説明

運動管理機能の提供システム及び方法

運動管理機能の提供システム及び方法を提供する。ユーザーの運動を感知するためのセンサーを内蔵した履物が、各センサーからのセンサー値を用いてユーザー運動情報を測定し、測定されたユーザー運動情報を携帯端末に伝送すると、携帯端末が、ユーザー運動情報を受信してユーザーの運動状態及び運動量を把握し、ユーザーの運動状態及び運動量に応じた運動管理機能を提供する。本発明は、ユーザーの運動量に応じてユーザーに適した運動プログラムを提供することにより、ユーザー自身に合う運動を行わせることができ、しかも、目標の体重を達成するための運動プログラムを提供されることもできて、ユーザーの健康づくりに役立つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーの運動を管理するための運動管理機能の提供システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、社会的に健康づくりへの関心が高まる一方であり、健康づくりのために運動が重要視されている。これに伴い、運動希望者が増えてきており、運動希望者は、自分の健康状態と身体条件に合う運動をするために、運動状態や運動量などの管理を受けることを希望するようになっている。
従来の運動量の測定技術として、携帯端末にステップカウンターなどの機器を取り付けて携帯端末のユーザーの歩行の数を測定して運動量を表示する技術がある。この従来の運動量の測定技術によれば、携帯端末は振動センサーを内蔵し、振動数を感知してユーザーの歩行数を測定し、これに対するユーザーの運動量を計算して表示する。
【0003】
ところが、このように携帯端末に内蔵された振動センサーを用いて歩行数を測定する場合、ユーザーの携帯端末の所持具合によって歩行数の測定結果が異なり、正確な運動量の測定を行えなくなるという不都合がある。
また、従来の技術は、単にユーザーの歩行数による運動量情報のみを提供することに留まっている。つまり、ユーザーがいかなる状態で運動をしているかなどの運動状態を把握することができず、しかも、ユーザーの運動量に合う運動プログラムを提供することもできないため、自分の運動状態や運動量の管理を受けることを希望するユーザーの要求に応えることができなかった。
【特許文献1】韓国特許出願公開第2001−86867号公報
【特許文献2】韓国特許出願公開第2000−59163号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、上記の如き問題点を解消するために提案されたものであり、その目的は、運動靴と携帯端末を連動させて正確な運動量の測定結果を提供する運動管理機能の提供システム及び方法を提供するところにある。
また、本発明の他の目的は、ユーザーの運動状態を把握して、ユーザーをして、ユーザー自分に適した運動状態で運動を行わせる運動管理機能の提供システム及び方法を提供するところにある。
さらに、本発明のさらに他の目的は、ユーザーの運動量を把握して、ユーザーに適した運動プログラムを提供する運動管理機能の提供システム及び方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、運動管理機能を提供するシステムにおいて、ユーザーの運動を感知するためのセンサーを内蔵し、各センサーからのセンサー値を用いてユーザー運動情報を測定し、測定されたユーザー運動情報を伝送する履物と、上記ユーザー運動情報を受信してユーザーの運動状態及び運動量を把握し、上記ユーザーの運動状態及び運動量に応じた運動管理機能を提供する携帯端末と、を備えることを特徴とする。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、運動管理機能を提供する方法において、ユーザーの運動を感知するためのセンサーを備えた履物が、ユーザー運動情報を測定して伝送するステップと、携帯端末が、上記ユーザー運動情報を受信してユーザーの運動状態及び運動量を把握し、上記ユーザーの運動状態及び運動量に応じた運動管理機能を提供するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、ユーザーが運動をするとき、ユーザーの運動状態に応じて運動靴の内部構造を調節することにより、ユーザーの運動中に、ユーザーに安楽な運動靴の着用感を感じさせることができる。また、本発明は、運動靴にセンサーを取り付けることにより、ユーザーの運動量を正確に測定することができる。
さらに、本発明は、ユーザーの運動量に応じて、ユーザーに適した運動プログラムを提供することにより、ユーザーが自分に合う運動をすることができ、しかも、ユーザーに所望の体重になるための運動プログラムを提供することができて、ダイエットに役立つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付した図面に基づき、本発明に係る好適な実施の形態を詳細に説明する。図中、同じ構成要素に対しては、例え異なる図面に示されているとしても、できる限り同じ参照番号及び符号を付している点に留意すべきである。なお、本発明を説明するに当たって、関連する公知の機能あるいは構成についての詳細な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にすると認められる場合、その詳細な説明を省く。
