説明

開閉器

【課題】小型化が図られる開閉器を提供する。
【解決手段】ケース内において固定電極と可動電極とから構成される各相の開閉部を覆う箱体絶縁バリヤ41の上面には各避雷器53をそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線をすべて含む仮想平面に対して平行をなすように配置した。また、各避雷器53はそれらの軸線が各ブッシングの軸線に対して交わるように斜状に配置するようにした。このため、ケースの高さ寸法の短縮が可能となるとともに、ケース内において各避雷器53の配置スペースを効率よく確保することができる。従って、ケース、ひいては開閉器11の小型化が図られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、避雷器を備えた開閉器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、落雷により配電線路に生じる雷サージ電流を大地に逃がす避雷器を備えた開閉器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。開閉器は上部が開口した本体ケースと当該本体ケースの開口部を閉塞する蓋体とを備えている。本体ケース内には各相の固定電極側(電源側)及び可動電極側(負荷側)の充電部にそれぞれ対応するように複数個の円柱状の避雷器が収容されている。各避雷器は本体ケースの内部において開口部側の互いに反対側に位置する隅部に当該本体ケースの中心部付近を向くように斜めに設けられている。具体的には避雷器の基端部に設けられた接地電極は本体ケースに接続されており、同じく先端部に設けられた充電電極は固定電極側又は可動電極側の充電部に接続されている。各避雷器をそれぞれ固定電極側又は可動電極側の充電部に向けて斜状に配置することにより各避雷器の先端部の充電電極と充電部との距離の短縮化が図られていた。
【特許文献1】登録特許第3290876号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、前記従来の開閉器においては、本体ケース内に避雷器の配置スペースを確保する必要があり、その分だけ本体ケース、ひいては開閉器が大型化するという問題があった。しかも各避雷器は本体ケース内の上部隅部において中心部付近を向くように斜めに設けられていたので本体ケース、ひいては開閉器の高さ寸法の増大は避け難いものであった。また各相における固定電極側及び可動電極側の避雷器間に無駄なスペースが形成されがちであった。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、小型化が図られる開閉器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、ケースの両側壁に相毎に相対するブッシングを貫通支持し、一方のブッシングの内端部には固定電極を設けるとともに他方のブッシングの内端部には前記固定電極に対して接離可能に対応する可動電極を回動可能に設け、前記ケース内には各相の固定電極側及び可動電極側の充電部にそれぞれ対応する複数個の避雷器を収容するようにした開閉器であって、各避雷器の軸線が各ブッシングの軸線をすべて含む仮想平面に対して平行をなすように各避雷器をそれぞれ配置したことをその要旨とする。
【0006】
本発明によれば、各避雷器を例えばケース内において斜めに配置したり立てて配置したりするようにした場合と異なり、ケースの高さ寸法の短縮が可能となる。従って、ケース、ひいては開閉器の小型化が図られる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の開閉器において、各避雷器の軸線が互いに平行をなすように各避雷器をそれぞれ配置したことをその要旨とする。
本発明によれば、各避雷器の配置角度を統一することにより各避雷器をケース内に整然と収容することができる。これは、各避雷器の配置面積の節約につながる。各避雷器の配置角度が統一されていない場合、ケース内に無駄なスペースが形成されるおそれがある。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の開閉器において、各避雷器の軸線が各ブッシングの軸線に対して交わるように斜状に配置したことをその要旨とする。
本発明によれば、ケース内において各避雷器の配置スペースを効率よく確保することができる。従って、各避雷器の配置面積の増大が抑制され、ケース、ひいては開閉器の小型化が図られる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の開閉器において、前記ケース内において前記固定電極と可動電極とから構成される各相の開閉部と各避雷器との間には絶縁バリヤを設け、当該絶縁バリヤの開閉部と反対側の表面には、同相間方向において隣り合う避雷器を隔離する同相間補助絶縁隔壁と、異相間方向において隣り合う避雷器を隔離する異相間補助絶縁隔壁とを連結して設けたことをその要旨とする。
【0010】
