電気掃除機
【課題】本発明は、集塵部蓋(外蓋)を開く際に掃除機本体が転倒したり、ヒンジ部が破損することが生じ難い電気掃除機を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋を備える電気掃除機において、前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを備えることを特徴とする。
【解決手段】本発明は、集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋を備える電気掃除機において、前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機本体に集塵部を着脱する際に開け閉めする回動自在なる外蓋が備わる電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機は、例えば、特許文献1(特開2007−105152号公報)、特許文献2(特開2007−89750号公報)に開示されているように、集塵室の開口部を覆う開閉自在な集塵部蓋(外蓋)を設け、この集塵部蓋(外蓋)を開放方向に付勢させる付勢手段(付勢バネ)を設けている。
【0003】
掃除機本体に溜まった塵埃を廃棄する際に、集塵部蓋(外蓋)を施錠していた尾錠(クランプ)を解除すると、付勢手段(付勢バネ)で集塵部蓋(外蓋)が全開するように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−105152号公報
【特許文献2】特開2007−89750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の電気掃除機は、集塵室内に集塵ケースを装着し、この集塵ケース内に溜まった塵埃を棄てるものや、集塵室内に集塵袋を装着し、集塵袋内に溜まった塵埃を集塵袋ごと捨てるものが一般的である。
【0006】
集塵室内から集塵ケースあるいは集塵袋を取り出す際、集塵ケースあるいは集塵袋の吸入口から塵埃が零れる可能性がある。これを防止するために、使用者は掃除機本体の後部を下にして床面に掃除機本体を立て、この状態で集塵部蓋(外蓋)を開いて集塵ケースあるいは集塵袋を取り出すようにしている。
【0007】
しかしながら、特許文献1及び2を引用して上述したように、集塵部蓋(外蓋)を開放方向に付勢させる付勢手段(付勢バネ)が設けられている。このため、上記の如く掃除機本体を立てた状態で集塵部蓋(外蓋)を開放すると、付勢手段(付勢バネ)の付勢力に加え集塵部蓋(外蓋)の自重も加わって集塵部蓋(外蓋)は勢い良く開放作動する。
【0008】
この集塵部蓋(外蓋)の開放勢いで、立てていた掃除機本体が転倒したり、集塵部蓋(外蓋)を開閉自在に支持するヒンジ部に過大な力がかかってヒンジ部が破損する等の課題があった。
【0009】
本発明は、上記の課題に対処し、集塵部蓋(外蓋)を開く際に掃除機本体が転倒したり、ヒンジ部が破損することが生じ難い電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋を備える電気掃除機において、前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、制動ダンパーによって、外蓋の開放勢が緩和されるので、掃除機本体の転倒やヒンジ部の破損が抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下本発明の実施例を添付の図面を参照し説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態を示す電気掃除機の外観斜視図である。図2は、掃除機本体から集塵部を取り外され、上蓋が開かれた状態を示す斜視図、図3は掃除機本体の断面図である。図4は集塵部を取り外した掃除機本体と、集塵部を並べて示して斜視図である。
【0014】
図5は、本体上ケースを取り除いて電気掃除機の外観斜視図である。図6は本体上ケースを取り除き、集塵部が取り外した掃除機本体を示す斜視図である。図7は図6に示す掃除機本体から除塵ユニットを取り除かれた斜視図である。図8は集塵部の斜視面図である。
【0015】
この実施の形態における電気掃除機は、図1、図2等に示すように、掃除機本体100には、ホース101の一端が接続され、ホース101の他端は手元操作管102の一端と接続されている。手元操作管102の他端には伸縮継手管103の一端が接続され、伸縮継手管103の他端には吸口104が接続されている。
【0016】
手元操作管102には、掃除機の入り切りや強弱の切り替えを行うスイッチと、運転状況等を表示する操作部が設けられている。なお、掃除機本体100と接続される側のホース101には接続部が設けられており、この接続部を掃除機本体100のホース接続口部105に接続している。
【0017】
掃除機本体100には、図2〜図8に示すように、上方に向かって開口した集塵室106と、この集塵室106の後方側に配置された電動送風機130が備えられている。電動送風機130が運転すると、吸引力が発生し、この吸引力によって吸口104から塵埃を含んだ空気を吸い込む。
【0018】
吸い込まれた含塵空気は伸縮継手管103と手元操作管102とホース101を介して掃除機本体100に吸い込まれ、集塵室106に装着された集塵部107で塵埃を捕捉(集塵)した後に空気を機外に排気する。集塵部107には、取り外し自在な集塵フィルタ108が備わる。
【0019】
掃除機本体100には、除塵ユニット109が備えられている。除塵ユニット109で集塵フィルタ108に付着する塵埃が除塵される。
【0020】
掃除機本体100は、外回りを形成する本体上ケース120と本体下ケース121と集塵室106を開け閉めする外蓋122を有する。外蓋102は掃除機本体100に回動自在に支持されている。集塵部107の着脱は、外蓋122を開いて行なう。掃除機本体100内には電動送風機130とコードリール(図示せず)とを内蔵する。
【0021】
また、本体下ケース121は、この掃除機本体100を床面に走行させるための走行車輪123と案内車輪124を備えている。さらに、本体上ケース120の上部には本体ハンドル125が回動自在に取り付けられており、本体ハンドル125を把持して掃除機本体100を持ち運ぶ事ができる。
【0022】
ここで、集塵部107を掃除機本体100に装着した際に、集塵フィルタ108の枠体と一体になった弾性シール部を設け、集塵部107と除塵ユニット109の気密が取れるようにしている。
【0023】
さらに、除塵ユニット109の上側には除塵装置126を配置している。除塵装置126に設けた除塵ばねが回転して、集塵フィルタ108を弾いて、集塵フィルタ108に堆積した塵埃を除塵する。
【0024】
集塵部107は、図35、図36、図38、図40に示すように、流入した塵埃を遠心分離作用を利用したサイクロン分離である旋回室部127、この旋回室部127で遠心分離された塵埃を溜める塵埃溜部128とを有する。旋回室部127と塵埃溜部128とは隣接して置かれ、旋回室部127と塵埃溜部128との間には連通口129が形成されている。回室部127で遠心分離された塵埃は連通口129を通って塵埃溜部128に導かれる。旋回部127、塵埃溜部128は隣接して置かれ、外回りの外壁を含む全体が透明、または半透明の素材(プラスチック)で作られている。
