説明

通水用管部材、通水用管および通水用管の点検方法

【課題】簡便かつ確実に漏水を検知することのできる通水用管を提供すること。
【解決手段】金属製の内管1と、内管1を囲う外管2とを互いに絶縁離間した二重管状に設け、内管1を構成する金属材料とは異なる腐食電位を有する導電材料からなり、内管1と外管2との間に水が介在する状態で内管を一方の電極として電池を形成する対極部2bを少なくとも外管2の内面に設け、内管1に電気的に接続される内管側検出端部1tおよび対極部に電気的に接続された対極側検出端部2tを備えた通水用管部材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば給湯装置、温水循環式加熱装置、コジェネレーション装置等に用いられる温水供給配管、温水循環配管等に用いられる通水用管部材および、通水用管部材を用いた通水用管および通水用管の点検方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上記通水用管部材としては、銅管がそのまま用いられている。これは、銅管が加工性が高く種々形状の配管に対応して加工し、温水供給配管、温水循環配管等を形成できる、耐腐食性が高い等の理由によるものである。
【0003】
しかし、耐腐食性の高い材料から通水用管部材を形成しても、長期使用等によって、前記通水用管部材が劣化腐食することは避けられない。このような腐食劣化が進行すると、前記通水用管部材に孔があき、漏水する虞がある。そこで、一般には定期点検時に通水用管部材の劣化度合いを考慮した保守が行われるが、一旦漏水が発生してしまうと、漏水による被害の復旧に多大な工数を要するので漏水を早期に発見するとともに、漏水による被害を最小限に抑制することが望まれている。
【0004】
そこで、通水用管部材からの漏水を検知可能な構成として特許文献1に記載のように、金属製の内管と、前記内管を囲う外管とを互いに絶縁離間した二重管状に設けられた構成のものが知られている。この構成によると外管に設けられる一対の電極線が、漏水により短絡されると、その電極線間の通電抵抗が変化するためにその通電抵抗の変化を捉えることとにより漏水が検知できるというものである。
【0005】
尚、パイプラインの破損による浸水位置を特定する目的で、内管、外管に一対の検出端部を振りわけて設け、パルス信号を印加可能にする構成が特許文献2に記載されている。また、シールドケーブルの浸水を検知する目的で、一対の検知線を絶縁離間して設け、前記一対の検知線間が浸水して短絡された時に、その検知線間の電位差が変化するのを検知する構成が特許文献3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−055016号公報
【特許文献2】特開昭59−228143号公報
【特許文献3】特開2005−166402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献1に記載の技術を用いると、通電抵抗の変化を測定するために複雑な回路構成が必要となり、漏水検知に大掛かりな装置が必要になる。そのため、通水用管部材の漏水を簡便かつ確実に検知する技術が望まれている。
【0008】
上述の事情は、仮に特許文献2に記載の検出端部の配置を採用したとしても変わりなく、また、特許文献2、3に記載の構成は、外部からの浸水を検知可能にするものであるため、通水用管部材の漏水を検知し、抑制するための構成とはいえない。
【0009】
従って、本発明は、簡便かつ確実に漏水を検知することのできる通水用管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
〔構成1〕
上記目的を達成するため本発明の通水用管部材の特徴構成は、
金属製の内管と、前記内管を囲う外管とを互いに絶縁離間した二重管状に設け、
前記内管を構成する金属材料とは異なる腐食電位を有する導電材料からなり、前記内管と前記外管との間に水が介在する状態で前記内管を一方の電極として電池を形成する対極部を少なくとも前記外管の内面に設け、
前記内管に電気的に接続される内管側検出端部および前記対極部に電気的に接続された対極側検出端部を備えた点にある。
【0011】
〔作用効果1〕
上記構成によると、内管が腐食等により漏水すると、内管と外管との隙間に水が浸入する。浸入した水が所定量溜まると、内管と外管とに水が接触する状態で介在するようになる。
