説明

除草用組成物及び雑草の防除方法

【課題】雑草に対して優れた防除効果を有する組成物などを提供すること。
【解決手段】3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとを含有する除草用組成物は、雑草に対して優れた防除効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草用組成物及び雑草の防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、雑草の防除を目的とした多くの化合物が見出され、これらを有効成分とした除草剤が開発されている(例えば、特許文献1及び2ならびに非特許文献1参照)。例えば、特許文献1には、ある種のイソオキサゾリン化合物とアトラジン等とを含む除草剤が開示され、特許文献2には、除草剤有効成分として、ある種の縮合複合環スルホニル尿素化合物が開示される。
しかしながら、なおも、優れた雑草防除効果を有する除草剤の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−2324号公報
【特許文献2】特開2004−123690号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】クロッププロテクションハンドブック2003(Crop Protection Handbook、Vol.89(2003)、Meister Publishing Company、ISBN:1−892829−06−1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、雑草に対して優れた防除効果を有する組成物及び雑草の防除方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、雑草に対して優れた防除効果を有する組成物及び雑草の防除方法を見出すべく鋭意研究した結果、3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとを用いることにより、効果的に雑草を防除できることを見出し、本発明に至った。
【0007】
即ち本発明は、以下のものである。
[1] 3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとを含有する除草用組成物。
[2] 3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの含有割合が、重量比で1:0.05〜1:4である[1]記載の除草用組成物。
[3] 3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの含有割合が、重量比で1:0.25〜1:2である[1]記載の除草用組成物。
[4] 3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの有効量を、雑草又は雑草の発生が予測される場所に施用することを特徴とする雑草の防除方法。
[5] 3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの施用量の割合が、重量比で1:0.05〜1:4である[4]記載の防除方法。
[6] 3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの施用量の割合が、重量比で1:0.25〜1:2である[4]記載の防除方法。
[7] 雑草又は雑草の発生が予測される場所が、水田の雑草又は水田である[4]〜[6]いずれか一項記載の防除方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、雑草を効果的に防除することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとを用いて雑草を防除するものである。
【0010】
本発明に用いられる3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾール(3-[[(2,5-dichloro-4-ethoxyphenyl)methyl]sulfonyl]-4,5-dihydro-5,5-dimethylisoxazole)は、下記式(1):
【化1】

で示される化合物(以下、本化合物(1)と記す。)であり、例えば特開2004−2324号公報に記載されており、同公報に記載される方法で製造することができる。
【0011】
本発明に用いられる2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミド(2-chloro-N-[[(4,6-dimethoxy-2-pyrimidinyl)amino]carbonyl]-6-propylimidazo[1,2-b]pyridazine-3-sulfonamide)は、下記式(2):
【化2】

で示される化合物(以下、本化合物(2)と記す。)であり、例えば特開2004−123690号公報に記載されており、同公報に記載される方法で製造することができる。
【0012】
本発明の除草用組成物は、雑草又は雑草の発生が予測される場所に、通常の除草剤と同様に雑草を防除するために用いることができる。雑草の発生が予測される場所としては、例えば、畑、水田、芝生、果樹園等の農耕地及び非農耕地が挙げられる。
【0013】
本発明の除草用組成物で防除できる雑草としては、例えば次のものが挙げられる。
メヒシバ、オヒシバ、エノコログサ、アキノエノコログサ、キンエノコログサ、イヌビエ、オオクサキビ、テキサスパニカム、メリケンニクキビ、セイバンモロコシ、シャッターケーン、ギョウギシバ、カラスムギ、ネズミムギ、ブラックグラス、ウマノチャヒキ、アレチノチャヒキ、ヒメカナリークサヨシ、セイヨウヌカボ、スズメノカタビラ、シバムギ、コゴメガヤツリ、ハマスゲ、キハマスゲ、スベリヒユ、アオゲイトウ、ホナガアオゲイトウ、イチビ、アメリカキンゴジカ、ソバカズラ、サナエタデ、アメリカサナエタデ、ハルタデ、ナガバギシギシ、エゾノギシギシ、イタドリ、シロザ、ホウキギ、イヌタデ、イヌホオズキ、シロバナチョウセンアサガオ、マルバアサガオ、アメリカアサガオ、マルバアメリカアサガオ、マメアサガオ、セイヨウヒルガオ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、オナモミ、野生ヒマワリ、イヌカミツレ、カミツレ、コーンマリーゴールド、オロシャギク、ブタクサ、オオブタクサ、ヒメムカシヨモギ、ヨモギ、セイタカアワダチソウ、アメリカツノクサネム、エビスグサ、フロリダベガーウィード、シロツメクサ、クズ、カラスノエンドウ、ツユクサ、マルバツユクサ、ヤエムグラ、ハコベ、ワイルドラディッシュ、ノハラガラシ、ナズナ、オオイヌノフグリ、フラサバソウ、フィールドパンジー、ワイルドパンジー、ヒナゲシ、ワスレナグサ、オオトウワタ、トウダイグサ、オオニシキソウ、アメリカフウロ、オランダフウロ、スギナ等の畑地雑草、タイヌビエ、ヒメタイヌビエ、タマガヤツリ、コゴメガヤツリ、ヒデリコ、マツバイ、イヌホタルイ、タイワンヤマイ、ミズガヤツリ、クログワイ、コウキヤガラ、シズイ、コナギ、アゼナ、アブノメ、キカシグサ、ヒメミソハギ、ミゾハコベ、チョウジタデ、ウリカワ、ヘラオモダカ、オモダカ、ヒルムシロ、セリ、ミズハコベ、アゼトウガラシ、アメリカアゼナ、タカサブロウ、イボクサ、キシュウスズメノヒエ、エゾノサヤヌカグサ、タケトアゼナ、オオアブノメ、ホソバヒメミソハギ、タウコギ、アメリカセンダングサ、クサネム、アメリカツノクサネム、アゼガヤ、藻類等の水田雑草。
【0014】
本発明の除草用組成物は、以下に挙げる「作物」に包含される植物を栽培する農耕地において、当該農耕地の雑草を防除することができる。ただし、これらの植物は例示であり、これらに限定されるものではない。
【0015】
「作物」:
