電子書籍装置、電子書籍処理方法、およびプログラム
【課題】電子書籍の2以上のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することが可能な電子書籍装置を提供する。
【解決手段】1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部11と、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部13と、シンボル取得部13が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部15とを備えるようにした。
【解決手段】1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部11と、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部13と、シンボル取得部13が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部15とを備えるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子書籍の情報を処理する装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子ブックを閲覧する装置等として、予め定められた大きさのページを単位として複数のページ情報を有する電子情報を記憶した電子情報メモリと、この電子情報メモリに格納された電子情報を、前記ページを単位として表示すると共に前記ページ情報の閲覧に関する操作が入力されるタッチパネルと、このタッチパネルに入力される操作内容に基づいて前記電子情報メモリに格納されたページ情報の表示を制御する表示コントローラとを備え、この表示コントローラが、前記電子情報メモリに格納された電子情報の内前記タッチパネルに表示されると判定されるページ情報を一時的に記憶するキャッシュメモリと、前記タッチパネルに現に表示している現ページのページ番号に続くページ番号のページ情報を前記キャッシュメモリに予め格納する連続ページ先読み制御部と、前記タッチパネルでの操作に応じて1頁又は複数ページを選択してページ捲り処理を行うページ捲り処理制御部とを備え、前記連続ページ先読み制御部が、前記ページ捲り処理制御部によって複数ページのページ捲り操作が検出された場合には当該複数ページ内のページデータを前記キャッシュメモリから削除する複数ページ捲り時削除機能を備えたものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−288208号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の閲覧装置は、電子書籍のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することができない、という課題があった。
【0005】
例えば、通常、電子書籍の一以上のページは、モニタ内に収まるようにサイズが調整されて表示される。このため、閲覧装置の画面のサイズが小さいと、テキストのサイズ等が小さくなり、オブジェクトの内容等が読み取れない場合がある。このため、一のページに、複数のテキストのオブジェクトが配置されていても、どのような内容のオブジェクトが配置されているかということや、どのような属性を有するオブジェクトが配置されているかということを把握しにくいという問題があった。また、電子書籍のページにおいては、オブジェクトがレイアウトされて配置されているため、各ページに配置されているオブジェクトの全体像を把握しにくいという問題があった。
【0006】
このように、従来は、どのようなオブジェクトが電子書籍の各ページに配置されているかを容易に把握することができなかったため、例えば、ユーザは、ページにどのようなオブジェクトが表示されているかを把握するために、電子書籍の各部を順次拡大して表示しなければならず、所望のオブジェクトを見つけるまでに非常に手間と時間がかかり、電子書籍のページに配置されたオブジェクトを閲覧する際の操作性が悪く、閲覧しにくいという問題が生じていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子書籍装置は、1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部と、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、シンボル取得部が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部とを備えた電子書籍装置である。
【0008】
かかる構成により、2以上のページに配置されているオブジェクトのシンボルを一覧することができ、電子書籍の2以上のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することができる。
【0009】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトの属性を判断する属性判断部を更に備え、シンボル取得部は、1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性判断部が判断した属性に応じたシンボルを取得する電子書籍装置である。
【0010】
かかる構成により、各オブジェクトのシンボルとして、属性に応じた適切なシンボルを出力することができる。これにより、例えば、シンボルからオブジェクトの属性や内容等を把握しやすくすることができる。
【0011】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、属性判断部は、1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性が画像であるかテキストであるかを判断し、シンボル取得部は、属性判断部により属性が画像であると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトのサムネイル画像をシンボルとして取得し、属性がテキストであると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトの要約をシンボルとして取得する電子書籍装置である。
【0012】
かかる構成により、画像のオブジェクトについてはサムネイル画像をシンボルとして、また、テキストのオブジェクトについては要約をシンボルとして出力することができ、
オブジェクトの内容を把握しやすくすることができる。
【0013】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、出力部が出力するシンボルに対する指定であるシンボル指定を受け付ける操作受付部を更に備え、出力部は、シンボル指定を受け付けた場合に、シンボル指定が示すオブジェクトを出力する電子書籍装置である。
【0014】
かかる構成により、シンボルに対応したオブジェクトの内容を簡単な操作で瞬時に確認することができる。
【0015】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、操作受付部は、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対する指定であるシンボル外指定を更に受け付け、出力部は、シンボル外指定を受け付けた場合に、シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページを出力する電子書籍装置である。
【0016】
かかる構成により、シンボルに対応したオブジェクトが配置されているページを、簡単な操作で表示させることができる。
【0017】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、操作受付部は、シンボルが配置されている領域を、上下方向、または左右方向にフリックする操作を受け付け、シンボル取得部は、操作受付部がフリック操作を受け付けた場合に、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページ以外のページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得し、出力部は、シンボル取得部が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に分けて出力する電子書籍装置である。
【0018】
かかる構成により、フリック操作によって、直感的に、シンボルを用いて表示が行われているページを変更することができる。
【0019】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、シンボル取得部は、シンボルをオブジェクトから自動生成する電子書籍装置である。
【0020】
かかる構成により、シンボルを予め用意しなくてもよく、どのような電子書籍についても、シンボルを用いた表示が可能となる。
【0021】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、出力部は、シンボルをページ毎に異なる領域に出力している際には、オブジェクトの出力は行わない電子書籍装置である。
【0022】
かかる構成により、モニタ等の出力領域(例えば、表示領域)が狭い場合等においても、オブジェクトの代わりにシンボルを配置することにより、一度に認識できるオブジェクト数を、オブジェクトそのものを表示する場合に比べて増やすことができ、表示領域を有効利用できる。
【0023】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、シンボル取得部は、2以上のページにそれぞれ配置されている全てのオブジェクトについてシンボルを取得する電子書籍装置である。
【0024】
かかる構成により、ページに配置されたオブジェクトを漏れなくシンボルとして示すことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明による電子書籍装置等によれば、電子書籍の2以上のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態における電子書籍装置のブロック図
【図2】同電子書籍装置の動作について説明するフローチャート
【図3】同電子書籍装置の概念図
【図4】同電子書籍装置のページ情報管理情報を示す図
【図5】同電子書籍装置のオブジェクト管理情報を示す図
【図6】同電子書籍装置の位置管理情報を示す図
【図7】同電子書籍装置のページの表示例を示す図
【図8】同電子書籍装置の画像オブジェクトの一例を示す図(図8(a))、およびサムネイル画像の一例を示す図(図8(b))
【図9】同電子書籍装置のシンボル管理表を示す図
【図10】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図11】同電子書籍装置のシンボル位置管理表を示す図
【図12】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図13】同電子書籍装置に対する操作を示す図
【図14】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図15】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図16】同電子書籍装置のオブジェクト管理情報の一例を示す図
【図17】本発明の実施の形態におけるコンピュータシステムの外観の一例を示す図
【図18】同コンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、電子書籍装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0028】
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における電子書籍装置1のブロック図である。
【0029】
電子書籍装置1は、電子書籍情報格納部11、属性判断部12、シンボル取得部13、操作受付部14、出力部15を備える。
【0030】
電子書籍装置1は、電子書籍を閲覧するための装置である。電子書籍は、例えば、電子ブックとも呼ばれる。電子書籍装置1は、例えば、いわゆる電子書籍リーダや、携帯電話や、スマートフォン、タブレット型情報端末、携帯情報端末、コンピュータ等で実現される。
【0031】
電子書籍情報格納部11は、1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される。電子書籍とは、例えば、電子書籍装置のモニタ上で表示可能な出版物である。電子書籍は、例えば、媒体を電子媒体とした書籍である。電子書籍は、1以上のページを有している。電子書籍情報は、例えば、ページの情報であるページ情報と、各ページ情報が示すページに配置されたオブジェクトとを有する。本実施の形態においては、電子書籍情報格納部11には、例えば、一以上のオブジェクトが配置されたページを、少なくとも2以上有している電子書籍情報が格納される。なお、一のオブジェクトが複数のページにそれぞれ配置されても良い。オブジェクトが配置されているとは、オブジェクトに対するリンクがページに設定されていることであっても良いし、オブジェクトがページから参照されていることであっても良い。
【0032】
オブジェクトとは、電子書籍の各ページに配置され、表示されるテキストや画像等の情報である。オブジェクトは、電子書籍のページに表示されるコンテンツと考えても良い。オブジェクトは、データタイプや、サイズ、色、フォント等の属性を有している。ここでは、説明のため、テキストのオブジェクトをテキストオブジェクトと称す。また、画像のオブジェクトを画像オブジェクトと称す。画像オブジェクトは、静止画像であっても動画像であっても良い。なお、オブジェクトは音声情報であっても良い。オブジェクトのデータタイプやファイル形式等は問わない。また、画像オブジェクトは、ビットマップデータであってもベクトルデータであっても良い。また、テキストオブジェクトの文字コード等は問わない。また、オブジェクトは、例えば、オブジェクト同士を識別するためのオブジェクトの識別情報(以下、オブジェクト識別情報と称す)を有していても良い。オブジェクト識別情報は、オブジェクトを識別可能な情報であれば、どのような情報であっても良く、例えば、オブジェクト名や、オブジェクトのファイル名や、オブジェクトに割り当てられた文字列や数字列等の情報でも良い。また、オブジェクトの格納場所等を示す情報(例えば、パスやURL等)であっても良い。またオブジェクト識別情報は、オブジェクト自身であっても良い。また、オブジェクトは、オブジェクトの表示スタイル(例えば、フォント名や、フォントサイズ等の情報)等のオブジェクトの属性を示す情報を有していても良い。また、オブジェクトがXML等のマークアップ言語で記述された情報として提供される場合、タグで囲まれた情報の要素部分をオブジェクトと考えても良い。また、この場合、オブジェクトに付与されているタグ(タグ名)を、オブジェクトの属性の一つと考えても良い。また、タグで囲まれた情報のうちの、ブロック要素をオブジェクトと考えても良い。
【0033】
ページ情報は、各ページに配置される(あるいは表示される)オブジェクトを、ページ毎に分割して出力するための情報、あるいは区切って出力するための情報である。例えば、電子書籍情報に含まれるオブジェクトがXML形式のデータの各要素の情報として提供される場合、ページ情報は、一のページに配置される1以上のオブジェクトを囲む予め定義されたタグであっても良い。また、この場合のページ情報の読み出し順は、例えば、データの配列順としてもよい。ページ情報は、ページのサイズや背景色等の等の情報を有していても良い。また、ページ情報は、ページの順番等を示す情報(例えば、ページ番号)等を有していても良い。また、ページ情報は、オブジェクトが配置される台紙等の情報と考えても良い。
【0034】
電子書籍情報は、ページ情報が示すページ内における各オブジェクトが配置される位置を示す位置情報を、各オブジェクトやページ情報と対応付けて有していても良い。位置情報は、例えば、ページ内におけるオブジェクトの四隅の1以上や、コンテンツ情報の中心や重心の座標である。また、位置情報は、ページに対する各オブジェクトの絶対的な位置関係を示す情報であっても良いし、ページ内の各オブジェクトの相対的な位置関係を示す情報であっても良い。また、位置情報は、ページに配置されるオブジェクトのサイズの情報を有していても良い。また、位置情報は、オブジェクトが配置されるフレームやボックス等の位置やサイズ等を示す情報であっても良い。
【0035】
電子書籍情報格納部11は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0036】
属性判断部12は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトの属性を判断する。オブジェクトの属性を判断するということは、オブジェクトの属性値を取得することであっても良い。オブジェクトの属性とは、例えば、オブジェクトのデータタイプである。オブジェクトのデータタイプには、例えば、画像と、テキストとがある。例えば、属性判断部12は、1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性であるデータタイプが、画像であるかテキストであるかを判断し、オブジェクトが画像であれば、画像というデータタイプを属性として取得する。また、オブジェクトがテキストであれば、テキストというデータタイプを属性として取得する。また、属性判断部12が判断するオブジェクトの属性は、データタイプ以外の属性であってもよい。例えば、属性判断部12が判断するオブジェクトの属性は、オブジェクトのファイル形式等であっても良い。ファイル形式は、例えば、拡張子等から判断可能である。また、オブジェクトの属性は、上述したようなタグ(タグ名)であっても良い。また、オブジェクトの属性は、テキストオブジェクトの文字サイズや、フォント名等の文字の書式であっても良い。また、オブジェクトの属性は、テキストオブジェクトに含まれる予め指定された文字列の有無等であっても良い。
【0037】
属性判断部12は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。属性判断部12の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0038】
