説明

電気ポット

【目的】 ポット本体がいかなる方向に転倒したときでも、ポット本体内の内容液をベローズポンプ内に貯留することにより、そのベローズポンプ内への貯留分だけ内容液が外部へ流出するのを抑えることができる。
【構成】 圧縮空気により内容液を注出するようにした電気ポットにおいて、ベローズポンプ10には、蒸気通路41を開閉し、閉弁状態で蒸気通路41を閉塞して外気との連通を遮断し、開弁状態で蒸気通路41を開成して外気と連通させる弁体21を設け、この弁体21の操作軸20にベローズポンプ10内に連通する液体連通路22を形成したことを特徴とする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、電気ポット、詳しくは転倒時に内容液が外部に流出するのを防止する装置を有する電気ポットに関する。
【0002】
【考案の背景】
この種の電気ポットでは、外気に連通する蒸気通路があるために、ポット本体が転倒した場合、同蒸気通路から熱湯が外部へ流出する問題があった。
【0003】
従って、前記蒸気通路を有しながら、該蒸気通路からの内容液の流出量を極力少量とすることが望ましい。
【0004】
【従来の技術】
上記目的を幾分かでも達成するものとして、図7に示すような電気ポットの流出防止装置が知られている。
図7に沿って説明すると、ポット本体100の上部開口101を閉塞する蓋体102に、ベローズポンプ103が内蔵されている。このベローズポンプ103のベローズ下板104と少なくとも蒸気ケース105との間には蒸気通路106が形成されており、該蒸気通路106の始端側にはポット本体100内と連通する蒸気孔107が形成されているとともに、前記蒸気孔107と内蓋108との間には弁室109が形成され、該弁室109に球弁110が収容されている。
また、、蒸気孔107は偏心位置に形成した導孔111を経て蒸気通路106の終端側である蓋体102の出口112に連通されている。さらに、ベローズポンプ103のベローズ下板104の適所には蒸気通路106とベローズポンプ103内とを連通する透孔122が形成され、この透孔122に弁123が設けてある。
【0005】
ポット本体100内の内容液を注出する時には、ベローズホンプ103内に設けたバネ113の付勢力に抗して、押圧板114を押圧すると、ベローズポンプ103内に生じた圧縮空気が、ベローズポンプ103の排気孔115より蒸気通路106の一部および蒸気孔107を経てポット本体100内に送られ、内容液を液量管125等を経て注出口116から注出する。
【0006】
ポット本体100が転倒した時には、内容液は蒸気孔107(常態時においては器体の内圧を抜く必要から蒸気孔107は球弁110で完全にシールしないようにしている。)を通って弁123が開弁されてその透孔122からベローズポンプ103内に滞留され、前記蒸気通路106及び出口112からの流出を極力少量にする。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来例によれば、ポット本体100が例えば左右の横方向に転倒した場合には、ベローズポンプ103の操作軸117の下端入口118が弁119で閉塞されているのと相俟って、ポット本体100内の内容液が前記透孔122よりベローズポンプ103内へ浸入し難くなり、蒸気孔107や導孔111等の蒸気通路106を経て出口112から予測値よりかなりが流出するという問題点があった。
つまり、ポット本体100の転倒する方向によっては、蒸気通路106の出口112から内容液が流出する難点があった。
【0008】
この考案は、ポット本体が前後・左右等いかなる方向に転倒しても、内容液が外部に漏れずに、ベローズポンプ内に貯留するようにして、火傷などをしない安全な電気ポットを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この考案は、内容器の中蓋を有した蓋体を設け、この蓋体内に設けたベローズポンプのベローズ下板と前記中蓋との間に蒸気通路を設け、前記ベローズポンプからの圧縮空気を蒸気通路を介して内容器内に送り込むようにした電気ポットにおいて、前記ベローズポンプには、前記蒸気通路を開閉し、閉弁状態で蒸気通路を閉塞して外気との連通を遮断し、開弁状態で蒸気通路を開成して外気と連通させる弁体を設け、この弁体の操作軸にベローズポンプ内に連通する液体連通路を形成したことを特徴とする。
