説明

除草組成物

【課題】現在、数多くの除草組成物が開発され使用されているが、防除の対象となる雑草は種類も多く、発生も長期にわたるため、より幅広い殺草スペクトルを持ち、高活性で且つ持続効果の長い除草組成物の創製が望まれている。防除の対象となる雑草は種類も多く、発生も長期にわたるため、より幅広い殺草スペクトラムを持ち、持続効果の長い除草性組成物の創製が望まれている。また最近では、除草剤の施用地域又はその周辺への環境負荷を軽減する観点から、有効成分の投下量を低減する技術が求められている。
【解決手段】本発明は、(a)フラザスルフロン又はその塩と(b)アミカルバゾン又はその塩とを有効成分として含有する除草組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(a)フラザスルフロン又はその塩と(b)アミカルバゾン又はその塩とを含有する除草組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フラザスルフロン又はその塩及び一定の界面活性剤を含有する固形除草組成物が開示されている。また、特許文献2には、アミカルバゾンと除草性化合物との組成物が開示されている。しかしながら特許文献1及び2には、本発明の除草組成物の具体的組合せや、該組合せにより相乗効果を奏することにつき具体的な記載は一切されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−262052号
【特許文献2】米国特許第5,968,873号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、数多くの除草組成物が開発され使用されているが、防除の対象となる雑草を初めとする有害植物を防除するには必ずしも十分でない場合があり、高活性な除草組成物の創製が望まれている。
防除の対象となる雑草は種類も多く、発生も長期にわたるため、より幅広い殺草スペクトラムを持ち、持続効果の長い除草性組成物の創製が望まれている。また最近では、除草剤の施用地域又はその周辺への環境負荷を軽減する観点から、有効成分の投下量を低減する技術が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、前述の問題点等を解決するべく研究した結果、実用性の高い除草組成物を見出した。即ち本発明は、(a)フラザスルフロン又はその塩と(b)アミカルバゾン又はその塩とを有効成分として含有する高活性な除草組成物に関する。また本発明は、前記除草組成物の除草有効量を、有害植物又はそれらが生育する場所に施用し、有害植物を防除する方法に関する。また本発明は、前記(a)の除草有効量と(b)の除草有効量とを、有害植物又はそれらが生育する場所に施用し、有害植物を防除する方法に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、高活性な除草組成物を提供することができる。
本発明の除草組成物は、農耕地又は非農耕地に発生する広範囲の有害植物を防除できる。その除草効果は、意外にも、それぞれ単独の除草効果が単に相加的に加えられる以上の効果、即ち相乗的除草効果を奏する。このような本発明の除草組成物は、各薬剤を単独で施用する場合に比し低薬量で施用できるため、施用地域又はその周辺への環境負荷の軽減にも有効である。
2種の有効成分を組み合わせた場合の除草活性が、その2種の有効成分各々の除草活性の単純な合計(期待される活性)よりも大きくなる場合、これを相乗作用という。2種の有効成分の組合せにより期待される活性は、次のようにして計算することができる(Colby S.R.、「Weed」15巻、20〜22頁、1967年を参照)。
E=α+β−(α×β÷100)
α;除草剤Xをxg/haの量で処理した時の生育抑制率
β;除草剤Yをyg/haの量で処理した時の生育抑制率
E;除草剤Xをxg/ha及び除草剤Yをyg/haの量で処理した時に期待される生育抑制率
すなわち、実際の生育抑制率(実測値)が上記計算による生育抑制率(計算値)より大きい場合には、組合せによる活性は相乗作用を示すということができる。本発明の除草組成物は、上記式で計算した場合、相乗作用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
前記(a)のフラザスルフロン(一般名)は1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレアである。
【0008】
前記(b)のアミカルバゾン(一般名)は4−アミノ−N−ターシャリーブチル−4,5−ジヒドロ−3−イソプロピル−5−オキソ−1,2,4−1H−トリアゾール−1−カルボキサミドである。
【0009】
本発明における前記(a)又は(b)に含まれる塩としては、農業上許容されるものであればいずれのものでもよいが、例えばナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;モノメチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩;塩酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機酸塩などが挙げられる。
【0010】
本発明における前記(a)と(b)との混合比率は、混合する化合物の種類、製剤形態、気象条件、有害植物の種類や生育状況などの各種条件により異なる場合があり、一概に規定できないが、(a):(b)の重量比で、望ましくは1:2000〜5:1、より望ましくは1:500〜1.5:1、更に望ましくは1:250〜1.5:1である。
【0011】
本発明における前記(a)と(b)の除草有効量は、(a)と(b)の混合比率、製剤形態、気象条件、有害植物の種類や生育状況などの各種条件により異なる場合があり、一概に規定できないが、(a)は望ましくは2〜250g/ha、より望ましくは5〜200g/ha、更に望ましくは5〜200g/haであり、(b)は望ましくは50〜4000g/ha、より望ましくは150〜2500g/ha、更に望ましくは150〜1250g/haである。
【0012】
本発明の除草組成物の施用は、有害植物への施用又はそれらが生育する場所への施用のいずれでもよい。また、有害植物の発生前後いずれの時期に施用してもよい。そして、土壌処理、茎葉処理、灌水処理、湛水処理のような種々の散布形態を選択することができ、畑地、果樹園、水田等の農耕地、或いは畦畔、休耕田、運動場、ゴルフ場、空き地、森林、工場敷地、線路脇、道路脇等の非農耕地への適用が可能である。
【0013】
