説明

電力及び制御機構を備えた誘導型発射体

発射体は、電力を生成し、電力を互いに相対回転を有する発射体の2つの部分に配置された部品に供給する機能を有する。発射体は、2つの部分における部品の電力供給が可能な一対の発電機を有する。発射体は、発射体が発射体の長手方向軸に沿って移動する際に発射体の方向を変更する力発生装置を有し、発射体上の力発生装置の相対回転位置は、発電機によって制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
爆破装置を目標に発射するには様々な方法がある。これらの方法としては、誘導ミサイル、誘導或いはスマート砲弾、及びダム砲弾を含む種々のビークルを用いることが挙げられる。各種の装置には利益や不利益な点がある。
【背景技術】
【0002】
誘導ミサイルは極めて正確であり、内部推進システムを備えている。しかしながら、1ビークル、1ミサイル当たりのコストは非常に高価である。誘導或いはスマート砲弾は1アイテム当たりで高価ではない。しかしながら、砲弾は独自の推進方法を有していない。
【0003】
誘導或いはスマート砲弾は、飛行中に発射体を操縦する力発生装置を有している。発射体内の電子機器は、発射体の位置を決める。電子機器は、発射体内に配置されたバッテリによって電力供給される。バッテリは、砲弾のコストを上昇させる。さらに、バッテリにより、発射体の重量が増すため、電子機器及び/又は炸薬を含む他の部品の容量を減少させてしまう。誘導砲弾は力発生装置を有しているが、砲弾は推進システムを備えていない。バッテリによる追加重量もまた、砲弾の射程を減少させる。
【0004】
ダム砲弾は、誘導ミサイルよりも1砲弾当たりで大幅に安価であり、誘導或いはスマート砲弾よりも安価である。しかしながら、ダム砲弾を発射した場合、最初の砲弾は目標を大きく四散して外す恐れがある。この発射プロセスは、環境を含む条件を補正するための試行修正プロセスを通じて成功する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
砲弾又は発射体は、発射される際に、砲弾にかけられたスピンから安定性を得ることを認識されたい。残念なことに、上述の発射体には欠点がある。発射体は誘導ミサイルのように1発射体当たり非常に高価であるか或いは、ダム砲弾のように不正確であるかのいずれかである。従来の誘導或いはスマート砲弾では、バッテリ要件によりコストが上昇し、性能を制限している。さらに、最も一般的な発射体では、発射体は1つのユニットとして回転し;発射体が2つの異なる速度で回転する2つの部分を有する場合、部品及びセンサは両方とも一方の部分に配置される。
【0006】
従来の発射体とは異なり、本発明の実施形態は、電力を生成し、かつ、互いに相対回転を有する発射体の2つの部分に配置された部品に電力供給する技術に関する。誘導システムに関する部品の少なくともいくつかは、発射体が飛行する地形に関して、スマート或いは誘導砲弾、あるいは、発射体上で回転すべきではないか或いは最小限に回転すべきであることを認識されたい。
【0007】
さらに、発射体は、発射体が発射体の長手方向軸に沿って移動する際に発射体の方向を変更する力発生装置を有し、発射体上の力発生装置のその相対回転位置は、発電機により制御される。発射体は、効率的かつ費用効果的に目標に誘導できる。従って、発射体がセンサ及び他の部品を特定部分に制限するか或いはバッテリを要する従来の方法は、不要となる。
【0008】
一配列構成において、発射体は、細長い砲弾と誘導制御アセンブリとを有する。誘導制御アセンブリは、円錐形状の前部を有し、砲弾の前部に取り付けられる。砲弾は弾薬を有する。誘導制御アセンブリは前部分と後部分とを有する。該部分は互いに回転可能に取り付けられている。誘導制御アセンブリの後部分は砲弾に固定され、かつ、起爆装置を有する。誘導制御アセンブリの前部分は、後部分と砲弾に対して誘導制御アセンブリの前部分の相対回転に影響を及ぼす空力装置を有する。
【0009】
発射体は、電機子と場とを有する第1の発電機を有する。場は誘導制御アセンブリの一方の部分により担持される。電機子は他方の部分により担持される。発射体の第2の発電機は電機子と場とを有する。場は第1の発電機の電機子を担持する部分により担持され、電機子は前記第1の発電機の場を担持する部分により担持される。一方の発電機は前部分及び後部分の相対回転から電力を捕捉して、誘導制御アセンブリの前部分に配置された少なくとも1つの電気部品に電力供給する。他方の発電機は前部分及び後部分の相対回転から電力を捕捉して、誘導制御アセンブリの後部分と砲弾に配置された少なくとも1つの電気部品に電力供給する。
【0010】
一配列構成において、第1の発電機の電機子は誘導制御アセンブリの前部分により担持され、第1の発電機の場は誘導制御アセンブリの後部分により担持される。第2の発電機の電機子は誘導制御アセンブリの後部分により担持され、場は誘導制御アセンブリの前部分により担持される。第1の発電機は相対回転から電力を捕捉して、誘導制御アセンブリの前部分に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する。第2の発電機は電力を捕捉して、誘導制御アセンブリの後部分と砲弾に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する。
【0011】
一配列構成において、第1の発電機の場は永久磁石の配列により生成され、第2の発電機の場は電磁石により生成される。第2の発電機の場は、第1の発電機から電磁石に発生する電流により生成される。
【0012】
一配列構成において、電機子及び第2の発電機の場の各々は複数のアーク部分を備えた平面を有する。各部分はセグメント巻線を形成する螺旋形状に形成された一連の導電トレースを有する。信号は、高周波信号によって第2の発電機の電機子場の境界面を通じて、誘導制御アセンブリの前部分から誘導制御アセンブリの後部分に通信される。