ここで、外管に対極部を設けてあれば、内管と対極部との間に水が接触する状態で介在することになり、前記内管と対極部とを構成する材料は腐食電位が異なるとともに、水は通常電気伝導性があるので、前記内管と対極部とを一対の電極とする電池が形成される。前記内管に電気的に接続される内管側検出端部および前記対極部に電気的に接続された対極側検出端部を設けてあれば、この電池により流れる電流を検出することができる。この電流が検出されたのを知れば、前記内管に水漏れが発生していることが分かる。
この場合、内管と外観との間には、起電力を印加したり、電磁波を供給したりする大掛かりな構成が必要なく、単に、電流が流れたのを検知するだけでよいから、簡単な構成の電流検出機構により漏水を検知することができる。
【0012】
また、内管、外管のそれぞれに検出端部を設けてあれば、前記電流検出機構に対しての接続作業が容易に行える。また、電流検出機構によらず個別に点検を行う場合も確実に作業を行いやすい。
【0013】
〔構成2〕
また、上記構成に加えて、前記内管側検出端部と前記対極側検出端部との間に、両検出端部間を流れる電流を検出する電流検出機構を備えてもよい。
【0014】
〔作用効果2〕
上記構成によると、前記通水用管部材は、独立に漏水を検知することができるようになり、前記通水用管部材により配管を構成しておけば、漏水を検知した時にその通水用管部材を交換する保守作業を速やかにかつ確実に行うことができる。
【0015】
〔構成3〕
また前記内管および前記外管を、絶縁スペーサを介して二重管状に設けてあってもよい。
【0016】
〔作用効果3〕
このような構成を備えると、スペーサを用いる簡単な構成で内管と外管を絶縁離間させた状態を維持することができる。
【0017】
〔構成4〕
また、前記内管および前記外管を、絶縁スペーサを介して二重管状に設けるとともに、前記内管および前記外管の間を水密に封止してあってもよい。
【0018】
〔作用効果4〕
このように構成すると、内管と外管との間が水密に封止されるから、水漏れがあった場合に直ちにその水が外部に流出してしまい、配管の外部にある機器等に悪影響を及ぼしたり、内管内に流れる水が短期に空になってしまうという不都合を回避できる。また、保守作業を行う場合も、漏水を一旦水封保持した状態で作業を行えるので、作業性がよい。
【0019】
〔構成5〕
また、前記構成において、前記内管が銅管であり、前記外管が、前記対極部として内面に亜鉛層を設けてなる樹脂管とすることもできる。
【0020】
〔作用効果5〕
内管は銅管である場合に、ガルバニ電池を形成するには、対極部を形成する材料としては、亜鉛等の卑金属とすれば取り扱い容易である。この場合、外管を亜鉛管とすると、物理的な強度面、外側環境からの耐腐食の面から強度が充分とはいえないことが考えられる。そこで、外管自体は、強度の高い樹脂管としておいて、その内部に卑金属からなる対極部を設けておくことが考えられる。この場合、樹脂管内面に金属メッキ層等の金属層として存在させることが通電性、対極部の作成性から好適である。
【0021】
〔構成6〕
また、前記通水用管部材は、水加熱部と温水冷却部との間を接続する温水循環配管を構成することもできる。
【0022】
〔作用効果6〕
温水循環配管は、配管形状から特定の場所に腐食を進行させやすくなる傾向があるため、その腐食の起こりやすいと考えられる管路部分を上記通水用管部材から構成することにより、より一層信頼性高く用いることができるようになる。
【0023】
〔構成7〕
また、本発明の通水用管の特徴構成は、前記通水用管部材を複数連結して構成され、
前記複数の通水用管部材の内管どうしを電気的に直列接続するとともに、対極部どうしを電気的に直列接続し、
前記複数の通水用管部材の内管側検出端部のいずれか一つと、対極側検出端部のいずれか一つとの間に両検出端部間を流れる電流を検出する電流検出機構を備えた点にある。
【0024】
〔作用効果7〕
このような構成を備えると、長尺の管路であっても、共通の電流検出機構により、管路全体を漏水検知可能な構成とすることができる。また、各内管ごとに点検することにより、漏水箇所の特定を行うことが容易で、漏水した通水用管を交換するような場合にも、必要最小限の部分で管を交換すればよい状態なので保守管理容易である。
【0025】
〔構成8〕
また、本発明の通水用管の点検方法の特徴構成は、上記通水用管を構成する通水用管部材の内管側検出端部のいずれか一つと対極側検出端部のいずれか一つとの間に流れる電流を検出する漏水検知工程を行い、
各通水用管部材の前記両検出端部間を流れる電流を検出する漏水位置検知工程を行う点にある。
