説明

集積回路素子の製造方法

【発明の詳細な説明】
本発明は反射防止コーティングを用いてホトリソグラフィ法によって集積回路素子を製造する方法に関する。
複雑な集積回路を使用したシステムが小型化すると、小さいサイズのチップ上にますます複雑な回路を転写することが要求されるようになってきた。このようなサイズの減少または容量の増加は、その産業分野における技術上の限界にきている。したがって、標準的技術により製造される最も進歩した集積回路チップの歩留りは、より小さい容積の中により大きい容量を入れようという試みのために極めて低く、1%の程度である。今日の産業界により要求されている容量の水準においては、現在のホトリソグラフィ法では現在の約1%以上には完全な動作可能な構造を製造することはできない。
この問題は大部分は使用される写真プロセスの限界に由来する。要求される顕微鏡的水準においては、チップ材料例えばシリコンの層は完全には平滑および偏平ではない。更に、不均一な下地形状は、チップ各層に塗布されるホトレジストの像形成に使用される光の波長に近似した大きさのものである。ホトレジストの像形成に使用される光はチップ物質の基材すなわちシリコンウェーハーから反射される。この反射は不均一な下地形状の影響を受けてホトレジスト中に不均一な光の分布を生ぜしめ、現像画像中に多数の人為的欠陥を生ぜしめる結果となる。これらの人為的欠陥は現在の技術により構成されるすべての半導体構造物に多数の不合格品を生ぜしめる。
この人為的欠陥を除外または減少させることができるならば集積回路チップの歩留りを上昇させて効率を大幅に向上し、製造コストを減少させる結果となることは明白である。
最近反射光が原因で生ずる人為的欠陥を減少させる多数の試みがなされている。米国特許4,102,683号明細書はそのような試みの一つを論じている。その他の議論は「IEEE Transactions on Electron Devices」第28版、第11号、第140〜1410頁(1981年11月)、および「Journal of applied Photographic Engineering」第7巻、第6号、第184〜186頁(1981年12月)にあるブリューワー等による「正のホトレジストにおける定在波効果の減少」および「Kodak ′80 Interface」1980年10月版、第109〜113頁にあるカールソン等による「集積回路における1ミクロン線の制御」に見られる。
本発明者らは集積回路の製造に有用な改善された反射防止コーティング組成物を発見した。本発明の製造方法においては、ウエーハ表面およびホトレジスト表面からの内部反射による劣化的作用を除去するためにこの反射防止コーティング組成物を使用する。本発明で用いるコーティング組成物は、以前に知られていたものよりも一層良好な接着性と、より大なる光吸収を与え、より薄くてより均一なコーティングを与え、現像が一層制御され、工程段階がより少なくなる。本発明のコーティング組成物は集積回路製造法におけるホトレジストに適合し、且つそれに像形成が可能である。コーティングは現像後には集積回路ウエーハ上により少ない残渣しか残さない。
第1図は、本発明方法において、像形成可能な反射防止コーティング組成物を使用して湿式エッチングにより集積回路素子を製造するプロセスを示す。
第2図はやはり本発明方法において、反射防止コーティング組成物を使用して乾式エッチングにより集積回路素子を製造するプロセスを示す。
本発明方法では低い表面(界面)エネルギーを有する一般的有機溶媒の使用を可能ならしめるべく改質され、そしてウエーハ表面に強固に結合した薄いそして一定したコーティングを生成しうる重合体構造を使用している。適切な重合体および共重合体としては、低い表面エネルギーを有する溶媒例えばアルコール、芳香族炭化水素、ケトン、およびエステル溶媒により可溶性のポリアミド酸およびその均等物である。ここでいうポリアミド酸重合体および共重合体は、トルエンジアミン、キシリルジアミンおよびその他のアリールジアミンおよび脂肪族ジアミンと脂肪族および芳香族側鎖基または類似基を有する脂肪族または芳香族酸二無水物の重合体でありうる。これら重合体に関してはコーティングをウエーハに定着させる焼付け温度の変動に対してその速度が余り敏感でないために、これらの物質は例えば、反射防止層の現像速度に対してより有効な制御を与える。これらジアミン、酸二無水物および相当する物質により構成された重合体はまた、集積回路の製造に使用される表面をより均一に、より少ない欠陥を持ってコーティングさせ、これらの表面に対してより良好な接着性を有している。これらポリイミドまたはポリアミド酸から現像後に残る残渣は問題とならない。その理由はそれら残渣は容易に除去されるからである。