【0013】
別の配列構成において、第1の発電機の電機子は誘導制御アセンブリの後部分により担持される。第1の発電機の場は誘導制御アセンブリの前部分により担持される。第2の発電機の電機子は誘導制御アセンブリの前部分により担持される。場は誘導制御アセンブリの後部分により担持される。第1の発電機は相対回転から電力を捕捉して、誘導制御アセンブリの後部分と砲弾に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する。第2の発電機は電力を捕捉して、誘導制御アセンブリの前部分に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する。
【0014】
一配列構成において、一方の発電機は、電機子から電流を引き出すことで後部分に対して前部分の回転を減少させる。発電機は、電磁制動によって後部分に対する前部分の相対回転を減少させる。
【0015】
一配列構成において、誘導制御アセンブリの後部分と砲弾に対する前部分の相対位置は、一方の発電機から引き出す電流を変える制御器によって制御される。力発生装置は、発射体の長手方向軸に平行ではなく、略垂直な力を及ぼす。力発生装置は誘導制御アセンブリの前部分により担持される。
【0016】
一配列構成において、空力装置は、後部分の回転に逆らって前部分の相対回転を誘発する複数のストレークである。
【0017】
一配列構成において、前部分の部品と、後部分及び砲弾の部品の間を通信する通信リンク機構が存在する。一配列構成において、通信リンク機構は光リンクである。別の配列構成において、通信リンク機構は場/電機子の境界面上に担持される高周波信号である。
【0018】
一配列構成において、第1及び第2の発電機は、発射体の長手方向軸を中心として同軸である。一配列構成において、制御器は、発電機からのエネルギーを、充電蓄積装置及び過剰エネルギー放散装置を含む別の装置に向ける。発電機の制御器は、力発生装置の正確な方向付けを達成するため、電流を変える命令に応答し、それによりトルクを変える。
【0019】
目標に命中させる発射体を照準する方法は、カノン砲から発射体を発射するステップを含む。発射体の長手方向軸に沿った発射体の回転は、砲身の旋条により生成される。発射体の誘導制御アセンブリの前部分は、発射体が空気中を移動する際に空気と相互作用する前部分により担持される複数の空力装置によって、誘導制御アセンブリの後部分と発射体の砲弾に対して回転する。誘導制御アセンブリ内の一対の発電機は、場と電機子とを有する各発電機によって発射体で電力を生成し、一方の発電機の場と他方の発電機の電機子は前部分により担持され、一方の発電機の電機子と他方の発電機の場は後部分により担持される。誘導制御アセンブリの各部分における少なくとも1つの部品には、各発電機から電力供給する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】発射体の側面部分破断図である。
【図2】発射体の飛行の図である。
【図3A】発射体の2つの別の配置構成の概略図である。
【図3B】発射体の2つの別の配置構成の概略図である。
【図4】発射体の一部の拡大図である。
【図5】図4の線5−5に沿った発射体の断面図である。
【図6】図4の線6−6に沿った発射体の断面図である。
【図7】発電機の制御システム及び整流器のブロック図である。
【図8】配置位置における力発生装置を備えた発射体の正面図である。
【図9】発射体の別の配置構成の一部の拡大図である。
【図10】図9の線10−10に沿った発射体の第1の発電機の断面図である。
【図11】図10の部分11に沿った発射体の第2の発電機の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の前述ならびに他の目的、特徴、及び利点は、様々な図を通じて同様の参照符号には同番号を付している添付図面に示すように、本発明の特定の実施形態についての以下の説明から明らかになるであろう。図面は必ずしも比例尺で描かれておらず、代りに、本発明の原理を示す場合には強調している。
【0022】
改良型の発射体は、電力を生成し、かつ、2つの部分が互いに対して回転する発射体の2つの部分に配置された部品に電力供給する機能を有する。さらに、発射体は、発射体が発射体の長手方向軸に沿って移動する際に発射体の方向を変更する力発生装置を有し、発射体上の力発生装置のその相対回転位置は、発電機によって制御される。発射体は、効率的に目標に誘導することができ、コスト効率良く製造できる。従って、GPS、ヒューズ、及び電力制御装置を含むセンサや制御電子機器などの制御部品をある部分に制限する、或いはバッテリを要する発射体による従来の方法は不要となる。
【0023】
図1は、外部ケーシング22の一部が発射体20内部の一部を示すため切り欠かれた発射体20を示す。発射体20は砲弾26と誘導制御アセンブリ28とを有する。誘導制御アセンブリ28は、図1の左方に、発射体20の長手方向軸30に沿って砲弾26の前に配置される。砲弾26は図1に断面で示されている外部ケーシング22と炸薬32とを有する。
【0024】
誘導制御アセンブリ28は前部分34と後部分36とを有する。後部分36は砲弾26の外部ケーシング22に取り付けられる。誘導制御アセンブリ28の2つの部分34及び36は、発射体20の長手方向軸30を中心にして相対回転が可能なように互いに回転可能に取り付けられる。2つの部分34と36の間の境界面については、図4に関して以下でより詳細に説明する。
【0025】
誘導制御アセンブリ28の後部分36は、起動した際に発射体20内で炸薬32を起爆する起爆装置38のヒューズ部分を有する。
【0026】