本発明によれば、各避雷器の異相間方向における絶縁耐力が確保され、各避雷器の異相間方向における配置間隔を短縮することができる。また、各避雷器の同相間方向における絶縁耐力が確保され、各避雷器の同相間方向における配置間隔を短縮することができる。従って、ケース、ひいては開閉器の小型化が図られる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の開閉器において、前記異相間補助絶縁隔壁の一側縁には対応する避雷器の軸線と平行をなす方向に延びる屈曲壁を設けたことをその要旨とする。
【0012】
本発明によれば、異相間方向において隣り合う2つの避雷器間の絶縁距離(沿面距離)をさらに確保することができる。従って、各避雷器の異相間方向における配置間隔をいっそう短縮することができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の開閉器において、前記ケースは、一側部が開口した本体ケースと、当該本体ケースの開口部を閉塞する蓋体とを備え、各避雷器をそれぞれ前記蓋体の内部に完全に収容するようにしたことをその要旨とする。
【0014】
本発明によれば、ケースの内部に避雷器の配置スペースを確保する必要がない。そしてその分だけ、本体ケース、ひいては開閉器全体の小型化が図られる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の開閉器において、前記ケース内部の本体ケースと蓋体との分離位置には、何らかの原因でケース内が高圧となりその圧力を本体ケースと蓋体との間に形成された隙間から逃がす際にケース内から内部機器の破片が外部に飛散することを防止する飛散防止手段を設けたことをその要旨とする。
【0015】
本発明によれば、飛散防止手段を本体ケースと蓋体との分離位置に設けることにより放圧時にケース内から内部機器の破片が外部へ飛散することが効果的に抑制される。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の開閉器において、各避雷器はケースの内面における電源側及び負荷側にそれぞれ固定された支持金具に固定するようにし、前記飛散防止手段は、前記2つの支持金具と両支持金具間に固定された飛散防止部材とから構成したことをその要旨とする。
【0016】
本発明によれば、何らかの原因でケース内が高圧になった場合にその内部圧力を逃がすときに、ケースの電源側の側壁と蓋体との隙間及びケースの負荷側の側壁と蓋体との隙間から避雷器等の内部機器の破片が外部に飛散することは、両支持金具により防止される。また、両支持金具間に固定された飛散防止部材により異相間方向への破片の飛散が防止される。このため、電源側及び負荷側の飛散防止部材を別途設けるようにした場合と異なり、部品点数が低減する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、避雷器を蓋体内部において水平配置するようにしたことにより、開閉器の小型化が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を電柱に接地される開閉器に具体化した一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示すように、開閉器11のケース12は上部が開口した有底箱体状の本体ケース13と当該本体ケース13の上部開口部を閉塞する下部が開口した有蓋箱体状の蓋体14とを備えている。本体ケース13及び蓋体14はそれぞれ導電性を有する金属材料により形成されており、当該本体ケース13は接地されている。
【0019】
図3に併せ示すように、本体ケース13の上部開口部の周縁には四角環状のフランジ13aが形成されており、当該フランジ13aには複数の挿通孔13bが当該フランジ13aの周方向に所定間隔をおいて形成されている。蓋体14の下部開口部の周縁には四角環状のフランジ14aが形成されており、当該フランジ14aの上面には複数のプレート15が当該フランジ14aの周方向に所定間隔をおいて且つ側方へ突出するように固定されている。各プレート15にはそれぞれ長孔15aが形成されており、当該各プレート15は蓋体14を本体ケース13の上部に取り付けたときに当該本体ケース13の各挿通孔13bにそれぞれ対応するように配置されている。
【0020】
蓋体14のフランジ14aにおいてプレート15の長孔15aに対応する部位は舌状に切りかかれており、当該舌状の切欠部位は本体ケース13のフランジ13aの各挿通孔13bにそれぞれ対応するように形成されている。そして本体ケース13のフランジ13aと蓋体14のフランジ14aとの間に四角環状のパッキン16を介在させた状態で、ボルト17を当該フランジ13aの下方から挿通孔13b及びプレート15の長孔15aにそれぞれ挿通し、フランジ14aの上方からナット18を締め付けることにより、本体ケース13と蓋体14とは連結されている。この本体ケース13と蓋体14とを連結した結状態において、ボルト17は長孔15aの蓋体14のフランジ14aに対応する部位に位置している。
【0021】
プレート15の長孔15aを介して蓋体14を本体ケース13に固定することにより、蓋体14と本体ケース13との連結状態を保ちながら、当該蓋体14側の変形が許容される。そして当該蓋体14側の変形が許容されることにより、何らかの原因により開閉器11内が高圧となった場合にはその圧力により蓋体14側が変形して本体ケース13と蓋体14との間に隙間が形成され当該隙間から開閉器11の内部圧力を逃がすことが可能となる。