【0009】
図1は、本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムを示す図である。図1を参照すると、本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムは、インテリジェント運動靴100と携帯端末200とを備える。
インテリジェント運動靴100は、ユーザーの運動を感知するためのセンサーを内蔵し、センサーデータを集めてユーザーの歩行数、運動経過時間、運動平均速度、運動距離、運動によるカロリー消耗量、運動時の体温、身体状態などを含むユーザー運動情報を測定する。そして、測定されたユーザー運動情報を携帯端末200に伝送する。この本発明の実施の形態によるインテリジェント運動靴100は、履物の単なる一例に過ぎず、運動靴のほかに、靴、サンダルなどの他の履物にも適用可能である。
携帯端末200は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)などであってもよく、インテリジェント運動靴100からユーザーの運動情報を受信し、ユーザーの運動情報に基づいて、ユーザーの運動状態及び運動量を把握する。そして、この携帯端末200は、ユーザーの運動状態及び運動量に応じた運動管理機能を提供する。このとき、運動管理機能は、現在のユーザーの運動状態に応じてインテリジェント運動靴100の内部構造を調節する機能、一定の期間中に運動量を報知する機能、ユーザーの運動量に応じてユーザーに適した運動プログラムを提供する機能を含む。
このとき、センサーデータを用いてユーザー運動情報を測定するステップは、携帯端末200において行われてもよい。携帯端末200がユーザー運動情報を測定する場合、インテリジェント運動靴100は、ユーザーの運動により集められたセンサーデータを携帯端末200に伝送し、携帯端末200は、インテリジェント運動靴100からのセンサーデータを用いてユーザー運動情報を測定する。
【0010】
以下、本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムのインテリジェント運動靴100と携帯端末200の構成を詳しく説明する。
先ず、インテリジェント運動靴100を説明する。図2は、本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムを示すブロック構成図である。図2を参照すると、インテリジェント運動靴100は、センサー部110、運動靴制御部120、メモリー130、運動靴の内部構造調節部150、近距離無線通信部140を備える。
【0011】
センサー部110は、圧力センサー111、衝撃センサー112、温度センサー113を備え、各センサーは、ユーザー運動によるセンサー値を出力する。
圧力センサー111は、ユーザーの足を介して加わる圧力を感知し、圧力の感知結果に相当するセンサー値を出力する。衝撃センサー112は、ユーザーの足を介して加わる衝撃を感知し、衝撃の感知結果に相当するセンサー値を出力する。温度センサー113は、ユーザーの足を介して伝わるユーザー体温に相当するセンサー値を出力する。
【0012】
運動靴制御部120は、マイクロプロセッサーなどにより構成されてもよく、センサー部110の各センサー値を集め、集められた各センサー値を用いてユーザーの運動情報を測定する。
ユーザーの運動情報は、ユーザーの歩行数、運動経過時間、運動距離、運動平均速度、カロリー消耗量、体温、身体状態などを含む。例えば、歩行数とは、ユーザーの歩く回数のことであり、歩行による圧力センサー値と衝撃センサー値の変化に応じて測定可能である。また、運動経過時間とは、ユーザーが運動した時間のことであり、ユーザーが運動を始めてから中断するまでの時間に応じて測定可能である。運動距離とは、ユーザーが運動した距離のことであり、歩行数に応じて測定可能である。運動平均速度は、1時間または1分当たりの運動距離に応じて測定可能である。運動によるカロリー消耗量は、ユーザーが運動をするときに消耗したカロリー量に応じて測定可能である。体温とは、ユーザーの身体の温度のことであり、温度センサー値に応じて測定可能である。身体状態とは、ユーザーが運動をするときに、身体が前後左右のどこに傾くかなど、身体のバランス具合のことであり、圧力センサーと衝撃センサーを多数の足の各位置に配置し、各センサーから出力されるセンサー値の差分に応じて身体のバランス具合が測定可能である。また、身体状態は、両足のそれぞれに圧力センサーと衝撃センサーを配置し、両足のバランス具合から身体のバランス具合を測定可能にすることもできる。
運動靴制御部120は、上述のように、ユーザーの運動情報を測定し、測定されたユーザー運動情報を近距離無線通信部140を介して携帯端末200に伝送する。このとき、運動靴制御部120は、ユーザー運動によるセンサー値を集めて携帯端末200に伝送することもできる。
【0013】
メモリー130は、ユーザーの運動によるセンサー値を一時記憶し、各センサー値からユーザー運動情報を測定するためのプログラム及びデータを記憶し、ユーザー運動情報を携帯端末200に伝送するためのプログラムを記憶している。
