説明

電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造

【課題】コントロールパネルを強固にかつ安定して支持することができる電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造を提供する。
【解決手段】左右方向に延びるとともに互いに前後方向に間隔を隔てて配置され、左右方向に並設された複数の鍵2を下方から支持する前レール9aおよび中レール9bを備えた電子鍵盤楽器において、左右方向に延びかつ複数の鍵2の上方に配置されたコントロールパネル47を支持する電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造であって、前後方向に延び、前レール9aと中レール9bを連結するリブ10と、このリブ10に上方に延びるように設けられ、コントロールパネル47を下方から支持するパネル支持金具48と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ピアノなどの電子鍵盤楽器に適用され、コントロールパネルを支持する電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子ピアノのコントロールパネルは、音色や音源などを設定するための多数の操作部が設けられるとともに、全体として左右方向に延びる横長の板状に形成されており、左右方向に並設された複数(例えば88個)の鍵を有する鍵盤装置の後部上方に配置されている。このようなコントロールパネルの支持構造として、従来、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この支持構造では、コントロールパネルの左右両端部が、フックや金具を介して、電子ピアノの左右の腕木に支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−15650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の支持構造では、コントロールパネルが左右両端部のみで支持されているため、例えば、コントロールパネルの中央部などに、誤って外力が加えられた場合には、コントロールパネルの中央部が凹んでしまうおそれがある。もちろん、コントロールパネルの下方に、支持部材を立設し、その支持部材でコントロールパネルを下方から支持することによって、上記のような不具合を防止することが可能である。しかし、鍵盤装置の構造によっては、支持部材自体を安定して保持することができないことがある。例えば、左右方向に延びかつ鍵盤を支持する、金属板で構成された鍵盤レールを備えた鍵盤装置において、その鍵盤レールに支持部材を立設することが考えられる。このような鍵盤レールは一般に、鍵盤装置全体の軽量化の観点から、厚さが比較的薄い金属板が採用される。このため、前述したように、コントロールパネルに誤って外力が加えられたときには、支持部材を介して鍵盤レールが凹んでしまい、鍵盤装置が故障するおそれがある。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、コントロールパネルを強固にかつ安定して支持することができる電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、左右方向に延びるとともに互いに前後方向に間隔を隔てて配置され、左右方向に並設された複数の鍵を下方から支持する前側レールおよび後ろ側レールを備えた電子鍵盤楽器において、左右方向に延びかつ複数の鍵の上方に配置されたコントロールパネルを支持する電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造であって、前後方向に延び、前側レールと後ろ側レールを連結するレール連結部材と、このレール連結部材に上方に延びるように設けられ、コントロールパネルを下方から支持するパネル支持部材と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、いずれも左右方向に延びるとともに、複数の鍵を下方から支持する前側レールおよび後ろ側レールが、前後方向に延びるレール連結部材によって連結されており、このレール連結部材に、上方に延びるように設けられたパネル支持部材によって、コントロールパネルが下方から支持されている。レール連結部材は、左右方向に比較的長い前側レールや後ろ側レールに比べて、大幅に短いので、比較的強固な材料で構成されても、鍵盤装置全体の重量が大幅に増加することはない。したがって、レール連結部材を強固な材料で構成し、そのレール連結部材にパネル支持部材を立設することにより、鍵盤装置全体の重量をあまり増加させることなく、コントロールパネルを強固にかつ安定して支持することができる
