説明

集中検針装置

【目的】 需要家側の端末器との間で検針指令や自動検針データ等を送受信する集中検針装置において、送信時の信号の消費や受信時の信号レベル低下を防止し、送受信効率及び精度を向上させる。
【構成】 端末器411〜41nとの間で低圧配電線搬送線間方式により送受信する集中検針装置30において、送信部10は、端末器への送信信号を中性線Nに対し単相2相とも同位相で配電線R,N,Bに注入するCPU33、モデム32,31、アンプ11R,11B等を備える。受信部20は、単相2相に分散して到達した端末器からの受信信号を加算する加算器22、減算器23と、これらの加算及び減算出力を復調するモデム31,32と、その出力波形に基づき何れか一方のモデムの出力を正常な受信信号として選択するCPU33とを備える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集中検針装置に関し、詳しくは、電力会社の営業所等の自動検針用センタと集合住宅との間の電話回線を利用した使用電力量の自動検針システムにおいて、集合住宅内の各需要家に設置された端末器に対し低圧配電線搬送線間方式により定期的に検針を行うための集中検針装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の自動検針システムに用いられる信号伝送方式において、低圧配電線搬送方式は、集中検針装置と端末器との間の伝送路として低圧配電線を利用するため、新たに通信線を敷設する必要がなく、経済性、保守性に優れた方式である。この低圧配電線搬送方式は、金属回路を伝送路とする線間方式と、共同地線や大地間を伝送路とする大地帰路方式とに大別することができる。
【0003】マンションや社宅、アパート等の集合住宅を対象にした場合、信号注入用の電源供給用変圧器が主に集合住宅内の電力会社による借室の1ヵ所に集中して設置されていること、電源供給用変圧器に対して需要家数が多いこと、需要家側でアースが容易に取れないこと等の理由により、低圧配電線搬送方式としては線間方式が採用される場合が多い。なお、この低圧配電線搬送方式及びその線間方式については、例えば「配電自動化システム入門 第1版」(配電自動化研究会編,オーム社発行)P28〜30,P53〜55等に詳しく紹介されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、低圧配電線搬送線間方式を用いた従来の集中検針装置では、送受信信号が配電線に接続された200V負荷等の影響を受けやすく、信号の減衰や雑音の増加により伝送路としての信頼性に欠けることに起因して、端末器との間の送受信性能が劣るという問題があった。本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、低圧配電線搬送線間方式を用いた場合でも、端末器との間で高効率かつ高精度の送受信が行なえるようにした集中検針装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、第1の発明は、単相3線式低圧配電線の任意の1相間に接続された自動検針データ伝送用の端末器との間で、低圧配電線搬送線間方式により信号を送受信する送信部及び受信部を備えた集中検針装置において、前記送信部が、端末器への送信信号を中性線に対し2相とも同位相にして配電線に注入する手段を有するものである。
【0006】第2の発明は、前記集中検針装置において、前記受信部が、2相に分散して到達した端末器からの受信信号を加算及び減算する手段と、これらの加算出力及び減算出力のうち、出力波形に基づいて何れか一方の出力を正常な受信信号として選択する手段とを有するものである。
【0007】第3の発明は、前記集中検針装置において、前記送信部が、端末器への送信信号を中性線に対し2相とも同位相にして配電線に注入する手段を有し、かつ、前記受信部は、2相に分散して到達した端末器からの受信信号を加算及び減算する手段と、これらの加算出力及び減算出力のうち、出力波形に基づいて何れか一方の出力を正常な受信信号として選択する手段とを有するものである。
【0008】
【作用】第1の発明においては、集中検針装置から端末器への送信の際、任意の1相に接続された端末器に対する送信信号が中性線に対して各相とも同位相で注入されるため、2相の線間では送信信号がほぼ打ち消され、信号成分による電位差は極めて小さくなる。これにより、例えば2相の線間に接続された200V負荷によって信号成分が消費、減衰されることがなくなる。第2の発明においては、端末器からの信号を集中検針装置により受信する際、2相に分散して到達した受信信号を加算及び減算し、その出力波形を復調してビットエラー等の歪のないものを正常な受信信号として選択することにより、受信信号レベルが低下している場合でも検針データ等を正確に受信することができる。第3の発明においては、上記第1の発明にかかる送信方法及び第2の発明にかかる受信方法をとることにより、端末器との間で高効率かつ高精度の送受信が可能になる。
