説明

電子広告出力装置

【課題】広告データ(広告コンテンツ)を記録した音声データ又は静止画像データもしくは動画データを閲覧又は聴取する手段を用いた電子POP広告出力装置を提供すること。
【解決手段】広告データを出力する手段、前記広告データ及びその出力条件を表すデータを保存する手段、保存した前記広告データの出力を制御する手段、並びに前記出力条件の変更を抑止する手段から構成される電子広告出力装置において、出力条件の変更を抑止することにより、広告主の要求どおりの条件で広告データが出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告データを記録した音声データ又は静止画像データもしくは動画データを閲覧又は聴取する手段を用いた電子POP広告(Point of purchase)出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
製品、サービス等を顧客に対し広告する手段としては、ポスター、のぼり、パネル、販売員(マネキン)、大型ディスプレイ及び電子POP等がある。このうち、ポスター、のぼり及びパネルは、広告費用は安価であるが、対象とする製品及びサービス等のデータの提供量が限定されており、顧客に対する販促効果も限られたものである。販売員による広告は、販促効果は高いものの、販売員の能力により営業力にばらつきが生ずる、派遣手配、出勤管理、教育等の導入コストが大きい、及び導入のタイミングがケース・バイ・ケースであり、恒常的な広告を行うことができない等の不具合がある。大型ディスプレイに画像、音声等の広告データを配信する方法は、常に人が移動する店舗等において消費者を立ち止まらせて広告を視聴させる効果が低く、導入コストに比較して販促効果が低い。これに対し、小型ディスプレイを商品陳列棚に設置して広告を流し続ける方法は、導入コストが低く、売り場スペースを占有せず、設置、移設が容易であり、商品の直近で消費者に対し訴求することが可能であり、販促効果は高い。
【0003】
小型ディスプレイを用いた商品陳列棚近傍での広告では、テレビとビデオ再生装置とが一体化した機器(テレビデオ)やデジタル・ビデオ・ディスク(DVD)再生機器が使用されてきたが、次のような問題点があった。
【0004】
テレビデオやDVDを使用した広告方法では、広い再生装置の設置スペースが必要である。表示部と再生部とが分かれている再生装置では、それぞれを設置しなくてはならず、商品陳列スペースを犠牲にしてしまう。また、電源の投入、切断、広告データの再生に必ず人手を必要とする。さらに、広告データが記録されたビデオテープやDVDを抜き取られたり競合他社の広告データに差し替えられたりすることもある。
【0005】
上記の問題点を解決するために、広告データをデジタル化し、メモリーカード等の可搬式記憶媒体に記憶させ、小型軽量化した表示装置に広告データ画像を表示させる電子POP装置の使用が提案されてきた。
【0006】
このような、電子POP装置は、特開2001−100683号公報に記載されている。当該公報記載の発明は、フラッシュメモリに広告データを保存したものを挿入した状態で使用し、敷設された人感センサー、音感センサーにより、視聴者が前記電子POP装置近傍を通過した場合に保存された広告を再生するというものである。
【特許文献1】特開2001−100683号公報
【0007】
しかしながら、従来の電子POPは、出力装置が広告主であるメーカーの小売店舗への持ち込みが主流であり、電子POP導入、出力装置又はコンテンツ更新時にメーカーの営業マン等が訪店しなくてはならなかった。電子POP広告の再生は小売店舗任せであり、広告主であるメーカーは広告の配信条件を指定することができず、同時期に全国一斉に多数の店舗店頭での販促活動を行うことは困難であった。また、メーカーが小売店舗に持ち込んだ全ての電子POPの稼動状態を管理しきれない、恒常的な再生又は店舗の立地条件、顧客層の特性に応じたタイムリーな広告データの変更が行えない等、改善の余地があった。また、これら電子POP本発明を商品陳列棚等に設置した場合に、これら可搬式記憶媒体が抜き取られたり、別の記憶媒体に差し替えられたりしないように、前記電子広告出力装置の可搬記憶媒体挿入口に盗難防止カバー等を装備しなくてはならなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような、従来型の電子POP広告に付随する課題は次の通りであり、当該課題を解決するために本発明を想起した。
【0009】
第1の課題は、広告配信条件を広告主であるメーカーが設定できず、小売店舗任せになってしまい、広告配信の確実性を向上し、また、確実に広告が配信されたことを検証する手段が提供されていないことである。
【0010】
第2の課題は、従来型の持ち込みによる電子POPでは、電子広告データを更新するために、メーカーの営業マンが小売店舗を訪問しなければならず、時宜を得た広告データの一斉変更は不可能なことである。
【0011】
第3の課題は、従来の電子POPでは、稼動実績、表示状態(表示画面解像度、輝度)と周囲の通行量、視聴者数、視聴者の嗜好、売り上げ実績から広告効果を判定するためのデータを提供することができず、広告効果に応じて当初設定した配信条件を柔軟に変更し販促効果を向上させることはとうてい不可能なことである。
【0012】
第4の課題は、広告対象商品が広告再生時に視聴者から特別に注目を浴びるような演出効果や、放映中のテレビ画像等と連携させることによる相乗効果を得られないことである。
【0013】
第5の課題は、メーカーによる持ち込みによる電子POPでは、広告対象商品毎に電子POPを設置しなければならず、例えばレジの横等最も視聴者の注目度が高い場所では設置する電子POPの数が制限されてしまい、十分な広告効果が得られないことである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、広告にかかわるデータを記録した音声データ又は静止画像データもしくは動画データを閲覧又は聴取する手段(電子広告出力装置)において、あらかじめ設定した表示条件に基づき広告データを表示し、前記の課題を解決するものである。
【0015】
詳しく記載すると、本発明は次に記載する電子広告出力装置を提供する。
(1)電子広告出力装置であって、
広告データを出力する手段、
前記広告データ及び前記広告データの出力条件を表すデータを保存する手段、
保存した前記広告データの出力を制御する手段、並びに
前記出力条件の変更を抑止する手段を含む、前記電子広告出力装置。
【0016】
ここで、広告データは、音声データ、静止画像データ、動画データ又はテキストデータであって、デジタル化されたデータであれば、MP3、WMA、MPEG、JPEG、TXT等いかなる既存の形式でもそれらの後継の形式でもよい。
【0017】
また、広告データの出力条件を表すデータとは、広告の訴求力を高めるために、前記広告データを出力する条件を規定するものであって、後述する広告データの再生時刻、再生頻度、表示内容等の出力スケジュールを含むことができる。
【0018】
ここで、広告データを出力する手段は、画像を表示する表示部(液晶、プラズマ、EL(Electric Luminescence/電界発光)等)、音声を出力するスピーカー、内部電源、内部クロック、外部電源入力端子、外部信号入出力手段である外部信号入出力端子及び広告データ等広告データを保存した可搬式記憶媒体等を格納する挿入口、有線又は無線ネットワークに接続するための端子、カード型モデム等通信用カード挿入口を備えたデータ表示端末である。また、表示条件を変更する手段として、テンキーや文字(かな、英字等)キー等の入出力装置、ダイヤル、スライドバー、ボタン等の音量調節機構又は画面表示調節機能を備えていてもよい。入出力、音量調節機能又は画面表示機能は、前述のテンキーやボタン等に限らず、画面上のアイコン等に触れることにより選択可能になる、タッチパネル式入力手段により実現されてもよい。
【0019】
さらに、広告データ及び前記広告データの出力条件を表すデータを保存する手段は、後述するいかなる記憶媒体でもよい。
【0020】
なお、前記外部信号入出力手段である、外部信号入出力端子は、RS232Cポート、オーディオデータ入出力端子又はUSB(Universal Serial Bus)、赤外線通信等既存のいかなる規格又はその後継規格でよい。外部信号入出力端子により、他のメディア、例えば放映中のテレビ画像及び音声に切り替え又は入力表示することができる。前記データ表示端末は、広告データ記憶手段としてハードディスク等の内部記憶媒体を有さず、広告データはネットワーク又は可搬記憶媒体により入力されるため、ハードディスクの破損等による端末の運用停止を抑止することができ、維持費用を低下させることができる。また、人感センサー等を端末内部に付加する、又は信号入出力手段を介し接続することもできる。
【0021】
ここで、出力条件の変更を抑止する手段とは、本発明に係る電子広告出力装置が設置された場所において、当初規定された出力条件どおりに広告データを出力することを担保するための手段であって、後述する出力条件の上書きを抑止する方法により実現されてもよい。
【0022】
なお、当該データ表示端末は、用途と目的により、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の小売店舗、レストラン等の飲食施設、展示場や待合スペース、鉄道、航空機、船舶、バス、タクシー等の交通機関に設置される。また、埋め込み端末として、清涼飲料水、たばこ、スナック菓子、コーヒー、おもちゃ等の自動販売機に組み込んでもよい。
【0023】
(2)可搬式記憶媒体を挿入したことに応じて、前記広告データ及び前記広告データの出力条件を表すデータを読み込んで保存する手段をさらに含む、電子広告出力装置。
【0024】
ここで、広告データ及び広告データを保存する手段は、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置で実現してよく、半導体メモリにより実現したものは比較的動作速度が速く、省電力でかつ小型軽量化できるので好適である。また、今後実用化されるより省電力、小型、或いは動作速度の速い記憶素子を用いて実現してよい。また、可搬式記憶媒体は、USB規格に準拠した可搬式半導体メモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)等様々な可搬式記憶媒体で実現してよい。
【0025】
本発明に係る電子広告出力装置は、広告データ及び広告データの出力条件を表すデータが記憶された可搬式記憶媒体を挿入すると、これら広告データ及び広告データの出力条件を読み込み、後述する内部記憶手段に読み込んで保存する。そして、前記内部記憶手段に読み込まれた出力条件に基づいて、広告データが出力される。さらに、本発明に係る電子広告出力装置は、自動的に可搬式記憶媒体に記憶された上述のデータを読み込んで保存するので、読み込みが終了すれば、電子広告出力装置から抜き取っても動作するため、これら可搬式記憶媒体が抜き取られたり、別の記憶媒体に差し替えられたりしないように、前記電子広告出力装置の可搬記憶媒体挿入口に盗難防止カバー等を装備しなくてもよい。
【0026】
また、広告データを更新する場合には、可搬式記憶媒体を郵送、宅配便等の輸送手段により直接小売店舗に送付し、小売店舗等設置場所関係者の手により可搬式媒体を差し替えることにより更新することができる。または、USBメモリ等の可搬式記憶媒体に記憶させた広告データを外部信号入出力手段経由で電子広告出力装置の記憶手段に出力し、広告データの加入又は更新することもできる。
【0027】
(3)電源スイッチを入れずに、電源と接続すると自動的に稼動する機能を含む、電子広告出力装置。
【0028】