農作物:トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等、
野菜:ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス等)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等、
花卉、
観葉植物、
果樹:仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ等、
果樹以外の樹;チャ、クワ、花木、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ)等。
【0016】
上記「作物」には、イソキサフルトール等のHPPD(4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ)阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のALS(アセト乳酸合成酵素)阻害剤、EPSPS(5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ)阻害剤、グルタミン合成酵素阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ阻害剤、オーキシン系除草剤、ブロモキシニル等の除草剤に対する耐性が、古典的な育種法、もしくは遺伝子組換え技術により付与された作物も含まれる。
【0017】
古典的な育種法により耐性が付与された「作物」としては、例えば、イマゼタピル等のイミダゾリノン系除草剤耐性のクリアーフィールド(Clearfield)<登録商標>カノーラ、チフェンスルフロンメチル等のスルホニル尿素系ALS阻害型除草剤耐性のSTSダイズ、並びに、トリベニュロンメチル等のALS阻害型除草剤に耐性のエクスプレス(Express)<登録商標>ヒマワリがある。同様に古典的な育種法によりトリオンオキシム系、アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤などのアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性が付与された作物の例として、SRコーン等がある。アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性が付与された作物は、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)87巻、7175〜7179頁(1990年)等に記載されている。
【0018】
遺伝子組換え技術により耐性が付与された「作物」としては、例えば、EPSPS阻害剤に耐性のEPSPS遺伝子を持ったグリホサート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ及びテンサイ品種が挙げられ、ラウンドアップレディ(RoundupReady)<登録商標>、アグリシュワー(Agrisure)<登録商標>及びグリトール(Gly−Tol)<登録商標>の商品名で販売されており、また、グルホシネート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ及びナタネ品種が、リバティーリンク(LibertyLink)<登録商標>等の商品名で既に販売されている。同様に遺伝子組換え技術によるブロモキシニル耐性のワタはBXNの商品名で既に販売されている。同様にグリホサートおよびALS阻害剤の両方に耐性であるトウモロコシ、ダイズの品種があり、オプティマム(Optimum)<登録商標>ガット(GAT)<登録商標>の商品名が公開されている。
【0019】
アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の変異アセチルCoAカルボキシラーゼがウィード・サイエンス(Weed Science)53巻、728〜746頁(2005年)等に報告されており、こうした変異アセチルCoAカルボキシラーゼ遺伝子を遺伝子組換え技術により作物に導入するか、もしくは抵抗性付与に関わる変異を作物アセチルCoAカルボキシラーゼに導入する事により、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の作物を作出することができる。さらに、キメラプラスティ技術(Gura T. 1999. Repairing the Genome’s Spelling Mistakes. Science 285: 316−318.)に代表される塩基置換変異導入核酸を植物細胞内に導入して植物のアセチルCoAカルボキシラーゼ遺伝子やALS遺伝子に部位特異的アミノ酸置換変異を導入することにより、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤やALS阻害剤に耐性の植物を作出することができる。
【0020】
また、シュードモナス・マルトフィリア(Pseudomonas maltophilia)より単離されたジカンバモノオキシゲナーゼ(dicamba monooxygenase)を含むジカンバの分解酵素をコードする遺伝子を導入し、ジカンバに耐性のダイズ等の作物を作出することができる(Behrens et al.2007年 Dicamba Resistance:Enlarging and Preserving Biotechnology−Based Weed Management Strategies.Science316:1185−1188)。
アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ(aryloxyalkanoate dioxygenase)をコードする遺伝子を導入し、2,4−D、MCPA、ジクロプロップ、メコプロップのようなフェノキシ系除草剤、フルロキシピル、トリクロピルのようなピリジンオキシ酢酸系と、キザロホップ−P−エチル、ハロキシホップ−P−メチル、フルアジホップ−P−ブチル、ジクロホロップ、フェノキサプロップ−P−エチル、メタミホップ、シハロホップ−ブチル、クロジナホップ−プロパルギルのようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤の、両方の除草剤系統に対して耐性となる作物を作出することができ(WO2005/107437、WO2007/053482、WO2008/141154)、DHT作物と呼ばれている。
【0021】
さらに、HPPD阻害剤に対して抵抗性を示すHPPDをコードする遺伝子を導入し、HPPD阻害剤に耐性の植物を作出することができる(US2004/0058427)。HPPD阻害剤によりHPPDが阻害されても、別の代謝経路でHPPDの生成物であるホモゲンチジン酸を合成できるような遺伝子を導入し、結果としてHPPD阻害剤に対して耐性を示す植物を作出することができる(WO02/036787)。HPPDを過剰に発現させる遺伝子を導入し、HPPD阻害剤の存在下においても、植物の生育に影響が出ないまでの量のHPPDを生産させ、結果としてHPPD阻害剤に対して耐性を示す植物を作出することができる(WO96/38567)。また、前出のHPPDを過剰に発現させる遺伝子の導入に加え、さらに、HPPDの基質であるp−ヒドロキシフェニルピルビン酸の生成量を増加させるためにプレフェナレートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を導入して、HPPD阻害剤に対して耐性を示す植物を作出できる(Rippert P et.al. 2004 Engineering plant shikimate pathway for production of tocotrienol and improving herbicide resistance. Plant Physiol. 134:92−100)。
