説明

車両用前照灯

【課題】ロービーム用配光パターンおよびハイビーム用配光パターン(デイタイムランニングライト用配光パターン)の配光精度を向上させること。
【解決手段】この発明は、ヒートシンク部材7と、半導体型光源5U、5Dと、光源取付部材6と、固定リフレクタ3と、可動リフレクタ13U、13Dと、取付ブラケット4と、駆動装置14と、を備える。光源取付部材6と固定リフレクタ3と取付ブラケット4とには、相互に位置決めする位置決め部25、26、32、38が設けられている。この結果、この発明は、ロービーム用配光パターンおよびハイビーム用配光パターン(デイタイムランニングライト用配光パターン)の配光精度を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロービーム用配光パターン(すれ違い用配光パターン)と少なくともハイビーム用配光パターン(走行用配光パターン)、すなわち、ハイビーム用配光パターン(走行用配光パターン)とデイタイムランニングライト用配光パターンとを切り替えて車両の前方に照射する車両用前照灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用前照灯は、従来からある(たとえば、特許文献1)。以下、従来の車両用前照灯について説明する。従来の車両用前照灯は、ヒートシンク部材と、半導体型光源と、光源取付部材と、固定リフレクタと、可動リフレクタと、取付ブラケットと、駆動装置と、を備えるものである。以下、従来の車両用前照灯の作用について説明する。可動リフレクタが第1位置に位置するときに、半導体型光源を点灯すると、ロービーム用配光パターンが得られる。その可動リフレクタを駆動装置で第2位置に位置させると、ハイビーム用配光パターンが得られる。かかる従来の車両用前照灯は、小型化、軽量化、省電力化、コスト軽減化を図ることができるものである。
【0003】
かかる車両用前照灯においては、半導体型光源と固定リフレクタと可動リフレクタとの相対位置精度を向上させて、ロービーム用配光パターンおよびハイビーム用配光パターン(デイタイムランニングライト用配光パターン)の配光精度を向上させることが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−108775号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、小型化、軽量化、省電力化、コスト軽減化を図ることができる車両用前照灯において、ロービーム用配光パターンおよびハイビーム用配光パターン(デイタイムランニングライト用配光パターン)の配光精度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明(請求項1にかかる発明)は、ヒートシンク部材と、半導体型光源と、半導体型光源が保持されていて、ヒートシンク部材に取り付けられている光源取付部材と、パラボラ系の自由曲面からなる反射面を有し、ヒートシンク部材に取り付けられている固定リフレクタと、パラボラ系の自由曲面からなる反射面を有する可動リフレクタと、可動リフレクタが第1位置と少なくとも第2位置との間を回転可能に取り付けられていて、ヒートシンク部材に取り付けられている取付ブラケットと、ヒートシンク部材に取り付けられていて、可動リフレクタを第1位置と少なくとも第2位置との間を回転させる駆動装置と、を備え、光源取付部材と固定リフレクタと取付ブラケットとには、相互に位置決めする位置決め部が設けられている、ことを特徴とする。
【0007】
また、この発明(請求項2にかかる発明)は、光源取付部材には、当接部が設けられていて、かつ、小径部と大径部とからなる2段の同軸の位置決めピン部が少なくとも2本設けられていて、取付ブラケットには、光源取付部材の当接部に当接する当接部が設けられていて、かつ、大径部の位置決めピン部に嵌合する大径部の位置決め孔部が少なくとも2個設けられていて、固定リフレクタには、光源取付部材の位置決めピン部の段部もしくは取付ブラケットに当接する当接部が設けられていて、かつ、小径部の位置決めピン部に嵌合する小径部の位置決め孔部が少なくとも2個設けられている、ことを特徴とする。
【0008】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)は、光源取付部材とヒートシンク部材とには相互に位置決めする位置決め部が設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯は、位置決め部により、光源取付部材と固定リフレクタと取付ブラケットとが相互に高精度に位置決めされるので、光源取付部材と固定リフレクタと取付ブラケットとの相対位置精度が向上され、その結果、ロービーム用配光パターンおよびハイビーム用配光パターン、デイタイムランニングライト用配光パターンの配光精度を向上させることができる。
【0010】