【0022】
図1に示されるように、本体ケース13の互いに対向する両側壁には電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22が3相の相毎(図1においては1相分のみ示す。)に互いに対向するように貫通支持されている。電源側ブッシング21の内端部には棒状の固定電極23が突設されており、当該固定電極23には図1に二点鎖線で示すグリッド型の消弧装置24が設けられている。負荷側ブッシング22の内端部には導電棒25が突設されており、当該導電棒25には軸26を介して可動電極27が回動可能に支持されている。
【0023】
また、本体ケース13内において、可動電極27及び固定電極23の下方には複数の電圧検出用コンデンサ(PD)28が配設されている。電圧検出用コンデンサ28は各相において電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22にそれぞれ対応して設けられている。各電圧検出用コンデンサ28の先端充電部は図示しない導体を介して電源側及び負荷側の充電部、即ち固定電極23及び導電棒25にそれぞれ接続されており、基端接地部は接地された本体ケース13に接続されている。
【0024】
一方、本体ケース13内の下部において、電源側の電圧検出用コンデンサ28及び負荷側の電圧検出用コンデンサ28との間には、複数のリンク等からなる図示しないリンク機構を介して本体ケース13の外部の図示しない操作ハンドルに作動連結された回動軸29が設けられており、当該回動軸29にはレバー30が一体回動可能に固定されている。レバー30の先端には駆動リンク31の一端が回動可能に連結されており、当該駆動リンク31の他端は可動電極27にピン32を介して回動可能に連結されている。従って、前記操作ハンドルが操作されると、可動電極27は前記リンク機構、回動軸29、レバー30及び駆動リンク31を介して軸26を中心に図1に実線で示す投入位置と同じく二点鎖線で示す開放位置との間を移動する。尚、固定電極23及び可動電極27は開閉器11の開閉部を構成する。
【0025】
<箱体絶縁バリヤ>
図2に併せ示すように、本体ケース13内には直方体状の箱体絶縁バリヤ41が相毎に独立して配置されている。箱体絶縁バリヤ41は不飽和ポリエステル樹脂等の絶縁性を有する合成樹脂材料により下部が開口した有蓋箱体状に形成されている。
【0026】
図4に併せ示すように、箱体絶縁バリヤ41の同相間方向において互いに対向する短側壁の下部にはそれぞれ電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の外周面に沿う円弧状の係合凹部41aが形成されている。箱体絶縁バリヤ41はその内部に固定電極23及び可動電極27が収容されるように配置され、両係合凹部41aを介して電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の内端部の上面間に係合支持されている。図1に示されるように、箱体絶縁バリヤ41の上面は本体ケース13の上部開口部から突出しないように、当該箱体絶縁バリヤ41の高さ及び係合凹部41aの切欠深さ等がそれぞれ設定されている。
【0027】
図5(a),(b)に示すように、箱体絶縁バリヤ41の上面には、クランク状の補助絶縁バリヤ42が突設されている。補助絶縁バリヤ42は同相間方向の中央に異相間方向へ延びるように設けられた同相間補助絶縁隔壁43及び当該同相間補助絶縁隔壁43の両端縁から同相間方向において互いに反対側へ延びるように且つ同相間補助絶縁隔壁43に直交するように設けられた2つの異相間補助絶縁隔壁44,44を備えている。同相間補助絶縁隔壁43は箱体絶縁バリヤ41の幅方向においてほぼ全長にわたって形成されており、異相間補助絶縁隔壁44は箱体絶縁バリヤ41の長側面に対してほぼ面一になるように形成されている。2つの異相間補助絶縁隔壁44,44は異相間方向において互いに反対側に位置している。2つの異相間補助絶縁隔壁44,44の同相間補助絶縁隔壁43と反対側の側縁にはそれぞれ同相間補助絶縁隔壁43側へ傾斜する屈曲壁45が形成されている。従って、箱体絶縁バリヤ41は、図4に示されるように電源側と負荷側との向きを逆向きにしても取り付け可能である。即ち、同相間方向において箱体絶縁バリヤ41の取付け方向はなく、図4における左右を反対にしても箱体絶縁バリヤ41を本体ケース13内に取り付けることができる。
【0028】
ここで、箱体絶縁バリヤ41の天井壁(上壁)において、両異相間補助絶縁隔壁44と両屈曲壁45との境界付近の内側にはそれぞれ貫通孔41bが形成されている。また、後述する避雷器53を箱体絶縁バリヤ41の上面に寝かせるように配置した際、当該避雷器53が補助絶縁バリヤ42の上縁部から突出しない程度に当該補助絶縁バリヤ42の箱体絶縁バリヤ41の上面からの突出高さが設定されている。
【0029】
<避雷器の固定態様>