【0022】
上記「作物」には、古典的な育種法によりセンチュウやアブラムシに対して耐性を付与した植物も含まれる。例として、アブラムシに耐性を付与するRAG1(Resistance Aphid Gene 1)遺伝子を導入したダイズが挙げられる。
【0023】
上記「作物」には、遺伝子組換え技術を用いて、例えば、バチルス属で知られている選択的毒素等を合成する事が可能となった植物も含まれる。
この様な遺伝子組換え植物で発現される殺虫性毒素としては、例えばバチルス・セレウス(Bacillus cereus)やバチルス・ポピリエ(Bacillus popilliae)由来の殺虫性タンパク;バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来のCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1またはCry9C等のδ−エンドトキシン、VIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A等の殺虫性タンパク;線虫由来の殺虫性タンパク;さそり毒素、クモ毒素、ハチ毒素または昆虫特異的神経毒素等の動物によって産生される毒素;糸状菌類毒素;植物レクチン;アグルチニン;トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン、パパイン阻害剤等のプロテアーゼ阻害剤;リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、サポリン、ブリオジン等のリボゾーム不活性化タンパク(RIP);3−ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド−UDP−グルコシルトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ等のステロイド代謝酵素;エクダイソン阻害剤;HMG−CoAリダクターゼ;ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤等のイオンチャネル阻害剤;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモン受容体;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ等が挙げられる。
【0024】
またこの様な遺伝子組換え植物で発現される毒素として、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1またはCry9C等のδ−エンドトキシンタンパク、VIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A等の殺虫性タンパクのハイブリッド毒素、一部を欠損した毒素、修飾された毒素も含まれる。ハイブリッド毒素は、組換え技術を用いて、これらタンパクの異なるドメインの新しい組み合わせによって作り出される。一部を欠損した毒素としては、アミノ酸配列の一部を欠損したCry1Abが知られている。修飾された毒素としては、天然型毒素のアミノ酸の1つまたは複数が置換されている。
これら毒素の例およびこれら毒素を合成する事ができる遺伝子組換え植物は、例えば、EP−A−0374753、WO93/07278、WO95/34656、EP−A−0427529、EP−A−451878、WO03/052073等に記載されている。
これらの遺伝子組換え植物に含まれる毒素は、特に、甲虫目害虫、双翅目害虫、鱗翅目害虫への耐性を植物へ付与する。
【0025】
また、1つもしくは複数の殺虫性の害虫抵抗性遺伝子を含み、1つまたは複数の毒素を発現する遺伝子組換え植物は既に知られており、いくつかのものは市販されている。これら遺伝子組換え植物の例として、イールドガード(YieldGard)<登録商標>(Cry1Ab毒素を発現するトウモロコシ品種)、イールドガードルートワーム(YieldGard Rootworm)<登録商標>(Cry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、イールドガードプラス(YieldGard Plus)<登録商標>(Cry1AbとCry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、ハーキュレックスI(Herculex I)<登録商標>(Cry1Fa2毒素とグルホシネートへの耐性を付与する為のホスフィノトリシン N−アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現するトウモロコシ品種)、NuCOTN33B<登録商標>(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、ボルガードI(Bollgard I)<登録商標>(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、ボルガードII(Bollgard II)<登録商標>(Cry1AcとCry2Ab毒素を発現するワタ品種)、VIPCOT<登録商標>(VIP毒素を発現するワタ品種)、ニューリーフ(NewLeaf)<登録商標>(Cry3A毒素を発現するジャガイモ品種)、ネイチャーガード アグリシュアー GT アドバンテージ(NatureGard<登録商標>Agrisure<登録商標>GT Advantage)(GA21 グリホサート耐性形質)、アグリシュアー CB アドバンテージ(Agrisure<登録商標> CB Advantage)(Bt11コーンボーラー(CB)形質)、プロテクタ(Protecta)<登録商標>等が挙げられる。
【0026】
上記「作物」には、遺伝子組換え技術を用いて、選択的な作用を有する抗病原性物質を産生する能力を付与されたものも含まれる。
抗病原性物質としては、例えば、PRタンパク(PRPs、EP−A−0392225に記載されている);ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤(ウイルスが産生するKP1、KP4、KP6毒素等が知られている)等のイオンチャネル阻害剤;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ;ペプチド抗生物質、ヘテロ環を有する抗生物質、植物病害抵抗性に関与するタンパク因子(植物病害抵抗性遺伝子と呼ばれ、WO03/000906に記載されている)等の微生物が産生する物質等が挙げられる。このような抗病原性物質とそれを産生する遺伝子組換え植物は、EP−A−0392225、WO95/33818、EP−A−0353191等に記載されている。
【0027】
上記「作物」には、古典的な育種法または遺伝子組み換え技術を用いて、耐寒性、耐熱性、耐乾燥性、耐塩性等の環境ストレスに対する耐性を付与した植物も含まれる。耐乾燥性が付与された作物の例として、cspBを導入した作物が挙げられる。
【0028】
上記「作物」には、遺伝子組換え技術を用いて、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質を付与した植物も含まれる。例として、VISTIVE<登録商標>(リノレン含量を低減させた低リノレン大豆)、または、high−lysine(high−oil) corn(リジンあるいはオイル含有量を増量したコーン)等が挙げられる。
【0029】
さらに、上記の古典的な除草剤形質あるいは除草剤耐性遺伝子、殺虫性害虫抵抗性遺伝子、抗病原性物質産生遺伝子、環境ストレス耐性、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質について、これらを複数組み合わせたスタック品種も含まれる。
【0030】
