電気こたつ

【課題】単位面積当りの発熱量を増加させ、かつ安全性をも向上可能な電気こたつを提供する。
【解決手段】電気こたつ10は、天板部1と、天板部1に取り付けられ、かつヒータ線20を有する面状ヒータ2とを備えている。面状ヒータ2は、ヒータ線20が渦巻状に配設された第1渦巻部21と、第1渦巻部21に沿うようにヒータ線20が渦巻状に配設された第2渦巻部22と、第1渦巻部21と第2渦巻部22とを接続する接続部23とを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気こたつに関し、特に、面状ヒータを備えた電気こたつに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電気こたつのヒータとして面状ヒータを備えた電気こたつが提案されている。面状ヒータを備えた電気こたつとして、たとえば特開平9−79580号公報(特許文献1)に記載された堀コタツが提案されている。
【0003】
この公報に記載された堀コタツでは、面状ヒータが天板部の下面に設けられている。面状ヒータは、表面均熱板、ヒータ、アルミシート、断熱材などを一体化することにより構成されている。ヒータは、耐熱絶縁層で被覆されたヒータ線とアルミ箔とが熱プレスにて面状に一体形成されている。ヒータ線は、面状ヒータの幅方向の両端付近で折り返すように波形に配設されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−79580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この公報に記載された面状ヒータでは、ヒータ線が折り返すように波形に配設されているので、折り返されたヒータ線の反発力により折り返された部分の曲率が大きくなる。ヒータ線の折り返された部分の曲率が大きくなることによりヒータ線のピッチが大きくなる。そのため、ヒータ線の同一面積内での敷設量を増やすことができないので単位面積当りの発熱量を増やすことができない。
【0006】
また、この公報に記載された面状ヒータでは、ヒータの敷設量を増やして発熱量の確保を図るために狭い間隔でヒータ線が波形に配設されている。狭い間隔でヒータ線が波形に配設されているのでヒータ線の折り返された部分の曲率半径が小さくなる。そのため、折り返された部分において、ヒータ線の負荷が高くなる。ヒータ線の負荷が高くなることによりヒータ線の発火など安全上の問題も生じ得る。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、単位面積当りの発熱量を増加させ、かつ安全性をも向上可能な電気こたつを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電気こたつは、天板部と、天板部に取り付けられ、かつヒータ線を有する面状ヒータとを備えている。面状ヒータは、ヒータ線が渦巻状に配設された第1渦巻部と、第1渦巻部に沿うようにヒータ線が渦巻状に配設された第2渦巻部と、第1渦巻部と第2渦巻部とを接続する接続部とを含んでいる。
【0009】
本発明の電気こたつは、ヒータ線が渦巻状に配設された第1渦巻部および第2渦巻部を有しており、第1渦巻部と第2渦巻部とが沿うように配設されている。そのため、ヒータ線が波形に配設されている場合と比べて、第1渦巻部と第2渦巻部とのピッチを小さくすることができる。これにより、ヒータ線の同一面積内での敷設量を増やすことができるので単位面積当りの発熱量を増やすことができる。
【0010】
ヒータ線が渦巻状に配設された第1渦巻部および第2渦巻部を有しているため、波形に配設される場合に比べて第1渦巻部および第2渦巻部においてヒータ線の曲率半径を大きくすることができる。これにより、第1渦巻部および第2渦巻部においてヒータ線の負荷を抑制することができるので安全性を向上させることができる。
【0011】
上記の電気こたつにおいて好ましくは、接続部は、面状ヒータの中央部に設けられている。第1渦巻部と第2渦巻部とを接続する接続部が面状ヒータの中央部に設けられているため、面状ヒータの面積内での第1渦巻部および第2渦巻部の敷設量を大きくすることができる。そのため、面状ヒータの発熱量を大きくすることができる。
【0012】