本発明に係る電子広告出力装置は、例えば液晶ディスプレイのような一般的な表示装置と同様に、主電源スイッチを備えることができるが、家庭用電源、充電池、業務用電源等のいかなる電源供給部と接続すると同時に、前記電子広告出力装置の主電源スイッチを操作し電源を投入しなくても、自動的に主電源が投入され、稼動するように設定することができる。これにより、設置場所において主電源スイッチの投入が忘れられて広告データが表示されない、といった偶発的アクシデントを防止し、電源と接続さえすれば確実に主電源が投入され、後述する出力スケジュールに従った広告の表示が可能になる。
【0029】
(4)さらに、内部に日時計測手段及び日時表示手段をさらに含む電子広告出力装置。
【0030】
また、本発明に係る電子広告出力装置は、内部に日時計測手段を含むことができる。前記の日時計測手段は、パーソナル・コンピュータ等に搭載されている一般的な内部クロックでよい。これにより、広告データの再生に必要な日時情報を提供される。また、表示画面にカレンダーを表示させる等、日時表示手段をさらに含むことができる。
【0031】
(5)前記出力条件が、出力スケジュールを少なくとも含む電子広告出力装置。
【0032】
広告データは広告主から提供されるが、当該広告データの再生時刻、再生頻度、表示内容等の出力スケジュールは、広告主の要求に応じて任意に設定することができ、当該広告データを保存する可搬式記憶媒体に保存され、小売店舗等の設置場所において設定どおり出力される。これにより、本発明に係る電子広告出力装置を設置する小売店舗等は、前記電子広告出力装置を設置し、電源を入れるだけで、あらかじめ決められたスケジュールにより広告が再生されるため、テレビデオを使用した場合に行っていたビデオテープの巻き戻し等の作業から解放される。
【0033】
(6)前記出力条件が、表示画面の稼動又は停止日時をさらに含む電子広告出力装置。
【0034】
前記出力条件は、表示画面の稼動又は停止日時をさらに含むことができる。例えば、小売店舗の開店と同時に表示画面が稼動し、前記出力スケジュールに従い広告が表示され、閉店と同時に表示画面が停止し、例えば表示画面が暗くなるように設定することができる。これにより、閉店時間中の電気料金等を節約することができる。
【0035】
(7)前記出力条件が、出力音量及び前記表示画面の輝度をさらに含む電子広告出力装置。
【0036】
出力音量及び前記表示画面の輝度も、広告主の要求に応じて任意に設定することができ、当該広告データを保存する可搬式記憶媒体に保存され、小売店舗等の設置場所において設定どおり出力される。出力音量や前記表示画面の輝度は、通常、広告商品の性質に応じて、視聴者に対する訴求効果が最も高くなるように任意に設定される。
【0037】
(8)前記出力条件が、コマ割り再生、前記表示画面の分割及びテレビ放送データと前記広告データとの出力切替スケジュールをさらに含む電子広告出力装置。
【0038】
コマ割り再生、前記表示画面の分割等の視覚効果、外部メディアと接続した際のテレビ放送データと広告データ等の切替スケジュール等の出力条件も、広告主の要求に応じて任意に設定することができ、当該広告データを保存する可搬式記憶媒体に保存され、小売店舗等の設置場所において設定どおり出力される。ここで、コマ割り再生とは、出力スケジュールの各時間割りを「コマ」として設定し、当該コマの中で広告データを繰り返し再生することをいう。
【0039】
(9)前記広告データの出力実績を示すデータを逐次記録する手段、及び人感センサーにより検出された通行量を示すデータを逐次記録する手段をさらに備える電子広告出力装置。
【0040】
本発明に係る電子広告出力装置は、広告データの出力実績と前記電子広告出力装置前の通行量とを逐次記録し、広告効果の判定に供することができる。広告効果の判定は、電子広告出力装置に付加された人感センサー等のセンサーデータ又はPOSシステム(Point of Sales)、RFID(Radio Frequency Identification)タグ(ICタグ)読取機等の売り上げデータ管理システムによる売り上げデータと広告データの出力実績とを比較、検証することにより行われる。これらの売上データは、外部信号入出力手段を介して電子広告出力装置に入力されても、別々に提供されてもよい。
【0041】
ここで、人感センサー等のセンサーは、本発明にかかる電子広告出力装置内部に装備してもよいし、別個に設置して、外部信号入出力手段を介して電子広告出力装置に入力してもよい。
【0042】
電子広告出力装置は、内部クロックに基づく広告出力日時及び広告再生回数から算出された稼動実績と、人感センサーにより検出された通行量及び視聴者数のデータとを可搬式記憶媒体に逐次記録し、広告効果を判定するためのデータを提供する。前記売り上げデータ管理システムのデータと稼動実績とを比較することにより、単位時間当たりの売り上げ数量を満たさない商品に係る広告の出力頻度の初期設定を変更し、当該売り上げ数量を満足するまで当該広告の出力頻度を増加させる等、設置された小売店舗の特性に応じた柔軟な運用も可能である。
【0043】
さらに、例えば列車の車内等に設置された電子広告出力装置にあらかじめ広告画面にQRコード等、装置毎及び広告データ表示時間帯に固有の2次元コードを表示させ、当該固有の2次元コードをカメラ付携帯電話等により撮影した視聴者が利用するクーポン券等に記録された2次元コードデータと前記電子広告出力装置を特定するデータとを比較することにより、視聴者がどの電子広告出力装置をいつ視聴したかを特定し、広告効果を判定することができる。これらのデータは、電子広告出力装置に備え付けられたUSB、RS232Cポート等の外部信号入出力端子から入力することもできる。
【0044】
(10)検出した前記通行量を示すデータに応じて前記通行量がより多い場合に前記出力音量をより大きく変化させ、或いは出力周期をより短く変化させる電子広告出力装置。
【0045】
本発明に係る電子広告出力装置は、これらの音量及び出力周期の変化条件について、あらかじめ出力条件中に記憶させることにより、広告データ出力中に自動的に調整することができる。これにより、人感センサーからのデータにより、周囲の視聴者数に応じて音量及び広告データ表示周期を増加させることもできる。従って、例えば多くの視聴者が周囲に存在したり通行する状況では、音量をより大きく変化させたり、出力周期をより短く変化させ、視聴者に対する訴求効果を向上させることができる。
【0046】
(11)前記人感センサーが視聴者を検知することにより、前記表示画面が自動的に稼動する電子広告出力装置。
【0047】
本発明に係る電子広告出力装置は、人感センサーが視聴者を検知することにより、音量及び広告データの表示周期を増加させることに加え、停止していた表示画面が自動的に稼動するように設定されてもよい。これにより、周囲に視聴者が存在しない場合の稼動を抑制することが可能となり、電力消費及び騒音の抑制に有効である。さらに、一定時間広告データを出力した後、周囲に視聴者が存在しなくなった場合には、自動的に表示画面を停止してもよい。
【0048】
(12)さらに音感センサーを備える電子広告出力装置。
【0049】
本発明に係る電子広告出力装置は、さらに音感センサーを備えてもよい。前記音感センサーは、一般的なマイクロフォンを利用したものでよく、人感センサーと同様に、本発明に係る電子広告出力装置内部に装備してもよいし、別個に設置して、外部信号入出力手段を介して電子広告出力装置に入力してもよい。音感センサーの装備により、後述する効果を得ることができる。
【0050】
(13)音感センサーが感知した周囲の音のレベルに基づき、前記周囲の音がより大きい場合に音量をより大きく変化させる電子広告出力装置。
【0051】
音感センサーは、本発明に係る電子広告出力装置周囲の音のレベルを感知する。例えば、多数の視聴者が周囲に存在するときは、話し声、行動等により音の強度レベルが上昇する。反対に、周囲に視聴者が存在しない場合には、音の強度レベルが低下する。従って、音の強度レベルが上昇したときに、音量を増大して広告を出力することにより視聴者に対し強い訴求効果を得ることができる。逆に、視聴者が周囲に存在しない状況で、意図的に大音量の広告を出力することにより、視聴者の注意を惹きつけることもできる。これらの音量の変化条件について、あらかじめ出力条件中に記憶させることにより、広告データ出力中に自動的に調整することができる。
【0052】
(14)さらに光センサーを備える電子広告出力装置。
【0053】
本発明に係る電子広告出力装置は、さらに光センサーを備えてもよい。前記光センサーは、一般的な光電素子でよく、人感センサーや音感センサーと同様に、本発明に係る電子広告出力装置内部に装備してもよいし、別個に設置して、外部信号入出力手段を介して電子広告出力装置に入力してもよい。光センサーの装備により、後述する効果を得ることができる。
【0054】
(15)光センサーが感知した周囲の明るさに応じて、前記周囲の明るさがより明るい場合に広告データを表示する画面の輝度をより明るく調整する電子広告出力装置。
【0055】
光センサーは、本発明に係る電子広告出力装置周囲の明るさを感知する。例えば、周囲が明るいときは表示される広告画像が視聴者から認知しやすいように、広告データを表示する画面の輝度を上げなければならない。逆に、周囲が暗ければ、周囲が明るい場合ほど輝度を上げる必要がない。従って、これらの輝度の変化条件について、あらかじめ出力条件中に記憶させることにより、広告データ出力中に自動的に調整することができる。
【0056】
(16)さらに、USB端子を備える電子広告出力装置。
【0057】
本発明に係る電子広告出力装置は、前述のように、外部信号入出力手段としてRS232Cポート、オーディオデータ入出力端子又はUSB端子を含むことができる。ここで、特にUSB端子を含む場合には、後述の効果を得ることができる。
【0058】
(17)前記広告データの更新を、前記USB端子を経由して実施する電子広告出力装置。
【0059】
USB端子経由で広告データの更新を行う際は、前記USB端子経由で電子広告出力装置に更新用広告データを転送することにより実施される。これにより、CFカードやSDカード等、当初装着された記憶媒体を取り外し、再度更新用可搬式記憶媒体を挿入する手間を省くことができるほか、前記可搬式記憶媒体交換時の発生する故障の防止にも効果がある。また、広告主から依頼を受けた担当者が、更新用広告データが記憶されたUSBメモリ等のUSB対応記憶媒体を設置場所に持参し、広告データの更新を実施すれば、設置先小売店舗関係者による広告データ更新忘れを防止することができ、確実に広告データを更新することができる。
【0060】
(18)前記広告データがインターネットにより配布され、USB対応記憶媒体に保存される電子広告出力装置。
【0061】
ここで、更新用広告データは、有線、無線等のネットワーク経由でサーバから配布され、USBメモリ、USB対応ハードディスク等のUSB対応記憶媒体に保存されてもよい。最も適した配布手段は、インターネットであり、更新用広告データの作成が終了後速やかにインターネットで配信することにより、いかなる場所でも同時に前記更新用データを入手することができる。これにより、例えば、日本国内のみならず、全世界で同時に更新用広告データを入手することが可能になり、速やか、かつ一斉の広告データの更新が可能になる。このとき、一つのUSB対応記憶媒体に、1種類の広告データや出力条件を記憶してもいいし、複数の電子広告出力装置(例えば、1店舗分、1フロア分など)用の複数の広告データや出力条件を一つのUSB対応記憶媒体に記憶させてもよい。複数の広告データと出力条件を記憶させるときは、全てのデータが複数台の電子広告出力装置に均等に転送されるように設定してもよいし、例えば、シリアル番号等の固有番号により複数台の電子広告出力装置を区別し、固有番号ごとに転送されるデータを変更してもよい。
【0062】
(19)前記広告データの出力実績を前記USB端子経由で蓄積する、電子広告出力装置。
【0063】
また、広告データの出力実績を稼動実績として、前記USB端子経由で接続された前記USB対応記憶媒体に蓄積、保存してもよい。広告データの出力実績を収集する際は、CFカードやSDカード等、当初装着された可搬式記憶媒体を取り外すことなく、前記USB対応記憶媒体を収集するか、又は前記USB記憶媒体から出力実績データを転送すればよい。これにより、前述と同様に故障を防止することができるほか、稼動中の出力実績の収集も可能となる。