本発明の除草用組成物は、通常、本化合物(1)及び本化合物(2)を適当な液体担体に溶解するか分散させるか、又は適当な固体担体と混合するか固体担体に吸着させ、使用目的にとって都合の良い剤型に製剤化して使用する。本発明の除草用組成物の製剤は、例えば乳剤、液剤、油剤、噴霧剤、水和剤、粉剤、DL(ドリフトレス)型粉剤、粒剤、微粒剤、微粒剤F、細粒剤F、顆粒水和剤、水溶剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、ジャンボ剤、錠剤、ペースト剤等の形態であり、必要に応じて、例えば乳化剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、結合剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、着色剤等の製剤補助剤が更に添加される。本発明の除草用組成物の製剤は、公知の方法で調製することができる。
【0031】
製剤化する際に使用される液体担体としては、例えば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、灯油、燃料油、機械油等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、酸アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、脂肪酸グリセリンエステル等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル等)等が挙げられる。これらの液体担体は2種以上を適当な割合で混合して使用することもできる。
【0032】
製剤化する際に使用される固体担体としては、植物性粉末(例えば、大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉等)、鉱物性粉末(例えば、カオリン、ベントナイト、酸性白土、クレイ等のクレイ類、滑石粉、ロウ石粉等のタルク類、珪藻土、雲母粉等のシリカ類等)、アルミナ、硫黄粉末、活性炭、糖類(例えば、乳糖、ブドウ糖等)、無機塩類(例えば、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム等)、ガラス中空体(天然のガラス質を焼成加工してその中に気泡を内包させたもの)等が挙げられる。これらの固体担体は2種以上を適当な割合で混合して使用することもできる。
液体担体又は固体担体は、製剤全体に対して通常1〜99重量%、好ましくは約10〜99重量%の割合で用いられる。
【0033】
製剤化する際に使用される乳化剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤等としては、通常、界面活性剤が用いられる。界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物等の陰イオン界面活性剤及びポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は2種以上を用いることもできる。界面活性剤は、製剤全体に対して通常0.1〜50重量%、好ましくは約0.1〜25重量%の割合で用いられる。
【0034】
結合剤及び増粘剤としては、例えば、デキストリン、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリカルボン酸系高分子化合物、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、ベントナイト系鉱物質、ポリアクリル酸とその誘導体、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ホワイトカーボン、天然の糖類誘導体(例えば、キサンタンガム、グアーガム等)等が挙げられる。
【0035】
製剤中に含有される本化合物(1)及び本化合物(2)の合計量は、乳剤、水和剤、顆粒水和剤、液剤、水溶剤、フロアブル剤等では、製剤全体に対して通常1〜90重量%の割合であり、油剤、粉剤、DL型粉剤等では、製剤全体に対して通常0.01〜10重量%の割合であり、微粒剤、微粒剤F、細粒剤F、粒剤等では、製剤全体に対して通常0.05〜10重量%の割合であるが、使用目的によってこれらの濃度を適宜変更してもよい。乳剤、水和剤、顆粒水和剤、液剤、水溶剤、フロアブル剤等は、通常は水等で適宜希釈して使用されるが、通常は約100〜100,000倍に希釈して使用する。
【0036】
本発明の除草用組成物に含有される本化合物(1)と本化合物(2)との含有割合は、「本化合物(1):本化合物(2)」の重量比で、通常1:0.025〜1:10であり、好ましくは1:0.05〜1:4であり、より好ましくは1:0.25〜1:2である。
【0037】
本発明の除草用組成物は、本化合物(1)及び本化合物(2)を一緒に上述の製剤手法により1つの製剤に製剤化して調製される。または、本発明の除草用組成物は、本化合物(1)及び本化合物(2)の各々を上述の製剤手法により別々に製剤化した後、これらを混合することにより調製することもできる。
【0038】
本発明の雑草の防除方法は、本発明の除草用組成物の製剤を通常の公知の除草剤を用いる雑草の防除方法と同様の方法を用いることで行われる。また、本化合物(1)を含有する製剤と本化合物(2)を含有する製剤とを、併用して通常の公知の除草剤を用いる雑草の防除方法と同様の方法に用いることでも行われる。かかる方法としては、例えば、空中散布、土壌散布、茎葉散布等が挙げられる。
【0039】
本発明の除草用組成物を畑地又は水田用の除草剤として用いる場合の使用量は、適用地域、適用時期、施用方法、対象草種、栽培作物等により差異はあるが、通常は本化合物(1)と本化合物(2)との合計量として、畑地又は水田1ヘクタールあたり10〜600g程度、好ましくは20〜300g程度である。
本発明の除草用組成物は、畑地雑草防除用としては通常、出芽前土壌混和処理剤、出芽前土壌処理剤又は出芽後茎葉処理剤として使用され、水田雑草防除用としては通常、湛水土壌処理又は茎葉兼土壌処理剤として使用される。
【0040】
本発明の除草用組成物は、さらに、1種又は2種以上の他の除草剤と混合又は併用して用いることにより雑草に対する除草効果増強を期待でき、さらに1種又は2種以上の殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、植物生長調節剤、薬害軽減剤、肥料、土壌改良剤等と混合又は併用することもできる。
【0041】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる他の除草剤の有効成分としては、例えば、
(1)フェノキシ脂肪酸系除草性化合物[MCP、MCPB、フェノチオール(phenothio1)、メコプロップ(mecoprop)、フルロキシピル(fluroxypyr)、トリクロピル(triclopyr)、クロメプロップ(clomeprop)、ナプロアニリド(naproanilide)等]、
(2)安息香酸系除草性化合物[2,3,6−TBA、クロピラリド(clopyralid)、ピクロラム(picloram)、アミノピラリド(aminopyralid)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)等]、
(3)尿素系除草性化合物[ジウロン(diuron)、リニュロン(linuron)、クロルトルロン(chlortoluron)、イソプロツロン(isoproturon)、フルオメツロン(fluometuron)、イソウロン(isouron)、テブチウロン(tebuthiuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、クミルロン(cumy1uron)、ダイムロン(daimuron)、メチルダイムロン(methyl−daimuron)等]、