この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、光源取付部材の少なくとも2本の位置決めピン部の大径部に取付ブラケットの少なくとも2個の大径部の位置決め孔部を嵌合させることにより、光源取付部材と取付ブラケットとの相互間の動きであって、位置決めピン部の径方向の動き、および、位置決めピン部を中心とする回転方向の動きが規制される。かつ、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、光源取付部材の当接部に取付ブラケットの当接部を当接させることにより、光源取付部材と取付ブラケットとの相互間の動きであって、位置決めピン部の軸方向の嵌合方向の動きが規制される。また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、光源取付部材の位置決めピン部の小径部に固定リフレクタの小径部の位置決め孔部を嵌合させることにより、光源取付部材と固定リフレクタとの相互間の動きであって、位置決めピン部の径方向の動き、および、位置決めピン部を中心とする回転方向の動きが規制される。かつ、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、光源取付部材の位置決めピン部の段部もしくは取付ブラケットに固定リフレクタの当接部を当接させることにより、光源取付部材と固定リフレクタとの相互間の動きであって、位置決めピン部の軸方向の嵌合方向の動きが規制される。この結果、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、光源取付部材と固定リフレクタと取付ブラケットとが相互に高精度に位置決めされ、光源取付部材と固定リフレクタと取付ブラケットとの相対位置精度が向上され、ロービーム用配光パターンおよびハイビーム用配光パターン、デイタイムランニングライト用配光パターンの配光精度を向上させることができる。
【0011】
この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯は、光源取付部材を位置決め部によりヒートシンク部材に高精度に位置決めされた状態で取り付けることができ、かつ、その光源取付部材に高精度に位置決めされている取付ブラケットと固定リフレクタをヒートシンク部材に取り付けることができる。この結果、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯は、相互に高精度に位置決めされている光源取付部材と取付ブラケットと固定リフレクタをヒートシンク部材に高精度に取り付けることができるので、光源取付部材と固定リフレクタと取付ブラケットとの相対位置精度が向上され、ロービーム用配光パターンおよびハイビーム用配光パターン、デイタイムランニングライト用配光パターンの配光精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、この発明にかかる車両用前照灯の実施例1を示した要部の一部拡大断面図である。
【図2】図2は、同じく、上側可動リフレクタおよび下側可動リフレクタが第1位置に位置するときの正面図である。
【図3】図3は、同じく、上側可動リフレクタおよび下側可動リフレクタが第1位置(もしくは第2位置)に位置するときの側面図である。
【図4】図4は、同じく、上側可動リフレクタおよび下側可動リフレクタが第1位置に位置するときの斜視図である。
【図5】図5は、同じく、上側可動リフレクタおよび下側可動リフレクタが第2位置に位置するときの斜視図(図4と逆方向から見た斜視図)である。
【図6】図6は、同じく、ヒートシンク部を示す正面図である。
【図7】図7は、同じく、半導体型光源および光源取付部材を示す正面図である。
【図8】図8は、同じく、取付ブラケットを示す正面図である。
【図9】図9は、同じく、固定リフレクタを示す正面図である。
【図10】図10は、同じく、ヒートシンク部、半導体型光源および光源取付部材、取付ブラケット、固定リフレクタを示す平面図である。
【図11】図11は、同じく、斜めカットオフラインと水平カットオフラインとを有するロービーム用配光パターンを示す説明図である。
【図12】図12は、同じく、ハイビーム用配光パターンを示す説明図である。
【図13】図13は、この発明にかかる車両用前照灯の実施例2を示し、デイタイムランニングライト用配光パターンを示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明にかかる車両用前照灯の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。図面において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。なお、この明細書および特許請求の範囲において、「上、下、前、後、左、右」とは、この発明にかかる車両用前照灯を車両(自動車)に取り付けた際の車両の「上、下、前、後、左、右」である。
【実施例1】
【0014】
(構成の説明)
図1〜図12は、この発明にかかる車両用前照灯の実施例1を示す。以下、この実施例1における車両用前照灯の構成について説明する。図中、符号1は、この実施例1における車両用前照灯(自動車用前照灯)である。前記車両用前照灯1は、図11に示すすれ違い用配光パターン(ロービーム用配光パターン)、すなわち、エルボー点Eを境に、走行車線側(左側)に斜めカットオフラインCL1を有し、かつ、対向車線側(右側)に水平カットオフラインCL2を有するロービーム用配光パターンLPと、図12に示す走行用配光パターン(ハイビーム用配光パターン)、すなわち、第1ハイビーム用配光パターンHP1および第2ハイビーム用配光パターンHP2および第3ハイビーム用配光パターンHP3および減光ロービーム用配光パターンLP1と、を切り替えて車両の前方に照射するものである。なお、前記斜めカットオフラインCL1とスクリーンの水平線HL−HRとのなす角度は、約15°である。