上記の電気こたつにおいて好ましくは、面状ヒータは、接続部において、天板部に固定部材を介して固定されている。第1渦巻部および第2渦巻部によって単位面積当りの発熱量を増やすことができるため、発熱量を保持した状態で接続部においてスペースを確保することができる。そのため、接続部において確保されたスペースに固定部材を配置することができる。
【0013】
接続部が面状ヒータの中央部に設けられているので面状ヒータの中央部で面状ヒータを天板部に固定することができる。面状ヒータは経時劣化によりその中央部から垂れ下がることが考えられるが、面状ヒータの中央部で面状ヒータを天板部に固定することにより面状ヒータが天板部から垂れ下がることを効果的に抑制することができる。
【0014】
上記の電気こたつにおいて好ましくは、固定部材はねじであり、面状ヒータは、天板部側からねじ止めされている。面状ヒータをねじ止めすることにより、天板部に面状ヒータを簡易な構造で強固に固定することができる。
【0015】
また、面状ヒータはフラットな形状であるため、仮に面状ヒータ側からねじ止めされてねじの頭の部分が面状ヒータ側にある場合には使用者の足にねじの頭の部分が接触しやすい。この際、ねじが金属製の場合には、ねじがヒータ線からの熱を蓄熱することにより、熱せられたねじによって使用者が足に火傷をするおそれがある。
【0016】
それに対して、面状ヒータを天板部側からねじ止めした場合には、ねじの頭の部分が面状ヒータから突出しない。そのため、使用者の足がねじの頭の部分に接触することを防止することができる。したがって、使用者が火傷をすることを防止することができるため、安全性を向上することができる。
【0017】
上記の電気こたつにおいて好ましくは、ヒータ線と天板部との間に配置された断熱材をさらに備え、断熱材は、フェノール樹脂発泡体からなっている。断熱材の材料としてウレタンを使用した場合、耐熱温度が100℃程度であるため、ヒータ線の発熱により経時劣化が発生し易くなる。それに対して、フェノール樹脂発泡体は耐熱温度が200℃程度である。そのため、ヒータ線の発熱による経時劣化を抑制することができる。
【0018】
すなわち、フェノール樹脂発泡体は、ウレタンより耐熱性が高い。よって、断熱材がフェノール樹脂発泡体からなっているため、ウレタンからなる断熱材に比べて耐熱性を高くすることができる。そのため、断熱材の経時変化を抑制することができるので、断熱材が劣化することによる火災などの発生を抑制することができる。したがって、安全性を向上することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、単位面積当りの発熱量を増加させ、かつ安全性を向上させた電気こたつを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態における電気こたつの概略正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態における電気こたつの概略底面図である。
【図3】本発明の一実施の形態における電気こたつのヒータ線の配置を示す概略図でる。
【図4】本発明の一実施の形態における電気こたつのヒータ線の構造を示す概略斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態における電気こたつの概略上面図である。
【図6】図3のVI−VI線に沿う概略断面図である。
【図7】図3のVII−VII線に沿う概略断面図である。
【図8】図3のVIII−VIII線に沿う概略断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態における電気こたつの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
最初に本発明の一実施の形態の電気こたつの構成について説明する。
【0022】
図1を参照して、本発明の一実施の形態の電気こたつ10は、天板部1の下面に取り付けられた面状ヒータ2を備え、該面状ヒータ2により暖房効果を奏するものである。したがって、本願明細書において、「電気こたつ10」の概念には、いわゆる「暖房テーブル」などの暖房機能を有する各種テーブル、机も含むものである。
【0023】
