説明

錠ユニット及び錠付装置

【課題】汎用のロータケースによってロータの回転範囲を容易に変更することができるとともに、ロータの回転範囲の制限の無効化を容易に行えないようにする。
【解決手段】上下面のそれぞれに1つの凹部51Aを備えた第2の板鍵50Bが中立位置に位置しているロータ22の鍵穴23に挿入されると、凹部51Aは、モードピン28Aの上端部に対向する。ロータ22に時計方向の回転力が作用すると、モードピン28Aは上端部が凹部51A内に嵌入するように上方に移動して下端部が溝部212から退避し、ロータ22は板鍵50Bとともに時計方向に回転する。ロータ22に反時計方向の回転力が作用しても、モードピン28Bは板鍵50Bとの当接によって上方に移動することができず、ロータ22を反時計方向に回転させることができない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、工場設備の制御盤における制御モードの選択等に用いられ、複数種類の板鍵のうち鍵穴に挿入された板鍵の種類に応じてロータの回転範囲が異なる錠ユニット、及びこの錠ユニットを備えた錠付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工場内に設置された装置を制御する制御盤は、例えば、装置を予め設定された状態で自動的に動作させる自動モード、装置の動作状態を設定するセッティングモード、及び装置の安全装置を解除する解除モード等の複数の制御モードの選択操作を受け付ける。制御モードを切り換えるために制御盤には錠ユニットを備えた錠付装置が備えられている。制御盤で選択された制御モードは装置の動作時の安全性に影響を与えるため、作業者の作業レベルに応じて選択可能な制御モードを変更する必要がある。
【0003】
そこで、従来の錠付装置に備えられる錠ユニットでは、ロータケースの表面に突起を設け、鍵穴に挿入された際に突起に当接する延出片を有する第1の板鍵とこの延出片を有しない第2の板鍵とを備えたものがある。第1の板鍵の回転範囲を第2の板鍵の回転範囲よりも小さくすることで、第1の板鍵を所持した作業者による制御モードの選択に制限を加えることができる。このような錠は、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】実開平06−6649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、突起と延出片との当接によってロータの回転範囲を制限する従来の錠ユニットでは、ロータケースに突起を形成する必要があり、ロータの回転範囲を変更するために専用のロータケースが必要になる。また、板鍵に形成されている延出片を切除することで、ロータの回転範囲の制限を容易に無効化することができ、作業者毎の制御モードの割り当てを確実に維持することができない。
【0005】
この発明の目的は、汎用のロータケースによってロータの回転範囲を容易に変更することができるとともに、ロータの回転範囲の制限の無効化が困難な錠ユニット及び錠付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための手段として、この発明の錠ユニットは、ロータケース、ロータ、ピンを備えている。ロータケースは、円筒形を呈する。ロータは、複数の回転位置の何れかに選択的に位置するようにロータケース内に回転自在に挿入され、前面に開放した軸方向の鍵穴と、鍵穴の内周面における軸方向の複数の位置のそれぞれから半径方向に沿って外周面に連通する孔部と、を有する。ピンは、孔部にロータの半径方向に沿って移動自在に挿入される。ロータケースの内周面における孔部に対向する位置には、溝部が形成されている。溝部は、ロータケースの周方向の所定範囲に設けられており、鍵穴に挿入された板鍵によってピンが嵌入する。
【0007】
この構成によれば、ロータに形成された孔部に挿入されたピンは、鍵穴に挿入された板鍵によって、ロータケースに形成された溝部に嵌入し、嵌入した溝部の周方向における所定範囲内で移動する。
【0008】