誘導制御アセンブリ28の前部分34は、発射体20が空気中を移動する際に空気の流れと相互作用し、誘導制御アセンブリ28の前部分34の回転に影響を及ぼす複数のストレーク40などの空力装置を有する。発射体20は、前部分34に配置された力発生装置42を有し、力発生装置42は、空気を通じて発射体20の動きの制御を支援する。
【0027】
図2を参照すると、発射体20の飛行経路の略図を示している。発射体20は大砲48から発射される。大砲48は砲身内に旋条を有する。旋条は、発射体20に与えられた高加速度により発射体20が非常に高速で大砲48の砲身を出る際に発射体20に回転を与える。発射体20に与えられた回転により、より安定した飛行経路で発射体20は移動することができる。従来の発射体では、発射体は、大砲48を出た後は制御されない。そのような飛行経路を線50で表す。風や湿度などの気象条件を含む様々な要因により、発射体が着地する正確な位置を定めるのは困難である。そのため、発射体が大きく四散して目標52を外すことが日常的であり、通常、試行修正プロセスを通じてようやく目標にうまく命中する。
【0028】
後述する配置構成の発射体20は、目標への命中成功率を向上させるため飛行中に操縦可能である。発射体20は推進システムを有していない。後述するように、発射体20は飛行経路を変更するため制御できる。変更には、発射体20が移動する距離の増減も含み得る。さらに、発射体20は左右に操縦できる。述べたような発射体20の飛行経路を線54により表す。
【0029】
示される配置構成では、大砲48は、発射体20の後部から見た際に、発射体20に時計方向の回転をかける。図1に示すように、ストレーク40は、発射体20が空気中を移動する際に、発射体20の誘導制御アセンブリ28の前部分34に反時計方向の回転をかける。
【0030】
図3Aを参照すると、発射体20の概略配置構成を示している。砲弾22は誘導制御アセンブリ28の後部分36に接続される。誘導制御アセンブリ28の2つの部分34及び36は、発射体20の長手方向軸30を中心として相対回転が可能なように回転可能に取り付けられている。2つの部分34と36の間の境界面は、長手方向軸30近傍の中心部で後部分36側に突出している線44により表される。砲弾22と後部分36は一緒に回転し、発射体20が空気中を移動する際に時計方向に回転する。前部分34は後部分36と砲弾22に対して反時計方向に回転する。
【0031】
発射体20は、一対の発電機、第1或いは主発電機68と第2の発電機80とを有する。両発電機は、誘導制御アセンブリ28の各部分34及び36に部品を有する。発電機68及び80は図3Aで破線により表される。図3Aに示される配置構成では、主発電機68は前部分34に電力供給し、第2の発電機80は後部分36と砲弾26の任意の部品に電力供給する。
【0032】
発射体20が空気中を飛行する際に、大砲内の旋条に起因する時計方向の回転は、発射体を時計方向に回転させる。空気中を移動する際に、誘導制御アセンブリ28の前部分上のストレーク40により、前部分34を他方向、つまり反時計方向に回転させる。2つの部分間の相対回転により、各発電機の相対的な部品、場及び電機子を互いに相対的に動かし、電流を生成する。
【0033】
誘導制御アセンブリ28の前部分34の相対回転は、現行の前部分の逆スピンを減速させる傾向がある主発電機である第1の発電機68から取り出したエネルギー量によって制御できる。発電機68は、コイルを通じて電力を放散することで逆スピンをさらに低減するように制御できる。このようにして、半静的な前部分は地上に対して静止するように制御できるのに対して、後部分は空気中を飛行する際には地上に対して回転し、かつ、発射体20の安定性を維持し続ける。
【0034】
これにより、誘導制御アセンブリ28の前部分34は、下にある地面に対して比較的ゆっくりと回転するか或いは全く回転しないようにさせることができる。この非回転又は比較的緩やかな回転により、この部分に配置された、いくつかのセンサによる出力がより正確となるため、発射体20の位置決定がより正確なものとなる。
【0035】
図3Bを参照すると、別の発射体140の概略配置構成を示している。砲弾26は、誘導制御アセンブリ142の後部分146に接続される。誘導制御アセンブリ142の2つの部分144及び146は、発射体140の長手方向軸30を中心として相対回転が可能なように回転可能に取り付けられている。2つの部分144と146の間の境界面は、方形波形状を有する線46により表される。砲弾26と後部分146は、一緒に回転し、発射体140が空気中を移動する際に時計方向に回転する。前部分144は、後部分146と砲弾26に対して反時計方向に回転する。
【0036】
発射体20は、一対の発電機、第1或いは主発電機156と第2の発電機168とを有する。両発電機は、誘導制御アセンブリ142の各部分144及び146に部品を有する。発電機156及び168は図3Bで破線により表され、第2の発電機168は第1の発電機156内に配置される。図3Bに示される配置構成では、主発電機156は後部分146に電力供給し、第2の発電機168は前部分144に電力供給する。
【0037】
図4を参照すると、発射体20の一部を断面で示している。誘導制御アセンブリ28の後部分36は砲弾26の外部ケーシング22に固定される。誘導制御アセンブリ28の前部分34は、一対の軸受56によって誘導制御アセンブリ28の後部分36に回転可能に接続される。各軸受56は、一対の軌道輪60と62の間に介装された複数のボール58を有する。内輪60は前部分34により担持される。外輪62は誘導制御アセンブリ28の後部分36により担持される。軸受56により、長手方向軸30に沿って誘導制御アセンブリ28の前部分34及び後部分36の相対回転が可能になる
【0038】
誘導制御アセンブリ28の前部分34は、図4で軸受56の右側に、誘導制御アセンブリ28の後部分36の基本的に円筒部分66内に受け入れられる部64を有する(即ち、誘導制御アセンブリの後部分の一部は、前部分34の同軸部64を取り囲む)
【0039】