【0025】
この掃除機本体100に吸い込まれる塵埃気流は、ホース101を介して集塵部107に流入し、旋回部127、塵埃溜部128に分かれ溜まる。さらに塵埃と分離した空気は集塵フィルタ108を通過して電動送風機130に吸い込まれる。塵埃溜部128に流入した塵埃は、塵埃と共に流入した空気により集塵フィルタ108側に向かって圧縮される。この電動送風機130から抜けた排気となる空気は制御基板を冷却しながら排気流路を流れ、一部はコードリール(図示せず)を冷却し、機外に放出される。
【0026】
この集塵部107は、旋回部127、塵埃溜部128は隣接して置かれ、外回りの外壁を含む全体が透明、または半透明の素材(プラスチック)で作られたものである。これに代え、使い棄てできる紙パックの集塵袋を使用することも可能である。また、集塵部107の外観形状を整えることにより、外蓋122を省略することも可能である。
【0027】
次に集塵部の上昇手段(上昇機構)について説明する。主に図7、図9〜図15、図41を引用して説明する。
【0028】
上昇手段(上昇機構)は、電動により掃除機本体100の集塵室106内で集塵部107を上昇させ、集塵部107の取り出しをし易くする。
【0029】
上昇手段(上昇機構)は、図13〜図15に示すように、集塵部107を上昇させる持ち上げレバー140、および持ち上げレバー140を回動させる駆動力を回転(円運動)しながら付与する駆動ピン141を有する。
【0030】
持ち上げレバー140は支点142にシーソ動作するように回動自在に支持される。持ち上げレバー140は一方にネジ144で止められた持ち上げ板143を有する。この持ち上げ板143で集塵部107は押し上げられる。
【0031】
持ち上げ板143は、プラスチックで形成されている。持ち上げレバー140は鋼材を用いて丈夫に作られている。もちろん、持ち上げ板143を持ち上げレバー140と一つに形成することも可能である。
【0032】
持ち上げ板143は、両端側に上向きの押し上げ突起150を有する。この押し上げ突起150が集塵部107の外底面を押し、集塵部107を持ち上げる。突起150が持ち上げ板143の先端よりも支点142に近い位置に設けられているので、駆動ピン141が持ち上げレバー140に付与する駆動力の負担を軽減できる。
【0033】
駆動ピン141は駆動歯車145に設けられ、小駆動歯車146とかみ合っている。小駆動歯車146は、図7に示す集塵部上昇用のモータ147の回転軸に固定される。駆動歯車145は集塵部上昇用のモータ147により駆動される。
【0034】
駆動ピン141は持ち上げレバー140の駆動力付与側部片140Aに離間可能に摺動するように置かれる。すなわち、駆動ピン141は支点142を挟んで集塵部107を上昇させる側の反対側になる持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に離間可能に摺動するように置かれる。
【0035】
この駆動ピン141の円運動を描く回転で持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に、持ち上げレバー140が回動する駆動力が付与される。集塵部上昇用のモータ147の電動力で駆動ピン141を回し、持ち上げレバー140をシーソ動作させることにより、集塵部107を上昇させることができる。
【0036】
上昇手段(上昇機構)は電動であるので、バネ式に比べ、上昇距離、上昇速度の調整が容易である。
【0037】
図13は、集塵部107を上昇させる前の状態を示す。集塵部上昇用のモータ147の回転で駆動ピン141が時計回り方向に回転し、図14に示すように持ち上げレバー140の持ち上げ側部片が上昇して集塵部107は持ち上げられる。
【0038】
この集塵部107が持ち上げられる過程で、駆動ピン141は持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)を右側から左側に向かって摺動する。そして、図14に示す状態よりも更に駆動ピン141が回されると、上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に接していた駆動ピン141が持ち上げレバー140から離間する方向に向かう。このため、図15に示すように、持ち上げレバー140は自重により自然に反時計方向に回動して上昇する前の元位置に戻る。
【0039】
このように、駆動ピン141が持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に離間可能に摺動する構成にしたので、集塵部107を上昇させた後は集塵部上昇用のモータ147を回転させて持ち上げレバー140を元の位置まで導く必要がなく、モータの運転制御が簡単になる。また、持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)は平坦面で済むので、長溝等の複雑な構成を必要とせず、生産性に適する。
【0040】
集塵部上昇用のスイッチ148は、駆動歯車145、小駆動歯車146が納まるギヤボックス149の上側に置かれる。集塵部上昇用のスイッチ148は、駆動ピン141が図13でオフ、図15でオンとなり、一回転して図13になるとオフとなり、一回転を検出することができる。
【0041】
なお、持ち上げレバー140に、更にリンクレバーを連結し、このリンクレバーで集塵部を持ち上げる構成を用いることもできる。この構成の場合には、駆動ピン141は持ち上げレバー140の下面部位と離間可能に摺動するようになる。また、持ち上げレバー140は自重で集塵部を上昇させる前の位置に戻るようになっているが、バネ等を用いて強制的に戻すような構成を採用することにより、戻り動作が確実になる。
【0042】
集塵部は、図9〜図12に示すように、レバー保持手段を有する。
【0043】
レバー保持手段は、集塵部107を上昇させた持ち上げレバー140を上昇した位置で保持し、集塵部107が元位置に降下移動するのを抑える機能をもっている。
【0044】
レバー保持手段は、集塵部107の外底面側に設けられるレバー保持部材160を有する。レバー保持部材160は持ち上げレバー140の先端部161と向き合う位置に設けられている。先端部161は持ち上げ板143に設けているが、持ち上げレバー140に形成することも可能である。
【0045】
レバー保持部材160は支軸162で集塵部107の底面に傾きが変化するように回動自在に支持されている。レバー保持部材160に設ける持ち上げレバー140の先端部161が係合する係合部163,164は、支軸162の反対側に設けられる。
【0046】
持ち上げレバー140が集塵部107を持ち上げると、図11または図12に示すように先端部161が係合部163、または係合部164に係合する。この係合で、持ち上げレバー140が突っ張り棒になって集塵した塵埃が詰まった集塵部107を元位置に降下するのを抑えることができる。
【0047】
図11は集塵部107の重さが重い場合、図12は集塵部107の重さが軽い場合である。集塵部107が重いときは、持ち上げレバー140が図12に示す位置まで集塵部107を持ち上げできないので、先端部161が係合部163に係合したところで止まる。
【0048】