(4)トリアジン系除草性化合物[アメトリン(ametoryn)、シアナジン(cyanazine)、シマジン(simazine)、プロパジン(propazine)、シメトリン(simetryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、プロメトリン(prometryn)、メトリブジン(metribuzin)、トリアジフラム(triaziflam)、アトラジン(atrazine)等]、
(5)ビピリジニウム系除草性化合物[パラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)等]、
【0042】
(6)ヒドロキシベンゾニトリル系除草性化合物[ブロモキシニル(bromoxynil)、アイオキシニル(ioxynil)等]、
(7)ジニトロアニリン系除草性化合物[ペンディメタリン(pendimethalin)、プロジアミン(prodiamine)、トリフルラリン(trifluralin)等]、
(8)有機リン系除草性化合物[アミプロホスメチル(amiprofos−methyl)、ブタミホス(butamifos)、ベンスリド(bensu1ide)、ピペロホス(piperophos)、アニロホス(anilofos)、グルホシネート(glufosinate)、ビアラホス(bialaphos)等]、
(9)カーバメート系除草性化合物[ジアレート(di−allate)、トリアレート(tri−allate)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、スエップ(swep)、クロルプロファム(chlorpropham)、フェンメディファム(phenmedipham)、フェニソファム(phenisopham)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、アシュラム(asulam)等]、
(10)酸アミド系除草性化合物[プロパニル(propanil)、プロピザミド(propyzamide)、ブロモブチド(bromobutide)、エトベンザニド(etobenzanid)等]、
【0043】
(11)クロロアセトアニリド系除草性化合物[アラクロール(alachlor)、ブタクロール(butachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、プロパクロール(propachlor)、メタザクロール(metazachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、テニルクロール(theny1ch1or)、ペトキサミド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、メトラクロール(metolachlor)等]、
(12)ジフェニルエーテル系除草性化合物[アシフルオルフェン(acifluorfen−sodium)、ビフェノックス(bifenox)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、フォメサフェン(fomesafen)、クロメトキシニル(chlomethoxyni1)、アクロニフェン(aclonifen)等]、
(13)環状イミド系除草性化合物[オキサジアゾン(oxadiazon)、シニドンエチル(cinidon−ethyl)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone−ethyl)、スルフェントラゾン(surfentrazone)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac−pentyl)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen−ethyl)、オキサジアルギル(oxadiargy1)、ペントキサゾン(pentoxazone)、フルチアセットメチル(fluthiacet−methyl)、ブタフェナシル(butafenacil)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)等]、
(14)ピラゾール系除草性化合物[ベンゾフェナップ(benzofenap)、ピラゾレート(pyrazo1ate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、トプラメゾン(topramezone)、ピラスルホトール(pyrasulfotole)等]、
(15)トリケトン系除草性化合物[イソキサフルトール(isoxaflutole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione)等]、
【0044】
(16)アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草性化合物[シハロホップブチル(cyhalofop−butyl)、ジクロホップメチル(diclofop−methyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop−ethyl)、フルアジホップブチル(fluazifop−butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop−methyl)、キザロホップエチル(quizalofop−ethyl)、メタミホップ(metamifop)等]、
(17)トリオンオキシム系除草性化合物[アロキシジム(alloxydim−sodium)、セトキシジム(sethoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、クレソジム(clethodim)、クロプロキシジム(cloproxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、プロフォキシジム(profoxydim)等]、
(18)スルホニル尿素系除草性化合物[クロルスルフロン(chlorsulfuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron−methyl)、メトスルフロンメチル(metsu1furon−methy1)、トリベニュロンメチル(tribenuron−methyl)、トリアスルフロン(triasulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron−methy1)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron−ethy1)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron−methyl)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ハロスルフロンメチル(ha1osulfuron−methy1)、プロスルフロン(prosulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron−methyl)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron−methyl)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、シクロスルファムロン(cyc1osulfamuron)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、スルホスルフロン(sulfosu1furon)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、ヨードスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron−methyl−sodium)、フォラムスルフロン(foramsulfuron)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron−methyl)、トリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron),フルセトスルフロン(flucetosulfuron)等]、