【0009】
【実施例】以下、図に沿って本発明の実施例を説明する。まず、本発明にかかる集中検針装置が用いられる自動検針システムの全体構成を図27を参照しつつ説明する。図27において、100は電力会社の営業所等の自動検針用センタであり、このセンタ100には自動検針用コンピュータ101が設置されている。そして、このコンピュータ101は、センタ側網制御装置(C−NCU)102、発信側交換機401及び着信側交換機402を介し、電話回線404によってマンション等、集合住宅300内の需要家側の網制御装置(NCU)302に接続されている。
【0010】なお、前記着信側交換機402にはノーリンギングトランク(NRT)403が設置されている。このノーリンギングトランク403は、日本電信電話株式会社によるノーリンギング通信サービス(既存の電話回線を利用してセンタ側から需要家側の電話機のベルを鳴動させることなくメータ用端末器等を起動し、メータによる検針値等のデータを送受するサービス)を受けるために用いられる無鳴動着信用のトランクである。
【0011】一方、集合住宅300内には、複数の電力需要家J1〜Jnが存在するほか、電力会社による借室301が設けられている。この借室301には、例えば6.6kVの高圧配電線304が引き込まれており、この配電線304は2系統に分岐されている。ここで、分岐系統数は勿論、3以上であってもよい。各系統の配電用変圧器305,306の2次側の単相3線式低圧配電線(100/200V)R,N,Bは、各需要家J1〜Jnにまで配線され、また、各系統の配電線R,B間には種々の200V負荷431〜43nが接続されている。なお、以下では便宜的に、配電線R,N間の1相(100V相)をR相(赤相)、配電線B,N間の1相(同)をB相(黒相)と呼び、配電線Nを必要に応じて中性線とも呼ぶものとする。
【0012】また、前述の需要家側の網制御装置302には、通信線303を介して本発明にかかる集中検針装置30が接続され、この検針装置30は、2系統の各配電線R,N,Bにそれぞれ接続されている。更に、各需要家J1〜Jnは、R相、B相のうち任意の1相から100Vの単相交流電圧を受電しており、その線間には単相負荷及び自動検針データ伝送用の端末器411〜41nが接続されている。なお、この線間には電力量計としての電子メータが接続されているが、便宜上、図示を省略する。
【0013】次に、本発明にかかる集中検針装置30の構成について、図1を参照しつつ説明する。なお、便宜上、図1には図27に示した需要家J1〜Jn及び200V負荷431〜43nのうち各々一部のみを図示してある。図1において、集中検針装置30は、単相負荷421〜42nを有する各需要家J1〜Jnの端末器411〜41nとの間で、データを送受信するための送信部10及び受信部20(各々モデム31,32及びCPU33を含む)並びにNCUインターフェイス34等を備えている。
【0014】送信部10は、需要家J1〜Jnごとに割り付けられた固有のアドレスを持つ各端末器411〜41nに対し、センタ100からの要求に応じて個別検針指令や種々の設定指令を送信するためのものである。この送信部10は、CPU33と、CPU33からの送信信号に基づき、後述する周波数遷移変調(FSK)した信号(高周波FS信号)を生成するモデム32,31と、送信アンプ11R,11Bと、商用周波の影響を回路側に与えないようにフィルタ等から構成される送信用結合器12R,12Bとから構成されている。そして、結合器12R,12Bの出力端子が、配電線R,N及びB,Nにそれぞれ接続されている。
【0015】受信部20は、配電線R,B,Nにそれぞれ接続された受信用結合器21R,21Bと、これらの出力信号が入力される信号加算器22及び信号減算器23と、これらの出力信号を復調するための前記モデム32,31と、後述するようにモデム32,31の出力信号のうち何れか一方を受信信号として選択するCPU33とから構成される。なお、集中検針装置30には、受信した検針データを一時的に保存するメモリが設けられているが、これらの図示は省略してある。
【0016】ここで、集中検針装置30と端末器411〜41nとの間でデータを送受信する信号方式としては、例えば、ディジタル変調方式である周波数遷移変調した信号を低圧配電線R,N,Bの線間において商用周波数電圧に重畳する高周波信号方式が採られており、ポーリングセレクティング方式で送受信を行う。また、上記低圧配電線搬送線間方式では、周知のように低圧配電線の信号減衰が商用周波電圧のピーク近傍で大きくなるため、商用周波電圧に同期させて信号を重畳することとしている。
【0017】すなわち、情報信号ビットの変化点を商用周波電圧のピーク点(電気角90度、270度)に選び、各ビットとも雑音の少ない0Vすなわち0度、180度点を必ず含むようにする。このため、伝送速度は商用周波数(例えば50Hz)に同期し、本実施例では100BPSとなる。また、高周波FS信号の周波数としては、9700(±200)Hzに選定した。