【0014】
近距離無線通信部140は、赤外線通信モジュール、ジグビー通信モジュール、ブルートゥース(登録商標)通信モジュールなどにより構成可能であり、携帯端末200との近距離無線通信を行う。この近距離無線通信部140は、運動靴制御部120の制御の下で、ユーザー運動情報またはユーザー運動によるセンサー値を携帯端末200に伝送する。
【0015】
運動靴の内部構造調節部150は、運動靴制御部120の制御により運動靴の内部構造を調節する。例えば、運動靴の内部構造調節部150は、制御部120の制御の下で、インテリジェント運動靴100のクッション及びパッドの厚さ及び高さなどを特定の厚さ及び高さに調節するか、あるいは、インテリジェント運動靴100の内部温度を調節する。このとき、運動靴制御部120は、携帯端末200から現在の運動状態による運動靴の内部構造調節情報を受け取り、インテリジェント運動靴100の内部構造を調節するように制御することができる。
【0016】
このように構成されたインテリジェント運動靴100の一例が図3に示してある。図3Aは、本発明の実施の形態によるインテリジェント運動靴100の側面図であり、図3Bは、本発明の実施の形態によるインテリジェント運動靴100の側断面図であり、そして図3Cは、本発明の実施の形態によるインテリジェント運動靴100の底面を切開して示す平面図である。
図3A及び図3Bを参照すると、本発明の実施の形態によるインテリジェント運動靴100のセンサー111〜113、運動靴制御部120、メモリー130、近距離無線通信部140は、インテリジェント運動靴100の底部に位置づけられてもよい。
また、図3Cを参照すると、圧力センサー111及び衝撃センサー112は、足の圧力及び衝撃が正確に感知できるように、運動靴の底面のつま先とかかとに相当する位置に配置されてもよい。そして、温度センサー113は、ユーザーの体温が正確に感知可能な位置に配置されてもよい。さらに、運動靴制御部120、メモリー130、近距離無線通信部140は、足による圧力及び衝撃の影響を最も受けない足裏の中央とかかととの間に配置されてもよい。
【0017】
一方、図2に戻り、携帯端末200を具体的に説明すると、携帯端末200は、近距離無線通信部210、携帯端末制御部230、メモリー220、表示部240を備える。
近距離無線通信部210は、赤外線通信モジュール、ジグビー通信モジュール、ブルートゥース(登録商標)通信モジュールなどにより構成可能であり、インテリジェント運動靴100の近距離無線通信部140と近距離無線通信を行う。この近距離無線通信部210は、インテリジェント運動靴100からユーザー運動によるセンサー値を受信するか、あるいは、各センサー値を用いて測定されたユーザー運動情報を受信する。
【0018】
メモリー220は、インテリジェント運動靴100から受信されたユーザー運動情報を記憶し、ユーザー運動情報からユーザーの運動状態を把握して運動量を計算するための情報を記憶している。また、メモリー220は、運動状態による運動靴の内部構造情報を記憶し、ユーザー運動情報からユーザーに適した運動プログラムを構成するための運動プログラム構成情報を記憶している。
【0019】
携帯端末制御部230は、インテリジェント運動靴100から受信されたユーザーの運動情報に基づいて、ユーザーの運動状態及び運動量を把握し、ユーザーの運動状態及び運動量に応じた運動管理機能を提供する。
例えば、携帯端末制御部230は、ユーザーの運動状態によるインテリジェント運動靴100の内部構造の調節情報をインテリジェント運動靴100に与えて、インテリジェント運動靴100に、クッション、パッドを調節させるか、あるいは、内部温度を調節させる。また、携帯端末制御部230は、一定の期間中にユーザーの運動量を把握し、一定の期間中にユーザーの運動量を表示するように制御する。また、携帯端末制御部230は、ユーザーの運動量に応じてユーザーに適した運動プログラムを構成し、且つ、その運動プログラムを表示するように制御する。
【0020】
表示部240は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)などにより構成可能であり、携帯端末制御部230の制御に応じて、一定の期間中にユーザーの運動量を表示したり、ユーザーに適した運動プログラムを表示する。
【0021】
このため、このように構成された本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムは、ユーザーが運動をするときに、ユーザーの運動状態に応じてインテリジェント運動靴100の内部構造を調節することにより、ユーザーの運動中に、ユーザーに安楽な運動靴の着用感を感じさせることができる。また、運動管理機能の提供システムは、ユーザーの運動量を正確に表示することにより、ユーザーに、自分の運動量をチェックしながら運動させることができる。さらに、運動管理機能の提供システムは、ユーザーの運動量に応じてユーザーに適した運動プログラムを提供することにより、ユーザーに自分に合う運動を行わせる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムにおける運動管理機能の提供方法を詳細に説明する。図4は、本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムの動作の流れを示すフローチャートである。