図1及び図2を参照して、電気こたつ10は、天板部1と、面状ヒータ2と、脚3と、周囲枠4と、コーナ押え5と、ジョイントボックス6とを主に有している。面状ヒータ2と、脚3と、周囲枠4と、コーナ押え5と、ジョイントボックス6とによってヒータユニットが形成されている。ヒータユニットが天板部1に取り付けられることにより電気こたつが形成されている。
【0024】
なお、電気こたつ10は、天板部1の上にテーブル板7が載置されてもよい。また、電気こたつ10は、こたつ掛け布団が用いられてもよい。こたつ掛け布団が用いられる場合、天板部1とテーブル板7との間に図示しないこたつ掛け布団が挟まれて用いられてもよい。
【0025】
天板部1は、天板部1を上面からみて(平面視において)略正方形状に形成されている。天板部1の寸法は、たとえば60cm四方に設定されている。しかし、天板部1の形状は略正方形状に限定されず、平面視において長方形状または円形状などに形成されていてもよい。天板部1は、ヒータユニットを保持可能な強度を有する厚みに形成されている。天板部1は、たとえばMDF(Medium Density Fiberboard:中密度繊維板)、または木材からなっていてもよい。
【0026】
天板部1の四隅に脚3がそれぞれ配置されている。脚3のそれぞれは、天板部1の下面側に延びるように形成されている。脚3のそれぞれより天板部1の中央側に、脚3を折りたたみ可能に取り付けるための取付金具8がそれぞれ配置されている。脚3のそれぞれは、脚3とコーナ押え5との間に配置された取付金具8のそれぞれに、天板部1側に倒れ込むように回動可能に取り付けられている。
【0027】
図2の一点鎖線は、脚3が天板部1側に倒れ込むことにより折りたたまれた状態を示している。なお、脚3は折りたたみ可能に設けられていなくてもよい。この場合、取付金具8を設けずに、脚3は天板部1に直接固定されていてもよい。脚3は、たとえば木材からなっていてもよい。
【0028】
取付金具8のそれぞれより天板部1の中央側に、面状ヒータ2が配置されている。面状ヒータ2の構成は後述するが、面状ヒータ2はヒータ線(図3参照)が所定の面に配設された構成を有している。たとえば面状ヒータ2はヒータ線およびシート部材(図6)が一体化されて全体として面状のヒータとして機能するように構成されている。図2に示すように、面状ヒータ2の外周端には周囲枠4、コーナ押え5およびジョイントボックス6が配置されている。つまり、周囲枠4、コーナ押え5およびジョイントボックス6で囲まれた領域の内側に面状ヒータ2が設けられている。
【0029】
周囲枠4は5本の直線状の枠体からなっており、5本の枠体のそれぞれは、天板部1の四辺に沿って配置されている。互いに隣り合う2本の周囲枠4の端部を覆って、この互いに隣り合う2本の周囲枠4をつなぐようにコーナ押え5が配置されている。面状ヒータ2の外周端の一辺に配置された周囲枠4に挟まれるようにジョイントボックス6が配置されている。なお、湾曲状の形状等の任意の形状の部材を組合せて周囲枠4を構成してもよく、また周囲枠4の数も任意に設定可能である。
【0030】
図3を参照して、面状ヒータ2は、ヒータ線20を有している。図3ではヒータ線20の配置を示すため、均熱板およびカバー部材(図6参照)は図示されていない。また、図3ではジョイントボックス6の内部構造が示されている。図4を参照して、ヒータ線20の構成を詳細に説明する。ヒータ線20は、芯材25と、発熱線26と、溶断部材27と、検知線28と、外被部材29とを主に有している。ヒータ線20は、たとえば2〜3mm程度の直径を有している。芯材25は、ヒータ線20の芯となるための部材である。芯材25は、たとえばポリエステルからなっている。芯材25の外周にらせん状に発熱線26が巻かれている。
【0031】
発熱線26は、電流が流れることにより発熱する線状の部材である。発熱線26は、たとえば銅からなっている。芯材25および発熱線26を溶断部材27は被覆している。溶断部材27は、発熱線26が異常発熱した際に溶解するための部材である。溶断部材27は、絶縁体からなっており、たとえばナイロンからなっている。溶断部材27の外周にらせん状に検知線28が巻かれている。
【0032】