【0010】
操作軸の液体連通路には、ポット本体の正立時にベローズポンプ内に蒸気が浸入するのを防止し、転倒時にベローズポンプ内に内容液が浸入するのを許容するボール弁を設ける方がよい。
【0011】
操作軸に形成した液体連通路は、蒸気通路に形成した蒸気孔の真上位置に対向して設ける方が好ましい。しかし、この位置に限らず任意方向に設けることができる。
【0012】
操作軸に第2連通孔を形成する一方、ベローズポンプのベローズ下板にはベローズ連通孔を形成し、押圧板を押圧することにより前記第2連通孔とベローズ連通孔とを連通させるようにした方がよい。
【0013】
【作用】
通常のポット本体が正立している状態では、ポット本体内で発生した水蒸気は、蒸気孔より蒸気通路を経て出口から系外に排出される。
ポット本体が転倒すると、その内容液は蒸気孔から操作軸の液体連通路を通ってベローズポンプ内に浸入し一時貯留されるため、蒸気通路を経て出口から系外に流出されるのが防止される。
このベローズポンプ内に貯留している液体は、ベローズポンプを押圧操作することによって、ポット本体内に落下し還流する構成を採ることができる。
【0014】
【第1実施例】
この考案の第1実施例を図1ないし図3に基づいて以下に説明する。
図2は第1実施例の開弁状態の全体を示す概略縦断面図、図1は図2の開弁状態の要部縦断面図、図3は閉弁状態の要部縦断面図を示している。
この電気ポットは、外装ケース2と内容器3からなるポット本体1と、底板4と、ポット本体1の肩部5にヒンジ7で弧回動自在に枢着された蓋体6などからなっている。
【0015】
前記蓋体6は、下部には内容器3の中蓋49を有し、内部にはベローズ上板11とベローズ下板12とベローズ13とを有する公知のベローズポンプ10が内装されている。ベローズ13の内部において、ベローズ上板11とベローズ下板12との間にはバネ14を設け、このバネ14の付勢力によりベローズ13及びベローズ上板11を常時上向きに付勢している。上記ベローズ上板11はコップ状の押圧板15で被蓋し、該押圧板15を押圧することによりベローズ上板11を介してベローズ13が圧縮され圧縮空気が発生する。この圧縮空気を後述の蒸気通路41を介して内容器3内に送り込み内容液を注出するようにしてある。ベローズ上板11の下面中央部には筒状の外側壁を所定間隔ごとに適宜切り欠いて複数の爪17・・・17からなる支持体16を垂設するとともに、支持体16の爪17・・・17には、下端をベローズ下板12の挿入孔18に嵌挿した操作軸20の上端部を係合するなどして、支持体16と操作軸20とを結合するようにしてある。
【0016】
ベローズ下板12と中蓋49の間、つまりこの実施例ではベローズ下板12と該ベローズ上板11の下方に設けた蒸気ケース40との間には、蒸気通路41が形成されている。この蒸気通路41の具体的構成は種々設計できるのであるが、この実施例では下記構成を採っている。
すなわち、蒸気ケース40の前記操作軸20と対向する位置には、該操作軸20の下端部に嵌挿した弁体21との間で蒸気室42を形成する内筒部43が立設してあるとともに、同蒸気室42の下面側には垂下筒44を垂設し、該垂下筒44内に転倒止水弁45を設けて、この転倒止水弁45によりポット本体が転倒した時に、蒸気室42の入口でもある蒸気孔46を閉塞する。しかし、この転倒防止弁45によっても、器体の転倒方向によっては、ポット本体1内の内容液が漏出することがある。本考案はこの場合にも対処することができる。
【0017】
前記蓋体6に形成されかつ蒸気通路41と連通された蒸気逃し用の出口47とは遠ざかる方向に位置する内筒部43の適所には、蒸気通路41ともなる蒸気室出口48を形成して、蒸気孔46からの蒸気ができるだけ迂回し、かつ排出要処理時間がかかるように工夫してある。なお、前記中蓋49には蒸気孔(図示せず)が形成されているから、この蒸気孔と前述の蒸気孔46、蒸気室42、蒸気室出口48、並びに出口47はそれぞれ連通するようにしてある。
【0018】
前記ベローズポンプ10の操作軸20は筒状に形成し、この筒状の操作軸20の下端開口には蒸気通路41を開閉する弁体21が設けてある。つまり、この弁体21は、図1及び図2の如く開弁状態では蒸気通路41を開放して、出口47と内容器3内とを連通させ、図3の如く閉弁状態では蒸気通路41を閉塞して前記出口47と内容器3内との連通を遮断させるようにしてある。