本発明の除草組成物は、一年生雑草や多年生雑草などの広範囲の有害植物を防除することができる。具体的には、例えばヒメクグ(green kyllinga(Kyllinga brevifolia Rottb.))、カヤツリグサ属雑草(sedge(Cyperus spp.))〔カヤツリグサ属雑草としては、例えばハマスゲ(purple nutsedge(Cyperus rotundus L.))、タマガヤツリ(smallflower umbrella sedge(Cyperus difformis L.))、キハマスゲ(yellow nutsedge(Cyperus esculentus L.))、カヤツリグサ(amur cyperus(Cyperus microiria Steud.))などが挙げられる〕のようなカヤツリグサ科雑草(cyperaceae);イヌビエ(barnyardgrass(Echinochloa crus-galli L.、Echinochloa oryzicola vasing.))、メヒシバ属雑草(crabgrass(Digitaria spp.))〔メヒシバ属雑草としては、例えばメヒシバ(summergrass(Digitaria ciliaris (Retz.) Koel)、large crabgrass(Digitaria sanguinalis L.))、アキメヒシバ(violet crabgrass(Digitaria violascens Link))、ムレメヒシバ(Digitaria horizontalis Willd.)などが挙げられる〕、エノコログサ(green foxtail(Setaria viridis L.))、オヒシバ(goosegrass(Eleusine indica L.))、セイバンモロコシ(johnsongrass(Sorghum halepense (L.) Pers.))、スズメノカタビラ(annual bluegrass(Poa annua L.))、キビ属雑草(panic grass(Panicum spp.))〔キビ属雑草としては、例えばギニアキビ(guinea grass(Panicum maximum Jacq.))、オオクサキビ(fall panicum(Panicum dichotomiflorum (L.) Michx.))などが挙げられる〕、ブラキャリア属雑草(signal grass(Brachiaria spp.))〔ブラキャリア属雑草としては、例えばplantain signal grass(Brachiaria plantaginea (LINK) Hitchc.)、palisade signal grass(Brachiaria decumbens Stapf)、mauritius signal grass(Brachiaria mutica (Forssk.) Stapf)などが挙げられる〕、スズメノヒエ(paspalum(Paspalum spp.))、ツノアイアシ(itchgrass(Rottboellia cochinchinensis (LOUR.) W.D.CLAYTON))のようなイネ科雑草(gramineae);オオイヌノフグリ(persian speedwell(Veronica persica Poir.))、タチイヌノフグリ(corn speedwell(Veronica arvensis L.))のようなゴマノハグサ科雑草(scrophulariaceae);センダングサ属雑草(beggar ticks(Bidens spp.))〔センダングサ属雑草としては、例えばコセンダングサ(hairy beggarticks(Bidens pilosa L.))、アメリカセンダングサ (devils berggarticks(Bidens frondosa L.))、センダングサ(Bidens biternata (Lour.) Merr. et Sherff )、beggarticks(Bidens subalternans DC.)などが挙げられる〕、アレチノギク(hairy fleabane(Conyza bonariensis (L.) Cronq.))、ヒメムカシヨモギ(horseweed(Erigeron canadensis L.))、セイヨウタンポポ(dandelion(Taraxacum officinale Weber))、オナモミ(common cocklebur(Xanthium strumarium L.))のようなキク科雑草(compositae);シロツメクサ(white clover(Trifolium repens L.))のようなマメ科雑草(leguminosae);オランダミミナグサ(sticky chickweed(Cerastium glomeratum Thuill.))、ハコベ(common chickweed(Stellaria media L.))のようなナデシコ科雑草(caryophyllaceae);シマニシキソウ(garden spurge(Euphorbia hirta L.))、エノキグサ(threeseeded copperleaf(Acalypha australis L.))、ショウジョウソウ(fireplant(Euphorbia heterophylla L.))のようなトウダイグサ科雑草(euphorbiaceae);オオバコ(asiatic plantain(Plantago asiatica L.))のようなオオバコ科雑草(plantaginaceae);カタバミ(creeping woodsorrel(Oxalis corniculata L.))のようなカタバミ科雑草(oxalidaceae);チドメグサ(lawn pennywort(Hydrocotyle sibthorpioides Lam.))のようなセリ科雑草(apiaceae);スミレ(violet(Viola mandshurica W. Becker))のようなスミレ科雑草(violaceae);ニワゼキショウ(blue−eyedgrass(Sisyrinchium rosulatum Bicknell))のようなアヤメ科雑草(iridaceae);アメリカフウロ(carolina geranium(Geranium carolinianum L.))のようなフウロソウ科雑草(geraniaceae);ヒメオドリコソウ(purple deadnettle(Lamium purpureum L.))、ホトケノザ(henbit (Lamium amplexicaule L.))のようなシソ科雑草(labiatae);イチビ(velvetleaf(Abutilon theophrasti MEDIC.))、アメリカキンゴジカ(prickly sida (Sida spinosa L.))のようなアオイ科雑草(malvaceae);マルバアサガオ(common morningglory(Ipomoea purpurea ROTH))、ルコウソウ(cypressvine morningglory(Ipomoea quamoclit L.))、Ipomoea grandifolia (DAMMERMANN) O'DONNELL、hairy merremia(Merremia aegyptia (L.) URBAN)、セイヨウヒルガオ(field Bindweed(Convolvulus arvensis L.))のようなヒルガオ科雑草(convolvulaceae);シロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))のようなアカザ科雑草(chenopodiaceae);スベリヒユ(common purslane(Portulaca oleracea L.))のようなスベリヒユ科雑草(portulacaceae);ヒユ属雑草(pigweed(Amaranthus spp.))