【0026】
〔作用効果8〕
前記漏水検知工程では、上記通水用管を構成する通水用管部材の内管側検出端部のいずれか一つと対極側検出端部のいずれか一つとの間に流れる電流を捉えるから、通水用管を構成する通水用管部材全体にわたって漏水の有無を知ることができる。
【0027】
次に、前記漏水位置検知工程では、各通水用管部材の前記両検出端部間を流れる電流を検出するから、通水用管部材ごとに漏水の有無を知ることができ、個々の通水用管部材のいずれが漏水しているのかを特定することができる。この作業は、通水用管部材のそれぞれに各端子が設けられているから、作業性よく行うことができる。従って、漏水した通水用管部材に対する保守作業が迅速に行える。
【発明の効果】
【0028】
従って、簡便かつ確実に漏水を検知することのできる通水用管を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の通水用管部材を示す断面図である。
【図2】本発明の通水用管部材による漏水検知の原理図である
【図3】通水用管部材の用いられるコージェネレーションシステムの概略図である。
【図4】本発明の通水用管部材を用いた通水用管の配管図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明の通水用管を説明する。尚、以下の実施の形態では一般家庭における住居に設置されるコージェネレーションシステムに用いられる配管の冷却水を流通する温水循環配管に適用される通水用管を例に説明するが、これら実施の形態はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
【0031】
〔コージェネレーションシステム〕
図3に、一般家庭における住居に設置されるコージェネレーションシステムを示している。このコージェネレーションシステムは、ガスエンジン11によって発電機12を駆動するように構成された熱電併給装置10と、その熱電併給装置10にて発生する熱を利用しながら、貯湯タンク21への貯湯および熱消費端末40への熱媒供給を行う貯湯ユニット20と、熱電併給装置10および貯湯ユニット20の運転を制御する運転制御部30などから構成されている。
【0032】
前記貯湯ユニット20は、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する前述した貯湯タンク21、湯水循環路22を通して湯水を循環させる湯水循環ポンプ23A、23B、熱媒循環路24を通して熱媒を前述した熱消費端末40に循環供給させる熱媒循環ポンプ25、湯水循環路22を通流する湯水を加熱させる排熱式熱交換器26、熱媒循環路24を通流する熱媒を加熱させる熱媒加熱用熱交換器27、ファン28aを作動させた状態でのバーナ28bの燃焼により湯水循環路22を通流する湯水を加熱させる補助加熱用熱交換器28などを備えて構成されている。
【0033】
前記熱消費端末40は、たとえば、床暖房装置や浴室暖房乾燥装置などの暖房端末に構成され、前記湯水循環路22には、貯湯タンク21の下部と連通する取り出し路21aと貯湯タンク21の上部と連通する貯湯路21bが接続され、貯湯路21bには、貯湯弁22aが設けられている。そして、湯水循環路22には、取り出し路21aとの接続箇所から湯水の循環方向に向かう順序で、湯水循環ポンプ23A、23B、排熱式熱交換器26、補助加熱用熱交換器28、湯水の通流を断続する断続弁22b、熱媒加熱用熱交換器27が設けられている。
【0034】
前記排熱式熱交換器26は、熱電併給装置10にて発生する熱を回収した冷却水を冷却水循環路13にて通流させることにより湯水循環路22を通流する湯水を加熱させるように構成され、熱電併給装置10が発生する熱にて湯水を加熱する。また、補助的に補助加熱用熱交換器28にて加熱した熱源用湯水を湯水循環路22に加熱通流させることにより、熱媒循環路24を通流する熱媒を加熱させるように構成されっている。すなわち、前記湯水循環路22が温水循環配管として機能し、排熱式熱交換器26および補助加熱用熱交換器28が温水循環配管における水加熱部として機能している。また熱媒加熱用熱交換器27が温水循環配管内部の温水を冷却する温水冷却部として機能している。
【0035】