【0064】
(20)前記USB端子を介し、印刷手段に接続される電子広告出力装置。
【0065】
本発明にかかる電子広告出力装置は、前記USB端子を介してプリンター等の印刷手段に接続することもできる。前記印刷手段に接続した場合には、例えば視聴者の要求によりクーポン券を印刷することが可能になり、決済機能付携帯電話や電子マネーを所有しない視聴者に対しても、割引やポイント付与等の特典を与えることができる。これにより、広告の訴求効果を増加することができる。
【0066】
(21)前記広告データを表示する表示画面の裏側に照明手段をさらに備え、前記広告データの表示と連動して前記電子広告出力装置の後方の広告対象物を照明する電子広告出力装置。
【0067】
本発明に係る電子広告出力装置は、広告データを表示する表示画面の裏側に照明装置を付加し、広告データの表示と連動して当該電子広告出力装置後方の広告対象物を照明することができる。これにより、広告対象商品が広告再生時に視聴者から特別に注目を浴びるような演出効果を得ることができる。輝度の調整は、演出効果が最も顕著になるように、あらかじめ設定された広告データの再生設定時に規定しても、小売店舗、車両等設置場所における稼動実績や視聴者数データに応じて規定してもよい。ここで、照明手段は、白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード、液晶画面用バックライト、EL等いかなる照明手段でもよい。また、前記照明手段は、本発明に係る電子広告出力装置と一体化していても、取り外し可能でもよい。
【0068】
(22)外部信号入出力手段をさらに備える電子広告出力装置。
【0069】
本発明に係る電子広告出力装置は、前述のように、外部信号入出力手段をさらに備えてもよい。外部信号入出力手段の例は、外部信号入出力端子であり、RS232Cポート、オーディオデータ入出力端子又はUSB等既存のいかなる規格又はその後継規格でよい。外部信号入出力端子により、他のメディア、例えば放映中のテレビ画像及び音声に切り替え又は入力表示することができる。
【0070】
(23)前記出力を制御する手段は、前記出力条件を表すデータに基づいて、前記外部信号入出力手段を介して、前記広告データとテレビ放送データとを切り替えて出力する電子広告出力装置。
【0071】
さらに、前記出力条件を表すデータに基づいて、当該電子広告出力装置に付属するRS232C外部信号入出力端子を介して放映中のテレビ画像に切り替え、又は入力表示し、テレビ画像及び音声を視聴させることにより、放映中のテレビ画像等と連携させることもできる。
【0072】
(24)前記出力を制御する手段は、出力条件を表すデータに基づいて、前記外部信号入出力手段を介して、前記広告データと外部音声データとを切り替えて出力する電子広告出力装置。
【0073】
外部信号入出力手段を介して入力されるデータは、放映中のテレビ画像等の画像に限定されず、外部音声データでもよい。外部音声データは、アナログ、デジタルを問わず、いかなる形式のデータでもよい。音声データの例は、ラジオ放送、テレビ放送、CD、MD、DVD等に記録された音声データである。外部音声データが入力され、広告データと切り替えて出力される場合には、出力条件を表すデータに基づいて、入力される外部音声データに合わせて、記憶された広告データの中から画像又はテキストデータのみが出力されても、始めから音声データを含まない広告データを外部入力される音声データと合わせて出力してもよい。無論、映像又はテキストを表示せず、外部入力音声データのみを再生することもできる。
【0074】
(25)前記出力条件の変更を抑止する手段が、前記出力条件の上書きを抑止する方法により実現するものである電子広告出力装置。
【0075】
広告データ等の広告データ再生に係る出力条件の設定は、ひとたび設定した後は、設置場所等における変更を不可能にすることもできるし、稼動実績、電子広告出力装置前の通行量、視聴者数、売り上げ実績等から算出された広告効果の判定により、適宜適切に変更することもできる。広告にかかわるデータの出力条件の変更の抑止は、出力条件の上書きを抑止することにより行われる。
【0076】
出力条件の上書きを抑止するための手段は、出力条件を記録したソフトウエア自体への変更を抑止することと、設置場所において本発明に係る電子広告出力装置に付属した入出力装置、音量調節機構又は画面表示調節機構等を介して行われる調整を無効にすることからなる。出力条件を記録したソフトウエア自体への変更を抑止は、本発明に係る電子広告装置が採用するいかなるOS(Operating System)又はアプリケーションソフトウエア及び両者に対し、あらかじめ指定された管理者以外の者による出力条件の変更を不可能にすることにより達成される。
【0077】
(26)前記出力条件の変更が電子広告出力装置の本体に付属した入出力装置、音量調節機構又は画面表示調節機構を介して実施される電子広告出力装置。
【0078】
設置場所における調整を無効にすることは、出力条件を設定する際に当該調整を無効にする旨をソフトウエアに記録することにより達成される。これにより、設置場所において、新たな再生日時を電子広告出力装置本体に付属した入出力装置を用いて初期設定を変更しようとしても、ダイヤル、スライドバー、ボタン等の音量調節機能又は画面表示調節機能を操作しても、初期の出力条件を変更することはできなくなる。これ以外にも、可搬式記憶媒体に付属する書き込み抑止機構を利用することにより、可搬式記憶媒体に保存された出力条件の変更を抑止することができる。
【0079】
(27)前記広告データ表示画面が、さらにタッチパネル式入力手段を含む電子広告出力装置。
【0080】
本発明に係る電子広告出力装置の表示部は、前述のように、液晶、プラズマ、EL等いかなる表示手段を使用することができるが、表示部に触れることにより入力可能になる、タッチパネルを含んでもよい。前記タッチパネル式入力手段の装備により、後述する効果を得ることができる。
【0081】
(28)前記広告データが表示された画面に触れることにより、広告データが選択されることを含む電子広告出力装置。
【0082】
タッチパネル式入力手段の装備により、入出力操作、音量調節機能又は画面表示機能は、前述のテンキーやボタン等に限らず、画面上のアイコン等に触れることにより選択可能になり、利便性が向上する。さらに、視聴者が画面上に表示される広告データに触れることにより、当該広告データが選択され、商品の性能、原材料、アレルギー情報、生産者情報等の一層詳細な商品情報等が表示される等、広告データの訴求力を向上させることができる。
【0083】
(29)視聴者が陳列物を手に取った場合、当該行為を感知し、前記陳列物に関連する広告データを出力する手段をさらに含む電子広告出力装置。
【0084】
本発明に係る電子広告出力装置は、周囲の視聴者が陳列物を手に取った場合、当該行為を感知し、前記陳列物に関連する広告データを出力するように設定することができる。これは、例えば、陳列棚の底に圧力センサーを設置し、陳列物を前記圧力センサー上に陳列することにより達成してもよい。すなわち、視聴者が陳列物を手に取ると、圧力センサー上の圧力が変化、一般的には、低下する。前記圧力の変化を前記電子広告出力装置に送信し、この圧力変化に基づいて、前記陳列物等に関連する広告データを出力するように前記出力条件を設定することにより、前記陳列物に関連するデータが適時出力される。これにより、活字では表せない商品の機能や性能を音と映像で説明することが可能となり、広告訴求効果が増大する。
【0085】
また、圧力変化及び前記圧力変化に伴い出力された広告データの情報を蓄積することにより、どの商品が一番手に取られたかといった、購買前のマーチャンダイジング情報を取得することもできる。
【0086】
前記圧力センサー情報は、センサー情報入力手段102を介して入力されても、外部信号入出力手段101を介して入力されてもよい。前記圧力センサー情報は、有線によって伝達されても、電波、赤外線等の無線によって伝達されてもよいが、比較的近距離の情報伝達を実施する際には赤外線を使用することにより、混信を抑制することができる。
【0087】
視聴者が陳列物を手に取った行為を感知する手段は、圧力センサーのほか、赤外線センサー、加速度センサー、ICタグ等、陳列物が移動したことを感知することが可能なセンサーであればいかなるセンサーを利用してもよい。
【0088】
赤外線センサーを利用する場合は、防犯センサーと同様に、赤外線送信手段と赤外線受信手段とを陳列棚等に設置し、前記送信手段と受信手段との間に赤外線を常時送信し続ける。視聴者が陳列物を手に取ることにより、前記常時送信されている赤外線が遮断され、陳列物が移動したことを感知することができる。陳列物の移動を感知した場合のセンサー情報の入力手段は前述の通りである。
【0089】
加速度センサーを利用する場合は、陳列物に加速度センサーを貼り付け、視聴者が陳列物を手に取ることにより、加速度センサーが陳列物の移動を感知する。前記加速度センサーにより感知されたセンサー情報の入力手段は前述の通りである。
【0090】
ICタグを利用する場合は、陳列物にICタグを貼り付け、陳列場所にICタグ情報読み取り手段を設置する。視聴者が陳列物を手に取ることにより、ICタグの情報が前記ICタグ読み取り手段により読み取られることにより、陳列物の移動を感知する。感知された情報の入力手段は、センサー情報の入力手段と同様である。
【0091】
(30)さらに、電子マネー用読み取り及び書き込み手段を含む電子広告出力装置。
【0092】
本発明にかかる電子広告出力装置は、電子マネー用読み取り及び書き込み手段を含むことができる。前記電子マネー用読み取り及び書き込み手段は、前記電子広告出力装置に内蔵しても、外部信号入出力手段を介して外付けしてもよい。例えば、視聴者が所有する決済機能付携帯電話や電子マネーを、前記電子マネー用読み取り及び書き込み手段にかざし、レジにおいて前記決済機能付携帯電話や電子マネーを用いて決済することにより、割引やポイントの付与等の特典が視聴者に与えられる。これにより広告の訴求効果が増大する。
【0093】
このほか、電子広告出力装置をレジ横に配置し、レジ等のデータと連接することにより、小売店舗の会員カード、クレジットカード、電子マネー、決済機能付携帯電話等に記録されたデータ及び2次元コードに関連付けたクーポン等から視聴者を個人認証し、当該視聴者の嗜好に適したコンテンツを配信、表示することができる。
【発明の効果】
【0094】
本発明により、広告主は導入コストを抑えつつ、広告主の要求通りのスケジュールに基づき広告を視聴者に対し発信することが可能になり、自社製品の販促効果の拡大の寄与と同時に広告の配信を確認し、広告効果を検証することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0095】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0096】
図1は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。図2は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の機能構成を示す図である。図3は、本発明の好適な実施形態の一例に係る広告データ出力スケジュール及び表示条件を表すテーブルの一例を示す図である。図4は、本発明の好適な実施形態の一例に係る広告データの放映概要の一例を示す図である。図5A〜Mは、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。図6は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の表示する表示画面の一例を示す図である。図7は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の表示する表示画面の別の一例を示す図である。図8は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置広告データ更新方法の一例を示す図である。図9は、本発明の好適な実施形態の別の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。図10は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の模式図である。図11は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の別の模式図である。図12は、本発明の好適な実施形態の別の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。
