電子安定器搭載形照明器具
【課題】 高周波点灯している電子安定器及び蛍光ランプから設置されている器具を介して対地アースへの高周波の漏洩電流が流れ、これにより他電子機器へのノイズ障害発生要因となる。このため、蛍光ランプ４と器具２間の浮遊容量を小さくして漏洩電流を抑える。
【解決手段】 電子安定器１を内蔵した金属製の器具本体２を備える。前記器具本体２と蛍光ランプ４の間に非金属製の補助反射板３を該器具本体２から距離を確保する形で取り付ける二重構造とする。また、電子安定器器１の取付け位置を該電子安定器１の高圧側に対応するランプソケット５近傍に配置し、高周波高電圧電路のラインを短くする。
【解決手段】 電子安定器１を内蔵した金属製の器具本体２を備える。前記器具本体２と蛍光ランプ４の間に非金属製の補助反射板３を該器具本体２から距離を確保する形で取り付ける二重構造とする。また、電子安定器器１の取付け位置を該電子安定器１の高圧側に対応するランプソケット５近傍に配置し、高周波高電圧電路のラインを短くする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は電子安定器搭載形照明器具に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の照明器具に搭載する電子安定器は金属製のベースと反射板を一体化した器具構造の、電源線貫通穴近接に取り付けている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
上記従来技術は、高周波点灯している電子安定器及び蛍光ランプから接地されている器具を介して対地アースへ高周波の漏洩電流が流れ、これにより他電子機器へのノイズ障害発生の要因となる。このため蛍光ランプと器具間の浮遊容量を小さくして漏洩電流を抑える必要がある。本発明の目的はこの漏洩電流を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
漏洩電流を低減するために、非金属製の補助反射板を用い、高周波回路電路と器具間の浮遊容量を小さくし、低漏洩電流により他電気機器べ障害を与えにくい電子安定器搭載形照明器具とする。
【発明の効果】
【０００５】
本発明によれば低漏洩電流の電子安定器搭載形照明器具を提供する事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
図１〜図５を用いて本発明の実施形態について説明する。図１は電子安定器の回路ブロックである。電子安定器は入力フルター回路、整流回路、インバータ回路等から構成されており、整流回路には高調波低減のためにアクティブフィルター回路を用いる場合もある。電子安定器はランプを点灯させる為に、高電圧・高周波の電圧をインバータ回路で発生させる。インバータ回路の出力は、図１に示す通り、対地電位に対して高圧側（Ｈ）と低圧側（Ｌ）がある。高周波でランプを点灯させる回路系において、高電圧ライン（インバータの高圧配線及びランプの高電圧側等）から器具・アース間の浮遊容量によって高周波漏洩電流が流れる。通常の電子安定器は維音を低減させるため、電源の入力ラインと金属製の電子安定器ケース間にコンデンサーＣ１が接続されている。このコンデンサーＣ１に印加される電圧は、先のインバータ回路の高電圧ラインからの浮遊容量とコンデンサーＣ１の容量比で決定される。このＣ１に印加される電圧が高くなると、同電圧がコモンモードチョークにも印加されている為、このチョークの電圧が飽和電圧以上になると電源ラインからコンデンサーＣ１、アースに過大なアース電流Ｉｆ１が流れ、この電流による誘導こよって他機器へのノイズ障害の要因となる。この漏洩電流を小さくするためには、インバータ回路の浮遊容量を小さくする必要がある。
【０００７】
図２はランプ４に近接する照明器具２の反射板構成部３の材質を非金属製の反射材にする事により、ランプ４と対地間の浮遊容量を小さくする。図３も同様に、電子安定器１を内蔵した金属製の照明器具本体２の反射板３を非金属製とする。図４はランプ４と照明器具２に最も接近する部分３の材質を非金属製にする事により浮遊容量を小さくする。図５は、電子安定器の取付位置に関する実施例である。通常、電子安定器１は、照明器具２の中央にある電源配線穴６の傍に取り付けられるが、この場合は、先の電子安定器２の高圧ランプ線の配線長が長くなるため、高圧ラインと対地間の浮遊容量が大きくなる。そこで図５では、電子安定器１のインバータ回路の高圧側に接続されるランプソケット５の近傍に電子安定器を取り付けて浮遊容量を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】電子安定器の回路説明のための構成ブロック図。
【図２】同安定器を搭載した本発明に係る照明器具の正面図。
【図３】本発明に係る別の照明器具の側面図。
【図４】本発明に係る他の照明器具の正面図。
【図５】本発明に係るその他の照明器具の底面図。
【符号の説明】
【０００９】
１：電子安定器、２：照明器具本体、３：非金属製反射材、４：ランプ、５：ランプソケット、６：中央電源孔
【技術分野】
【０００１】
本発明は電子安定器搭載形照明器具に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の照明器具に搭載する電子安定器は金属製のベースと反射板を一体化した器具構造の、電源線貫通穴近接に取り付けている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