このように、レバー保持手段を備えることにより、集塵部107が持ち上げた位置から降下することなく、上昇したところに保持される。このため、掃除機本体100からの上昇に合わせて集塵部107を外す煩わしさがなく、使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
【0049】
なお、集塵部107がレバー保持手段の保持で降下が抑えられている際に、前述した駆動ピン141が図13に示す位置に止まっている。集塵部107を掃除機本体100から抜き外すことにより、レバー保持手段による持ち上げレバー140の保持が解かれ、持ち上げレバー140は自重で自然に回転して元位置に戻る。
【0050】
レバー保持手段は、支軸162で回動自在に支持されたレバー保持部材160を持ち上げレバー140との係合を付勢する方向に押す付勢バネ165を有する。
【0051】
この押す付勢バネ165の付勢力で、回動したレバー保持部材を確実に回動前の位置に戻すことができ、持ち上げレバー140が浅く乗り越した時(先端部161が係合部163と係合したとき)でもレバー保持部材160と係合し易くなる。
【0052】
上述した集塵部の上昇手段(上昇機構)、およびレバー保持手段に関する作用・効果を列挙する。
(1).集塵部が電動で上昇させる上昇手段(上昇機構)を設けることで、使用者がごみ捨ての際、集塵部を取り出しやすく、使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(2).持ち上げレバーの上面にのみ駆動力を伝達するため、持ち上げレバーを下死点から上死点まで動作させる時(集塵部を持ち上げるとき)は、駆動ピンの力を確実に伝え、持ち上げレバーが上死点を越えてからは、駆動ピンの力を受けない構成とすることができる。
【0053】
これにより上死点まで上昇した集塵部を取り外した後、持ち上げレバーは、モータの駆動力を伝達していないため、異物等を挟んだ場合でも、上昇手段(上昇機構)がモータの駆動力が作用せず、破損が生じにくい。
(3).集塵部を上昇させた位置で保持するため、使用者が、ごみ捨ての際に集塵部を取り出しやすく、使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(4).集塵部側にレバー保持部材があることで上昇手段を複雑化することなく集塵部を上昇位置に留めることができる。また、レバー保持部材は集塵部の外底面に設けられているため、設置スペースを取らない使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(5).集塵部が重くなる等、上昇手段にかかる負荷が大きくなり上昇高さが低くなった場合、レバー保持部材の係合部が一段目の係合部に到達できず係合できない。しかし、複数段あれば、集塵部が重くなり、上昇高さが低い時でも係合できる位置に次の段を設けることで、集塵部を上昇させた位置で保有することができる。
(6).レバー保持部材を前記持ち上げレバーとの係合を付勢する方向に押す付勢バネで、回動したレバー保持部材を確実に回動前の位置に戻すことができ、持ち上げレバーが浅く乗り越した時でもレバー保持部材と係合し易くなる。
(7).集塵部を持ち上げる際、持ち上げレバーの支点に近い押し上げ突起に力が加わり、持ち上げレバーが回動するにつれて、先端側の押し上げ突起に力が伝達されて行くことでモータにかかる負荷を軽減することができる。
(8).持ち上げレバーと駆動ピンが離間する構成にしているため、集塵部が取り出されると、持ち上げレバーの保持が絶たれ、持ち上げレバーは、初期位置に戻ることができ、簡単な部品構成で安全かつ使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(9).上昇手段(上昇機構)のモータにより、駆動ピンの原点位置が回復できるため、確実に上昇手段を上昇前の初期状態にでき、上昇手段が1往復だけ回動するようになるので所定外の位置で止まることなく安全で使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(10).持ち上げレバーがレバー保持部材を乗り越す際、レバー保持部材は対向に回動し上昇手段の持ち上げレバーが乗り越し易くなるため、係合がし易くなる。
【0054】
次に外蓋の開放動作に制動を加える制動ダンパー、および本体ハンドルに関して説明する。図16〜図26を引用して説明する。
【0055】
まず、本体ハンドルについて述べる。
【0056】
外蓋122は、図16〜図19等に示すように、掃除機本体100の本体上ケース120に回動自在に支持されている。外蓋122の開け閉めにより、集塵室106が開かれたり、閉じられたりする。
【0057】
外蓋122の後部側には、図16〜図19に示すように、一対のアーム170が設けられ、このアーム170に設けた回動支持軸171で外蓋122は本体上ケース120に開閉回動自在に支持される。外蓋122は、後側が回動支点になっているので、図17、図19に示すように、前側から後側に向かって立ち上がるように回動して開放する。
【0058】
一方、本体ハンドル125は、図19に示すように、ハンドル回動支持軸172で本体上ケース120に回動自在に支持される。この本体ハンドル125は、半円リング形状を有し、両端がハンドル回動支持軸172で回動支持される。本体ハンドル125は、後側から前側に向かって立ち上がるように回動する。
【0059】
本体ハンドル125のハンドル回動支持軸172と、外蓋122の回動支持軸171は隣接して置かれ、かつ外蓋122の回動支持軸171が掃除機本体100の前側に、ハンドル回動支持軸172が後側に配置される。このため、外蓋122を開いたままで、本体ハンドル本体を立てても衝突する等の干渉が生じない。
【0060】
従来の電気掃除機は、外蓋の回動支持軸が後側に、ハンドル回動支持軸が前側に配置されていた。本体ハンドルを立てた状態で、外蓋を開くと途中で本体ハンドルに衝突して外蓋を十分に開放することができない。集塵部を掃除機本体から外せないので、ゴミ捨てができなくなる。
【0061】
本発明の実施例に係る電気掃除機は、本体ハンドル本体125を立てたままでも外蓋122を全開できるので、ゴミ捨てに支障を来たすことはなく、使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
【0062】
さて、制動ダンパーについて述べる。
【0063】
回動支持軸171は、図25、図26に示すように、外蓋122のアーム170に設けられる。この回動支持軸171には蓋歯車180が設けられる。この蓋歯車180を間にして回動支持軸171の反対側には軸方向に延在するバネ支持軸181が設けられる。回動支持軸171、蓋歯車180、バネ支持軸181は軸心が同心になるように形成される。
【0064】
回動支持軸171は、端部を突き出すようにしてアーム170に固定される。回動支持軸171、蓋歯車180、バネ支持軸181は外蓋122と一緒に回転する。
【0065】
制動ダンパーはオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む。オイルダンパー182は、ダンパー部183と、ダンパー歯車184を有する。ダンパー部183部の内部には、回転する回転板が内置され、粘性の在る粘性油が充填されている。ダンパー歯車184は回転板に結合している。
【0066】
ダンパー歯車184は、蓋歯車180とかみ合っている。オイルダンパー182は制動ダンパー支持板185に固定される。ダンパー支持板185は掃除機本体100の本体上ケース120に固定される。