図3に示されるように、本体ケース13の電源側及び負荷側の2つの長側壁の内面上部にはそれぞれ導電性を有する金属材料により長方形板状に形成された支持金具51が固定されている。支持金具51は本体ケース13の長手方向におけるほぼ全長にわたって設けられており、当該支持金具51はその全長にわたって本体ケース13の上部開口部から突出している。即ち、両支持金具51は本体ケース13と蓋体14との分離位置(本体ケース13のフランジ12aと蓋体14のフランジ14aとの接合部位)に対応するように設けられている。また、両支持金具51は短絡事故等の何らかの原因により開閉器11内が高圧となった場合に蓋体14側が変形して本体ケース13と蓋体14との間に隙間が形成され当該隙間から開閉器11の内部圧力を逃がすときに、開閉器11内から後述する避雷器53等の内部機器の破片が外部に飛散することを阻止する飛散防止部材を兼用する。
【0030】
図6に併せ示すように、両支持金具51の本体ケース13の開口部から突出した側の側縁部において、各箱体絶縁バリヤ41に対応する位置にはそれぞれL字状の切り込みを入れて内側に折り曲げることにより複数の斜状の支持片52が形成されている。即ち、各支持片52はそれぞれ電源側及び負荷側の各相に対応するように設けられている。
【0031】
各支持片52にはそれぞれ避雷器53が固定されている。具体的には各支持片52にはそれぞれ透孔52aが形成されており、各透孔52aに外方からボルト17を挿通し、当該ボルト17を避雷器53の基端部に締め付けることにより、当該避雷器53は支持片52に片持ち状態で支持されている。避雷器53の基端部には図示しない接地電極が設けられており、当該接地電極はボルト17及び支持金具51を介して本体ケース13に接続されている。避雷器53の先端部には図示しない充電電極が設けられており、当該充電電極はリード線54を介して固定電極23側又は可動電極27側の充電部、即ち固定電極23自身及び導電棒25にそれぞれ接続されている。
【0032】
避雷器53の先端部には絶縁性を有するゴム材により形成されたキャップ55が装着されており、前記リード線54はキャップ55を貫通して外部に引き出され、さらに箱体絶縁バリヤ41の天井壁に形成された貫通孔41bを介して当該箱体絶縁バリヤ41の内部に導入されている。リード線54の外径は箱体絶縁バリヤ41の貫通孔41bの内径とほぼ同じとされており、当該リード線54は貫通孔41bに対する挿通方向への移動がある程度規制されている。
【0033】
尚、本実施形態において箱体絶縁バリヤ41の天井壁は本発明の開閉部と避雷器との間の絶縁隔壁及び底壁にそれぞれ相当する。
<避雷器の配置態様>
図2に示されるように、各避雷器53の先端部は同相間補助絶縁隔壁43と異相間補助絶縁隔壁44との連結部位(コーナ部位)を向くように配置されている。即ち、各避雷器53はそれらの先端部におけるリード線54の接続部位と箱体絶縁バリヤ41の貫通孔41bとが重ならないように配置されている。
【0034】
図7に示すように、各避雷器53はそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線に対してそれぞれ交わるように斜状に配置されている。また、各避雷器53はそれらの軸線が互いに平行をなすように配置されている。さらに、各避雷器53はそれぞれ水平に配置されている。本実施形態において水平とは次のような状態をいう。即ち、各避雷器53はそれらの軸線を全て含む仮想平面S1が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線をすべて含む仮想平面S2に対して平行をなすように配置されている(水平配置)。換言すると、各避雷器53の軸線又は各避雷器53の軸線により形成される仮想平面S1が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線により形成される仮想平面S2に対して平行をなすように配置されている。即ち2つの仮想平面S1,S2はそれぞれ共通の仮想平面S3に直交する。なお、仮想平面S1が仮想平面S2に対して多少の角度(5度〜10度程度)を有するように各避雷器53を配置するようにしても差し支えない。そして本実施形態では仮想平面S1及び仮想平面S2がこのような関係にある場合も互いに平行である範囲に含む。
【0035】
図2に示されるように、各相の箱体絶縁バリヤ41を本体ケース13内に装着した状態において、異相間方向において隣り合う避雷器53は異相間補助絶縁隔壁44により隔離されている。また、各相の一対の避雷器53は同相間補助絶縁隔壁43により同相間方向において隔離されている。これにより、異相間方向及び同相間方向における各避雷器53間の絶縁が確保されている。さらに各避雷器53の軸線は補助絶縁バリヤ42の屈曲壁45に対して平行をなしており、当該屈曲壁45により各避雷器53間の絶縁距離(沿面距離)の増大が図られている。
【0036】