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造において、前側レール、後ろ側レールおよびレール連結部材は、金属板で構成されており、レール連結部材は、前側レールおよび後ろ側レールの板厚よりも厚い金属板で構成されていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、金属板で構成された前側レールおよび後ろ側レールの板厚よりも、金属板で構成されたレール連結部材の板厚が厚いので、レール連結部材を、前側レールや後ろ側レールよりも強固に構成することができる。したがって、上記構成によれば、請求項1の前述した作用効果を、容易に実現することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造において、パネル支持部材は、レール連結部材と一体に構成されていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、パネル支持部材がレール連結部材と一体であるので、両者が別々に構成される場合と異なり、パネル支持部材をレール連結部材に取り付ける必要がなく、電子鍵盤楽器の組立の手間を軽減することができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1または2に記載の電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造において、レール連結部材は、互いに左右方向に間隔を隔てて配置された複数のレール連結部材で構成されており、複数のレール連結部材の各々は、パネル支持部材を任意に取り付け可能に構成されていることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、互いに左右方向に間隔を隔てて配置された複数のレール連結部材の各々が、パネル支持部材を任意に取り付け可能であるので、パネル支持部材をすべてのレール連結部材に取り付けられることはもちろん、必要に応じて、パネル支持部材を任意のレール連結部材に取り付けることができる。これにより、パネル支持部材の設置の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態によるコントロールパネル支持構造を適用した電子ピアノの鍵盤装置を、一部を切り欠いた状態で示す側面図である。
【図2】(a)は、鍵盤シャーシを、一部を切り欠いた状態で示す平面図であり、(b)は、(a)の一点鎖線枠C内を拡大して示す図である。
【図3】(a)は、リブおよびパネル支持金具を示す斜視図であり、(b)は、パネル支持金具でコントロールパネルを支持した状態を示す鍵盤装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態によるコントロールパネル支持構造を適用した電子ピアノの鍵盤装置を、離鍵状態において示している。
【0016】
同図に示すように、鍵盤装置1は、電子ピアノの左右方向(図1の表裏方向)に並んだ多数の鍵2(白鍵2aおよび黒鍵2bを各1つのみ図示)と、これらの鍵2を支持する鍵盤シャーシ3と、この鍵盤シャーシ3の後端部(図1の右端部)に連結されたハンマーサポート4と、鍵2ごとに設けられ、押鍵された鍵2に連動して回動する多数のハンマー5(1つのみ図示)と、ハンマー5ごとに設けられ、鍵2の押鍵時にレットオフ感を付与するための多数のレットオフ部品6(1つのみ図示)と、鍵2の押鍵情報を検出するための鍵スイッチ7などで構成されている。
【0017】
鍵盤シャーシ3は、左右方向に延びる前レール9a(前側レール)、中レール9b(後ろ側レール)および後レール9cから成る3本の支持レール9と、前後方向に延びる5本の補強用のリブ10(レール連結部材)とを、井桁状に組み立てたものであり、棚板(図示せず)上に固定されている。これらの支持レール9およびリブ10はいずれも、プレスによる打抜きおよび折曲げ加工によって所定の形状に形成された鉄板で構成されている。支持レール9の板厚は、その軽量化のためにより薄く(例えば1.0mm)、リブ10の板厚は、補強のためにより厚く(例えば1.6mm)設定されている。
【0018】
