説明

陣痛緩和具

【課題】本発明は、陣痛緩和を満たし、使用時の握力及び手首の疲労を軽減し長時間押し続けられる陣痛緩和具を提供する。
【解決手段】曲率半径が大小異なる上下凸面中央部分をそれぞれ押圧部とする鶏卵形の押圧体と、円筒状で、その少なくとも一方の端面に前記2つの押圧部が上下何れの向きでも前記押圧体がその横断面の最大径位置まで嵌入して保持される押圧体保持凹部が形成されている手持保持体とからなる陣痛緩和具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は出産の陣痛を緩和する事を図った携帯用具に関する。
【背景技術】
【0002】
陣痛とは、非特許文献1に記述する子宮が収縮しているとき子宮の筋肉が縮んでいてそれを痛みとして感じている。また、赤ちゃんが産道を下がっていくときに周辺の骨や筋肉、臓器などを圧迫する痛み、会陰の皮膚が薄く伸ばされる痛み等が同時に起こり下腹部全体が痛いように感じる。
【0003】
従来出産時の陣痛は非特許文献2には、緩和として、会陰部に力一杯圧力をかけると痛みが緩和するためげんこつや野球ボールまたはテニスボールやゴルフボールが使用されている。(8図参照)
【非特許文献1】
【0004】
「はじめての妊娠・出産育児」赤十字第二産科部長 竹中正人著 ナツメ社 出産185ページ248の2行から10行。
【非特許文献2】
【0005】
「安全大百科」出産方法選びから新生児まで たまごクラブ特別編集。株式会社ベネッセコーポレィション(平成19年9月30日発刊)陣痛を乗り切るコツをつかもう。67ページポイント5 19行から31行。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし従来の、げんこつや野球またはテニスボールなどで会陰部に力一杯、圧力をかけると痛みが緩和するには圧力不足及び圧位置及び押圧範囲の不安定が生じる。
【0007】
また使用時に於いてもテニスボールを手に掴んで長時間押し当てる事による握力と手首の疲労で使用時に負担があり押し続ける事が出来ない。
【0008】
また、一人で野球またはテニスボールで会陰部を圧迫する場合ボールの上に会陰部をのせて圧迫するが球体により安定した圧迫がしづらい。
【0009】
本発明はこのような従来の構成が有していた問題を解決をしようとするものであり陣痛緩和を満たし、使用時の握力及び手首の疲労を軽減し長時間押し続けられる事また、一人で会陰部を圧迫する事を目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
曲率半径が大小異なる上下凸面中央部分をそれぞれ押圧部とする鶏卵形の押圧体と、円筒状で、その少なくとも一方の端面に前記2つの押圧部が上下何れの向きでも前記押圧体がその横断面の最大径位置まで嵌入して保持される押圧体保持凹部が形成されている手持保持体とからなるものである。
【0011】
また、手持保持体は、両方の端面にそれぞれサイズの異なる押圧体に適合する押圧体保持凹部を形成することにより押圧範囲の選定ができる。
【発明の効果】
【0012】
上述したように本発明の陣痛緩和具は、曲率半径が大小異なる上下凸面中央部分をそれぞれ押圧部とする鶏卵形の押圧体がその横断面の最大径位置まで嵌入して保持される押圧体保持凹部が形成されている手持保持体とからなるものであり陣痛緩和に適合する押圧部の選定を可能とし金属、木製、硬質ゴム、樹脂及び古紙混合樹脂成型等で作成することで硬質で安定した押し方が出来るのでより一層の効果が得られる。
【0013】
また使用時の握力及び手首の疲労軽減のための円筒形手持保持体を要し球体を取り付け使用する事により、球体と指の空間がなくなり指の負担が軽減でき握力を増すことになる。指が疲れ握力を緩めたりしても手のひらで押し続ける事が可能となり継続して作業ができる。
【0014】
また、硬質な鶏卵形状にした押圧体と手持保持体を分離させて野球及びテニスボールや他の球体も手持保持体に設置使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の陣痛緩和具の斜視図である。
【図2】本発明の陣痛緩和具の側面断面図である。
【図3】本発明の陣痛緩和具の押圧部上部4a使用設置の側面断面図である。