【0018】次に、集中検針装置30と端末器411〜41nとの間の通信プロトコルは調歩式非同期通信方式であり、送受信データのビット構成及びフレーム構成の一例を示すと、図22、図23のとおりである。すなわち、ビット構成としては、各フレームは図22に示すようにスタートビットST、7ビットのデータビットb1〜b7、偶数パリティビット及びストップビットSPからなり、また、フレーム構成としては、図23に示すように第1フレームの内容が「データ送信開始」STX、第2フレームが指令内容を示すモード、第3フレーム以下の内容がJIS7単位コードの電文からなるデータ、第(n−1)フレームの内容が「データ送信終了」ETX、第nフレームの内容がブロックチェックコードBCCとなっている。なお、このフレーム構成は、データの内容により変化するものとする。
【0019】上記フレーム構成のうち、第2フレームのモードは、例えば、集中検針装置30から端末器411〜41nに対して個別検針を行うために検針指令を送る場合には“1”、電力量計内部に設定されたある時間帯だけ呼び出す時間帯呼出しの場合には“2”、同じくある時刻だけ呼び出す時刻呼出しの場合には“3”というようにコードが予め決められており、これらのモードコードに対応する7ビットのデータが図22におけるデータビットb1〜b7を構成する。例えば、上記モードコードの“1”にはデータ“0110001”が、同じく“2”にはデータ“0110010”が、同じく“3”には“0110011”がそれぞれ対応している。
【0020】更に、上記フレーム構成のうちの第3フレーム以下のデータとしては、端末器のアドレス、昼間及び夜間の検針値、メータ種別、検針エラー時のエラー内容、時間帯等が含まれている。ここで、個別検針時の送受信データのフレーム構成を示すと図24、図25のようになり、図24は集中検針装置30から端末器411〜41nへの送信データ、図25は個々の端末器411〜41nから集中検針装置30への送信データ(応答データ)に相当している。
【0021】次に、集中検針装置30における送信方法の特徴について、図2ないし図13を参照しつつ説明する。まず、図1の実施例では、配電線R,B間に200V負荷431〜43nが接続されている。仮りに、送信部10からR相、B相にそれぞれ注入される高周波FS信号が、図2、図3に示すように中性線Nを基準として逆位相であると、これらの信号成分により配電線R,Bの線間には図4に示すごとく電位差が発生してこれが200V負荷431〜43nに加わり、信号が消費、減衰されて任意の一相に接続される端末器に対し信号のレベルが低下し、もしくは不安定となる。なお、図5ないし図7は高周波FS信号が逆位相で注入された場合のR相、B相の相電圧及び配電線R,B線間電圧(200V)を示しており、線間電圧には図4に示した信号成分による差電圧が顕著に重畳されることになる。
【0022】このため、本実施例では、図1における送信用結合器12R,12Bの極性を反転させることにより、図8、図9に示すように中性線Nに対しR相及びB相の高周波FS信号を同位相として配電線R,N,B間に注入することとした。これにより、配電線R,Bの線間には図10に示すごとく高周波FS信号による電位差がほとんど発生せず、図11、図12のように各相ごとには信号成分が重畳されていても、図13から明らかなごとく配電線R,B線間電圧には信号成分による差電圧がほとんど重畳されなくなる。
【0023】従って、前述した200V負荷431による信号の消費、減衰等がなくなり、各端末器411〜41nが接続されているR相及びB相に効率よく信号を注入してその減衰を防止することができる。なお、上記手段はR相及びB相の負荷がほぼ等しいときに有効であるが、単相3線式配電線では通常、各相の負荷をなるべく等しくするようにバランスをとりながら運用されるため、特に問題とはならない。また、高周波FS信号を同相にて注入する方法としては上記の例に何ら限定されるものではなく、例えば一方の相について位相反転回路等を介在させてもよい。
【0024】次いで、集中検針装置30における受信方法の特徴につき、図14ないし図21を参照しつつ説明する。任意の1相に接続された特定の端末器から送信された高周波FS信号は、200V負荷431等に回り込み、受信部20にはR相及びB相に分散して到達すると共に、図14、図15に示すようにR相及びB相の受信信号レベルは何れも低下している。従って、基本的には、R相及びB相の受信信号を合成して復調すればよいが、配電線のインピーダンスが時間に対して一定でないため各相受信信号の位相角が回転し、その単純な合成は不可能である。