誘導制御アセンブリ28は、図4で破線の一対のボックスによって全体的に取り囲まれる第1の発電機68を有する。発電機68は、図5に最良に示すように、後部分36に取り付けられた磁石72の配列で構成される場70と、前部分34により担持される電機子74とを有する。電機子74には、磁気ワイヤコイル78を備えた歯状の積層スチールリング76を有する。
【0040】
図4をさらに参照すると、誘導制御アセンブリ28は、破線のボックスによって取り囲まれる第2の発電機80を有する。発電機80は、プリント基板などの一対の平行な平面板82及び84を有する。第1の板82は、図6に示されるように、導電性材料88と絶縁材料90の複数の交互層からなる場86であり、前部分34に取り付けられる。磁場は、第1の発電機68から発生する電流から、或いは、図7に関して述べるように、いくつかの電子機器を通じた蓄電から発生する電流から生じる。第2の板84、電機子92も同様にして、図6に最良に示すように、導電性材料88と絶縁材料90の複数の交互層からなり、誘導制御アセンブリ28の後部分36に取り付けられる。電機子92は、場86と電機子92の間の相対運動の関数として、又は、場86の電流が変化するためのいずれか、或いは両方の組合せにより、磁束が変化すると、電機子92に電位を生成するよう場86に磁気的に連結している。第2の発電機80の場86と電機子92の間の誘導間隙は、前部分34と後部分36の間に配置される。
【0041】
誘導制御アセンブリ28の前部分34と後部分36間の相対回転は、各発電機68及び80の電力源である。
【0042】
前部分34は、発射体20の弾頭98に配置された制御器96を有する。制御器96は、第1の発電機68からの電流を調節し、正確な量のトルクを生成する。制御器96に加えて、前部分34の弾頭98は、他の誘導制御電子機器100を有する。一配列構成において、制御器96及び誘導制御電子機器100は、少なくとも1つのプリント基板102上に配置される。
【0043】
前部分34の外部に取り付けられた空力装置である3つのストレーク40の一部を示す。さらに、力発生装置42は、事前に配置された位置で示す。
【0044】
図4をさらに参照すると、起爆装置38に加えて後部分36は、セーフアーム装置106を含む追加部品104を有する。
【0045】
図5は、主発電機とも呼ばれる第1の発電機68を示す発射体20の断面図である。発電機68は、誘導制御アセンブリ28の後回転部分36により担持される場70を有する。場70は、交互磁極の永久磁石72の配列からなる。
【0046】
電機子74は、磁気ワイヤコイル78を備えた歯状の積層スチールリング76を有する。電機子74は前部分34により担持され、前部分34と一緒に回転する。場70と電機子74の間の相対運動は変化する磁束を生成し、これにより、コイル78に電圧を生成する。
【0047】
一配列構成において、後回転部分36は外側のスチールリング108より成る。N極とS極が交互する磁石72をスチールリング108に取り付ける。
【0048】
発電機68は、場70と電機子74の相対回転を介して、前部分34と後部分36の相対回転に対応する必要電力を生成する。さらに、発電機68は、相対回転を遅くするためのブレーキ機構として作用でき、ブレーキの度合いは、発電機から引き出された電力量による。
【0049】
図6は、誘導制御アセンブリ28の後部分36に取り付けられた第2の発電機80の平面板84を示す。示される配置構成でプリント基板である平面板84は、複数のセクタ112に形成された、導電性材料88と絶縁材料90の多数の交互層を有する。各部分或いはセクタ112は、材料88の連続的な導電トレースから成るコイル114を含む。電機子74が前部分34により担持される第1の発電機68とは異なり、第2の発電機80の電機子92は、後部分36により担持される。
【0050】
図4を再び参照すると、前部分34と後部分36が、互いに相対的に回転するという点において、起爆装置38及びセーフアーム106などの、後部分36に配置された追加部品104は、第1の発電機68から電力を直接受けることができない。2つの部分34と36の間の連続的な高速相対運動のため、誘導制御アセンブリ28の前部分34から誘導制御アセンブリ28の後部分36に走行するワイヤは存在できない。従って、第2の発電機80は、後回転部分に配置される追加部品104に必要な電力を生成するのに使用する。
【0051】
一配列構成において、第2の発電機80は、PCBの長さに比べて小さな間隙によって離隔している任意の一般的なPCBの厚さである、2枚の平行なプリント基板(PCB)82及び84を有する。好適な実施形態では、各PCBは、0.020インチ(0.0508cm)の間隙で離隔したおよそ0.060インチ(0.1524cm)の厚さである。第1のPCBは、典型的なPCB構造である、導電性材料と絶縁材料の多数の交互層から構成できる。各導電層は、エッチングされ、セクタ112を形成し;1つの層のセクタは、PCBの厚さを通じて次の導電層上のコイルと直列に結合され、板の全厚さを通じて1つの連続的なコイルを形成する。各PCBは、いくつかのエッチングされた電気コイルを有し、例えば、図6に示すPCBは、9つの部分或いはセクタ112を有する。
【0052】
2つの発電機68及び80の相対的大きさのため、第1の発電機68である主発電機は、誘導制御アセンブリ28の2つの部分34及び36の相対回転を制御するのに用いる。第2の発電機80は、誘導制御アセンブリ28の後部分36における要素、及び砲弾26に配置された任意の要素に電力供給するのに主に用いる。
【0053】
図7は、発電機、第1の発電機68、整流器118、及び制御器96のブロック図である。発電機68は、電機子74が電機子74と場70間の相対回転により変化する磁束を生成する際にコイル78に生成された電圧を回収するため、図4に示されるように、電機子74上に多相、この好適な実施形態に示すのは三相116を有する。示される配置構成では、発電機68は、三相ブラシレス直流型発電機である。三相116からの電圧は、複数のダイオード120を有する三相整流器118によって調整される。発電機の交流電流は、整流器118によって、リップルがほとんどない直流電流に整流される。