【0015】
図2〜図5に示すように、前記車両用前照灯1は、パラボラ系の自由曲面(NURBS曲面)からなる上側反射面2Uおよび下側反射面2Dを有する固定リフレクタ3と、同じくパラボラ系の自由曲面(NURBS曲面)からなる上側反射面12Uを有する上側可動リフレクタ13Uおよび下側反射面12Dを有する下側可動リフレクタ13Dと、平面矩形形状(平面長方形状)の発光チップ(図示せず)を有する上側半導体型光源5Uおよび下側半導体型光源5D(図7参照)と、光源取付部材(LEDベース)6と、ヒートシンク部材7と、取付ブラケット4と、駆動装置14と、図示しないランプハウジングおよびランプレンズ(たとえば、素通しのアウターレンズなど)と、から構成されている。
【0016】
前記固定リフレクタ3および前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dおよび前記上側半導体型光源5Uおよび前記下側半導体型光源5Dおよび前記光源取付部材6および前記ヒートシンク部材7および前記取付ブラケット4および前記駆動装置14は、ランプユニットを構成する。前記ランプユニット3、4、5U、5D、6、7、13U、13D、14は、前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズにより区画されている灯室内に、たとえば光軸調整機構を介して配置されている。なお、前記灯室内には、前記ランプユニット3、4、5U、5D、6、7、13U、13D、14以外に、フォグランプ、コーナリングランプ、クリアランスランプ、ターンシグナルランプなどの他のランプユニットが配置されている場合がある。
【0017】
図6、図10に示すように、前記ヒートシンク部材7は、当接部としての前部22が垂直のほぼ四角形の板形状をなし、かつ、中間部から後部にかけての部分がフィン形状をなす。前記ヒートシンク部材7は、たとえば、熱伝導率が高い樹脂部材もしくは金属部材から構成されていて、この例では、アルミダイカスト製である。
【0018】
前記ヒートシンク部材7の前記前部22の前面(正面)の取付面には、2個の前記光源取付部材6の位置決め孔部8、9と、2個の前記光源取付部材6の取付孔部10と、4個の前記固定リフレクタ3の取付ボス部(固定ボス部)11と、4個の前記取付ブラケット4の取付ボス部(固定ボス部)15と、がそれぞれ設けられている。前記2個の位置決め孔部8、9の一方8が円形をなし、他方9が2個の位置決め孔部8、9を結ぶ方向に長い長円形をなす。前記ヒートシンク部材7の4角部のうちの3角部には、光軸調整機構の取付部16が設けられている。前記ヒートシンク部材7の右辺(光軸調整機構の取付部16が1個設けられている側の辺)の中間には、前記駆動装置14の取付部17が設けられている。
【0019】
図7、図10に示すように、前記光源取付部材6は、当接部としての後部23が垂直の板形状をなし、前部から当接部としての中間部24にかけての部分が水平の板形状をなす。前記光源取付部材6は、たとえば、熱伝導率が高い樹脂部材もしくは金属部材から構成されていて、この例では、アルミダイカスト製である。前記光源取付部材6の水平な前部から前記中間部24にかけての部分の上固定面と下固定面とには、前記上側半導体型光源5Uと前記下側半導体型光源5Dとが上側取付部材18Uと下側取付部材18Dとを介して保持されている(取り付けられている)。
【0020】
前記半導体型光源5U、5Dは、基板(図示せず)と、前記基板に設けられている前記発光チップと、前記発光チップを封止する薄い直方体形状の封止樹脂部材(図示せず)と、から構成されている。前記発光チップは、複数個の正方形のチップを水平軸方向に配列してなるものである。なお、1個の長方形のチップを使用しても良い。
【0021】
前記光源取付部材6の前記後部23の後面(背面)には、2本の前記ヒートシンク部材7の位置決めピン部19が設けられている。前記2本の位置決めピン部19は、小径の円柱形状をなす。前記2本の位置決めピン部19の外径は、前記2個の位置決め孔部8、9の内径とほぼ同等もしくは若干小さい。前記光源取付部材6の前記2本の位置決めピン部19を前記ヒートシンク部材7の前記2個の位置決め孔部8、9に嵌合することにより、前記2本の位置決めピン部19および前記位置決め孔部8の径方向の動きが規制されて上下方向および左右方向の位置決めがなされ、および、前記位置決めピン部19および前記位置決め孔部8を中心とする回転方向の動きが規制されて回転方向の位置決めがなされる。かつ、前記光源取付部材6の前記後部23の後面が前記ヒートシンク部材7の前記前部22の前面に当接することにより、前から後方向の動きが規制されて後方向の位置決めがなされる。この結果、前記光源取付部材6と前記ヒートシンク部材7とは、相互に高精度に位置決めされる。
【0022】
前記光源取付部材6の前記後部23の左右両端には、取付片20がそれぞれ設けられている。前記2片の取付片20には、小円形の透孔33が設けられている。スクリュー21を前記取付片20の透孔33中を通して前記取付孔部10にねじ込むことにより、相互に高精度に位置決めされている前記光源取付部材6が前記ヒートシンク部材7に取り付けられる(固定される)。