図4を参照すると、インテリジェント運動靴100は、ステップS402において、ユーザーの運動によるセンサーデータを集める。インテリジェント運動靴100は、センサー部110において、足動作による圧力センサー値、衝撃センサー値、温度センサー値に相当するセンサーデータを集める。
【0023】
そして、インテリジェント運動靴100は、ステップS404において集められた各センサーデータを用いてユーザー運動情報を測定する。例えば、インテリジェント運動靴100は、圧力センサー値、衝撃センサー値、温度センサー値を用いてユーザーの歩行数、運動経過時間、運動距離、運動平均速度、カロリー消耗量、体温、身体状態などを測定する。
このとき、インテリジェント運動靴100は、ユーザーの運動による圧力センサー値と衝撃センサー値の変化に応じて、ユーザーの歩行数を測定することができる。また、インテリジェント運動靴100は、ユーザーが運動を始めてから中断するまでの時間に応じて運動経過時間を測定することができる。さらに、インテリジェント運動靴100は、ユーザーの歩行数に応じてユーザーが運動した運動距離を測定することができる。さらに、インテリジェント運動靴100は、1時間または1分当たりの運動距離に応じて平均運動速度を測定することができる。さらにまた、インテリジェント運動靴100は、予め定められたカロリー消耗量情報に基づいて、ユーザーの運動量に相当するカロリー消耗量を測定することができる。また、インテリジェント運動靴100は、温度センサー値に基づいて、ユーザーの体温を測定することができる。さらに、インテリジェント運動靴100は、多数の圧力センサーと衝撃センサーを多数の足の各位置に配置し、各センサーから出力されるセンサー値の差分に応じて身体のバランス具合を測定したり、両足のそれぞれに圧力センサーと衝撃センサーを配置し、両足のセンサー値を比較して身体のバランス具合を測定したりできる。
【0024】
インテリジェント運動靴100は、ユーザーの運動情報が測定されると、ステップS406において、近距離無線通信を用いてユーザーの運動情報を携帯端末200に伝送する。このとき、インテリジェント運動靴100は、赤外線通信、ジグビー通信、ブルートゥース(登録商標)通信などの近距離無線通信を用いることができる。
【0025】
携帯端末200は、インテリジェント運動靴100からユーザーの運動情報を受信し、ステップS408において、ユーザーの運動情報に基づいてユーザーの運動状態を把握する。すなわち、携帯端末200は、ユーザーの歩行数、運動経過時間、運動距離、運動平均速度、カロリー消耗量、体温、身体状態などの情報に基づいてユーザーの運動状態を把握する。
【0026】
そして、携帯端末200は、ステップS410において、ユーザーの運動量を計算する。例えば、携帯端末200は、ユーザーの歩行数、運動経過時間、運動距離、運動平均速度、カロリー消耗量、体温、身体状態などの情報に基づいてユーザーの運動量を計算する。このとき、ユーザーの運動量は、カロリーとして計算可能である。
【0027】
ユーザーの運動状態と運動量が計算されると、携帯端末200は、ステップS412において、ユーザーの運動状態及び運動量に応じて運動管理機能を提供する。例えば、携帯端末200は、ユーザーの運動状態によるインテリジェント運動靴100の内部構造調節情報をインテリジェント運動靴100に与え、インテリジェント運動靴100にクッション、パッドを調節させるか、あるいは、内部温度を調節させる。また、携帯端末200は、一定の期間中にユーザーの運動量を把握し、一定の期間中にユーザーの運動量を表示する。さらに、携帯端末200は、ユーザーの運動量に応じてユーザーに適した運動プログラムを構成し、且つ、その運動プログラムを表示する。
【0028】
以下、携帯端末200の運動管理機能のうち、ユーザーの運動状態に応じてインテリジェント運動靴100の内部構造を調節する機能を説明する。図5は、本発明の実施の形態による運動靴の内部構造の調節方法を示すフローチャートである。
【0029】
図5を参照すると、携帯端末200は、ユーザーの運動状態が把握されると、ステップS502において、予め記憶された運動状態による運動靴の内部構造情報を読み込む。運動状態による運動靴の内部構造情報は、ユーザーの身体バランス具合及び体温に適した運動靴クッション、パッド、温度情報を含む。
【0030】
携帯端末200は、ステップS504において、予め記憶されている運動靴の内部構造情報に基づいて、現在の運動状態による運動靴の内部構造情報を判断する。例えば、ユーザーの現在の身体バランス具合及び体温による運動靴クッション、パッド、温度情報を判断する。
【0031】
そして、携帯端末200は、ステップS506において、現在の運動状態に応じて運動靴の内部構造を調節する。例えば、携帯端末は、ユーザーの現在の身体のバランス具合及び体温に応じて運動靴クッション、パッドの厚さを調節し、運動靴の内部温度を調節するための情報をインテリジェント運動靴200に伝送する。すると、インテリジェント運動靴200は、携帯端末100からの運動靴の内部構造調節情報に基づいて、クッション及びパッドの厚さ、高さなどを調節したり、内部温度を調節する。