また図1に示されるように、各避雷器53の先端部から引き出されたリード線54はその避雷器接続側を湾曲させ、その湾曲時に形成された湾曲部位を避雷器53と箱体絶縁バリヤ41の上面との間に配置することにより、箱体絶縁バリヤ41は避雷器53により前記湾曲部位を介して下方へ押圧されている。箱体絶縁バリヤ41の下方への移動は当該箱体絶縁バリヤ41の係合凹部41aが電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の内端部に係合することにより規制される。箱体絶縁バリヤ41が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の内端部にそれぞれ押し付けられることにより、箱体絶縁バリヤ41は、本体ケース13内に固定されている。即ち箱体絶縁バリヤ41はリード線54の湾曲部位の下方への押圧と係合凹部41aの係合とにより本体ケース13内に固定されている。その結果、当該箱体絶縁バリヤ41は本体ケース13内に安定的に収容される。蓋体14を本体ケース13に取り付けた状態において、各避雷器53はそれぞれ蓋体14の内部に完全に収容されている。
【0037】
尚、図3に示されるように、両支持金具51の一端部間には飛散防止部材56が本体ケース13と蓋体14との分離位置に対応するように固定されている。この飛散防止部材56は何らかの原因により開閉器内が高圧となった場合に蓋体14側が変形して本体ケース13と蓋体14との間に隙間が形成され当該隙間から開閉器11の内部圧力を逃がすときに、開閉器11内から避雷器53等の内部機器の破片が外部に飛散することを阻止する。両支持金具51と飛散防止部材56とから飛散防止手段が構成される。
【0038】
また、図2に示されるように、両支持金具51の飛散防止部材56が固定された端部と反対側の端部間には、開閉器11の開閉動作を制御する制御回路基板57が図示しないブラケットにより固定されている。制御回路基板57は電子部品の実装面57aを上にして、即ち当該実装面57aが蓋体14側を向くように配置されており、蓋体14を取り外した際には当該実装面57aが露出するようになっている。
【0039】
<実施形態の作用及び効果>
従って、本実施形態によれば、以下の作用及び効果を得ることができる。
(1)ケース12内において固定電極23と可動電極27とから構成される各相の開閉部を覆う箱体絶縁バリヤ41の上面には各避雷器53をそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線をすべて含む仮想平面S2に対して平行をなすように配置した。このため、例えば各避雷器53をケース12内において対角線に沿うように斜めに配置したり立てて配置したりするようにした場合と異なり、ケース12の高さ寸法の短縮が可能となる。従って、ケース12、ひいては開閉器11の小型化が図られる。
【0040】
(2)各避雷器53をそれらの軸線が互いに平行をなすように配置した。各避雷器53の配置角度を統一することにより各避雷器53を本体ケース13に整然と収容することができる。これは、各避雷器53の配置面積の節約につながる。各避雷器53の配置角度が統一されていない場合、本体ケース13内に無駄なスペースが形成されるおそれがある。
【0041】
(3)各避雷器53をそれらの軸線が各ブッシングの軸線に対して交わるように斜状に配置するようにした。このため、ケース12内において各避雷器53の配置スペースを効率よく確保することができる。従って、各避雷器53の配置面積の増大が抑制され、ケース12、ひいては開閉器11の小型化が図られる。
【0042】
(4)箱体絶縁バリヤ41の上面には、同相間方向において隣り合う避雷器53を隔離する同相間補助絶縁隔壁43を各避雷器53にそれぞれ対応するように設けた。このため、各避雷器53の同相間方向における絶縁耐力が確保され、各避雷器53の同相間方向における配置間隔を短縮することができる。従って、ケース12、ひいては開閉器11の小型化が図られる。
【0043】
(5)箱体絶縁バリヤ41の上面には、異相間方向において隣り合う避雷器53を隔離する異相間補助絶縁隔壁44を各避雷器53にそれぞれ対応するように設けた。このため、各避雷器53の異相間方向における絶縁耐力が確保され、各避雷器53の異相間方向における配置間隔を短縮することができる。従って、ケース12、ひいては開閉器11の小型化が図られる。
【0044】
(6)箱体絶縁バリヤ41を相毎に設けるようにした。このため、例えばある相に対応する避雷器53だけを交換するような場合、当該相に対応する箱体絶縁バリヤ41だけを取り外せばよい。すべての箱体絶縁バリヤ41を取り外す必要はないので、メンテナンス時の作業効率を向上させることができる。
【0045】
(7)異相間補助絶縁隔壁44の一側縁には対応する避雷器53の軸線と平行をなす方向に延びる屈曲壁45を設けるようにした。このため、異相間方向において隣り合う2つの避雷器53間の絶縁距離(沿面距離)をさらに確保することができる。従って、各避雷器53の異相間方向における配置間隔をいっそう短縮することができる。
【0046】
(8)相毎の一対の避雷器53にそれぞれ対応する2つの異相間補助絶縁隔壁44は異相間方向において互いに反対側に配置し、両避雷器53を同相間方向において隔離する同相間補助絶縁隔壁43により両異相間補助絶縁隔壁44間を連結するようにした。このため、各避雷器53の同相間方向及び異相間方向における絶縁耐力が確保され、各避雷器53の同相間方向及び異相間方向における配置間隔を短縮することができる。従って、ケース12、ひいては開閉器11の小型化が図られる。また、一体形成するようにしたことにより、部品点数がいっそう低減する。