この構成において、ロータに複数の孔部を形成するとともにロータケースに複数の溝部を形成し、複数の孔部のそれぞれに挿入された複数のピンを備えることができる。それぞれが鍵穴へ挿入された際に複数の孔部の全部又は一方の孔部に対向する凹部を形成した複数種類の板鍵を準備することで、何れの板鍵が鍵穴に挿入されたかに応じて、ロータの回転範囲を複数種類の何れかに規定することができる。
【0009】
また、ロータケース内で中立位置と、中立位置から時計方向に沿って所定の回転角度まで回転した第1の位置と、中立位置から反時計方向に沿って所定の回転角度まで回転した第2の位置と、を含む複数の回転位置の何れかにロータを選択的に位置させることができる。この場合に、2つの溝部を中立位置にあるロータの孔部に対向する位置を挟んで時計方向及び反時計方向のそれぞれに沿って形成することで、3種類の板鍵によってロータを時計方向にのみ、反時計方向にのみ、又は両方向の何れかに選択的に回転させることができる。
【0010】
さらに、ロータの複数の回転位置のそれぞれに応じた信号を出力するスイッチを備えることで、鍵穴に挿入された板鍵の種類に応じたロータの選択的な回転を電気信号に変換することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、汎用のロータケースによってロータの回転範囲を容易に変更することができるとともに、ロータの回転範囲の制限が容易に無効化されることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、この発明の実施形態に係る錠付装置の組立図である。錠付装置1は、例えば、セレクタスイッチであり、本体10、錠ユニット20、カム30及び固定ネジ40を備え、例えば工場内に設置された装置の動作状態の制御操作を受け付ける制御盤に備えられ、制御モードの切り換えに用いられる。
【0013】
本体10は一例として樹脂材料によって前面及び背面が開放した略円筒形状に形成されている。錠ユニット20は、一例として金属材料によって形成されたロータケース21及びロータ22を備えている。ロータ22は、ロータケース21内で回転自在に保持されている。ロータ22には、前面側に開放した鍵穴23が形成されている。鍵穴23には、板鍵50が挿入される。カム30は、一例として樹脂材料によって前面が開放した略円筒形状に形成されており、底面には固定ネジ40が貫通する孔部31が形成されている。
【0014】
錠ユニット20は本体10の内部に前面側から挿入され、カム30は本体10内部に背面側から挿入される。本体10の内部で、錠ユニット20の背面に突出したロータ22の軸部20Aがカム30に前面側から嵌入する。カム30に対する軸部20Aの嵌入状態は、固定ネジ40によって固定的に維持され、カム30はロータ22と一体的に回転する。
【0015】
カム30の周面には、筒状カム32が形成されている。筒状カム32には、操作部材11(図7参照)の前面側端部11Aが背面側からバネ12によって当接(摺接)する。本体10の錠ユニット20の反対側には、図示しないスイッチ部が接続されている。操作部材11の背面側端部11Bはスイッチ部の可動接点に当接する。
【0016】
鍵穴23に挿入された板鍵50を介してロータ22が回転すると、筒状カム32と操作部材11との当接位置が軸方向に変位する。ロータ22の回転位置に応じて、スイッチ部の可動接点が動作し、スイッチ部から信号が出力される。
【0017】
ロータ22は、鍵穴23が垂直方向に平行な中立位置から時計方向及び反時計方向にそれぞれ所定の回転範囲内で回転できるようにされている。スイッチは、ロータ22が中立位置から時計方向に所定の回転範囲まで回転した時と反時計方向に所定の回転範囲まで回転した時とで互いに異なる制御モードに対応した信号を出力する。
【0018】
図2は、錠付装置に備えられるこの発明の実施形態に係る錠ユニットの組立図である。錠ユニット20は、一例としてロータケース21、ロータ22、3枚のディスクタンブラ24、3個のタンブラバネ25、サイドバー26、2個のサイドバーバネ27、2本のモードピン28A,28B及び係止板29を備えている。
【0019】
ディスクタンブラ24、タンブラバネ25、サイドバー26、サイドバーバネ27及びモードピン28は、ロータ22に保持される。
【0020】