検知線28は、発熱線26が異常発熱した際に溶断部材27が溶解することにより発熱線26と短絡するための線状の部材である。検知線28は、たとえばニッケルからなっている。溶断部材27および検知線28を外被部材29は被覆している。外被部材29は、検知線28を絶縁被覆するための部材である。外被部材29は、絶縁体からなっており、たとえば塩化ビニルからなっている。
【0033】
再び図3を参照して、面状ヒータ2のシート部材(図6)上には線状発熱体である1本のヒータ線20が配設され、その両端部は、ジョイントボックス6に接続されている。この1本のヒータ線20の大部分は渦巻状に配設され、かつ折り返し部で折り返すように配設されている。この折り返し部で折り返すことにより、ヒータ線20の一部分と他の部分とが並行して配設される。
【0034】
図中P部に示すように、ヒータ線20は、1本のヒータ線20が渦巻状に並行して配設され、折り返し部が面状ヒータ2の中心部に配置された部分を有している。折り返し部を面状ヒータ2の中心部に配置することで、ヒータ線20の敷設量が大きくなる。また、1本のヒータ線20が折り返し部で折り返しているため、この並行して配設された部分ではヒータ線20を流れる電流は、互いに反対方向に流れる。
【0035】
面状ヒータ2は、図3に示すように、第1渦巻部21と、第2渦巻部22と、接続部23とを含んでいる。渦巻状に配設されたヒータ線20が第1渦巻部21を形成している。第1渦巻部21に沿うように渦巻状に配設されたヒータ線20が第2渦巻部22を形成している。第1渦巻部21と第2渦巻部22とは接続部23で接続されている。
【0036】
つまり、1本のヒータ線20の一部が第1渦巻部21を形成しており、別の一部が形成する接続部23を挟んで他の一部が第2渦巻部22を形成している。なお、第1渦巻部21と第2渦巻部22とは互いに離れて配設されているが、第1渦巻部21と第2渦巻部22とは互いに接触させて配設されていてもよい。
【0037】
接続部23においては、ヒータ線20は第1渦巻部21と第2渦巻部22とを折り返すように配設されていればよく、ヒータ線20は渦巻状に配設されていなくてもよい。たとえば、ヒータ線20は天板部1の下面からみて櫛型に配置されていてもよい。接続部23は面状ヒータ2の中央部に設けられている。面状ヒータ2の中央部とは、天板部1を下面からみて面状ヒータ2の中心付近の領域である。
【0038】
ジョイントボックス6の両側の領域を有効利用するために、ジョイントボックス6の両側の領域にヒータ線20が敷設されている。第1渦巻部21および第2渦巻部22におけるヒータ線20の敷設量によって十分な発熱量を得ることができるため、この領域ではヒータ線20は渦巻状に敷設されていなくてもよい。
【0039】
面状ヒータ2は、ヒータユニットが天板部1に取り付けられることにより天板部1に取り付けられている。面状ヒータ2は、面状ヒータ2の四隅で天板部1に固定されている。また、面状ヒータ2は、面状ヒータ2の中央部でも天板部1に固定されている。つまり、面状ヒータ2は、接続部23において、天板部1に固定部材30を介して固定されている。固定部材30としては、たとえばねじが用いられる。面状ヒータ2は、天板部1側からねじ止めされている。
【0040】
すなわち、図5に示すように、天板部1に設けられた取付穴1aに固定部材30としてのねじの頭が配置される。取付穴1aの高さは、ねじの頭の高さより大きくなるように設定されている。これにより、ねじ止めされた状態で天板部1の上面側からねじの頭が突出しない。なお、固定部材30は、ねじに限定されず、釘および針などでもよい。
【0041】
図6を参照して、ハードボード31、断熱材32、シート部材33、ヒータ線20、均熱板34、カバー部材35は、天板部1の下面からハードボード31、断熱材32、シート部材33、ヒータ線20、均熱板34、カバー部材35の順に積層されている。ハードボード31、断熱材32、シート部材33、ヒータ線20、均熱板34およびカバー部材35は、ヒータユニットの構成部材である。
【0042】