前レール9aの下面および中レール9bの上面にはそれぞれ、筬前11および筬中12が固定されている。筬前11および筬中12は、合成樹脂から成る肉厚の板状のものであり、前レール9aおよび中レール9bの全体にわたって左右方向に延びている。筬中12には、白鍵2aおよび黒鍵2bに対応する前後の位置に、多数のバランスピン13が、左右方向に並んだ状態で立設されている。また、筬前11には、白鍵2aおよび黒鍵2bに対応する前後の位置に、多数のフロントピン14が、左右方向に並んだ状態で立設されている。
【0019】
鍵2は、前後方向に延びるとともに矩形状の横断面を有する木製の鍵本体15と、その前部の上面および前面に接着された合成樹脂製の鍵カバー16で構成されている。鍵本体15の中心よりも後ろ側には、バランスピン孔17が形成されており、鍵2は、このバランスピン孔17を介して、バランスピン13に揺動自在に支持されている。また、鍵本体15の前端部には、フロントピン孔18が形成されており、このフロントピン孔18がフロントピン14に係合することによって、鍵2が回動する際の左右方向のぶれが防止される。
【0020】
ハンマーサポート4は、合成樹脂で構成され、例えば1オクターブ分の複数の成形品を互いに連結したものであり、すべてのハンマー5にわたるように左右方向に延びており、鍵盤シャーシ3の後レール9cにねじ止めされている。ハンマーサポート4は、この後レール9c付近から直立するハンマー支持部19と、その上端部から前方に斜め上がりに延びるスイッチ取付部20などで構成されている。ハンマー支持部19の上端部には、各ハンマー5を支持するための水平なピン状の支点軸部21が形成されている。
【0021】
ハンマー5は、前後方向に延びるアーム状のハンマー本体22と、その左右の側面の前端部に取り付けられた錘板23(1つのみ図示)を有する。ハンマー本体22は合成樹脂で構成され、錘板23は、比重が比較的大きな鉄などの金属材料で構成されている。ハンマー本体22の後端部には、円弧状の軸穴24が形成されており、ハンマー5は、この軸穴24が支点軸部21に係合することによって、ハンマーサポート4に回動自在に支持されている。
【0022】
また、ハンマー本体22の下面には、軸穴24のすぐ前側の位置に、キャプスタンスクリュー25が進退自在にねじ込まれている。ハンマー5は、このキャプスタンスクリュー25を介して、鍵2の後端部に載置されている。また、ハンマー本体22の上面の軸穴24とキャプスタンスクリュー25との間の部分は、押鍵時に鍵スイッチ7を作動させるためのアクチュエータ部26になっている。さらに、ハンマー本体22の上面の前後方向の中央には、押鍵時にレットオフ部品6に係合する板状の係合突起27が設けられている。
【0023】
レットオフ部品6は、所定の弾性材料(例えば、スチレン系の熱可塑性エラストマーなど)の成形品で構成されており、ハンマーサポート4のスイッチ取付部20に取り付けられている。レットオフ部品6は、スイッチ取付部20から後ろ下がりに斜めに延びており、その先端部には、くびれ部を介して頭部28が形成されている。この頭部28は、離鍵状態において、ハンマー5の係合突起27に対向している。
【0024】
また、鍵スイッチ7は、プリント基板から成るスイッチ基板29と、このスイッチ基板29の下面に、鍵2ごとに設けられたゴムスイッチから成るスイッチ本体30で構成されている。スイッチ基板29は、その後端部がスイッチ取付部20に差し込まれるとともに、前端部および中央部がスイッチ取付部20にねじ止めされている。また、スイッチ本体30は、離鍵状態において、ハンマー5のアクチュエータ部26に若干の間隔をもって対向している。さらに、スイッチ取付部20の下面の前端部には、ハンマー5の上方への回動を規制する、発泡ウレタンなどで構成されたハンマーストッパ31が設けられている。
【0025】
次に、上記構成の鍵盤装置1の動作について説明する。図1に示す離鍵状態から鍵2が押鍵されると、鍵2は、バランスピン13を中心として、同図の反時計方向に回動し、それに伴い、ハンマー5は、キャプスタンスクリュー25を介して押し上げられ、支点軸部21を中心として、上方(同図の時計方向)に回動する。
【0026】
このハンマー5の回動の途中で、その係合突起27が、レットオフ部品6の頭部28に係合し、頭部28を介してレットオフ部品6を圧縮させながら押圧することにより、レットオフ部品6からハンマー5に作用する反力が増大する。ハンマー5の回動が進むと、係合突起27が頭部28から外れることで、レットオフ部品6からの反力が急激に消失する。このようなレットオフ部品6の反力の増大と消失によって、アコースティックピアノに近似したレットオフ感が得られる。
【0027】
