説明

釣糸ガイド及び釣竿

【課題】釣竿の撓り性を向上させると共に、釣糸ガイドを取付けた部分で竿管にクラックが発生するのを防止すること。
【解決手段】釣糸を案内する釣糸案内部14と、この釣糸案内部を支える支脚部16と、この支脚部に一体に形成した固定部20とを有し、この固定部20を介して竿管8に固定される繊維強化樹脂製のフレーム18を備える釣糸ガイド10であって、固定部20は、支脚部側領域24よりも剛性の小さい低剛性領域26を自由端側に有し、この低剛性領域26は、固定部20の全長の半分以上にわたって形成される釣糸ガイド。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣竿に用いる釣糸ガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、釣糸ガイドは、釣糸が釣り竿の表面に付着するのを防止するために、間隔をおいて釣り竿の外側に取付けられる。このような釣糸ガイドには、ガイドリングを金属製のフレームで保持し、このガイドリングを保持する保持部から釣り竿の長手方向に向けて取付足を前後方向に延ばし、これらの取付足を介して釣り竿に固定するものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−340661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の釣糸ガイドは、フレームをステンレス鋼やチタン合金等の金属製の一枚の板材料をプレス加工等で成形した一体構造に形成してあるため、釣竿に取付けると、釣竿の撓り性を阻害する。仮に、取付足を釣竿の撓みに沿って撓ませると、永久変形を生じさせ、釣竿が破損する原因となる。通常、このような取付足は、固定用の糸の糸巻作業が容易となるように、自由端に向けて次第に薄くなるように形成してあるが、金属で形成した取付足を撓み易くすることはできない。
【0005】
このような従来の釣糸ガイドは、釣竿の撓りを阻害し、糸巻固定した取付足の端部にクラックが発生する不都合があり、その改善が強く望まれている。
【0006】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、釣竿の撓り性を向上させると共に、釣糸ガイドを取付けた部分でクラックが発生するのを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明によると、釣糸を案内する釣糸案内部と、この釣糸案内部を支える支脚部と、この支脚部に一体に形成した固定部とを有し、この固定部を介して竿管に固定される繊維強化樹脂製のフレームを備える釣糸ガイドであって、前記固定部は、支脚部側領域よりも剛性の小さい低剛性領域を自由端側に有し、この低剛性領域は、固定部の全長の半分以上にわたって形成される釣糸ガイドが提供される。
【0008】
更に、釣糸を案内する釣糸案内部と、この釣糸案内部を支える支脚部と、この支脚部に一体に形成した固定部とを有し、この固定部を介して竿管に固定される繊維強化樹脂製のフレームを備える釣糸ガイドであって、前記固定部は、支脚部側領域よりも剛性の小さい低剛性領域を自由端側に有し、この低剛性領域は、自由端から固定部の全長の1/3〜1/4の範囲にわたって、厚さが支脚部側領域の厚さの80〜30%、又は、曲げ剛性が支脚部側領域の曲げ剛性の50〜20%に形成された部分を有する釣糸ガイドが提供される。
【0009】
前記支脚部側領域は、支脚部の固定側領域と共に屈曲部を形成し、この屈曲部内の強化繊維の一部が前記低剛性領域で断絶することが好ましい。
【0010】
前記固定部は、全長の半分以上の長さにわたって、自由端側に向けて厚さがテーパ状に薄くなるテーパ状部を有し、前記低剛性領域は、このテーパ状部に形成されてもよい。
【0011】
また、本発明によれば、前記フレームが、前記支脚部から固定部の支脚部側領域まで連続した繊維強化樹脂又は強化繊維を有する上述のいずれか1つ釣糸ガイドを、このフレームの固定部を介して竿管の外側に固着した釣竿が提供される。
【0012】
また、前記固定部に、竿管の釣糸ガイド取付部位における軸長方向強化繊維よりも低弾性率の強化繊維が配設され、又は、固定部の長手方向に対して10度以上の角度で配向された強化繊維が主体に配設された上述のいずれか1つ釣糸ガイドを装着した釣竿が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の釣糸ガイドによると、繊維強化樹脂製フレームが、竿管に固定する固定部の全長の半分以上にわたって、支脚部側よりも剛性の小さな低剛性領域を自由端側に形成されることにより、竿管の撓り性が阻害されることなく、固定部端部クラックの発生も防止される。
【0014】