【0025】そこで本実施例では、受信部20の信号加算器22、信号減算器23によりR相及びB相の受信信号を加算(図16参照)及び減算(図17参照)し、これらをモデム32,31により復調した波形について、端末器からの受信データの1電文ごとに付加されたチェックコード(水平垂直パリティ)が正常である方のモデムの出力信号を正常な受信データとして選択することにより、受信信号レベルの低下を補償している。
【0026】すなわち、信号加算器22の出力波形が図1818、信号減算器23の出力波形が図19のとおりであるとすると、図18の波形を復調してなるモデム32の出力は図20、図19の波形を復調してなるモデム31の出力は図21のようになり、信号減算後の波形に対応する図21のモデム31の出力にはデータにビットエラー等の歪が含まれていて上記チェックコードに異常が生じている。従って、この場合、CPU33は図20に示すモデム32の出力が正常な受信信号であると判断し、これを復調信号として選択する。
【0027】ちなみに、各モデム32,31の出力波形においてチェックコードが何れも正常である場合には、予め優先度を決めておいて、一方のモデム(例えば信号加算後の波形に対応するモデム32)の出力を選択すればよい。また、加算、減算双方の受信データ(1電文)にビットエラー等の歪が発生した場合には、その発生時刻が異なっていても正常受信したことにはならない。受信方法を上記のように工夫することにより、R相及びB相に分散して低レベルで集中検針装置30に到達した受信信号であっても、これを適宜増幅して受信信号レベルの低下を補償し、検針データ等の正確な送受信を確保することが可能になる。
【0028】なお、図26は、センタ100から集中検針装置30に対して定期的に自動検針を開始させる場合、及び、センタ100が集中検針装置30の検針データを定期的かつ一括して収集する場合の、1回当たりのデータ送受信の手順を示すものである。この手順を略述すると、自動検針を開始させる場合には、センタ側コンピュータ100がセンタ側網制御装置102に検針開始指令aを送り、センタ側網制御装置102は、回線接続動作指令bを交換機に送り、また、端子選択指令cを需要家側網制御装置302に送る。需要家側網制御装置302は、起動電文dを集中検針装置30に送り、集中検針装置30はこれに対する応答eを行う。
【0029】次に、需要家側網制御装置302はセンタ側網制御装置102に対し端子選択応答fを行い、センタ側網制御装置102は需要家側網制御装置302を介し集中検針装置30に検針開始指令gを送る。集中検針装置30は、これに対する応答hを需要家側網制御装置302を介しセンタ側網制御装置102に送る。応答hを受けたセンタ側網制御装置102では、応答終了電文iを集中検針装置30に送り、次いで回線復旧動作指令jを交換機に送る。
【0030】応答終了電文iを受けた集中検針装置30では、例えば端末器411に対する検針指令kを送り、端末器411は電子メータによる検針応答mを行う。以下同様にして、集中検針装置30は所要数の端末器41nまで検針指令nを送り、端末器41nは電子メータによる検針応答pを行う。そして、検針応答に含まれる検針データは、最新データとして例えば24時間保存され、その後クリアされる。これらの集中検針装置30と各端末器411〜41nとの間での送受信が、前述した送信方法及び受信方法により実行される。なお、実際には、検針指令kと検針応答mとの間や検針指令nと検針応答pとの間に各端末器411〜41nと電子メータとの間での送受信(検針指令及び検針応答)が行われるが、これらの図示は省略してある。
【0031】センタ100が集中検針装置30の検針データを一括して収集する場合には、前述の検針開始指令a,gがそれぞれ検針指令,検針データ転送指令となり、検針指令k以後の集中検針装置30と各端末器411〜41nとの間の送受信がなくなり、検針指令aから回線復旧動作指令jまでの手順となる。なお、送受信タイミングは自動検針を開始させる場合とまったく同一である。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明によれば、集中検針装置から端末器への送信の際、任意の1相に接続された端末器に対する送信信号が中性線に対して各相とも同位相で注入されるため、2相の線間では送信信号がほぼ打ち消され、信号成分による電位差が極めて小さくなる。これにより、例えば2相の線間に接続された200V負荷によって信号成分が消費、減衰されることがなくなり、端末器に対する検針指令等の信号を効率よく送信することができる。
【0033】第2の発明によれば、端末器からの信号を集中検針装置により受信する際、2相に分散して到達した受信信号を加算及び減算し、その出力波形を復調してビットエラー等の歪のないものを正常な受信信号として選択するため、受信信号レベルが低下している場合でもこれを補償して検針データ等を正確に受信することができ、送受信精度を大幅に高めることができる。