【0023】
前記光源取付部材6の前記中間部24の左右両端の前面(正面)には、小径部25と大径部26とからなる2段の同軸の位置決めピン部25、26が設けられている。前記2本の位置決めピン部25、26の小径部25と大径部26との間には、段部27が形成されている。前記2本の位置決めピン部25、26は、前記段部27を有する円柱形状をなす。
【0024】
図8、図10に示すように、前記取付ブラケット4は、当接部としての中間部の第1取付部28と、前記第1取付部28の左右両端部を前側に折り曲げてなる左右両端部の第2取付部29と、右側の前記第2取付部29の上下に設けられている第3取付部30と、から構成されている。前記第1取付部28の中央部には、四角形の開口部31が設けられている。前記第1取付部28の左右両側部の中間部には、円形の大径部の位置決め孔部32が設けられている。前記2個の大径部の位置決め孔部32の内径は、前記大径部の位置決めピン部26の外径とほぼ同等もしくは若干大きい。前記取付ブラケット4の前記2個の大径部の位置決め孔部32を前記光源取付部材6の前記2本の大径部の位置決めピン部26に嵌合することにより、前記2個の大径部の位置決め孔部32および前記2本の大径部の位置決めピン部26の径方向の動きが規制されて上下方向および左右方向の位置決めがなされ、および、前記2個の大径部の位置決め孔部32および前記大径部の位置決めピン部26を中心とする回転方向の動きが規制されて回転方向の位置決めがなされる。かつ、前記取付ブラケット4の前記第1取付部28の後面が前記光源取付部材6の前記中間部24の前面に当接することにより、前から後方向の動きが規制されて後方向の位置決めがなされる。この結果、前記取付ブラケット4と前記光源取付部材6とは、相互に高精度に位置決めされる。かつ、前記取付ブラケット4と前記ヒートシンク部材7とは、前記光源取付部材6を介して、相互に高精度に位置決めされる。
【0025】
前記取付ブラケット4の前記第1取付部28の4角部には、小円形の透孔34が設けられている。スクリュー40を前記第1取付部28の透孔34中を通して前記取付ボス部15にねじ込むことにより、相互に高精度に位置決めされている前記取付ブラケット4が前記光源取付部材6を介して前記ヒートシンク部材7に取り付けられる(固定される)。
【0026】
図9、図10に示すように、前記固定リフレクタ3は、たとえば、光不透過性の樹脂部材などから構成されている。前記固定リフレクタ3は、ほぼ回転放物面形状をなす。前記固定リフレクタ3の前側は、ほぼ円形に開口されている。一方、前記固定リフレクタ3の当接部としての後側36は、閉塞されている。前記固定リフレクタ3の前記閉塞部36の中間部には、横長のほぼ長方形の窓部37が設けられている。前記固定リフレクタ3の前記閉塞部36の中間部の左右両端には、円形の小径部の位置決め孔部38が設けられている。前記2個の小径部の位置決め孔部38の内径は、前記小径部の位置決めピン部25の外径とほぼ同等もしくは若干大きい。前記固定リフレクタ3の前記2個の小径部の位置決め孔部38を前記光源取付部材6の前記2本の小径部の位置決めピン部25に嵌合することにより、前記2個の小径部の位置決め孔部38および前記2本の小径部の位置決めピン部25の径方向の動きが規制されて上下方向および左右方向の位置決めがなされ、および、前記2個の小径部の位置決め孔部38および前記小径部の位置決めピン部25を中心とする回転方向の動きが規制されて回転方向の位置決めがなされる。かつ、前記固定リフレクタ3の前記閉塞部36の後面が前記光源取付部材6の前記中間部24の前面に当接することにより、前から後方向の動きが規制されて後方向の位置決めがなされる。この結果、前記固定リフレクタ3と前記光源取付部材6とは、相互に高精度に位置決めされる。かつ、前記固定リフレクタ3と前記ヒートシンク部材7とは、前記光源取付部材6を介して、相互に高精度に位置決めされる。このとき、前記固定リフレクタ3の前記窓部37には、前記光源取付部材6が挿入されていて位置する。
【0027】
前記固定リフレクタ3の閉塞部の外側(後側)には、4本の取付脚部39が設けられている。前記取付脚部39には、小円形の透孔35が設けられている。スクリュー41を前記取付脚部39の透孔35中を通して前記取付ボス部11にねじ込むことにより、相互に高精度に位置決めされている前記固定リフレクタ3が前記光源取付部材6を介して前記ヒートシンク部材7に取り付けられる(固定される)。
【0028】
前記固定リフレクタ3の前記上側反射面2Uおよび前記上側可動リフレクタ13Uの前記上側反射面12Uおよび前記上側半導体型光源5Uは、前記発光チップの発光面が鉛直軸方向の上向きの上側のユニットを構成する。また、前記固定リフレクタ3の前記下側反射面2Dおよび前記下側可動リフレクタ13Dの前記下側反射面12Dおよび前記下側半導体型光源5Dは、前記発光チップの発光面が鉛直軸方向の下向きの下側のユニットを構成する。前記上側のユニット2U、5U、12U、13Uと、前記下側のユニット2D、5D、12D、13Dとは、ほぼ回転放物面形状をなす前記固定リフレクタ3の回転軸を中心とした点対称の状態になるように、配置されている。なお、前記上側反射面2U、12Uの反射面設計と前記下側反射面2D、12Dの反射面設計とは、単なる点対称(反転)ではない。
【0029】