また、釣糸ガイドの繊維強化樹脂製フレームが、竿管に固定する固定部に、支脚部側領域よりも剛性の小さい低剛性領域を自由端側に有し、この低剛性領域は、自由端から固定部の全長の1/3〜1/4の範囲にわたって、厚さが支脚部側領域の厚さの80〜30%、又は、曲げ剛性が支脚部側領域の曲げ剛性の50〜20%に形成された部分を有することにより、竿管の撓り性が阻害されることなく、クラックの発生も防止される。
【0015】
固定部の支脚部側領域が、支脚部の固定側領域と共に屈曲部を形成し、この屈曲部内の強化繊維の一部が低剛性領域で断絶する場合には、上述の効果に加え、更に、屈曲部を変形し難くして、釣糸案内部を安定した状態で支えることができる。
【0016】
固定部が、全長の半分以上の長さにわたって、自由端側に向けて厚さがテーパ状に薄くなるテーパ状部を有し、低剛性領域がこのテーパ状部に形成される場合には、上述の効果に加え、更に、糸巻等による固定を容易に行うことができる。
【0017】
フレームが支脚部から固定部の支脚部側領域まで連続した繊維強化樹脂又は強化繊維を有し、このフレームの固定部を介して、釣糸ガイドを釣竿の竿管に固着した釣竿は、釣糸ガイド取付部における竿管の軸方向に沿う撓み性が阻害されず、撓り性が向上すると共に、釣糸ガイドによるクラックの発生が防止される。
【0018】
フレームの固定部に、竿管の釣糸ガイド取付部位における軸長方向強化繊維よりも低弾性率の強化繊維が配設され、又は、固定部の長手方向に対して10度以上の角度で配向された強化繊維が主体に配設された釣糸ガイドを装着した釣竿は、釣糸ガイド取付部における竿管の軸方向に沿う撓み性が阻害されず、撓り性が向上すると共に、釣糸ガイドによるクラックの発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態による釣糸ガイドの断面図。
【図2】図1の矢印II方向に沿う説明図。
【図3】釣糸ガイドの一部を形成する積層成形体の説明図。
【図4】釣糸ガイドを製造する一工程の説明図。
【図5】釣糸ガイドのフレームを形成する一工程の説明図。
【図6】他の釣糸ガイドを製造する一工程の説明図。
【図7】図6の工程中におけるフレームの説明図。
【図8】釣糸ガイドの固定部を支脚部との説明図。
【図9】他の固定部の図8と同様な説明図。
【図10】更に他の固定部の図8と同様な説明図。
【図11】釣竿に取付けた状態の釣糸ガイドの固定部の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1および図2は、本発明の実施形態による釣糸ガイド10を示す
本実施形態の釣糸ガイド10は、釣り竿の竿管8の外面に釣糸が付着するのを防止する外ガイドとして形成してあり、軸方向に僅かな勾配を形成された竿管8の外周面上の所要位置に取付け、例えば糸巻、糸止め、あるいは接着剤等の適宜の固定手段を用いて固定することができる。必要な場合には、適宜の摩擦保持手段により、所要位置に保持し、必要に応じて、前方の穂先側から後方の元側に沿って、竿管8の軸線Cと平行な軸方向に前後動し、所要位置に摩擦力で保持するようにしてもよい。
【0021】
竿管8は通常と同様に、炭素繊維等の強化繊維にエポキシ樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグシートを、強化繊維が周方向、軸長方向あるいは軸長方向に対して適宜角度に傾斜した偏向方向に引き揃えて巻回し、これらの複数の繊維層を積層した中空竿管から形成したものでよい。
【0022】
この竿管8に取付ける釣糸ガイド10は、ガイドリング12を保持する釣糸案内部14とこの釣糸案内部14を一端側で支える支脚部16とを有する板状構造のフレーム18を備える。このフレーム18は、支脚部16の他端側に固定部20を一体に形成してあり、この固定部20を糸巻や、接着等の固定手段により竿管8の外面上に固定される。
【0023】
釣糸案内部14には、ガイドリング12を保持する貫通孔14aを形成してあり、この貫通孔14aを介して保持されるガイドリング12は、滑らかな円環状の曲面で形成した内面を釣糸案内面12aとして有し、この釣糸案内面12aで囲まれた釣糸導通孔を通して釣糸を案内する。
【0024】
図1には、このガイドリング12は、釣糸導通孔の中心軸Oを竿管8の軸線Cとほぼ平行に配向させ、図1の左方に示すように、ロート状に大きく拡径した側の端部12bを魚釣用リール(図示しない)側に向けてフレーム18で保持された状態で示してある。反対側の端部12cは、端部12bとは反対側に向けて僅かに拡径する。これらの端部12b,12cの外周側縁部が、釣糸案内部14の両側から貫通孔14aの周縁部に係合し、抜け止めされている。
【0025】
このガイドリング12は、例えばシリコンカーバイト(SiC)、アルミナオキサイト、タングステンカーバイト、セラミックあるいは金属等、フレーム18よりも耐磨耗性に優れた硬質材料で形成するのが好ましい。