【0047】
(9)固定電極23及び可動電極27から構成される各開閉部を相毎に独立して覆うことにより異相間及び対地間の絶縁を確保する一側面が開口した有底箱体状の箱体絶縁バリヤ41を設け、当該箱体絶縁バリヤ41の天井壁に補助絶縁バリヤ42を設けるようにした。このため、複数の板状の絶縁バリヤを使用して異相間及び対地間の絶縁を確保するようにした場合と異なり、部品点数が低減する。また当該箱体絶縁バリヤ41の上面に補助絶縁バリヤ42を一体形成するようにしたことにより、部品点数がいっそう低減する。
【0048】
(10)避雷器53はケース12の内面における電源側及び負荷側にそれぞれ固定された支持金具51に固定するようにした。このため、支持金具51を利用して避雷器53をケース12に簡単に固定することができる。
【0049】
(11)支持金具51の側縁部にはL字状の切り込みを入れて内側に折り曲げることにより斜状の支持片52を形成し、当該支持片52に避雷器53を固定するようにした。このため、部品点数を増やすことなく、避雷器53をケース12に固定することができる。また、避雷器53の配置角度は支持片52の傾斜の度合いで決まる。このため、避雷器53を支持片52に固定するだけで、当該避雷器53はケース12に対して所望の角度で且つ所望の位置に配置固定される。従って、避雷器53の微妙な位置決め作業は不要となり、開閉器11の組み立て作業効率を向上させることができる。
【0050】
(12)何らかの原因でケース12内が高圧となった場合、当該内部圧力を逃がすときにケース12内から内部機器の破片が飛散することを防止する飛散防止手段を本体ケース13と蓋体14との分離位置に対応するように設けた。このため、その内部圧力を逃がすときに、ケース12の電源側の側壁と蓋体14との隙間及びケース12の負荷側の側壁と蓋体14との隙間から避雷器53等の内部機器の破片が外部に飛散することは防止される。
【0051】
(13)飛散防止手段を両支持金具51と両支持金具間に固定された飛散防止部材56とから構成するようにした。両支持金具51により飛散防止部材を兼用するようにしたため、電源側及び負荷側の飛散防止部材を別途設けるようにした場合と異なり、部品点数が低減する。また、飛散防止部材56を両支持金具51間に固定するようにしたため、容易に取り付けでき、作業効率を向上させることができる。さらには、本体ケース13に飛散防止部材56を固定するための固定部を別途設ける必要がない。従って、開閉器11の構成の簡素化が図られる。
【0052】
(14)箱体絶縁バリヤ41は相毎に相対する一対の電源側ブッシング21と負荷側ブッシング22との間に上方から箱体絶縁バリヤ41の係合凹部41aが電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の内端部に係合することにより位置決め状態で載置するようにした。そして、箱体絶縁バリヤ41の天井壁には、避雷器53と電源側又は負荷側の充電部と接続するリード線54を挿通可能とした貫通孔41bを当該避雷器53のリード線接続部位と重ならないように形成した。さらにリード線54を挿通した際に避雷器接続側を湾曲させ、その湾曲時に形成された湾曲部位を避雷器53と箱体絶縁バリヤ41の天井壁との間に配置することにより、避雷器53により箱体絶縁バリヤ41が前記湾曲部位を介して下方へ押圧されるようにした。このため、箱体絶縁バリヤ41は、リード線54の湾曲部位の下方への押圧と係合凹部41aの係合とにより本体ケース13内に固定される。即ち、当該箱体絶縁バリヤ41を本体ケース13内に安定的に収容することができる。
【0053】
(15)両支持金具51の一側部間には開閉部の開閉動作を制御する制御回路基板57をその実装面57aが蓋体側を向くように設けるようにした。電柱に支持された開閉器11を地上に降ろして蓋体14を取り外せば制御回路基板57の実装面57aが露出することにより、当該制御回路基板57のメンテナンスを簡単に行うことができる。
【0054】
(16)各避雷器53をそれぞれ蓋体14の内部に完全に収容するようにした。このため、本体ケース13の内部に避雷器53の配置スペースを確保する必要がない。そしてその分だけ、本体ケース13、ひいては開閉器11全体の小型化が図られる。
【0055】
(17)箱体絶縁バリヤ41は取付け方向がない。即ち箱体絶縁バリヤ41は電源側と負荷側とで向きを逆にしても取り付け可能となっている。このため、開閉器11の組み立て作業効率を向上させることができる。
【0056】
<他の実施形態>
尚、前記実施形態は、次のように変更して実施してもよい。