前記固定リフレクタ3の前記閉塞部36の内側のうち前記窓部37の上側および下側には、前記上側反射面2Uおよび前記下側反射面2Dがそれぞれ設けられている。パラボラ系の自由曲面(NURBS曲面)からなる前記上側反射面2Uおよび前記下側反射面2Dは、基準焦点(擬似焦点)および基準光軸(擬似光軸)を有する。
【0030】
前記固定リフレクタ3の前記上側反射面2Uおよび前記下側反射面2Dは、前記ロービーム用配光パターンLPおよび前記減光ロービーム用配光パターンLP1を形成するロービーム用反射面と、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2を形成する第1ハイビーム用反射面および第2ハイビーム用反射面と、から構成されている。
【0031】
前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dは、前記取付ブラケット4の前記第2取付部29に水平軸回りに回転可能に取り付けられている。前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dは、たとえば、光不透過性の樹脂部材などから構成されている。前記第2位置に位置する前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dは、ほぼ回転放物面形状をなす前記固定リフレクタ3の回転軸を回転軸とするほぼ回転放物面形状をなす。前記第2位置に位置する前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dの前側は、ほぼ円形に開口されている。
【0032】
前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dの中央部には、半円形の透孔がそれぞれ設けられている。また、前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dの周辺部の中間部には、長方形の庇部がそれぞれ一体に設けられている。前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dの前記上側半導体型光源5Uおよび前記下側半導体型光源5Dに対向する側の面には、前記上側反射面12Uおよび前記下側反射面12Dがそれぞれ設けられている。パラボラ系の自由曲面(NURBS曲面)からなる前記上側反射面12Uおよび前記下側反射面12Dは、基準焦点(擬似焦点)および基準光軸(擬似光軸)を有する。
【0033】
前記上側可動リフレクタ13Uの前記上側反射面12Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dの前記下側反射面12Dは、前記第3ハイビーム用配光パターンHP3を形成する第3ハイビーム用反射面から構成されている。
【0034】
前記駆動装置14は、前記取付ブラケット4の前記第3取付部30および前記ヒートシンク部材7の前記取付部17に取り付けられている。前記駆動装置14は、モータ(図示せず)と、駆動力伝達機構(図示せず)と、可動リフレクタ復帰用のスプリング(図示せず)と、から構成されている。前記駆動力伝達機構は、前記モータと前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dとの間に設けられている。前記駆動装置14は、前記上側可動リフレクタ13Uおよび前記下側可動リフレクタ13Dを、前記光源取付部材6に対して、前記水平軸回りに、第1位置(図2、図4に示す状態の位置)と第2位置(図5に示す状態の位置)との間において、回転させるものである。
【0035】
前記可動リフレクタ13U、13Dが前記第1位置に位置するときには、前記発光チップから前記固定リフレクタ3の前記第1ハイビーム用反射面に放射される光、および、前記固定リフレクタ3の前記第2ハイビーム用反射面で反射された反射光が前記可動リフレクタ13U、13Dにより遮蔽される。この結果、前記固定リフレクタ3の前記ロービーム用反射面で反射された反射光L3が、図11に示す前記ロービーム用配光パターンLP(すれ違い用配光パターン)として車両の前方に照射される。
【0036】
前記可動リフレクタ13U、13Dが前記第2位置に位置するときには、前記可動リフレクタ13U、13Dの前記第3ハイビーム用反射面(前記反射面12U、12D)で反射された反射光が図12に示す前記第3ハイビーム用配光パターンHP3として、また、前記固定リフレクタ3の前記第1ハイビーム用反射面および第2ハイビーム用反射面で反射された反射光が図12に示す前記第1ハイビーム用配光パターンHP1、前記第2ハイビーム用配光パターンHP2として、さらに、前記固定リフレクタ3の前記ロービーム用反射面で反射される反射光が図12に示す前記減光ロービーム用配光パターンLP1として、それぞれ車両の前方に照射される。図12に示すように、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2および前記第3ハイビーム用配光パターンHP3および前記減光ロービーム用配光パターンLP1により、ハイビーム用配光パターン(走行用配光パターン)が形成されて車両の前方に照射される。
【0037】