【0067】
つるまき状の開放付勢バネ186は、バネ支持軸181の外周に嵌めて取り付けられる。開放付勢バネ186は、一端が外蓋122のアーム170、他端が制動ダンパー支持板185に設けたバネ止め187に係止される。
【0068】
つるまき状の開放付勢バネ186は、外蓋122を開放方向に付勢する。蓋歯車180は外蓋122の開閉回動とともに回転し、その回転によってダンパー歯車184も回転する。ダンパー歯車184の回転はダンパー部183内部の回転板の制動作用により制動がかけられる。
【0069】
この制動により、開放付勢バネ186の付勢力で勢い良く開放しようとする外蓋122が開放動作が抑えられ、緩慢な開放動作になる。外蓋122の開放動作で伴う衝撃が和らげられる。
【0070】
特に、図20、図21に示すような掃除機本体100の後部が下になる縦置き状態では、外蓋122の自重も加わって外蓋122の開放は更に勢いが付くものであるが、制動ダンパーにより、緩慢な開放動作に抑えられる。これにより、掃除機本体100の転倒や外蓋122、回動支持軸171を含むヒンジ回りの損傷が免れられる安全で使い勝手の良い掃除機を提供できる。
【0071】
このオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーは、ゴム等のブレーキシューを用いた制動手段と違って制動力が変化する傾向を有する。すなわち、速度の増加に伴って制動力が増し、速度の減少すると制動が弱まる。このため、制動ダンパーを設けることで、外蓋122の開放動作不良が生じることがない。また、開放付勢バネ186のバネ力を上げる必要もない。
【0072】
また、外蓋122の回動支持軸と蓋歯車を同心的に備えることで回転範囲を小さくすることができ省スペース化が図れ、本体構成を簡素化できる。
【0073】
更に、回転板を用いた回転式のダンパーを採用することで、安定した制動力を確保できる。また、省スペース化が図れ、本体構成を簡素化できる。
【0074】
更にまた、外蓋122の回動支持軸上に開放付勢バネと蓋歯車を構成することで省スペース化が図れ、本体構成を簡素化できる。また、外蓋の回動支持軸、蓋歯車、バネ支持軸、開放付勢バネの順で配置することで、開放付勢バネにより外蓋が変形した場合でも、蓋歯車は回動支持軸にあるため影響を受けにくく、確実に制動を伝達できる。
【0075】
次に外蓋の開放検知、外蓋の自動開放等に関して説明する。図27〜図33を引用して説明する。
【0076】
開放付勢手段の開放付勢バネ186により開放が行なわれるように付勢されている外蓋122は、通常は蓋閉成拘束手段で開放が拘束されている。
【0077】
蓋閉成拘束手段は、図32、図33に示すように、外蓋122を係止する係止部材(クランプ)190と、回動自在に支持された係止部材190が外蓋122を係止した状態に付勢される係止付勢バネ191を有する。
【0078】
係止部材190は支点192で回動に支持され、一方には外蓋122を係止する爪193、他方には係止付勢バネ191を受ける受突起194を有する。爪193が図28〜図30に示す外蓋122の係合部195に係合し、開放付勢バネ186で開放付勢されている外蓋122は閉成状態に拘束される。この閉成状態の拘束は係止付勢バネ191の付勢で維持される。
【0079】
係止部材(クランプ)190は、手動で外蓋122の係止を解除できる指操作部196が備わる。指操作部196は支点197で回動自在に支持されている。指操作部196に設けた円弧面198が係止部材(クランプ)190に設けたコロ199と摺接している。
【0080】
指操作部196を図33に示す矢印Fの方向に手指で押すと、係止部材(クランプ)190は矢印Gの方向に係止付勢バネ191に抗して回動する。この回動で、係止部材(クランプ)190の爪193が外蓋122の係合部195から離脱し、外蓋122は開放付勢バネ186の付勢力により開放作動する。
【0081】
手動で蓋閉成拘束手段の拘束解除を行なう指操作部196に加え、電動の電動解除手段が備わっている。
【0082】
電動解除手段は、図29、図32に示すように、外蓋122の係止が解除されるように係止付勢バネ191に抗して係止部材190を作動させる作動操作体(カム)200と、作動操作体を回転駆動する解除駆動モータ201を有する。作動操作体200は解除駆動モータ201の回転軸に固定されている。
【0083】
作動操作体200は受突起194が存在する側になる係止部材(クランプ)190の部位に当接する位置に配置される。解除駆動モータ201の駆動で、作動操作体200が図32に示す矢印Hの方向に回動すると、作動操作体200に押されて係止部材(クランプ)190は係止付勢バネ191に抗して矢印Gの方向に回動する。この回動で、係止部材(クランプ)190の爪193が外蓋122の係合部195から離脱し、外蓋122は開放付勢バネ186の付勢力により開放作動する。
【0084】
このように蓋閉成拘束手段の拘束解除は、電動解除手段による電動解除と指操作部196による手動解除の双方に行なうことがでるので、使い勝手が良い。
【0085】
電動解除手段は、作動操作体200の回転により外蓋122の係止が解除されたら解除駆動モータ201の運転を止める係止解除検知スイッチ202を含む係止解除検知機構を有する。
【0086】
係止解除検知機構は、解除駆動モータ201の回転軸に設けた突起カム203、係止解除検知スイッチ202、スイッチ操作押圧板204を有する。解除駆動モータ201は作動操作体200の回転により外蓋122の係止が解除された後に突起カム203がスイッチ操作押圧板204を介して係止解除検知スイッチ202をオンする。この係止解除検知スイッチ202のオンにより、解除駆動モータ201は停止する。停止指示は、係止解除検知スイッチ202のオンを受ける制御手段により行なわれる。制御手段は運転開始の指示も行なう。
【0087】
なお、突起カム203は作動操作体200と一体に形成することができる。
【0088】
さて、外蓋の開放および閉成を検知する蓋検知手段について述べる。図27〜図31を引用して述べる。
【0089】
蓋検知手段は、図29に示すところの蓋開閉検知スイッチ210と、蓋開閉検知スイッチ210の作動を操作する回動自在に支持されたスイッチレバー211を有する。また外蓋122に設けられ、スイッチレバー211を押圧操作する押圧操作突起212も蓋検知手段に含まれる。
【0090】
外蓋122が閉められると、図29に示すように、スイッチレバー211が押圧操作突起212に押されて矢印Iの方向に回動し、蓋開閉検知スイッチ210はスイッチレバー211に押されてオン作動をする。外蓋122が開かれると、押圧操作突起212によるスイッチレバー211の押圧が解かれ、蓋開閉検知スイッチ210はオフ作動をする。
【0091】
蓋開閉検知スイッチ210のオフ作動・オフ作動は、制御手段に読まれて前述した上昇手段の運転制御に繋がる。すなわち、外蓋122が開き、蓋検知手段の蓋開閉検知スイッチ210がオフ作動すると、制御手段はオフ作動の信号を受け、所定時間経過してから上昇手段が集塵部107を持ち上げる指示を行なう。
【0092】
このように蓋検知手段の検知により、外蓋122の開放に伴って、上昇手段の持ち上げ動作が自動的に行なわれる。このため、使用者は上昇手段の上昇動作指示をわざわざする煩わしさがなく、使い勝手が良い。また、制御手段は、オフ作動の信号を受け、所定時間経過して上昇手段が上昇するようにしているので、外蓋122と集塵部107の衝突を回避して円滑な集塵部の取り出しができる。