4,4′−オキシジアニリンとベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物およびピロメリット酸二無水物の重合体を包含した反射防止コーティングの生成させることは以前に試みられた。しかしながらこれら物質は満足すべき反射防止コーティングの生成においては有効ではなかった。これらポリイミド前駆体に対する標準溶媒は大きな表面エネルギーを有しており、小さな凹部分には入っていかず、その結果集積回路の多くの部分が基材の形状変化の故にコーティングされずに残される。以前に試みられたこれらの物質に対して必要な従来の溶媒は、例えばN−メチルピロリジノン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキサイドのような高度に極性の溶媒である。前記のポリアミド酸の溶解に必要とされたこれら溶媒は非常に高い表面エネルギーを有しており、そのために集積回路チップによくある小さな凹部または溝はコーティングされない。そのような高い表面エネルギーを有するこれらの高度に極性の溶媒を除外するかまたはその比率を大きく減少させ、低表面エネルギー溶媒例えばアルコール、芳香族炭化水素、ケトンまたはエステル溶媒に可溶性の系を利用することによって溶液の表面エネルギーは減少し、全ウエーハ表面をコーティングおよび平面化させる。本発明の反射防止コーティングにおけるその他の改良点は、コーティング中に水溶性成分を任意に導入できる点である。これら成分は例えばポリビニルピロリジノンおよび相当する重合体である。水溶性成分は焼き付け条件例えば温度の変動によりもたらされる反射防止層の除去速度の変動を軽減する。
本発明で用いるコーティング組成物は改善された染料化合物を包含してもよい。特に染料クルクミン(C.I.No.75300)または相当する誘導体およびその組み合わせた物を反射防止コーティングに包含させると、コーティングの吸収性能が改善される。これらの染料および関連する染料は上に載せたホトレジストを通常露光せしめるスペクトル域(436、405μm)を強く吸収し、これらは染料のヒドロキシル基の故に一般に使用されるアルカリ性ホトレジスト現像液で除去することができる。この組み合わせは迅速なそして一貫した像形成を可能ならしめる。コーティング溶媒中での染料の優れた溶解性および染料の強い吸収は非常に薄いコーティングの使用を可能ならしめる。他の染料を使用して試みられたコーティングは大きい吸光係数を有していなかった。すなわちそれらは染料1分子当り多くの光は吸収せず、またはそれらはは多くの染料に関して共通の問題であるように、コーティングに使用される有機溶媒中に充分に可溶性ではなかった。染料の限られた溶解性の故に、本質的にすべての反射された光を吸収させるに充分なだけコーティングすることができず、そして例えば定在波のようなその効果がホトレジスト中にまだ存在していた。さらに以前の染料とベヒクルとの組み合わせは本発明のような像形成可能な層を生成させることに対して有効ではなかった。像形成可能な層を生成させようというこれまでの試みは、生成されるコーティングの結果例えばピンホールの故に有効でない生成物を与える結果に終った。従来のコーティングは像形成性において信頼できず、一貫性がなくそして信頼できない工程特性を有し、例えば温度焼付け幅が狭く、処理後には望ましくない酸留物を残した。より厚いコーティングを使用してこれらの欠点を調整しようとする試みは有効ではなかった。本発明のコーティングは像形成において有効であり、厚いコーティングは必要とせず、望ましくない残渣を後に残さない。