3枚のディスクタンブラ24は、それぞれロータ22の軸方向の異なる位置に形成された凹部221に嵌入し、ロータ22の半径方向に沿って移動自在に保持される。各ディスクタンブラ24には、凸部242を備えた孔部241が形成されている。孔部241は、ロータ22内で鍵穴23にロータ22の軸方向に連通する。各ディスクタンブラ24には、段部243が互いに異なる上下位置に形成されている。各ディスクタンブラ24には、凸部242が同一の上下位置に形成されている。
【0021】
3個のタンブラバネ25は、ロータ22内に保持されて、それぞれディスクタンブラ24を一方向に付勢する。
【0022】
サイドバー26は、ロータ22の凹部222に嵌入し、ロータ22の半径方向であってディスクタンブラの移動方向とは異なる方向に沿って移動自在に保持される。サイドバー26は、段部243が選択的に嵌入する凹部261を内側面に備えている。また、サイドバー26は、突起262を外側面に備えている。
【0023】
サイドバーバネ27は、サイドバー26をロータ22の外側に付勢する。
【0024】
2本のモードピン28A,28Bは、この発明のピンであり、ロータ22の半径方向に沿って上下に移動自在に保持される。
【0025】
係止板29は、ロータケース21の周面に形成された複数の凹部211に、半径方向の外側から選択的に装着される。複数の凹部211のうち、係止板29が装着されていない凹部211には、サイドバー26の突起262が選択的に嵌入する。
【0026】
鍵孔23に挿入される板鍵50には、上下面のそれぞれに一例として2個ずつの凹部51A,51Bが形成されており、側面にキー溝52が形成されている。凹部51A,51Bは、板鍵50が鍵穴23に挿入された状態で、ロータ22におけるモードピン28の保持位置に対向する位置に形成されている。
【0027】
ロータ22は、ロータケース21において複数の凹部211のそれぞれにサイドバー26の突起262が対向する回転位置で停止する。複数の凹部211のうち係止板29が装着されていない凹部211に突起262が対向する回転位置にロータ22が位置している場合、サイドバーバネ27の弾性力によって突起262が凹部211に嵌入するようにサイドバー26が外側に移動する。このとき、段部243は、凹部261に嵌入することがなく、ディスクタンブラ24はロータ22の半径方向に自由に移動できるため、鍵穴23に板鍵50を自由に抜き差しできる。
【0028】
複数の凹部211のうち係止板29が装着されている凹部211に突起262が対向する回転位置にロータ22が位置している場合、サイドバーバネ27の弾性力によってもサイドバー26が外側に移動しない。このとき、段部243は、凹部261に嵌入し、ディスクタンブラ24はロータ22の半径方向への移動を規制されるため、鍵穴23から板鍵50を抜き出すことができない。
【0029】
図3(A)〜(C)は、第1の板鍵が鍵穴に挿入された状態の錠ユニットの側面断面図、A−A部断面図及びB−B部断面図である。第1の板鍵50Aは、上下面のそれぞれに2つの凹部51A及び51Bを備えている。中立位置に位置しているロータ22の鍵穴23に第1の板鍵50Aが挿入されている状態で、2本のモードピン28A,28Bのそれぞれの下端部はロータケース21の内周面に形成された右側の溝部212及び左側の溝部213のそれぞれに嵌入している。このとき、板鍵50Aの2つの凹部51A,51Bのそれぞれは、2本のモードピン28A,28Bのそれぞれの上端部に対向する。
【0030】
このため、板鍵50Aの操作によってロータ22に時計方向の回転力が作用すると、モードピン28Aは上端部が凹部51A内に嵌入するように上方に移動して下端部が溝部212から退避し、ロータ22は板鍵50Aとともに時計方向に回転する。また、板鍵50Aの操作によってロータ22に反時計方向の回転力が作用すると、モードピン28Bは上端部が凹部51B内に嵌入するように上方に移動して下端部が溝部213から退避し、ロータ22は板鍵50Aとともに反時計方向に回転する。したがって、鍵穴23に板鍵50Aが挿入された場合には、ロータ22を中立位置から時計方向及び反時計方向の両方へ回転させることができ、ロータ22の回転範囲は中立位置から一方のみに規制されない。
【0031】