(19)イミダゾリノン系除草性化合物[イマザメタベンズメチル(imazamethabenz−methyl)、イマザメタピル(imazamethapyr)、イマザモックス(imazamox)、イマザピル(imazapyr)、イマザキン(imazaquin)、イマゼタピル(imazethapyr)等]、
(20)スルホンアミド系除草性化合物[フルメトスラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、フロラスラム(florasulam)、ペノキススラム(penoxsulam)、ピロキススラム(pyroxsulam)等]、
【0045】
(21)ピリミジニルオキシ安息香酸系除草性化合物[ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac−sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac−sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac−methy1)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)等]、
(22)その他の系統の除草性化合物[ベンタゾン(bentazon)、ブロマシル(bromacil)、ターバシル(terbacil)、クロルチアミド(chlorthiamid)、イソキサベン(isoxaben)、ジノセブ(dinoseb)、アミトロール(amitrole)、シンメチリン(cinmethylin)、トリジファン(tridiphane)、ダラポン(da1apon)、ジフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr−sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、フルカルバゾンナトリウム(flucarbazone−sodium)、プロポキシカルバゾンナトリウム(propoxycarbazone−sodium)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、フェントラザミド(fentrazamide)、カフェンストロール(cafenstrole)、インダノファン(indanofan)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、ベンフレセート(benfuresate)、ACN、ピリデート(pyridate)、クロリダゾン(chloridazon)、ノルフルラゾン(norflurazon)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ピコリナフェン(picolinafen)、ベフルブタミド(beflubutamid)、クロマゾン(clomazone)、アミカルバゾン(amicarbazone)、ピラクロニル(pyraclonil)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、チエンカルバゾンメチル(thiencarbazone−methyl)、フェンクロラゾールエチル(fenchlorazole−ethyl)、マレイン酸ヒドラジド(maleic hydrazide)、フルミオキサジン(flumioxazin)、アザフェニジン(azafenidin)等]等が挙げられる。
【0046】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる植物生長調節剤の有効成分としては、例えば、ヒメキサゾール(hymexazol)、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、ウニコナゾール−P(uniconazole−P)、イナベンフィド(inabenfide)、プロヘキサジオンカルシウム(prohexadione−calcium)等が挙げられる。
【0047】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる殺菌剤の有効成分としては、例えば、
(1)ポリハロアルキルチオ系殺菌性化合物[キャプタン(captan)等]、
(2)有機リン系殺菌性化合物[IBP、EDDP、トルクロフォスメチル(tolclofos−methyl)等]、
(3)べンズイミダゾール系殺菌性化合物[ベノミル(benomyl)、カルベンダジム(carbendazim)、チオファネートメチル(thiophanate−methyl)等]、
(4)カルボキシアミド系殺菌性化合物[カルボキシン(carboxin)、メプロニル(mepronil)、フルトラニル(flutolanil)、チフルザミド(thifluzamid)、フラメトピル(furametpyr)、ボスカリド(boscalid)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、テクロフタラム(tec1oftha1am)、ペンシクロン(Pencycuron)、カルプロパミド(carpropamid)、ジクロシメット(dic1ocymet)等]、
(5)ジカルボキシイミド系殺菌性化合物[プロシミドン(procymidone)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinclozolin)等]、
(6)アシルアラニン系殺菌性化合物[メタラキシル(metalaxyl)等]、
【0048】
(7)アゾール系殺菌性化合物[トリアジメフォン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、プロピコナゾール(propiconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、トリフルミゾール(triflumizole)、プロクロラズ(prochloraz)、ペフラゾエート(pefurazoate)等]、
(8)モルフォリン系殺菌性化合物[ドデモルフ(dodemorph)、トリデモルフ(tridemorph)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)等]、
(9)ストロビルリン系殺菌性化合物[アゾキシストロビン(azoxystrobin)、クレソキシムメチル(kresoxim−methyl)、メトミノストロビン(metominostrobin)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)等]、
(10)抗生物質系殺菌性化合物[バリダマイシンA(validamycin A)、ブラストサイジンS(blasticidin S)、カスガマイシン(kasugamycin)、ポリオキシン(polyoxin)等]、
(11)ジチオカーバメート系殺菌性化合物[マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)等]、