シンボル取得部13は、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得する。シンボルとは、例えば、オブジェクトの見本の情報である。シンボル取得部13は、例えば、2以上のページにそれぞれ配置されている全てのオブジェクトについてシンボルを取得するようにしてもよい。また、2以上のページにそれぞれ配置されているオブジェクトのうちの、予め指定された属性を有するオブジェクトについてシンボルを取得するようにしてもよい。
【0039】
シンボルとは、例えば、オブジェクトの内容の概略を表す情報である。シンボルは、例えば、対応するオブジェクトをユーザが視覚的に識別可能な情報であることが好ましい。例えば、オブジェクト間の内容の違いや属性の違い等の違いが識別可能な情報であることが好ましい。シンボルは、例えば、オブジェクトを縮小した情報である。また、オブジェクトの一部だけを取り出した情報であってもよい。また、オブジェクトの一部を縮小した情報であっても良い。オブジェクトがビットマップ画像である場合、縮小の際にデータ量(画素数)を削減しても良い。また、オブジェクトがベクタ画像やテキストである場合、シンボルは、これらのオブジェクトをラスタライズして得られたビットマップ画像や、このビットマップ画像を縮小して、データ量を削減したものであっても良い。シンボルは、対応するオブジェクトが出力(例えば、表示)されるサイズよりも、出力サイズが小さいものであることが好ましい。また、オブジェクトが音楽の情報等の音声情報である場合、シンボルは、音声情報のタイトル等や、いわゆるCDDB(Compact Disc DataBase)等から音声情報に含まれるID等を用いて取得可能な楽曲情報(アルバムタイトルや、曲名等)等であっても良い。
【0040】
シンボル取得部13は、どのように各オブジェクトについてのシンボルを取得しても良い。例えば、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトから、シンボルを生成しても良い。また、例えば、電子書籍情報が、予め、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてのシンボルを、各オブジェクトと対応付けて有しているようにして、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトに対応付けられたシンボルを電子書籍情報から読み出すことで、シンボルを取得しても良い。また、図示しない記憶媒体に、各オブジェクトと対応付けて格納されているシンボルを、シンボル取得部13が、適宜読み出すようにしても良い。なお、本実施の形態においては、一例として、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトから、シンボルを生成する場合を例に挙げて説明する。
【0041】
例えば、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性判断部12が判断した属性に応じたシンボルを取得(例えば、生成)する。属性に応じたシンボルを取得とは、例えば、属性判断部12が判断した属性毎に指定されているルールに従って、各オブジェクトのシンボルを生成することである。属性毎に指定されているルールは、例えば、シンボル取得部13が予め有している。例えば、シンボル取得部13は、属性判断部12により属性が画像であると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトのサムネイル画像をシンボルとして取得し、属性がテキストであると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトの要約をシンボルとして取得する。
【0042】
サムネイル画像とは、オブジェクトの一部または全体を縮小した画像である。なお、サムネイル画像を取得する際にデータ量(画素数)を削減しても良い。また、オブジェクトがベクター画像である場合、サムネイル画像は、これらのオブジェクトをラスタライズして得られたビットマップ画像を縮小したものであっても良い。また、サムネイル画像を取得する際のアルゴリズム等は問わない。サムネイル画像を取得する処理は公知の技術であるのでここでは詳細な処理の説明は省略する。
【0043】
シンボル取得部13がテキストオブジェクトからどのように要約であるシンボルを取得するかは問わない。例えば、シンボル取得部13は、テキストオブジェクトに対して、形態素解析を行い、形態素解析により得られた形態素のうちの、自立語の1以上を、要約として取得しても良い。また、テキストオブジェクトの予め指定された位置の、予め指定された文字数の文字(例えば、先頭から5文字の文字等)を要約として取得しても良い。また、例えば、テキストオブジェクトに対して、階層的クラスタリングを行い、クラスタ間の語彙使用の類似性に基づく構造化を行い、個々のクラスタについてこれを要約するキーワード等を、テキストオブジェクトの要約として取得してもよい。また、機械学習手法を利用して、テキストオブジェクトから抽出した重要文節を要約としてもよい。また、いわゆるワードプロセッサソフトウェアに搭載されている要約機能と同様の機能を用いて要約を取得しても良い。テキストオブジェクトから要約を取得する処理については、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。なお、上記のような階層的クラスタリングにより要約を取得する処理については、以下の非特許文献を参考にされたい「"文書クラスタリングによるトピック抽出および課題発見"、[平成23年10月31日検索]、インターネット(URL:http://www.jstage.jst.go.jp/article/sociotechnica/5/0/216/_pdf/-char/ja/)」。また、機械学習手法を利用した重要文節の抽出については、以下の非特許文献を参考にされたい「"Support Vector Machineを用いた文書の重要文節抽出−要約文作成に向けて−"、[平成23年10月31日検索]、インターネット(URL:http://www.utm.se.uec.ac.jp/~utsumi/paper/JSAI06-suzuki.pdf)」。また、要約機能については、以下の非特許文献を参考にされたい「"文書を自動的に要約する"、[平成23年10月31日検索]、インターネット(URL:http://office.microsoft.com/ja-jp/word-help/HP005189680.aspx)」。
【0044】
なお、シンボル取得部13は、テキストオブジェクトから取得した要約をテキストで構成されるシンボルとして取得しても良いし、取得した要約を、ラスタライズ(ビットマップ化)して得られたビットマップ画像、またはこれを縮小したものを、シンボルとして取得しても良い。
【0045】
シンボル取得部13は、シンボルを取得するオブジェクトが配置されている2以上のページを、どのように決定してもよい。現在表示されているページを含む前後の2以上のページを決定しても良いし、予め指定された2以上のページ(例えば、1ページ目と2ページ目等)を決定しても良いし、予め指定されている条件を満たす2以上のページ(例えば、1以上のオブジェクトが配置されている最初のページと、1以上のオブジェクトが配置されている2ページ目のページ等)を決定しても良い。
【0046】
例えば、シンボル取得部13が取得した2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのシンボルを、後述する出力部15が表示している場合等において、後述する操作受付部14がフリック操作を受け付けた場合、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページ以外のページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得するようにしても良い。フリック操作とは、指やペン先等で操作可能なタッチパネルや、タッチパッドや、トラップパッド等の表面を、指やペン先等で予め指定された方向にスライドさせる操作や、あるいは、素早くはらう操作である。なお、ここでは、右方向にフリックとは、右方向に(即ち、左から右に)指を動かすフリックであるとする。かかることは、左、上、下のいずれかの方向におけるフリックについても同様である。
【0047】
例えば、シンボル取得部13は、操作受付部14が左右方向、または上下方向にフリック操作を行った場合に、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページに連続しているページを含む連続した2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのシンボルを取得する。なお、左方向にフリック操作した場合と、右方向にフリック操作した場合とで、次にシンボルの取得対象となるページを、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページに対して、異なる配列方向に決定することが好ましい。つまり、フリック操作の方向によって、シンボルの取得対象となるページを、現在のシンボルに対応するページに対して先に進めるか、後に戻るかを制御できるようにすることが好ましい。例えば、左方向にフリック操作した場合は、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページの次のページを含む2以上のページに配置されているオブジェクトに対応するシンボルを取得し、右方向にフリック操作した場合は、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページの前のページを含む2以上のページに配置されているオブジェクトに対応するシンボルを取得するようにしても良いし、左方向と、右方向とで、シンボルを取得するオブジェクトが配置されているページの前後を、この逆としても良い。また、フリック操作が上下である場合についても同様である。
【0048】
なお、ここでの前また次の2以上のページは、直前の2以上のページと一部が重なっても良いし重ならなくても良い。例えば、一部が重なる場合とは、現在表示されているシンボルが、2ページ目と3ページ目のオブジェクトのシンボルであるとすると、フリック後に表示されるシンボルが、例えば、3ページ目と4ページ目のオブジェクトのシンボルとなることである。また、重ならない場合とは、現在表示されているシンボルが、2ページ目と3ページ目のオブジェクトのシンボルであるとすると、フリック後に表示されるシンボルが、例えば、4ページ目と5ページ目のオブジェクトのシンボルとなることである。
【0049】
シンボル取得部13は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。シンボル取得部13の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0050】
操作受付部14は、出力部15が出力するシンボルに対する指定であるシンボル指定を受け付ける。シンボル指定は、例えば、出力されている一のシンボルに対して、例えば、1回以上のクリックや、タップを行う操作等である。また、シンボルを指定するメニュー操作等であっても良い。
【0051】
また、操作受付部14は、出力部15が出力するシンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対する指定であるシンボル外指定を更に受け付ける。シンボル外指定は、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対して1回以上のクリックや、タップを行う操作等である。
【0052】
また、操作受付部14は、出力部15が出力するシンボルが配置されている領域に対する、上下方向、または左右方向にフリックする操作を受け付ける。ここでの、シンボルが配置されている領域とは、例えば、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域である。なお、電子書籍装置1のモニタに、シンボルが配置されている領域だけが表示されている場合、モニタ上のどの位置に対するフリック操作も、シンボルが配置されている領域に対するフリック操作として受け付けるようにしても良い。
【0053】
また、操作受付部14は、上記のようなシンボルを出力するための操作や、電子書籍情報に対応する電子書籍の、1以上のページを表示するための操作等を受け付けても良い。また、表示したページをめくる操作等を受け付けても良い。なお、電子書籍のページ等を表示する操作や、ページをめくる操作等は、公知技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0054】
ここで述べる受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネル、トラックパッドなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、などを含む概念である。入力手段は、マウスやタッチパネル、トラックパッドなどのメニュー画面によるもの等、何でも良い。操作受付部14は、マウスやタッチパネル、トラックパッドなど等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0055】
出力部15は、シンボル取得部13が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する。シンボルが対応するページとは、シンボルが対応するオブジェクトが配置されているページである。
【0056】
ページごとに異なる領域とは、例えば、ページ毎に設けられた領域であり、ページ毎に区別可能な領域である。ページごとに異なる領域とは、例えば、ユーザが異なるページの領域であると視覚的に識別可能な領域である。例えば、ページごとに異なる領域は、ページ毎に、線や区切を示す画像(例えば、柵や、棚の画像)や文字等で区切られた領域である。あるいは、ページ毎に異なる領域は、ページ毎に、枠線や画像等で囲まれている領域や、ページ毎に、背景色が異なる領域や、ページ毎に予め指定された形状(例えば、矩形や、角丸長方形等)の画像が配置された領域である。また、予め指定された画像(例えば、紙のページやノート等を示す画像等)が配置されている領域が、各ページに対応した領域であっても良い。
【0057】
出力部15は、例えば、一のページに対応するシンボルを、この一のページに対応する領域に、予め指定されたルール等に従って配列して表示する。配列の仕方等は問わない。例えば、マトリクス状に配列しても良いし、リスト状に配列しても良い。例えば、予め指定された行及び列を有するマトリクスの各セルに、シンボルを、予め指定された順番で順次配列していくようにしても良い。また、シンボルを横一列(あるいは縦一列)に配列するとともに、シンボルが、モニタ等に入りきらない場合には、改行して複数列でシンボルを表示しても良い。この配列の仕方としては、例えば、コンピュータや、スマートフォンにおけるデータやアイコン等の配列の仕方等が利用可能である。
【0058】
また、出力部15は、オブジェクト間の相対的な位置関係が保たれるように、各オブジェクトに対応するシンボルを配置しても良い。相対的な位置関係が保たれるということは、例えば、シンボル間の上下左右の位置関係が、各シンボルに対応するオブジェクトの上下左右の位置関係と同じになるということである。例えば、オブジェクトAの真下にオブジェクトBが位置する場合、オブジェクトAのシンボルの真下に、オブジェクトBのシンボルが配置されることである。これに加えてさらに、シンボル間の距離の比率が、これらのシンボルに対応するオブジェクト間の距離の比率と同じになるよう配置されることを、相対的な位置関係が保たれるよう配置されることとと考えても良い。例えば、オブジェクトAとオブジェクトBの距離が100ピクセルで、オブジェクトAとオブジェクトCの距離が50ピクセルであったとすると、オブジェクトAのシンボルとオブジェクトBのシンボルとの距離と、オブジェクトAのシンボルとオブジェクトCのシンボルとの距離との比が、2対1となるように、各シンボルが出力される。
【0059】
また、出力部15は、出力される複数のシンボルを、この複数のシンボルに対応するオブジェクト間のサイズの比率と同じ比率のサイズで出力しても良い。例えば、オブジェクトAとオブジェクトBとのサイズの比が3対1であるとすると、オブジェクトAのシンボルと、オブジェクトBのシンボルとは、比が3対1となるサイズで出力される。
【0060】
また、出力部15は、オブジェクトとページとの相対的な位置関係が保たれるように、各オブジェクトに対応するシンボルを、各ページに対応する領域に配置して出力しても良い。
【0061】
また、出力部15は、出力されるシンボルとページに対応する領域とのサイズの比率が、シンボルに対応するオブジェクトとこのオブジェクトが配置されるページとのサイズの比率と同じ比率となるように、シンボルとページに対応する領域とを出力しても良い。
【0062】
なお、ページに配置されているオブジェクトに対応するシンボルの数が多い等によって、その一部がモニタに表示しきれない場合は、その一部は、モニタに表示されないようにしても良い。この場合、操作受付部14が受け付ける予め指定された操作等によって、表示されていない部分が表示されるようにしても良い。
【0063】
また、出力部15は、操作受付部14がシンボル指定を受け付けた場合に、シンボル指定が示すオブジェクトを出力する。具体的には、出力部15は、シンボル指定が示すシンボルに対応するオブジェクトを、電子書籍情報から読み出し、読み出したオブジェクトを出力する。オブジェクトを出力する際には、オブジェクトをそのまま出力しても良いし、予め図示しない記憶媒体等に格納されているテンプレート等を読み出して、このテンプレートに、電子書籍情報から読み出したオブジェクトを配置して出力しても良い。オブジェクトは、出力されているシンボルに重ねて表示しても良い。また、オブジェクトを出力する際には、オブジェクトの一部だけを出力しても良いし、オブジェクト全体を表示しても良い。
【0064】
出力部15は、操作受付部14がシンボル外指定を受け付けた場合に、シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページを出力する。具体的には、操作受付部14は、シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページ情報と、当該ページ情報が示すページに配置されたオブジェクトを電子書籍情報から読み出し、読み出したページ情報が示すページであって、当該ページに対応したオブジェクトが配置されたページを生成して表示する。ページは、出力されているシンボル等に重ねて表示しても良いし、出力されているシンボル等を置きかえて表示しても良い。
