説明

遊技機等の外枠

【課題】
例えばスロットマシンの外枠に好適で、外枠を着脱かつ合理的に折り畳み可能に構成し、その小形化と組み立ての容易化を図り、並びに梱包や搬送の合理化と組み立て強度の向上を図るとともに、島の固定枠に容易に取り付けられ、また各機種の取り付けに容易に応じられ、しかも換装時の有効利用と設備費の低減、および廃棄資材の低減を図れる、遊技機等の外枠を提供すること。
【解決手段】
背面枠13と、該背面枠13の両側端部に対向配置する側面枠16,17と、前記背面枠16,17の上下端部に対向配置する上下面枠14,15とを備える。
これらを略箱形に形成した遊技機等の外枠であること。
前記二つの側面枠16,17の基端部と、前記上下面枠14,15の基端部とを、前記背面枠13に回動可能に連結する。
これらを折り畳み可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばスロットマシンの外枠に好適で、外枠を着脱かつ合理的に折り畳み可能に構成し、その小形化と組み立ての容易化、並びに梱包や搬送の合理化と組み立て強度の向上を図るとともに、島の固定枠に容易に取り付けられ、また各機種の取り付けに容易に応じられ、しかも換装時の有効利用と設備費の低減、および廃棄資材の低減を図れるようにした、遊技機等の外枠に関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンやパチンコ機等の遊技機は、主要部の定期的なモデルチェンジを要請され、その換装時は新旧の多数の遊技機を入れ替え、新型の遊技機を島と称する遊技場の固定枠に設置するとともに、旧式の遊技機を廃棄処分して行なわれるが、その入れ替え作業は煩雑を極めるため、その作業の簡便かつ迅速化が望まれている。
しかも、前記遊技機の入れ替えは、旧式の遊技機の廃棄によってゴミの投棄量が増大し、その有効利用を図れないばかりか、その分別作業は面倒で煩わしく、その焼却には環境問題を生じ、結果的に設備費の増大を招く等して、その改善が望まれていた。
【0003】
このような要請に応ずるものとして、パチンコ機の外枠と内枠と蝶番の全てをリサイクル可能なアルミニウムまたはアルミニウム合金材で構成し、パチンコ機のモデルチェンジや換装時に、部品の分別を要することなく、これらを一体として再利用可能にし、廃棄部材の廃棄量を低減し、またその焼却をなくして、資源の節約と環境保護を図るようにした遊技機がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかし、前記遊技機の本体構造は、外枠と内枠と蝶番の全てをアルミニウムまたはアルミニウム合金材で構成しているため、軽量化や再生化は改善されるが、型代が嵩んで高価になり、またアルミニウム製の蝶番では、大重量のパチンコ機の支持に強度上の不安があり、これを厚肉化して対応する場合は非常に肉厚になって体裁が悪く、近時の薄厚化のパチンコ機には実用的ではない。
【0005】
一方、従来のスロットマシンの外枠は、木製の天板と底板、左右の側板と背板とを組み付けて、前方を開口した略箱形に形成され、その内部の中間位置に中板を掛け渡し、該中板を介して内部を上下に区画し、上側に分離型スロットマシンを構成するリ−ルユニットを収容し、下側にメダル放出装置とそのホッパ−を収容し、該放出装置の直上に電源ユニットを配置し、また外枠の開口部に上扉と下扉を開閉可能に取り付けていた(例えば、特許文献2および3参照)。
【0006】
しかし、前記スロットマシンの外枠は事実上再利用が難しく、また外枠を予め組み立てて遊技場へ搬送すると、嵩張って搬送能率が悪く、またその荷造りや積み下ろしの作業性が悪く、しかも島に対する設置作業に手間が掛かって、換装時の簡便化や迅速化に応じられない、という問題があった。
一方、外枠の各部品を遊技場へ搬送し、これを組み立てて設置する場合は、遊技場での組み立てが煩雑で手間が掛かり、換装時の簡便化や迅速化に応じられない、という問題があった。
【0007】
【特許文献1】特開平8−141177号公報
【特許文献2】特開2003−47685号公報
【特許文献3】特開2005−312915号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような問題を解決し、例えばスロットマシンの外枠に好適で、外枠を着脱かつ合理的に折り畳み可能に構成し、その小形化と組み立ての容易化、並びに梱包や搬送の合理化と組み立て強度の向上を図るとともに、島の固定枠に容易に取り付けられ、また各機種の取り付けに容易に応じられ、しかも換装時の有効利用と設備費の低減、および廃棄資材の低減を図れるようにした、遊技機等の外枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、背面枠と、該背面枠の両側端部に対向配置する側面枠と、前記背面枠の上下端部に対向配置する上下面枠とを備え、これらを略箱形に形成した遊技機等の外枠において、前記二つの側面枠の基端部と、前記上下面枠の基端部とを、前記背面枠に回動可能に連結し、これらを折り畳み可能にして、外枠の小形化を図り、外枠の梱包や搬送の合理化と組み立ての合理化を図るようにしている。
請求項2の発明は、前記二つの側面枠の基端部と、前記上下面枠の基端部とを、前記背面枠に着脱可能に連結し、外枠の製作の合理化を図るとともに、外枠の各部を交換可能にして、使用により損傷若しくは汚損した各部の整備を実現し、外枠の合理的な使用を図れるようにしている。
【0010】
請求項3の発明は、前記背面枠の内面に、仕切板を上下に移動可能に取り付け、仕切板上に収容する、例えばリ−ルユニットの形状寸法に応じて、仕切板の位置を変更可能にし、種々のリ−ルユニットの設置に対応可能にしている。
請求項4の発明は、前記背面枠の内面に、前記仕切板の基端部を回動可能に連結し、前記仕切板を折り畳み可能にして、背面枠に仕切板を取り付けた状態での外枠の折り畳みと、その搬送の合理化を実現するようにしている。
請求項5の発明は、前記背面枠の内面に、前記仕切板を着脱可能に取り付け、外枠の用途に応じて使い分けられるようにして、例えば分離型のスロットマシンに対しては仕切板を取り付け、一体型のスロットマシンに対しては仕切板を取り外せるようにしている。