【0026】
このガイドリング12を保持する釣糸案内部14は、外周縁部がガイドリング12の拡径側の端部12bよりも大径のリング状に形成してあり、貫通孔14aにガイドリング12を嵌合して保持したときに、外周縁部がガイドリング12の外周側に突出する。これにより、ガイドリング12の端部12bの半径方向寸法が短いものであっても、このガイドリング12と共に釣糸を確実に案内し、支脚部16により、竿管8の外面から所要距離に配置される。
【0027】
支脚部16は、釣糸案内部14の外周縁部から滑らかな曲線状に延びる外縁部16aを両側に有し、これらの外縁部が中間部16b及び固定側領域16cを介して、外縁部16a,16a間の幅を次第に減じつつ固定部20の両縁部20aに滑らかに移行する。これにより、釣糸案内部14を所要位置に保持するための十分な強度を確保し、更に、釣糸が引っ掛かり易い角部の形成を防止してある。
【0028】
この支脚部16の両外縁部16a間の幅が、所要強度を維持するために必要とする以上に大きい場合には、図2に示すような凹部17を板厚方向に貫通させて形成してもよい。このような凹部17は、1つに限らず、複数設けてもよく、また、貫通形成することなく、釣糸導通孔の中心軸Oの軸方向に沿う一方又は双方に凹設させたものでもよい。いずれの場合も、釣糸が引掛かり易い角部又は凸部の無い滑らかな外面を形成することが好ましい。
【0029】
この支脚部16は、固定側領域16cに、固定部20を一体に形成してあり、この固定部20を竿管8の外面に糸巻・糸止め等で固定することにより、フレーム18を竿管8に固定することができる。固定部20をフレーム18に一体に形成することにより、フレーム18を軽量化、高剛性化することができる。
【0030】
この固定部20は、固定側領域16cの釣糸案内部14から離隔した端部とほぼ等しくかつ取付けられる竿管8の外径よりも狭い幅寸法を有する板状形状を有し、支脚部16に対して反対側の裏面22が竿管8に載置される載置面を形成する。
【0031】
固定部20は、支脚部16に隣接する支脚部側領域24と、この支脚部側領域の自由端側に配置されて、支脚部側領域24よりも剛性を小さく形成された低剛性領域26とを有する。この低剛性領域26は、固定部20の長さの半分以上にわたって形成してあり、支脚部側領域24から長手方向に沿って順に、厚さが次第に減少する傾斜状部26aと、ほぼ一定の厚さを有する中間部26bと、中間部26bから更に厚さが減少する薄肉化部26cとを有する。傾斜部26aは、厚さt2の支脚部側領域24から中間部26bの厚さt1まで移行し、薄肉化部26cは、中間部26bの厚さt1から表面を湾曲しつつ自由端に至り、裏面22に連結される。
【0032】
なお、厚さt1,t2は、中心軸Oを通りかつ幅方向の中央を通る面H内における厚さをいう。また、低剛性とは、曲げ、ねじれ又は伸び等の外力に対して、形状を維持することのできる能力が、支脚部側領域24よりも小さく、したがって支脚部側領域24よりも変形し易いことをいい、低剛性領域26は、固定部20内で、支脚部側領域24よりも変形し易い全ての領域を含む。したがって、低剛性領域26は、その厚さ、幅に関する形状のみで特定されるものではなく、支脚部側領域24と外形(中心軸Oに垂直な断面形状)が同じ寸法又はこれよりも大きい場合であっても、内部の強化繊維の配向方向、含まれる本数、種類、長さ、連続性等によって、曲げ、ねじれ又は伸び方向等の外力に対する剛性が低く形成される場合も含む。
【0033】
本実施形態の固定部20は、裏面22に対して反対側の表面の高さを、支脚部側領域24から自由端まで次第に減少させてある。傾斜状部26aは支脚部側領域24と中間部26bとの間で、目視できる程度の段部を形成することなく滑らかな外面形状を形成し、薄肉化部26cは、中間部26bと自由端との間で、目視できる程度の段部を形成することなく滑らかな外面形状を形成することが好ましい。薄肉化部26cが固定部20の自由端側で徐々に薄く形成されることにより、糸巻作業が容易になる。また、薄肉化部26cの先端が竿管8の軸線C側に回動する力がフレーム18に作用したときに、竿管8が損傷するのを防止することができる。
【0034】
また、固定部20の表面は、固定部20の幅方向に沿って、側縁部20aに向けて次第に竿管8側に湾曲する曲面状形状を有してもよい。固定部20の表面をこのような曲面状に形成することにより、竿管8に固定したときに、釣糸が引掛かり易い角部又は凸部の無い滑らかな外面を形成することができ、また、糸巻き、糸止めが容易となる。
【0035】
なお、固定部20の裏面22は、図2に示すような平坦面に形成することも可能であるが、竿管8の外面に沿う湾曲面で形成してもよい。湾曲面に形成する場合には、載置面が竿管8の外面形状に好適に適合し、竿管8に対する固定力を向上することができる。