図3、図4に示す上記湯水循環路22において、前記湯水循環ポンプ23A、23Bの間の配管部分22A、湯水循環ポンプ23Bの出口の配管部分22B、補助加熱用熱交換器28出口部分の分岐配管の配管部分22C、貯湯路21bを構成するコの字型の配管部分22Dについては、前記湯水循環路22の他の配管部分よりも通水用管部材Pの劣化が起こりやすいことが経験的に知られており、本実施形態においては、これらの配管部分22A〜22Dに本願の通水用管部材Pを適用した通水用管Rを構成する。
【0036】
〔通水用管部材〕
図1に示すように、前記通水用管部材Pは、金属製(たとえば銅製)の内管1と、前記内管1を囲う外管2とを、両端部において絶縁スペーサ、および、水封用パッキンとして機能する樹脂リング3により、互いに絶縁離間させて二重管を形成してある。
【0037】
前記外管2は、樹脂管2aの内面に、たとえば亜鉛など、前記内管1を構成する金属材料とは異なる腐食電位を有する導電材料からなるメッキ層2bを設けてなり、前記メッキ層2bは、前記内管1と前記外管2との間に水が介在する状態で前記内管1を一方の電極として電池を形成する対極部として機能する。
【0038】
また、前記内管1には、前記内管1に電気的に接続される内管側検出端部1tが設けられるとともに、前記外管2には、前記メッキ層2bに電気的に接続された対極側検出端部2tを備える。
【0039】
このような構成により、前記通水用管部材Pは、内管1が漏水した場合に、図2に示すように内管1とメッキ層2bとが漏れた水により短絡し、前記内管1をカソード側の電極、メッキ層2bをアノード側の対極部とするガルバニ電池を形成し、電流(ガルバニック電流)を生じる。この電流を測定することができれば、前記通水用管部材Pに漏水が発生しているものと判断することができる。また、前記通水用管部材Pは内管1に漏水があっても、外管2、樹脂リング3によりその漏水が水封されるから、漏水の悪影響が直ちに貯湯ユニット20内全体に及ぶことはなく、ある程度の猶予時間をもって、前記漏水箇所の保守点検を行うことができるようになる。
【0040】
尚、湯水循環路22を構成する通水用管部材Pは、端部どうしを絶縁継手部材Jにより順次接続することにより通水用管Rを構成することができる(図1参照)。
【0041】
〔通水用管〕
図1、図4に示すように前記通水用管Rは、各通水用管部材Pどうしを、湯水循環路22を構成する各要素間にわたって複数連結して構成され、前記複数の通水用管部材Pの内管側検出端部1tどうしを電気的に直列接続するとともに、対極側検出端部2tどうしを電気的に直列接続して構成され、前記複数の通水用管部材Pの内管側検出端部1tのいずれか一つと、対極側検出端部2tのいずれか一つとの間に両検出端部1t、2t間を流れる電流を検出する電流検出機構Aを備える。
【0042】
〔通水用管の点検方法〕
図4に示す前記電流検出機構Aは、前記ガルバニック電流を検知した時に、前記運転制御部30(図2参照)に警報信号を発する構成となっている。従って、前記複数の通水用管部材Pの内管側検出端部1tのいずれか一つと対極側検出端部2tのいずれか一つとの間に流れる電流を検出する漏水検知工程を行うと、運転制御部30が警報信号を受け取ると、前記通水用管Rのいずれかの部位に漏水が発生しているものと判断することができる。
【0043】
上述の漏水が検知された通水用管Rを点検する場合には、直列に接続され、通水用管Rを構成する通水用管部材Pどうしを接続解除し、個々に電流検出機構Aに接続することにより、各通水用管部材Pの前記両検出端部1t、2t(図1参照)間を流れる電流を検出する漏水位置検知工程を行うことにより実際の漏水の発生している通水用管部材Pを特定することができる。そして、その通水用管部材Pを交換することにより、コージェネレーションシステムの保守が行える。
【0044】
尚、上記構成において、通水用管Rを構成する内管1の長さの合計が10mm以上、内管1と外管2との距離が1mm程度である場合、通水用管Rの一端部において発生した漏水によるガルバニック電流を通水用管Rの他端部において応答性よく測定できることが確認されている(図1、図4参照)。
【0045】
〔別実施形態〕
上記実施形態においては、電極および対極部を内管1を構成する銅と、メッキ層2bを構成する亜鉛とから構成したが、この組み合わせに限ることなく、異種金属の組み合わせにより構成されていればガルバニック電流を生じさせることができる。ただし、電極よりも対極部を卑なる金属で形成すれば、ガルバニック電流の生成とともに、電極を成す内管1の腐食進行は抑制されるので好ましい。
【0046】