【0011】
請求項6の発明は、前記二つの側面枠の内面に、前記仕切板の端部を支持可能なブラケットを上下に移動可能に取り付け、例えばリ−ルユニットの形状寸法に応じて、仕切板の位置を変更した際に対応可能にし、種々のリ−ルユニットの設置を実現可能にしている。
請求項7の発明は、前記二つの側面枠の内面に、前記仕切板の端部を支持可能なブラケットを着脱可能に取り付け、外枠の用途に応じて使い分けられるようにして、例えば分離型のスロットマシンに対してはブラケットを取り付け、一体型のスロットマシンに対してはブラケットを取り外せるようにしている。
請求項8の発明は、前記背面枠の両側端部に連結枠を突設し、該連結枠の先端部に前記二つの側面枠の基端部を回動可能に連結し、前記折り畳み状態の二つの側面枠を、前記折り畳み状態の仕切板の上方に配置可能にし、背面枠と二つの側面枠とで周囲を区画し、その内部に仕切板や把手を安全に収容し得るようにして、外枠の合理的な折り畳み状態を形成可能にしている。
【0012】
請求項9の発明は、前記二つの側面枠の内面に把手を突設し、該把手の端部を前記二つの側面枠の折り畳み時、前記背面枠の内面に近接配置可能にし、外枠の折り畳み時に把手を安全に収容し得るようにしている。
請求項10の発明は、前記上下面枠と二つの側面枠の折り畳み時、前記上下面枠と背面枠とを同一平面上に配置し、前記二つの側面枠を前記背面枠と平行平面上に配置可能にし、外枠の折り畳み状態の小形化と安定性の向上を図るとともに、その梱包ないし搬送の能率向上を図るようにしている。
請求項11の発明は、前記上下面枠の両側端部に略U字形断面の取付枠を設け、該取付枠を前記二つの側面枠と連結枠の上端部または下端部と係合可能にし、外枠の組み立て時に上下面枠と、二つの側面枠と連結枠の上端部および下端部との連結を確実かつ強力に実行可能にしている。
【0013】
請求項12の発明は、前記外箱の組み立て時、前記上下面枠の取付枠を、前記二つの側面枠と連結枠の上端部または下端部と係合可能にし、組み立てた外枠の上下面枠と、二つの側面枠と連結枠の上端部および下端部との連結の確実性と連結強度の強化を図るようにしている。
請求項13の発明は、前記上下面枠に開口部を設け、該開口部に臨ませて前記上下面枠の内面に連結片を着脱可能に装着し、該連結片を介し前記上下面枠を、上下面枠の外側に配置する固定枠に取り付け可能にし、連結片によって外枠と固定枠との取り付けを簡便に行なえるようにしている。
請求項14の発明は、前記連結片と固定枠とを木製とし、これらを固定具を介して固定可能にし、外枠と固定枠とを簡便に取り付けられるようにしている。
請求項15の発明は、前記外枠の背面と両側面と上下面とを、それぞれ複数の部材を連結して構成し、外枠の各部部材を容易かつ合理的に製作し得るようにしている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、二つの側面枠の基端部と、前記上下面枠の基端部とを、前記背面枠に回動可能に連結し、これらを折り畳み可能にしたから、外枠の小形化を図れ、外枠の梱包や搬送の合理化と組み立ての合理化を図ることができる。
請求項2の発明は、前記二つの側面枠の基端部と、前記上下面枠の基端部とを、前記背面枠に着脱可能に連結したから、外枠の製作の合理化を図れるとともに、外枠の各部を交換可能にして、使用により損傷若しくは汚損した各部の整備を実現し、外枠の合理的な使用を図ることができる。
【0015】
請求項3の発明は、前記背面枠の内面に、仕切板を上下に移動可能に取り付けたから、仕切板上に収容する、例えばリ−ルユニットの形状寸法に応じて、仕切板の位置を変更可能にし、種々のリ−ルユニットの設置に対応することができる。
請求項4の発明は、前記背面枠の内面に、前記仕切板の基端部を回動可能に連結し、前記仕切板を折り畳み可能にしたから、背面枠に仕切板を取り付けた状態での外枠の折り畳みと、その搬送の合理化を実現することができる。
請求項5の発明は、前記背面枠の内面に、前記仕切板を着脱可能に取り付けたから、外枠の用途に応じて使い分けることができ、例えば分離型のスロットマシンに対しては仕切板を取り付け、一体型のスロットマシンに対しては仕切板を取り外すことができる。
【0016】
請求項6の発明は、前記二つの側面枠の内面に、前記仕切板の端部を支持可能なブラケットを上下に移動可能に取り付けたから、例えばリ−ルユニットの形状寸法に応じて、仕切板の位置を変更した際に対応可能にし、種々のリ−ルユニットの設置を実現することができる。
請求項7の発明は、前記二つの側面枠の内面に、前記仕切板の端部を支持可能なブラケットを着脱可能に取り付けたから、外枠の用途に応じて使い分けることができ、例えば分離型のスロットマシンに対してはブラケットを取り付け、一体型のスロットマシンに対してはブラケットを取り外すことができる。
請求項8の発明は、前記背面枠の両側端部に連結枠を突設し、該連結枠の先端部に前記二つの側面枠の基端部を回動可能に連結し、前記折り畳み状態の二つの側面枠を、前記折り畳み状態の仕切板の上方に配置可能にしたから、背面枠と二つの側面枠とで周囲を区画し、その内部に仕切板や把手を安全に収容することができ、外枠の合理的な折り畳み状態を形成することができる。
【0017】
請求項9の発明は、前記二つの側面枠の内面に把手を突設し、該把手の端部を前記二つの側面枠の折り畳み時、前記背面枠の内面に近接配置可能にしたから、外枠の折り畳み時に把手を安全に収容することができる。
請求項10の発明は、前記上下面枠と二つの側面枠の折り畳み時、前記上下面枠と背面枠とを同一平面上に配置し、前記二つの側面枠を前記背面枠と平行平面上に配置可能にしたから、外枠の折り畳み状態の小形化と安定性の向上を図れるとともに、その梱包ないし搬送の能率向上を図ることができる。
請求項11の発明は、前記上下面枠の両側端部に略U字形断面の取付枠を設け、該取付枠を前記二つの側面枠と連結枠の上端部または下端部と係合可能にしたから、外枠の組み立て時に上下面枠と、二つの側面枠と連結枠の上端部および下端部との連結を確実かつ強力に実行することができる。