【0036】
固定部20と釣糸案内部14とを連結する支脚部16は、固定側屈曲部28a及び案内側屈曲部28bを介して、釣糸案内部14を所要の向き及び位置に配置する。これらの屈曲部28a,28bの屈曲角度を調整することで、固定部20に対する釣糸案内部14およびガイドリング12の姿勢を変更することができる。図1に示すガイドリング12は、中心軸Oを竿管8の軸線Cに平行に配置したものであり、これに限らず種々の向きに配向させることができることは明らかである。
【0037】
固定側屈曲部28aは、固定部20の支脚部側領域24と、支脚部16の固定側領域16cとの間に、30〜90度の範囲の角度α1を形成し、案内側屈曲部28bは、中間部16dと釣糸案内部14との間に、0〜45度の範囲の角度αを形成する。両角度α1,α2を合計した角度すなわち固定部20に対する釣糸案内部14の角度を30度以上、100度以下とすることが好ましい。
【0038】
固定側屈曲部28の角度α1が容易に変化するのを防止するため、支脚部16の固定側領域16cは、固定部20の支脚部側領域24とほぼ同じかこれよりも大きな剛性を有することが好ましい。
【0039】
本実施形態のフレーム18は、釣糸案内部14、支脚部16及び固定部20保持部14が強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを積層して板状形状に形成した積層成形材30で形成される。フレーム18の全体を積層成形材30で形成することにより、その製造工程が簡略化され、軽量構造に形成することができる。
【0040】
図3は、強化繊維の引き揃え方向を種々の方向に配向させる積層成形材30の積層構造例を示す。このような積層成形材30は、長繊維の強化繊維を用い、例えば、カーボン繊維、ガラス繊維、ボロン繊維等の高弾性繊維、アラミド繊維、ポリエーテルイミド繊維等の合成樹脂繊維、更に、SUS、チタン合金、NT合金等の金属繊維を使用することができる。また、マトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、メラニン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。また、熱可塑性樹脂も使用でき、粘着型のゴム系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂又はポリサルファイド樹脂等を用いるものと、ホットメルト型のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体又はエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることができる。
【0041】
この積層成形体30は、厚さ方向の中央に、強化繊維が固定部20の長手方向に沿う長手方向の繊維強化樹脂層32を配置し、この上下に、強化繊維を固定部20の長手方向に対して交差する方向に指向する交差方向の繊維強化樹脂層34,36を配置し、これらの交差方向の繊維強化樹脂層の外側に、強化繊維を織成した織布層38,38を配置してある。符号Mは積層成形体30の厚さ方向の中立面を示す。
【0042】
なお、固定部20は、図1および図2に示すように、竿管8の軸線Cに沿って細長い板状形状に形成するだけでなく、例えば竿管8の周方向寸法の方が竿管8の軸長方向よりも長く形成することも可能であり、または、屈曲部28a,28bを滑らかに連続した1つ湾曲状に形成することも可能である。
【0043】
厚さ方向の中央に配置する長手方向の繊維強化樹脂層32は、竿管8の軸長方向又は固定部20の長手方向に対して強化繊維を0°±5°(又は0°±10°)の角度で一方向に引き揃えた繊維強化プリプレグを複数層重ねて形成することが好ましい。
【0044】
交差方向の繊維強化樹脂層34は、固定部20の長手方向に対してそれぞれ25〜65度の範囲で、ほぼ45度が好ましい角度で交差する方向に指向し、かつ、互いに逆方向に配向された内側斜向繊維層34aと外側斜向繊維層34bとで形成してある。同様に、長手方向の繊維強化樹脂層32を挟んで反対側に配置される交差方向の繊維強化樹脂層36も、固定部20の長手方向に対してそれぞれ25〜65度の範囲で、ほぼ45度が好ましい角度で交差し、かつ、互いに逆方向に配向された内側斜向繊維層36aと外側斜向繊維層36bとを有する。
【0045】
この繊維強化樹脂層34,36の斜向繊維層34a,34b,36a,36bは、それぞれ竿管8の軸長方向に対して強化繊維を45°±15°(又は45°±30°)の角度で一方向に引き揃えた繊維強化プリプレグを中央の繊維強化樹脂層32に重ねて形成することが好ましい。
【0046】