[電子広告出力装置の全体構成]
【0097】
図1に示すように、本発明の好適な実施形態の一例に係る画像データ表示システム100は、外部信号入出力手段101、センサー情報入力手段102、記憶手段110、読出・書込手段120、制御手段130、画像処理手段140、画像表示手段150、音声再生手段160、音声出力手段170、変更抑止手段180、条件変更手段190を含む。また、所望により、広告データを表示する表示画面の裏側に照明手段103をさらに含む。
[電子広告出力装置のハードウエア構成]
【0098】
外部信号入出力手段101は、テレビ、USBメモリ、各種センサー、売り上げ情報出力装置等に接続し、前記外部機器との間のインターフェイスであって、RS232Cポート、オーディオデータ入出力端子又はUSB等既存のいかなる規格又はその後継規格でよい。
【0099】
センサー情報入力手段102は、人感センサー、音量センサー、光センサー等の各種のセンサーを本発明に係る電子広告出力装置内部に装備した場合に、これらセンサーが感知、検出した情報を制御手段130に提供する。
【0100】
記憶手段110は、広告データ、出力スケジュール、出力条件、出力実績及び通行量を記憶し、CF(Compact Flash)カード、SD(Secure Digital)カード又はそれらの後継、互換品である可搬式記憶媒体でよい。
【0101】
読出・書込手段120は、記憶手段110に記憶された出力条件等に基づき、制御手段130が、やはり記憶手段110に記憶された広告データを読み出す、又は稼動実績等を書き込む。
【0102】
制御手段130は、CPU(Central Processing Unit)により構成してよく、読出・書込手段120、画像処理手段140、画像表示手段150、音声再生手段160及び音声出力手段170並びに、所望により照明手段103を制御し、例えば、記憶手段110に記憶された広告データを読み出し、又は一時記憶して、再生させることにより、これらのハードウェアと協働して後述する各種手段を実現している。
【0103】
画像処理手段140は、制御手段130からの命令に基づき画像表示手段150に画像を表示させる。
【0104】
音声再生手段160は、制御手段130からの命令に基づき音声出力手段170に音声を出力させる。
【0105】
画像表示手段150は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等により実現することができる。
【0106】
音声出力手段170は、ステレオもしくはモノラルスピーカー又は外部スピーカー等により実現することができる。
【0107】
変更抑止手段180は、出力条件の上書きを抑止する方法により実現するものであって、出力条件を記録したソフトウエア自体への変更を抑止することと、設置場所において本発明に係る電子広告出力装置に付属した入出力装置、音量調節機構又は画面表示調節機構等を介して行われる調整を無効にすることからなる。
【0108】
条件変更手段190は、テンキーや文字(かな、英字等)キー等の入出力装置、ダイアル、スライドバー、ボタン、タッチパネル式入力手段等の音量調節機構又は画面表示調節機能により実現される。
【0109】
照明手段103は、白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード、液晶画面用バックライト、EL等いかなる照明手段により実現され、広告データを表示する表示画面の裏側に装備されるが、任意に取り外すことができる。
【0110】
図2は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の機能構成を示す図である。外部信号入出力手段201は、USB入出力端子2011、RS232C入出力端子2012、オーディオ入出力端子2013及びセンサー入出力端子2014を含んで構成されている。制御手段230は、内部記憶手段231、演算手段232、日時計測手段233、画像表示制御手段234、画像再生制御手段235、音声制御手段236及び外部信号制御手段237を含んで構成されている。また、条件変更手段290は、入出力装置291、音声調節機構292、画面表示調節機構293を含んで構成されている。なお、センサー情報入力手段202、照明手段203、記憶手段210、読出・書込手段220、画像処理手段240、画像表示手段250、音声再生手段260、音声出力手段270、及び変更抑止手段280に係る機能については、前述のとおりである。
【0111】
USB入出力端子2011は、USB対応記憶媒体と接続することにより、広告データの更新、入出力又は広告データ出力実績の蓄積・保存を行う。ここで、USB対応記憶媒体に記憶された広告データは、広告主の依頼に基づき作成された後、サーバから配信される。好ましい配信手段はインターネットである。
【0112】
RS232C入出力端子2012は、テレビ画像出力装置と接続することにより、放映中のテレビ画像及び音声を入力する。
【0113】
オーディオ入出力端子2013は、外部の音声データ出力装置と接続することにより、音声データを入力する。
【0114】
センサー入出力端子2014は、人感センサー、音量センサー、光センサー等の各種のセンサーを本発明に係る電子広告出力装置の外部に装備した場合に、これらセンサーが感知、検出した情報を制御手段230に提供する。
【0115】
また、USB入出力端子又はRS232C入出力端子は、POSシステム等と接続して、売り上げ情報を入力する。
【0116】
内部記憶手段231は、本発明に係る電子広告出力装置が所望の動作を実行するために必要なソフトウエア、広告データ、広告データ出力条件等を含む。
【0117】
演算手段232は、内部記憶手段231及び記憶手段210に記憶されたプログラムに従い、本発明に係る電子広告出力装置が備える各種の手段に対し、必要な命令を実行させる。また、後述する外部信号入出力手段201を介して各種の外部データが入出力された場合は、記憶手段210にあらかじめ記憶され、又は記憶手段210を挿入したことに応じて、広告データ及び広告データの出力条件を表すデータを読み込んで内部記憶手段231に記憶された出力条件に従って、音量、輝度、再生周期、テレビ放送映像との切り替え等広告データの出力条件を変化させる。さらに、所望により、照明手段203を制御し、広告データの表示と連動して前記電子広告出力装置の後方の広告対象物を照明する。
【0118】
日時計測手段233は、内部クロックを備え、広告データの再生に必要な、日時情報を提供し、画像表示手段150に日時情報を表示させる。
【0119】
画像表示制御手段234は、画像表示画面の輝度、分割方法等を制御する。
【0120】
画像再生制御手段235は、テキスト、静止画及び動画の再生を制御する。
【0121】
音声制御手段236は、音量等の再生を制御する。
【0122】
外部信号制御手段237は、外部信号入出力手段201を介して入出力される、テレビ放送データ、音声データ、各種センサーデータ、売り上げデータ等の入出力を制御する。
【0123】
入出力装置291は、任意の文字又は数字を入出力し、出力スケジュール等の広告データ出力条件を変更する。
【0124】
音声調節機構292は、音声データの再生音量等を調節する。
【0125】
画面表示調節機構293は、表示画面の輝度、分割方法及びテレビ放送データと広告データとの出力切り替えを調節する。
[広告データ出力スケジュールテーブル]
【0126】
図3は、本発明の好適な実施形態の一例に係る広告データ出力スケジュール及び表示条件を表すテーブルの一例を示す図である。記憶手段210は、この広告データ出力スケジュール及び表示条件テーブルを記憶しており、制御手段230からの要求に応じて参照し、該当するデータを抽出して送信する。
【0127】
図3の例では、スケジュール名310スケジュール毎の日付320、表示画面稼動時刻330、開始時刻340、終了時刻350、表示画面停止時刻360、表示モード370及び設定380がそれぞれ記憶されている。スケジュール名は、例えば、000〜999の間で任意に付与されてよい。日付は再生日であって、「yyyy/mm/dd」の順に記載される。ここで、「yyyy」は西暦、「mm」は月、「dd」は日を表す。表示画面稼動、開始時刻、終了時刻及び表示画面停止時刻は、それぞれ、「hh:mm:ss」の順に記載される。ここで、「hh」は時、「mm」は分、「ss」は秒を表す。また、例えば深夜0時を越えて二日間にわたり広告を表示したい場合には、「27:30:00」のように、24時を越えた時間を指定することにより可能になる。表示モードは動画とテレビ放送データと区別される。ここで動画とは、記憶手段に記憶された広告データの再生を表し、当該「動画」には、静止画及びテキストデータも含まれる。「TV」と記載されたテレビ放送データが表示される場合には、テレビ放送データが表示される。
[表示条件テーブル]
【0128】
図3の例では、設定の番号3310に応じた条件が、分割方法3320、輝度3330、メインファイル3340、音声ファイル3350、音量3360、サブ画面ファイル3370、テロップ領域ファイル3380の順に記憶されている。分割方法は、後述する画面の分割方法に関する条件であって、例えば、9分割可能な画面であれば、それぞれの態様に付与された番号、例えば、0〜8の数字により指定することができる。輝度は、広告データの性質、設置場所の特徴等に応じて任意に設定することができる。メイン領域ファイルは、例えば、画面を分割した場合に、最も大きな表示領域に表示する画像ファイル名を示す。音声ファイルは音声ファイル名を示す。音量は、再生時の音量をあらかじめ規定するものであり、例えば、0〜999の範囲で指定することができる。サブ領域は、例えば、画面を分割した場合に、次に大きい表示領域に表示する画像ファイル名を示す。テロップ領域は、例えば、画面を分割した場合に、テロップ表示として表示するテキストファイル名を示す。また、コマ割り再生等特別の設定を望む場合には、表示条件のテーブルにそれぞれの設定毎の欄を設け、設定することにより実施できる。
【0129】
従って、例えば、スケジュール名「000」の広告は、2007年1月22日の15時20分、00秒から同日の19時00分00秒までの広告データが再生される。その表示条件は、分割方法1番、輝度1、メイン領域ファイルは「abc.jpg」、音声ファイルは「abc.mp3」、音量220、サブ領域ファイルは「mno.jpg」、テロップ領域ファイルは「123.txt」であることがわかる。また、表示画面は同日9時00分00秒に自動的に投入され、スケジュール名002の広告データの出力終了後、翌日の27時30分00秒に自動的に停止する。
【0130】
図4は、本発明の好適な実施形態の一例に係る広告データの放映概要の一例を示す図である。
【0131】
広告データの放映概要は、スケジュール表により表すことができる。ここで、放映スケジュールは1日24時間を基本とするが、前述のように、深夜0時をまたいで放映される場合は、適宜変更することができる。図4は、放送スケジュールを24時間とした例である。
【0132】