【0018】
請求項12の発明は、前記外箱の組み立て時、前記上下面枠の取付枠を、前記二つの側面枠と連結枠の上端部または下端部と係合可能にしたから、組み立てた外枠の上下面枠と、二つの側面枠と連結枠の上端部および下端部との連結の確実性と連結強度の強化を図ることができる。
請求項13の発明は、前記上下面枠に開口部を設け、該開口部に臨ませて前記上下面枠の内面に連結片を着脱可能に装着し、該連結片を介し前記上下面枠を、上下面枠の外側に配置する固定枠に取り付け可能にしたから、連結片によって外枠と固定枠との取り付けを簡便に行なうことができる。
請求項14の発明は、前記連結片と固定枠とを木製とし、これらを固定具を介して固定可能にしたから、外枠と固定枠とを簡便に取り付けることができる。
請求項15の発明は、前記外枠の背面と両側面と上下面とを、それぞれ複数の部材を連結して構成したから、外枠の各部部材を容易かつ合理的に製作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を遊技機であるスロットマシンに適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図21において1,2は室内遊技場の所定位置に設けた島を構成する上下一対の木製の固定枠で、該固定枠1,2の間に、遊技機である分離型のスロットマシン3の筐体を構成する複数の外枠4が並設して設置される。
このうち、図1はスロットマシン3の組み立て途中の状況を示し、一の外枠4にスロットマシン3の各構成部が組み込まれ、他の外枠4には前記構成部は組み込まれていない。
【0020】
すなわち、前記スロットマシン3は、外枠4の内部に複数のリ−ル5を回転可能に設けたリ−ルユニット6と、メダル放出装置(図示略)とを上下に設置し、外枠4の片側の縦枠に上扉7と下扉8とを開閉可能に取り付けて構成している。図中、9は操作部、10はメダル受け、11,12は固定枠1,2を支持する補強壁である。
【0021】
前記外枠4は図示のように略箱形に形成され、その前面を下部側に向かって前方へ漸増して突出形成していて、これは縦長矩形の背面枠13と、該背面枠13の上下に回動可能に連結された上面枠14と下面枠15と、前記背面枠13の側部に回動可能に連結された左右の側面枠16,17とで構成され、これらはアルミニウムの押し出し成形材で所定形状に構成されている。
【0022】
このうち、前記背面枠13は図8,9のように縦長矩形の背面枠中央板18と、該中央板18の両側に配置する略左右対称に形成した背面枠側板19,20とを連結して構成され、前記背面枠中央板18の内面の両側に角管状の補強ビ−ド21が突出成形されている
前記補強ビ−ド21の内端面にガイド溝22が形成され、その側端部に略C字形断面の係合溝23が側方に開口して成形されている。
【0023】
また、前記背面枠側板19,20の内面の中間部に前記補強ビ−ド21と同形の補強ビ−ド24,25が突出成形され、その内端面にガイド溝26,27が形成され、その側端部に略円柱状の係合ビ−ド28,29が側方に突出成形され、該係合ビ−ド28,29を前記係合溝23,23と摺動可能に嵌合して、これらを平板状に連結している。
【0024】
前記背面枠中央板18と背面枠側板19,20とは、係合溝23,23と係合ビ−ド28,29とを嵌合し、かつ補強ビ−ド21,24,25に一対の連結金具30と、支持金具31とを掛け渡して連結されている。
このうち、前記連結金具30は鋼板を略コ字形断面に屈曲し、その長さ方向に複数の凹部32を形成し、その底部にビス孔(図示略)を形成するとともに、屈曲片に複数の切欠溝33を形成し、これらを補強ビ−ド21,24,25と係合可能にしている。
【0025】
そして、前記補強ビ−ド21,24,25内の所定位置にナット34を配置し、前記ビス孔にビス35を挿入し、これを前記ナット34にねじ込んで、連結金具30を所定位置に取り付け可能にしている。
【0026】
一方、前記支持金具31は鋼板を略コ字形断面に屈曲し、その長さ方向に複数のビス孔(図示略)を形成するとともに、一方の屈曲片の端縁の複数箇所をカ−リング成形し、このカ−リング成形部36に枢軸(図示略)を差し込み、該枢軸に後述する仕切板のフック部を掛け止め、支持板を回動可能に連結可能にしている。
そして、前記補強ビ−ド21,24,25内の所定位置にナット37を配置し、前記ビス孔にビス38を挿入し、これを前記ナット37にねじ込んで、支持金具31を所定位置に取り付け可能にしている。
【0027】
図中、39は背面枠中央板18の中間部に形成した矩形の開口部で、メダル供給管(図示略)に連通しており、40,41は背面枠中央板18および背面枠側板19,20の所定位置に形成した放熱孔で、これらを共にプレス機で打ち抜き成形している。
【0028】
前記背面枠側板19,20の外端部に連結枠42,43が一体に起立成形され、その突出高さは側面枠16,17の内側に設けた後述する係止片の突出高さより若干高く形成され、その先端部に略円柱状の係合ビ−ド44,45を突設され、該係合ビ−ド44,45に前記側面枠16,17が回動可能に連結されている。
【0029】
前記上面枠14は、図10,11のように矩形の上面枠板46,47を連結して構成され、これらは実質的に同一に構成されていて、その内面の中間部に角管状の補強ビ−ド48,49、50,51が隣接して突出成形されている。
このうち、補強ビ−ド48,50は補強ビ−ド49,51よりも幅広に形成され、各補強ビ−ド48〜51の内端面にガイド溝52〜55が形成され、該ガイド溝52,54の中間部に、開口部である長孔56,57が形成されている。
【0030】
前記ガイド溝52,54内に木材または合板製の角材からなる連結片58,59が挿入され、該連結片58,59は長孔56,57よりも若干長尺に形成され、該連結片58,59の両側にL形金具60,61を配置し、該金具60,61を上面枠板46,47にビス止めして、連結片58,59を固定している。
前記連結片58,59は上面枠14に取り付け後、外枠4の内側から釘または木ネジ等の固定具60を前記固定枠1に固定して、外枠4を固定枠1に取り付けている。