このような交差方向の繊維強化樹脂層34,36を長手方向の繊維強化樹脂層32の厚さ方向両側に配置することにより、釣糸ガイド10の特に固定部20の軽量化、強度の向上および安定化を図ることができる。
【0047】
なお、織物層38の繊維束が3つの方向以上の多数の方向に延びる繊維束を組合せて形成される場合には、長手方向の繊維強化樹脂層32を省略して、積層成形材30の繊維強化樹脂層を全て織物層38で形成することも可能である。
【0048】
図4及び図5は、このような積層成形材30によるフレーム18を、金型40,42を用いて製造する製造工程の概略を示す。
【0049】
各繊維強化樹脂層32,34,36および織物層38を形成する繊維強化プリプレグシート(図示しない)を所定形状に切断し、その繊維方向を上述の積層体30の繊維方向に沿わせて重ね合わせる。積層する繊維強化プリプレグシートの枚数又は層数は、繊維強化プリプレグシートの種類や重ねる条件に応じて任意に調整することができ、例えば一度に積層成形材30に必要な全体の分を重ね合わせることも可能であるが、複数回に分けることで、各繊維強化プリプレグシート中の強化繊維の動きを少なくした状態で金型40,42に高精度でセットすることができる。
【0050】
金型40,42には、例えば金属材料、鋳物、セラミックス等の適宜の材料で形成してあり、互いに対応した凹部40a,42aを複数組形成しておくことが好ましい。これらの金型40,42には予め離型剤をコーティングしておき、この凹部40a,42aに合わせて積層した繊維強化プリプレグシートをセットする。繊維強化プリプレグシートは、予め重ね合わせた状態でセットしてもよく、一枚ずつ順にセットしてもよい。図示の金型40,42は、積層成形材30の中立面M(図3)を挟んで上下に型割りしているため、下型である金型40に繊維強化プリプレグシートを載置し、この金型40の形状に合わせて保持することができる。凹部40aを形成する面を水平に配置してもよく、これを傾斜させてもよく、適宜の方向に配置することができる。
【0051】
繊維強化プリプレグを金型40にセットした後、上型である金型42で繊維強化プリプレグを加圧し、金型40に固定する。このとき、未硬化状態(仮キュア後を含む)の繊維強化プリプレグシートに屈曲部28a,28bを形成し、フレーム18の形状に相当する形状に保持する。これにより、成形後の内部残留応力の発生を防止でき、強度の向上、安定化を図ることができる。金型40に対する金型42の加圧は、手で押圧する他、締付具あるいは押圧具を用いて行うことができる。
【0052】
この後、繊維強化プリプレグシートを加熱硬化し、所定形状に成形した積層成形材30として金型40,42から取り出す。
【0053】
図5に示すように、金型40,42から取り出した積層成形材30は、帯状の板状体44として形成されており、フレーム18に形成する部位を多数連ねた状態に形成される。この板状体44は、長い帯状形状に限らず、例えばT字状またはY字状に形成したものであってもよい。また、フレーム18を形成する部位を同じ方向に配置するだけでなく、交互に逆向きに配置し、または、複数部位をグループ状に配置することもできる。
【0054】
フレーム18は、例えばプレス加工、ウォータージェット等の流体の噴出による切出し、エンドミル等の刃具による切出し等の適宜の方法により、この板状体44からそれぞれ切出し、加工することができる。この板状体44からそれぞれのフレーム18を加工する際に、釣糸案内部14の貫通孔14aおよび支脚部16の凹部17を同時に加工することが好ましい。必要な場合には、フレーム18を切出し加工した後に、貫通孔14aおよび凹部16b等の加工、更に、必要に応じて、細部の加工を行うことが好ましい。
【0055】
図6及び図7は、プリプレグシートからなる積層成形体30に代え、多数の強化繊維を同じ方向に沿わせて束ねた束状、撚り合わせた撚り糸状、編込んだ編糸状又は互いに交差させて組紐状に形成した糸状体46により、金型48,50を用いてフレーム18を製造する製造工程の一部を示す。
【0056】
図示の金型48,50は、その間に、フレーム18を収容するキャビティ48a,50aを形成する。このキャビティ48a,50aは、フレーム18の骨組み構造に沿った溝状に形成してあり、一方の金型からは、形成釣糸案内部14の貫通孔14a及び凹部17を形成する部位に突出部52a,52bを形成してある。そして、一端が開口部54を介して外部に開口し、糸状体46の端部を金型48,50の外方に導出することができる。
【0057】
この金型を用いてガイドリング12とフレーム14とを一体的に形成する場合は、上型50と下型48とを分離し、一方のキャビティ48aの全体を外部に開口させる。
【0058】