【0054】
発電機68からの電力により、必要な全エネルギーを供給できる。電力は、蓄積装置122に向けられ、必要に応じて制御電子機器124に向けられる。蓄積装置122は、コンデンサ又は充電式バッテリのいくつかの組合せであってもよい。蓄積されたエネルギーは、断続的な電力サージのニーズに用いることができる。エネルギー蓄積装置122は、これらのサージを供給するのに十分な大きさであればよく、そのため、発射体飛行全体に対し全システムに電力を提供できる蓄積装置よりもはるかに小型である。小型の蓄積装置は、関連する空間要件、重量要件、及びコスト要件により有利である。飛行の大半において、制御電子機器124及び蓄積装置122に必要なエネルギーを超えるエネルギーが生成される。この過剰エネルギーは、過剰エネルギー放散装置126によって、例えば、抵抗器を通じて周囲に、例えば、熱の形態でケーシング22に放散できる。制御電子機器124は、誘導制御アセンブリ28の他の部品100から指令信号128を受信する。
【0055】
1つのブロック図のみを図7に示しているが、各発電機68及び80は、独自の整流器及び制御器を有することを認識されたい。
【0056】
さらに、発電機用の制御器96は、発電機68にかかる負荷を変更する負荷調節装置130を含み、これは、次いで、逆スピンを正確に制御するため前部分34にかかるトルクを変更する。一好適実施形態では、負荷調節装置130は、パワートランジスタであるが、任意の数の電力制御又はスイッチング装置、例えば、継電器、増幅器、又は種々のトランジスタであってもよい。負荷調節装置130は、過剰エネルギー放散装置126からフィードバック経路134を有する制御電子機器124によって変更される。
【0057】
負荷を変更することにより、前部分34の逆スピンは正確に制御できる。1つのブロック図のみを図7に示しているが、各発電機68及び80は、独自の整流器及び制御器を有することを認識されたい。
【0058】
図8は、配置位置における力発生装置42を備えた発射体20の正面図である。4つのストレーク40は、誘導制御アセンブリ28の前部分34に配置される。前部分34/後部分36の境界面は、円136により表される。示される配置構成における力発生装置42は、空気ブレーキであり、発射体20は、空気ブレーキから生じる空力抵抗により飛行経路から力発生装置42の方向にそれる。
【0059】
飛行経路から特定の方向に、例えば、図2に示されるように飛行経路を短くすることを望む場合、力発生装置42は、前部分34が、発射体20が上空を飛行する領域/地上に対して全力回転のごく一部で回転するように負荷調節装置130を調節することで移動する。図8(正面図)に示すように左手下部に配置された力発生装置42は、発射体20の後部から見たときは右手下部であるが、発射体20が空気中を飛行する際に飛行経路を下方及び右側の両方に変更する。
【0060】
図4に示されるように、前部分34に配置された誘導制御電子機器100により、発射体20の動作及び位置をトラッキングし、かつ、正確な弾道を確立する制御器への指令を供することができる。正確な弾道が確立された場合、一方向における力発生装置42の継続的な適用により、力発生装置42が一方向の力で目標外に発射体20を送ってしまう。従って、正確な弾道が確立された場合、第1の発電機68は、制御アセンブリ28が発射体20の回転率のごく一部で地上に対して回転するように調節される。
【0061】
誘導制御アセンブリ28の前部分のセンサが、発射体20が、風などにより正確な経路から流されていることを検出すると、誘導制御アセンブリ28の制御器96は、前部分がスピンせず、かつ、発射体を正しい方向に戻すよう力発生装置が適切に配置されるように、前部分34を正確に位置決めするため第1の発電機68を調節する。誘導制御アセンブリ28の前部分34の絶え間ない再調整は、制御器96により第1の発電機68の電流を調節すること(電流の増減を調整するか或いは、電流をオン/オフに切換えること)によって行われる。第1の発電機68のこの調節により、制御器96によって確立されたように発電機で反応したトルクを調節する。オンの場合、電流が流れ、発電機は、発射体のスピン方向に、空力装置(即ち、ストレーク40)により生成されたトルクと反対に、前部分にトルクを生成する。
【0062】
発射体20の誘導部分は、誘導制御アセンブリ28の前部分に配置される。起爆装置38及びセーフアーム装置106は、後部分36に配置される。後部分36に配置されたセーフアーム装置106と起爆装置38に交信するために、高周波信号は、第2の発電機80の場70と電機子74の相対回転によって生じた電圧に重畳する。
【0063】
電子機器用に第1の発電機68から電力を吸い出す或いは捕捉することにより、現行の前部分の逆スピンを遅くする傾向がある。発電機は、(抵抗器などの過剰エネルギー放散装置126の有無に依らず)コイルを通じて電力を放散することで逆スピンをさらに低減するよう制御できる。この手段によって、半静的前部分は、後部分が回転し続けている間、地上に対して静止状態になるよう制御できる。
【0064】
図9は、発射体140の別の配置構成を示す。図1に関して上述した発射体20と同様の発射体140は、砲弾26と誘導制御アセンブリ142とを有する。誘導制御アセンブリ142は、図9の左側、発射体140の長手方向軸30に沿った砲弾26の前に配置される。砲弾26は、外部ケーシング22と炸薬32とを有する。誘導制御アセンブリ142は、前部分144と後部分146とを有する。前部分144は、図1及び7に示すストレーク40などの複数の空力装置と力発生装置42とを有する。
【0065】