【0031】
前記上面枠板46,47の対向端部に、略円柱状の係合ビ−ド62と、略C字形断面の係合溝63が成形され、これらが摺動可能に嵌合している。
また、前記上面枠板46,47の外端部に、略U字形断面の取付枠64,65が一体成形され、該取付枠64,65を側面枠16,17の上端部に係合可能にしていて、それらの基端部をピン66を介して回動可能に連結している。
【0032】
図中、67は略U字形状の連結金具で、その両端部を上面枠板46,47の内側端部にビス止めして、上面枠板46,47を連結可能にされ、68は上面枠板46,47の中間部に多数形成された放熱孔、69,70は前記取付枠64,65の内側に隣接して成形した角管状の補強ビ−ドで、それらの内端部にガイド溝71,72が形成されている。
【0033】
73,74は上面枠板46,47の前端部に重合して配置した上側前縁枠で、上面枠14の前縁部を額縁状に形成しており、75,76は略L字形断面の大小の連結金具で、外枠4の搬送等の折り畳み時は、一側片を背面枠13の上端部にビス止めし、外枠4の組み立て時は、他側片を上面枠14の基端部にビス止めして、背面枠13と上面枠14を連結可能にしている。77,78は上面枠板46,47の内側に突設した補強ビ−ドで、内外に突出している。
【0034】
前記下面枠15は、上面枠14の形状寸法のうち、外枠4の奥行きに相当する寸法を若干大きくして形成され、これは図12,13のように矩形の下面枠板79,80を連結して構成されている。
前記下面枠板79,80は、前記上面枠板46,47と同一部材を使用し、その前記奥行きに相当する寸法を若干大きく切断して構成し、その内面の中間部に前述の補強ビ−ド48,49、50,51と同様に、補強ビ−ド81,82、83,84を隣接して突出成形している。
【0035】
前記補強ビ−ド81〜84の内端面にガイド溝85〜88が形成され、幅広なガイド溝85,87の中間部に、開口部である長孔89,90が形成されている。
前記ガイド溝85,87内に木材または合板製の角材からなる連結片91,92が挿入され、該連結片91,92は長孔89,90よりも若干長尺に形成され、該連結片91,92の両側にL形金具93,94を配置し、該金具93,94を下面枠板79,80にビス止めして、連結片91,92を固定している。
前記連結片91,92は下面枠15に取り付け後、外枠4の内側から釘または木ネジ等の固定具95を前記固定枠2に固定して、外枠4を固定枠2に取り付けている。
【0036】
前記下面枠板79,80の対向端部に、略円柱状の係合ビ−ド96と、略C字形断面の係合溝97が成形され、これらが摺動可能に嵌合している。
また、前記下面枠板79,80の外端部に、略U字形断面の取付枠98,99が一体成形され、該取付枠98,99を側面枠16,17の下端部に係合可能にしていて、それらの基端部をピン100を介して回動可能に連結している。
【0037】
図中、101は略U字形状の連結金具で、その両端部を下面枠板79,80の内側端部にビス止めして、下面枠板79,80を連結可能にされ、102,103は前記取付枠98,99の内側に隣接して成形した角管状の補強ビ−ドで、それらの内端部にガイド溝104,105が形成されている。
【0038】
前記補強ビ−ド81,102の間に、電源ボックスを取り付ける一対のブラケット106が掛け渡され、該ブラケット106は略U字形状に形成され、その一方の脚片を補強ビ−ド102に収容したナット(図示略)にビス止めし、これを位置調節可能に取り付けており、他方の脚片を補強ビ−ド81の開口縁に係合可能に配置している。
【0039】
前記補強ビ−ド82,84上に、取付金具107がスライドステ−108を介して位置調節可能に取り付けられ、前記取付金具107,107にメダル放出装置(図示略)が取り付けられる。
109は下面枠板79,80の先端部にビス止めした下側前縁枠で、下面枠15の前縁部を額縁状に形成しており、110,111は略L字形断面の大小の連結金具で、外枠4の搬送等の折り畳み時は、一側片を背面枠13の上端部にビス止めし、外枠4の組み立て時は、他側片を下面枠15の基端部にビス止めして、背面枠13と下面枠15を連結可能にしている。
【0040】
112,113は下面枠板下面枠板79,807の内側に突設した補強ビ−ドで、内外に突出している。114は下面枠板80の外端部側に形成した通孔で、メダルを放出可能にしている。
【0041】
前記側面枠16,17は左右対称に構成され、これは左右対称の細長台形の側面枠板115,116を備え、該板115,116の内面の一端に補強ビ−ド117,118を一体に突設し、該補強ビ−ド117,118に略C字形断面の係合溝119,120を成形している。
前記係合溝119,120は前記係合ビ−ド44,45と摺動可能に嵌合し、前記側面枠16,17を前記連結枠42,43に回動可能に連結している。
【0042】
前記側面枠板115,116の内面に一対の角管状の補強ビ−ド121〜124が互いに平行に突設され、それらの内端面に係合溝125〜128が形成されている。
前記各一対の補強ビ−ド121,122、123,124の上下位置に、二つのブラケット129,130と把手131が位置調節可能に取り付けられ、これらは前記ブラケット129,130および把手131のフランジに設けたビス孔にビス132を挿入し、該ビス132を補強ビ−ド121,122、123,124内に収容したナット133にねじ込んで、取り付けられている。
【0043】
このうち、ブラケット129に基板または配線ボックスが取り付けられ、ブラケット130に仕切板136の両端部がビス止めされ、該仕切板136に前記リ−ルユニット6を載置可能にしている。
【0044】
前記把手131は合成樹脂製の中空箱形に形成され、その開口部を側面枠板115,116の中間部に形成した手掛孔134に臨ませて取り付けられている。
前記側面枠板115,116の内面の他端に扉取付枠135がビス止めされ、該枠135の上下位置に、上扉7と下扉8とが蝶番(図示略)を介して回動かつ施錠可能に取り付けている。図中、135a,135bは扉取付枠135の上下端部を内側に屈曲形成した取付ステ−で、外枠4の組み立て時に前記上下側前縁枠73,109の両端部にビス止め可能にしている。