図7に示すように、一方のキャビティ48a内に糸状体46を配置する。この際、繊維束を形成する糸条体を、キャビティ48aの溝方向に沿い、このキャビティ48a内に所要の形状又はパターンで配置する。特に、固定側屈曲部28aを形成する固定側支脚領域16c及び支脚部側固定領域24は、強化繊維量を多くするほか、中間部16bよりも、合成樹脂比率(重量%)を多くし、肉厚を厚くし、又は、断面関を大きくすることにより、屈曲部28aにおける強化繊維の剥離や破損を防止することが好ましい。
【0059】
この糸条体46に合成樹脂を含浸しないで配置する場合は、所定のパターンを形成した後、閉じたキャビティ48a,50a内に合成樹脂を例えば圧入して充填する。合成樹脂を含浸した状態の糸状体46を用いた場合には、このような合成樹脂の充填は必要ない。
【0060】
なお、このような糸状体46で形成するフレーム18は、補強又は剛性を向上するために、部分的に繊維強化プリプレグシートを配置してもよく、任意の材料を組合わせて使用することができる。特に、幅・厚さ・断面積のいずれかが変化する部分に、例えば所定形状に切断したプリプレグシート等の補助材料を配置してもよい。上述の積層成形体30と糸状体46とを組合わせて形成することもできる。
【0061】
糸状体46をキャビティ48a,50a内に配置した後、図4及び図5に示す工程と同様に、上型50と下型48とを重ね合わせ、加圧すると共に、キャビティ48a,50a内の材料の成形温度に加熱する。成形後、金型からフレーム18を離型し、各フレーム18の端部処理を行う。また、必要に応じて各フレーム18からバリを除去する。
【0062】
このように金型40,42又は金型48,50を用いて形成したフレーム18に、必要な細部加工を終えた後、バレル研磨により、フレーム18の表面のバリを除去すると共に、表面に光沢が得られる程度に仕上げ研磨する。この研磨の程度は、釣糸ガイド10のサイズ、形状、材質等の特性に応じて調整し、必要な場合には研磨剤を用いる。特に、フレーム18の表面の一部に強化繊維が露出し、マトリックス樹脂が一部残るように形成することにより、研磨表面の光沢を一層向上することができる。
【0063】
次に、必要に応じてフレームの全体又は一部に被膜を形成する。例えば、装飾を設けて外観を向上し、フレーム18を保護するため、塗装してもよく、金属やセラミックスを蒸着することもできる。保持部14の貫通孔14aの内周面に、耐磨耗性のセラミック材料、金属材料、合成樹脂材料等をコーティングし、このコーティング面を平滑に研磨した場合には、ガイドリング12を別途取付けることを要しない。
【0064】
このように形成したフレーム18は、フレーム18の幅、厚さ、断面形状、断面積などを適宜に形成することが容易であり、特に糸条体46で形成することにより、設計自由度が高くなる。また、比強度、比剛性に優れ、強化繊維の特徴を効率的に活用した高性能の釣糸ガイド10を形成することができる。
【0065】
図4に示す金型40,42、又は、図6に示す金型48,50を用いてフレーム18を形成するいずれの場合も、支脚部16の凹部17で区画された最小繊維量部分である中間部16bの強化繊維量よりも、固定側屈曲部28aを形成する固定側支脚部16c又は固定部の支脚部側固定部24の強化繊維量を多くすることが好ましい。これにより、屈曲部28aの変形を抑制することができる。
【0066】
支脚部側固定部24の合成樹脂比率(重量%)は、支脚部16よりも多くすることが好ましいが、繊維量が多い場合には、合成樹脂量の比率を少なくすることで、調整することができる。
【0067】
更に、支脚部16が複数本に分かれている場合にあh、これらの複数の支脚部の全体を合計した断面積よりも大きくすることが好ましい。
【0068】
このように、支脚部側固定部24の強化繊維量を多くすること、合成樹脂比率を多くすること、肉厚を厚くすること、断面積を大きくすることの4つの条件のうちの1つ、又は2以上を組合わせて形成することにより、屈曲部28aにおける強化繊維の剥離や破損を防止することができる。
【0069】
また、支脚側固定部24から、固定部側支脚部16cにかけて補強層を形成してもよく、これにより、屈曲部28aにおける強化繊維の剥離や破損を防止することができる。
【0070】
図8から図11は、このようなフレーム18の固定部20における支脚部側領域24と低弾性領域26との具体的な形態を示す。
【0071】
図8に示すフレーム18は、少なくとも固定側屈曲部28aを形成する固定部20の支脚部側領域24と、支脚部16の固定側領域16cとは、この屈曲部28aでフレーム18を形成する繊維強化樹脂中の強化繊維56がこの屈曲部28aで連続している。固定側領域16cと支脚部側領域24とで強化繊維56がこの屈曲部28aで連続し、その剛性がほぼ等しく形成されることにより、固定側屈曲部28aが変形し難く、フレーム18に外力が作用した場合でも、釣糸案内部14の貫通孔14aを所要の方向に安定した状態で維持し、支えることができる。
【0072】