図4(A)〜(C)は、第2の板鍵が鍵穴に挿入された状態の錠ユニットの側面断面図、A−A部断面図及びB−B部断面図である。第2の板鍵50Bは、上下面のそれぞれに1つの凹部51Aを備えている。中立位置に位置しているロータ22の鍵穴23に第2の板鍵50Bが挿入されている状態で、2本のモードピン28A,28Bのそれぞれの下端部はロータケース21の内周面に形成された右側の溝部212及び左側の溝部213のそれぞれに嵌入している。このとき、板鍵50Bの凹部51Aは、モードピン28Aの上端部に対向する。
【0032】
このため、板鍵50Bの操作によってロータ22に時計方向の回転力が作用すると、モードピン28Aは上端部が凹部51A内に嵌入するように上方に移動して下端部が溝部212から退避し、ロータ22は板鍵50Bとともに時計方向に回転する。一方、板鍵50Bの操作によってロータ22に反時計方向の回転力が作用しても、モードピン28Bは板鍵50Bとの当接によって上方に移動することができず、ロータ22を反時計方向に回転させることができない。したがって、鍵穴23に板鍵50Bが挿入された場合には、ロータ22を中立位置から反時計方向への回転が禁止され、ロータ22の回転範囲は中立位置から時計方向のみに規制される。
【0033】
図5(A)〜(C)は、第3の板鍵が鍵穴に挿入された状態の錠ユニットの側面断面図、A−A部断面図及びB−B部断面図である。第3の板鍵50Cは、上下面のそれぞれに1つの凹部51Bを備えている。中立位置に位置しているロータ22の鍵穴23に第3の板鍵50Cが挿入されている状態で、2本のモードピン28A,28Bのそれぞれの下端部はロータケース21の内周面に形成された右側の溝部212及び左側の溝部213のそれぞれに嵌入している。このとき、板鍵50Cの凹部51Bは、モードピン28Bの上端部に対向する。
【0034】
このため、板鍵50Cの操作によってロータ22に反時計方向の回転力が作用すると、モードピン28Bは上端部が凹部51B内に嵌入するように上方に移動して下端部が溝部213から退避し、ロータ22は板鍵50Cとともに反時計方向に回転する。一方、板鍵50Cの操作によってロータ22に時計方向の回転力が作用しても、モードピン28Aは板鍵50Cとの当接によって上方に移動することができず、ロータ22を反時計方向に回転させることができない。したがって、鍵穴23に板鍵50Cが挿入された場合には、ロータ22を中立位置から時計方向への回転が禁止され、ロータ22の回転範囲は中立位置から反時計方向のみに規制される。
【0035】
図3〜5に示したように、凹部51A,51Bの何れか一方又は両方を選択的に形成した3種類の板鍵50A〜50Cの何れかを鍵穴23に選択的に挿入することで、ロータ22を中立位置から時計方向のみ、反時計方向のみ、又は両方向の何れかに回転させることができる。各作業者にそのレベルに応じて板鍵50A〜50Cの何れか1つのみを所持させることで、作業者のレベルに応じた制御モードのみを実行させることができる。
【0036】
板鍵50B,50Cに凹部51B又は凹部51Aを追加することで、ロータ22の回転範囲の規制を無効にすることはできる。しかし、板鍵50B,50Cにおいて凹部51B又は凹部51Aを形成すべき位置を正確に特定することは困難であり、ロータ22の回転範囲の規制を容易に無効化することはできない。
【0037】
図6は、この発明の別の実施形態に係る錠ユニットの側面断面図である。この実施形態に係る錠ユニット200は、ロータ22に4本のモードピン28A〜28Dをロータ22の半径方向に沿って移動自在に保持している。モードピン28A〜28Dのそれぞれの下端部が嵌入する4本の溝部であって周方向の範囲が互いに異なる4本の溝部をロータケース21の内周に形成する。
【0038】
4本のモードピン28A〜28Dのそれぞれの上端部に対向する凹部51A〜51Dの一部又は全部を選択的に形成した複数種類の板鍵50を準備することで、鍵孔23に挿入された板鍵50の種類に応じてロータ22を中立位置から4つの範囲の一部又は全部の組み合わせの回転範囲に選択的に規制することができる。
【0039】
例えば、図6(A)に示すように板鍵50が2つの凹部51を備えている場合には、ロータ22を中立位置から第1及び第2の回転範囲に回転させることができる。また、図6(B)に示すように板鍵50が3つの凹部51を備えている場合には、ロータ22を中立位置から第1〜第3の回転範囲に回転させることができる。さらに、図6(C)に示すように板鍵50が4つの凹部51を備えている場合には、ロータ22を中立位置から第1〜第4の回転範囲に回転させることができる。
