超音波パルスが受音部4に到達する時間Tdhは、
【数4】

で表される。
【0025】
多重反射された後の超音波パルスが最も早く受音部4に到達する、すなわち時間Tdhが最小になるのは、上記(2)式において、検出対象物間距離dwが最小になる場合である。つまり、検出対象物10がセンサ有効範囲de内で最大限ずれた場合に、時間Tdhは最小になる。
【0026】
この場合の検出対象物間距離dwは、投受音部間距離d及びセンサ有効範囲deを用いて次式で表すことができる。
【数5】

そして、時間Tdhの最小値である時間Tdh minは、上記(3)式を(2)式に代入して、
【数6】

で表すことができる。
【0027】
つまり、投音部3が最初の超音波パルスを出力してから時間Tdh minが経過すると、受音部4に多重反射した後の超音波パルスが到達するために、検出対象物10のエッジ位置を高精度に検出できない可能性がある。したがって、本発明に係るエッジセンサ1では、時間Tdh minを含む検波信号の一定領域が経過する前にサンプル・ホールドが終了するように、制御部5がサンプル・ホールド部7にサンプリング指令信号を出力する。これにより、多重反射の影響を確実に除去し、高精度に検出対象物のエッジ位置を検出することができる。
【実施例1】
【0028】
続いて、図3及び図4を参照して、本発明に係るエッジセンサの実施例1について説明する。図3に示すように、本実施例において、投受音部間距離dは30[mm]、センサ有効範囲deは5[mm]である。また、制御部5から投音部3に出力される投音パルス信号の周波数fは40[kHz]とした。
【0029】
上記条件において、投音部3から出力された最初の超音波パルスが受音部4に到達するまでの時間Tdは、上記(1)式より、
【数7】

となる。
また、多重反射された後の超音波パルスが最も早く受音部4に到達するまでの時間Tdhは、上記(4)式より、
【数8】

となる。
すなわち、本実施例では、最初の超音波パルスが出力されてから144[μs]が経過する前の受音信号に対応した検波信号をサンプル・ホールドしなければならない。
【0030】
図4は、本実施例に係るエッジセンサの動作を示すタイミングチャートである。波形Aは、制御部5から投音部3に出力される投音パルス信号である。本実施例では、(1)〜(3)の3つの投音パルス信号が25[μs]周期で出力される。波形Bは、超音波パルスを受音した受音部4が出力する受音信号である。受音信号は、最初の超音波パルス(1)が出力されてから86.5[μs]後に変動を開始する。波形Cは、検波部6が受音信号を検波することによって得られた検波信号である。受音信号と同様に、検波信号も最初の超音波パルス(1)が出力されてから86.5[μs]後に変動を開始する。
【0031】
波形Dは、制御部5によって生成されるサンプリング指令信号である。前記の通り、本実施例では、144[μs]が経過する前の受音信号に対応した検波信号をサンプル・ホールドする必要があるので、サンプリング指令信号は、Tsampよりも前にHレベルになり、TsampになるとLレベルになる。すなわち、本発明に係るエッジセンサでは、時間Tdh minを含む検波信号の一定領域が経過する前にサンプル・ホールドが行われる。
【0032】
なお、サンプル・ホールドは前倒しで行うこともできる。しかしながら、図4に示すように、超音波素子の特性上、超音波パルス(1)では十分な振幅の受音信号が得られない。したがって、S/N比を向上させるという観点から、サンプル・ホールドは、(4)式で計算される時間Tdh minが経過する直前に行うのが好ましい。また、図4に示すように、波形(C)の検波信号は波形(B)の受音信号に合わせて変動するので、サンプル・ホールドは、144[μs]が経過する直前の、検波信号の一定領域を狙って行うのが好ましい。
【0033】
波形Eは、検波信号をサンプル・ホールドして得た出力信号である。サンプリング指令信号がHレベルになると、出力信号は検波信号に等しい電圧値となる。図4に示すように、本実施例では、3つめの超音波パルス(3)に対応した検波信号がサンプル・ホールドされるので、超音波パルス(3)の受音量に応じた電圧の出力信号が出力される。
【0034】
図5は、144[μs]を含む検波信号の一定領域が経過する前にサンプル・ホールドを行った実施例1の場合、及び144[μs]を大幅に超えた後(219[μs])にサンプル・ホールドを行った場合の出力信号を比較したグラフである。グラフの横軸は、エッジ位置X(図9参照)を固定した状態での、検出対象物10の投音部3側または受音部4側へのずれ量である。
【0035】
この図から明らかなように、219[μs]を含む検波信号の一定領域でサンプル・ホールドを行った場合は、検出対象物10を投音部3側または受音部4側に僅かにずらすだけで、多重反射の影響で出力信号が大きく変動する。これに対し、実施例1の場合、出力信号は、センサ有効範囲である±5[mm]の範囲において、ほぼフラットな特性を有している。つまり、本発明によれば、多重反射の影響を確実に除去し、検出対象物のエッジ位置を高精度に検出することができる。
【実施例2】
【0036】
続いて、図6及び図7を参照して、本発明に係るエッジセンサの実施例2について説明する。図6に示すように、本実施例において、投受音部間距離dは30[mm]、センサ有効範囲deは8[mm]、投音パルス信号の周波数fは40[kHz]である。すなわち、実施例2の各条件のうち、センサ有効範囲deを8[mm]とした以外の他の条件は実施例1と同様である。
【0037】
上記条件において、投音部3から出力された最初の超音波パルスが受音部4に到達するまでの時間Tdは、上記(1)式より、
【数9】