その後、ハンマー5がハンマーストッパ31に当接することによって、ハンマー5の上方への回動が終了する。また、ハンマー5の上方への回動の間、そのアクチュエータ部26が鍵スイッチ7のスイッチ本体30を押圧し、鍵スイッチ7をONすることによって、ハンマー5の回動量に応じた鍵2の押鍵情報が検出され、発音制御装置(図示せず)に出力される。そして、この発音制御装置により、検出された押鍵情報に基づいて、電子ピアノの発音が制御される。
【0028】
その後、鍵2が離鍵されると、鍵2は押鍵時と反対方向に回動し、図1に示す離鍵状態に復帰し、それに伴い、ハンマー5も、下方に回動し、離鍵状態に復帰する。
【0029】
次に、本発明に係るコントロールパネル支持構造について、詳細に説明する。図2(a)は鍵盤シャーシ3の一部を示し、図3(a)はリブ10を示している。鍵盤シャーシ3の前レール9aには、フロントピン14に対応して、多数の孔40が形成されており、それらの孔40を貫通した状態で、フロントピン14が上方に延びている。また、図2(b)に示すように、前レール9aには、各リブ10に対応して、ねじ止め用の前後2つの孔41、41が形成され、各孔41の直ぐ右側に、位置決め用の孔42も形成されている。同様に、中レール9bには、各リブ10に対応して、ねじ止め用の前後2つの孔が形成され、前側の孔の直ぐ右側に、位置決め用の孔が形成されている。なお、後レール9cにも、各リブ10に対応して、ねじ止め用の前後2つの孔が形成されている。
【0030】
図3(a)に示すように、リブ10は、前後方向に所定長さ延びるとともにL字状の横断面を有しており、前レール9a、中レール9bおよび後レール9cにそれぞれ対応する所定部分の上端部が、右方に直角に折曲げ加工されている。前レール9aに対応する前後2つの折曲げ部43、43の各々には、前レール9aのねじ止め用の孔41に対応する位置にねじ孔43aが形成されるとともに、前レール9aの位置決め用の孔42に対応する位置に、ハーフパンチによって、上方に若干突出する凸部43bが形成されている。同様に、中レール9bに対応する前後2つの折曲げ部44および45には、中レール9bのねじ止め用の孔に対応する位置にねじ孔44aおよび45aがそれぞれ形成され、前側の折曲げ部44には、中レール9bの位置決め用の孔に対応する位置に、凸部44bが形成されている。なお、後レール9cに対応する折曲げ部46にも、後レール9cの前後2つのねじ止め用の孔に対応する位置にそれぞれ、前後2つのねじ孔46a、46aが形成されている。
【0031】
以上のように構成された前レール9a、中レール9bおよび後レール9cを、リブ10によって連結するように、鍵盤シャーシ3を組み立てる場合、特に、前レール9aおよび中レール9bについては、リブ10側の各凸部43b、44bを、前レール9aおよび中レール9b側の位置決め用の孔42に挿入するとともに、リブ10側の各ねじ孔43a、44aを、前レール9aおよび中レール9bのねじ止め用の孔41に合致させた状態でねじ止めする。このようにして、鍵盤シャーシ3を組み立てることにより、ねじ止めの際などに、リブ10が前レール9aや中レール9bなどに対して回ることがなく、それらの支持レール9とリブ10を、効率よく容易に連結することができる。また、リブ10側の凸部43b、44bと、支持レール9側の位置決め用の孔42との係合により、前レール9aと中レール9bの位置決めを容易に行うことができ、それにより、鍵盤シャーシ3を高い精度で組み立てることができる。
【0032】
また、リブ10の中レール9bに対応する前側の折曲げ部44は、他の折曲げ部43、45および46に比べて、前後方向の寸法が長くなっており、前記ねじ孔44aの前方にもねじ孔44cが形成されている。このねじ孔44cは、電子ピアノにおけるコントロールパネル47(図3(b)参照)を支持するパネル支持金具48(パネル支持部材)を、リブ10に取り付けるためものである。
【0033】
コントロールパネル47は、音色や音源などを設定するための多数の操作部(図示せず)が設けられており、全体として左右方向に延びる横長の板状に形成されている。また、コントロールパネル47は、左右両端部が電子ピアノの左右の腕木(図示せず)などに支持されるとともに、左右方向の中央部などが、コントロールパネル47の裏面に固定された連結金具47aを介して、パネル支持金具48にねじ止めされる。
【0034】