【0032】
また、携帯端末200の運動管理機能のうち、一定の期間中に運動量を報知する機能を説明する。図6は、本発明の実施の形態によるユーザーの運動量の表示方法を示すフローチャートである。
【0033】
図6を参照すると、携帯端末200は、ステップS602において、一定の期間中のユーザーの運動量を把握する。このとき、携帯端末200は、ユーザーが携帯端末200に予め登録しておいた期間中にユーザーの運動量を把握することもでき、予め定められた周期(時間、日、月、年)の期間中にユーザーの運動量を把握することもできる。さらに、携帯端末200は、ユーザーが運動を始めた時点から運動を終えた時点までの期間中にユーザーの運動量を把握することもできる。
【0034】
そして、携帯端末200は、ステップS604において、一定の期間中のユーザーの運動量を表示部240に表示する。このとき、携帯端末200は、一定の期間中のユーザーの運動量をグラフにて表示することもでき、数値にて表示することもできる。また、携帯端末200は、ユーザーの運動量(変化量)を表示したり、運動量を減らすべき状態であるか、あるいは、運動量を増やすべき状態であるかも表示したりできる。
【0035】
なお、携帯端末200の運動管理機能のうち、運動プログラムを提供する機能を説明する。図7は、本発明の実施の形態による運動プログラムの提供方法を示すフローチャートである。
【0036】
図7を参照すると、携帯端末200は、ステップS702において、ユーザーの身長/体重による目標の運動量を登録する。このとき、携帯端末200は、身長/体重による標準運動量を予め記憶し、ユーザーの身長/体重に相当する標準運動量を目標の運動量として登録することができる。また、携帯端末200は、ユーザーにより自分所望の目標の体重を入力された後、現在のユーザーの身長/体重からユーザー所望の目標の体重になるために必要となる運動量を目標の運動量として登録することもできる。
【0037】
そして、携帯端末200は、ステップS704において、運動期間を登録する。すなわち、携帯端末200は、ユーザーから、どれだけ運動プログラムに従って運動を行うかを入力されて登録する。このとき、携帯端末200は、時間、日、月、年単位で目標の運動期間を登録することができる。
【0038】
このように、目標の運動量と運動期間が登録されていると、携帯端末200は、運動期間中に、ステップS706において、現在の運動量と予め登録された目標の運動量を比較する。このとき、携帯端末200は、現在の運動量と予め登録された目標の運動量を比較して、現在の運動量が予め登録された目標の運動量を上回るかどうかを判断する。
【0039】
さらに、携帯端末200は、ステップS708において、目標の運動量を達成するための運動プログラムを構成する。例えば、携帯端末200は、現在の運動量が予め登録された目標の運動量を上回ると、運動量が多くなるように運動プログラムを構成し、現在の運動量が予め登録された目標の運動量を下回ると、運動量が少なくなるように運動プログラムを構成する。このとき、運動プログラムは、どの運動をどれだけの時間中に行うかを示す。
【0040】
運動プログラムが構成されると、携帯端末200は、ステップS710において、その運動プログラムをユーザーに提供する。このとき、携帯端末200は、運動プログラムを表示部240に表示することができ、ボイスのままで出力することもできる。
【0041】
なお、本発明の詳細な説明においては、具体的な実施の形態について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内であれば、種々な変形が可能であることは言うまでもない。よって、本発明の範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲とその均等物によって定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムを示すブロック構成図である。
【図3A】本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムの運動靴の一例を示す図である。
【図3B】本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムの運動靴の一例を示す図である。
【図3C】本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムの運動靴の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態による運動管理機能の提供システムにおけるインテリジェント運動靴と携帯端末の動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態による運動靴の内部構造の調節方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態によるユーザーの運動量の表示方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態による運動プログラムの提供方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