1日の放送スケジュールは、時刻410に対応して、放映休止420、426、放映準備421、放映枠422、423、424、425及び緊急テロップ放映枠427を含んで構成される。
【0133】
放映休止420、426の間は、広告データは出力されない。また、電子広告出力装置が表示画面の自動稼動機能を有する場合には、表示画面を停止し、画面を暗くすることができる。
【0134】
放映準備421の間は、通常表示画面が稼動し、記憶された出力条件に応じて輝度、音量等が調整される。
【0135】
放映枠422、423、424、425は、単一の広告コンテンツでも複数の広告コンテンツを含んで構成されてもよい。それぞれのコンテンツは、放映時間が事前に決められており、一つの放映枠の中で繰り返し放映される。放映枠は、放映時間の長さに応じて自由に設定することができるが、好ましくは1日5枠であり、例えば昼間は設置した小売店舗のインフォマーシャルを放映し、買い物客で混雑する夕方には、夕飯の食材等に対応した広告データを放映してもよい。さらに、前記放映スケジュールを、放映される対象商品等に合わせて組み合わせ、本発明に係る電子広告出力装置が有する日時表示手段により、コンテンツを交換することなく季節ごとの商品の広告を出力することができる。
【0136】
例えば、放映枠1(422)は、3種類のコンテンツA(430).コンテンツB(431)及びコンテンツC(432)を含んで構成されており、それぞれの放映時間が、順番に15秒、30秒、15秒であることから、前記放映枠1の2時間の間に前記3種類のコンテンツが順番に繰り返し再生される。
【0137】
緊急テロップ427は、コンテンツが有するテロップに優先して表示され、複数のコンテンツをまたがって放映することができる。緊急テロップの例は、「全館値引き20%オフ!明日まで!」のような、電子広告出力装置設置場所全体にかかわる情報であってもよいし、電子広告出力装置に生じた不具合等を通知する文言でもよい。
【0138】
各コンテンツは、メイン領域、サブ領域及びテロップ領域に出力される3種類のデータと音声データとを含んで構成されてよい。これらの領域の電子広告出力装置の表示画面上での分割方法等については後述する。
【0139】
一つのコンテンツは、複数のメイン領域用映像ファイル(以下、メイン映像という。)460、461、462、複数のサブ領域用映像ファイル(以下、サブ映像という。)450、451、452、複数の音声ファイル(以下、音声という。)及び複数のテロップ用テキストファイル(以下、テロップという。)470、471を含んで構成される。
【0140】
メイン映像、サブ映像、音声及びテロップは、それぞれ固有の再生時間を有しており、一つのファイルが再生された後、順次別のファイルが再生される。また、前記各ファイルは別々に再生することが可能であり、例えば、音声1(440)を再生している間に、サブ映像1(450)、サブ映像2(451)、メイン映像1(560)、メイン映像2(461)、テロップ1(470)及びテロップ2(471)が順次切り替わり再生される。さらに、前記各ファイルは種類毎の合計時間がそれぞれ等しくなるように作成され、記憶される。
【0141】
図5は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【0142】
始めに、ステップS505で、電子広告出力装置が、家庭用電源、充電池、業務用電源等の電源に接続されると、ステップS510に移行する。
【0143】
ステップS510では、電子広告出力装置100の制御手段130は、電源と接続すると自動的に稼動する機能の設定の有無を判断する。自動的に稼動する設定の場合には、ステップS515に移行し、前記設定がなされていない場合には、ステップS570に移行する。
【0144】
ステップS515では、電子広告出力装置100の制御手段130は、自動的に電源を投入し、ステップS520に移行する。
【0145】
ステップS570では、手作業により電源が投入され、ステップS520に移行する。
【0146】
ステップS520では、電子広告出力装置100の制御手段130は、可搬式記憶媒体等の記憶手段が本発明に係る電子広告出力装置に挿入されているか否かを確認する。前記記憶手段が正しく挿入されている場合にはステップS525に移行する。正しく挿入されていない場合には、正しく挿入されるまで待機状態となる。この場合「記憶媒体が正しく挿入されていません」等の警告が表示されてもよい。
【0147】
ステップS525では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶手段110から出力条件を制御手段130に読み込み、ステップS530に移行する。
【0148】
ステップS530では、電子広告出力装置100の制御手段130は、表示画面自動稼動設定が前記出力条件に含まれているかを判断する。前記表示画面自動稼動設定が含まれている場合にはステップS575に移行し、含まれていない場合には、電源が投入されたままステップS535に移行する。
【0149】
ステップS575では、電子広告出力装置100の制御手段130は、自動的に画面表示を停止し、ステップS580に移行する。
【0150】
ステップS580では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記出力条件に含まれる表示画面稼動日時と内部クロックの日時との照合を行い、前記表示画面稼動日時と内部クロックの日時とが一致した場合、ステップS585に移行する。一致しない場合は、一致するまで待機状態となる。
【0151】
ステップS585では、電子広告出力装置100の制御手段130は、自動的に表示画面を稼動し、ステップ535へ移行する。
【0152】
ステップS535では、電子広告出力装置100の制御手段130は、内部クロックの日時と出力条件の日時との照合を行い、前記内部クロックの日時と出力条件の日時が一致した場合、ステップS540に移行する。一致しない場合は一致するまで待機状態となる。
【0153】
ステップS540では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶手段110から広告データを制御手段130に読み込み、ステップS545に移行する。
【0154】
ステップS545では、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力条件に基づいた音量、輝度等により広告データを出力、再生し、ステップS550に移行する。
【0155】
ステップS550では、電子広告出力装置100の制御手段130は、人感センサー、音量センサー、光センサー等による出力条件変更の有無を判断する。これらセンサーからの情報により、出力条件が変更されるように設定されている場合にはステップS590に移行する。前記設定がなされていない場合には、ステップS555に移行する。
【0156】
ステップS590では、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力条件を変更し、広告データを再生し、ステップS555へ移行する。ここで、出力条件の変更とは、出力音量、出力周期、画面の輝度、表示画面裏側の照明手段の輝度等である。
【0157】
ステップS555では、電子広告出力装置100の制御手段130は、全ての出力条件が終了したか否かを確認する。全ての出力条件が終了した場合、ステップS560へ移行する。未出力の広告が残った場合には、ステップS540へ移行し、全ての出力条件が満たされるまで、広告データを出力する。
【0158】
ステップS560では、電子広告出力装置100の制御手段130は、表示画面自動停止設定が前記出力条件に含まれているかを判断する。前記表示画面自動停止設定が含まれている場合にはステップS595に移行し、含まれていない場合には、電源が投入されたまま広告データの出力を終了する。
【0159】
ステップS595では、電子広告出力装置100の制御手段130は、自動的に表示画面を停止し、ステップS565へ移行し、全てのステップを終了する。
[可搬式記憶媒体からのデータ読み込み]
【0160】
可搬式記憶媒体を挿入したことに応じて、前記広告データ及び前記広告データの出力条件を表すデータを読み込んで保存する場合には、次による。
【0161】
始めに、ステップS5110では、USB対応可搬式記憶媒体等可搬式記憶媒体が挿入され、ステップS5120へ移行する。
【0162】
ステップS5120では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記可搬式記憶媒体中の更新用広告データ及び出力条件の有無を確認し、前記広告データ等が記憶されている場合には、ステップS5130へ移行する。前記広告データ等が記憶されていない場合には、ステップS5190に移行し、終了する。
【0163】
ステップS5130では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記広告データ等が、電子広告出力装置毎に付与されたシリアル番号等の固有番号に対応して、個別に管理されるか否か、すなわち、前記可搬式記憶媒体中に記憶された広告データ等の中から、装置毎に特定の広告データ等が読み込まれるか否かを判定する。装置毎に特定の広告データ等が読み込まれる場合には、ステップS5140へ移行する。固有番号管理がなされていない場合には、ステップS5180へ移行する。
【0164】
ステップS5140では、電子広告出力装置100の制御手段130は、装置の固有番号と更新用広告データ及び出力条件の照合を行い、ステップS5150へ移行する。
【0165】
ステップS5180では、電子広告出力装置100の制御手段130は、可搬式記憶媒体から更新用広告データ及び出力条件を読み込み、ステップS5170へ移行する。
【0166】
ステップS5150では、電子広告出力装置100の制御手段130は、装置毎の固有番号に該当する更新用広告データ等の有無を判断する。該当する更新用広告データ等が存在する場合には、ステップS5160へ移行する。該当するデータ等が存在しない場合にはステップS5190へ移行する。
【0167】
ステップS5160では、電子広告出力装置100の制御手段130は、該当する更新用広告データ及び出力条件を読み込み、ステップS5170へ移行する。
【0168】
ステップS5170では、電子広告出力装置100の制御手段130は、読み込まれた更新用広告データ及び出力条件を記憶手段110へ記憶し、ステップS5190へ移行し、終了する。
[出力実績の記録]
【0169】
出力実績を記録する場合は、次による。
【0170】
始めに、ステップS5210で、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力された広告データごとに逐次、日時計測手段233が提供する日時データに基づく出力日時が付与し、ステップS5220に移行する。
【0171】
ステップS5220では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記出力日時が出力実績として記憶手段110に記録し、ステップS5230へ移行する。
【0172】
ステップS5230では、電子広告出力装置100の制御手段130は、USB対応記憶媒体が電子広告出力装置に挿入されているが否かを判定する。挿入されている場合には、ステップS5250に移行する。挿入されていない場合には、前記出力実績が外部に出力することなくステップS5240へ移行し、終了する。
【0173】
ステップS5250では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記出力実績を前記USB対応記憶媒体へ出力し、ステップS5240へ移行し、終了する。
[印刷手段への出力]
【0174】
印刷手段に出力する場合は、次による。
【0175】
始めに、ステップS52010で、電子広告出力装置100の制御手段130は、視聴者による印刷要求を認識すると、ステップS52020へ移行する。ここで、視聴者による印刷要求は、後述するタッチパネル上のアイコン等の選択でも、付属するいかなる入出力手段を介したものでもよい。