・各避雷器53は、図8(a)〜図8(g)に示されるように配置してもよい。即ち、図8(a)に示すように、電源側の避雷器53と負荷側の避雷器53を互いに交差するように配置してもよい。この場合、電源側の各避雷器53の軸線は互いに平行をなすように、また負荷側の各避雷器53の軸線は互いに平行をなすように各避雷器53を配置する。また、図8(b)に示すように、相毎の一対の避雷器53の先端部が互いに対向するように各避雷器53を配置するようにしてもよい。また、図8(c)に示すように、各避雷器53をそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線と平行をなすように、且つ同相間方向において互いに重なるように配置してもよい。また、図8(d)に示すように、各避雷器53をそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線と平行をなし、且つ相毎の一対の避雷器53の先端部が異相間方向において若干ずれた状態で互いに対向するように配置してもよい。また、図8(e)に示すように、各避雷器53をそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線と交差するように斜状に且つ各避雷器53の軸線が互いに平行をなすように配置すると共に、各避雷器53が同相間方向において重なるように配置するようにしてもよい。また、図8(f)に示すように、各避雷器53をそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線と平行をなし、且つ相毎の一対の避雷器53の先端部が互いに対向するように配置してもよい。ただし、前述した図8(a)〜図8(f)に示される場合であれ、各避雷器53はそれらの軸線が電源側ブッシング21及び負荷側ブッシング22の軸線をすべて含む仮想平面S2に対して平行をなすように配置する。
【0057】
・電源側及び負荷側の支持金具51は一体形成するようにしてもよい。例えば支持金具を四角枠状に形成する。このようにすれば、部品点数が低減する。
・可動電極27は下方へ回動するようにし、開閉器11の下部に箱状の絶縁バリヤを設けるようにした。このとき、本体ケース13はその下部が開口するように形成し、当該下部開口部を閉塞するように蓋体14を設ける。
【0058】
・相毎に設けられた箱体絶縁バリヤ41を射出成型等により一体形成するようにしてもよい。このようにすれば部品点数が低減する。
・箱体絶縁バリヤ41と補助絶縁バリヤ42とを別部材としてもよい。
【0059】
・箱体絶縁バリヤ41を別部材である複数の板状の絶縁バリヤ、即ち、互いに対向する一対の短側壁、同じく一対の長側壁及びそれらを上部で連結する天井壁を組み合わせることにより構成するようにしてもよい。また、箱体絶縁バリヤ41の天井壁(上壁)のみ別部材とし、着脱可能にしてもよい。このようにすれば、ある相の避雷器53を交換する場合、そのある相の箱体絶縁バリヤ41の天井壁だけを取り外せば、避雷器53の交換が可能となる。
【0060】
<他の技術的思想>
次に、前記実施形態及び別の実施形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
・相毎の一対の避雷器がそれらの軸線方向において互いに対向するように各避雷器を配置するようにしたこと。本発明のように構成した場合であれ、ケースの高さ寸法の短縮が可能となる。 ・前記絶縁隔壁は相毎に設け、各絶縁隔壁の開閉部と反対側の表面にはそれぞれ異相間方向において隣り合う避雷器を隔離する異相間補助絶縁隔壁を各避雷器にそれぞれ対応するように設けたこと。本発明によれば、例えばある相に対応する避雷器だけを交換するような場合、当該相に対応する箱体絶縁バリヤだけを取り外せばよい。すべての箱体絶縁バリヤを取り外す必要はないので、メンテナンス時の作業効率を向上させることができる。
【0061】
・各開閉部を相毎に独立して覆うことにより異相間及び対地間の絶縁を確保する一側面が開口した有底箱体状の箱体絶縁バリヤを設け、前記絶縁隔壁は前記箱体絶縁バリヤの底壁であること。本発明によれば、複数の板状の絶縁バリヤを使用して異相間及び対地間の絶縁を確保するようにした場合と異なり、部品点数が低減する。また箱体絶縁バリヤの底壁を前記絶縁隔壁として共用されることにより部品点数のさらなる低減が図られる。
【0062】
・前記支持金具の側縁部にはL字状の切り込みを入れて内側に折り曲げることにより斜状の支持片を形成し、当該支持片に避雷器を固定するようにしたこと。本発明によれば、部品点数を増やすことなく避雷器をケースに固定することができる。また、避雷器の配置角度は支持片の傾斜の度合いで決まるので、避雷器を支持片に固定するだけで、当該避雷器はケースに対して所望の位置に配置固定される。従って、避雷器の微妙な位置決め作業は不要となり、開閉器の組み立て作業効率を向上させることができる。
【0063】
・前記ケースは、上部又は下部が開口した有底箱体状の本体ケースと、当該本体ケースの開口部を閉塞する蓋体とを備え、前記蓋体はボルト及びナットにより本体ケースの開口端部に固定するようにし、当該本体ケースと蓋体とから構成されるケース内が高圧となった際には前記蓋体側が変形して本体ケースと蓋体との間に隙間が形成され当該隙間からケースの内部圧力を逃がすようにし、両支持金具間には、前記内部圧力を逃がす際にケース内から内部機器の破片が外部に飛散することを防止する飛散防止部材を本体ケースと蓋体との分離位置に対応するように設けた。本発明によれば、ケースに飛散防止部材を固定するための固定部を別途設ける必要がない。従って、ケース、ひいては開閉器の構成の簡素化が図られる。
【0064】