【0045】
前記仕切板136は鋼板を略Z字形断面に屈曲し、その一側に張出片137を突設し、該張出片137の端縁の複数箇所をカ−リング形成し、該カ−リング成形部138と前記支持金具31のカ−リング成形部36にピン(図示略)を差し込み、仕切板136を回動可能に連結している。図中、139は仕切板136の一側に切り起し形成した突片で、リ−ルユニット6の取り付け位置を位置決め可能にしている。
【0046】
このように構成した遊技機等の外枠は、略箱形に形成され、その外殻を形成する背面枠13と、上面枠14および下面枠15と、左右の側面枠16,17とをアルミニウムの押し出し成形材で構成している。
したがって、これらを木材で構成したものに比べて堅牢で、リ−ルユニット6やその制御部の基板等を交換する際、主要部の再利用を促し、廃棄量の低減と廃棄部材の焼却をなくして、資源の節約と環境保護を図れる。
【0047】
前記外枠4を製作する場合は、背面枠13と、上面枠14および下面枠15と、左右の側面枠16,17とを個々に製作し、これらを折り畳み可能に連結する。
このうち、背面枠13を製作する場合は、所定断面に押し出し成形した背面枠中央板18と、左右対称に押し出し成形した背面枠側板19,20とを同長に切断し、それらの所定位置に放熱孔40,41と開口部39とをプレス機で打ち抜き成形する。
【0048】
そして、背面枠中央板18の両端部の係合溝23,23に、背面枠側板19,20の係合ビ−ド28,29を嵌合して、これらを平板状に連結する。
このように係合溝23,23に係合ビ−ド28,29を嵌合して、背面枠中央板18と背面枠側板19,20とを連結しているから、これを複数の連結片を掛け渡して連結する方法に比べて、部品点数を低減し、緊密かつ強固に、しかも簡便に連結し得る。
【0049】
この後、補強ビ−ド21,24,25の上部の所定位置に、一対の連結金具30をビス止めし、また中高部に支持金具31をビス止めして、連結金具30を掛け渡し、背面枠中央板18と背面枠側板19,20とを連結する。
前記連結後、前記背面枠中央板18と背面枠側板19,20の内面の上下端部に連結金具75,76および110,111をビス止めする。この状況は図8,9のようである。
【0050】
背面枠13の製作は前述のようであるが、この背面枠13に仕切板136を組み付ける場合は、仕切板136を裏返して補強ビ−ド21,24,25上に横置きに収容し、そのカ−リング成形部138を、支持金具31のカ−リング成形部36に同軸上に位置付け、それらにピン(図示略)を挿入して回動可能に連結すれば良い。
【0051】
次に、上面枠14を製作する場合は、略左右対称に押し出し成形した上面枠板46,47を同長に切断し、それらの所定位置に長孔56,57と放熱孔68とをプレス機で打ち抜き成形する。
そして、上面枠板46,47の係合ビ−ド62と係合溝63とを嵌合して、これらを平板状に連結し、その接合部に連結金具67をビス止めし、また前縁部に上側前縁枠73,74を重合してビス止めする。
【0052】
このように係合溝63に係合ビ−ド62を嵌合して、上面枠板46,47を連結しているから、これを複数の連結片を掛け渡して連結する方法に比べて、部品点数を低減し、緊密かつ強固に、しかも簡便に連結し得る。
【0053】
この後、予め木材で製作した連結片58,59を補強ビ−ド48,50内に挿入し、これを長孔56,57上に位置付けるとともに、その両側にL形金具60,61を配置してビス止めし、連結片58,59を補強ビ−ド48,50内に固定する。この状況は図10,11のようである。
【0054】
次に、下面枠15を製作する場合は、略左右対称に押し出し成形した下面枠板79,80を同長に切断し、それらの所定位置に長孔89,90と通孔114をプレス機で打ち抜き成形する。
そして、下面枠板79,80の係合ビ−ド96と係合溝97とを嵌合して、これらを平板状に連結し、その接合部に連結金具101をビス止めし、また前縁部に下側前縁枠109をビス止めする。
このように係合溝97に係合ビ−ド96を嵌合して、下面枠板79,80を連結しているから、これを複数の連結片を掛け渡して連結する方法に比べて、部品点数を低減し、緊密かつ強固に、しかも簡便に連結し得る。
【0055】
この後、予め木材で製作した連結片91,92を補強ビ−ド81,83内に挿入し、これを長孔89,90上に位置付けるとともに、その両側にL形金具93,94を配置してビス止めし、連結片91,92を補強ビ−ド81,83内に固定する。
また、補強ビ−ド81,102の間に一対のブラケット106を掛け渡し、補強ビ−ド102上に配置した一方の脚片のビス孔にビスを挿入し、これを補強ビ−ド102内に収容したナット(図示略)にねじ込んで、前記ブラケット106を位置調節可能に取り付け、他方の脚片を補強ビ−ド81の開口縁に係合可能に配置する。
【0056】
更に、補強ビ−ド82,84上にスライドステ−108, 108を収容し、これに取付金具107, 107を重合して、これらを前述と同様にビスおよびナットを介して位置調節可能に取り付ける。この状況は図12,13のようである。
【0057】
前記側面枠16,17を製作する場合は実質的に同一であり、これらは押し出し成形した側面枠板115,116を左右対称の細長台形に切断し、その中間部に矩形の手掛孔134をプレス機で打ち抜く。
そして、補強ビ−ド121,122および123,124間の中高部と適宜位置に、ブラケット129,130と把手131を掛け渡し、これらをビス132およびナット133を介して位置調節可能に取り付ける。
また、側面枠16,17の一端部に扉取付け枠135をビス止めする。この状況は図12,13のようである。この状況は図14のようである。
【0058】
このように背面枠13と上下面枠14,15を、それぞれ複数の部材を連結して構成しているから、これを単一部材で構成する場合に比べて、アルミニウム成形が容易になり、その各部の構成や組み立てが容易になる。側面枠16,17においても、側面部を該枠16,17と連結枠42,43とで構成しているから、前述と同様の効果が得られる。