【0019】
筒状の操作軸20の内部を前記蒸気通路41とベローズポンプ10内とが連通する液体連通路22としており、この液体連通路22の中程の位置には弁座23を形成し、この弁座23上方にボール弁24を設けている。このボール弁24は、ポット本体1の正立時にはベローズポンプ10内に蒸気が浸入するのを防止し、器体転倒時には内容液の浸入を許容する。
【0020】
上記弁座23より少し上方位置にある操作軸20の側壁には第1連通孔25を形成するとともに、同操作軸20の側壁の下部には第2連通孔26が形成されている。この第2連通孔26と、ベローズ下板12に形成したベローズ連通孔19とは、押圧板15を押圧することにより図3のように連通する。すなわち、ポット本体1が転倒したときに、ベローズポンプ10内に浸入して貯留している内容液は、圧縮空気とともに、図3に矢印で示すようにベローズ連通孔19、第2連通孔26、蒸気孔46および中蓋49のスリット(図示せず) を経て内容器3内に還流される。このとき、弁体21の下部21aは蒸気室42の下板部42aに着座しかつボール弁24も液体連通路22を閉止しているので、蒸気通路41は閉塞される結果、この蒸気通路41へ上記内容液や圧縮空気が行くようなことがない。
【0021】
弁座23とベローズ上板11との間にはバネ27を設け、このバネ27により操作軸20は常態時には下向きに付勢してある。
この実施例では、操作軸20に形成した液体連通路22は、蒸気通路41に形成した蒸気孔46の真上位置に対向して設けてある。
30は内容器3の開口縁に着座するように中蓋49の外周縁に設けた中蓋パッキン、31は中蓋49をベローズ下板12に固定するネジである。
【0022】
上記実施例の作用を以下に説明する。
注液時には、図1より図3の状態になるように、押圧板15を押し下げると、ベローズ上板11が下降するとともに操作軸20も下降する。すると、操作軸20の液体連通路22の下端開口縁22aに取着した弁体21の下部21aが蒸気ケース40(蒸気室42)の上面(蒸気室42の下板部42a)に接触し、ベローズ13内で発生した圧縮空気は、ベローズ下板12のベローズ連通孔19から操作軸20の第2連通孔26、液体連通路22、蒸気孔46及び垂下筒44内を経てポット本体1内に圧送され、ポット本体1内の内容液が吐出管50、液量管51及び注出管52を経て注出口53から注出される。
【0023】
ポット本体1が正立している通常の状態では、ベローズポンプ10は図1及び図2に示すように、ベローズ上板11が上方に付勢されているとともに操作軸20も上動して、操作軸20の第2連通孔26は弁体21とベローズ下板12に形成した操作軸20用挿通穴を形成する垂下筒12aとで閉塞され、ベローズ連通孔19との連通が阻止される。従って、ポット本体1内で発生した蒸気は垂下筒44、蒸気孔46、蒸気室出口48、蒸気通路41を経て出口47から外部に排出される。
【0024】
ポット本体1が転倒すると、ポット本体1内の内容液たる湯は、蒸気孔46から操作軸20の液体連通路22を通るとともに、器体の転倒に伴ってボール弁24が上動することにより操作軸20の第1連通孔25が開放するため、この第1連通孔25を経てベローズ13の内部に浸入し貯留される。従って、器体転倒時において、器体内の内容液が蒸気孔46や蒸気通路41を経て出口47から外部へ流出することがない。
ベローズ13内に溜っている内容液は、押圧板15を押し下げてベローズポンプ10を下動することにより、前記注液操作と同一工程によって、該内容液は圧縮空気と一緒に、ベローズ連通孔19、第2連通孔26、液体連通路22、蒸気孔46及び垂下筒44内部を経てポット本体1内に還流される。
【0025】
なお、図1及び図2において、54は押圧板15をロックするための安全ストッパー、55は把手、56は蓋体6の開閉を行うロックレバー、57は転倒防止弁、58はヒータ、59は温度センサ、60は温度ヒューズ、61はマイコン基板である。
【0026】
【第2実施例】
本考案の第2実施例を図4と図5に基づいて以下に説明する。この実施例は、図7の従来例のものを改良したものであって、同図7及び図1のものと比べて、操作軸20と弁体21と中蓋49上方に設けた転倒止水弁71の具体的な構成が顕著に異なり、その他の点については図7と略同様に構成してあるものである。