【0093】
外蓋122は、開放付勢手段の開放付勢に制動ダンパーの制動が利いた緩やかな開放動作になる。そのため、上記所定時間経過は外蓋122が開放をし終えるまでの時間長さを見込むことにより、外蓋122と集塵部107の衝突回避をより確実にすることができる。
【0094】
また、蓋検知手段と蓋閉成拘束手段及び、蓋閉成拘束手段である係止部材によって係合した状態を電動で解除する電動解除手段と手動で解除する指操作部を1つのユニットとして構成した。1つのユニットにすることで、省スペース化と、掃除機本体への組み付け性を良くする事ができる。メンテナンス時の取り付け取り外し、交換のし易さも向上した。
【0095】
外蓋閉成阻止手段について述べる。
【0096】
外蓋閉成阻止手段は、集塵部107が集塵室106内に装着されていない集塵部非装着状態では外蓋122が閉成されるのを物理的に阻止するものである。
【0097】
すなわち、図27、図28、図30、図31に示すように、外蓋閉成阻止手段は、集塵室106の前側内部に可動自在に設けた外蓋閉成阻止部材220を有する。外蓋閉成阻止部材220は、外蓋122を受け止める受止部221と摺接部222を有する。
【0098】
摺接部222には、集塵室106に出し入れする集塵部107の外側面が接離する。集塵部107が摺接部222に当接すると、外蓋閉成阻止部材220は受止部221が集塵室106の中央方向に向かう(移り行く)ように回動する。このため、外蓋122を閉じても受止部221に外蓋122の左側下縁部が受け止められて外蓋122の閉成が阻まれない。
【0099】
すなわち、外蓋閉成阻止部材220は、集塵室106に可動自在に設けられ、閉じられて来る外蓋122に当接して途中で受け止める受止部221と、集塵部107の装着、離脱に伴う接離で外蓋閉成阻止部材220を動かす摺接部222を有し、集塵部107を装着することにより、受止部221が外蓋122を受け止める位置から移り行くように外蓋閉成阻止部材220が可動する構成になっている。
【0100】
図30は、集塵室106に集塵部107が装着されていない状態を示す。集塵部107が未装着の状態では、外蓋閉成阻止部材220の受止部221は外蓋122の左側下縁部が開閉作動する軌跡上に存在する。外蓋122は受止部221で受け止められ、閉成が阻止される。
【0101】
図31は、集塵室106に集塵部107が装着されている状態を示す。集塵部107が装着された状態では、外蓋閉成阻止部材220の受止部221が外蓋122の左側下縁部が開閉作動する軌跡上に存在せず、外蓋122を閉じることができる。
【0102】
上述した蓋検知手段、蓋閉成拘束手段、電動解除手段、および外蓋閉成阻止手段に関する作用効果を列挙する。
(1).外蓋が開放されたことを検知して、所定時間経過した後に集塵部を上昇させるようにしたことで、外蓋と集塵部の衝突を回避して円滑な集塵部の取り出しができ、衝突による部品の破損や外観を損ねることのない安全で使い勝手の良い掃除機を提供できる。
(2).外蓋が完全に開放されてから集塵部を上昇するので、外蓋と集塵部の衝突をより確実に回避できる。
(3).外蓋の開閉において、開放付勢バネにより外蓋が自ら開き、制動ダンパーにより開放の勢いを減速させる外蓋の開放動作が緩やかな電気掃除機においても、上記所定時間経過を外蓋122が開放をし終えるまでの時間長さに見込むことにより、外蓋と集塵部の衝突を回避できる。
(4).蓋開閉検知スイッチを回動するスイッチレバーを介して押すことで、外蓋を勢い良く又は強く閉じられた場合でも、衝撃が直に蓋開閉検知スイッチに加わることはなく、蓋開閉検知スイッチの破損等を防げる。
【0103】
また、スイッチを露出することなく設置できるので、塵埃や液体に曝されることなく蓋開閉検知スイッチの故障を防ぐことができる。
【0104】
さらに、蓋開閉検知スイッチ自体のスイッチングストロークが微小なのに対し、回動するスイッチレバーで押すことで、外蓋開閉時のスイッチングストロークを確保できる。
(5).外蓋の開放を検知する蓋開閉検知スイッチのオフ作動の信号を受けて、電動解除手段が係止付勢バネに抗って外蓋の係止を解くことで、開放付勢バネにより外蓋が自ら開く。このため、使用者は屈んで外蓋を開ける操作が不要で煩わしさが軽減でき、使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
(6).外周上に突起を形成した棒状の作動操作体(カム)を解除駆動モータの回転軸に設け、解除駆動モータの回転駆動で突起が係止部材を押すことで、係止部材が係止付勢バネに抗って回動し、係止を解くことができる。係止部材を作動させるのに、解除駆動モータと係止部材との間に介している部品は1部品(作動操作体)のみであり、摺動等のロスを最小限に抑えることができ、部品点数も少なく、コスト低減のメリットもある。
(7).作動操作体には係止部材を押す突起カムが一体に形成しており、この突起カムは解除駆動モータの回転位置を検知する蓋開閉検知スイッチを押し、解除駆動モータの運転を止めることができる。
【0105】
これにより、常に解除駆動モータは定位置で止まり、解除にかかる時間を常に一定とすることができる。このため、解除駆動モータが過剰に回転した場合に起こりうる係止部材の半押による不完全係止の動作不良を防止できる。
(8).電動解除手段と合わせて手動解除手段を有することで、使用者の意思でいつでも外蓋を開放できる。
【0106】
また、電動解除手段が故障した場合でも、手動で係止を解除できる。外蓋を開放は手動にはなるが、掃除機として使用することができる。
(9).蓋検知手段と蓋閉成拘束手段及び、蓋閉成拘束手段である係止部材によって係止した状態を電動で解除する電動解除手段と手動で解除する手動解除手段を1つのユニットとして構成したことで、省スペース化と、掃除機本体への組み付け性を良くする事ができる。
【0107】
また、メンテナンス時の取り付け取り外し、交換のし易さも向上した。
【0108】
次に塵埃溜まり検知手段に関して説明する。図34〜図40を引用して説明する。
【0109】
集塵部107は、前述したように、旋回部127、塵埃溜部128は隣接して置かれ、外回りの外壁を含む全体が透明、または半透明の素材(プラスチック)で作られている。
【0110】
塵埃溜まり検知手段は、集塵部107が脱着自在装着される集塵室106に設けられる。塵埃溜まり検知手段は、図34〜図36に示すように、検知信号として赤外線を用いる発信部230と受信部231を有する。発信部230と受信部231は、本体上ケースまたは本体下ケースと集塵室106の壁部との間に置かれ、壁部に設けた小窓を通じて赤外線の送受信が行なわれる。小窓には細塵の侵入を防ぐレンズを設ける。
【0111】
発信部230と受信部231は、図34、図35に示すように、集塵室106の左右に対向するように置かれる。発信部230は塵埃溜部128側に、受信部231は旋回部127側に来るように置かれる。また、赤外線の送信方向は塵埃溜部128に流入した塵埃が圧縮される方向(連通口129から集塵フィルタ108へ向かう方向)を遮る方向に配置されている。電動送風機130の運転停止すると、塵埃溜部128に流入した塵埃を圧縮する力がなくなり、塵埃が連通口129側(前側)に向かって膨らんでくる。本実施例では、赤外線の送信方向を、塵埃溜部128に流入した塵埃が圧縮される方向を遮る方向に配置しているので、電動送風機130運転停止後、塵埃溜部128で膨らんだ塵埃を検知することが出来る。