本発明で用いる反射防止コーティング組成物はビクシン(べにの木抽出物)またはその他の相当する誘導体、例えばノルビクシンを任意に添加することによりさらに有効とすることができる。クルクミン誘導体のようにこれら染料はホトレジストの露光されるスペクトル領域で強く吸収する。これら染料はまたレジスト現像液により容易に除去され、これら染料のカルボキシル基およびその他の特性は焼付け温度の変化による反射防止層の除去速度の変動を少なくする。
本発明で用いる反射防止コーティング組成物はまた製造工程においてパターン画像形成を可能ならしめる乾式エッチング形態でも使用することができる。この形態においては、使用されるベヒクルは乾式処理すなわちプラズマイオンまたは電子ビームによって迅速に除去される。ホトレジストに像形成させた場合、その像はその系を短時間乾式エッチングにかけることによって容易に且つ迅速に反射防止層に転写される。反射防止コーティングを製造しようとするこれまでの試みにおいては、乾式エッチング画像形成を生成させるためには中間層(プラズマによって容易には除去されない物質の第3の層)の使用が試みられた。ホトレジストをエッチングしそして完全にかまたはほとんど除去する2層使用系もまた試みられた。この第2の方法においては、下にある平坦化作用層はホトレジストの同時的エッチングを阻止するに充分なほどにはエッチングが速くない。
本発明で用いる乾式エッチング可能な反射防止コーティングはウエーハの表面を平坦化させそしてホトレジストを通過した光を吸収する比較的厚い重合体層である。中間のエッチング抵抗層は必要とされない。その理由は光吸収性平坦化作用層はパターン形成されたホトレジスト層をそれほど失わずに乾式法で非常にに迅速に除去されるからである。
この迅速エッチング反射防止コーティングには前記染料および重合体を使用しうる。この重合体としては、ポリスルフォンの共重合体例えばポリ(ネオペンチルスルホン)、ポリブテン−1−スルホン、ハロゲン化重合体および共重合体例えばポリ(ビニリデンクロリド−ビニルアセテート)、ポリ(エピクロロヒドリン)、塩素化ポリエチレン、臭素化および塩素化ポリインブチレン、ハロゲン化アクリレート重合体およびハロゲン化メタクリレート重合体およびそれらの共重合体、ポリアセタールおよびアセタール共重合体、およびα−置換ビニル重合体例えばメチルメタクリレートおよびメチルアクリロニトリル、および相当する重合体があげられる。染料としては適当当な吸収能を有し乾式法により容易に除去される任意の可溶性染料または染料の組合わせであってもよい。例えばクマリンおよびその誘導体および相当するハロゲン化染料を使用でき、これはまた像形成可能な反射防止層を形成させるのに有効である。乾式エッチング像形成可能な反射防止層を形成させるのに有効である。乾式エッチング像形成性射反射止コーティングは歩留りを低下させ、コストを上昇させるようなよけいな処理段階を加えることなく、形状の制御に重大な進歩を加える。本発明は従来のホトレジスト材料および装置にそのまま適合する。
典型的には本発明により使用される染料は像形成性光源の波長領域で吸収するものである。染料は約1〜20%の水準で反射防止コーティング組成物中に包含させることができる。フィルム形成性ベヒクル例えば重合体は約3〜20%の水準で存在させることができる。任意成分としての水溶性物質の添加は約0.1〜10%の間の濃度でありうる。適当は湿潤剤、接着促進剤、保存剤、可塑剤および同様の添加剤を所望により適当な水準で包含させることができ溶媒を包含させて組成物を100%にすることができる。
本発明をたとえばスピニング法のような既知の基材コーティング技術で使用して約500〜40000オングストロームのフィルム厚さを生成させることができる。フィルムは例えば約70℃〜200℃の既存の集積回路工程に適合する温度で焼付けることができる。焼付けられたフィルムは公知の方法でホトレジストでコーティングし焼付けることができる。ホトレジストの厚さはプロセスにより要求されるものとすることができる。次にこれらの層を既知の要求された波長の光に露光させる。フィルムは例えば約5秒〜5分の間ホトレジスト現像液を使用して同時に現像させ、下にあるフィルムを短時間プラズマエッチングサイクルで例えば酸素プラズマ中でまたはその他の標準プラズマ法で約5秒〜5分の間除去することができる。残りの集積回路素子工程は当技術分野に既知のようにして実施することができる。フィルムは標準ホトレジストクリーンアップ法により除去することができる。
