説明

電子安定器装置

【課題】 多種類の金属製筒状外カバー30を用いる必要がない、安価な電子安定器装置を提供する。
【解決手段】 放電灯点灯用の電子安定器10(11)を備える。前記電子安定器10(11)はそれぞれ樋状の下カバー12・上カバー14を具備する。前記下カバー12・上カバー14は併合されて筒状を呈する。前記下カバー12は前記上カバー14よりも長尺である。前記下カバー12の両端部に取付け孔16を形成する。前記下カバー12の両端部は断面コ字形である。金属製かつ筒状の外カバー30を備える。前記外カバー30の内部に前記電子安定器10(11)を挿置する。前記外カバー30の両端を塞ぐ金属製の一対の端蓋50を備える。前記外カバー30の各端と前記各端蓋50との間に介在する防水用パッキング70を備える。前記防水用パッキング70に突起部72を形成する。前記下カバー12における断面コ字形を呈する前記両端部の三面に前記突起部72を当接させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水性能を必要とする電子安定器装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
断面形状が1種類の金属製筒状外カバーに多種断面形状の電子安定器の収納を容易に可能であれば便利だが、そのような従来品は見当たらない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、多種断面形状の電子安定器を収納する専用金属製筒状外カバーを一種類に集約し、外カバー部品の統一を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明においては、金属製筒状外カバーの両端に装着する防水用パッキングに形成した突起により電子安定器の位置を抑制し、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、防水用パッキングに形成した突起により筒状金属製外カバー内での電子安定器の動きが抑制可能となり。金属製筒状外カバーの集約が可能となる。このため、多種類の金属製筒状外カバーを用いる必要がないので、安価となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施形態を図4〜図6を用いて説明する。説明の便宜上、従来装置を示す図1〜図3との比較において説明する。
各図において、放電灯点灯用の最大断面寸法形状電子安定器10・最小断面寸法形状電子安定器11は外郭部品の樋状の下カバー12・上カバー14を具備し、下カバー12・上カバー14は併合されて筒状を呈し、下カバー12は上カバー14よりも長尺かつ両端部は断面形状コ字形であり、下カバー12の両端部に取付孔16を形成している。
図1〜図3の従来装置では、前記電子安定器10・11を最大断面寸法である電子安定器10より一回り大きな断面寸法にて形成された金属製かつ筒状の外カバー30に挿入し取付孔16と外カバー30の底面し形成された取付孔36を介し、取付ねじ90・取付ナット92により電子安定器10の外カバー底面32に固定させ、電子安定器10の外カバー30内での動きを抑制させると共に、電子安定器10と外カバー30を密接させることによる電子安定器10の放熱効果も得ている。防水性能面は外カバー30の両端を塞ぐ金属製で一対の端蓋50を備え、外カバー30の各端と各端蓋50との間に介在する防水用パッキング70により外カバー30内面を密封し電子安定器の防水性能を得ている。
【0007】
図4〜図6の本発明装置では、防水性能面での手法は従来技術と同一であるが、多種断面形状の放電灯点灯用の電子安定器を収納する為の外カバー30は、電子安定器のなかで最大断面寸法となる電子安定器10が密接する断面寸法にて形成することにより、電子安定器10の外カバー30内での断面方向に対する動きを抑制させ、
一方、電子安定器のなかで最小断面寸法となる電子安定器11を最大断面寸法となる電子安定器10で寸法設定された外カバー30に収納する場合は、防水用パッキング70に突起部72が電子安定器11の下カバー12両端部が断面コ字形を呈する三面に当接するよう形成することにより電子安定器11の外カバー30内での断面方向に対する動きを抑制させる。電子安定器10・11長手方向に対する外カバー30内での動きは、下カバー12コ字形両端面を防水用パッキング70の圧接面74にて外カバー30の両端を塞ぐように端蓋50で押し付け固定することにより抑制させている。
また、本発明装置においても電子安定器10・11と外カバー30を密接しており電子安定器10・11の放熱効果も得られ、かつ取付ねじ90・取付ナット92の削除を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 従来装置を示す分解斜視図
【図2】 従来装置を示す断面図
【図3】 従来装置を示す側面図
【図4】 本発明装置を示す分解斜視図
【図5】 本発明装置を示す断面図
【図6】 本発明装置を示す側面図
【符号の説明】
【0009】
10:電子安定器(最大断面寸法)
11:電子安定器(最小断面寸法)
12:電子安定器10・11の外郭部品である下カバー
14:電子安定器10・11の外郭部品である上カバー
16:下カバー12に形成された取付孔
30:金属製かつ筒状の外カバー
32:外カバー30の底面
36:外カバー30底面に形成された取付孔
50:金属製の一対の端蓋
70:防水用パッキング
72:防水用パッキング70に形成された突起部
74:防水用パッキング70の圧接面
90:取付ねじ
92:取付ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電灯点灯用の電子安定器を備え、前記電子安定器はそれぞれ樋状の下カバー・上カバーを具備し、前記下カバー・上カバーは併合されて筒状を呈し、前記下カバーは前記上カバーよりも長尺であり、前記下カバーの両端部に取付け孔を形成し、前記下カバーの両端部は断面コ字形であり、金属製かつ筒状の外カバーを備え、前記外カバーの内部に前記電子安定器を挿置し、前記外カバーの両端を塞ぐ金属製の一対の端蓋を備え、前記外カバーの各端と前記各端蓋との間に介在する防水用パッキングを備え、前記防水用パッキングに突起部を形成し、前記下カバーにおける断面コ字形を呈する前記両端部の三面に前記突起部を当接させたことを特徴とする電子安定器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−12751(P2006−12751A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213653(P2004−213653)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【出願人】(000005474)日立ライティング株式会社 (130)
【Fターム(参考)】