ハードボード31および断熱材32を貫通するようにナット部材36が設けられている。ナット部材36として、たとえば爪つきナットが用いられる。ナット部材36の底板部分とハードボード31との間にはスペーサ38が配置されている。スペーサ38はナット部材36の円筒部分の外周を覆うように設けられている。スペーサ38は、たとえば鉄、アルミニウムなどからなっている。天板部1に設けられた取付穴1aにねじの頭の部分30aが配置されるように、天板部1側からねじ30がナット部材36にねじ止めされている。スペーサ38がナット部材36の底板部分とハードボード31との間に挟まれているため、ナット部材36の底板部分とハードボード31との距離がスペーサ38によって保持されている。このため、ねじ締めの際、ねじ30がナット部材36にねじ込まれることでナット部材36とハードボード31との距離がスペーサ38の長さより短くなることを防止することができる。スペーサ38の長さを断熱材32の厚み以上に設定することにより、ねじ締めによってナット部材36とハードボード31とに挟まれて断熱材32が潰されることを防止することができる。
【0043】
天板部1の下面にハードボード31が配置されている。ハードボード31は、天板部1と断熱材32との間のスペースを埋めるための部材である。ハードボード31は、たとえばポリプロピレンからなっている。なお、天板部1と断熱材32との間のスペースを埋めるための部材が配置されればよく、この部材はハードボード31に限定されず、平ワッシャなどでもよい。
【0044】
ハードボード31の下面に断熱材32が配置されている。断熱材32は、ヒータ線20からの発熱が天板部1に伝わるのを抑制するための部材である。断熱材32はヒータ線20と天板部1との間に配置されている。断熱材32は、たとえばフェノール樹脂発泡体からなっている。
【0045】
断熱材32の下面には、シート部材33が配置されている。シート部材33の下面の一部分にはヒータ線20が配置されている。ヒータ線20とシート部材33とが面状に一体化されて、図3に示す面状ヒータ2が形成されている。ヒータ線20がシート部材33の一方面に配設されて面状に一体成形されている。シート部材33は、たとえばアルミニウム箔であってもよい。ヒータ線20とシート部材33とは、たとえば熱プレス加工により一体成形されていてもよい。シート部材33の下面の他の部分には均熱板34が配置されている。
【0046】
面状ヒータ2の下面には、均熱板34が配置されている。均熱板34はヒータ線20の発熱を均一に放熱するための部材である。均熱板34は、たとえば面状ヒータ2の下面に図示しない接着剤で固定されていてもよい。均熱板34は、たとえばアルミニウム板であってもよい。
【0047】
均熱板34の下面には、カバー部材35が配置されている。またナット部材36の下側にもカバー部材35が配置されている。カバー部材35は、使用者が火傷をすることを防止するため、また肌触りを良くするための部材である。カバー部材35は、たとえば布の生地であってもよい。
【0048】
図7を参照して、周囲枠4は、断面視において天板部1の内側に開口するようにU字状に形成されている。ハードボード31の外周端に周囲枠4の天板部1側の部分が隣接するように周囲枠4が配置されている。ハードボード31の下面および周囲枠4の天板部1側の部分の内周面に連続的に断熱材32が配置されている。U字状の周囲枠4の対向する内周面にハードボード31、断熱材32、シート部材33、ヒータ線20、均熱板34、カバー部材35がこの順で挟まれている。
【0049】
周囲枠4の外側を覆うようにコーナ押え5が配置されている。コーナ押え5は、周囲枠4の下面から側面に渡って周囲枠4を覆っており、コーナ押え5の上端部は天板部1の下面に接している。周囲枠4およびコーナ押え5は、コーナ押え5、周囲枠4を貫通するように取付ねじ40でねじ止めされている。
【0050】
図8を参照して、ジョイントボックス6は、天板部1の外側方向に端子6aが延びるように配置されている。ジョイントボックス6は、天板部1側から天板部1にねじ41でねじ止めされている。ジョイントボックス6は、上下のケースを有しており、上下のケースはねじ42でねじ止めされている。
【0051】
図9を参照して、交流電源51にスイッチ52およびヒューズ53を介して発熱線26および検知線28が接続されている。なお、スイッチ52およびヒューズ53はジョイントボックス6に含まれていてもよい。また電源としては、交流電源51ではなく直流電源であってもよい。
【0052】
次に、本発明の一実施の形態の電気こたつの動作について説明する。