【図4】本発明の陣痛緩和具の押圧部の最大径部Dと図3のA−Aの押圧体断面図である。
【図5】本発明の陣痛緩和具の手持部上下両面設置式の側面断面図である。
【図6】本発明の陣痛緩和具の手持部上下両面設置式の押圧部設置時の側面断面図である。
【図7】本発明の陣痛緩和具の使用の図である。
【図8】従来の野球、テニスボール等の使用の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図8に基ずいて説明する。
【実施例】
【0017】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
【0018】
図1に示す1の陣痛緩和具を用い、図7に示す体勢にて会陰部に力一杯圧力をかけると陣痛が緩和された。
【0019】
図2の4a、4bに示す曲率半径が大小異なる上下凸面中央部分をそれぞれ押圧部とする鶏卵形押圧体3の押圧下部4bを図2に示す2の手持体の押圧体保持凹部6に嵌入して保持する、または図4に示す2の手持体の押圧体保持凹部6に押圧上部4aを嵌入して保持することで、押圧範囲の大小が選定できた。
【0020】
また図5に示す両方の端面にそれぞれサイズの異なる押圧体に適合する押圧体保持凹部8a,8bが形成されている7の手持体により図6(1)に示す鶏卵形押圧体3を凹部8aに嵌入して保持する。また図6(2)示す小押圧体9を押圧体保持凹部8bに嵌入して保持することができ曲率半径が大小異なる上下凸面中央部分をそれぞれ押圧部とする鶏卵形押圧体3、小鶏卵形押圧体9により4種の押圧範囲の適合を選定できた。
【0021】
従来、陣痛緩和として野球及びテニスボールやゴルフボールを使用しているが硬度による押圧力及び押圧範囲等において陣痛緩和効果に不足が生じている。本発明は金属、木製、硬質ゴム、樹脂及び古紙混合樹脂成型等で作成することで硬質で安定した押し方が出来るのでより一層の効果が得られた。
【0022】
図8に示す陣痛緩和として野球及びテニスボールやゴルフボールを手に持って会陰部に力一杯押圧すると球を握る指と手首に負荷がかかり継続して押圧する事ができないが手持体2を使用することで指の握力が減少したときに手のひらで押圧できたので指を休ませることができた。
【0023】
また図8(c)が示す一人で押圧する場合球状の不安定と球具のサイズにより押圧力が減少し陣痛緩和効果が得られづらいので図2の3押圧体を図2の2手持体に設置することで安定した押圧が得られた。
【0024】
図4に示す手持体2に鶏卵形押圧体3を嵌入して保持する時の空気ぬき孔、及び手持体2から鶏卵形押圧体3を取り外す時の押し出し孔として貫通孔5を形成されていることで取り付け、取り外しが容易であった。
【符号の説明】
【0025】
1 陣痛緩和具
2 手持体
3 押圧体
4a 押圧上部
4b 押圧下部
5 貫通孔
6 押圧体保持凹部
7 上下両面式手持体
8a 上部押圧体保持凹部
8b 下部押圧体保持凹部
9 下部設置用押圧体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲率半径が大小異なる上下凸面中央部分をそれぞれ押圧部とする鶏卵形の押圧体と、円筒状で、その少なくとも一方の端面に前記2つの押圧部が上下何れの向きでも前記押圧体がその横断面の最大径位置まで嵌入して保持される押圧体保持凹部が形成されている手持保持体とからなる陣痛緩和具。
【請求項2】
手持保持体は、両方の端面にそれぞれサイズの異なる押圧体に適合する押圧体保持凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の陣痛緩和具。
【請求項3】
手持保持体の中心部に貫通孔が形成されている事を特徴とする請求項1又は2記載の陣痛緩和具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−214061(P2010−214061A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91536(P2009−91536)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(508037511)
【Fターム(参考)】