上記従来技術は、高周波点灯している電子安定器及び蛍光ランプから接地されている器具を介して対地アースへ高周波の漏洩電流が流れ、これにより他電子機器へのノイズ障害発生の要因となる。このため蛍光ランプと器具間の浮遊容量を小さくして漏洩電流を抑える必要がある。本発明の目的はこの漏洩電流を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
漏洩電流を低減するために、非金属製の補助反射板を用い、高周波回路電路と器具間の浮遊容量を小さくし、低漏洩電流により他電気機器べ障害を与えにくい電子安定器搭載形照明器具とする。
【発明の効果】
【０００５】
本発明によれば低漏洩電流の電子安定器搭載形照明器具を提供する事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
図１〜図５を用いて本発明の実施形態について説明する。図１は電子安定器の回路ブロックである。電子安定器は入力フルター回路、整流回路、インバータ回路等から構成されており、整流回路には高調波低減のためにアクティブフィルター回路を用いる場合もある。電子安定器はランプを点灯させる為に、高電圧・高周波の電圧をインバータ回路で発生させる。インバータ回路の出力は、図１に示す通り、対地電位に対して高圧側（Ｈ）と低圧側（Ｌ）がある。高周波でランプを点灯させる回路系において、高電圧ライン（インバータの高圧配線及びランプの高電圧側等）から器具・アース間の浮遊容量によって高周波漏洩電流が流れる。通常の電子安定器は維音を低減させるため、電源の入力ラインと金属製の電子安定器ケース間にコンデンサーＣ１が接続されている。このコンデンサーＣ１に印加される電圧は、先のインバータ回路の高電圧ラインからの浮遊容量とコンデンサーＣ１の容量比で決定される。このＣ１に印加される電圧が高くなると、同電圧がコモンモードチョークにも印加されている為、このチョークの電圧が飽和電圧以上になると電源ラインからコンデンサーＣ１、アースに過大なアース電流Ｉｆ１が流れ、この電流による誘導こよって他機器へのノイズ障害の要因となる。この漏洩電流を小さくするためには、インバータ回路の浮遊容量を小さくする必要がある。
【０００７】
図２はランプ４に近接する照明器具２の反射板構成部３の材質を非金属製の反射材にする事により、ランプ４と対地間の浮遊容量を小さくする。図３も同様に、電子安定器１を内蔵した金属製の照明器具本体２の反射板３を非金属製とする。図４はランプ４と照明器具２に最も接近する部分３の材質を非金属製にする事により浮遊容量を小さくする。図５は、電子安定器の取付位置に関する実施例である。通常、電子安定器１は、照明器具２の中央にある電源配線穴６の傍に取り付けられるが、この場合は、先の電子安定器２の高圧ランプ線の配線長が長くなるため、高圧ラインと対地間の浮遊容量が大きくなる。そこで図５では、電子安定器１のインバータ回路の高圧側に接続されるランプソケット５の近傍に電子安定器を取り付けて浮遊容量を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】電子安定器の回路説明のための構成ブロック図。
【図２】同安定器を搭載した本発明に係る照明器具の正面図。
【図３】本発明に係る別の照明器具の側面図。
【図４】本発明に係る他の照明器具の正面図。
【図５】本発明に係るその他の照明器具の底面図。
【符号の説明】
【０００９】
１：電子安定器、２：照明器具本体、３：非金属製反射材、４：ランプ、５：ランプソケット、６：中央電源孔
【特許請求の範囲】
【請求項１】
電子安定器を内蔵した金属製の器具本体と、前記器具本体と蛍光ランプの間に非金属製の補助反射板を該器具本体から距離を確保する形で取り付ける二重構造の構成を特徴とする電子安定器搭載形照明器具。
【請求項２】
電子安定器の取付け位置を該電子安定器の高電圧側に対応するランプソケット近傍に配置し、高周波高電圧電路のラインを短くした請求項１記載の電子安定器搭載形照明器具。
【請求項１】
電子安定器を内蔵した金属製の器具本体と、前記器具本体と蛍光ランプの間に非金属製の補助反射板を該器具本体から距離を確保する形で取り付ける二重構造の構成を特徴とする電子安定器搭載形照明器具。
【請求項２】
電子安定器の取付け位置を該電子安定器の高電圧側に対応するランプソケット近傍に配置し、高周波高電圧電路のラインを短くした請求項１記載の電子安定器搭載形照明器具。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００６−２２２０５５（Ｐ２００６−２２２０５５Ａ）
【公開日】平成１８年８月２４日（２００６．８．２４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−６８０３１（Ｐ２００５−６８０３１）
【出願日】平成１７年２月１０日（２００５．２．１０）
【出願人】（０００００５４７４）日立ライティング株式会社 (130)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年８月２４日（２００６．８．２４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年２月１０日（２００５．２．１０）
【出願人】（０００００５４７４）日立ライティング株式会社 (130)
【Ｆターム（参考）】
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