本発明は以下の実施例を参照して更に理解されようが、これらの実施例は実施された多数の実験の中から説明の目的で選択されたものである。本発明により製造された像形成されたウエーハは電子顕微鏡で検査された。この検査の結果反射光により生ぜしめられた定在波効果が除去されていることが明らかになった。
例 1次の反射防止コーティング処方すななわち・ポリ(ブテンスルホン) 8.00重量%・クマリン504(エクサイトン社製品) 1.00重量%・シクロペンタノン溶媒 残 量を使用して標準スピンコーティング法によって3インチアルミニウム−シリコンウエーハに反射防止コーティングを2.0μmの平均厚さにコーティングした。このコーティングしたウエーハを140℃で60分間焼付けしてコーティングによってホトレジスト(シップレ−AZ1370)でコーティングした。このホトレジストを95℃で30分焼付けることによって硬化させた。製造されたウエーハをテスト解像パターンおよびコビルト(Cobilt)密着プリンターを使用して像形成させた。像形成されたウエーハを20秒間シップレー(Shipley)MF312現像装置を使用して浸漬現像させた。露光ホトレジストは現像液により除去されシャープなきれいな画像を生成した。反射防止層を配素プラズマ(0.2トル、100ワット、20秒)により除去した。一方、末露光ホトレジストはその厚さをほとんど現象することなく残留した。アルミニウム基材中に画像をエッチングさせて集積回路層のシャープなパターンを生成させ、残存するホトレジストおよび反射防止コーティングを除去した。
例 2次の反射防止コーティング処方すなわち・ポリ(ブテンスルホン) 6.00重量%・ハロゲン化染料クマリン540A) 1.00重量%・シクロペンタノン溶媒 残 部を使用して標準スピンコーティング法によって3インチアルミニウム−シリコンウエーハに反射防止コーティングを1.5μmの平均厚さにコーティングした。このコーティングしたウエーハを140℃で60分間焼付けしてコーティングを硬化させた。このコーティングされたウエーハを冷却させ、スピンコーティングによってホトレジスト(シップレーAZ1370)でコーティングした。このホトレジストを95℃で30分焼付けて硬化させた。製造されたウエーハをテスト解像パターンおよびコビルト密着プリンターを使用して像形成させた。この像形成されたウエーハを20秒間シップレーAZ350現像装置を使用して浸漬現像させた。露光ホトレジストは現像液により除去され、シャープなきれいな画像を生成した。反射防止層を酸素プラズマ(0.2トル、100ワット、20秒)により除去した。一方、未露光ホトレジストはその厚さをほとんど減少することなく残留した。アルミニウム基材中に画像をエッチングして集積回路層のシャープはパターンを生成させ、次いで残存するホトレジストおよび反射防止コーティングを除去した。
例 3次の反射防止コーティング処方すなわち・ポリアミド酸(4,4′−オキシジアニリンおよびピロメリット酸二無水物) 4.4%・クルクミン 3.56%・ビクシン(後記溶媒中溶液) 0.45%・スダンオレンジG(後記溶媒中溶液) 0.45%・シクロヘキサノン/N−メチル−2−ピロリドン(2:1) 残 部を使用して標準スピンコーティング法によって3インチアルミニウム−シリコンウエーハに反射防止コーティングを2000オングストロームの平均厚さでコーティングした。このコーティングしたウエーハを148℃で30分間焼付けてコーティングを硬化させた。このコーティングされたウエーハを冷却させ、スピンコーティングによってホトレジスト(シップレーAZ1370)をコーティングした。このホトレジストを90℃で30分焼付けによって硬化させた。製造されたウエーハをテスト解像パターンおよびコビルト密着プリンターを使用して像形成せしめた。像形成されたウエーハを10秒間シップレーAF312現像装置を使用して浸漬現像した。像形成されたホトレジストおよび反射防止層は現像液により除去され、シャープなきれいな画像を生成した。現像された像形成ウエーハのアルミニウムまでをエッチングして集積回路層のシャープなパターンを生成させ、残存するホトレジストおよび反射防止コーティングを除去した。