誘導制御アセンブリ142の2つの部分144及び146は、発射体140の長手方向軸30を中心として相対回転が可能なように互いに回転可能に取り付けられている。2つの部分144と146の間の機械的に回転可能な境界面は、図4に対して上述したように一対の軸受56である。
【0066】
上述した配置構成とは異なり、誘導制御アセンブリ142の前部分144は、誘導制御アセンブリ142の後部分146の外円筒部150と後部分146の中央円筒部152の間に受け入れられる環状部148を有する。
【0067】
図9をさらに参照すると、誘導制御アセンブリ142は、第1の発電機156を有する。発電機156は、図10に最良に示すように、前部分144上に取り付けられた一連の磁石160を有する場158と、後部分146により担持される電機子162とを有する。電機子146は、磁気ワイヤコイル166を備えた歯状の積層スチールリング164を有する。
【0068】
さらに、誘導制御アセンブリ142は、第1の発電機156と長手方向軸30を中心として同軸である第2の発電機168を有する。第2の発電機168は、図11に最良に示すように、後部分146に取り付けられた一連の磁石172を有する場170と、前部分144により担持される電機子174とを有する。電機子は、磁気ワイヤコイル178を備えた歯状の積層スチールリング176を有する。
【0069】
図10は、主発電機とも呼ばれる第1の発電機156を示す発射体140の断面図である。発電機156は、誘導制御アセンブリ142の前回転部分144により担持される場158を有する。場158は交互磁極の磁石160を有する。
【0070】
電機子162は、図9に最良に示すように、磁気ワイヤコイル166を備えた歯状の積層スチールリング164を有する。電機子162は後部分146により担持され、後部分146と一緒に回転する。場158と電機子162の間の相対運動により変化する磁束を生成し、これにより、コイル166に電圧を生成する。
【0071】
一配列構成において、発電機156は三相ブラシレス直流型であり、その制御回路は、整流器出力を調節するため負荷調節装置130(トランジスタが適当)を備えた三相整流器118からなるのが好ましい。制御回路は図7に関して上述している。
【0072】
第2の発電機168は、第1の発電機156と長手方向軸30を中心として同軸であり、第1の発電機156の場158の磁石160が図10に示すように取り囲む筒状空間内に位置する。図11は、第2の発電機168を示す発射体140の断面図である。発電機168は、誘導制御アセンブリ142の後回転部分146により担持される場170を有する。場170は、交互磁極の磁石172を有する。
【0073】
電機子174は、図11に最良に示すように、磁気ワイヤコイル178を備えた歯状の積層スチールリング176を有する。電機子174は前部分144により担持され、前部分144と一緒に回転する。場170と電機子174間の相対運動により変化する磁束を生成し、これにより、コイル178に電圧を生成する。
【0074】
一配列構成において、電機子及び場は、一般的には、ブラシレス直流機械設計である。この発電機168は、前部分に配置された部品にエネルギーを供給する。第1の発電機68に対して述べた第1の配置構成と同様に、過剰エネルギーは蓄積装置122に蓄積できる。蓄積装置122からのエネルギーは断続的な電力サージのニーズに用いることができる
【0075】
図4〜図6に関して上述した配置構成と同様に前部分34に取り付けられる電機子92及び後部分36に取り付けられる場70とは異なり、電機子162は後部分146に取り付けられ、場158は前部分144に取り付けられる。この別の配置構成では、この第1の発電機156からの電力は、誘導制御アセンブリ142の後部分146に供給され、かつ、砲弾のいかなる所要電力を供給する。
【0076】
誘導制御アセンブリ142の後部分146は、セーフアーム制御と、起動した際に発射体140内の炸薬32を起爆する起爆装置38とを有する。
【0077】
図9を再び参照すると、前部分144における制御器、及び後部分146におけるセーフアームなどの電子機器は、長手方向軸30の中心線に沿ったホールを通じ光リンク182を介して、前部分144から後部分146に信号を送ることで交信する。光送受信装置はホールの両端に位置しており、前部分144における1つは誘導制御と関連し、後部分146における1つはセーフアームと関連している。第1の発電機156から電力を受ける電子部品は、後部分146に配置され、例えば、図7に示す回路により制御される。
【0078】
第2の発電機168は、制御電子機器、及び前部分144に配置された他の部品に電力供給するのに用いる。第2の発電機168は前部分144の電子機器に電力供給するが、第1の配置構成のように、第1の発電機156は前部分144と後部分146の相対回転、及び発射体140の移動方向を制御するのに用いる。
【0079】
好適な実施形態を参照しながら本発明を詳しく示し、説明してきたが、当業者には、以下の請求項に定められる本発明の精神および範囲を逸脱せずに形態及び詳細における種々の変更を行うことができることが理解できるであろう。
【0080】
例えば、力発生装置は、一方向ではない力発生構成に再構成することができ、或いは、正確な弾道が確立された後に投げ捨てることが可能なことを認識されたい。力発生装置は、抗力とは異なる何らかのタイプの揚力或いは推力を生成する装置であってもよいことも認識されたい。揚力発生装置は、固定先尾翼、非対称な弾頭、及びスピンモーメントと横力の両方を与えるよう傾けられるストレークを含むことができる。推力発生装置は、高温又は冷却ガスのいずれかの衝撃噴射を有する。
【0081】