【0112】
赤外線が隣接する集塵部107の塵埃溜部128と旋回部127を貫通して透過し、かつ旋回部127の中心(中心近傍を含む)を通過するように発信部230と受信部231は配置される。
【0113】
発信部230と受信部231は、図36に示すように、赤外線が集塵部107の上部から少し下がった位置(全丈の8割程度の高さ位置)を透過するような高さ位置に配置される。赤外線は旋回部127の旋回筒の少し上を横切る。
【0114】
発信部230の発信は制御手段で制御される。受信部231で受信した赤外線の信号は制御手段で処理され、集塵部107に溜まった塵埃溜まり量が把握される。制御手段は、塵埃溜まり量が所定量になると、前述した外蓋122の開放、上昇手段の運転に関する指示をプログラムに則って行なう。
【0115】
このように、集塵部107に溜まる塵埃溜まり量が所定値に達すると、外蓋122が開き、集塵部107が電動の上昇手段により自動的に持ち上げられる。塵埃溜まり量を調べたり、外蓋122を開いて集塵部107を取り出す作業が一切不要であるので、頗る使い易い電気掃除機を提供できる。
【0116】
上述した塵埃溜まり検知手段に関する作用効果を列挙する。
(1).塵埃が集塵部に溜まった際、使用者がわざわざ集塵室を覆っている外蓋を開けて集塵部を手で取り出し塵埃の溜まった量を確認しなくても、自動で塵埃の所定量を判断し集塵部を手で取り出し易い位置まで上昇して保持するため、ごみ捨てが容易に行え使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(2).塵埃溜部と旋回室を同時に赤外線を透過することで、塵埃溜部に塵埃が溜まった場合でも、旋回室に塵埃が詰まった場合でも検知することができ、使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(3).赤外線の発信部と受信部を集塵室の両側から挟み込むように配置することで、塵埃の吸い込みのバラツキに影響されずに検知精度を上げることができ、使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(4).塵埃が集塵部に溜まった際、使用者がわざわざ集塵室を覆っている外蓋を開け
て集塵部を手で取り出し、塵埃の溜まった量を確認しなくても自動で塵埃の所定量を判断し、集塵部を手で取り出し易いように外蓋が開くため、塵埃を捨てることが容易に行え使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(5).赤外線の発信側を塵埃溜部側に設けることで、旋回中の塵埃による誤検知を低減でき、確実な塵埃溜まり検知が行える使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(6).赤外線の発信側と受信部を集塵部内の旋回室の略中央部を透過することで旋回中の塵埃による誤検知を低減でき、確実な塵埃溜まり検知が行える使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
【0117】
次に制御手段、および制御フローに関して説明する。図41、図42を引用して説明する。
【0118】
まず、制御手段が含まれる制御回路について述べる。
【0119】
制御手段の主要部になるマイコン240には、商用電源241から電源回路242を介して電力が供給される。電動送風機130には、ヒューズ243、スイッチング素子(SCR)244を介した商用電源241の交流電力が供給される。スイッチング素子(SCR)244はマイコン240からの制御信号により通電をオン・オフし、電動送風機130に供給する電流を調整して電動送風機130の速度制御が行なわれる。
【0120】
表示回路245は、マイコン240の指示により電気掃除機の運転に関する種々の表示が行われる。手元スイッチ246の信号は、手元スイッチ入力回路250を介してマイコン240に入力し、電動送風機130の速度制御を含む掃除運転が行なわれる。
【0121】
集塵部上昇用のスイッチ148、係止解除検知スイッチ202、蓋開閉検知スイッチ210のオン・オフ作動にともなう信号は、スイッチ検知回路247を介してマイコン240に入力される。
【0122】
集塵部上昇用のモータ147は、集塵部上昇用モータ駆動回路248を介してマイコン240による運転制御が行なわれる。
【0123】
解除駆動モータ201は、解除用モータ駆動回路249を介してマイコン240による運転制御が行なわれる。
【0124】
発信部230はマイコン240の指示で発信する。受信部231は受信した信号をマイコン240に提供する。
【0125】
制御手段のマイコン240は、手元スイッチ246、集塵部上昇用のスイッチ148、係止解除検知スイッチ202、蓋開閉検知スイッチ210、受信部231等の信号を受け、マイコン240に構築されているプログラムに従って電動送風機130、集塵部上昇用のモータ147、解除駆動モータ201、発信部230等の運転制御や発信の制御を行なう。
【0126】
さて、制御フローに関し、図42を引用して述べる。
【0127】
ここには、塵埃溜まり検知から集塵部の上昇に至る制御フロー(自動制御時)、外蓋の手動解除から集塵部の上昇に至る制御フロー(手動操作時)を挙げた。
【0128】
まず、自動制御時について述べる。
【0129】
ステップS310で、集塵部107に溜まる塵埃溜まり量が所定値に達したのが検知される。この検知に伴い外蓋122が自動で開かれることを音声報知(ステップS311)する。この報知で使用者に外蓋122に触れないよう注意を促す。また、集塵部107の上昇にも注意させる。
【0130】
音声報知(ステップS311)を踏んで、蓋閉成拘束手段の拘束が電動解除手段で自動的に解かれ(ステップS312)、外蓋122が開かれる。外蓋122の開放が開蓋検知手段で検知(ステップS313)された後、5秒経過してから上昇手段が作動して集塵部107が持ち上げられる(ステップS314)。
【0131】
手動操作時について述べる。
【0132】
ステップS320で、手動による蓋閉成拘束手段の解除が行なわれる。外蓋122の開放に伴い開蓋検知手段による検知(ステップS321)が行なわれる。音声報知(ステップS3221)により、使用者に外蓋122に触れないよう注意を促す。また、集塵部107の上昇にも注意させる。
【0133】
音声報知(ステップS322)の2秒後に上昇手段が作動して集塵部107が持ち上げられる(ステップS323)。
【0134】
上述した制御手段、および制御フローに関する作用効果を列挙する。
(1).塵埃の溜まると集塵部が自動的に持ち上げられるので、集塵量を調べる煩わしさがなく、外蓋を開けて集塵部を引き出す手間も省かれるので、ごみ捨てが容易にできる使い勝手の良い電気掃除機である。
(2).集塵部の持ち上げは、外蓋を手動で開けても自動的に行なわれるので、自由度のある使い方ができる。