また、上述の実施の形態では、対極部を樹脂管2aの内面に形成されたメッキ層2bとして設けたが、外管2自体を金属管で構成して対極部を構成することもできるし、メッキ層2bに代えて、メッシュ状の金属シートを樹脂管2aの内面に付設したものや、樹脂管2aに金属粒子を配合して電氣伝導性を付与したもの等種々の形態で対極部を形成することができる。
【0047】
前記通水用管Rに電流検出機構を接続する場合、通水用管部材Pを直列に接続するのに代えて並列に接続し、それぞれの通水用管部材Pにおける漏水を電流検出機構Aで検知可能に構成することもできる。ただし、通水用管部材Pどうしを接続する配線を簡易かつ単純に形成するには直列が好ましく、漏水箇所の特定をきわめて短時間に行う必要があるような場合には並列が好ましいので、用途に応じて適宜選択することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の通水用管部材Pは、簡便かつ確実に漏水を検知することのできる通水用管Rとして利用することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 :内管
1t :内管側検出端部
2 :外管
2a :樹脂管
2b :メッキ層
2t :対極側検出端部
3 :樹脂リング
10 :熱電併給装置
11 :ガスエンジン
12 :発電機
13 :冷却水循環路
20 :貯湯ユニット
21 :貯湯タンク
21a :路
21b :貯湯路
22 :湯水循環路
22A〜D:配管部分
22a :貯湯弁
22b :断続弁
24 :熱媒循環路
25 :熱媒循環ポンプ
26 :排熱式熱交換器
27 :熱媒加熱用熱交換器
28 :補助加熱用熱交換器
28a :ファン
28b :バーナ
30 :運転制御部
40 :熱消費端末
A :電流検出機構
J :絶縁継手部材
P :通水用管部材
R :通水用管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の内管と、前記内管を囲う外管とを互いに絶縁離間した二重管状に設け、
前記内管を構成する金属材料とは異なる腐食電位を有する導電材料からなり、前記内管と前記外管との間に水が介在する状態で前記内管を一方の電極として電池を形成する対極部を少なくとも前記外管の内面に設け、
前記内管に電気的に接続される内管側検出端部および前記対極部に電気的に接続された対極側検出端部を備えた通水用管部材。
【請求項2】
前記内管側検出端部と前記対極側検出端部との間に、両検出端部間を流れる電流を検出する電流検出機構を備えた請求項1記載の通水用管部材。
【請求項3】
前記内管および前記外管を、絶縁スペーサを介して二重管状に設けてある請求項1または2に記載の通水用管部材。
【請求項4】
前記内管および前記外管を、絶縁スペーサを介して二重管状に設けるとともに、前記内管および前記外管の間を水密に封止してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の通水用管部材。
【請求項5】
前記内管が銅管であり、前記外管が、前記対極部として内面に亜鉛層を設けてなる樹脂管である請求項1〜4のいずれか一項に記載の通水用管部材。
【請求項6】
水加熱部と温水冷却部との間を接続する温水循環配管を構成する請求項1〜5のいずれか一項に記載の通水用管部材。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の通水用管部材を複数連結して構成され、
前記複数の通水用管部材の内管どうしを電気的に直列接続するとともに、対極部どうしを電気的に直列接続し、
前記複数の通水用管部材の内管側検出端部のいずれか一つと、対極側検出端部のいずれか一つとの間に両検出端部間を流れる電流を検出する電流検出機構を備えた通水用管。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の通水用管部材を複数連結して構成され、
前記複数の通水用管部材の内管どうしを電気的に直列接続するとともに、対極部どうしを電気的に直列接続して構成された通水用管の点検方法であって、
前記複数の通水用管部材の内管側検出端部のいずれか一つと対極側検出端部のいずれか一つとの間に流れる電流を検出する漏水検知工程を行い、
各通水用管部材の前記両検出端部間を流れる電流を検出する漏水位置検知工程を行う通水用管の点検方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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