前記可動リフレクタ13U、13Dが前記第2位置に位置するときには、前記発光チップから前記固定リフレクタ3の前記ロービーム用反射面に放射される光の一部が、前記可動リフレクタ13U、13Dにより遮蔽され、かつ、前記可動リフレクタ13U、13Dの前記第3ハイビーム用反射面(前記反射面12U、12D)で反射光として反射される。すなわち、前記発光チップ4からの光の一部が前記減光ロービーム用配光パターンLP1から前記第3ハイビーム用配光パターンHP3に入れ替わる。このために、図12に示す前記減光ロービーム用配光パターンLP1の光量は、図11に示す前記ロービーム用配光パターンLPの光量よりも小さい。一方、前記可動リフレクタ13U、13Dが前記第1位置に位置するときに、前記可動リフレクタ13U、13Dにより遮蔽されていた前記発光チップからの光が前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2として利用される。このとき、前記可動リフレクタ13U、13Dの前記反射面12U、12Dは、前記発光チップのエネルギー分布中の高エネルギーの範囲に位置する。この結果、総合的に見て、図12に示すハイビーム用配光パターン(走行用配光パターン)HP1、HP2、HP3、LP1の光量が図11に示すロービーム用配光パターン(すれ違い用配光パターン)LPの光量より大きくなる。
【0038】
(作用の説明)
以下、この実施例1における車両用前照灯1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0039】
まず、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dを第1位置(図2、図4に示す状態の位置)に位置させる。すなわち、駆動装置14のモータへの通電を遮断すると、スプリングの作用および図示しないストッパの作用により、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dが第1位置に位置する。このときに、上側半導体型光源5Uおよび下側半導体型光源5Dの発光チップを点灯発光させる。すると、上側半導体型光源5Uおよび下側半導体型光源5Dの発光チップから光が放射される。
【0040】
この光の一部、すなわち、固定リフレクタ3の第1ハイビーム用反射面に放射される光は、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dにより遮蔽される。また、この光の一部、すなわち、固定リフレクタ3の第2ハイビーム用反射面で反射された反射光は、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dにより遮蔽される。さらに、残りの光は、固定リフレクタ3の上側反射面2Uおよび下側反射面2Dのロービーム用反射面で反射される。この反射光は、図11に示すロービーム用配光パターンLPとして車両の前方に照射される。なお、上側半導体型光源5Uおよび下側半導体型光源5Dの発光チップからの直射光(図示せず)は、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dの庇部により遮蔽される。以上のようにして、図11に示すロービーム用配光パターンLPが車両の前方に照射される。
【0041】
つぎに、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dを第2位置(図5に示す状態の位置)に位置させる。すなわち、駆動装置14のモータに通電してモータを駆動させると、モータの駆動力が駆動力伝達機構を介して上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dに伝達されて、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dがスプリング力に抗して第1位置から第2位置に同期して回転し図示しないストッパの作用により第2位置に位置する。このときに、上側半導体型光源5Uおよび下側半導体型光源5Dの発光チップを点灯発光させる。すると、上側半導体型光源5Uおよび下側半導体型光源5Dの発光チップから光が放射される。
【0042】
この光の一部であって、固定リフレクタ3の上側反射面2Uおよび下側反射面2Dのロービーム用反射面に放射される光の一部は、可動リフレクタ13U、13Dの第3ハイビーム用反射面(反射面12U、12D)で反射されて、その反射光が図12に示す第3ハイビーム用配光パターンHP3として車両の前方に照射される。また、固定リフレクタ3の上側反射面2Uおよび下側反射面2Dのロービーム用反射面に放射される光であって、可動リフレクタ13U、13Dの第3ハイビーム用反射面(反射面12U、12D)に入射しなかった残りの光は、固定リフレクタ3のロービーム用反射面で反射されて、その反射光L3が図12に示す減光ロービーム用配光パターンLP1として車両の前方に照射される。さらに、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dが第1位置に位置していたときにその上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dにより遮蔽されていた固定リフレクタ3の第1ハイビーム用反射面に放射される光は、固定リフレクタ3の第1ハイビーム用反射面で反射されて、その反射光が図12に示す第1ハイビーム用配光パターンHP1として車両の前方に照射される。さらにまた、上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dが第1位置に位置していたときにその上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dにより遮蔽されていた固定リフレクタ3の第2ハイビーム用反射面からの反射光は、第2位置に位置する上側可動リフレクタ13Uおよび下側可動リフレクタ13Dの間に形成された隙間を通って、図12に示す第2ハイビーム用配光パターンHP2として車両の前方に照射される。以上のようにして、図12に示すハイビーム用配光パターンHP1、HP2、HP3、LP1が車両の前方に照射される。