【0034】第3の発明においては、上記第1の発明にかかる送信方法及び第2の発明にかかる受信方法をとることにより、端末器との間で高効率かつ高精度の送受信が可能になり、信頼性の高い自動検針システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】高周波FS信号(R相)の波形図である。
【図3】R相に対して逆相の高周波FS信号(B相)の波形図である。
【図4】図2、図3の信号による差電圧の波形図である。
【図5】R相電圧の波形図である。
【図6】B相電圧の波形図である。
【図7】R,B線間電圧の波形図である。
【図8】高周波FS信号(R相)の波形図である。
【図9】R相に対して同相の高周波FS信号(B相)の波形図である。
【図10】図8、図9の信号による差電圧の波形図である。
【図11】R相電圧の波形図である。
【図12】B相電圧の波形図である。
【図13】R,B線間電圧の波形図である。
【図14】高周波FS信号(R相)の波形図である。
【図15】高周波FS信号(B相)の波形図である。
【図16】図14、図15の信号の加算出力波形図である。
【図17】図14、図15の信号の減算出力波形図である。
【図18】信号加算器の出力波形図である。
【図19】信号減算器の出力波形図である。
【図20】一方のモデムの出力波形図である。
【図21】他方のモデムの出力波形図である。
【図22】集中検針装置と端末器との間の送受信データのビット構成を示す図である。
【図23】集中検針装置と端末器との間の送受信データのフレーム構成を示す図である。
【図24】集中検針装置から端末器への送信データのフレーム構成を示す図である。
【図25】端末器から集中検針装置への送信データのフレーム構成を示す図である。
【図26】センタから集中検針装置に対して自動検針を開始させる場合、及び、センタが集中検針装置の検針データを収集する場合のデータ送受信の手順を示す図である。
【図27】本発明が適用される自動検針システム全体の構成図である。
【符号の説明】
10 送信部
11R,11B 送信アンプ
12R,12B 送信用結合器
20 受信部
21R,21B 受信用結合器
22 信号加算器
23 信号減算器
30 集中検針装置
31,32 モデム
33 CPU
34 NCUインターフェイス
411〜41n 端末器
421〜42n 単相負荷
431〜43n 200V負荷
100 センタ
300 集合住宅
404 電話回線
1〜Jn 需要家
R,N,B 低圧配電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】 単相3線式低圧配電線の任意の1相間に接続された自動検針データ伝送用の端末器との間で、低圧配電線搬送線間方式により信号を送受信する送信部及び受信部を備えた集中検針装置において、前記送信部は、端末器への送信信号を中性線に対し2相とも同位相にして配電線に注入する手段を有することを特徴とする集中検針装置。
【請求項2】 単相3線式低圧配電線の任意の1相間に接続された自動検針データ伝送用の端末器との間で、低圧配電線搬送線間方式により信号を送受信する送信部及び受信部を備えた集中検針装置において、前記受信部は、2相に分散して到達した端末器からの受信信号を加算及び減算する手段と、これらの加算出力及び減算出力のうち、出力波形に基づいて何れか一方の出力を正常な受信信号として選択する手段とを有することを特徴とする集中検針装置。
【請求項3】 単相3線式低圧配電線の任意の1相間に接続された自動検針データ伝送用の端末器との間で、低圧配電線搬送線間方式により信号を送受信する送信部及び受信部を備えた集中検針装置において、前記送信部は、端末器への送信信号を中性線に対し2相とも同位相にして配電線に注入する手段を有し、前記受信部は、2相に分散して到達した端末器からの受信信号を加算及び減算する手段と、これらの加算出力及び減算出力のうち、出力波形に基づいて何れか一方の出力を正常な受信信号として選択する手段とを有することを特徴とする集中検針装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図1】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図24】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開平5−188087
【公開日】平成5年(1993)7月27日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−24823
【出願日】平成4年(1992)1月13日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成3年7月15日 社団法人電気学会発行の「平成3年電気学会電力・エネルギー部門大会論文集」に発表
【出願人】(000220907)東光電気株式会社 (73)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)