ポット本体1の上部開口1aを閉塞する蓋体6に、ベローズポンプ10が内蔵されている。このベローズポンプ10のベローズ下板12と中蓋49つまり少なくとも蒸気ケース40との間には蒸気通路41が形成されており、該蒸気通路41の始端側にはポット本体1内と連通する蒸気孔46が形成されているとともに、前記蒸気孔46と中蓋49との間には弁室70が形成され、該弁室70に転倒防止弁71が収容されている。
また、蒸気孔46は偏心位置に形成した導孔72を経て蒸気通路41の終端側である蓋体6の出口47に連通されている。
【0027】
前記操作軸20は、図7とは異なって、下端部に開口28を有するとともに、側壁部にベローズ13内部と連通する第1連通孔25を形成している。また、図7の球弁110の代わりに上部が円柱状で下部が円錐状の円錐台形状の転倒防止弁71を設けている。
【0028】
この実施例では、内容液注出時には、図4より図5の状態になるように、押圧板15を押し上げると、前記第1実施例の場合と同様に、ベローズ上板11が下降するとともに操作軸20も下降する。すると、図5に示すように、操作軸20の液体連通路22の下端開口縁22aに取着した弁体21の下部21aが蒸気ケース40の上板部40aに接触し、ベローズ13内で発生した圧縮空気は、ベローズ下板12のベローズ連通孔19からベローズ下板12と下降している弁体21上面間の隙間35を経て、蒸気室42、蒸気孔46及び垂下筒44を経て内容器3内に圧送され、ポット本体1内の内容液が図2に示したような吐出管50、液量管51及び注出管52を経て注出口53から注出される。このとき、液体連通路22と開口28とはボール弁24により、また、蒸気室42と導孔72とは前記弁体21の下部21aと蒸気ケース40の上板部40aとにより、それぞれ閉弁されるため、圧縮空気が蒸気通路41へ行くことはない。
【0029】
ポット本体1が転倒した時には、ボール弁24は開口28を開弁するため、内容器3内の内容液は転倒止水弁71が完全にシールし得ない場合に、蒸気孔46、開口28、第1連通孔25を経てベローズ13内に浸入し貯留される。従って、器体転倒時において、器体内の内容液が蒸気通路41を経て出口47から外部へ流出することがない。
【0030】
ベローズ13内に貯留された内容液は、押圧板15を押し下げることにより、前記注液操作と同一工程によって、該内容液は圧縮空気と一緒に、ベローズ連通孔19、隙間35、蒸気孔46及び垂下筒44内部を経てポット本体1内に還流される。
【0031】
通常状態時においては、液体連通路22は弁体21により、操作軸20の開口28はボール弁24により、それぞれ閉弁されているためポット本体1内からの蒸気通路41へ行くことがない。
ポット本体1内からの水蒸気は、蒸気孔46、導孔72、蒸気通路41を経て出口47から系外に排出される。
【0032】
各実施例における安全ストッパー54は、図1ないし図5に示されている構成に限らず、適宜設計変更できるものである。例えば、図6に示す如き構成とすることもできる。
図6に示した安全ストッパー54は、蓋体6の上板とベローズ下板12とで挟持してなるものである。詳述すると、蓋体6の上板に挿通孔6aを形成し、この挿通孔6aに下方から安全ストッパー54のつまみ54aを差し込んで突出させ、蓋体6の挿通孔6a下端面に、安全ストッパー54上部に横設した係合片54bを係止させる一方、該安全ストッパー54の下端に横設した鍔部54cをベローズ下板12の突出部12bに係止するように構成したものである。
【0033】
上記構成において、図6で注出口53側の安全ストッパー54の鍔部54cを少し外方に延設し、この延設した鍔部54cに、安全ストッパー54の閉状態ではロックレバー56が連動してロックされる構成にするとよい。
【0034】
図6は第1実施例の変形例をも示している。同図では第1実施例のボール弁24に代えて、鼓状の弁24aを設け、通常時には液体連通路22を閉塞し、器体転倒時は該液体連通路22を開放するように上記弁24aの下弁部が着座する垂下部23aが弁座23に形成されているとともに、転倒止水弁45が図1ではボール弁24であるが、図6では図4の転倒止水弁71と同様の円錐台形状の弁を用いている。
【0035】
【考案の効果】