発射体は、風などの環境条件に応答する飛行経路に基づいて予測するセンサ及び誘導システムを有することができ、発射体が目標に近づく際に必要となり得る予測弾道にマージンを割り当てる必要がある場合があることを認識されたい。発射体が飛行を強制的に伸ばす推進システムを有していないという点において、システムは、目標を超過する弾道に意図的に追随でき、それにより、目標に届かないことを回避し、任務終了の補正により、目標への飛行を正確に完了することができる。さらに、センサ及び誘導システムにより、発射体の飛行経路が予測されるものと比べた際に補正過度であるか又は補正不足であるかの点においてシステム制御の感度に補正が必要であることを判断することができる。目標に届かないことを回避し、制御感度を補正するこれらの補正は、飛行経路における他の補正と組み合わせて行うことができる。
【0082】
三相ブラシレス直流型発電機について述べたが、交流型発電機、ブラシ付き直流型発電機、又は複巻発電機などの他のタイプの発電機を使用することができ、かつ、任意の数の相のブラシレス直流型発電機を相と同数の整流器と組み合わせて用いることができることを認識されたい。
【0083】
図6の別の構成は、単相変圧器構成用の、場に1コイル、電機子に1コイルを生成する、単一渦巻きの同心リングのトレースとすることができることを認識されたい。この場合、相対運動により磁束は変化しない。三相を有する発電機を示したが、1又は4などの他の数の相であってもよいことを認識されたい。
【0084】
本発明は、種々のタイプの発射体及びミサイルに使用できることを認識されたい。大砲から発射される発射体について前述したが、本発明は、ロケット推進式ミサイル、迫撃砲、電磁砲により発射される発射体、或いは誘導爆弾などの他の装置に全体的、或いは部分的に実装することができることを認識されたい。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾薬を有する砲弾と、
互いに回転可能に取り付けられている前部分及び後部分を有する誘導制御アセンブリであって、
前記誘導制御アセンブリの前記後部分は、前記砲弾に固定され、
前記誘導制御アセンブリの前記前部分は、前記後部分及び前記砲弾に対して前記誘導制御アセンブリの前記前部分の相対回転に影響を及ぼす空力装置を有しており、
前記誘導制御アセンブリの前記一方の部分により担持される場と、前記他方の部分により担持される電機子とを有する第1の発電機と、
前記第1の発電機の前記電機子を担持する前記部分により担持される場と、前記第1の発電機の前記場を担持する前記部分により担持される電機子とを有する第2の発電機と、
を含む発射体であって、
前記一方の発電機は、前記前部分及び後部分の相対回転から電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記前部分に配置された少なくとも1つの電気部品に電力供給し、前記他方の発電機は、電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記後部分と前記砲弾に配置された少なくとも1つの電気部品に電力供給する発射体。
【請求項2】
前記第1の発電機の前記電機子が前記誘導制御アセンブリの前記前部分により担持され、前記第1の発電機の前記場が前記誘導制御アセンブリの前記後部分により担持され、
前記第2の発電機の前記電機子が前記誘導制御アセンブリの前記後部分により担持され、前記場が前記誘導制御アセンブリの前記前部分により担持され、
前記第1の発電機が相対回転から電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記前部分に配置された少なくとも1つの部品に電力供給し、前記第2の発電機が電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記後部分と前記砲弾に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する請求項1に記載の発射体。
【請求項3】
前記第1の発電機の前記場が永久磁石の配列により生成され、前記第2の発電機の前記場が前記第1の発電機から発生する電流により生成された電磁石により生成される請求項2に記載の発射体。
【請求項4】
前記第2の発電機の前記電機子及び前記場の各々が複数のアーク部分を備えた平面を有しており、各部分がセグメント巻線を形成する螺旋形状に形成された一連の導電トレースを有する請求項2に記載の発射体。
【請求項5】
信号が、高周波信号による前記第2の発電機の電機子場境界面を通じて、前記誘導制御アセンブリの前記前部分から前記誘導制御アセンブリの前記後部分に交信される請求項2に記載の発射体。
【請求項6】
前記第1の発電機の前記電機子が前記誘導制御アセンブリの前記後部分により担持され、前記第1の発電機の前記場が前記誘導制御アセンブリの前記前部分により担持され、
前記第2の発電機の前記電機子が前記誘導制御アセンブリの前記前部分により担持され、前記場が前記誘導制御アセンブリの前記後部分により担持され、
前記第1の発電機が相対回転から電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記後部分と前記砲弾に配置された少なくとも1つの部品に電力供給し、前記第2の発電機が電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記前部分に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する請求項1に記載の発射体。
【請求項7】
前記一方の発電機が、前記電機子から電流を引き出すことによって前記後部分に対して前記前部分の回転を減少させる請求項1に記載の発射体。
【請求項8】
前記一方の発電機が、電磁制動によって前記後部分に対する前記前部分の相対回転を減少させる請求項7に記載の発射体。
【請求項9】
前記誘導制御アセンブリの前記後部分と前記砲弾に対する前記前部分の回転位置が、前記一方の発電機から引き出された電流を変化する制御器によって制御される請求項1に記載の発射体。
【請求項10】