〔ヒユ属雑草としては、例えばアメリカビユ(prostrate pigweed(Amaranthus blitoides S. Wats.))、イヌビユ(livid amaranth(Amaranthus lividus L.)、purple amaranth(Amaranthus blitum L.))、ホソアオゲイトウ(smooth pigweed(Amaranthus hybridus L.)、Amaranthus patulus Bertol.)、イガホビユ(powell amaranth(Amaranthus powellii S.Wats.))、ホナガイヌビユ(slender amaranth(Amaranthus viridis L.))、オオホナガアオゲイトウ(palmer amaranth(Amaranthus palmeri S.Wats.))、アオゲイトウ(redroot pigweed(Amaranthus retroflexus L.))、ヒユモドキ(tall waterhemp (Amaranthus tuberculatus (Moq.) Sauer.))、タリホノアオゲイトウ(common waterhemp(Amaranthus tamariscinus Nutt.))、ハリビユ(thorny amaranth(Amaranthus spinosus L.))、ataco(Amaranthus quitensis Kunth.)、ホソバイヌビユ(Amaranthus rudis Sauer)などが挙げられる〕のようなヒユ科雑草(amaranthaceae);イヌホオズキ(black nightshade(Solanum nigrum L.))のようなナス科雑草(solanaceae);オオイヌタデ(spotted knotweed(Polygonum lapathifolium L.))、サナエタデ(green smartweed(Polygonum scabrum MOENCH))のようなタデ科雑草(polygonaceeae);タネツケバナ(flexuous bittercress(Cardamine flexuosa WITH.))のようなアブラナ科雑草(cruciferae);アレチウリ(burcucumber(Sicyos angulatus L.))のようなウリ科雑草(cucurbitaceae);ツユクサ(common dayflower(Commelina communis L.))のようなツユクサ科雑草(commelinaceae)などが挙げられる。
【0014】
本発明の除草組成物は、各種形質転換植物の栽培において、選択的に有害雑草を防除する場合において有効に使用できる。形質転換植物の一例としては、害虫耐性の形質転換植物、植物病原耐性の形質転換植物、植物成分に関する形質転換植物、除草剤耐性の形質転換植物などが挙げられる。
【0015】
また、本発明における前記(a)と(b)とを混用すると残効性の付与が期待される。
また、本発明の除草組成物は、各種除草剤に対する感受性が低下した雑草、例えば、フラザスルフロンのようなスルホニルウレア系化合物に対する感受性が低下した雑草を防除する上でも優れた効果を奏する。前記感受性が低下した雑草としては、例えばヒメクグ、ハマスゲ、セイバンモロコシ、ショウジョウソウ、センダングサ属雑草(例えばコセンダングサ、beggarticksなど)、ヒユ属雑草(例えばアメリカビユ、イヌビユ、ホソアオゲイトウ、イガホビユ、ホナガイヌビユ、オオホナガアオゲイトウ、アオゲイトウ、ヒユモドキ、タリホノアオゲイトウ、ataco、ホソバイヌビユなど)などが挙げられる。
【0016】
また、本発明の除草組成物は、例えばサトウキビ圃場において強害雑草とされているヒルガオ科雑草(例えばマルバアサガオ、ルコウソウ、Ipomoea grandifolia (DAMMERMANN) O'DONNELL、hairy merremia、セイヨウヒルガオなど)、カヤツリグサ科雑草(例えばハマスゲ、キハマスゲなど)、イネ科雑草(例えばメヒシバ属雑草、キビ属雑草、ブラキャリア属雑草、セイバンモロコシなど)を防除できることからも、実用場面で非常に有用である。ここで挙げたメヒシバ属雑草としては特に、メヒシバ(summergrass、large crabgrass)、アキメヒシバ、ムレメヒシバなどが挙げられ、キビ属雑草としては特に、ギニアキビ、オオクサキビなどが挙げられ、ブラキャリア属雑草としては特に、plantain signal grass、palisade signal grass、mauritius signal grassなどなどが挙げられる。
【0017】
また、作物の栽培形態の1つとして、異なる作物を同じ圃場で時期をずらして栽培する場合がある。例えばトウモロコシを栽培した翌年にサトウキビを同じ圃場で栽培するなどの形態があり得るが、そのような場合には、前記トウモロコシのような前作の作物が有害植物として防除の対象となる。さらに、遺伝子操作作物の普及や栽培地拡大に伴い、連作、輪作或は転作時に、雑草化した前作の作物(ボランティア作物)が有害植物として防除の対象となる場合がある。本発明の除草組成物は、前述のような状況において、対象となる有害植物を防除できることからも、実用場面で非常に有用である。
【0018】
本発明の除草組成物は、本発明の目的に適合するかぎり、前記した有効成分以外に更に他の除草性化合物を含有することができ、これにより適用草種の範囲、薬剤処理の時期、除草活性等を、より好ましい方向へ改良できる場合がある。当該他の除草性化合物としては、例えば、以下に記した化合物(一般名:一部ISO申請中を含む、又は開発コード。なお、ISO申請中とは、ISO(国際標準化機構)で承認される前の一般名のことを意味する。)から選択される少なくとも1種の化合物が挙げられるが、特に記載がない場合であってもこれら化合物に塩、アルキルエステル、水和物、異なる結晶形態、各種構造異性体等が存在する場合は、当然それらも含まれる。
また、本発明の除草組成物の適用場面、有害植物の種類や生育状況などを勘案し、殺菌剤、抗生物質、植物ホルモン、殺虫剤、肥料、薬害軽減剤などと混用或は併用することができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示すことがある。