図9を参照して、スイッチ52がON状態になると、交流電源51から発熱線26に給電される。そのため、発熱線26が発熱する。図3および図4を参照して、この状態を具体的構成でさらに説明すると、図示しない電源コードがジョイントボックス6に接続されてジョイントボックス6を介して面状ヒータ2のヒータ線20に給電される。そのため、ヒータ線20の発熱線26が発熱する。これにより、ヒータ線20はヒータとして機能する。面状ヒータではヒータ線20が面状に配設されているため、天板部1の下側の空間が均一に暖められる。
【0053】
なお、発熱線26が異常発熱した際には、図4に示す溶断部材27が溶解して発熱線26と検知線28が短絡する。この場合、検知線28に流れる電流によってヒューズ53が熱せられてヒューズ53が溶断される。これにより、発熱線26が異常発熱した際に、電気こたつ10の回路に流れる電流が切断される。よって、発熱線26が異常発熱した際の安全性が保たれている。
【0054】
次に、本発明の一実施の形態の電気こたつの作用効果について説明する。
本発明の一実施の形態の電気こたつ10は、ヒータ線20が渦巻状に配設された第1渦巻部21および第2渦巻部22を有しており、第1渦巻部21と第2渦巻部22とが沿うように配設されている。そのため、ヒータ線20が波形に配設されている場合と比べて、第1渦巻部21と第2渦巻部22とのピッチを小さくすることができる。これにより、ヒータ線20の同一面積内での敷設量を増やすことができるので単位面積当りの発熱量を増やすことができる。
【0055】
発明者らが鋭意検討した結果、ヒータ線20が波形に配設されている場合では互いに隣り合うヒータ線20のピッチは20mm程度で曲げの限界に至った。それに対して、一実施の形態の電気こたつ10ではヒータ線20が渦巻状に配設されているため、第1渦巻部21と第2渦巻部22とのピッチをたとえば12mm程度にすることができる。なお、第1渦巻部21と第2渦巻部22とが互いに接触するようにヒータ線20を配設することもできる。このように、本発明の一実施の形態の電気こたつ10ではヒータ線20のピッチを小さくすることができる。
【0056】
その結果、同一面積内において、ヒータ線20が波形に配設されている場合のヒータ線20の敷設量が約7mであったのに対し、本発明の一実施の形態の電気こたつ10ではヒータ線20の敷設量を約23mにすることができる。
【0057】
ヒータ線20が渦巻状に配設された第1渦巻部21および第2渦巻部22を有しているため、波形に配設される場合に比べて第1渦巻部21および第2渦巻部22においてヒータ線20の曲率半径を大きくすることができる。つまり、波形に配設される場合には約180°折り返されるため曲率半径が小さくなる。
【0058】
それに対して、渦巻状では曲率半径が大きくなる。そのため、ヒータ線20を曲げることによって生じる負荷を低減することができる。これにより、第1渦巻部21および第2渦巻部22においてヒータ線20の負荷を抑制することができるので安全性を向上させることができる。
【0059】
また、第1渦巻部21と第2渦巻部22とを接続する接続部23が面状ヒータ2の中央部に設けられているため、面状ヒータ2の面積内での第1渦巻部21および第2渦巻部22の敷設量を大きくすることができる。そのため、面状ヒータ2の発熱量を大きくすることができる。
【0060】
また、面状ヒータ2は、接続部23において、天板部1に固定部材30を介して固定されている。第1渦巻部21および第2渦巻部22によって単位面積当りの発熱量を増やすことができるため、発熱量を保持した状態で接続部23においてスペースを確保することができる。そのため、接続部23において確保されたスペースに固定部材30を配置することができる。
【0061】
接続部23が面状ヒータ2の中央部に設けられているので、面状ヒータ2の中央部で面状ヒータ2を天板部1に固定することができる。面状ヒータ2は、経時劣化によりその中央部から垂れ下がることが考えられるが、面状ヒータ2の中央部で面状ヒータ2を天板部1に固定することにより面状ヒータ2が天板部1から垂れ下がることを効果的に抑制することができる。
【0062】
また、面状ヒータ2が固定部材30であるねじでねじ止めされているため、天板部1に面状ヒータ2を簡易な構造で強固に固定することができる。また、面状ヒータ2はフラットな形状であるため、仮に面状ヒータ2側からねじ止めされてねじの頭の部分30aが面状ヒータ2側にある場合には使用者の足にねじの頭の部分が接触しやすい。この際、ねじが金属製の場合には、ねじがヒータ線20からの熱を蓄熱することにより、熱せられたねじによって使用者が足に火傷をするおそれがある。