【0065】
また、出力部15は、操作受付部14が受け付けた1以上のページを表示する操作に応じて、この操作で指定された1以上のページ情報を読み出して、このページ情報が示す各ページに、このページに配置されたオブジェクトを配置したページを生成し、出力する。また、出力部15は、操作受付部14が受け付けたページをめくる操作に応じて、めくった後のページを表示しても良い。なお、出力部15が、ページを表示する処理や、ページがめくられた後のページを表示する処理等は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0066】
なお、出力部15は、シンボルをページ毎に異なる領域に出力している際には、オブジェクトの出力は行わないようにしてもよい。このようにすることで、モニタ等の出力領域(例えば、表示領域)が狭い場合等においても、オブジェクトよりもサイズの小さいシンボルでオブジェクトを表すことにより、一度に認識できるオブジェクト数を、オブジェクトそのものを表示する場合に比べて増やすことができ、表示領域を有効利用できる。
【0067】
ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。出力部15は、ディスプレイ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部15は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0068】
次に、電子書籍装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、シンボル取得部13が、オブジェクトからシンボルを取得する場合を例に挙げて説明する。
【0069】
(ステップS101)操作受付部14は、電子書籍情報格納部11に格納されている一の電子書籍情報について、シンボルを出力する操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS102に進み、受け付けていない場合、ステップS122に進む。
【0070】
(ステップS102)シンボル取得部13は、2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。例えば、現在、ページが表示されていない場合、デフォルトで指定されている2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。一方、例えば、現在、一の電子書籍情報の1以上のページが表示されている場合、この1以上のページを含む2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。例えば、現在、1ページだけが表示されている場合、この1ページと、連続した次と、その次のページとを出力対象のページに決定する。なお、この決定のルールは、これ以外の他のルールであっても良い。
【0071】
(ステップS103)シンボル取得部13は、カウンターmに1を代入する。
【0072】
(ステップS104)シンボル取得部13は、カウンターnに1を代入する。
【0073】
(ステップS105)シンボル取得部13は、一の電子書籍情報の、出力対象となる2以上のページのm番目のページに配置されているn番目のオブジェクトを検出する。
【0074】
(ステップS106)属性判断部12は、ステップS105で検出したオブジェクトが、画像オブジェクトであるか否かを判断する。画像オブジェクトである場合、ステップS107に進み、画像オブジェクトでない場合、ステップS108に進む。ここでは、画像オブジェクトでない場合は、オブジェクトはテキストオブジェクトであるとする。画像オブジェクトであるか否かは、例えば、画像オブジェクトの拡張子の有無等で判断する。
【0075】
(ステップS107)シンボル取得部13は、画像オブジェクトのサムネイル画像を、シンボルとして取得する。例えば、画像オブジェクトから、予め指定された縦横比の矩形の領域を切り出し、この切り出した画像の縦横の画素数が予め指定された画素数となるように再サンプリングして、サムネイル画像であるシンボルを取得する。
【0076】
(ステップS108)シンボル取得部13は、ステップS105で検出したオブジェクトの要約をシンボルとして取得する。
【0077】
(ステップS109)シンボル取得部13は、ステップS107で取得したサムネイル画像、またはステップS108で取得した要約を、n番目のオブジェクトのシンボルとして、n番目のオブジェクトのオブジェクト識別情報と、m番目のページのページ識別情報とに対応付けて、図示しないメモリ等の記憶媒体等に一時記憶する。
【0078】
(ステップS110)シンボル取得部13は、カウンターnの値を1インクリメントする。
【0079】
(ステップS111)シンボル取得部13は、m番目のページに、n番目のオブジェクトが配置されているか否かを判断する。配置されている場合、ステップS105に進み、配置されていない場合、ステップS112に進む。
【0080】
(ステップS112)シンボル取得部13は、カウンターmの値を1インクリメントする。
【0081】
(ステップS113)シンボル取得部13は、ステップS102で出力対象に決定したページに、m番目のページがあるか否かを判断する。ある場合、ステップS104に戻り、ない場合、ステップS114に進む。
【0082】
(ステップS114)出力部15は、ステップS109で蓄積したシンボルの情報を、各シンボルが対応付けられているページ情報が示すページ毎の領域に出力する。
【0083】
(ステップS115)操作受付部14は、シンボル指定を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS119に進み、受け付けていない場合、ステップS116に進む。
【0084】
(ステップS116)操作受付部14は、シンボル外指定を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS121にすすみ、受け付けていない場合、ステップS117に進む。
【0085】
(ステップS117)操作受付部14は、予め指定された方向(例えば、前後左右等)に対するフリック操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS118に進み、受け付けていない場合、ステップS115に戻る。
【0086】
(ステップS118)シンボル取得部13は、現在シンボルが表示されているページに連続したページを、出力対象のページに決定する。そして、ステップS103に戻る。なお、ここでの決定されたページと、過去に出力対象に決定されたページとの間において、重複するページがある場合、その後のシンボルを取得する処理等においては、重複するページに配置されているオブジェクトについては、新たにシンボルを取得せずに、過去に取得して蓄積したシンボルを用いるようにしても良い。
【0087】
(ステップS119)出力部15は、シンボル指定が指定するシンボルに対応するオブジェクトを電子書籍情報から取得する。そして、取得したオブジェクトを出力する。
【0088】
(ステップS120)出力部15は、オブジェクトの出力を終了するか否かを判断する。例えば、操作受付部14が、オブジェクトの出力を終了する操作を行った場合に、出力の終了を決定する。出力を終了する場合、ステップS115に戻り、直前に表示されていたシンボルをそのまま出力する。終了しない場合、ステップS120に戻る。
【0089】
(ステップS121)出力部15は、シンボル外指定が指定する位置に対応するページのページ識別情報を取得し、このページ識別情報が示すページ情報を、電子書籍情報から読み出し、このページ情報が示すページオブジェクトを配置したページを生成し、出力する。そして、ステップS101に戻る。
【0090】
(ステップS122)操作受付部14は、現在、出力部15により、ページが出力されているか否かを判断する。出力されている場合、ステップS123に進み、出力されていない場合、ステップS125に進む。
【0091】
(ステップS123)操作受付部14は、現在表示されているページをめくる操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS124に進み、受け付けていない場合、ステップS101に戻る。
【0092】
(ステップS124)出力部15は、ページがめくられた後のページを出力する。例えば、ページがめくられた後のページのページ情報を、電子書籍情報から読み出し、読み出したページ情報が示すページに、このページに対応するオブジェクトを配置して生成したページを出力する。そして、ステップS101に戻る。
【0093】
(ステップS125)操作受付部14は、1以上のページを出力する操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS126に進み、受け付けなかった場合、ステップS101に戻る。
【0094】
(ステップS126)出力部15は、ステップS125で受け付けた操作が示すページを出力する。そして、ステップS101に戻る。
【0095】
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0096】
以下、本実施の形態における電子書籍装置1の具体的な動作について説明する。電子書籍装置1の概念図は図3である。ここでは、電子書籍装置1がいわゆるスマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話である場合を例に挙げて説明する。この電子書籍装置1は、タッチパネル操作が可能なものであるとする。ただし、電子書籍装置1は、他の装置であっても良い。
【0097】
ここでは、例えば、ユーザが電子書籍装置1を操作してインターネット等を介してダウンロードした電子書籍情報が、電子書籍情報格納部11に蓄積されているものとする。
【0098】
図4は、電子書籍情報格納部11に格納されている電子書籍情報のページ情報を管理するページ情報管理情報である。ページ情報管理情報において、「電子書籍ID」は、電子書籍情報の識別情報であり、ここでは、電子書籍情報のファイル名であるとする。ここでは、ファイル名「bk001」の電子書籍情報が格納されているとする。「ページID」は、ページ情報の識別情報であり、ここでは、ページのページ番号を兼用している。「ページ属性」は、ページの幅や高さ、背景色等のページの属性を示す情報である。
【0099】
図5は、電子書籍情報格納部11に格納されている電子書籍情報のページに配置されているオブジェクトを管理するオブジェクト管理情報である。オブジェクト管理情報は、「電子書籍ID」、「オブジェクトID」と、「オブジェクト」という項目を有している。「電子書籍ID」は、図4の「電子書籍ID」に相当する。「オブジェクトID」は、オブジェクトの識別情報であり、「オブジェクト」は、オブジェクトを示す。なお、テキストオブジェクトについては、「オブジェクト」の値は、テキストオブジェクトそのものが示されており、画像オブジェクトについては、「オブジェクト」の値は、画像オブジェクトのファイルに対するリンクが示されているものとする。
【0100】
図6は、電子書籍情報格納部11に格納されている電子書籍情報の、オブジェクトが配置される位置情報を管理する位置管理情報を示す図である。位置管理情報は、「電子書籍ID」、「ページID」、「オブジェクトID」、「位置」、「サイズ」という項目を有している。「電子書籍ID」、「ページID」、「オブジェクトID」は、それぞれ上述した「電子書籍ID」、「ページID」、「オブジェクトID」に相当する。「位置」は、ページ内に配置されたオブジェクトの中心の座標(x、y)を示す。「サイズ」は、ページに配置されるオブジェクトのサイズ(高さ,幅)を示す。なお、この「サイズ」は、オブジェクトの配置領域のサイズと考えても良い。ここは、x1〜x12や、y1〜y12や、h1〜h12や、w1〜w12は、それぞれ、予め指定された値であるとする。なお、ここでは、座標は、左上隅を(0,0)として、右方向がx軸の正方向、下方向がy軸の正方向であるとする。
【0101】
例えば、図4に示した電子書籍IDが「bk001」である電子書籍情報の1ページ目に、図6に示す位置管理情報が示すように図5に示したオブジェクトを配置した場合、1ページ目の画像は、図7に示すようになるものとする。図においては、各オブジェクトIDを、ページに配置されているオブジェクトと対応付けて表示している。
【0102】
まず、ユーザが、ファイル名が「bk001」である電子書籍情報について、1以上のページを表示する前に、2以上のページのそれぞれに配置されている1以上のオブジェクトをシンボルで表示するための所定の操作を行ったとすると、操作受付部14はこの表示操作を受け付ける。
【0103】
シンボル取得部13は、ページ情報が表示されていない状態で、シンボルを表示する操作を行った場合、デフォルトの設定に従って、ページ番号(即ちページID)が「1」および「2」であるページ情報を、出力対象のページに決定する。
【0104】
つぎに、属性判断部12は、「ページID」が「1」であるページ情報が示すページに配置されている各オブジェクトについて、オブジェクトの属性を判断する。「ページID」が「1」であるページ情報が示すページに配置されているオブジェクトは、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードの「オブジェクトID」が示すオブジェクトであり、「オブジェクトID」が「0001」から「0006」までのオブジェクトである。
【0105】
まず、属性判断部12は、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードのうちの、一番上のレコードの「オブジェクトID」の値である「0001」を読み出し、図5のオブジェクト管理情報のレコードのうちの「オブジェクトID」が「0001」のレコードの「オブジェクト」の値であるオブジェクトの属性を判断する。図5の「オブジェクトID」が「0001」のレコードの「オブジェクト」の値は、拡張子が付与された画像ファイルのファイル名を有するリンクの情報ではないため、属性判断部12は、このオブジェクトの属性を「テキスト」であると判断する。即ちこのオブジェクトをテキストオブジェクトであると判断する。
【0106】
シンボル取得部13は、属性判断部12により「オブジェクトID」が「0001」であるオブジェクトの属性がテキストであると判断されたため、このテキストについて要約を取得する。ここでは、例えば、以下に示す「GetSen 日本語文章サマリ抽出システム」と呼ばれるシステムを用いて、要約を取得する。このシステムについての説明は、以下の非特許文献を参考にされたい「"GetSen 日本語文章サマリ抽出システム"、[平成23年11月2日検索]、インターネット(URL:http://www.ryo.com/2005/06/01/39/)」。例えば、シンボル取得部13が、「オブジェクトID」が「0001」であるテキストオブジェクト「商品名:BS602 仕様:ワンセグ 価格:3.2万円」から取得した要約は、「商品名:BS602」であったとする。シンボル取得部13は、この要約「商品名:BS602」を、「ページID」が「1」であるページの「オブジェクトID」が「0001」であるオブジェクトについてのシンボルとして、オブジェクトID「0001」と、ページID「1」とに対応付けて、図示しない記憶媒体に一時記憶する。
【0107】
次に、属性判断部12は、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードのうちの、上から二番目のレコードの「オブジェクトID」の値である「0002」を読み出し、図5のオブジェクト管理情報のレコードのうちの「オブジェクトID」が「0002」のレコードの「オブジェクト」の値であるオブジェクトの属性を判断する。図5の「オブジェクトID」が「0002」のレコードの「オブジェクト」の値は、拡張子が付与された画像ファイルのファイル名を有するリンクの情報であるため、属性判断部12は、このオブジェクトの属性を「画像」であると判断する。即ちこのオブジェクトを画像オブジェクトであると判断する。
【0108】
シンボル取得部13は、属性判断部12により「オブジェクトID」が「0002」であるオブジェクトの属性が画像であると判断されたため、この画像についてサムネイル画像を取得する。サムネイル画像を取得する処理は公知であるので,ここでは説明を省略する。
【0109】
例えば、「オブジェクトID」が「0002」である画像オブジェクトが図8(a)に示すような画像であったとすると、シンボル取得部13により、図8(b)に示すようなサムネイル画像が取得される。
【0110】
シンボル取得部13は、「オブジェクトID」が「0002」であるオブジェクトについて得られたサムネイル画像を、「ページID」が「1」であるページの「オブジェクトID」が「0002」であるオブジェクトについてのシンボルとして、オブジェクトID「0002」と、ページID「1」とに対応付けて、図示しない記憶媒体に一時記憶する。なお、ここでは、サムネイル画像には、元の画像のファイル名の拡張子の前に、「small」という文字列を挿入したファイル名が付与されるものとする。
【0111】
次に、属性判断部12は、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードのうちの、上から3番目のレコードの「オブジェクトID」の値である「0003」を読み出し、図5のオブジェクト管理情報のレコードのうちの「オブジェクトID」が「0003」のレコードの「オブジェクト」の値であるオブジェクトの属性を、上記と同様に判断する。ここでは、属性判断部12は、このオブジェクトの属性を「テキスト」であると判断する。
【0112】
シンボル取得部13は、属性判断部12により「オブジェクトID」が「0001」であるオブジェクトの属性がテキストであると判断されたため、このテキストについて要約を上記と同様に取得する。ここでは、「大型画面を搭載した最新モデル」という要約を取得したとする。シンボル取得部13は、この要約「大型画面を搭載した最新モデル」を、「ページID」が「1」であるページの「オブジェクトID」が「0003」であるオブジェクトについてのシンボルとして、オブジェクトID「0003」と、ページID「1」とに対応付けて、図示しない記憶媒体に一時記憶する。
【0113】
同様にして、「ページID」が「1」であるレコードの、残りの「オブジェクトID」が「0004」から「0006」までのオブジェクトについても、属性判断部12が属性を判断し、シンボル取得部13が、属性判断部12が判断した属性に応じてシンボルを取得し、図示しない記憶媒体に一時記憶していく。