(1)2,4−D、2,4−Dブトチル(2,4-D-butotyl)、2,4−Dブチル(2,4-D-butyl)、2,4−Dジメチルアンモニウム(2,4-D-dimethylammonimum)、2,4−Dジオールアミン(2,4-D-diolamine)、2,4−Dエチル(2,4-D-ethyl)、2,4−D−2−エチルヘキシル(2,4-D-2-ethylhexyl)、2,4−Dイソブチル(2,4-D-isobutyl)、2,4−Dイソオクチル(2,4-D-isoctyl)、2,4−Dイソプロピル(2,4-D-isopropyl)、2,4−Dイソプロピルアンモニウム(2,4-D-isopropylammonium)、2,4−Dナトリウム(2,4-D-sodium)、2,4−Dイソプロパノールアンモニウム(2,4-D-isopropanolammonium)、2,4−Dトロールアミン(2,4-D-trolamine)、2,4−DB、2,4−DBブチル(2,4-DB-butyl)、2,4−DBジメチルアンモニウム(2,4-DB-dimethylammonium)、2,4−DBイソオクチル(2,4-DB-isoctyl)、2,4−DBカリウム(2,4-DB-potassium)、2,4−DBナトリウム(2,4-DB-sodium)、ジクロロプロップ(dichlorprop)、ジクロロプロップブトチル(dichlorprop-butotyl)、ジクロロプロップジメチルアンモニウム(dichlorprop-dimethylammonium)、ジクロロプロップイソオクチル(dichlorprop-isoctyl)、ジクロロプロップカリウム(dichlorprop-potassium)、ジクロロプロップ−P(dichlorprop-P)、ジクロロプロップ−Pジメチルアンモニウム(dichlorprop-P-dimethylammonium)、ジクロロプロップ−Pカリウム(dichlorprop-P-potassium)、ジクロロプロップ−Pナトリウム(dichlorprop-P-sodium)、MCPA、MCPAブトチル(MCPA-butotyl)、MCPAジメチルアンモニウム(MCPA-dimethylammonium)、MCPA−2−エチルヘキシル(MCPA-2-ethylhexyl)、MCPAカリウム(MCPA-potassium)、MCPAナトリウム(MCPA-sodium)、MCPAチオエチル(MCPA-thioethyl)、MCPB、MCPBエチル(MCPB-ethyl)、MCPBナトリウム(MCPB-sodium)、メコプロップ(mecoprop)、メコプロップブトチル(mecoprop-butotyl)、メコプロップナトリウム(mecoprop-sodium)、メコプロップ−P(mecoprop-P)、メコプロップ−Pブトチル(mecoprop-P-butotyl)、メコプロップ−Pジメチルアンモニウム(mecoprop-P-dimethylammonium)、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル(mecoprop-P-2-ethylhexyl)、メコプロップ−Pカリウム(mecoprop-P-potassium)、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)のようなフェノキシ系;2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、ジカンバブトチル(dicamba-butotyl)、ジカンバジグリコールアミン(dicamba-diglycolamine)、ジカンバジメチルアンモニウム(dicamba-dimethylammonium)、ジカンバジオールアミン(dicamba-diolamine)、ジカンバイソプロピルアンモニウム(dicamba-isopropylammonium)、ジカンバカリウム(dicamba-potassium)、ジカンバナトリウム(dicamba-sodium)、ジクロベニル(dichlobenil)、ピクロラム(picloram)、ピクロラムジメチルアンモニウム(picloram-dimethylammonium)、ピクロラムイソオクチル(picloram-isoctyl)、ピクロラムカリウム(picloram-potassium)、ピクロラムトリイソプロパノールアンモニウム(picloram-triisopropanolammonium)、ピクロラムトリイソプロピルアンモニウム(picloram-triisopropylammonium)、ピクロラムトロールアミン(picloram-trolamine)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルブトチル(triclopyr-butotyl)、トリクロピルトリエチルアンモニウム(triclopyr-triethylammonium)、クロピラリド(clopyralid)、クロピラリドオールアミン(clopyralid-olamine)、クロピラリドカリウム(clopyralid-potassium)、クロピラリドトリイソプロパノールアンモニウム(clopyralid-triisopropanolammonium)、アミノピラリド(aminopyralid)のような芳香族カルボン酸系;その他ナプタラム(naptalam)、ナプタラムナトリウム(naptalam-sodium)、ベナゾリン(benazolin)、ベナゾリンエチル(benazolin-ethyl)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、ダイフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr-sodium)、フルロキシピル(fluroxypyr)、フルロキシピル−2−ブトキシ−1−メチルエチル(fluroxypyr-2-butoxy-1-methylethyl)、フルロキシピルメプチル(fluroxypyr-meptyl)、クロロフルレノール(chlorflurenol)、クロロフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)、アミノシクロピラクロール(aminocyclopyrachlor)、アミノシクロピラクロールメチル(aminocyclopyrachlor-methyl)、アミノシクロピラクロールカリウム(aminocyclopyrachlor-potassium)などのように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされているもの。
【0019】
(2)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、メトベンズロン(metobenzuron)、テブチウロン(tebuthiuron)、ジメフロン(dimefuron)、イソウロン(isouron)、カルブチレート(karbutilate)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトクスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、ターブメトン(terbumeton)、トリエタジン(trietazine)、メトブロムロン(metobromuron)のような尿素系;シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、ターブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、トリアジフラム(triaziflam)、インダジフラム(indaziflam)、ターブトリン(terbutryn)、プロパジン(propazine)、メタミトロン(metamitron)、プロメトン(prometon)のようなトリアジン系;ブロマシル(bromacil)、ブロマシルリチウム(bromacyl-lithium)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