【0059】
こうして製作した背面枠13と、上面枠14および下面枠15と、左右の側面枠16,17とを工場等で予め組み立てる場合は、前記仕切板136を取り付けた背面枠13を内側を上向きにして、例えば平坦な広い作業台に載せ、連結金具75,76を取り付けた上部側に、内側を上向きにして上面枠14を位置付け、連結金具110,111を取り付けた下部側に、内側を上向きにして下面枠15を位置付ける。
【0060】
そして、上面枠14の取付枠64,65の基端部を、背面枠13の連結枠42,43の上端部に挿入し、該連結枠42,43を内部に収容して、それらのピン孔位置を合わせ、該ピン孔にピン66,66を挿入して、それらを回動可能に連結する。
また、下面枠15の取付枠98,99の基端部を、背面枠13の連結枠42,43の下端部に挿入し、該連結枠42,43を内部に収容して、それらのピン孔位置を合わせ、該ピン孔にピン100,100を挿入して、それらを回動可能に連結する。
【0061】
次に、左右の側面枠16,17を用意し、それらの外側面を上向きにして、係合溝119を連結枠42の係合ビ−ド44に嵌合し、また係合溝120を連結枠43の係合ビ−ド45に嵌合し、かつそれらを摺動して、係合溝119,120と係合ビ−ド44,45の全域を嵌合し、それらを連結する。
【0062】
この状況は図15,16のようで、背面枠13と上面枠14と下面枠15とが同一平面上に折り畳まれ、また左右の側面枠16,17が同一平面上に折り畳まれ、かつ側面枠16,17が背面枠13の上側に平行に位置し、側面枠16,17と背面枠13との間に仕切板136と把手131が収納されて、それらを防護している。
【0063】
この場合、把手131の先端部は補強ビ−ド24,25上に係合可能に近接して、側面枠16,17を支持するとともに、仕切板136を折り畳み可能にする。
前記の折り畳み状態を発明者が計測したところ、これらを展開して箱形に組み立てた場合に比べ、約1/3の高さに扁平に折り畳まれ小形化されたことが確認された。
【0064】
したがって、外枠4を工場等で予め組み立て、かつこれを折り畳んで、例えばスロットマシ−ンメ−カへ出荷することによって、外枠4の梱包や搬送の合理化ないし簡便化と能率の向上を図れる。
しかも、外枠4は要部を連結されて折り畳まれているから、各部を分解して搬送する場合に比べて、納入先のメ−カで容易かつ速やかに組み立てられ、組み立ての手間を軽減し、その能率向上を図れる。
【0065】
一方、図15,16のように折り畳まれた外枠4を、納入先のスロットマシ−ンメ−カで組み立てる場合は、図17乃至図20の手順で行なう。
すなわち、例えば平坦な作業台上に外枠4を図15,16の状態で収容し、側面枠16,17を順次起立させる。実施形態では側面枠17を先に起立し、次いで側面枠16を起立している。
前記側面枠16を起立する場合は、側面枠16を保持し、これを係合ビ−ド44を中心に外側へ略90°回動して行ない、起立後は当該起立状態を保持する。側面枠17の起立も同様に行なう。
【0066】
側面枠16,17を起立させると、その内面に把手131,131が対向して表出し、また側面枠16,17の間に背面枠13と、折り畳まれた仕切板136とが表出する。この状況は図18および図19のようである。
【0067】
この後、下面枠15と上面枠14を順次起立させ、これらを側面枠16,17に連結する。実施形態では下面枠15を先に起立し、次いで上面枠14を起立している。
前記下面枠15を起立する場合は、下面枠15を保持し、これをピン100,100を中心に内側へ略90°回動し、両側の取付枠98,99を、側面枠16,17の下端部と連結枠42,43の下端部に嵌合し、その起立状態と嵌合状態を保持する。
【0068】
上面枠14を起立する場合も同様に行なう。すなわち、上面枠14を保持し、これをピン66,66を中心に内側へ略90°回動し、両側の取付枠64,65を、側面枠16,17の上端部と連結枠42,43の上端部に嵌合し、その起立状態と嵌合状態を保持する。
【0069】
前記下面枠15を起立し、取付枠98,99を、側面枠16,17と連結枠42,43の下端部に嵌合したところで、取付枠98,99の外側から側面枠16,17と連結枠42,43の下端部にビスをねじ込み、これらをビス止めする。
また、連結金具110,111の一側片を下面枠板79,80の基端部にビス止めし、更に前記扉取付枠135の取付ステ−135b,135bを下側前縁枠109の両端部にビス止めし、下面枠15の周囲を側面枠16,17と連結枠42,43の下端部に固定する。
【0070】
同様に、前記上面枠14を起立し、取付枠64,65を、側面枠16,17と連結枠42,43の上端部に嵌合したところで、取付枠64,65の外側から側面枠16,17と連結枠42,43の上端部にビスをねじ込み、これらをビス止めする。
また、連結金具75,76の一側片を上面枠板46,47の基端部にビス止めし、更に前記扉取付枠135の取付ステ−135a,135aを上側前縁枠109の両端部にビス止めし、上面枠14の周囲を側面枠16,17と連結枠42,43の下端部に固定する。
【0071】
こうして、上下面枠14,15と側面枠16,17とを起立し、それらの所要箇所を連結して外枠4を箱形に組み立てる。組み立てた外枠4の状況は図5〜7のようで、その上下面の内外に長孔56,57、89,90と、連結片58,59、91,92が表出している
【0072】
このように外枠4の組み立ては、上下面枠14,15と側面枠16,17とを起立し、それらの取付枠64,65、98,99を側面枠16,17と連結枠42,43の上下端部に嵌合して、それらの周囲をビス止めし、各部の所要箇所をビス止めするだけであるから、容易かつ迅速に組み立てられ、特別の技能や熟練を要しない。
【0073】
こうして組み立てた外枠4に、スロットマシン3の各構成ユニットを収容し、それらを設置する場合は、下面枠15を作業台上に接地して外枠4を立てる。