(3).外蓋の自動的な開放や集塵部の上昇に際し、音声報知による注意が促されるので、安全で使い易い。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の一実施の形態を示す電気掃除機の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体から集塵部を取り外され、上蓋が開かれた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体の断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を取り外した掃除機本体と、集塵部を並べて示して斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係わるもので、本体上ケースを取り除いて電気掃除機の外観斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係わるもので、本体上ケースを取り除き、集塵部が取り外した掃除機本体を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係わるもので、図6に示す掃除機本体から除塵ユニットを取り除かれた斜視図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部の斜視図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部の底を外側から見た図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係わるもので、図5のA−A断面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係わるもので、重い集塵部を持ち上げた状態を示す図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係わるもので、軽い集塵部を持ち上げた状態を示す図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を持ち上げる前の上昇手段(上昇機構)の状態を示す図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を持ち上げた上昇手段(上昇機構)の状態を示す図である。
【図15】本発明の一実施の形態に係わるもので、上昇手段(上昇機構)の持ち上げレバーが自重で回転して元位置に戻るところを示した図である。
【図16】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を閉じている掃除機本体の縦断面図である。
【図17】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を開いている掃除機本体の縦断面図である。
【図18】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を開いている掃除機本体を前から見た図である。
【図19】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を開き、本体ハンドルを立てた状態を示す図である。
【図20】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体の後部を下にして掃除機本体を立てた状態で外蓋を開いたところを示す図である。
【図21】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体の後部を下にして掃除機本体を立てた状態で外蓋が閉じられたところを示す図である。
【図22】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋と本体上ケースの前側から見た状態で断面した断面図である。
【図23】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が開かれた状態での制動手段を示す図である。
【図24】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が閉じられた状態での制動手段を示す図である。
【図25】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋のアーム、蓋歯車、制動ダンパー、ダンパー歯車、バネ支持軸、開放付勢バネ等の組み合わせを示す図である。
【図26】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋のアーム、蓋歯車、制動ダンパー、ダンパー歯車、バネ支持軸、開放付勢バネ等の組み合わせを図25とは異なる方向から見た図である。
【図27】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が開かれた集塵室を上から見たところを示している図である。
【図28】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が開かれた集塵室を斜め上から見たところを示している斜視図である。
【図29】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を少し開き、集塵室の内部から外側に向かって見たところを示した図である。
【図30】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に集塵部が未装着で外蓋が少し開かれているところを前側から見た図である。
【図31】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に集塵部が装着され、外蓋が少し開かれているところを前側から見た図である。
【図32】本発明の一実施の形態に係わるもので、蓋閉成拘束手段と、蓋閉成の拘束を解く電動解除手段の連携動作を示す図である。
【図33】本発明の一実施の形態に係わるもので、蓋閉成拘束手段を示す図である。
【図34】は本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に配置された塵埃溜まり検知手段を示す図である。
【図35】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に配置された塵埃溜まり検知手段の赤外線の透過を示す図である。
【図36】本発明の一実施の形態に係わるもので、図34のB−B断面図で赤外線の透過を合わせて示す。
【図37】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を斜め前方から見た斜視図である。
【図38】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部の外側を除去して旋廻部と集塵フィルタを示した斜視図である。
【図39】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を側面から見た側面図である。
【図40】本発明の一実施の形態に係わるもので、図39のA−A断面図である。
【図41】本発明の一実施の形態に係わるもので、電気掃除機の制御回路を示す図である。
【図42】本発明の一実施の形態に係わるもので、制御フローを示す図である。
【符号の説明】
【0136】