【0176】
ステップS52020では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶手段110から印刷用データを読み込み、ステップS52030へ移行する。
【0177】
ステップS52030では、電子広告出力装置100の制御手段130は、USB対応印刷手段に前記印刷用データを出力し、終了する。
[人感センサーによる通行量データ入力]
【0178】
人感センサーにより通行量データを入力する場合は、次による。
【0179】
始めに、ステップS5310で人感センサーにより、電子広告出力装置周辺の通行量データを測定し、ステップS5320へ移行する。
【0180】
ステップS5320では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記通行量データを記憶手段110に逐次入力し、記憶させ、ステップS5330へ移行する。
【0181】
ステップS5330では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶された前記通行量データと所定値とを比較し、通行量が前記所定値以上の場合は、ステップS5340へ移行する。前記所定値未満の場合は、ステップS5360へ移行し、終了する。ここで、所定値は、視聴者数の予測を基にあらかじめ設定した値でも、逐次記憶した通行量から算出した値、例えば時間当たりの平均値でもよい。
【0182】
ステップS5340では、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力音量を増大し、ステップS5350へ移行する。ここで、増大される出力音量の大きさは、あらかじめ任意に設定してよい。
【0183】
ステップS5350では、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力周期を短縮し、ステップS5360へ移行し終了する。ここで、出力周期は、出力された広告コンテンツが出力された時間の合計があらかじめ決められた放映枠の範囲内に収まる限り任意に設定してよい。
[人感センサーによる表示画面自動稼動]
【0184】
人感センサーにより表示画面を自動的に稼動する場合は、次による。
【0185】
始めに、ステップS53010で人感センサーにより、電子広告出力装置周辺の通行量データを測定し、ステップS53020へ移行する。
【0186】
ステップS53020では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記通行量データを記憶手段110に逐次入力し、記憶させ、ステップS53030へ移行する。
【0187】
ステップS53030では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶された前記通行量データがゼロ以上か否かを判断し、前記通行料データがゼロ以上の場合は、ステップS53040へ移行する。前記所定値未満の場合は、ステップS53070へ移行し、終了する。
【0188】
ステップS53040では、電子広告出力装置100の制御手段130は、表示画面を稼動し、ステップS53050へ移行する。
【0189】
ステップS53050では、電子広告出力装置100の制御手段130は、広告データを出力し、ステップS53060へ移行する。
【0190】
ステップS53060では、電子広告出力装置100の制御手段130は、全ての出力条件が終了したか否かを確認する。全ての出力条件が終了した場合、ステップS53070へ移行する。未出力の広告が残った場合には、ステップS53010へ移行し、全ての出力条件が満たされるまで、広告データを出力する。
【0191】
ステップS53070では、前述のステップS560と同様に、電子広告出力装置100の制御手段130は、表示画面自動停止設定が前記出力条件に含まれているかを判断し、電源を自動停止することができる。
[音感センサーによる出力音量調整]
【0192】
音感センサーにより出力音量を調整する場合は、次による。
【0193】
始めに、ステップS5410で音感センサーにより、電子広告出力装置周囲の音量を測定し、ステップS5420へ移行する。
【0194】
ステップS5420では、電子広告出力装置100の制御手段130は、周囲の音量データを記憶手段110に逐次入力し、記憶させ、ステップS5330へ移行する。
【0195】
ステップS5430では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶された前記周囲の音量データと所定値とを比較し、周囲の音量が前記所定値以上の場合は、ステップS5440へ移行する。前記所定値未満の場合は、ステップS5450へ移行し、終了する。ここで、所定値は、視聴者数の予測を基にあらかじめ設定した値でも、逐次記憶した周囲の音量データから算出した値、例えば時間当たりの平均値でもよい。
【0196】
ステップS5440では、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力音量を増大し、ステップS5450へ移行し終了する。ここで、増大される出力音量の大きさは、あらかじめ任意に設定してよい。
[光センサーによる表示画面の輝度調整]
【0197】
光センサーにより表示画面の輝度を調整する場合は、次による。
【0198】
始めに、ステップS5510で光センサーにより、電子広告出力装置周囲の明るさを測定し、ステップS5520へ移行する。
【0199】
ステップS5520では、電子広告出力装置100の制御手段130は、周囲の明るさデータを記憶手段110に逐次入力し、記憶させ、ステップS5530へ移行する。
【0200】
ステップS5530では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶された前記周囲の明るさデータと所定値とを比較し、周囲の明るさが前記所定値以上の場合は、ステップS5540へ移行する。前記所定値未満の場合は、ステップS5550へ移行し、終了する。ここで、所定値は、設置場所の明るさの予測を基にあらかじめ設定した値でも、逐次記憶した周囲の明るさデータから算出した値、例えば時間当たりの平均値でもよい。
【0201】
ステップS5540では、電子広告出力装置100の制御手段130は、表示画面の輝度を増大し、ステップS5550へ移行し終了する。ここで、増大される輝度は、あらかじめ任意に設定してよい。
[テレビ放送データとの切り替え]
【0202】
テレビ放送データと広告データとの表示の切り替えは次による。
【0203】
始めに、ステップS5610で、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力条件中のテレビ放送データの入力の有無を判定し、入力される場合にはステップS5620へ移行する。入力されない場合にはステップS5660へ移行し、終了する。
【0204】
ステップS5620では、電子広告出力装置100の制御手段130は、テレビ放送データが電子広告出力装置に対し、前記外部信号入出力手段を介して入力されているか否かを判定する。入力されている場合にはステップS5630へ移行する。入力されていない場合には、ステップS5650へ移行する。
【0205】
ステップS5630では、電子広告出力装置100の制御手段130は、広告データの出力が停止し、ステップS5640へ移行する。
【0206】
ステップS5650では、電子広告出力装置100の制御手段130は、テレビ放送データの入力要求を表示し、ステップS5620へ移行する。ここで、前記入力要求は、例えば「テレビ放送データが入力されていません。」の様なテキスト表示でも、あらかじめ定められたエラー番号の表示でもよい。
【0207】
ステップS5640では、電子広告出力装置100の制御手段130は、広告データに代わりテレビ放送データを出力し、ステップS5660へ移行し終了する。
[外部音声データとの切り替え]
【0208】
外部音声データと広告データとの出力の切り替えは次による。
【0209】
始めに、ステップS5710で、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力条件中の外部音声データの入力の有無を判定し、入力される場合にはステップS5720へ移行する。入力されない場合にはステップS5760へ移行し、終了する。
【0210】
ステップS5720では、電子広告出力装置100の制御手段130は、外部音声データが電子広告出力装置に対し、前記外部信号入出力手段を介して入力されているか否かを判定する。入力されている場合にはステップS5730へ移行する。入力されていない場合には、ステップS5750へ移行する。
【0211】
ステップS5730では、電子広告出力装置100の制御手段130は、広告データの出力を停止し、ステップS5740へ移行する。
【0212】
ステップS5750では、電子広告出力装置100の制御手段130は、外部音声データの入力要求を表示し、ステップS5720へ移行する。ここで、前記入力要求は、例えば「外部音声データが入力されていません。」の様なテキスト表示でも、あらかじめ定められたエラー番号の表示でもよい。
【0213】
ステップS5740では、電子広告出力装置100の制御手段130は、広告データに代わり外部音声データを出力し、ステップS5760へ移行し終了する。
[設置場所での出力条件の変更抑止]
【0214】
設置場所での出力条件の変更を抑止する手段は、次による。
【0215】
始めにステップS5810で、電子広告出力装置100の制御手段130は、出力条件が上書き許可されているか否かを判定する。上書きが許可されていない場合には、ステップS5860へ移行し、終了する。これは、すなわち、許可権者によりパスワード又は認識番号等により認定された端末、操作員以外は、いかなる手段によっても出力条件を変更できないことを示す。上書きが許可されている場合には、ステップS5820へ移行する。
【0216】
ステップS5820では、電子広告出力装置100の制御手段130は、USB端子からの入力が有効であるか否かを判定する。有効である場合には、ステップS5870へ移行する。有効でない場合にはステップS5830へ移行する。
【0217】
ステップS5870では、電子広告出力装置100の制御手段130は、5100の記載と同様に、USB対応記憶媒体を挿入することにより出力条件を上書きし、ステップS5880へ移行する。
【0218】
ステップS5880では、電子広告出力装置100の制御手段130は、上書き済み出力条件を記憶手段110に保存し、ステップS5830へ移行する。
【0219】
ステップS5830では、電子広告出力装置100の制御手段130は、付属する音声調節用ダイヤル、スライドバー等の付属装置からの入力が有効であるか否かを判定する。有効である場合は、ステップS5840へ移行する。有効でない場合は、ステップS5860へ移行し終了する。
【0220】
ステップS5840では、電子広告出力装置100の制御手段130は、当初の出力条件を上書きし、ステップS5850へ移行する。
【0221】
ステップS5850では、電子広告出力装置100の制御手段130は、上書きされた出力条件を記憶手段110に保存し、ステップS5860へ移行し終了する。
[画面に触れることによる広告データの選択]
【0222】
タッチパネル式表示画面に触れることにより、広告データを選択する場合は、次による。
【0223】
始めにステップS5910で、電子広告出力装置100の制御手段130は、広告データを出力条件に従って表示し、ステップS5920に移行する。
【0224】
ステップS5920では、電子広告出力装置100の制御手段130は、表示されている広告データのリンク情報の有無を判定する。リンク情報が存在する場合は、例えば、表示画面に「更に詳しい情報を見るために、アイコンに触れてください。」等のテキストや、あらかじめ決められた、リンクを有することを示すアイコン等を表示してもよい。リンク情報が存在する場合は、ステップS5930へ移行する。リンク情報が存在しない場合は、ステップS5950へ移行し、終了する。