そして、カ−リング成形部36,138に挿入したピンを中心に、仕切板136を下向きに回動し、該仕切板136の両端部をブラケット130に掛け止め、それらのビス孔にビス(図示略)をねじ込んで、仕切板136を固定する。この状況は図2のようである。
【0074】
このような状況の下で外枠4の内部にスロットマシン3の各構成ユニットを収容し、それらを設置する。例えば仕切板136上にリ−ルユニット6を収容し、突片139を目安にリ−ル5を位置決めして設置する。
また、下部のブラケット106,106に電源ボックスを取り付け、取付金具107,107にメダル放出装置(図示略)を載置し、左右のブラケット129に基板または配線ボックスを取り付ける。
【0075】
この場合、前記ブラケット106,129,130や取付金具107は、補強ビ−ド102,81、121,122に沿って位置調節可能であるから、構成ユニットの形状寸法やスロットマシン3の機種およびメ−カ−毎に対応できる。
こうして、外枠4内にスロットマシン3の各構成ユニットを収容して設置し、また扉取付枠135の上下位置に上扉7と下扉8をロック装置と一緒に取り付け、全部または主要な構成ユニットを取り付けたところで、この外枠4を遊技場へ搬送する。
【0076】
遊技場では旧式のスロットマシンが島から撤去され、新設または既設の固定枠1,2に前記外枠4を設置する場合は、外枠4を固定枠1,2間に移動して立設し、長孔56,57、89,90の位置を固定枠1,2に臨ませて保持する。
このような状況の下で、固定具である釘95,60を保持し、これを外枠4の内側から長孔56,57、89,90を介して、固定枠1,2に打ち込む。
【0077】
この場合、リ−ルユニット6と上面枠14との間には、一定の作業スペ−スが形成されているから、通常はリ−ルユニット6を組み付けたまま作業可能であり、前記釘60を打ち込める。
一方、メダル放出装置と下面枠15との間に、充分な作業スペ−スが形成されていないときは、メダル放出装置を取付金具107と一緒に補強ビ−ド82,84に沿って前後に移動し、所定の作業スペ―スを形成後、前記釘95を打ち込む。
【0078】
こうして、釘95,60を固定枠1,2に打ち込むと、釘60を介して連結片58,59が固定枠1に固定され、また釘95を介して連結片91,92が固定枠2に固定され、外枠4が固定枠1,2に取り付けられる。この状況は図3,4のようである。
この後、各構成ユニットを配線し作動調整するとともに、メダルの給排路を接続すれば、スロットマシン3の遊技が可能になる。この状況は図1のようである。
【0079】
一方、スロットマシン3のモデルチェンジ等の換装時は、外枠4の上扉7と下扉8を取り外し、適宜工具を利用して長孔56,57、89,90から釘60,95を引き抜き、固定枠1,2から外枠4を取り外す。
この後、固定枠1,2間に新規な構成ユニットを予め組み付けた外枠4を移動して立設し、前述と同様に外枠4の内側から長孔56,57、89,90を介して、固定枠1,2に釘95,60を打ち込んで、新規なスロットマシン3に入れ替える。
【0080】
この場合、外枠3の主要部はアルミニウムの成形材で構成され、木材に比べて堅牢であるから、基本的に再利用可能である。
したがって、前述のように外枠4を含む既設のスロットマシン3の全てを交換する代わりに、リ−ルユニット6やその制御装置、新装の扉のように実質的な要交換部材に限定し、外枠4を含む既設の他の構成部材を利用すれば、それらの有効利用と廃棄部材の低減を図れるとともに、スロットマシン3の入れ替えを簡便かつ安価に行なえる。
【0081】
その際、本発明の外枠4は、背面枠13と上面枠14および下面枠15、左右の側面枠16,17とが全て分解かつ交換可能であるから、前記換装やモデルチェンジ、または経年的な使用によって汚損し、若しくは損傷した構成ユニット毎に交換することによって、外枠4の有効利用と合理的な使用を図れる。
【0082】
なお、前述の実施形態では、外枠4を工場等で予め組み立て、かつこれを折り畳んでスロットマシ−ンメ−カへ出荷し、該メ−カで外枠4を箱形に組み立て、これに各構成ユニットを取り付けてスロットマシ−ン3を組み立て、これを遊技場へ搬送して島の固定枠1,2に取り付けているが、このシステムの代わりに次のシステムに適用することも可能である。
【0083】
すなわち、前述の折り畳み状態の外枠4を遊技場へ搬送し、該遊技場で外枠4を箱形に組み立て、これを図21のように島の固定枠1,2に取り付け、この後、予め遊技場に搬送した各構成ユニットを外枠4の内部に取り付ける。
このようにすると、外枠4のみを固定枠1,2に先行して取り付けるから、軽量で釘95,60の打ち込みに広いスペ−スを得られ、外枠4の取り付け作業を容易かつ円滑に行なえる。
【0084】
また、前述の実施形態では、外枠4の背面枠中央板18と背面枠側板19,20とを、係合溝23,23と係合ビ−ド28,29とを嵌合して連結し、また上面枠14も同様に、上面枠板46,47を係合溝63と係合ビ−ド62とを嵌合して連結し、更に下面枠15も同様に、下面枠板79,80を係合溝97と係合ビ−ド96とを嵌合して連結しているが、これらの各係合溝と係合ビ−ドとを中空筒状に間欠的に形成し、これらの中空筒状部を互いに咬合配置し、それらの中空部に枢軸を貫通して連結することも可能であり、そのようにすることで構成の簡潔化を図れる。
【0085】
更に、前述の実施形態は分離型のスリットマシン3に本発明を適用しているが、一体型のスリットマシン3に適用することができ、その場合は支持金具31と仕切板136を取り外すことで対応し得る。
【産業上の利用可能性】
【0086】
このように本発明の遊技機等の外枠は、外枠を着脱かつ合理的に折り畳み可能に構成し、その小形化と組み立ての容易化、並びに梱包や搬送の合理化と組み立て強度の向上を図るとともに、島の固定枠に容易に取り付けられ、また各機種の取り付けに容易に応じられ、しかも換装時の有効利用と設備費の低減、および廃棄資材の低減を図れるから、例えばスロットマシンの外枠に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明を適用したスロットマシンの取り付け状況を示す正面図で、島の固定枠にスロットマシンの外枠を取り付けている。