【0043】
(効果の説明)
この実施例1における車両用前照灯1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0044】
この実施例1における車両用前照灯1は、位置決め部(光源取付部材6の小径部の位置決めピン部25、大径部の位置決めピン部26と、固定リフレクタ3の小径部の位置決め孔部38と、取付ブラケット4の大径部の位置決め孔部32)により、光源取付部材6と固定リフレクタ3と取付ブラケット4とが相互に高精度に位置決めされるので、光源取付部材6と固定リフレクタ3と取付ブラケット4との相対位置精度が向上され、その結果、ロービーム用配光パターンLPおよびハイビーム用配光パターンHP1、HP2、HP3、LP1の配光精度を向上させることができる。
【0045】
特に、この実施例1における車両用前照灯1は、光源取付部材6の2本の位置決めピン部25、26の大径部26に取付ブラケット4の2個の大径部の位置決め孔部32を嵌合させることにより、光源取付部材6と取付ブラケット4との相互間の動きであって、位置決めピン部26の径方向すなわち上下方向および左右方向の動き、および、位置決めピン部26を中心とする回転方向の動きが規制される。かつ、この実施例1における車両用前照灯1は、光源取付部材6の当接部としての中間部24に取付ブラケット4の当接部としての第1取付部28を当接させることにより、光源取付部材6と取付ブラケット4との相互間の動きであって、位置決めピン部25の軸方向の嵌合方向すなわち前から後方向の動きが規制される。また、この実施例1における車両用前照灯1は、光源取付部材6の位置決めピン部25、26の小径部25に固定リフレクタ3の小径部の位置決め孔部38を嵌合させることにより、光源取付部材6と固定リフレクタ3との相互間の動きであって、位置決めピン部25の径方向すなわち上下方向および左右方向の動き、および、位置決めピン部25を中心とする回転方向の動きが規制される。かつ、この実施例1における車両用前照灯1は、光源取付部材6の位置決めピン部25、26の段部27(図1(B)参照)もしくは取付ブラケット4の取付部としての第1取付部28(図1(A)参照)に固定リフレクタ3の当接部としての閉塞部36を当接させることにより、光源取付部材6と固定リフレクタ3との相互間の動きであって、位置決めピン部25の軸方向の嵌合方向すなわち前から後方向の動きが規制される。この実施例1における車両用前照灯1は、光源取付部材6と固定リフレクタ3と取付ブラケット4とが相互に高精度に位置決めされ、光源取付部材6と固定リフレクタ3と取付ブラケット4との相対位置精度が向上され、ロービーム用配光パターンLPおよびハイビーム用配光パターンHP1、HP2、HP3、LP1の配光精度を向上させることができる。
【0046】
さらに、この実施例1における車両用前照灯1は、光源取付部材6を位置決め部(光源取付部材6の位置決めピン部19と、ヒートシンク部材7の位置決め孔部8、9)によりヒートシンク部材7に高精度に位置決めされた状態で取り付けることができ、かつ、その光源取付部材6に高精度に位置決めされている取付ブラケット4と固定リフレクタ3をヒートシンク部材7に取り付けることができる。この結果、この実施例1における車両用前照灯1は、相互に高精度に位置決めされている光源取付部材6と取付ブラケット4と固定リフレクタ3をヒートシンク部材7に高精度に取り付けることができるので、光源取付部材6と固定リフレクタ3と取付ブラケット4との相対位置精度が向上され、ロービーム用配光パターンLPおよびハイビーム用配光パターンHP1、HP2、HP3、LP1の配光精度を向上させることができる。
【実施例2】
【0047】
(実施例2の説明)
図13は、この発明にかかる車両用前照灯の実施例2を示す。以下、この実施例2における車両用前照灯について説明する。図中、図1〜図12と同符号は、同一のものを示す。
【0048】
前記の実施例1における車両用前照灯1は、可動リフレクタ13U、13Dが第2位置に位置するときにはハイビーム用配光パターンHP1、HP2、HP3、LP1が得られるものである。これに対して、この実施例2における車両用前照灯は、可動リフレクタ13U、13Dが少なくとも第2位置、すなわち、可動リフレクタ13U、13Dが第2位置に位置するときには前記のようにハイビーム用配光パターンHP1、HP2、HP3、LP1が得られ、かつ、可動リフレクタ13U、13Dが第3位置に位置するときには図13に示すようにデイタイムランニングライト用配光パターンDP1、DP2、DP3、DP4、DP5が得られるものである。