これらの強化繊維56は、一部を低剛性領域26で断絶してある。このような低剛性領域26は、固定部20の全長の半分以上にわたって形成される。これにより、低剛性領域26は、支脚部側領域24に比して剛性が小さくなり、支脚部16が釣糸案内部14の姿勢を確実に保持しつつ竿管8の撓りに追従して撓うことができる。
【0073】
通常、釣糸ガイドは、固定部を竿管に糸巻固定した上から、糸止剤(エポキシ、ウレタン等)をコーティングして糸止めしており、固定部の剛性が高い場合には、固定部の端部位置で糸止剤にクラックが発生する場合があり、また、釣糸ガイドを下向きにして使用した際に、このような釣糸ガイドの剛性が高いと、固定部の先端部に応力が集中して竿管にクラックが入り、破損しやすくなる場合がある。固定部20の自由端側がこのように、低剛性に形成されることにより、釣竿の竿管8は、撓り性が阻害されることなく、このようなクラックの発生も防止される。
【0074】
図8に示す固定部20は、表面側に配置された強化繊維56が低剛性領域26の傾斜状部26aで切断され、更に、薄肉化領域26cで切断されている。これにより、図1に示すように、傾斜状部26aは、厚さt2の支脚部側領域24から厚さt1の中間部26bまで厚さが変化する。この傾斜状部26aは、中間部26bの表面に対して垂直な面を形成する状態に切断してもよく、複数の段部を形成してもよい。また、薄肉化部26cは、厚さt1の中間部26bの表面を、裏面22に接続する。この薄肉化部26cの表面は平坦な傾斜面を形成してもよく、外方の膨出した湾曲面で形成してもよい。
【0075】
更に、傾斜状部26aと中間部26bと薄肉化部26cとが1つの平坦な傾斜面又は滑らかに湾曲した湾曲面により、テーパ状に形成してもよい。この場合には、竿管8の撓り性が阻害されることなく、糸止剤や竿管のクラックの発生も防止されることに加え、更に、糸巻等による固定を容易に行うことができる。
【0076】
なお、このように支脚側固定部24と連続する強化繊維を切断する部位は、図8に示すような、固定部20の表面側に限らず、裏面22側、又は裏面22と表面との間の部位であってもよい。
【0077】
図9は、裏面22側で強化繊維56を切断したもので、ここでは、中間領域26b内の3箇所にカット部58を形成することにより、低弾性領域26における撓み性を向上させてある。なお、カット部58は3箇所に限るものではないが、裏面22側に複数箇所に設けることにより、竿管8に固定したときの安定性が増大し、竿管8から脱落し難くなる。
【0078】
図10は、固定部20が、裏面22側に低弾性率の強化繊維を配置した低弾性層60と、表面側に弾性率の強化繊維を配置した高弾性層62とを積層して形成されている。これらの低弾性層60及び高弾性層62内の強化繊維は、支脚部16の固定側領域16cと連続している。
【0079】
低弾性領域26は、高弾性層62を削って形成してあり、図示の実施形態では、傾斜状部26aで高弾性層62をカットしてある。中間部26b及び薄肉化部26cには高弾性層62が配置されていない。これにより、低弾性領域26が支脚側固定部24よりも低弾性に形成され、竿管8の撓り性が阻害されるのを防止する。
【0080】
なお、低弾性層60の強化繊維が高弾性層62の強化繊維と実質的に同じ弾性率を有する場合には、固定部20の長手方向に対して10度〜60度、好ましくは15度〜45度の角度で配向させた強化繊維を主体として低弾性層60を形成することもできる。この場合には、高弾性層62の全体を切削することは必要なく、一部のみ切削し、又は、支脚部側領域24の厚さt2と低弾性領域の中間部26bの厚さt1とをほぼ等しく形成することも可能である。なお、主体とは、弾性率に影響を与える程度に含まれることをいう。
【0081】
図11は、釣糸ガイドのフレーム18を竿管8の表面上に配置したときの固定部20の各部の関係を示す。
【0082】
固定部20の全長をk1、支脚側固定領域24の長さをk2、低弾性領域26の長さをk3で示してある。また、k4は傾斜部26aの長さ、k5は中間部の長さ、k6は薄肉化部26cの長さであり、wは幅である。
【0083】
固定部20の幅wは、支脚部側領域24から低弾性領域26の大部分の領域までほぼ等しく形成し、薄肉化部26cよりも支脚部16側に位置する部位から、自由端に向けて次第に狭めて形成してある。これにより、固定部20の長い範囲で広い面積の載置面を確保することができる。幅wがほぼ一定の領域は、支脚部16側から、k1の半分以上の長さにわたって延びることが好ましい。
【0084】
長さk3が、長さk1の1/3〜1/4の範囲に形成したときに、低弾性領域の曲げ剛性を、支脚部側領域24の曲げ剛性の60〜20%、好ましくは50〜30%に形成することで、屈曲部28aの角度α1を維持しつつ、竿管8の撓り性を阻害しない程度の撓り性を固定部20に確保することができる。