例 4次の反射防止コーティング処方すなわち・ポリアミド酸(1、6−ジアミノヘキサンおよびベンゾフエノンテトラカルボン酸) 5%・クルクミン 3.56%・ビクシン 0.45%・スダンオレンジG 0.45%・シクロヘキサノン/N−メチル−2−ピロリドン(2:1) 残 部を使用して標準スピンコーティング法によって3インチシリコンウエーハに反射防止コーティングを1800オングストロームの平均厚さにコーティングした。このコーティングしたウエーハを148℃で30分間焼付けてコーティングを硬化させた。このコーティングされたウエーハを冷却させ、スピンコーティングによってホトレジスト(シップレーAZ1370)でコーティングした。このホトレジストを90℃で30分焼き付けて硬化させた。製造されたウエーハをテスト解像パターンおよびコビルト密着プリンターを使用して像形成させた。像形成されたウエーハを30秒間シップレーMF312現像装置を使用して浸漬現像した。像形成されたホトレジストおよび反射防止像を現像液により除去し、シヤープなきれいな画像を生成させた。
例 5次の反射止コーティング処方すなわち・ポリアミド酸(4,4′−オキシジアニリンおよびピロメリット酸二無水物) 6.7%・クルクミン 5.3%・ポリビニルピロリドン(後記溶媒中) 1%・シクロヘキサノン/N−メチル−2−ピロリドン(2:1) 残 部を使用して標準スピンコーティング法によって3インチアルミニウム−シリコンウエーハに反射防止コーティングを5000オングストロームの平均厚さにコーティングした。このコーティングしたウエーハを148℃で30分間焼付けてコーティングを硬化させた。このコーティングされたウエーハを冷却させ、スピンコーティングによってホトレジスト(シップレーAZ1370)でコーティングした。このホトレジストを90℃で30分焼付けして硬化させた。製造されたウエーハをテスト解像パターンおよびコビルト密着プリンターを使用して像形成せしめた。像形成されたウエーハを13秒間シップレーMF312現像装置を使用して含浸現像した。像形成せしめられたホトレジストおよび反射防止層を現像液により除去し、シャープなきれいな画像を生成させた。
現像および画像形成されたウエーハをアルミニウム中までエッチングして集積回路層のシャープなパターンを生成させ、残存するホトレジストおよび反射防止コーティングを除去した。
例 6次の反射防止コーティング処方すなわち・ポリアミド酸(2、4−ジアミノトルエン/ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物) 5%・クルクミン 3.56%・ビクシン(後記溶媒中溶液) 0.45%・スダンオレンジG(後記溶媒中溶液) 0.45%・シクロヘキサノン/N−メチル−2−ピロリドン(2:1) 残 部を使用して標準スピンコーティング法も3インチアルミニウムシリコンウエーファーに反射防止コーティングを2000オングストロームの平均厚さにコーティングした。このコーティングしたウエーファーを165℃で30分間焼付けてコーティングを硬化させた。このコーティングさせたウエーハを冷却させ、スピンコーティングによってホトレジスト(シップレーAZ1370)でコーティングした。このホトレジストを90℃で30分間焼付けて硬化した。製造されたウエーハをテスト解像パターンおよびコビルト密着プリンターを使用して像形成をせしめた。像形成されたウエーハを20秒間シップレーMF312現像装置を使用して含漫現像した。像形成されたホトレジストおよび反射防止層を現像液により除去し、シャープなきれいな画像を生成せしめた。
以上説明したように、本発明によれば次の効果が得られる。
(イ)像形成部位の反射防止コーティングを現像工程でホトレジストとともに除去できる(湿式での効果)
(ロ)現像の制御性に優れている(ハ)現像後の基板上に反射防止コーティングの残渣が少ない(ニ)像排形成部位の反射防止コーティングをホトレジストととも容易に除去できる(ホ)乾式エッチングの場合は、基板のエッチング工程で反射防止コーティングの除去が同時にできる。