【0225】
ステップS5930では、電子広告出力装置100の制御手段130は、視聴者がリンク情報を選択したか否かを判定する。例えば、タッチパネル式の表示画面を視聴者が指で触れることにより、リンク情報を選択した場合は、ステップS5940へ移行する。一定時間経過してもリンク情報を選択されなかった場合は、ステップS5950へ移行し、終了する。
【0226】
ステップS5940では、電子広告出力装置100の制御手段130は、リンク先のデータを表示し、ステップS5950へ移行し、終了する。ここで、リンク先のデータは、動画、静止画、及びテキストのうち、いかなるデータでもよい。
[視聴者が陳列物を手に取った場合の関連する広告データの放映]
【0227】
視聴者が陳列物を手に取ったとき、当該行為を感知し、関連する広告データを出力する場合は、次による。
【0228】
始めにステップS59010で、電子広告出力装置100の制御手段130は、広告データを出力条件に従って表示し、ステップS59020に移行する。
【0229】
ステップS59020では、電子広告出力装置100の制御手段130は、圧力センサーが感知した圧力の変化の有無を判定する。視聴者が陳列物を手に取るなどして、圧力センサーが感知する圧力の値が変化した場合には、ステップS59030へ移行する。一定時間経過しても圧力センサーが感知する圧力に変化がない場合には、ステップS59060へ移行し、終了する。
【0230】
ステップS59030では、電子広告出力装置100の制御手段130は、放映されている広告データにリンクした情報を検索し、ステップS59040へ移行する。
【0231】
ステップS59040では、電子広告出力装置100の制御手段130は、前記のリンクした情報の有無を判定する。リンク情報がある場合には、ステップS59050へ移行する。リンク情報がない場合にはステップS59060へ移行し終了する。
【0232】
ステップS59050では、電子広告出力装置100の制御手段130は、記憶手段110からリンク先のデータを読み込み出力し、ステップS59060へ移行し、終了する。ここで、リンク先のデータは、動画、静止画、及びテキストのうち、いかなるデータでもよい。
【0233】
図6は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の表示する表示画面の一例を示す図である。本発明に係る電子広告表示装置の表示画面は、メイン領域、サブ領域及びテロップ領域の3種類のデータを同時に表示(610、620、630、640)することもできるし、メイン領域とサブ領域(660、670)、メイン領域とテロップ領域(650、680)の2種類のデータを表示することもできる。無論、メイン領域のみ表示することもできる(690)ほか、画面を表示させず、音声データのみを再生することもできる。
【0234】
ここで、メイン領域及びサブ領域には動画又は静止画を、テロップ領域には文字データ又は静止画を表示することができる。静止画、及びテロップの領域の大きさは表示する広告データの性質に応じて任意に変更することができる。
【0235】
メイン領域では、1つのコマの中で複数の動画又は静止画を繰り返し再生することができるほか、静止画のみが再生される場合には、任意に定められる一定の時間静止画像を表示し、順次静止画像を、あたかもスライドショーの様に再生することができる。
【0236】
サブ領域では、メイン領域に表示される動画又は静止画のデータファイルに関連した動画又は静止画データが一つだけ表示される。
【0237】
テロップ領域では、基本的にメイン領域に表示される動画又は静止画のデータファイルに関連した静止画又はテキストデータが表示されるが、必要に応じ、メイン領域の画像とは無関係のテキストデータをテロップとして表示することができる。テロップは例えば、2行等複数行にわたってもよい。これにより、例えば広告データを表示中に、緊急のテロップを表示することができる。
【0238】
図7は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の表示する表示画面の別の一例を示す図である。
【0239】
例えば、画面710では、メイン領域711に、メタボリックに効果を有する食用油の広告データ(動画1)が再生され、サブ領域712に、当該商品のラインナップ、例えば、缶入り、ペットボトル入り、ガラス瓶入り等の形態の広告データ(静止画1)が再生されている。テロップ領域713にはテキストデータが表示されている。
【0240】
ここで、表示画面をタッチパネルであり、視聴者が興味を持った広告画像を指で触れることにより、表示データが720に変化する。画面720では、メイン領域の広告データが、例えばダイエット効果を表す画像(動画2)に、サブ領域の広告データが、原材料、アレルギー情報、栄養素、料理レシピ等の広告データ(静止画2)に、テロップ領域723のテキストデータが当該商品の効果に関連した別のテロップに変わることにより、視聴者に対して高い訴求効果を有することになる。
【0241】
図8は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置広告データ更新方法の一例を示す図である。
【0242】
USB端子経由で広告データの更新を行う際は、始めに更新用広告データが広告主の依頼により作成され、サーバ810に記憶される。次に、前記更新用広告データは、有線、無線等のネットワーク820経由でサーバ810から端末831、832、833、834に配布され、USBメモリ、USB対応ハードディスク等のUSB対応記憶媒体841、842、843、844に保存される。ここで、最も適した配布手段は、インターネットであり、更新用広告データの作成が終了後速やかにインターネットで配信することにより、いかなる場所でも同時に前記更新用データを入手することができる。これにより、例えば、日本国内のみならず、全世界で同時に更新用広告データを入手することが可能になり、速やか、かつ一斉の広告データの更新が可能になる。
【0243】
前記USB対応記憶媒体は、広告主から依頼を受けた担当者により、本発明にかかる電子広告出力装置851、8521、8522、8523、8524、8525、853、854設置場所に配送又は持参され、前記USB入出力端子2011経由でこれら電子広告出力装置に更新用広告データが転送される。この一連の行為により、広告データを更新する際に、CFカードやSDカード等、当初装着された記憶媒体を取り外し、再度更新用可搬式記憶媒体を挿入する手間を省くことができるほか、前記可搬式記憶媒体交換時の発生する故障の防止にも効果がある。また、担当者が設置場所に出向いて広告データの更新を実施すれば、設置先小売店舗関係者による広告データ更新忘れを防止することができ、確実に広告データを更新することができる。
【0244】
このとき、一つのUSB対応記憶媒体に、1種類の広告データや出力条件を記憶してもいいし、複数の広告データや出力条件を記憶させてもよい。複数の広告データと出力条件を記憶させるときは、全てのデータが複数台の電子広告出力装置に均等に転送されるように設定してもよいし、例えば、一つのUSB対応記憶媒体2(842)と複数の電子広告出力装置2.1(8521)〜2.5(8525)との間で、シリアル番号等の固有番号(2.1、2.2、2.3、2.4、2.5)により複数台の電子広告出力装置を区別し、固有番号ごとに転送されるデータを変化させてもよい。
【0245】
さらに、これらUSB対応記憶媒体は、電子広告出力装置毎の広告データの出力実績を評価する場合に利用される。広告データの出力実績は稼動実績として、CFカードやSDカード等、当初装着された可搬式記憶媒体又は前記USB端子経由で接続されたUSB対応記憶媒体に蓄積、保存される。前記稼動実績は、これらUSB対応記憶媒体を回収するか、例えば広告データを更新する際に、更新広告データが記憶されたUSB対応記憶媒体に転送、保存して端末831、832、833、834に送られ、ネットワーク820を経由してサーバ810に蓄積、保存し、例えば、POS等の売り上げデーと比較することにより、広告効果の判定に利用することができる。このように、USB対応記憶媒体を介して出力実績を収集することにより、前述と同様に故障を防止することができるほか、当初装着された可搬式記憶媒体を取り外す必要がないため、電子広告出力装置稼動中でも出力実績の収集が可能となる。
【0246】
図9は、本発明の好適な実施形態の別の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。
【0247】
ここで、前記電子広告出力装置は、照明手段903、9030を備えているほかは、前述と同様の構成及び機能を有する。
【0248】
前記電子広告出力装置は、画面表示手段951、音声出力手段971及び972を有する表示画面の裏側に、照明手段9030をさらに備えることができる。広告データの表示と連動して照明手段9030を利用して、電子広告出力装置後方の広告対象物を照明することにより、広告対象商品が広告再生時に視聴者から特別に注目を浴びるような演出効果を得ることができる。輝度の調整は、演出効果が最も顕著になるように、あらかじめ設定された広告データの再生設定時に規定しても、小売店舗、車両等設置場所における稼動実績や視聴者数データに応じて規定してもよい。ここで、照明手段は、白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード、液晶画面用バックライト、EL等いかなる照明手段でもよい。また、前記照明手段は、本発明に係る電子広告出力装置と一体化していても、取り外し可能とすることができる。
【0249】
図10は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の模式図である。
【0250】
この例は、視聴者が陳列物を手に取った場合、当該行為を感知し、関連する広告データを放映することをさらに含む電子広告出力装置であって、圧力センサーを用いることにより前記の行為を感知するものである。
【0251】
ここで、商品の陳列棚(図示せず)に設置された陳列台1030には、商品1010を陳列することができ、商品陳列部の底面には圧力センサー1040が装備されている。視聴者が商品1010を手に取ることにより、圧力センサー1040は商品の移動を感知し、当該感知した情報を、アンテナ1020を介して電子広告装置1001に送信する。電子広告出力装置1001は、受信した商品の移動情報に基づいて、あらかじ設定された広告データを出力する。
【0252】
図11は、本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の別の模式図である。
【0253】
この例は、前述の図10をさらに詳しく説明するものである。
【0254】
陳列台1130は、商品1110の設置場所を凹状に加工し、底部に圧力センサーを設置する。これにより、商品が必ず圧力センサー1140に接触することができると同時に、圧力センサーに前記商品の荷重を確実にかけることができる。また、圧力センサーが感知した商品の移動情報を送信するためのアンテナ1120を装備することにより、前記陳列台と電子広告出力装置とを有線で接続する必要がなくなるため、前記電子広告出力装置の設置場所の制限を無くすことができる。
【0255】
圧力センサーが感知した情報は、有線又は無線を介し電子広告出力装置に送信することができるが、無線、特に赤外線通信を用いることにより、混信等を抑制し確実にセンサー感知情報を伝送することができる。この場合、電子広告出力装置1101に、赤外通信用受信手段1105を装備することが望ましい。赤外通信用受信手段1105は、既存のいかなる赤外線通信手段を採用してもよい。赤外通信用受信手段1105は、外部信号入出力手段101又はセンサー情報入力手段102のいずれを介して制御手段130と接続することができる。