【0063】
それに対して、本発明の一実施の形態の電気こたつ10では、面状ヒータ2が天板部1側からねじ止めされているため、ねじの頭の部分30aが面状ヒータ2から突出しない。そのため、使用者の足がねじの頭の部分30aに接触することを防止することができる。したがって、使用者が火傷をすることを防止することができるため、安全性を向上することができる。
【0064】
なお、仮に面状ヒータ2側からねじ止めされてねじの頭の部分30aが面状ヒータ2側にある場合に金属製のねじを使用する際には、使用者が火傷をすることを防止するためにねじの頭の部分30aに植毛加工などを加えることも可能である。しかしながら、この場合には植毛加工などによりコストが高くなる。また、金属製より熱伝導率の低いプラスチック製などのねじを用いる場合、金属製のねじに比べてコストが高くなる。
【0065】
これらの場合に比べて、本発明の一実施の形態の電気こたつ10では、植毛加工などをすることなく、金属製のねじを用いることができるため、コストを含めた生産性を向上することができる。
【0066】
また、ヒータ線20と天板部1との間に配置された断熱材32は、フェノール樹脂発泡体からなっている。断熱材32の材料としてウレタンを使用した場合、耐熱温度が100℃程度であるため、ヒータ線20の発熱により経時劣化が発生し易くなる。それに対して、フェノール樹脂発泡体は耐熱温度が200℃程度である。そのため、ヒータ線20の発熱による経時劣化を抑制することができる。
【0067】
すなわち、フェノール樹脂発泡体は、ウレタンより耐熱性が高い。よって、断熱材32がフェノール樹脂発泡体からなっているため、ウレタンからなる断熱材32に比べて耐熱性を高くすることができる。そのため、断熱材32の経時変化を抑制することができるので、断熱材32が劣化することによる火災などの発生を抑制することができる。したがって、安全性を向上することができる。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、面状ヒータを備えた電気こたつに特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0070】
1 天板部、1a 取付穴、2 面状ヒータ、3 脚、4 周囲枠、5 コーナ押え、6 ジョイントボックス、7 テーブル板、8 取付金具、13 天板部、20 ヒータ線、21 第1渦巻部、22 第2渦巻部、23 接続部、25 芯材、26 発熱線、27 溶断部材、28 検知線、29 外被部材、30 固定部材、30a ねじの頭の部分、31 ハードボード、32 断熱材、33 シート部材、34 均熱板、35 カバー部材、36 ナット部材、40 取付ねじ、51 交流電源、52 スイッチ、53 ヒューズ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板部と、
前記天板部に取り付けられ、かつヒータ線を有する面状ヒータとを備え、
前記面状ヒータは、前記ヒータ線が渦巻状に配設された第1渦巻部と、
前記第1渦巻部に沿うように前記ヒータ線が渦巻状に配設された第2渦巻部と、
前記第1渦巻部と前記第2渦巻部とを接続する接続部とを含む、電気こたつ。
【請求項2】
前記接続部は、前記面状ヒータの中央部に設けられている、請求項1に記載の電気こたつ。
【請求項3】
前記面状ヒータは、前記接続部において、前記天板部に固定部材を介して固定されている、請求項2に記載の電気こたつ。
【請求項4】
前記固定部材はねじであり、
前記面状ヒータは、前記天板部側からねじ止めされている、請求項3に記載の電気こたつ。
【請求項5】
前記ヒータ線と前記天板部との間に配置された断熱材をさらに備え、
前記断熱材は、フェノール樹脂発泡体からなっている、請求項1〜4のいずれかに記載の電気こたつ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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