【0114】
次に、「ページID」が「1」であるページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得する処理が終了したため、次は、出力対象の残りのページである「ページID」が「2」であるページに配置されているオブジェクトについても、上記と同様にして、順次シンボルを取得するする。
【0115】
図9は、シンボル取得部13が取得して蓄積したシンボルを管理するシンボル管理表である。シンボル管理表は、「シンボルID」と、「ページID」と、「オブジェクトID」と、「シンボル」という項目を有している。「シンボルID」はシンボルを管理する識別情報である。「ページID」は、シンボルに対応するオブジェクトが配置されているページのページ識別情報、「オブジェクトID」は、シンボルに対応するオブジェクトのオブジェクト識別情報である。「シンボル」は、シンボルを示す。なお、サムネイル画像であるシンボルについては、シンボルへのリンクが示されている。
【0116】
出力部15は、シンボル取得部13が取得した出力対象となる2つのページにそれぞれ配置されているオブジェクトについてのシンボルを、ページ毎に異なる領域にそれぞれ出力する。ここでは、図9に示したシンボル管理表で管理されているページID「1」に対応付けられたシンボルと、ページID「2」に対応付けられたシンボルとを、区切り線で区切られた2つの領域にそれぞれ配置して出力する。ここでは、テキストのシンボルについては,予め指定された領域、例えば、矩形の領域内に配置して出力されるものとする。なお、予め指定された領域に入らない場合は、入らない文字の一部を省略したり、「…」等の文字で置換してもよい。
【0117】
図10は、電子書籍装置1において、2以上のページに配置されたオブジェクトのシンボルを出力した状態を示す図である。図において、区切り線101は、ページを区切るためのものである。また、区切り線101で区切られた領域201および領域202は、ページID「1」および「2」にそれぞれ対応する領域であり、ページ番号102は、各シンボルが配置されているページに対応する「ページID」の値である。
【0118】
図11は、出力部15が出力したシンボルの配置されている位置を管理するシンボル位置管理表である。シンボル位置管理表は、「シンボルID」と、「座標」と、「(高さ,幅)」という項目を有している。「シンボルID」は、図9の「シンボルID」に相当する。「座標」は、シンボルが配置される位置の座標であり、ここでは、シンボルの左上の角の座標を示す。「(高さ,幅)」は、出力されるシンボルの高さ及び幅である。
【0119】
また、ここでは、図示しないが、シンボルが配置されているページIDが「1」であるページに対応する領域と、ページIDが「2」であるページに対応する領域とを管理する領域管理情報が、出力部15等により図示しない記憶媒体に格納されるものとする。この領域管理情報においては、区切り線101で区切られたページID「1」および「2」に対応する2つの領域の位置(例えば、各領域の左上の座標)とサイズ(例えば、高さ及び幅)とが、「ページID」の値と対応付けて管理されている。
【0120】
ここで、ユーザが、図10に示すようなシンボルが配置された画面において、一のシンボルであるシンボル105上を指でタップ(叩く)したとする。
【0121】
操作受付部14は、指でタップされた位置の座標(例えば、(x20,y20)等を受け付け、この座標が、図11に示したシンボル位置管理表のいずれかのシンボル上の位置であるか否かを判断する。具体的には、タップされた位置の座標と、図11のシンボル位置管理表の各レコードの「座標」と「(高さ,幅)」とで示される各シンボルが占めている領域とを比較して、タップされた座標が、いずれかのシンボルが占めている領域であるか否かを判断する。ここでは、タップされた座標が、図11に示したシンボル位置管理表の「シンボルID」が「0003」であるレコードの「座標」と「(高さ,幅)」とで示される領域内であると判断されたとする。操作受付部14は、これにより、「シンボルID」が「0003」であるシンボルを指定するシンボル指定を受け付けたと判断し、シンボルID「0003」を取得する。
【0122】
出力部15は、操作受付部14がシンボル指定を受け付けたため、このシンボル指定が示すシンボルID「0003」を受け取り、図5に示したオブジェクト管理情報の「シンボルID」が「0003」のレコードから「オブジェクト」の値を取得し、取得したオブジェクトの値を、モニタに表示する。
【0123】
図12は、出力部15が、シンボル指定で指定されたシンボルに対応するオブジェクトをモニタに表示した状態を示す表示例である。ここでは、オブジェクトを、一のウィンドウとして直前に表示されている画像等に重ねて表示する。
【0124】
ここで、ユーザが、オブジェクトの表示を終了するためのボタン121を指でタップすると、オブジェクトの表示が消え、図10に示した画面に戻る。
【0125】
次に、ユーザが、図10に示すようなシンボルが配置された画面において、図13に示すように、「シンボルID」が「2」であるページに対応する領域202の、シンボル上を除いた領域を指でタップ(叩く)したとする。
【0126】
操作受付部14は、指でタップされた位置の座標(例えば、(x21,y22)等を受け付け、この座標が、図11に示したシンボル位置管理表のいずれかのシンボル上の位置であるか否かを判断する。ここでは、いずれのシンボル上の位置でもないと判断されたとすると、次に、操作受付部14は、指でタップされた位置の座標が、上述したような領域管理情報(図示せず)で示される領域のうちのいずれかの領域内の座標であるか否かを判断する。ここでは、タップされた位置の座標が、「ページID」が「2」であるページに対応する領域内の座標であると判断されたとする。このため、操作受付部14は、シンボル外指定を受け付けたと判断し、ページID「2」を取得する。
【0127】
出力部15は、操作受付部14がシンボル外指定を受け付けたため、操作受付部14が取得したページID「1」を取得し、このページID「2」が示すページを、現在表示されているシンボルの画面に代えて出力する。例えば、出力部15は、「ページID」が「2」であるページ情報を、図4に示したページ情報管理情報から読み出す。また、図6に示した位置管理情報から、「ページID」が「2」である位置管理情報を読み出す。また、取得した各位置管理情報から「オブジェクトID」の値を読み出し、読み出した「オブジェクトID」が示す「オブジェクト」の値(すなわち、オブジェクト)を、図10に示したオブジェクト管理情報から読み出す。そして、読み出した各オブジェクトを、上記で取得したページ情報が示すページの、各オブジェクトに対応する位置管理情報が示す位置に配置して「ページID」が「2」であるページを生成する。そして、出力部15は生成したページを出力する。ここでは、モニタに表示する。
【0128】
図14は、出力部15が、シンボル外指示に応じて「ページID」が「2」であるページを表示している状態を示す図である。
【0129】
このページが表示されている状態で、例えば、ページめくりのための操作等を電子書籍装置1に対して行うと、通常の電子書籍装置と同様に、出力部15は、めくられた後のページ等を表示する。ただし、通常の電子書籍装置と同様の処理等については、ここでは詳細な説明は省略する。
【0130】
また、図14に示した状態と同様に、電子書籍情報のいずれかのページが表示されている状態で、2以上のページに配置されているオブジェクトをシンボル表示するための操作を行うと、シンボル取得部13は、直前に出力していたページを含む2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。そして、シンボル取得部13や、出力部15が上記と同様の処理を行うことで、直前に表示されていたページを含む2以上のページに配置されていたオブジェクトのシンボルを含む、図10に示すような画面を表示される。
【0131】
ここで、図10に示した状態において、ユーザが、モニタ上(即ち、タッチパネル上)を、上方向(即ち下から上に)にフリックする操作を行ったとすると、操作受付部14は、上方向へのフリック操作を受け付ける。
【0132】
シンボル取得部13は、操作受付部14が上方向へのフリック操作を受け付けたため、現在のシンボルの表示対象となっている複数のページに対して連続した次のページを含む2以上のページ(ここでは2のページ)をシンボルの表示対象に設定する。現在の表示対象のページのうちの、最もページ番号が大きいページが、「ページID」が「2」であるページであるため、シンボル取得部13は、「ページID」が「2」のページの次のページである「ページID」が「3」のページが最もページ番号の大きいページとなるような2つのページを、表示対象のページに設定する。即ち、シンボル取得部13は、「ページID」が「2」であるページと、「ページID」が「3」であるページをシンボルの表示対象に決定する。
【0133】
シンボル取得部13は、表示対象に決定した各ページに配置されているオブジェクトについてシンボルを取得する処理を、上記と同様に行う。ただし、ここでは、「ページID」が「2」であるページに配置されているオブジェクトについてのシンボルが取得済であり、図9に示したシンボル管理表により、既に、「ページID」が「2」であるページについてのシンボルが管理されていることから、シンボル取得部13は、「ページID」が「3」であるページに配置されている各オブジェクトについてシンボルを取得する。
【0134】
出力部15は、シンボル取得部13が取得した出力対象となる「ページID」が「2」および「3」である2つのページにそれぞれ配置されているオブジェクトについてのシンボルを、ページ毎に異なる領域にそれぞれ配置した画面を、図10に示した表示に変えて表示する。
【0135】
図15は、上方向へのフリック操作に応じて出力部15が出力した、2つのページに配置されたオブジェクトのシンボルを配置した画面の表示例を示す図である。
【0136】
また、図15に示す状態において、ユーザが下方向にフリックする操作を行うと、シンボル取得部13は、現在表示対象に設定されているページに連続する前のページを含む2以上のページ(ここでは、2のページ)を、シンボルの表示対象に決定する。そして、シンボル取得部13や、出力部15が上記と同様の処理を行うことで、図10に示すようなシンボルが表示された画面が表示される。
【0137】
なお、本具体例においては、図5に示したオブジェクト管理情報の代わりに、XML形式の構造化されたデータを用いるようにしてもよい。例えば、図16に示すようなXML形式のデータを用いるようにしても良い。なお、ここでは、一の「アイテム」タグで囲まれたデータが、一のオブジェクトについてのデータであり、一の「アイテム」タグ内の、「オブジェクト」タグで囲まれたデータと、「オブジェクトID」タグで囲まれたデータは、それぞれ一のオブジェクトについてのオブジェクトとオブジェクトIDとを示す。また、「電子書籍ID」タグで囲まれたデータは、電子書籍IDを示す。
【0138】
以上、本実施の形態によれば、電子書籍の2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのシンボルを取得し、取得したシンボルをページごとに異なる領域に出力させることができるため、ページイメージを保ちつつ、ページに配置されている各オブジェクトを、シンボルとして認識しやすいかたちで示すことができ、電子書籍の2以上のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することが可能となる。これにより、例えば、電子書籍のページに配置されているオブジェクトを閲覧する際の操作性を向上させることができる。
【0139】
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0140】
また、上記各実施の形態では、電子書籍装置がスタンドアロンである場合について説明したが、電子書籍装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
【0141】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0142】
なお、上記各実施の形態における電子書籍装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、シンボル取得部が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0143】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
【0144】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0145】
図17は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による電子書籍装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0146】
図17において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0147】
図18は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図18において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0148】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による電子書籍装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0149】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による電子書籍装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0150】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0151】
以上のように、本発明にかかる電子書籍装置等は、電子書籍を閲覧する装置等として適しており、特に、電子書籍に配置されているオブジェクトを閲覧しやすく出力する装置等として有用である。
【符号の説明】
【0152】
1 電子書籍装置
11 電子書籍情報格納部
12 属性判断部
13 シンボル取得部
14 操作受付部
15 出力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子書籍の情報を処理する装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子ブックを閲覧する装置等として、予め定められた大きさのページを単位として複数のページ情報を有する電子情報を記憶した電子情報メモリと、この電子情報メモリに格納された電子情報を、前記ページを単位として表示すると共に前記ページ情報の閲覧に関する操作が入力されるタッチパネルと、このタッチパネルに入力される操作内容に基づいて前記電子情報メモリに格納されたページ情報の表示を制御する表示コントローラとを備え、この表示コントローラが、前記電子情報メモリに格納された電子情報の内前記タッチパネルに表示されると判定されるページ情報を一時的に記憶するキャッシュメモリと、前記タッチパネルに現に表示している現ページのページ番号に続くページ番号のページ情報を前記キャッシュメモリに予め格納する連続ページ先読み制御部と、前記タッチパネルでの操作に応じて1頁又は複数ページを選択してページ捲り処理を行うページ捲り処理制御部とを備え、前記連続ページ先読み制御部が、前記ページ捲り処理制御部によって複数ページのページ捲り操作が検出された場合には当該複数ページ内のページデータを前記キャッシュメモリから削除する複数ページ捲り時削除機能を備えたものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−288208号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の閲覧装置は、電子書籍のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することができない、という課題があった。
【0005】
例えば、通常、電子書籍の一以上のページは、モニタ内に収まるようにサイズが調整されて表示される。このため、閲覧装置の画面のサイズが小さいと、テキストのサイズ等が小さくなり、オブジェクトの内容等が読み取れない場合がある。このため、一のページに、複数のテキストのオブジェクトが配置されていても、どのような内容のオブジェクトが配置されているかということや、どのような属性を有するオブジェクトが配置されているかということを把握しにくいという問題があった。また、電子書籍のページにおいては、オブジェクトがレイアウトされて配置されているため、各ページに配置されているオブジェクトの全体像を把握しにくいという問題があった。
【0006】
このように、従来は、どのようなオブジェクトが電子書籍の各ページに配置されているかを容易に把握することができなかったため、例えば、ユーザは、ページにどのようなオブジェクトが表示されているかを把握するために、電子書籍の各部を順次拡大して表示しなければならず、所望のオブジェクトを見つけるまでに非常に手間と時間がかかり、電子書籍のページに配置されたオブジェクトを閲覧する際の操作性が悪く、閲覧しにくいという問題が生じていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子書籍装置は、1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部と、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、シンボル取得部が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部とを備えた電子書籍装置である。
【0008】
かかる構成により、2以上のページに配置されているオブジェクトのシンボルを一覧することができ、電子書籍の2以上のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することができる。
【0009】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトの属性を判断する属性判断部を更に備え、シンボル取得部は、1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性判断部が判断した属性に応じたシンボルを取得する電子書籍装置である。