【0256】
図12は、本発明の好適な実施形態の別の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。
【0257】
この例は、電子マネー用読み取り書き込み手段を内蔵した例であって、前記電子広告出力装置は、電子マネー用読み取り書き込み手段1225を備えているほかは、前述と同様の構成及び機能を有する。
【0258】
視聴者が所有する決済機能付携帯電話又は電子マネー(以下、「電子マネー等」という。)を電子マネー用読み取り書き込み手段1225にかざすと、制御手段1230は、電子マネー等を認識する。次に、制御手段1230は、記憶手段1210から広告データに関連した例えばクーポン又はポイント等の特典を読み込み、前記電子マネー用読み取り書き込み手段1225を介して出力し、視聴者の電子マネー等に入力する。これにより、視聴者がレジにおいて前記電子マネー等を用いて決済すると、割引やポイントの付与等の特典を享受することができる。
【0259】
また、電子マネー用読み取り書き込み手段は、外付けにして、外部信号入出力手段を介して電子広告出力装置に接続することができる。この場合には、前記クーポン又はポイント等の特典等の情報は、外部信号入出力手段を介して外部に接続された電子マネー用読み取り書き込み手段に出力され、視聴者の電子マネー等に入力され、前述と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0260】
【図1】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の機能構成を示す図である。
【図3】本発明の好適な実施形態の一例に係る広告データ出力スケジュール及び表示条件を表すテーブルの一例を示す図である。
【図4】本発明の好適な実施形態の一例に係る広告データの放映概要の一例を示す図である。
【図5A】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5B】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5C】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5D】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5E】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5F】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5G】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5H】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5I】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5J】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5K】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5L】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5M】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の表示する表示画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の表示する表示画面の別の一例を示す図である。
【図8】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置広告データ更新方法の一例を示す図である。
【図9】本発明の好適な実施形態の別の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。
【図10】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の模式図である。
【図11】本発明の好適な実施形態の一例に係る電子広告出力装置の別の模式図である。
【図12】本発明の好適な実施形態の別の一例に係る電子広告出力装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0261】
100 本発明の好適な実施形態の一例に係る画像データ表示システム
101 外部信号入出力手段
102 センサー情報入力手段
103 照明手段
110 記憶手段
120 読出・書込手段
130 制御手段
140 画像処理手段
150 画像表示手段
160 音声再生手段
170 音声出力手段
180 変更抑止手段
190 条件変更手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告データを出力する手段、
前記広告データ及び前記広告データの出力条件を表すデータを保存する手段、
保存した前記広告データの出力を制御する手段、並びに
前記出力条件の変更を抑止する手段から構成される電子広告出力装置。
【請求項2】
可搬式記憶媒体を挿入したことに応じて、前記広告データ及び前記広告データの出力条件を表すデータを読み込んで保存する手段をさらに含む、請求項1記載の電子広告出力装置。
【請求項3】
電源スイッチを入れずに、電源と接続すると自動的に稼動する機能を含む、請求項1又は2記載の電子広告出力装置。
【請求項4】
さらに、内部に日時計測手段及び日時表示手段をさらに含む請求項1〜3いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項5】
前記出力条件が、出力スケジュールを少なくとも含む請求項1〜4いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項6】
前記出力条件が、表示画面の稼動又は停止日時をさらに含む請求項5記載の電子広告出力装置。
【請求項7】
前記出力条件が、出力音量及び前記表示画面の輝度をさらに含む請求項5又は6記載の電子広告出力装置。
【請求項8】
前記出力条件が、コマ割り再生、前記表示画面の分割及びテレビ放送データと前記広告データとの出力切替スケジュールをさらに含む請求項5〜7いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項9】
前記広告データの出力実績を示すデータを逐次記録する手段、及び人感センサーにより検出された通行量を示すデータを逐次記録する手段をさらに備える請求項1〜8いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項10】
検出した前記通行量を示すデータに応じて前記通行量がより多い場合に前記出力音量をより大きく変化させ、或いは出力周期をより短く変化させる請求項9記載の電子広告出力装置。
【請求項11】
前記人感センサーが視聴者を検知することにより、前記表示画面が自動的に稼動する請求項9又は10記載の電子広告出力装置。
【請求項12】
さらに音感センサーを備える、請求項1〜11いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項13】
音感センサーが感知した周囲の音のレベルに基づき、前記周囲の音がより大きい場合に音量をより大きく変化させる請求項12記載の電子広告出力装置。
【請求項14】
さらに光センサーを備える、請求項1〜13いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項15】
光センサーが感知した周囲の明るさに応じて、前記周囲の明るさがより明るい場合に広告データを表示する画面の輝度をより明るく調整する請求項14記載の電子広告出力装置。
【請求項16】
さらに、USB端子を備える、請求項1〜15いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項17】
前記広告データの更新を、前記USB端子を経由して実施する請求項16記載の電子広告出力装置。
【請求項18】
前記広告データがインターネットにより配布され、USB対応記憶媒体に保存される、請求項16又は17記載の電子広告出力装置。
【請求項19】
前記広告データの出力実績を前記USB端子経由で蓄積する、請求項16〜18いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項20】
前記USB端子を介し、印刷手段に接続される請求項16〜19いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項21】
前記電子広告出力装置は、前記広告データを表示する表示画面の裏側に照明手段をさらに備え、前記広告データの表示と連動して前記電子広告出力装置の後方の広告対象物を照明する請求項1〜20いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項22】
外部信号入出力手段をさらに備える請求項1〜21いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項23】
前記出力を制御する手段は、前記出力条件を表すデータに基づいて、前記外部信号入出力手段を介して、前記広告データとテレビ放送データとを切り替えて出力する請求項22記載の電子広告出力装置。
【請求項24】
前記出力を制御する手段は、前記出力条件を表すデータに基づいて、前記外部信号入出力手段を介して、前記広告データと外部音声データとを切り替えて出力する請求項22記載の電子広告出力装置。
【請求項25】
前記出力条件の変更を抑止する手段が、前記出力条件の上書きを抑止する方法により実現するものである請求項1〜24いずれか1項記載の電子広告出力装置。
【請求項26】
前記出力条件の変更が電子広告出力装置の本体に付属した入出力装置、音量調節機構又は画面表示調節機構を介して実施される請求項25記載の電子広告出力装置。
【請求項27】
前記広告データ表示画面が、さらにタッチパネル式入力手段を含む、請求項1〜26記載の電子広告出力装置。
【請求項28】
前記広告データが表示された画面に触れることにより、広告データが選択されることを含む請求項27記載の電子広告出力装置。
【請求項29】
視聴者が陳列物を手に取った場合、当該行為を感知し、前記陳列物に関連する広告データを出力する手段をさらに含む請求項1〜28記載の電子広告出力装置。
【請求項30】
さらに、電子マネー用読み取り及び書き込み手段を含む請求項1〜29記載の電子広告出力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図5I】
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【図5J】
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【図5K】
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【図5L】
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【図5M】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−8966(P2009−8966A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171451(P2007−171451)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000005854)丸紅株式会社 (11)
【Fターム(参考)】