【0040】
また、4本のモードピン28A〜28Dの一部を省略することで、同一のロータケース21及びロータ22を用いて、ロータ22の中立位置からの回転範囲が3種類以下の錠ユニットを構成することができる。
【0041】
上記の実施形態はいずれも一例であり、この発明はこれらに限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々の変更を加えることが可能である。
【0042】
例えば、溝部及びピンが挿入された孔部は2個および4個の場合を図示したが、これに限らず、1個、3個又は5個以上であっても良い。また、図2には一例として独立した凹部51A,51Bを備えた鍵50を示したが、凹部51A及び凹部51Bに亙る範囲の1つの凹部を鍵50に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】この発明の実施形態に係る錠付装置の組立図である。
【図2】錠付装置に備えられるこの発明の実施形態に係る錠ユニットの組立図である。
【図3】(A)〜(C)は、第1の板鍵が鍵穴に挿入された状態の錠ユニットの側面断面図、A−A部断面図及びB−B部断面図である。
【図4】(A)〜(C)は、第2の板鍵が鍵穴に挿入された状態の錠ユニットの側面断面図、A−A部断面図及びB−B部断面図である。
【図5】(A)〜(C)は、第3の板鍵が鍵穴に挿入された状態の錠ユニットの側面断面図、A−A部断面図及びB−B部断面図である。
【図6】この発明の別の実施形態に係る錠ユニットの側面断面図である。
【図7】(A)は錠ユニットの平面断面図であり、(B)は(A)のB−B部における正面断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1:錠付装置
10:本体
20:錠ユニット
21:ロータケース
22:ロータ
23:鍵穴
28:モードピン
50:板鍵
51A,51B:凹部
212,213:溝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形のロータケースと、
前記ロータケース内に複数の回転位置の何れかに選択的に位置するように回転自在に挿入されたロータであって、前面に開放した軸方向の鍵穴と、前記鍵穴の内周面から半径方向に沿って外周面に連通する孔部と、を有するロータと、
前記孔部に前記ロータの半径方向に沿って移動自在に挿入されたピンと、
を備え、
前記ロータケースの内周面における前記孔部に対向する位置に、前記ロータケースの周方向の所定範囲に設けられた溝部であって前記鍵穴に挿入された板鍵によって前記ピンが嵌入可能な溝部を形成した錠ユニット。
【請求項2】
前記溝部及び前記ピンが挿入された前記穴部は、前記鍵穴の軸方向に沿って複数設けられ、
前記部数の溝部は、前記ロータケースの周方向の所定範囲が互いに異なり、
前記複数の回転位置は、ロータは、前記ロータケース内で中立位置と、前記中立位置から時計方向に沿って所定の回転角度まで回転した第1の位置と、前記中立位置から反時計方向に沿って所定の回転角度まで回転した第2の位置と、を含み、
前記複数の溝部が、中立位置にある前記ロータの孔部に対向する位置を挟んで、時計方向及び反時計方向のそれぞれに沿って形成された第1及び第2の溝部を含む請求項1に記載の錠ユニット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の錠ユニットと、前記ロータの複数の回転位置のそれぞれに応じた信号を出力するスイッチと、を備えた錠付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−121415(P2010−121415A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−298613(P2008−298613)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(000000309)IDEC株式会社 (188)