【0049】
(実施例1、2以外の例の説明)
なお、前記の実施例1、2においては、ロービーム用配光パターンLPについて説明するものである。ところが、この発明おいては、ロービーム用配光パターンLP以外の配光パターン、たとえば、高速道路用配光パターン、フォグランプ用配光パターンなど、エルボー点を境に、走行車線側に斜めカットオフラインを有し、かつ、対向車線側に水平カットオフラインを有する配光パターンであっても良い。
【0050】
また、前記の実施例1、2においては、左側走行車線用の車両用前照灯1について説明する。ところが、この発明においては、右側走行車線用の車両用前照灯についても適用することができる。
【0051】
さらに、前記の実施例1、2においては、上側反射面2U、12Uおよび上側半導体型光源5Uからなる上側のユニットと、下側反射面2D、12Dおよび下側半導体型光源5Dからなる下側のユニットとが点対称の状態に配置されている車両用前照灯1について説明する。ところが、この発明においては、上側反射面2U、12Uおよび上側半導体型光源5Uからなる上側のユニットのみから構成されている車両用前照灯、または、下側反射面2D、12Dおよび下側半導体型光源5Dからなる下側のユニットのみから構成されている車両用前照灯であっても良い。
【符号の説明】
【0052】
1 車両用前照灯
2U 上側反射面
2D 下側反射面
3 固定リフレクタ
4 取付ブラケット
5U 上側半導体型光源
5D 下側半導体型光源
6 光源取付部材
7 ヒートシンク部材
8 位置決め孔部
9 位置決め孔部
10 取付孔部
11 取付ボス部
12U 上側反射面(第3ハイビーム用反射面)
12D 下側反射面(第3ハイビーム用反射面)
13U 上側可動リフレクタ
13D 下側可動リフレクタ
14 駆動装置
15 取付ボス部
16 取付部
17 取付部
18U 上側取付部材
18D 下側取付部材
19 位置決めピン部
20 取付片
21 スクリュー
22 前部
23 後部
24 中間部
25 小径部の位置決めピン部
26 大径部の位置決めピン部
27 段部
28 第1取付部
29 第2取付部
30 第3取付部
31 開口部
32 大径部の位置決め孔部
33 透孔
34 透孔
35 透孔
36 閉塞部(後側)
37 窓部
38 小径部の位置決め孔部
39 取付脚部
40 スクリュー
41 スクリュー
E エルボー点
CL1 斜めカットオフライン
CL2 水平カットオフライン
LP ロービーム用配光パターン
LP1 減光ロービーム用配光パターン(ハイビーム用配光パターン)
HP1 第1ハイビーム用配光パターン
HP2 第2ハイビーム用配光パターン
HP3 第3ハイビーム用配光パターン
HL−HR スクリーンの左右の水平線
VU−VD スクリーンの上下の垂直線
DP1 第1デイタイムランニングライト用配光パターン
DP2 第2デイタイムランニングライト用配光パターン
DP3 第3デイタイムランニングライト用配光パターン
DP4 第4デイタイムランニングライト用配光パターン
DP5 第5デイタイムランニングライト用配光パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンとを切り替えて車両の前方に照射する車両用前照灯において、
ヒートシンク部材と、
半導体型光源と、
前記半導体型光源が保持されていて、前記ヒートシンク部材に取り付けられている光源取付部材と、
パラボラ系の自由曲面からなる反射面を有し、前記ヒートシンク部材に取り付けられている固定リフレクタと、
パラボラ系の自由曲面からなる反射面を有する可動リフレクタと、
前記可動リフレクタが第1位置と少なくとも第2位置との間を回転可能に取り付けられていて、前記ヒートシンク部材に取り付けられている取付ブラケットと、
前記ヒートシンク部材に取り付けられていて、前記可動リフレクタを第1位置と少なくとも第2位置との間を回転させる駆動装置と、
を備え、
前記光源取付部材と前記固定リフレクタと前記取付ブラケットとには、相互に位置決めする位置決め部が設けられている、
ことを特徴とする車両用前照灯。
【請求項2】
前記光源取付部材には、当接部が設けられていて、かつ、小径部と大径部とからなる2段の同軸の位置決めピン部が少なくとも2本設けられていて、
前記取付ブラケットには、前記光源取付部の前記当接部に当接する当接部が設けられていて、かつ、前記大径部の位置決めピン部に嵌合する大径部の位置決め孔部が少なくとも2個設けられていて、
前記固定リフレクタには、前記光源取付部の前記位置決めピン部の段部もしくは前記取付ブラケットに当接する当接部が設けられていて、かつ、前記小径部の位置決めピン部に嵌合する小径部の位置決め孔部が少なくとも2個設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項3】
前記光源取付部材と前記ヒートシンク部材とには、相互に位置決めする位置決め部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−169182(P2012−169182A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30072(P2011−30072)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】