【0010】
かかる構成により、各オブジェクトのシンボルとして、属性に応じた適切なシンボルを出力することができる。これにより、例えば、シンボルからオブジェクトの属性や内容等を把握しやすくすることができる。
【0011】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、属性判断部は、1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性が画像であるかテキストであるかを判断し、シンボル取得部は、属性判断部により属性が画像であると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトのサムネイル画像をシンボルとして取得し、属性がテキストであると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトの要約をシンボルとして取得する電子書籍装置である。
【0012】
かかる構成により、画像のオブジェクトについてはサムネイル画像をシンボルとして、また、テキストのオブジェクトについては要約をシンボルとして出力することができ、
オブジェクトの内容を把握しやすくすることができる。
【0013】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、出力部が出力するシンボルに対する指定であるシンボル指定を受け付ける操作受付部を更に備え、出力部は、シンボル指定を受け付けた場合に、シンボル指定が示すオブジェクトを出力する電子書籍装置である。
【0014】
かかる構成により、シンボルに対応したオブジェクトの内容を簡単な操作で瞬時に確認することができる。
【0015】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、操作受付部は、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対する指定であるシンボル外指定を更に受け付け、出力部は、シンボル外指定を受け付けた場合に、シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページを出力する電子書籍装置である。
【0016】
かかる構成により、シンボルに対応したオブジェクトが配置されているページを、簡単な操作で表示させることができる。
【0017】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、操作受付部は、シンボルが配置されている領域を、上下方向、または左右方向にフリックする操作を受け付け、シンボル取得部は、操作受付部がフリック操作を受け付けた場合に、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページ以外のページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得し、出力部は、シンボル取得部が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に分けて出力する電子書籍装置である。
【0018】
かかる構成により、フリック操作によって、直感的に、シンボルを用いて表示が行われているページを変更することができる。
【0019】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、シンボル取得部は、シンボルをオブジェクトから自動生成する電子書籍装置である。
【0020】
かかる構成により、シンボルを予め用意しなくてもよく、どのような電子書籍についても、シンボルを用いた表示が可能となる。
【0021】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、出力部は、シンボルをページ毎に異なる領域に出力している際には、オブジェクトの出力は行わない電子書籍装置である。
【0022】
かかる構成により、モニタ等の出力領域(例えば、表示領域)が狭い場合等においても、オブジェクトの代わりにシンボルを配置することにより、一度に認識できるオブジェクト数を、オブジェクトそのものを表示する場合に比べて増やすことができ、表示領域を有効利用できる。
【0023】
また、本発明の電子書籍装置は、前記電子書籍装置において、シンボル取得部は、2以上のページにそれぞれ配置されている全てのオブジェクトについてシンボルを取得する電子書籍装置である。
【0024】
かかる構成により、ページに配置されたオブジェクトを漏れなくシンボルとして示すことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明による電子書籍装置等によれば、電子書籍の2以上のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態における電子書籍装置のブロック図
【図2】同電子書籍装置の動作について説明するフローチャート
【図3】同電子書籍装置の概念図
【図4】同電子書籍装置のページ情報管理情報を示す図
【図5】同電子書籍装置のオブジェクト管理情報を示す図
【図6】同電子書籍装置の位置管理情報を示す図
【図7】同電子書籍装置のページの表示例を示す図
【図8】同電子書籍装置の画像オブジェクトの一例を示す図(図8(a))、およびサムネイル画像の一例を示す図(図8(b))
【図9】同電子書籍装置のシンボル管理表を示す図
【図10】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図11】同電子書籍装置のシンボル位置管理表を示す図
【図12】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図13】同電子書籍装置に対する操作を示す図
【図14】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図15】同電子書籍装置の表示例を示す図
【図16】同電子書籍装置のオブジェクト管理情報の一例を示す図
【図17】本発明の実施の形態におけるコンピュータシステムの外観の一例を示す図
【図18】同コンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、電子書籍装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0028】
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における電子書籍装置1のブロック図である。
【0029】
電子書籍装置1は、電子書籍情報格納部11、属性判断部12、シンボル取得部13、操作受付部14、出力部15を備える。
【0030】
電子書籍装置1は、電子書籍を閲覧するための装置である。電子書籍は、例えば、電子ブックとも呼ばれる。電子書籍装置1は、例えば、いわゆる電子書籍リーダや、携帯電話や、スマートフォン、タブレット型情報端末、携帯情報端末、コンピュータ等で実現される。
【0031】
電子書籍情報格納部11は、1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される。電子書籍とは、例えば、電子書籍装置のモニタ上で表示可能な出版物である。電子書籍は、例えば、媒体を電子媒体とした書籍である。電子書籍は、1以上のページを有している。電子書籍情報は、例えば、ページの情報であるページ情報と、各ページ情報が示すページに配置されたオブジェクトとを有する。本実施の形態においては、電子書籍情報格納部11には、例えば、一以上のオブジェクトが配置されたページを、少なくとも2以上有している電子書籍情報が格納される。なお、一のオブジェクトが複数のページにそれぞれ配置されても良い。オブジェクトが配置されているとは、オブジェクトに対するリンクがページに設定されていることであっても良いし、オブジェクトがページから参照されていることであっても良い。
【0032】
オブジェクトとは、電子書籍の各ページに配置され、表示されるテキストや画像等の情報である。オブジェクトは、電子書籍のページに表示されるコンテンツと考えても良い。オブジェクトは、データタイプや、サイズ、色、フォント等の属性を有している。ここでは、説明のため、テキストのオブジェクトをテキストオブジェクトと称す。また、画像のオブジェクトを画像オブジェクトと称す。画像オブジェクトは、静止画像であっても動画像であっても良い。なお、オブジェクトは音声情報であっても良い。オブジェクトのデータタイプやファイル形式等は問わない。また、画像オブジェクトは、ビットマップデータであってもベクトルデータであっても良い。また、テキストオブジェクトの文字コード等は問わない。また、オブジェクトは、例えば、オブジェクト同士を識別するためのオブジェクトの識別情報(以下、オブジェクト識別情報と称す)を有していても良い。オブジェクト識別情報は、オブジェクトを識別可能な情報であれば、どのような情報であっても良く、例えば、オブジェクト名や、オブジェクトのファイル名や、オブジェクトに割り当てられた文字列や数字列等の情報でも良い。また、オブジェクトの格納場所等を示す情報(例えば、パスやURL等)であっても良い。またオブジェクト識別情報は、オブジェクト自身であっても良い。また、オブジェクトは、オブジェクトの表示スタイル(例えば、フォント名や、フォントサイズ等の情報)等のオブジェクトの属性を示す情報を有していても良い。また、オブジェクトがXML等のマークアップ言語で記述された情報として提供される場合、タグで囲まれた情報の要素部分をオブジェクトと考えても良い。また、この場合、オブジェクトに付与されているタグ(タグ名)を、オブジェクトの属性の一つと考えても良い。また、タグで囲まれた情報のうちの、ブロック要素をオブジェクトと考えても良い。
【0033】
ページ情報は、各ページに配置される(あるいは表示される)オブジェクトを、ページ毎に分割して出力するための情報、あるいは区切って出力するための情報である。例えば、電子書籍情報に含まれるオブジェクトがXML形式のデータの各要素の情報として提供される場合、ページ情報は、一のページに配置される1以上のオブジェクトを囲む予め定義されたタグであっても良い。また、この場合のページ情報の読み出し順は、例えば、データの配列順としてもよい。ページ情報は、ページのサイズや背景色等の等の情報を有していても良い。また、ページ情報は、ページの順番等を示す情報(例えば、ページ番号)等を有していても良い。また、ページ情報は、オブジェクトが配置される台紙等の情報と考えても良い。
【0034】
電子書籍情報は、ページ情報が示すページ内における各オブジェクトが配置される位置を示す位置情報を、各オブジェクトやページ情報と対応付けて有していても良い。位置情報は、例えば、ページ内におけるオブジェクトの四隅の1以上や、コンテンツ情報の中心や重心の座標である。また、位置情報は、ページに対する各オブジェクトの絶対的な位置関係を示す情報であっても良いし、ページ内の各オブジェクトの相対的な位置関係を示す情報であっても良い。また、位置情報は、ページに配置されるオブジェクトのサイズの情報を有していても良い。また、位置情報は、オブジェクトが配置されるフレームやボックス等の位置やサイズ等を示す情報であっても良い。
【0035】
電子書籍情報格納部11は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0036】
属性判断部12は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトの属性を判断する。オブジェクトの属性を判断するということは、オブジェクトの属性値を取得することであっても良い。オブジェクトの属性とは、例えば、オブジェクトのデータタイプである。オブジェクトのデータタイプには、例えば、画像と、テキストとがある。例えば、属性判断部12は、1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性であるデータタイプが、画像であるかテキストであるかを判断し、オブジェクトが画像であれば、画像というデータタイプを属性として取得する。また、オブジェクトがテキストであれば、テキストというデータタイプを属性として取得する。また、属性判断部12が判断するオブジェクトの属性は、データタイプ以外の属性であってもよい。例えば、属性判断部12が判断するオブジェクトの属性は、オブジェクトのファイル形式等であっても良い。ファイル形式は、例えば、拡張子等から判断可能である。また、オブジェクトの属性は、上述したようなタグ(タグ名)であっても良い。また、オブジェクトの属性は、テキストオブジェクトの文字サイズや、フォント名等の文字の書式であっても良い。また、オブジェクトの属性は、テキストオブジェクトに含まれる予め指定された文字列の有無等であっても良い。
【0037】
属性判断部12は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。属性判断部12の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0038】
シンボル取得部13は、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得する。シンボルとは、例えば、オブジェクトの見本の情報である。シンボル取得部13は、例えば、2以上のページにそれぞれ配置されている全てのオブジェクトについてシンボルを取得するようにしてもよい。また、2以上のページにそれぞれ配置されているオブジェクトのうちの、予め指定された属性を有するオブジェクトについてシンボルを取得するようにしてもよい。
【0039】
シンボルとは、例えば、オブジェクトの内容の概略を表す情報である。シンボルは、例えば、対応するオブジェクトをユーザが視覚的に識別可能な情報であることが好ましい。例えば、オブジェクト間の内容の違いや属性の違い等の違いが識別可能な情報であることが好ましい。シンボルは、例えば、オブジェクトを縮小した情報である。また、オブジェクトの一部だけを取り出した情報であってもよい。また、オブジェクトの一部を縮小した情報であっても良い。オブジェクトがビットマップ画像である場合、縮小の際にデータ量(画素数)を削減しても良い。また、オブジェクトがベクタ画像やテキストである場合、シンボルは、これらのオブジェクトをラスタライズして得られたビットマップ画像や、このビットマップ画像を縮小して、データ量を削減したものであっても良い。シンボルは、対応するオブジェクトが出力(例えば、表示)されるサイズよりも、出力サイズが小さいものであることが好ましい。また、オブジェクトが音楽の情報等の音声情報である場合、シンボルは、音声情報のタイトル等や、いわゆるCDDB(Compact Disc DataBase)等から音声情報に含まれるID等を用いて取得可能な楽曲情報(アルバムタイトルや、曲名等)等であっても良い。
【0040】
シンボル取得部13は、どのように各オブジェクトについてのシンボルを取得しても良い。例えば、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトから、シンボルを生成しても良い。また、例えば、電子書籍情報が、予め、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてのシンボルを、各オブジェクトと対応付けて有しているようにして、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトに対応付けられたシンボルを電子書籍情報から読み出すことで、シンボルを取得しても良い。また、図示しない記憶媒体に、各オブジェクトと対応付けて格納されているシンボルを、シンボル取得部13が、適宜読み出すようにしても良い。なお、本実施の形態においては、一例として、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトから、シンボルを生成する場合を例に挙げて説明する。
【0041】
例えば、シンボル取得部13は、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性判断部12が判断した属性に応じたシンボルを取得(例えば、生成)する。属性に応じたシンボルを取得とは、例えば、属性判断部12が判断した属性毎に指定されているルールに従って、各オブジェクトのシンボルを生成することである。属性毎に指定されているルールは、例えば、シンボル取得部13が予め有している。例えば、シンボル取得部13は、属性判断部12により属性が画像であると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトのサムネイル画像をシンボルとして取得し、属性がテキストであると判断されたオブジェクトについて、オブジェクトの要約をシンボルとして取得する。
【0042】
サムネイル画像とは、オブジェクトの一部または全体を縮小した画像である。なお、サムネイル画像を取得する際にデータ量(画素数)を削減しても良い。また、オブジェクトがベクター画像である場合、サムネイル画像は、これらのオブジェクトをラスタライズして得られたビットマップ画像を縮小したものであっても良い。また、サムネイル画像を取得する際のアルゴリズム等は問わない。サムネイル画像を取得する処理は公知の技術であるのでここでは詳細な処理の説明は省略する。
【0043】
シンボル取得部13がテキストオブジェクトからどのように要約であるシンボルを取得するかは問わない。例えば、シンボル取得部13は、テキストオブジェクトに対して、形態素解析を行い、形態素解析により得られた形態素のうちの、自立語の1以上を、要約として取得しても良い。また、テキストオブジェクトの予め指定された位置の、予め指定された文字数の文字(例えば、先頭から5文字の文字等)を要約として取得しても良い。また、例えば、テキストオブジェクトに対して、階層的クラスタリングを行い、クラスタ間の語彙使用の類似性に基づく構造化を行い、個々のクラスタについてこれを要約するキーワード等を、テキストオブジェクトの要約として取得してもよい。また、機械学習手法を利用して、テキストオブジェクトから抽出した重要文節を要約としてもよい。また、いわゆるワードプロセッサソフトウェアに搭載されている要約機能と同様の機能を用いて要約を取得しても良い。テキストオブジェクトから要約を取得する処理については、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。なお、上記のような階層的クラスタリングにより要約を取得する処理については、以下の非特許文献を参考にされたい「"文書クラスタリングによるトピック抽出および課題発見"、[平成23年10月31日検索]、インターネット(URL:http://www.jstage.jst.go.jp/article/sociotechnica/5/0/216/_pdf/-char/ja/)」。また、機械学習手法を利用した重要文節の抽出については、以下の非特許文献を参考にされたい「"Support Vector Machineを用いた文書の重要文節抽出−要約文作成に向けて−"、[平成23年10月31日検索]、インターネット(URL:http://www.utm.se.uec.ac.jp/~utsumi/paper/JSAI06-suzuki.pdf)」。また、要約機能については、以下の非特許文献を参考にされたい「"文書を自動的に要約する"、[平成23年10月31日検索]、インターネット(URL:http://office.microsoft.com/ja-jp/word-help/HP005189680.aspx)」。