100 インテリジェント運動靴
110 センサー部
111 圧力センサー
112 衝撃センサー
113 温度センサー
120 運動靴制御部
130 メモリー
140 近距離無線通信部
150 運動靴の内部構造調節部
200 携帯端末
210 近距離無線通信部
220 メモリー
230 携帯端末制御部
240 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動管理機能を提供するシステムにおいて、
ユーザーの運動を感知するためのセンサーを内蔵し、各センサーからのセンサー値を用いてユーザー運動情報を測定し、測定されたユーザー運動情報を伝送する履物と、
前記ユーザー運動情報を受信してユーザーの運動状態及び運動量を把握し、前記ユーザーの運動状態及び運動量に応じた運動管理機能を提供する携帯端末と、を備えることを特徴とする運動管理機能の提供システム。
【請求項2】
前記履物は、インテリジェント運動靴であることを特徴とする請求項1に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項3】
前記インテリジェント運動靴は、
ユーザーの運動により足から伝わる圧力及び衝撃と体温を感知するセンサー部と、
前記センサー部による各センサー値を集めてユーザーの運動情報を測定する制御部と、
前記測定されたユーザー運動情報を近距離無線通信を通じて前記携帯端末に伝送する近距離無線通信部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項4】
前記ユーザーの運動によるセンサー値から前記ユーザー運動情報を測定するためのプログラム及びデータを記憶しているメモリーをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項5】
前記センサー部は、
前記ユーザーの足を介して加わる圧力を感知し、圧力の感知結果に相当するセンサー値を出力する圧力センサーと、
前記ユーザーの足を介して加わる衝撃を感知し、衝撃の感知結果に相当するセンサー値を出力する衝撃センサーと、
前記ユーザーの足を介して伝わるユーザー体温に相当するセンサー値を出力する温度センサーと、を備えることを特徴とする請求項3に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項6】
前記近距離無線通信部は、赤外線通信、ジグビー通信、ブルートゥース(登録商標)通信のうちいずれか1種の通信方式により携帯端末との近距離無線通信を行うことを特徴とする請求項3に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項7】
前記ユーザーの運動情報は、ユーザーの歩行数、運動経過時間、運動距離、運動平均速度、カロリー消耗量、体温、身体状態を含むことを特徴とする請求項3に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項8】
前記携帯端末は、
前記インテリジェント運動靴から測定されたユーザー運動情報を受信する近距離無線通信部と、
前記運動量の計算に要する情報と、運動状態による運動靴の内部構造情報及び運動プログラム構成情報を記憶しているメモリーと、
前記ユーザー運動情報に基づいて、ユーザーの運動状態及び運動量を計算し、前記ユーザーの運動状態及び運動量に応じて、運動管理機能を提供する制御部と、
前記制御部の制御の下で、前記運動管理機能に相当するデータを表示する表示部と、を備えることを特徴とする運動管理機能の提供システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記ユーザーの運動状態に応じて、前記インテリジェント運動靴の内部構造を調節可能な運動靴の内部構造調節情報を前記インテリジェント運動靴に伝送するように制御することを特徴とする請求項8に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項10】
前記インテリジェント運動靴は、前記インテリジェント運動靴の内部構造調節情報に基づいて、前記インテリジェント運動靴の内部構造を調節する運動靴の内部構造調節部をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項11】
前記運動靴の内部構造調節情報は、前記インテリジェント運動靴のクッション及びパッドの厚さ及び高さ調節情報と、前記インテリジェント運動靴の内部温度調節情報と、を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項12】
前記制御部は、一定の期間中にユーザーの運動量を把握し、一定の期間中にユーザーの運動量を表示するように制御することを特徴とする請求項8に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項13】
前記制御部は、前記ユーザーの運動量に応じてユーザーの運動プログラムを構成し、且つ、その運動プログラムを表示するように制御することを特徴とする請求項8に記載の運動管理機能の提供システム。
【請求項14】
運動管理機能を提供する方法において、