【図2】本発明を外枠を拡大して示す斜視図で、内部の構成ユニットを取り付ける前の状況を示している。
【図3】本発明を適用したスロットマシンの取り付け状況を示す断面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図で、若干拡大して示している。
【図5】本発明を適用した外枠の組み立て後の状況を正面側から見た斜視図である。
【0088】
【図6】本発明を適用した外枠の組み立て後の状況を背面下方から見た斜視図である
【図7】本発明を適用した外枠の組み立て後の状況を上方から見た斜視図である。
【図8】本発明を適用した外枠を構成する背面枠の組み立て後の内面状況を示す正面図である。
【図9】本発明を適用した外枠を構成する背面枠の組み立て前の状況を分解して示す斜視図である。
【0089】
【図10】本発明を適用した外枠を構成する上面枠の組み立て後の内面状況を示す斜視図である。
【図11】本発明を適用した外枠を構成する上面枠の組み立て前の内面状況を分解して示す斜視図である。
【図12】本発明を適用した外枠を構成する下面枠の組み立て後の内面状況を示す斜視図である。
【図13】本発明を適用した外枠を構成する下面枠の組み立て前の内面状況を分解して示す斜視図である。
【0090】
【図14】本発明を適用した外枠を構成する片側の側面枠の組み立て前の内面状況を分解して示す斜視図である。
【図15】本発明を適用した外枠の組み立て前の各部の折り畳み状況を示す斜視図である。
【図16】図15を下面枠側から見た斜視図である。
【図17】本発明を適用した外枠の組み立て状況を示す斜視図で、片側の側面枠の起立状況を示している。
【0091】
【図18】本発明を適用した外枠の組み立て状況を示す斜視図で、両側の側面枠の起立状況を示している。
【図19】図18を下面枠側ら見た斜視図である。
【図20】本発明を適用した外枠の組み立て状況を示す斜視図で、両側の側面枠の起立後、下面枠を起立した状況を示している。
【図21】本発明を適用した外枠を組み立て後、内部にスロットマシンの各部を組み付けないで固定枠に組み付ける状況を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0092】
1,2 固定枠
3 遊技機(スロットマシン)
4 外枠
13 背面枠
14 上面枠
【0093】
15 下面枠
16,17 側面枠
42,43 連結枠
56,57 開口部(長孔)
58,59 連結片
64,65 取付枠
【0094】
60,96 固定具(釘)
89,90 開口部(長孔)
91,92 連結片
98,99 取付枠
130 ブラケット
131 把手
136 仕切板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背面枠と、該背面枠の両側端部に対向配置する側面枠と、前記背面枠の上下端部に対向配置する上下面枠とを備え、これらを略箱形に形成した遊技機等の外枠において、前記二つの側面枠の基端部と、前記上下面枠の基端部とを、前記背面枠に回動可能に連結し、これらを折り畳み可能にしたことを特徴とする遊技機等の外枠。
【請求項2】
前記二つの側面枠の基端部と、前記上下面枠の基端部とを、前記背面枠に着脱可能に連結した請求項1記載の遊技機等の外枠。
【請求項3】
前記背面枠の内面に、仕切板を上下に移動可能に取り付けた請求項1記載の遊技機等の外枠。
【請求項4】
前記背面枠の内面に、前記仕切板の基端部を回動可能に連結し、前記仕切板を折り畳み可能にした請求項3記載の遊技機等の外枠。
【請求項5】
前記背面枠の内面に、前記仕切板を着脱可能に取り付けた請求項3または4記載の遊技機等の外枠。
【請求項6】
前記二つの側面枠の内面に、前記仕切板の端部を支持可能なブラケットを上下に移動可能に取り付けた請求項1または3記載の遊技機等の外枠。
【請求項7】
前記二つの側面枠の内面に、前記仕切板の端部を支持可能なブラケットを着脱可能に取り付けた請求項6記載の遊技機等の外枠。
【請求項8】
前記背面枠の両側端部に連結枠を突設し、該連結枠の先端部に前記二つの側面枠の基端部を回動可能に連結し、前記折り畳み状態の二つの側面枠を、前記折り畳み状態の仕切板の上方に配置可能にした請求項4記載の遊技機等の外枠。
【請求項9】
前記二つの側面枠の内面に把手を突設し、該把手の端部を前記二つの側面枠の折り畳み時、前記背面枠の内面に近接配置可能にした請求項8記載の遊技機等の外枠。
【請求項10】
前記上下面枠と二つの側面枠の折り畳み時、前記上下面枠と背面枠とを同一平面上に配置し、前記二つの側面枠を前記背面枠と平行平面上に配置可能にした請求項8記載の遊技機等の外枠。
【請求項11】
前記上下面枠の両側端部に略U字形断面の取付枠を設け、該取付枠を前記二つの側面枠と連結枠の上端部または下端部と係合可能にした請求項8記載の遊技機等の外枠。
【請求項12】
前記外箱の組み立て時、前記上下面枠の取付枠を、前記二つの側面枠と連結枠の上端部または下端部と係合可能にした請求項8または11記載の遊技機等の外枠。
【請求項13】
前記上下面枠に開口部を設け、該開口部に臨ませて前記上下面枠の内面に連結片を着脱可能に装着し、該連結片を介し前記上下面枠を、上下面枠の外側に配置する固定枠に取り付け可能にした請求項1記載の遊技機等の外枠。
【請求項14】
前記連結片と固定枠とを木製とし、これらを固定具を介して固定可能にした請求項13記載の遊技機等の外枠。
【請求項15】
前記外枠の背面と両側面と上下面とを、それぞれ複数の部材を連結して構成した請求項1記載の遊技機等の外枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−222551(P2007−222551A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−50124(P2006−50124)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(301073990)株式会社キヤッツ (5)