【0044】
なお、シンボル取得部13は、テキストオブジェクトから取得した要約をテキストで構成されるシンボルとして取得しても良いし、取得した要約を、ラスタライズ(ビットマップ化)して得られたビットマップ画像、またはこれを縮小したものを、シンボルとして取得しても良い。
【0045】
シンボル取得部13は、シンボルを取得するオブジェクトが配置されている2以上のページを、どのように決定してもよい。現在表示されているページを含む前後の2以上のページを決定しても良いし、予め指定された2以上のページ(例えば、1ページ目と2ページ目等)を決定しても良いし、予め指定されている条件を満たす2以上のページ(例えば、1以上のオブジェクトが配置されている最初のページと、1以上のオブジェクトが配置されている2ページ目のページ等)を決定しても良い。
【0046】
例えば、シンボル取得部13が取得した2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのシンボルを、後述する出力部15が表示している場合等において、後述する操作受付部14がフリック操作を受け付けた場合、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページ以外のページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得するようにしても良い。フリック操作とは、指やペン先等で操作可能なタッチパネルや、タッチパッドや、トラップパッド等の表面を、指やペン先等で予め指定された方向にスライドさせる操作や、あるいは、素早くはらう操作である。なお、ここでは、右方向にフリックとは、右方向に(即ち、左から右に)指を動かすフリックであるとする。かかることは、左、上、下のいずれかの方向におけるフリックについても同様である。
【0047】
例えば、シンボル取得部13は、操作受付部14が左右方向、または上下方向にフリック操作を行った場合に、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページに連続しているページを含む連続した2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのシンボルを取得する。なお、左方向にフリック操作した場合と、右方向にフリック操作した場合とで、次にシンボルの取得対象となるページを、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページに対して、異なる配列方向に決定することが好ましい。つまり、フリック操作の方向によって、シンボルの取得対象となるページを、現在のシンボルに対応するページに対して先に進めるか、後に戻るかを制御できるようにすることが好ましい。例えば、左方向にフリック操作した場合は、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページの次のページを含む2以上のページに配置されているオブジェクトに対応するシンボルを取得し、右方向にフリック操作した場合は、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページの前のページを含む2以上のページに配置されているオブジェクトに対応するシンボルを取得するようにしても良いし、左方向と、右方向とで、シンボルを取得するオブジェクトが配置されているページの前後を、この逆としても良い。また、フリック操作が上下である場合についても同様である。
【0048】
なお、ここでの前また次の2以上のページは、直前の2以上のページと一部が重なっても良いし重ならなくても良い。例えば、一部が重なる場合とは、現在表示されているシンボルが、2ページ目と3ページ目のオブジェクトのシンボルであるとすると、フリック後に表示されるシンボルが、例えば、3ページ目と4ページ目のオブジェクトのシンボルとなることである。また、重ならない場合とは、現在表示されているシンボルが、2ページ目と3ページ目のオブジェクトのシンボルであるとすると、フリック後に表示されるシンボルが、例えば、4ページ目と5ページ目のオブジェクトのシンボルとなることである。
【0049】
シンボル取得部13は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。シンボル取得部13の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0050】
操作受付部14は、出力部15が出力するシンボルに対する指定であるシンボル指定を受け付ける。シンボル指定は、例えば、出力されている一のシンボルに対して、例えば、1回以上のクリックや、タップを行う操作等である。また、シンボルを指定するメニュー操作等であっても良い。
【0051】
また、操作受付部14は、出力部15が出力するシンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対する指定であるシンボル外指定を更に受け付ける。シンボル外指定は、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対して1回以上のクリックや、タップを行う操作等である。
【0052】
また、操作受付部14は、出力部15が出力するシンボルが配置されている領域に対する、上下方向、または左右方向にフリックする操作を受け付ける。ここでの、シンボルが配置されている領域とは、例えば、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域である。なお、電子書籍装置1のモニタに、シンボルが配置されている領域だけが表示されている場合、モニタ上のどの位置に対するフリック操作も、シンボルが配置されている領域に対するフリック操作として受け付けるようにしても良い。
【0053】
また、操作受付部14は、上記のようなシンボルを出力するための操作や、電子書籍情報に対応する電子書籍の、1以上のページを表示するための操作等を受け付けても良い。また、表示したページをめくる操作等を受け付けても良い。なお、電子書籍のページ等を表示する操作や、ページをめくる操作等は、公知技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0054】
ここで述べる受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネル、トラックパッドなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、などを含む概念である。入力手段は、マウスやタッチパネル、トラックパッドなどのメニュー画面によるもの等、何でも良い。操作受付部14は、マウスやタッチパネル、トラックパッドなど等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0055】
出力部15は、シンボル取得部13が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する。シンボルが対応するページとは、シンボルが対応するオブジェクトが配置されているページである。
【0056】
ページごとに異なる領域とは、例えば、ページ毎に設けられた領域であり、ページ毎に区別可能な領域である。ページごとに異なる領域とは、例えば、ユーザが異なるページの領域であると視覚的に識別可能な領域である。例えば、ページごとに異なる領域は、ページ毎に、線や区切を示す画像(例えば、柵や、棚の画像)や文字等で区切られた領域である。あるいは、ページ毎に異なる領域は、ページ毎に、枠線や画像等で囲まれている領域や、ページ毎に、背景色が異なる領域や、ページ毎に予め指定された形状(例えば、矩形や、角丸長方形等)の画像が配置された領域である。また、予め指定された画像(例えば、紙のページやノート等を示す画像等)が配置されている領域が、各ページに対応した領域であっても良い。
【0057】
出力部15は、例えば、一のページに対応するシンボルを、この一のページに対応する領域に、予め指定されたルール等に従って配列して表示する。配列の仕方等は問わない。例えば、マトリクス状に配列しても良いし、リスト状に配列しても良い。例えば、予め指定された行及び列を有するマトリクスの各セルに、シンボルを、予め指定された順番で順次配列していくようにしても良い。また、シンボルを横一列(あるいは縦一列)に配列するとともに、シンボルが、モニタ等に入りきらない場合には、改行して複数列でシンボルを表示しても良い。この配列の仕方としては、例えば、コンピュータや、スマートフォンにおけるデータやアイコン等の配列の仕方等が利用可能である。
【0058】
また、出力部15は、オブジェクト間の相対的な位置関係が保たれるように、各オブジェクトに対応するシンボルを配置しても良い。相対的な位置関係が保たれるということは、例えば、シンボル間の上下左右の位置関係が、各シンボルに対応するオブジェクトの上下左右の位置関係と同じになるということである。例えば、オブジェクトAの真下にオブジェクトBが位置する場合、オブジェクトAのシンボルの真下に、オブジェクトBのシンボルが配置されることである。これに加えてさらに、シンボル間の距離の比率が、これらのシンボルに対応するオブジェクト間の距離の比率と同じになるよう配置されることを、相対的な位置関係が保たれるよう配置されることとと考えても良い。例えば、オブジェクトAとオブジェクトBの距離が100ピクセルで、オブジェクトAとオブジェクトCの距離が50ピクセルであったとすると、オブジェクトAのシンボルとオブジェクトBのシンボルとの距離と、オブジェクトAのシンボルとオブジェクトCのシンボルとの距離との比が、2対1となるように、各シンボルが出力される。
【0059】
また、出力部15は、出力される複数のシンボルを、この複数のシンボルに対応するオブジェクト間のサイズの比率と同じ比率のサイズで出力しても良い。例えば、オブジェクトAとオブジェクトBとのサイズの比が3対1であるとすると、オブジェクトAのシンボルと、オブジェクトBのシンボルとは、比が3対1となるサイズで出力される。
【0060】
また、出力部15は、オブジェクトとページとの相対的な位置関係が保たれるように、各オブジェクトに対応するシンボルを、各ページに対応する領域に配置して出力しても良い。
【0061】
また、出力部15は、出力されるシンボルとページに対応する領域とのサイズの比率が、シンボルに対応するオブジェクトとこのオブジェクトが配置されるページとのサイズの比率と同じ比率となるように、シンボルとページに対応する領域とを出力しても良い。
【0062】
なお、ページに配置されているオブジェクトに対応するシンボルの数が多い等によって、その一部がモニタに表示しきれない場合は、その一部は、モニタに表示されないようにしても良い。この場合、操作受付部14が受け付ける予め指定された操作等によって、表示されていない部分が表示されるようにしても良い。
【0063】
また、出力部15は、操作受付部14がシンボル指定を受け付けた場合に、シンボル指定が示すオブジェクトを出力する。具体的には、出力部15は、シンボル指定が示すシンボルに対応するオブジェクトを、電子書籍情報から読み出し、読み出したオブジェクトを出力する。オブジェクトを出力する際には、オブジェクトをそのまま出力しても良いし、予め図示しない記憶媒体等に格納されているテンプレート等を読み出して、このテンプレートに、電子書籍情報から読み出したオブジェクトを配置して出力しても良い。オブジェクトは、出力されているシンボルに重ねて表示しても良い。また、オブジェクトを出力する際には、オブジェクトの一部だけを出力しても良いし、オブジェクト全体を表示しても良い。
【0064】
出力部15は、操作受付部14がシンボル外指定を受け付けた場合に、シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページを出力する。具体的には、操作受付部14は、シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページ情報と、当該ページ情報が示すページに配置されたオブジェクトを電子書籍情報から読み出し、読み出したページ情報が示すページであって、当該ページに対応したオブジェクトが配置されたページを生成して表示する。ページは、出力されているシンボル等に重ねて表示しても良いし、出力されているシンボル等を置きかえて表示しても良い。
【0065】
また、出力部15は、操作受付部14が受け付けた1以上のページを表示する操作に応じて、この操作で指定された1以上のページ情報を読み出して、このページ情報が示す各ページに、このページに配置されたオブジェクトを配置したページを生成し、出力する。また、出力部15は、操作受付部14が受け付けたページをめくる操作に応じて、めくった後のページを表示しても良い。なお、出力部15が、ページを表示する処理や、ページがめくられた後のページを表示する処理等は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0066】
なお、出力部15は、シンボルをページ毎に異なる領域に出力している際には、オブジェクトの出力は行わないようにしてもよい。このようにすることで、モニタ等の出力領域(例えば、表示領域)が狭い場合等においても、オブジェクトよりもサイズの小さいシンボルでオブジェクトを表すことにより、一度に認識できるオブジェクト数を、オブジェクトそのものを表示する場合に比べて増やすことができ、表示領域を有効利用できる。
【0067】
ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。出力部15は、ディスプレイ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部15は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0068】
次に、電子書籍装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、シンボル取得部13が、オブジェクトからシンボルを取得する場合を例に挙げて説明する。
【0069】
(ステップS101)操作受付部14は、電子書籍情報格納部11に格納されている一の電子書籍情報について、シンボルを出力する操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS102に進み、受け付けていない場合、ステップS122に進む。
【0070】
(ステップS102)シンボル取得部13は、2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。例えば、現在、ページが表示されていない場合、デフォルトで指定されている2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。一方、例えば、現在、一の電子書籍情報の1以上のページが表示されている場合、この1以上のページを含む2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。例えば、現在、1ページだけが表示されている場合、この1ページと、連続した次と、その次のページとを出力対象のページに決定する。なお、この決定のルールは、これ以外の他のルールであっても良い。
【0071】
(ステップS103)シンボル取得部13は、カウンターmに1を代入する。
【0072】
(ステップS104)シンボル取得部13は、カウンターnに1を代入する。
【0073】
(ステップS105)シンボル取得部13は、一の電子書籍情報の、出力対象となる2以上のページのm番目のページに配置されているn番目のオブジェクトを検出する。
【0074】
(ステップS106)属性判断部12は、ステップS105で検出したオブジェクトが、画像オブジェクトであるか否かを判断する。画像オブジェクトである場合、ステップS107に進み、画像オブジェクトでない場合、ステップS108に進む。ここでは、画像オブジェクトでない場合は、オブジェクトはテキストオブジェクトであるとする。画像オブジェクトであるか否かは、例えば、画像オブジェクトの拡張子の有無等で判断する。
【0075】
(ステップS107)シンボル取得部13は、画像オブジェクトのサムネイル画像を、シンボルとして取得する。例えば、画像オブジェクトから、予め指定された縦横比の矩形の領域を切り出し、この切り出した画像の縦横の画素数が予め指定された画素数となるように再サンプリングして、サムネイル画像であるシンボルを取得する。
【0076】
(ステップS108)シンボル取得部13は、ステップS105で検出したオブジェクトの要約をシンボルとして取得する。
【0077】
(ステップS109)シンボル取得部13は、ステップS107で取得したサムネイル画像、またはステップS108で取得した要約を、n番目のオブジェクトのシンボルとして、n番目のオブジェクトのオブジェクト識別情報と、m番目のページのページ識別情報とに対応付けて、図示しないメモリ等の記憶媒体等に一時記憶する。
【0078】
(ステップS110)シンボル取得部13は、カウンターnの値を1インクリメントする。
【0079】
(ステップS111)シンボル取得部13は、m番目のページに、n番目のオブジェクトが配置されているか否かを判断する。配置されている場合、ステップS105に進み、配置されていない場合、ステップS112に進む。
【0080】
(ステップS112)シンボル取得部13は、カウンターmの値を1インクリメントする。
【0081】
(ステップS113)シンボル取得部13は、ステップS102で出力対象に決定したページに、m番目のページがあるか否かを判断する。ある場合、ステップS104に戻り、ない場合、ステップS114に進む。