パネル支持金具48は、細長い所定形状の金属板の両端部を、互いに反対方向に直角に折曲げ加工されたものである。図3(a)に示すように、パネル支持金具48には、下端部にねじ止め用の孔48aが形成され、上端部にねじ孔48bが形成されている。このように構成されたパネル支持金具48は、下端部の孔48aを、リブ10の中レール9bに対応する折曲げ部44の前側のねじ孔44cに合致させた状態で、ねじ49によって、リブ10に固定されている。また、パネル支持金具48とコントロールパネル47を連結する場合には、コントロールパネル47側の連結金具47aの取付孔(図示せず)を、パネル支持金具48の上端部のねじ孔48bに合致させた状態で、連結金具47aとパネル支持金具48をねじ止めする。
【0035】
以上詳述したように、本実施形態によれば、前レール9a、中レール9bおよび後レール9cを連結するリブ10に、パネル支持金具48が取り付けられ、このパネル支持金具48によって、コントロールパネル47が下方から支持される。リブ10は、左右方向に比較的長い前レール9aや中レール9bなどに比べて、大幅に短く、しかもそれらよりも厚い鉄板で構成されており、このようなリブ10に取り付けられたパネル支持金具48を介して、コントロールパネル47が支持されるので、鍵盤装置1全体の重量をあまり増加させることなく、コントロールパネル47を強固にかつ安定して支持することができる。また、パネル支持金具48は、リブ10にねじ49によって取り付けられるので、5本のすべてのリブ10に取り付けられることはもちろん、必要に応じて、任意のリブ10に取り付けることも可能であり、パネル支持金具48の設置の自由度を高めることができる。
【0036】
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、パネル支持金具48に対応する部分を、リブ10に一体に構成してもよい。この場合には、パネル支持金具48とリブ10が別々に構成される場合と異なり、パネル支持金具48をリブ10に取り付ける必要がなく、電子ピアノの組立の手間を軽減することができる。
【0037】
また、実施形態で示した支持レール9、リブ10およびパネル支持金具48の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 鍵盤装置
2 鍵
3 鍵盤シャーシ
9 支持レール
9a 前レール(前側レール)
9b 中レール(後ろ側レール)
10 リブ(レール連結部材)
47 コントロールパネル
48 パネル支持金具(パネル支持部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右方向に延びるとともに互いに前後方向に間隔を隔てて配置され、左右方向に並設された複数の鍵を下方から支持する前側レールおよび後ろ側レールを備えた電子鍵盤楽器において、左右方向に延びかつ前記複数の鍵の上方に配置されたコントロールパネルを支持する電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造であって、
前後方向に延び、前記前側レールと前記後ろ側レールを連結するレール連結部材と、
このレール連結部材に上方に延びるように設けられ、コントロールパネルを下方から支持するパネル支持部材と、
を備えていることを特徴とする電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造。
【請求項2】
前記前側レール、前記後ろ側レールおよび前記レール連結部材は、金属板で構成されており、
前記レール連結部材は、前記前側レールおよび前記後ろ側レールの板厚よりも厚い金属板で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造。
【請求項3】
前記パネル支持部材は、前記レール連結部材と一体に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造。
【請求項4】
前記レール連結部材は、互いに左右方向に間隔を隔てて配置された複数のレール連結部材で構成されており、
当該複数のレール連結部材の各々は、前記パネル支持部材を任意に取り付け可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子鍵盤楽器のコントロールパネル支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−73006(P2013−73006A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211819(P2011−211819)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000001410)株式会社河合楽器製作所 (563)
【Fターム(参考)】