ユーザーの運動を感知するためのセンサーを備えた履物が、ユーザー運動情報を測定して伝送するステップと、
携帯端末が、前記ユーザー運動情報を受信してユーザーの運動状態及び運動量を把握し、前記ユーザーの運動状態及び運動量に応じた運動管理機能を提供するステップと、を含むことを特徴とする運動管理機能の提供方法。
【請求項15】
前記ユーザー運動情報を測定して伝送するステップは、
センサーを用いて、ユーザーの運動により足から伝わる圧力と衝撃及び体温を感知するステップと、
前記圧力と衝撃及び体温の感知結果に応じて、ユーザーの運動情報を測定するステップと、
前記測定されたユーザー運動情報を近距離無線通信を通じて伝送するステップと、を含むことを特徴とする請求項14に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項16】
前記ユーザーの運動情報は、ユーザーの歩行数、運動経過時間、運動距離、運動平均速度、カロリー消耗量、体温、身体状態を含むことを特徴とする請求項14に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項17】
前記近距離無線通信は、赤外線通信、ジグビー通信、ブルートゥース(登録商標)通信のうちいずれか1種の通信であることを特徴とする請求項15に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項18】
前記履物は、インテリジェント運動靴であることを特徴とする請求項14に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項19】
前記運動管理機能を提供するステップは、
前記ユーザーの運動状態に応じて前記インリジェント運動靴の内部構造を調節するための運動靴の内部構造調節情報を前記インテリジェント運動靴に伝送して、前記インテリジェント運動靴に内部構造を調節させるステップを含むことを特徴とする請求項18に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項20】
前記運動靴の内部構造調節情報は、前記インテリジェント運動靴のクッション及びパッドの厚さ及び高さ調節情報と、前記インテリジェント運動靴の内部温度調節情報と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項21】
前記運動管理機能を提供するステップは、
一定の期間中にユーザーの運動量を把握し、一定の期間中にユーザーの運動量を表示するステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項22】
前記運動管理機能を提供するステップは、
前記ユーザーの運動量に応じてユーザーの運動プログラムを構成し、且つ、その運動プログラムを表示するステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項23】
前記携帯端末が前記運動プログラムを構成するステップは、
前記ユーザーの身長/体重による目標の運動量を登録するステップと、
前記ユーザーの運動期間を登録するステップと、
前記ユーザーの運動量と予め登録されている目標の運動量を比較するステップと、
前記運動量の比較結果、前記ユーザーの目標の運動量を達成するための運動プログラムを構成するステップと、を含むことを特徴とする請求項21に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項24】
前記身長/体重による標準運動量を予め記憶し、ユーザーの身長/体重に相当する標準運動量を目標の運動量として登録することを特徴とする請求項23に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項25】
前記ユーザーからユーザー自身の目標の体重を入力された後、現在のユーザーの身長/体重からユーザー希望の体重になるために必要となる運動量を目標の運動量として登録することを特徴とする請求項23に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項26】
前記運動期間は、時間、日、月、年単位で登録されることを特徴とする請求項23に記載の運動管理機能の提供方法。
【請求項27】
ユーザーの運動量が予め登録されている目標の運動量を上回る場合には運動量が多くなるように運動プログラムを構成し、現在の運動量が予め登録されている目標の運動量を下回る場合には運動量が少なくなるように運動プログラムを構成することを特徴とする請求項23に記載の運動管理機能の提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−517168(P2009−517168A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543170(P2008−543170)
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004210
【国際公開番号】WO2007/061185
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】