【0082】
(ステップS114)出力部15は、ステップS109で蓄積したシンボルの情報を、各シンボルが対応付けられているページ情報が示すページ毎の領域に出力する。
【0083】
(ステップS115)操作受付部14は、シンボル指定を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS119に進み、受け付けていない場合、ステップS116に進む。
【0084】
(ステップS116)操作受付部14は、シンボル外指定を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS121にすすみ、受け付けていない場合、ステップS117に進む。
【0085】
(ステップS117)操作受付部14は、予め指定された方向(例えば、前後左右等)に対するフリック操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS118に進み、受け付けていない場合、ステップS115に戻る。
【0086】
(ステップS118)シンボル取得部13は、現在シンボルが表示されているページに連続したページを、出力対象のページに決定する。そして、ステップS103に戻る。なお、ここでの決定されたページと、過去に出力対象に決定されたページとの間において、重複するページがある場合、その後のシンボルを取得する処理等においては、重複するページに配置されているオブジェクトについては、新たにシンボルを取得せずに、過去に取得して蓄積したシンボルを用いるようにしても良い。
【0087】
(ステップS119)出力部15は、シンボル指定が指定するシンボルに対応するオブジェクトを電子書籍情報から取得する。そして、取得したオブジェクトを出力する。
【0088】
(ステップS120)出力部15は、オブジェクトの出力を終了するか否かを判断する。例えば、操作受付部14が、オブジェクトの出力を終了する操作を行った場合に、出力の終了を決定する。出力を終了する場合、ステップS115に戻り、直前に表示されていたシンボルをそのまま出力する。終了しない場合、ステップS120に戻る。
【0089】
(ステップS121)出力部15は、シンボル外指定が指定する位置に対応するページのページ識別情報を取得し、このページ識別情報が示すページ情報を、電子書籍情報から読み出し、このページ情報が示すページオブジェクトを配置したページを生成し、出力する。そして、ステップS101に戻る。
【0090】
(ステップS122)操作受付部14は、現在、出力部15により、ページが出力されているか否かを判断する。出力されている場合、ステップS123に進み、出力されていない場合、ステップS125に進む。
【0091】
(ステップS123)操作受付部14は、現在表示されているページをめくる操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS124に進み、受け付けていない場合、ステップS101に戻る。
【0092】
(ステップS124)出力部15は、ページがめくられた後のページを出力する。例えば、ページがめくられた後のページのページ情報を、電子書籍情報から読み出し、読み出したページ情報が示すページに、このページに対応するオブジェクトを配置して生成したページを出力する。そして、ステップS101に戻る。
【0093】
(ステップS125)操作受付部14は、1以上のページを出力する操作を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS126に進み、受け付けなかった場合、ステップS101に戻る。
【0094】
(ステップS126)出力部15は、ステップS125で受け付けた操作が示すページを出力する。そして、ステップS101に戻る。
【0095】
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0096】
以下、本実施の形態における電子書籍装置1の具体的な動作について説明する。電子書籍装置1の概念図は図3である。ここでは、電子書籍装置1がいわゆるスマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話である場合を例に挙げて説明する。この電子書籍装置1は、タッチパネル操作が可能なものであるとする。ただし、電子書籍装置1は、他の装置であっても良い。
【0097】
ここでは、例えば、ユーザが電子書籍装置1を操作してインターネット等を介してダウンロードした電子書籍情報が、電子書籍情報格納部11に蓄積されているものとする。
【0098】
図4は、電子書籍情報格納部11に格納されている電子書籍情報のページ情報を管理するページ情報管理情報である。ページ情報管理情報において、「電子書籍ID」は、電子書籍情報の識別情報であり、ここでは、電子書籍情報のファイル名であるとする。ここでは、ファイル名「bk001」の電子書籍情報が格納されているとする。「ページID」は、ページ情報の識別情報であり、ここでは、ページのページ番号を兼用している。「ページ属性」は、ページの幅や高さ、背景色等のページの属性を示す情報である。
【0099】
図5は、電子書籍情報格納部11に格納されている電子書籍情報のページに配置されているオブジェクトを管理するオブジェクト管理情報である。オブジェクト管理情報は、「電子書籍ID」、「オブジェクトID」と、「オブジェクト」という項目を有している。「電子書籍ID」は、図4の「電子書籍ID」に相当する。「オブジェクトID」は、オブジェクトの識別情報であり、「オブジェクト」は、オブジェクトを示す。なお、テキストオブジェクトについては、「オブジェクト」の値は、テキストオブジェクトそのものが示されており、画像オブジェクトについては、「オブジェクト」の値は、画像オブジェクトのファイルに対するリンクが示されているものとする。
【0100】
図6は、電子書籍情報格納部11に格納されている電子書籍情報の、オブジェクトが配置される位置情報を管理する位置管理情報を示す図である。位置管理情報は、「電子書籍ID」、「ページID」、「オブジェクトID」、「位置」、「サイズ」という項目を有している。「電子書籍ID」、「ページID」、「オブジェクトID」は、それぞれ上述した「電子書籍ID」、「ページID」、「オブジェクトID」に相当する。「位置」は、ページ内に配置されたオブジェクトの中心の座標(x、y)を示す。「サイズ」は、ページに配置されるオブジェクトのサイズ(高さ,幅)を示す。なお、この「サイズ」は、オブジェクトの配置領域のサイズと考えても良い。ここは、x1〜x12や、y1〜y12や、h1〜h12や、w1〜w12は、それぞれ、予め指定された値であるとする。なお、ここでは、座標は、左上隅を(0,0)として、右方向がx軸の正方向、下方向がy軸の正方向であるとする。
【0101】
例えば、図4に示した電子書籍IDが「bk001」である電子書籍情報の1ページ目に、図6に示す位置管理情報が示すように図5に示したオブジェクトを配置した場合、1ページ目の画像は、図7に示すようになるものとする。図においては、各オブジェクトIDを、ページに配置されているオブジェクトと対応付けて表示している。
【0102】
まず、ユーザが、ファイル名が「bk001」である電子書籍情報について、1以上のページを表示する前に、2以上のページのそれぞれに配置されている1以上のオブジェクトをシンボルで表示するための所定の操作を行ったとすると、操作受付部14はこの表示操作を受け付ける。
【0103】
シンボル取得部13は、ページ情報が表示されていない状態で、シンボルを表示する操作を行った場合、デフォルトの設定に従って、ページ番号(即ちページID)が「1」および「2」であるページ情報を、出力対象のページに決定する。
【0104】
つぎに、属性判断部12は、「ページID」が「1」であるページ情報が示すページに配置されている各オブジェクトについて、オブジェクトの属性を判断する。「ページID」が「1」であるページ情報が示すページに配置されているオブジェクトは、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードの「オブジェクトID」が示すオブジェクトであり、「オブジェクトID」が「0001」から「0006」までのオブジェクトである。
【0105】
まず、属性判断部12は、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードのうちの、一番上のレコードの「オブジェクトID」の値である「0001」を読み出し、図5のオブジェクト管理情報のレコードのうちの「オブジェクトID」が「0001」のレコードの「オブジェクト」の値であるオブジェクトの属性を判断する。図5の「オブジェクトID」が「0001」のレコードの「オブジェクト」の値は、拡張子が付与された画像ファイルのファイル名を有するリンクの情報ではないため、属性判断部12は、このオブジェクトの属性を「テキスト」であると判断する。即ちこのオブジェクトをテキストオブジェクトであると判断する。
【0106】
シンボル取得部13は、属性判断部12により「オブジェクトID」が「0001」であるオブジェクトの属性がテキストであると判断されたため、このテキストについて要約を取得する。ここでは、例えば、以下に示す「GetSen 日本語文章サマリ抽出システム」と呼ばれるシステムを用いて、要約を取得する。このシステムについての説明は、以下の非特許文献を参考にされたい「"GetSen 日本語文章サマリ抽出システム"、[平成23年11月2日検索]、インターネット(URL:http://www.ryo.com/2005/06/01/39/)」。例えば、シンボル取得部13が、「オブジェクトID」が「0001」であるテキストオブジェクト「商品名:BS602 仕様:ワンセグ 価格:3.2万円」から取得した要約は、「商品名:BS602」であったとする。シンボル取得部13は、この要約「商品名:BS602」を、「ページID」が「1」であるページの「オブジェクトID」が「0001」であるオブジェクトについてのシンボルとして、オブジェクトID「0001」と、ページID「1」とに対応付けて、図示しない記憶媒体に一時記憶する。
【0107】
次に、属性判断部12は、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードのうちの、上から二番目のレコードの「オブジェクトID」の値である「0002」を読み出し、図5のオブジェクト管理情報のレコードのうちの「オブジェクトID」が「0002」のレコードの「オブジェクト」の値であるオブジェクトの属性を判断する。図5の「オブジェクトID」が「0002」のレコードの「オブジェクト」の値は、拡張子が付与された画像ファイルのファイル名を有するリンクの情報であるため、属性判断部12は、このオブジェクトの属性を「画像」であると判断する。即ちこのオブジェクトを画像オブジェクトであると判断する。
【0108】
シンボル取得部13は、属性判断部12により「オブジェクトID」が「0002」であるオブジェクトの属性が画像であると判断されたため、この画像についてサムネイル画像を取得する。サムネイル画像を取得する処理は公知であるので,ここでは説明を省略する。
【0109】
例えば、「オブジェクトID」が「0002」である画像オブジェクトが図8(a)に示すような画像であったとすると、シンボル取得部13により、図8(b)に示すようなサムネイル画像が取得される。
【0110】
シンボル取得部13は、「オブジェクトID」が「0002」であるオブジェクトについて得られたサムネイル画像を、「ページID」が「1」であるページの「オブジェクトID」が「0002」であるオブジェクトについてのシンボルとして、オブジェクトID「0002」と、ページID「1」とに対応付けて、図示しない記憶媒体に一時記憶する。なお、ここでは、サムネイル画像には、元の画像のファイル名の拡張子の前に、「small」という文字列を挿入したファイル名が付与されるものとする。
【0111】
次に、属性判断部12は、図6の位置管理情報の、「ページID」が「1」であるレコードのうちの、上から3番目のレコードの「オブジェクトID」の値である「0003」を読み出し、図5のオブジェクト管理情報のレコードのうちの「オブジェクトID」が「0003」のレコードの「オブジェクト」の値であるオブジェクトの属性を、上記と同様に判断する。ここでは、属性判断部12は、このオブジェクトの属性を「テキスト」であると判断する。
【0112】
シンボル取得部13は、属性判断部12により「オブジェクトID」が「0001」であるオブジェクトの属性がテキストであると判断されたため、このテキストについて要約を上記と同様に取得する。ここでは、「大型画面を搭載した最新モデル」という要約を取得したとする。シンボル取得部13は、この要約「大型画面を搭載した最新モデル」を、「ページID」が「1」であるページの「オブジェクトID」が「0003」であるオブジェクトについてのシンボルとして、オブジェクトID「0003」と、ページID「1」とに対応付けて、図示しない記憶媒体に一時記憶する。
【0113】
同様にして、「ページID」が「1」であるレコードの、残りの「オブジェクトID」が「0004」から「0006」までのオブジェクトについても、属性判断部12が属性を判断し、シンボル取得部13が、属性判断部12が判断した属性に応じてシンボルを取得し、図示しない記憶媒体に一時記憶していく。
【0114】
次に、「ページID」が「1」であるページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得する処理が終了したため、次は、出力対象の残りのページである「ページID」が「2」であるページに配置されているオブジェクトについても、上記と同様にして、順次シンボルを取得するする。
【0115】
図9は、シンボル取得部13が取得して蓄積したシンボルを管理するシンボル管理表である。シンボル管理表は、「シンボルID」と、「ページID」と、「オブジェクトID」と、「シンボル」という項目を有している。「シンボルID」はシンボルを管理する識別情報である。「ページID」は、シンボルに対応するオブジェクトが配置されているページのページ識別情報、「オブジェクトID」は、シンボルに対応するオブジェクトのオブジェクト識別情報である。「シンボル」は、シンボルを示す。なお、サムネイル画像であるシンボルについては、シンボルへのリンクが示されている。
【0116】
出力部15は、シンボル取得部13が取得した出力対象となる2つのページにそれぞれ配置されているオブジェクトについてのシンボルを、ページ毎に異なる領域にそれぞれ出力する。ここでは、図9に示したシンボル管理表で管理されているページID「1」に対応付けられたシンボルと、ページID「2」に対応付けられたシンボルとを、区切り線で区切られた2つの領域にそれぞれ配置して出力する。ここでは、テキストのシンボルについては,予め指定された領域、例えば、矩形の領域内に配置して出力されるものとする。なお、予め指定された領域に入らない場合は、入らない文字の一部を省略したり、「…」等の文字で置換してもよい。
【0117】
図10は、電子書籍装置1において、2以上のページに配置されたオブジェクトのシンボルを出力した状態を示す図である。図において、区切り線101は、ページを区切るためのものである。また、区切り線101で区切られた領域201および領域202は、ページID「1」および「2」にそれぞれ対応する領域であり、ページ番号102は、各シンボルが配置されているページに対応する「ページID」の値である。
【0118】
図11は、出力部15が出力したシンボルの配置されている位置を管理するシンボル位置管理表である。シンボル位置管理表は、「シンボルID」と、「座標」と、「(高さ,幅)」という項目を有している。「シンボルID」は、図9の「シンボルID」に相当する。「座標」は、シンボルが配置される位置の座標であり、ここでは、シンボルの左上の角の座標を示す。「(高さ,幅)」は、出力されるシンボルの高さ及び幅である。
【0119】
また、ここでは、図示しないが、シンボルが配置されているページIDが「1」であるページに対応する領域と、ページIDが「2」であるページに対応する領域とを管理する領域管理情報が、出力部15等により図示しない記憶媒体に格納されるものとする。この領域管理情報においては、区切り線101で区切られたページID「1」および「2」に対応する2つの領域の位置(例えば、各領域の左上の座標)とサイズ(例えば、高さ及び幅)とが、「ページID」の値と対応付けて管理されている。
【0120】
ここで、ユーザが、図10に示すようなシンボルが配置された画面において、一のシンボルであるシンボル105上を指でタップ(叩く)したとする。
【0121】
操作受付部14は、指でタップされた位置の座標(例えば、(x20,y20)等を受け付け、この座標が、図11に示したシンボル位置管理表のいずれかのシンボル上の位置であるか否かを判断する。具体的には、タップされた位置の座標と、図11のシンボル位置管理表の各レコードの「座標」と「(高さ,幅)」とで示される各シンボルが占めている領域とを比較して、タップされた座標が、いずれかのシンボルが占めている領域であるか否かを判断する。ここでは、タップされた座標が、図11に示したシンボル位置管理表の「シンボルID」が「0003」であるレコードの「座標」と「(高さ,幅)」とで示される領域内であると判断されたとする。操作受付部14は、これにより、「シンボルID」が「0003」であるシンボルを指定するシンボル指定を受け付けたと判断し、シンボルID「0003」を取得する。
【0122】
出力部15は、操作受付部14がシンボル指定を受け付けたため、このシンボル指定が示すシンボルID「0003」を受け取り、図5に示したオブジェクト管理情報の「シンボルID」が「0003」のレコードから「オブジェクト」の値を取得し、取得したオブジェクトの値を、モニタに表示する。
【0123】
図12は、出力部15が、シンボル指定で指定されたシンボルに対応するオブジェクトをモニタに表示した状態を示す表示例である。ここでは、オブジェクトを、一のウィンドウとして直前に表示されている画像等に重ねて表示する。
【0124】
ここで、ユーザが、オブジェクトの表示を終了するためのボタン121を指でタップすると、オブジェクトの表示が消え、図10に示した画面に戻る。
【0125】
次に、ユーザが、図10に示すようなシンボルが配置された画面において、図13に示すように、「シンボルID」が「2」であるページに対応する領域202の、シンボル上を除いた領域を指でタップ(叩く)したとする。
【0126】