・前記箱体絶縁バリヤは相毎に相対する一対のブッシング間に上方から載置するようにし、前記絶縁バリヤの底壁には、前記避雷器と電源側又は負荷側の充電部と接続するリード線を挿通可能とした貫通孔を当該避雷器のリード線接続部位と重ならないように形成し、前記リード線の避雷器接続側を湾曲させるとともに当該湾曲部位を避雷器と箱体絶縁バリヤの底壁との間に配置することにより、避雷器により箱体絶縁バリヤが前記湾曲部位を介して下方へ押圧されるようにしたこと。本発明によれば、箱体絶縁バリヤは電源側ブッシング及び負荷側ブッシングの内端部にそれぞれ押し付けられるので、当該箱体絶縁バリヤはケース内に安定的に収容される。
【0065】
・前記両支持金具の一側部間には開閉部の開閉動作を制御する制御回路基板をその実装面が蓋体側を向くように設けるようにしたこと。本発明によれば、蓋体を外せば制御回路基板の実装面が露出することにより、当該基板のメンテナンスを簡単に行うことができる。
【0066】
・前記避雷器のリード線接続部位は絶縁性を有する材料により形成されたキャップにより覆うようにしたこと。本発明によれば、各避雷器間の絶縁がいっそう確保され、各避雷器をさらに近接して配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本実施形態の開閉器の正断面図。
【図2】同じく同じく蓋体並びに一相分の避雷器及び箱体絶縁バリヤを取り外した状態の開閉器の平面図。
【図3】同じく開閉器の分解斜視図。
【図4】同じく箱体絶縁バリヤの取付け状態を示す概略斜視図。
【図5】(a)は同じく箱体絶縁バリヤの平面図、(b)は同じく箱体絶縁バリヤの正面図。
【図6】同じく避雷器の支持金具に対する取付け状態を示す概略斜視図。
【図7】同じく電源側ブッシング及び負荷側ブッシングに対する避雷器の配置状態を示す概略斜視図。
【図8】(a)〜(f)はそれぞれ別の実施形態における各避雷器の配置状態を示す概略平面図。
【符号の説明】
【0068】
11…開閉器、12…ケース、17…ボルト、18…ナット、21…電源側ブッシング、22…負荷側ブッシング、23…開閉部を構成する固定電極、27…開閉部を構成する可動電極、41…箱体絶縁バリヤ、43…同相間補助絶縁隔壁、44…異相間補助絶縁隔壁、45…屈曲壁、51…支持金具、52…支持片、53…避雷器、54…リード線、
55…キャップ、56…飛散防止部材、57…制御回路基板、57a…実装面、
S2…電源側ブッシング及び負荷側ブッシングの軸線をすべて含む仮想平面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの両側壁に相毎に相対するブッシングを貫通支持し、一方のブッシングの内端部には固定電極を設けるとともに他方のブッシングの内端部には前記固定電極に対して接離可能に対応する可動電極を回動可能に設け、
前記ケース内には各相の固定電極側及び可動電極側の充電部にそれぞれ対応する複数個の避雷器を収容するようにした開閉器であって、
各避雷器の軸線が各ブッシングの軸線をすべて含む仮想平面に対して平行をなすように各避雷器をそれぞれ配置した開閉器。
【請求項2】
請求項1に記載の開閉器において、
各避雷器の軸線が互いに平行をなすように各避雷器をそれぞれ配置した開閉器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の開閉器において、
各避雷器の軸線が各ブッシングの軸線に対して交わるように斜状に配置した開閉器。
【請求項4】
前記ケース内において前記固定電極と可動電極とから構成される各相の開閉部と各避雷器との間には絶縁バリヤを設け、当該絶縁バリヤの開閉部と反対側の表面には、同相間方向において隣り合う避雷器を隔離する同相間補助絶縁隔壁と、異相間方向において隣り合う避雷器を隔離する異相間補助絶縁隔壁とを連結して設けた請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の開閉器。
【請求項5】
請求項4に記載の開閉器において、
前記異相間補助絶縁隔壁の一側縁には対応する避雷器の軸線と平行をなす方向に延びる屈曲壁を設けた開閉器。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の開閉器において、
前記ケースは、一側部が開口した本体ケースと、当該本体ケースの開口部を閉塞する蓋体とを備え、
各避雷器をそれぞれ前記蓋体の内部に完全に収容するようにした開閉器。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の開閉器において、
前記ケース内部の本体ケースと蓋体との分離位置には、ケース内が高圧となりその圧力を本体ケースと蓋体との間に形成された隙間から逃がす際にケース内から内部機器の破片が外部に飛散することを防止する飛散防止手段を設けた開閉器。
【請求項8】
請求項7に記載の開閉器において、
各避雷器はケースの内面における電源側及び負荷側にそれぞれ固定された支持金具に固定するようにし、
前記飛散防止手段は、前記2つの支持金具と両支持金具間に固定された飛散防止部材とから構成した開閉器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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