【0085】
傾斜部26aの長さk4は、中間部k5より短く、図8に示す実施形態のように、切断状態によっては、実質的に0になることもあり、薄肉化部26cの長さk6は、糸巻固定の容易性から固定部の長さk1の5〜10%程度の範囲とすることが好ましい。
【0086】
この支脚部側領域24の長さk2は、屈曲部28aの角度α1を維持できるものであればよく、k1の20〜40%程度が好ましい。
【0087】
なお、固定部20の全体を同質の繊維強化樹脂で形成した場合には、長さk3を長さk1の1/3〜1/4の範囲にしたときに、低弾性領域26の平均厚さ又は中間部26bにおける厚さt1が、支脚部側領域24の厚さt2の80〜30%程度で、特に、60〜40%に形成することにより、釣糸ガイド10は固定部20を介して竿管8に確実に保持されると共に、竿管8の撓り性を阻害することなく、糸止部や竿管のクラックの発生も確実に防止することができる。
【0088】
このように、固定部20が支脚部側固定領域24よりも剛性の小さい低剛性領域26を自由端側に有し、この低剛性領域26を固定部20の全長k1の半分以上の長さt3にわたって形成することにより、竿管8の撓り性が阻害されることなく、糸止部や竿管のクラックの発生も防止される。
【0089】
以上、種々の釣糸ガイドのフレーム18について説明したが、いずれかの形態に限定されるものではなく、種々の組合せが可能なことは明らかである。例えば積層成形材30と糸条体46とを組合わせてフレーム18を形成することも可能である。また、繊維強化樹脂は、シート状、テープ状、糸条体等の任意の形態で使用でき、必要に応じて種々組合わせることもできる。更に、固定部20は、フレーム18に対して一方方向に延びる片足タイプの釣糸ガイド釣糸ガイドに限らず、竿管の前方及び後方の両方向に延びる形式の釣糸ガイドにも適用可能である。
【符号の説明】
【0090】
10…釣糸ガイド、12…ガイドリング、14…釣糸案内部、16…支脚部、18…フレーム、20…固定部、24…支脚側固定部、26…低剛性領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣糸を案内する釣糸案内部と、この釣糸案内部を支える支脚部と、この支脚部に一体に形成した固定部とを有し、この固定部を介して竿管に固定される繊維強化樹脂製のフレームを備える釣糸ガイドであって、
前記固定部は、支脚部側領域よりも剛性の小さい低剛性領域を自由端側に有し、この低剛性領域は、固定部の全長の半分以上にわたって形成されることを特徴とする釣糸ガイド。
【請求項2】
釣糸を案内する釣糸案内部と、この釣糸案内部を支える支脚部と、この支脚部に一体に形成した固定部とを有し、この固定部を介して竿管に固定される繊維強化樹脂製のフレームを備える釣糸ガイドであって、
前記固定部は、支脚部側領域よりも剛性の小さい低剛性領域を自由端側に有し、この低剛性領域は、自由端から固定部の全長の1/3〜1/4の範囲にわたって、厚さが支脚部側領域の厚さの80〜30%、又は、曲げ剛性が支脚部側領域の曲げ剛性の50〜20%に形成された部分を有することを特徴とする釣糸ガイド。
【請求項3】
前記支脚部側領域は、支脚部の固定側領域と共に屈曲部を形成し、この屈曲部内の強化繊維の一部が前記低剛性領域で断絶することを特徴とする請求項1又は2に記載の釣糸ガイド。
【請求項4】
前記固定部は、全長の半分以上の長さにわたって、自由端側に向けて厚さがテーパ状に薄くなるテーパ状部を有し、前記低剛性領域は、このテーパ状部に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の釣糸ガイド。
【請求項5】
前記フレームが、前記支脚部から固定部の支脚部側領域まで連続した繊維強化樹脂又は強化繊維を有する請求項1から4のいずれか1つに記載の釣糸ガイドを、このフレームの固定部を介して竿管の外側に固着したことを特徴とする釣竿。
【請求項6】
前記固定部に、竿管の釣糸ガイド取付部位における軸長方向強化繊維よりも低弾性率の強化繊維が配設され、又は、固定部の長手方向に対して10度以上の角度で配向された強化繊維が主体に配設された請求項1から4のいずれか1つに記載の釣糸ガイドを装着したことを特徴とする釣竿。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−75374(P2012−75374A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222662(P2010−222662)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000002495)グローブライド株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】