操作受付部14は、指でタップされた位置の座標(例えば、(x21,y22)等を受け付け、この座標が、図11に示したシンボル位置管理表のいずれかのシンボル上の位置であるか否かを判断する。ここでは、いずれのシンボル上の位置でもないと判断されたとすると、次に、操作受付部14は、指でタップされた位置の座標が、上述したような領域管理情報(図示せず)で示される領域のうちのいずれかの領域内の座標であるか否かを判断する。ここでは、タップされた位置の座標が、「ページID」が「2」であるページに対応する領域内の座標であると判断されたとする。このため、操作受付部14は、シンボル外指定を受け付けたと判断し、ページID「2」を取得する。
【0127】
出力部15は、操作受付部14がシンボル外指定を受け付けたため、操作受付部14が取得したページID「1」を取得し、このページID「2」が示すページを、現在表示されているシンボルの画面に代えて出力する。例えば、出力部15は、「ページID」が「2」であるページ情報を、図4に示したページ情報管理情報から読み出す。また、図6に示した位置管理情報から、「ページID」が「2」である位置管理情報を読み出す。また、取得した各位置管理情報から「オブジェクトID」の値を読み出し、読み出した「オブジェクトID」が示す「オブジェクト」の値(すなわち、オブジェクト)を、図10に示したオブジェクト管理情報から読み出す。そして、読み出した各オブジェクトを、上記で取得したページ情報が示すページの、各オブジェクトに対応する位置管理情報が示す位置に配置して「ページID」が「2」であるページを生成する。そして、出力部15は生成したページを出力する。ここでは、モニタに表示する。
【0128】
図14は、出力部15が、シンボル外指示に応じて「ページID」が「2」であるページを表示している状態を示す図である。
【0129】
このページが表示されている状態で、例えば、ページめくりのための操作等を電子書籍装置1に対して行うと、通常の電子書籍装置と同様に、出力部15は、めくられた後のページ等を表示する。ただし、通常の電子書籍装置と同様の処理等については、ここでは詳細な説明は省略する。
【0130】
また、図14に示した状態と同様に、電子書籍情報のいずれかのページが表示されている状態で、2以上のページに配置されているオブジェクトをシンボル表示するための操作を行うと、シンボル取得部13は、直前に出力していたページを含む2以上のページを、シンボルの出力対象のページに決定する。そして、シンボル取得部13や、出力部15が上記と同様の処理を行うことで、直前に表示されていたページを含む2以上のページに配置されていたオブジェクトのシンボルを含む、図10に示すような画面を表示される。
【0131】
ここで、図10に示した状態において、ユーザが、モニタ上(即ち、タッチパネル上)を、上方向(即ち下から上に)にフリックする操作を行ったとすると、操作受付部14は、上方向へのフリック操作を受け付ける。
【0132】
シンボル取得部13は、操作受付部14が上方向へのフリック操作を受け付けたため、現在のシンボルの表示対象となっている複数のページに対して連続した次のページを含む2以上のページ(ここでは2のページ)をシンボルの表示対象に設定する。現在の表示対象のページのうちの、最もページ番号が大きいページが、「ページID」が「2」であるページであるため、シンボル取得部13は、「ページID」が「2」のページの次のページである「ページID」が「3」のページが最もページ番号の大きいページとなるような2つのページを、表示対象のページに設定する。即ち、シンボル取得部13は、「ページID」が「2」であるページと、「ページID」が「3」であるページをシンボルの表示対象に決定する。
【0133】
シンボル取得部13は、表示対象に決定した各ページに配置されているオブジェクトについてシンボルを取得する処理を、上記と同様に行う。ただし、ここでは、「ページID」が「2」であるページに配置されているオブジェクトについてのシンボルが取得済であり、図9に示したシンボル管理表により、既に、「ページID」が「2」であるページについてのシンボルが管理されていることから、シンボル取得部13は、「ページID」が「3」であるページに配置されている各オブジェクトについてシンボルを取得する。
【0134】
出力部15は、シンボル取得部13が取得した出力対象となる「ページID」が「2」および「3」である2つのページにそれぞれ配置されているオブジェクトについてのシンボルを、ページ毎に異なる領域にそれぞれ配置した画面を、図10に示した表示に変えて表示する。
【0135】
図15は、上方向へのフリック操作に応じて出力部15が出力した、2つのページに配置されたオブジェクトのシンボルを配置した画面の表示例を示す図である。
【0136】
また、図15に示す状態において、ユーザが下方向にフリックする操作を行うと、シンボル取得部13は、現在表示対象に設定されているページに連続する前のページを含む2以上のページ(ここでは、2のページ)を、シンボルの表示対象に決定する。そして、シンボル取得部13や、出力部15が上記と同様の処理を行うことで、図10に示すようなシンボルが表示された画面が表示される。
【0137】
なお、本具体例においては、図5に示したオブジェクト管理情報の代わりに、XML形式の構造化されたデータを用いるようにしてもよい。例えば、図16に示すようなXML形式のデータを用いるようにしても良い。なお、ここでは、一の「アイテム」タグで囲まれたデータが、一のオブジェクトについてのデータであり、一の「アイテム」タグ内の、「オブジェクト」タグで囲まれたデータと、「オブジェクトID」タグで囲まれたデータは、それぞれ一のオブジェクトについてのオブジェクトとオブジェクトIDとを示す。また、「電子書籍ID」タグで囲まれたデータは、電子書籍IDを示す。
【0138】
以上、本実施の形態によれば、電子書籍の2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトのシンボルを取得し、取得したシンボルをページごとに異なる領域に出力させることができるため、ページイメージを保ちつつ、ページに配置されている各オブジェクトを、シンボルとして認識しやすいかたちで示すことができ、電子書籍の2以上のページにどのようなオブジェクトが配置されているかを、容易に把握することが可能となる。これにより、例えば、電子書籍のページに配置されているオブジェクトを閲覧する際の操作性を向上させることができる。
【0139】
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0140】
また、上記各実施の形態では、電子書籍装置がスタンドアロンである場合について説明したが、電子書籍装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
【0141】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0142】
なお、上記各実施の形態における電子書籍装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、シンボル取得部が取得したシンボルを、シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0143】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
【0144】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0145】
図17は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による電子書籍装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0146】
図17において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0147】
図18は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図18において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0148】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による電子書籍装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0149】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による電子書籍装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0150】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0151】
以上のように、本発明にかかる電子書籍装置等は、電子書籍を閲覧する装置等として適しており、特に、電子書籍に配置されているオブジェクトを閲覧しやすく出力する装置等として有用である。
【符号の説明】
【0152】
1 電子書籍装置
11 電子書籍情報格納部
12 属性判断部
13 シンボル取得部
14 操作受付部
15 出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部と、
前記電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、
前記シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部とを備えた電子書籍装置。
【請求項2】
前記2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトの属性を判断する属性判断部を更に備え、
前記シンボル取得部は、前記1以上のオブジェクトのそれぞれについて、前記属性判断部が判断した属性に応じたシンボルを取得する請求項1記載の電子書籍装置。
【請求項3】
前記属性判断部は、前記1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性が画像であるかテキストであるかを判断し、
前記シンボル取得部は、前記属性判断部により属性が画像であると判断されたオブジェクトについて、当該オブジェクトのサムネイル画像をシンボルとして取得し、属性がテキストであると判断されたオブジェクトについて、当該オブジェクトの要約をシンボルとして取得する請求項2記載の電子書籍装置。
【請求項4】
前記出力部が出力するシンボルに対する指定であるシンボル指定を受け付ける操作受付部を更に備え、
前記出力部は、前記シンボル指定を受け付けた場合に、前記シンボル指定が示すオブジェクトを出力する請求項1から請求項3いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項5】
前記操作受付部は、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対する指定であるシンボル外指定を更に受け付け、
前記出力部は、前記シンボル外指定を受け付けた場合に、前記シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページを出力する請求項1から請求項4記載の電子書籍装置。
【請求項6】
前記操作受付部は、シンボルが配置されている領域を、上下方向、または左右方向にフリックする操作を受け付け、
前記シンボル取得部は、前記操作受付部がフリック操作を受け付けた場合に、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページ以外のページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得し、
前記出力部は、シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に分けて出力する請求項1から請求項5いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項7】
前記シンボル取得部は、シンボルをオブジェクトから自動生成する請求項1から請求項6いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項8】
前記出力部は、シンボルをページ毎に異なる領域に出力している際には、オブジェクトの出力は行わない請求項1から請求項7いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項9】
前記シンボル取得部は、2以上のページにそれぞれ配置されている全てのオブジェクトについてシンボルを取得する請求項1から請求項8いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項10】
1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部と、シンボル取得部と、出力部とを用いて行われる電子書籍処理方法であって、
前記電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、
前記シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部とを備えた電子書籍処理方法。
【請求項11】
1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
前記電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、
前記シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部と、
前記電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、
前記シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部とを備えた電子書籍装置。
【請求項2】
前記2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトの属性を判断する属性判断部を更に備え、
前記シンボル取得部は、前記1以上のオブジェクトのそれぞれについて、前記属性判断部が判断した属性に応じたシンボルを取得する請求項1記載の電子書籍装置。
【請求項3】
前記属性判断部は、前記1以上のオブジェクトのそれぞれについて、属性が画像であるかテキストであるかを判断し、
前記シンボル取得部は、前記属性判断部により属性が画像であると判断されたオブジェクトについて、当該オブジェクトのサムネイル画像をシンボルとして取得し、属性がテキストであると判断されたオブジェクトについて、当該オブジェクトの要約をシンボルとして取得する請求項2記載の電子書籍装置。
【請求項4】
前記出力部が出力するシンボルに対する指定であるシンボル指定を受け付ける操作受付部を更に備え、
前記出力部は、前記シンボル指定を受け付けた場合に、前記シンボル指定が示すオブジェクトを出力する請求項1から請求項3いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項5】
前記操作受付部は、シンボルが配置されているページ毎に異なる領域のうちの、一の領域のシンボル上以外の位置に対する指定であるシンボル外指定を更に受け付け、
前記出力部は、前記シンボル外指定を受け付けた場合に、前記シンボル外指定が指定した位置を含む領域に対応するページを出力する請求項1から請求項4記載の電子書籍装置。
【請求項6】
前記操作受付部は、シンボルが配置されている領域を、上下方向、または左右方向にフリックする操作を受け付け、
前記シンボル取得部は、前記操作受付部がフリック操作を受け付けた場合に、現在表示されているシンボルに対応するオブジェクトが配置されているページ以外のページに配置されているオブジェクトについてのシンボルを取得し、
前記出力部は、シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に分けて出力する請求項1から請求項5いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項7】
前記シンボル取得部は、シンボルをオブジェクトから自動生成する請求項1から請求項6いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項8】
前記出力部は、シンボルをページ毎に異なる領域に出力している際には、オブジェクトの出力は行わない請求項1から請求項7いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項9】
前記シンボル取得部は、2以上のページにそれぞれ配置されている全てのオブジェクトについてシンボルを取得する請求項1から請求項8いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項10】
1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部と、シンボル取得部と、出力部とを用いて行われる電子書籍処理方法であって、
前記電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、
前記シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部とを備えた電子書籍処理方法。
【請求項11】
1以上のオブジェクトがそれぞれ配置された2以上のページを有する電子書籍の情報である電子書籍情報が格納される電子書籍情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
前記電子書籍情報の、2以上のページにそれぞれ配置されている1以上のオブジェクトについてシンボルを取得するシンボル取得部と、
前記シンボル取得部が取得したシンボルを、当該シンボルが対応するページごとに異なる領域に配置して出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−101456(P2013−101456A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244273(P2011−244273)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(503051888)株式会社プロフィールド (43)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(503051888)株式会社プロフィールド (43)
【Fターム(参考)】
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