(12)その他の殺菌性化合物[フサライド(fthalide)、プロベナゾール(probenazole)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、トリシクラゾール(tricyclazole)、ピロキロン(pyroquilon)、フェリムゾン(ferimzone)、アシベンゾラルSメチル(acibenzolar S−methyl)、カルプロパミド(carpropamid)、ジクロシメット(diclocymet)、フェノキサニル(fenoxanil)、チアジニル(tiadinil)、ジクロメジン(diclomezine)、テクロフタラム(teclofthalam)、ペンシクロン(pencycuron)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、TPN、トリフォリン(triforine)、フェンプロピジン(fenpropidin)、スピロキサミン(spiroxamine)、フルアジナム(fluazinam)、イミノオクタジン(iminoctadine)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フルジオキソニル(fludioxonil)、キノキシフェン(quinoxyfen)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、シルチオファム(silthiofam)、プロキナジド(proquinazid)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、塩基性硫酸銅カルシウム(bordeaux mixture)、フェナジンオキシド(phenazine oxide)等]等が挙げられる。
【0049】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる殺虫剤の有効成分としては、例えば、
(1)有機リン系殺虫性化合物[フェンチオン(fenthion)、フェニトロチオン(fenitrothion)、ピリミホスメチル(pirimiphos−methyl)、ダイアジノン(diazinon)、キナルホス(quinalphos)、イソキサチオン(isoxathion)、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos−methyl)、バミドチオン(vamidothion)、マラチオン(malathion)、フェントエート(phenthoate)、ジメトエート(dimethoate)、ジスルホトン(disulfoton)、モノクロトホス(monocrotophos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、プロパホス(propaphos)、アセフェート(acephate)、トリクロルホン(trichlorphon)、EPN、ピラクロホス(pyraclofos)等]、
(2)カルバメート系殺虫性化合物[カルバリル(carbaryl)、メトルカルブ(metolcarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、BPMC、プロポキスル(propoxur)、XMC、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、メソミル(methomyl)、チオジカルブ(thiodicarb)等]、
(3)合成ピレスロイド系殺虫性化合物[テフルトリン(tefluthrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)等]、
(4)ネライストキシン系殺虫性化合物[カルタップ(cartap)、ベンスルタップ(bensultap)、チオシクラム(thiocyclam)等]、
(5)ネオニコチノイド系殺虫性化合物[イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チアクロプリド(thiacloprid)、ジノテフラン(dinotefuran)、クロチアニジン(clothianidin)等]、
(6)ベンゾイルフェニル尿素系殺虫性化合物[クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)等]、
(7)マクロライド系殺虫性化合物[エマメクチン(emamectin)、スピノサド(spinosad)等]、
(8)その他の殺虫性化合物[ブプロフェジン(buprofezin)、テブフェノジド(tebufenozide)、フィプロニル(fipronil)、エチプロール(ethiprole)、ピメトロジン(pymetrozine)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、インドキサカルブ(indoxacarb)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、ピリダリル(pyridalyl)、フロニカミド(flonicamid)、フルベンジアミド(flubendiamide)、リナキシピル(Rynaxypyr)、シアジピル(Cyazypyr)等]等が挙げられる。
【0050】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる殺ダニ剤の有効成分としては、例えば、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、ピリダベン(pyridaben)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、エトキサゾール(etoxazole)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、アセキノシル(acequinocyl)、ビフェナゼート(bifenazate)、スピロジクロフェン(spirodiclofen)等が挙げられる。
【0051】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる殺線虫剤の有効成分としては、例えば、フォスチアゼート(fosthiazate)、カズサフォス(cadusafos)等が挙げられる。
【0052】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる肥料としては、例えば、尿素等の窒素肥料等が挙げられる。
【0053】
本発明の除草用組成物と混合又は併用して使用することのできる薬害軽減剤としては、例えば、フリラゾール(furilazole)、ジクロルミッド(dichlormid)、ベノキサコール(benoxacor)、アリドクロール(allidochlor)、イソキサジフェンエチル(isoxadifen−ethyl)、フェンクロリム(fenclorim)、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、シオメトリニル(cyometrinil)、オキサベトリニル(oxabetrinil)、フルクソフェニム(fluxofenim)、フルラゾール(flurazole)、1,8−ナフタル酸無水物(1,8−naphthalic anhydride)、クロキントセット(cloquintocet)、ジシクロノン(dicyclonon)、ジエトレート(dietholate)、フェンクロラゾール(fenchlorazole)、イソキサジフェン(isoxadifen)、メフェンピル(mefenpyr)、ナフタリックアンヒドライド(naphthalic anhydride)等が挙げられる。
【0054】
本発明は、さらに、除草剤を製造するための本化合物(1)および本化合物(2)の組み合わせの使用に関する。また、本発明は、雑草の防除に使用するための本化合物(1)および本化合物(2)の組み合わせに関する。
【実施例】
【0055】
以下、製造例及び試験例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。なお、製造例中の「部」とはいずれも重量部を意味する。
【0056】
製造例1