この考案によれば、(1) ベローズポンプには、蒸気通路を開閉し、閉弁状態で蒸気通路を閉塞して外気との連通を遮断し、開弁状態で蒸気通路を開成して外気と連通させる弁体を設け、この弁体の操作軸にベローズポンプ内に連通する液体連通路を形成しているから、ポット本体が転倒しても、ポット本体の内容液の一部がベローズポンプ内に貯留されるため、このベローズポンプ内に流入した分の内容液が外部に流出するのを抑えることができる。
【0036】
(2) 請求項2記載のように、操作軸の液体連通路には、ポット本体の正立時にベローズポンプ内に蒸気が浸入するのを防止し、転倒時にベローズポンプ内に内容液が浸入するのを許容するボール弁を設けると、このボール弁がポット本体の正立時にはベローズポンプ内に蒸気が浸入するのを防止できる上に、ポット本体の転倒時にはベローズポンプ内に内容液が浸入して貯留するのを許容することができる。
【0037】
(3) 請求項3記載のように、操作軸に形成した液体連通路は、蒸気通路に形成した蒸気孔の真上位置に対向して設けると、ポット本体の転倒時に転倒方向に関係なく内容液がベローズポンプ内に一層流入し易くなる。
【0038】
(4) 請求項4記載のように、操作軸に第2連通孔を形成する一方、ベローズポンプのベローズ下板にはベローズ連通孔を形成し、押圧板を押圧することにより前記第2連通孔とベローズ連通孔とを連通させるように構成することにより、ポット本体の転倒によりベローズポンプ内に貯留された内容液は、上記ベローズ連通孔、第2連通孔を通って内容器内に還流できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例の開弁状態を示す要部縦断面図である。
【図2】同上の全体の縦断面図である。
【図3】第1実施例の閉弁状態を示す要部縦断面図である。
【図4】第2実施例の開弁状態を示す要部縦断面図である。
【図5】図4の閉弁状態を示す要部縦断面図である。
【図6】変形例の要部縦断面図である。
【図7】従来例の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 ポット本体 41 蒸気通路
6 蓋体 45 転倒止水弁
10 ベローズポンプ 46 蒸気孔
13 ベローズ 47 出口
15 押圧板 48 蒸気室出口
19 ベローズ連通孔 53 注出口
20 操作軸 54 安全ストッパー
21 弁体
22 液体連通路
24 ボール弁
25 第1連通孔
26 第2連通孔

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 内容器3の中蓋49を有した蓋体6を設け、この蓋体6内に設けたベローズポンプ10のベローズ下板12と前記中蓋49との間に蒸気通路41を設け、前記ベローズポンプ10からの圧縮空気を蒸気通路41を介して内容器3内に送り込むようにした電気ポットにおいて、前記ベローズポンプ10には、前記蒸気通路41を開閉し、閉弁状態で蒸気通路41を閉塞して外気との連通を遮断し、開弁状態で蒸気通路41を開成して外気と連通させる弁体21を設け、この弁体21の操作軸20にベローズポンプ10内に連通する液体連通路22を形成したことを特徴とする電気ポット。
【請求項2】 操作軸20の液体連通路22には、ポット本体1の正立時にベローズポンプ10内に蒸気が浸入するのを防止し、転倒時にベローズポンプ10内に内容液が浸入するのを許容するボール弁24を設けている請求項1記載の電気ポット。
【請求項3】 操作軸20に形成した液体連通路22は、蒸気通路41に形成した蒸気孔46の真上位置に対向して設けてなる請求項1または2記載の電気ポット。
【請求項4】 操作軸20に第2連通孔26を形成する一方、ベローズポンプ10のベローズ下板12にはベローズ連通孔19を形成し、押圧板15を押圧することにより前記第2連通孔26とベローズ連通孔19とを連通させるようにしてある請求項1ないし3のいずれかに記載の電気ポット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】実開平6−21522
【公開日】平成6年(1994)3月22日
【考案の名称】電気ポット
【国際特許分類】
【出願番号】実願平4−45985
【出願日】平成4年(1992)5月22日
【出願人】(000003702)タイガー魔法瓶株式会社 (509)