)のようなウラシル系;プロパニル(propanil)、シプロミッド(cypromid)のようなアニリド系;スエップ(swep)、デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)のようなカーバメート系;ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニルオクタノエート(bromoxynil-octanoate)、ブロモキシニルヘプタノエート(bromoxynil-heptanoate)、アイオキシニル(ioxynil)、アイオキシニルオクタノエート(ioxynil-octanoate)、アイオキシニルカリウム(ioxynil-potassium)、アイオキシニルナトリウム(ioxynil-sodium)のようなヒドロキシベンゾニトリル系;その他ピリデート(pyridate)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンナトリウム(bentazone-sodium)、メタゾール(methazole)、ペンタノクロール(pentanochlor)などのように植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0020】
(3)それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされているパラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)のような4級アンモニウム塩系。
【0021】
(4)ニトロフェン(nitrofen)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンナトリウム(acifluorfen-sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、ホメサフェンナトリウム(fomesafen-sodium)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、アクロニフェン(aclonifen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen-ethyl、HC−252)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)のようなジフェニルエーテル系;クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルチアセット(fluthiacet)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)のような環状イミド系;その他オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、チジアジミン(thidiazimin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、アザフェニジン(azafenidin)、イソプロパゾール(isopropazole)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)、フルポキサム(flupoxam)、フルアゾレート(fluazolate)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyraclonil)、フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)、[3-(2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル)フェノキシ)ピリジン-2-イルオキシ]酢酸エチル(SYN-523)などのように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされているもの。
【0022】
(5)ノルフルラゾン(norflurazon)、クロリダゾン(chloridazon)、メトフルラゾン(metflurazon)のようなピリダジノン系;ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone)、ピラスルフォトール(pyrasulfotole)のようなピラゾール系;その他アミトロール(amitrole)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、メトキシフェノン(methoxyphenone)、クロマゾン(clomazone)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione, AVH−301)、ビシクロピロン(bicyclopyrone)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフェンゾコートメチルサルフェート(difenzoquat-metilsulfate)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビフルブタミド(beflubutamid)などのようにカロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされているもの。
【0023】
(6)ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロホップ(diclofop)、ピリフェノップナトリウム(pyriphenop-sodium)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップ-P(fluazifop-P)、フルアジホップ−P−ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトチル(haloxyfop-etotyl)、ハロキシホップ−P(haloxyfop-P)、ハロキシホップ−P−メチル(haloxyfop-P-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ−P(quizalofop-P)、キザロホップ−P−エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ−P−テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサプロップ−P(fenoxaprop-P)、フェノキサプロップ−P−エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、メタミホッププロピル(metamifop-propyl)、メタミホップ(metamifop)、クロジナホッププロパルギル(clodinafop-propargyl)、クロジナホップ(clodinafop)、プロパキザホップ(propaquizafop)のようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系;アロキシジムナトリウム(alloxydim-sodium)、アロキシジウム(alloxydim)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)のようなシクロヘキサンジオン系;その他、フラムプロップ−M−メチル(flamprop-M-methyl)、フラムプロップ−M(flamprop-M)、フラムプロップ−M−イソプロピル(flamprop-M-isopropyl)などのようにイネ科植物に特異的に除草効力が強く認められるもの。