となる。
また、多重反射された後の超音波パルスが最も早く受音部4に到達するまでの時間Tdh minは、上記(4)式より、
【数10】

となる。
すなわち、本実施例では、最初の超音波パルスが出力されてから127[μs]が経過する前の受音信号に対応した検波信号をサンプル・ホールドしなければならない。
【0038】
さらに本実施例では、次式を用いて待機時間Twaitを計算し、この待機時間Twaitが経過した後にサンプル・ホールドを行う。つまり、本実施例では、待機時間Twaitが経過した後、時間Tdh minを含む検波時間の一定領域が経過する前にサンプル・ホールドを行う。
【数11】

これにより、比較的振幅が大きい受音信号のみを用いてエッジ位置の検出が行われるので、S/N比が向上し、より高精度にエッジ位置を検出することができる。
【0039】
図7は、本実施例に係るエッジセンサの動作を示すタイミングチャートである。前記の通り、本実施例では、127[μs]が経過する前の受音信号に対応した検波信号をサンプル・ホールドする必要があるので、サンプリング指令信号はTsampよりも前にHレベルになり、TsampになるとLレベルになる。つまり、本実施例では、2つめの超音波パルス(2)に対応した検波信号がサンプル・ホールドされ、超音波パルス(2)の受音量に応じた電圧の出力信号が出力される。
【0040】
結局、本実施例に係るエッジセンサでは、実施例1に係るエッジセンサよりもセンサ有効範囲deを広げた(5[mm]→8[mm])ので、多重反射された後の超音波パルスが受音部4に到達する時間が早まる可能性がある。しかしながら、本実施例に係るエッジセンサは、(4)式の計算結果に基づいて127[μs]を含む検波信号の一定領域でサンプル・ホールドを行うので、多重反射の影響を受けることなく、エッジ位置を測定することができる。
【0041】
また、図8に示すような状態で使用されるエッジセンサに本発明を適用すれば、フィルム状部材(検出対象物)10が上下に大きくばたつくような場合でも、予めそのばたつき量を予測してセンサ有効範囲を広めに設定し、(4)式を用いて計算した時間Tdh minまでの間に検波信号をサンプル・ホールドすることにより、多重反射の影響を受けることなく、高精度にエッジ位置を検出することができる。一方、フィルム状部材10のばたつき量が小さく、センサ有効範囲を狭く設定できる場合は、(4)式を用いて計算した時間Tdh minが長くなる。したがって、この場合は、比較的振幅が大きい受音信号を用いてエッジ位置の検出を行うことができるので、S/N比が向上し、高精度にエッジ位置を検出することができる。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明は上記構成に限定されるものではない。
例えば、投音パルス信号のパルス数は、投受音部間距離dが長く、最初の投音パルス信号(1)に対応した超音波パルスが受音部4に到達するまでの時間が長い場合は、4つ以上の投音パルス信号が出力されるようにしてもよい。
また、図2に示した検波部6及びサンプル・ホールド部7の回路構成は例示であり、他の公知の回路構成を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係るエッジセンサのセンサ部と検出対象物との位置関係を示す断面図である。
【図2】本発明に係るエッジセンサのブロック図である。
【図3】実施例1に係るエッジセンサのセンサ部と検出対象物との位置関係を示す断面図である。
【図4】実施例1に係るエッジセンサの動作を示すタイミングチャートである。
【図5】エッジセンサの出力信号と、検出対象物の投音部側または受音部側へのずれ量との関係を示すグラフである。
【図6】実施例2に係るエッジセンサのセンサ部と検出対象物との位置関係を示す断面図である。
【図7】実施例2に係るエッジセンサの動作を示すタイミングチャートである。
【図8】エッジセンサの使用状態の一例を示す図である。
【図9】エッジセンサの動作原理を示す図であって、(A)は投音部から直接到来する超音波パルスのみを抜き出した図、(B)は多重反射された後の超音波パルスのみを抜き出した図である。
【図10】エッジセンサの出力信号とエッジ位置の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0044】
1 エッジセンサ
2 センサ部
3 投音部
4 受音部
5 制御部
6 検波部
7 サンプル・ホールド部
10 検出対象物(フィルム状部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の超音波パルスを一定の周波数で出力する投音部と、前記投音部からの前記超音波パルスを受音して該超音波パルスの受音量に応じた受音信号を出力する受音部と、前記受音信号を検波して得た検波信号を出力する検波部と、前記検波信号を所定のタイミングで保持し、出力信号として出力するサンプル・ホールド部とを備え、前記投音部と前記受音部との間にある検出対象物によって前記投音部が受音し得る前記超音波パルスの受音量が減少すると、それに応じて前記出力信号が減少するよう構成したエッジセンサであって、
前記検波信号の保持を、前記複数の超音波パルスのうちの最初の超音波パルスが出力されてから、
【数1】

(ただし、d:投音部と受音部との間の距離、de:センサ有効範囲、v:音の伝播速度)
で計算される時間Tdh minを含む前記検波信号の一定領域が経過する前に行うことを特徴とするエッジセンサ。
【請求項2】
前記検波信号の保持を、前記複数の超音波パルスのうちの最初の超音波パルスが出力されてから、
【数2】

(ただし、d:投音部と受音部の間の距離、v:音の伝播速度、f:超音波パルスの周波数)
で計算される時間Tmaskが経過した後に行うことを特徴とする請求項1に記載のエッジセンサ。
【請求項3】
前記センサ有効範囲deを可能な限り狭く設定し、前記時間Tdh minを長くしたことを特徴とする請求項1に記載のエッジセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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