小型ニーダーで、本化合物(1) 2.4部、本化合物(2) 1.0部、ネオコールYSK(ジアルキルスルホコハク酸塩、第一工業製薬株式会社製) 0.5部、トキサノンGR31A(ポリカルボン酸型アニオン界面活性剤、三洋化成工業株式会社製) 2.0部、クニゲルV1(含水珪酸アルミニウム、クニミネ工業株式会社製) 30.0部及び炭酸カルシウム 64.1部を混合し、所定量の練合水を加え練合し、押し出し式造粒機(RG−5M、菊水製作所製)により造粒し、流動層乾燥機(MDB−400、不二パウダル製)で乾燥後、10〜32メッシュで篩過し、本発明の除草用組成物を粒剤で得る。
【0057】
製造例2
本化合物(1) 4.1部、本化合物(2) 1.9部、エチレングリコール 8.6部、アンチホームE−20(ジメチルポリシロキサンとポリオキシエチレンアルキルエーテルとの混合物、花王株式会社) 0.3部、ソルビン酸 0.1部、クニピアF(含水珪酸アルミニウム、クニミネ工業株式会社製) 1.0部、ニューカルゲンFS−100(蔗糖脂肪酸エステル、竹本油脂株式会社製) 1.0部、ニューカルゲンFS−3EG(ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルフォスフェートアミン塩、竹本油脂株式会社) 0.8部、モノゲンY−500(ナトリウム高級アルコールサルフェート、第一工業製薬株式会社製) 0.2部、ニューカルゲンRX−B(リグニンスルホン酸ナトリウム、竹本油脂株式会社) 0.2部及びセロゲン7A(カルボキシメチルセルロースナトリウム、第一工業製薬株式会社製) 1.0部と水 80.8部とを混合し、ホモミキサーにて分散した後、これらの混合物をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製、1.0mmガラスビーズ、充填率 85%、風速 10m/s)を用いて湿式粉砕(1パス)し、本発明の除草用組成物をフロアブル剤で得る。
【0058】
製造例3
本化合物(1) 5.3部、本化合物(2) 2.4部、マイクロスフィアF−80E(アクリロニトリル系プラスチックバルーン、松本油脂製薬株式会社製) 2.4部、オルフィンE1010(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール−ジ(ポリオキシエチレン)エーテル、日信化学工業株式会社製) 3.0部、トキサノンGR−31A(ポリカルボン酸型アニオン界面活性剤、三洋化成工業株式会社製) 2.0部、トリポリリン酸ナトリウム(下関三井化学株式会社製) 5、0部、セロゲン7A(カルボキシメチルセルロースナトリウム、第一工業製薬株式会社製) 3.0部、クニゲルV1(含水珪酸アルミニウム、クニミネ工業株式会社製) 10.0部及び炭酸カルシウム 66.9部を混合し、所定量の水を加え練合し、1.5mmのスクリーンを装着した押し出し式造粒機(RG−5M、菊水製作所製)により造粒し、流動層乾燥機(MDB−400、不二パウダル製)で乾燥し、本発明の除草用組成物を粒剤で得る。
【0059】
製造例4
小型ニーダーで、本化合物(1) 2.0部、ネオコールYSK(ジアルキルスルホコハク酸塩、第一工業製薬株式会社製) 0.5部、トキサノンGR31A(ポリカルボン酸型アニオン界面活性剤、三洋化成工業株式会社製) 2.0部、クニゲルV1(含水珪酸アルミニウム、クニミネ工業株式会社製) 30.0部及び炭酸カルシウム 65.5部を混合し、所定量の水を加え練合し、押し出し式造粒機(RG−5M、菊水製作所製)により造粒し、流動層乾燥機(MDB−400、不二パウダル製)で乾燥後、10〜32メッシュで篩過し、本化合物(1)を2重量%含有する粒剤を得る。
小型ニーダーで、本化合物(2) 0.9部、ネオコールYSK(ジアルキルスルホコハク酸塩、第一工業製薬株式会社製) 0.5部、トキサノンGR31A(ポリカルボン酸型アニオン界面活性剤、三洋化成工業株式会社製) 2.0部、クニゲルV1(含水珪酸アルミニウム、クニミネ工業株式会社製) 30.0部及び炭酸カルシウム 66.6部を混合し、所定量の水を加え練合し、押し出し式造粒機(RG−5M、菊水製作所製)により造粒し、流動層乾燥機(MDB−400、不二パウダル製)で乾燥後、10〜32メッシュで篩過し、本化合物(2)を0.9重量%含有する粒剤を得る。
次いで、上記により得られる本化合物(1)の粒剤および本化合物(2)の粒剤を所定の割合で混合して、本発明の除草用組成物を粒剤で得る。
【0060】
次に試験例を示す。
試験例1
水田圃場を3m(1.5m×2m)の広さになるようにプラスチック板で区切り、2葉期の水稲苗を移植した。水稲の移植9日後に、製造例4にしたがって製造した本化合物(1)を2重量%含有する粒剤および本化合物(2)を0.9重量%含有する粒剤を所定の含有割合で混合した除草用組成物を、移植した水稲が生育する区画に手で均一に散布した(これを試験区とする)。
一方で、除草用組成物を散布しない以外は試験区と同様に水稲苗を移植及び生育させた(これを無処理区とする。)
除草用組成物の散布後6週間生育させてから、試験区及び無処理区に発生するタイヌビエ、イヌホタルイ、コナギ及びアゼナの各雑草の発生状況を目視観察し、無処理区と対比した試験区の各雑草の発生の抑制率から次の〔評価基準〕で除草効力評価した。
【表1】


その結果、本化合物(1)が200g/haかつ本化合物(2)が90g/haとなる薬量及び割合で当該試験を行った試験区では、タイヌビエ、イヌホタルイ、コナギ及びアゼナに対する除草効力評価は、いずれも「5」であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとを含有する除草用組成物。
【請求項2】
3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの含有割合が、重量比で1:0.05〜1:4である請求項1記載の除草用組成物。
【請求項3】
3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの含有割合が、重量比で1:0.25〜1:2である請求項1記載の除草用組成物。
【請求項4】
3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの有効量を、雑草又は雑草の発生が予測される場所に施用することを特徴とする雑草の防除方法。
【請求項5】
3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの施用量の割合が、重量比で1:0.05〜1:4である請求項4記載の防除方法。
【請求項6】
3−[[(2,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)メチル]スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチルイソキサゾールと2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−6−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−スルホンアミドとの施用量の割合が、重量比で1:0.25〜1:2である請求項4記載の防除方法。
【請求項7】
雑草又は雑草の発生が予測される場所が、水田の雑草又は水田である請求項4〜6いずれか一項記載の防除方法。

【公開番号】特開2011−201792(P2011−201792A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68639(P2010−68639)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000000169)クミアイ化学工業株式会社 (86)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】