【0024】
(7)クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロリムロン(chlorimuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、スルホメツロン(sulfometuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンスルフロン(bensulfuron)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、メトスルフロン(metsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、ハロスルフロン(halosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、イオドスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron-methyl-sodium)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリベヌロン(tribenuron)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、フォーラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフルオキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリフルオキシスルフロンナトリウム(trifloxysulfuron-sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、メソスルフロン(mesosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron, TH−547)、メタゾスルフロン(metazosulfuron)、国際公開公報WO2005092104の請求項に記載されている化合物のようなスルホニルウレア系;フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、フロラスラム(florasulam)、ペノクススラム(penoxsulam)、ピロクススラム(pyroxsulam)のようなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系;イマザピル(imazapyr)、イマザピルイソプロピルアンモニウム(imazapyr-isopropylammonium)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマゼタピルアンモニウム(imazethapyr-ammonium)、イマザキン(imazaquin)、イマザキンアンモニウム(imazaquin-ammonium)、イマザモックス(imazamox)、イマザモックスアンモニウム(imazamox-ammonium)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz-methyl)、イマザピック(imazapic)のようなイミダゾリノン系;ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)のようなピリミジニルサリチル酸系;フルカルバゾン(flucarbazone)、フルカルバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、プロポキシカルバゾンナトリウム(propoxycarbazone-sodium)、プロポキシカルバゾン(propoxycarbazone)、チエンカルバゾン(thiencarbazone)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系;その他グリホサート(glyphosate)、グリホサートナトリウム(glyphosate-sodium)、グリホサートカリウム(glyphosate-potassium)、グリホサートアンモニウム(glyphosate-ammonium)、グリホサートジアンモニウム(glyphosate-diammonium)、グリホサートイソプロピルアンモニウム(glyphosate-isopropylammonium)、グリホサートトリメシウム(glyphosate-trimesium)、グリホサートセスキナトリウム(glyphosate-sesquisodium)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)、グルホシネート-P(glufosinate-P)、グルホシネート-Pアンモニウム(glufosinate-P-ammonium)、グルホシネート-Pナトリウム(glufosinate-P-sodium)、ビラナホス(bilanafos)、ビラナホスナトリウム(bilanafos-sodium)、シンメチリン(cinmethylin)などのように植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0025】
(8)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリン(nitralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)のようなジニトロアニリン系;ベンスリド(bensulide)、ナプロパミド(napropamide)、プロピザミド(propyzamide、プロナミド(pronamide))のようなアミド系;アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)のような有機リン系;プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、バーバン(barban)、カルベタミド(carbetamide)のようなフェニルカーバメート系;ダイムロン(daimuron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモブチド(bromobutide)、メチルダイムロン(methyldymron)のようなクミルアミン系;その他アシュラム(asulam)、アシュラムナトリウム(asulam-sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルタール(chlorthal)、ジフェナミド(diphenamid)などのように植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0026】