前記発射体の長手方向軸に略垂直な力を出す、前記誘導制御アセンブリの前記前部分により担持されている力発生装置をさらに含む請求項9に記載の発射体。
【請求項11】
前記空力装置が、前記後部分の回転に逆らって前記前部分の相対回転を誘発する複数のストレークである請求項9に記載の発射体。
【請求項12】
弾薬を有する砲弾と、
互いに回転可能に取り付けられている前部分及び後部分を有する誘導制御アセンブリであって、
前記誘導制御アセンブリの前記後部分は、前記砲弾に固定され、かつ、起爆装置を有しており、
前記誘導制御アセンブリの前記前部分は、前記後部分及び前記砲弾に対して前記誘導制御アセンブリの前記前部分の相対回転に影響を及ぼす空力装置を有しており、
前記誘導制御アセンブリの前記一方の部分により担持される場と、前記他方の部分により担持される電機子とを有し、前記相対回転から電力を捕捉し、少なくとも1つの部品に電力供給する発電機と、
前記発射体の経路を変更するため前記発射体の長手方向軸に略垂直な力を出す力発生装置と、
を含む発射体。
【請求項13】
電機子と場とを有する第2の発電機をさらに含み、前記場は前記第1の発電機の前記電機子を担持する前記部分により担持され、前記電機子は前記第1の発電機の前記場を担持する前記部分により担持され、
前記一方の発電機は相対回転から電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記前部分に配置された少なくとも1つの部品に電力供給し、前記他方の発電機は電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記後部分と前記砲弾に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する請求項12に記載の発射体。
【請求項14】
前記第1の発電機の前記電機子は前記後部分により担持され、前記第1の発電機の前記場は前記誘導制御アセンブリの前記前部分により担持され、
前記第2の発電機の前記電機子は前記誘導制御アセンブリの前記前部分により担持され、前記場は前記誘導制御アセンブリの前記後部分により担持され、
前記第1の発電機は相対回転から電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記後部分と前記砲弾に配置された少なくとも1つの部品に電力供給し、前記第2の発電機が電力を捕捉して、前記誘導制御アセンブリの前記前部分に配置された少なくとも1つの部品に電力供給する請求項13に記載の発射体。
【請求項15】
前記前部分の部品と、前記後部分及び前記砲弾の部品とを通信する通信リンク機構をさらに含む請求項13に記載の発射体。
【請求項16】
前記通信リンク機構が光リンクである請求項15に記載の発射体。
【請求項17】
前記通信リンク機構が、場/電機子の境界面上に担持される高周波信号である請求項15に記載の発射体。
【請求項18】
前記第1及び前記第2の発電機が同軸である請求項13に記載の発射体。
【請求項19】
前記空力装置が前記後部分の回転に逆らって前記前部分の相対回転を誘発する複数のストレークであり、前記力発生装置が非対称に配備可能なエアブレーキである請求項18に記載の発射体。
【請求項20】
前記発電機からの直接エネルギーを、充電蓄積装置及び過剰エネルギー放散装置を含む別の装置に向ける制御器をさらに含む請求項12に記載の発射体。
【請求項21】
前記力発生装置の正確な方向付けを達成するため、前記発電機が、電流を変える命令に応答し、それによってトルクを変える制御器をさらに含む請求項12に記載の発射体。
【請求項22】
カノン砲から前記発射体を発射するステップと、
前記カノン砲の砲身の旋条により前記発射体の長手方向軸に沿って前記発射体の回転を生成するステップと、
前記発射体が空気中を移動する際に、空気と相互作用する前記前部分により担持された複数の空力装置によって、前記誘導制御アセンブリの後部分と前記発射体の砲弾に対して前記発射体の前記誘導制御アセンブリの前部分を回転させるステップと、
前記誘導制御アセンブリに一対の発電機を有することで前記発射体に電力を生成するステップと、ここで、各発電機は場と電機子とを有しており、前記一方の発電機の前記場と前記他方の発電機の前記電機子は前記前部分により担持され、前記一方の発電機の前記電機子と前記他方の発電機の前記場は前記後部分により担持されており、
前記各発電機からの電力により、前記誘導制御アセンブリの前記各部分の少なくとも1つの部品に電力供給するステップと、
を含む発射体を照準する方法。
【請求項23】
前記前部分により担持される力発生装置を配置するステップと、
前記一方の発電機の所要電力を制御することにより前記前部分を回転させることで前記力発生装置を位置決めするステップと、
前記前部分に担持されたセンサによって目標に対する前記発射体の位置及び弾道を監視するステップと、
前記目標に向かって前記発射体を操縦するため必要に応じて前記力発生装置を再位置決めするステップと、
をさらに含む請求項22に記載の発射体を照準する方法。



【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−513826(P2010−513826A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522947(P2009−522947)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2007/074319
【国際公開番号】WO2008/108869
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(502200531)エイチアール テキストロン インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】