本明細書に開示された本発明の変形を本発明の精神から逸脱することなしになし得ることを当業者は理解するであろう。本発明は本明細書に開示された具体例により限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により湿式エッチングで集積回路素子を製造するプロセスを示し、第2図は本発明により乾式エッチングで集積回路素子を製造するプロセスを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】(a)集積回路素子基板に、ホトレジストとともに現像可能な光吸収性の反射防止コーティングを施し、(b)前記基板と反射防止コーティングをホトレジストで被覆し、(c)前記ホトレジストをパターン露光し、(d)パターン露光されたホトレジストを現像液で現像し、パターン状にホトレジストおよび反射防止コーティングを除去し、(e)現像されたホトレジストおよび反射防止コーティングにより定められるパターンを基板中にエッチングして集積回路素子を形成することから成り、前記反射防止コーティングが、ポリアミド酸の重合体、その共重合体およびそれらの組合わせよりなる群から選ばれた1種またはそれ以上のベヒクルと染料の組み合わせからなり、前記ベヒクルが、アルコール、芳香族炭化水素、ケトンおよびエステルまたはそれらの組合わせよりなる群から選ばれた低い表面エネルギーを有する溶媒に溶解されていることを特徴とする、ホトリソグラフィによって集積回路素子を製造する方法。
【請求項2】前記染料が、クルクミンおよびその誘導体およびその均等物、ビクシンおよびその誘導体およびその均等物、クマリン誘導体およびその均等物およびそれに相当する有機ハロゲン化、ヒドロキシル化およびカルボキシル化染料およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた特許請求の範囲第1項に記載の集積回路素子を製造する方法。
【請求項3】(a)集積回路素子基板に光吸収性の反射コーティングを施し、(b)前記基板と反射防止コーティングをホトレジストで被覆し、(c)前記ホトレジストをパターン露光し、(d)パターン露光されたホトレジストを現像液で現像し、パターン状にホトレジストを除去し、(e)現像されたホトレジストにより定められるパターンを乾式エッチングにより前記反射防止コーティングにエッチングし、その後そのパターンを基板中にエッチングして集積回路素子を形成することから成り、前記反射防止コーティングが、ポリアミド酸の重合体、その共重合体、ポリスルフォン、その共重合体、ハロゲン化重合体、その共重合体、ポリアセタール、アセタール共重合体、α−置換ビニル重合体よりなる群から選ばれたベヒクルと染料の組み合わせからなり、前記ベヒクルが、アルコール、芳香族炭化水素、ケトンおよびエステルまたはそれらの組み合わせよりなる群から選ばれた低い表面エネルギーを有する溶媒に溶解されていることを特徴とする、ホトリソグラフィによって集積回路素子を製造する方法。
【請求項4】前記染料が、クルクミンおよびその誘導体およびその均等物、ビクシンおよびその誘導体およびその均等物、クマリン誘導体およびその均等物および相当する有機ハロゲン化、ヒドロキシル化およびカルボキシル化染料、およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた特許請求の範囲第3項に記載の集積回路素子を製造する方法。

【第1図】
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【第2図】
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【公告番号】特公平6−12452
【公告日】平成6年(1994)2月16日
【国際特許分類】
【出願番号】特願昭58−179499
【出願日】昭和58年(1983)9月29日
【公開番号】特開昭59−93448
【公開日】昭和59年(1984)5月29日
【審判番号】平3−10798
【出願人】(999999999)ブリュ−ワ−・サイエンス・インコ−ポレイテッド