(9)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S−メトラクロール(S-metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド−P(dimethenamid−P)、プロピソクロール(propisochlor)、ジメタクロール(dimethachlor)のようなクロロアセトアミド系;モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベルノレート(vernolate)、ペブレート(pebulate)、シクロエート(cycloate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、ジアレート(diallate)、トリアレート(tri-allate)、オルベンカルブ(orbencarb)のようなチオカーバメート系;その他エトベンザニド(etobenzanid)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、トリディファン(tridiphane)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、オキサジクロメフォン(oxaziclomefone)、インダノファン(indanofan)、ベンフレセート(benfuresate)、ピロキサスルフォン(pyroxasulfone)、フェノキサスルフォン(fenoxasulfone)、ダラポン(dalapon)、ダラポンナトリウム(dalapon-sodium)、TCAナトリウム(TCA-sodium)、トリクロロ酢酸(trichloroacetic acid)などのように植物のタンパク質生合成あるいは脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0027】
(10)MSMA、DSMA、CMA、エンドタール(endothall)、エンドタールジカリウム(endothall-dipotassium)、エンドタールナトリウム(endothall-sodium)、エンドタールモノ(N,N−ジメチルアルキルアンモニウム)(endothall-mono(N,N-dimethylalkylammonium))、エトフメセート(ethofumesate)、ソディウムクロレート(sodium chlorate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid、ノナン酸(nonanoic acid))、ホスアミン(fosamine)、ホスアミンアンモニウム(fosamine-ammonium)、ピノキサデン(pinoxaden)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone, HOK−201)、アクロレイン(aclolein)、スルファミン酸アンモニウム(ammonium sulfamate)、ボラックス(borax)、クロロ酢酸(chloroacetic acid)、クロロ酢酸ナトリウム(sodium chloroacete)、シアナミド(cyanamide)、メチルアルソン酸(methylarsonic acid)、ジメチルアルソン酸(dimethylarsinic acid)、ジメチルアルソン酸ナトリウム(sodium dimethylarsinate)、ジノターブ(dinoterb)、ジノターブアンモニウム(dinoterb-ammonium)、ジノターブジオールアミン(dinoterb-diolamine)、ジノターブアセテート(dinoterb-acetate)、DNOC、硫酸第一鉄(ferrous sulfate)、フルプロパネート(flupropanate)、フルプロパネートナトリウム(flupropanate-sodium)、イソキサベン(isoxaben)、メフルイジド(mefluidide)、メフルイジドジオールアミン(mefluidide-diolamine)、メタム(metam)、メタムアンモニウム(metam-ammonium)、メタムカリウム(metam-potassium)、メタムナトリウム(metam-sodium)、イソチオシアン酸メチル(methyl isothiocyanate)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンタクロロフェノールナトリウム(sodium pentachlorophenoxide)、ペンタクロロフェノールラウレート(pentachlorophenol laurate)、キノクラミン(quinoclamine)、硫酸(sulfuric acid)、ウレアサルフェート(urea sulfate)、メチオゾリン(methiozolin、MRC-01)など。
【0028】
(11)ザントモナス キャンペストリス(Xanthomonas campestris)、エピココロシルス ネマトソルス(Epicoccosirus nematosorus)、エピココロシルス ネマトスペラス(Epicoccosirus nematosperus)、エキセロヒラム モノセラス(Exserohilum monoseras)、ドレクスレラ モノセラス(Drechsrela monoceras)などのように植物に寄生することで除草効力を示すとされているもの。
【0029】
本発明の除草組成物は、有効成分である(a)又は(b)を、通常の農薬の製剤方法に準じて各種補助剤と配合し、粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、錠剤、丸剤、カプセル剤(水溶性フィルムで包装する形態を含む)、水性懸濁剤、油性懸濁剤、マイクロエマルジョン製剤、サスポエマルジョン製剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤などの種々の形態に製剤調製し、施用することができるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。
【0030】
製剤調製に際しては、(a)と(b)とを一緒に混合し製剤調製しても、或はそれらを別々に製剤調製し施用時に混合してもよい。
【0031】
