説明

農ビ植物育成カーボンヒーター

【課題】農産物および果実の良質化と生育・育成の調整並びに出荷時期の短縮化、さらに農作物および果実の生産に伴う燃料経費削減と農業事業者の生産性の向上をはかる。
【解決手段】「農ビ植物育成カーボンヒーター」植物育成システムとして、農ビハウス内に二酸化炭素の放出が皆無で、植物の生育・育成に有効とされる中遠赤外線が農作物および果実等に効果的かつ効率的に放射されこれが植物の生育・育成に好影響を与え、良質な農産物および果実の生産を高め、農業生産者の燃料費削減効果と相乗して生産性向上に寄与することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
農作物および果実の生産における遠赤外線の有効利用
【0001】
本発明は、カーボンヒーターによる遠赤外線の遠赤効果により農作物および果実の良質化と収穫時期の短縮並びに出荷時期の調整、さらには温室栽培での燃料費削減に関するものである。
【背景技術】
【0002】
農作物および果実の温室栽培に於いて、石化燃料によるボイラー、ハロゲンランプやニクロム線、シーズヒーター等により室内温度を調整或は高めるため燃料を重油或はガス電力に多くを依存している。
【0003】
環境問題に関して、ボイラーの燃料である重油やガスからの二酸化炭素の発生が地球温暖化対策として問題となっている。
【0004】
温室栽培農家では、ボイラーの燃料費高騰が農作物の出荷単価を著しく損ねている。また、農作物および果実市場への出荷の面からして農作物および果実生産農家の採算が悪化し経営が立ち行かなくなってきている現実的な側面もある。
【0005】
この環境問題と生産性の課題、さらには農作物および果実の育成期間の調整を図り、市場を視野に効率の良い時節を得た出荷時期の設定を可能ならしめ、燃料費削減効果と相乗して生産農家の生産性向上に寄与することが可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
農産物および果実の良質化と生育・育成の調整並びに出荷時期の短縮化、さらに農作物および果実の生産に伴う燃料経費削減と農業事業者の生産性の向上をはかる。また、二酸化炭素の削減をなさしめる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
「農ビ植物育成カーボンヒーター」により発生する遠赤外線放射の効果により、これらの課題を解決に至らしめる。
【発明の効果】
【0008】
「農ビ植物育成カーボンヒーター」の設置により農作物の良質化が図られ、生育・育成期間の調整が簡便となり、市場に対して時節を得た出荷時期の設定が可能となる。
【0009】
二酸化炭素の削減を図り、燃料費と設備投資の効率化を促し相乗して生産農家の生産性向上に寄与することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【00010】
直管型カーボンヒーターを農ビ内の天井部位に取り付け通電させる。
【実施例1】
【0011】
冬季、農ビハウス内でカーボンヒーター点灯による小松菜育成試験に於いて、カーボンヒーター点灯下と無しでは、生育・育成に大きな変化がみられた。
▲1▼ カーボンヒーターを農ビハウスの天井に取り付けした状況
試験日:2008年12月28日 〜 2009年1月26日

【実施例2】
【0012】
▲2▼ 小松菜の生育状況の比較
試験日:2008年12月28日 〜 2009年1月26日

【実施例3】
【0013】
試験日:2008年10月14日


試験日:2008年10月15日


試験日:2008年10月18日


試験日:2008年10月19日


【産業上の利用可能性】
【0014】
農ビハウス内に「農ビ植物育成カーボンヒーター」を設置し用いることで、遠赤外線放射の効果により農作物および果実の育成に効果的で生育・育成期間の調整が図られ、ハロゲンランプやニクロム線、シーズヒーター等に比べ、消費電力の約30%程度が削減可能である。このため二酸化炭素の発生を抑制でき農作物および果実の生産コストの削減や市場を視野に農作物および果実の出荷時期の調整に大きく寄与する。
【0015】
電源オン・オフ時の突入電流が低く抑えられ断線も少なく、機器の耐久時間が飛躍的に伸びる。(連続点灯時間10000時間を実現している)。また、電源保護回路の設定の必要もなく、他の機種と比較し設置費用を抑制でき設置が簡便である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
農業生産者が農ビハウス内に「農ビ植物育成カーボンヒーター」を設置し、カーボンヒーターから発生する遠赤外線の放射効果により良質な農作物および果実の生育を促進せしめ、育成期間の短縮を図りつつ、市場を視野に出荷時期の調整を簡便ならしめることを可能とする装置である。
【請求項2】
石化燃料によるボイラー稼動、また、ハロゲンランプやニクロム線、シーズヒーター等の使用と比較し、農作物および果実の特に生育・育成に与える影響は格段に良い。また、既存の装置と比較し消費電力が約30%程度削減可能である。このため二酸化炭素排出量の削減が大幅に図れ、さらに、装置の耐久時間が飛躍的に延び設備投資の圧縮が図られる。よって、投資効率の向上に寄与する。

【公開番号】特開2011−172554(P2011−172554A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59882(P2010−59882)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(592058304)
【出願人】(510073648)
【出願人】(504157253)
【Fターム(参考)】