製剤に使用する補助剤としては、カオリナイト、セリサイト、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉のような固形担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコールのような溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンのような植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤の各成分は、本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。また、前記した補助剤以外にも当該分野で知られたものの中から適宜選んで使用することもできる。例えば、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤、発泡剤、崩壊剤、結合剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。本発明の除草組成物における有効成分と各種補助剤との配合割合は重量%比で0.001:99.999〜95:5、望ましくは0.005:99.995〜90:10程度とすることができる。
【0032】
本発明の除草組成物の施用方法は、種々の方法を採用でき、施用場所、製剤形態、有害植物の種類や生育状況などの各種条件に応じて適宜使い分けることができるが、例えば以下のような方法が挙げられる。
1.(a)と(b)とを一緒に混合し、製剤調製したものをそのまま施用する。
2.(a)と(b)とを一緒に混合し、製剤調製したものを水等で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して施用する。
3.(a)と(b)とを別々に製剤調製し、各々をそのまま施用する。
4.(a)と(b)とを別々に製剤調製し、必要に応じて各々を水等で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して、各々施用する。
5.(a)と(b)とを別々に製剤調製したものを水等で所定濃度に希釈する時に混合し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して施用する。
【実施例】
【0033】
本発明をより詳しく述べるために、以下に実施例を記載するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
試験例1
1/1,000,000 haポットに畑作土壌をつめ、オヒシバ ( Eleusine indica (L.) Gaertn.)の種子を播種した。その1日後、フラザスルフロンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:シバゲンDF、石原産業(株)製)とアミカルバゾンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:Dinamic、Arysta LifeScience製)の所定量を200L/ha相当の水に希釈し、小型スプレーで土壌処理した。
薬剤処理後14日目に、オヒシバの生育状態を肉眼で観察調査し、下記評価基準に従って生育抑制率(%)〔実測値〕を求めた。また、コルビー(Colby)の方法に従って生育抑制率(%)〔計算値〕を算出した。結果を第1表に示す。
生育抑制率(%)=0(無処理区同等)〜100(完全枯殺)の抑草率(%)
【0034】
【表1】

【0035】
試験例2
1/1,000,000haポットに畑作土壌をつめ、ギョウギシバ(Cynodon dactylon (L.) Pers.)の種子を播種した。ギョウギシバが4.0-4.5葉期に達したとき、フラザスルフロンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:シバゲンDF)及びアミカルバゾンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:Dinamic)の所定量を、農業用展着剤(商品名:Agral、Syngenta crop protection製)を0.25容量%含む水(300L/ha相当)で希釈し、小型スプレーで茎葉処理した。
薬剤処理後21日目に、ギョウギシバの生育状態を肉眼で観察調査し、前記試験例1と同様に求めた生育抑制率(%)を第2表に示す。
【0036】
【表2】

【0037】
試験例3
1/1,000,000haポットに畑作土壌をつめ、ヒメクグ(Cyperus brevifolius var. leiolepis)の地下茎を植えつけた。ヒメクグが6.0-7.0cmに達したとき、フラザスルフロンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:シバゲンDF)及びアミカルバゾンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:Dinamic)の所定量を、農業用展着剤(商品名:Agral)を0.025容量%含む水(200L/ha相当)で希釈し、小型スプレーで茎葉処理した。
薬剤処理後28日目に、ヒメクグの生育状態を肉眼で観察調査し、前記試験例1と同様に求めた生育抑制率(%)を第3表に示す。
【0038】
【表3】

【0039】
試験例4(雑草化した作物の防除を想定した試験)
1/1,000,000haポットに畑作土壌をつめ、トウモロコシ(Zea mays L.)の種子を播種した。その1日後、フラザスルフロンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:シバゲンDF)及びアミカルバゾンを有効成分とする顆粒水和剤(商品名:Dinamic)の所定量を200L/ha相当の水に希釈し、小型スプレーで土壌処理した。
薬剤処理後28日目に、トウモロコシの生育状態を肉眼で観察調査し、前記試験例1と同様に求めた生育抑制率(%)を第4表に示す。
【0040】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明により、幅広い殺草スペクトルを持ち、且つ高活性な除草組成物を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)フラザスルフロン又はその塩と(b)アミカルバゾン又はその塩とを有効成分として含有する除草組成物。
【請求項2】
(a)フラザスルフロン又はその塩と(b)アミカルバゾン又はその塩とを有効成分として含有する除草組成物の除草有効量を、有害植物又はそれらが生育する場所に施用し、有害植物を防除する方法。
【請求項3】
(a)フラザスルフロン又はその塩の除草有効量と、(b)アミカルバゾン又はその塩の除草有効量とを、有害植物又はそれらが生育する場所に施用し、有害植物を防除する方法。
【請求項4】
(a)と(b)との混合比率が重量比で1:2000〜5:1である、請求項1の組成物。
【請求項5】
(a)を2〜250g/ha、(b)を50〜4000g/ha施用する、請求項2又は請求項3の方法。
【請求項6】
有害植物が、スルホニルウレア系化合物に対する感受性が低下した雑草である、請求項2又は請求項3の方法。
【請求項7】
有害植物が、ヒルガオ科雑草、カヤツリグサ科雑草又はイネ科雑草である、請求項2又は請求項3の方法。

【公開番号】特開2012−162518(P2012−162518A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−5360(P2012−5360)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】