106…集塵室、130…電動送風機,100…掃除機本体、122…外蓋、182…オイルダンパ(制動ダンパー)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機本体に集塵部を着脱する際に開け閉めする回動自在なる外蓋が備わる電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機は、例えば、特許文献1(特開2007−105152号公報)、特許文献2(特開2007−89750号公報)に開示されているように、集塵室の開口部を覆う開閉自在な集塵部蓋(外蓋)を設け、この集塵部蓋(外蓋)を開放方向に付勢させる付勢手段(付勢バネ)を設けている。
【0003】
掃除機本体に溜まった塵埃を廃棄する際に、集塵部蓋(外蓋)を施錠していた尾錠(クランプ)を解除すると、付勢手段(付勢バネ)で集塵部蓋(外蓋)が全開するように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−105152号公報
【特許文献2】特開2007−89750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の電気掃除機は、集塵室内に集塵ケースを装着し、この集塵ケース内に溜まった塵埃を棄てるものや、集塵室内に集塵袋を装着し、集塵袋内に溜まった塵埃を集塵袋ごと捨てるものが一般的である。
【0006】
集塵室内から集塵ケースあるいは集塵袋を取り出す際、集塵ケースあるいは集塵袋の吸入口から塵埃が零れる可能性がある。これを防止するために、使用者は掃除機本体の後部を下にして床面に掃除機本体を立て、この状態で集塵部蓋(外蓋)を開いて集塵ケースあるいは集塵袋を取り出すようにしている。
【0007】
しかしながら、特許文献1及び2を引用して上述したように、集塵部蓋(外蓋)を開放方向に付勢させる付勢手段(付勢バネ)が設けられている。このため、上記の如く掃除機本体を立てた状態で集塵部蓋(外蓋)を開放すると、付勢手段(付勢バネ)の付勢力に加え集塵部蓋(外蓋)の自重も加わって集塵部蓋(外蓋)は勢い良く開放作動する。
【0008】
この集塵部蓋(外蓋)の開放勢いで、立てていた掃除機本体が転倒したり、集塵部蓋(外蓋)を開閉自在に支持するヒンジ部に過大な力がかかってヒンジ部が破損する等の課題があった。
【0009】
本発明は、上記の課題に対処し、集塵部蓋(外蓋)を開く際に掃除機本体が転倒したり、ヒンジ部が破損することが生じ難い電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋を備える電気掃除機において、前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、制動ダンパーによって、外蓋の開放勢が緩和されるので、掃除機本体の転倒やヒンジ部の破損が抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下本発明の実施例を添付の図面を参照し説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態を示す電気掃除機の外観斜視図である。図2は、掃除機本体から集塵部を取り外され、上蓋が開かれた状態を示す斜視図、図3は掃除機本体の断面図である。図4は集塵部を取り外した掃除機本体と、集塵部を並べて示して斜視図である。
【0014】
図5は、本体上ケースを取り除いて電気掃除機の外観斜視図である。図6は本体上ケースを取り除き、集塵部が取り外した掃除機本体を示す斜視図である。図7は図6に示す掃除機本体から除塵ユニットを取り除かれた斜視図である。図8は集塵部の斜視面図である。
【0015】
この実施の形態における電気掃除機は、図1、図2等に示すように、掃除機本体100には、ホース101の一端が接続され、ホース101の他端は手元操作管102の一端と接続されている。手元操作管102の他端には伸縮継手管103の一端が接続され、伸縮継手管103の他端には吸口104が接続されている。
【0016】
手元操作管102には、掃除機の入り切りや強弱の切り替えを行うスイッチと、運転状況等を表示する操作部が設けられている。なお、掃除機本体100と接続される側のホース101には接続部が設けられており、この接続部を掃除機本体100のホース接続口部105に接続している。
【0017】
掃除機本体100には、図2〜図8に示すように、上方に向かって開口した集塵室106と、この集塵室106の後方側に配置された電動送風機130が備えられている。電動送風機130が運転すると、吸引力が発生し、この吸引力によって吸口104から塵埃を含んだ空気を吸い込む。
【0018】
吸い込まれた含塵空気は伸縮継手管103と手元操作管102とホース101を介して掃除機本体100に吸い込まれ、集塵室106に装着された集塵部107で塵埃を捕捉(集塵)した後に空気を機外に排気する。集塵部107には、取り外し自在な集塵フィルタ108が備わる。
【0019】
掃除機本体100には、除塵ユニット109が備えられている。除塵ユニット109で集塵フィルタ108に付着する塵埃が除塵される。
【0020】
掃除機本体100は、外回りを形成する本体上ケース120と本体下ケース121と集塵室106を開け閉めする外蓋122を有する。外蓋102は掃除機本体100に回動自在に支持されている。集塵部107の着脱は、外蓋122を開いて行なう。掃除機本体100内には電動送風機130とコードリール(図示せず)とを内蔵する。
【0021】
また、本体下ケース121は、この掃除機本体100を床面に走行させるための走行車輪123と案内車輪124を備えている。さらに、本体上ケース120の上部には本体ハンドル125が回動自在に取り付けられており、本体ハンドル125を把持して掃除機本体100を持ち運ぶ事ができる。
【0022】
ここで、集塵部107を掃除機本体100に装着した際に、集塵フィルタ108の枠体と一体になった弾性シール部を設け、集塵部107と除塵ユニット109の気密が取れるようにしている。
【0023】
さらに、除塵ユニット109の上側には除塵装置126を配置している。除塵装置126に設けた除塵ばねが回転して、集塵フィルタ108を弾いて、集塵フィルタ108に堆積した塵埃を除塵する。
【0024】
集塵部107は、図35、図36、図38、図40に示すように、流入した塵埃を遠心分離作用を利用したサイクロン分離である旋回室部127、この旋回室部127で遠心分離された塵埃を溜める塵埃溜部128とを有する。旋回室部127と塵埃溜部128とは隣接して置かれ、旋回室部127と塵埃溜部128との間には連通口129が形成されている。回室部127で遠心分離された塵埃は連通口129を通って塵埃溜部128に導かれる。旋回部127、塵埃溜部128は隣接して置かれ、外回りの外壁を含む全体が透明、または半透明の素材(プラスチック)で作られている。
【0025】
この掃除機本体100に吸い込まれる塵埃気流は、ホース101を介して集塵部107に流入し、旋回部127、塵埃溜部128に分かれ溜まる。さらに塵埃と分離した空気は集塵フィルタ108を通過して電動送風機130に吸い込まれる。塵埃溜部128に流入した塵埃は、塵埃と共に流入した空気により集塵フィルタ108側に向かって圧縮される。この電動送風機130から抜けた排気となる空気は制御基板を冷却しながら排気流路を流れ、一部はコードリール(図示せず)を冷却し、機外に放出される。
【0026】
この集塵部107は、旋回部127、塵埃溜部128は隣接して置かれ、外回りの外壁を含む全体が透明、または半透明の素材(プラスチック)で作られたものである。これに代え、使い棄てできる紙パックの集塵袋を使用することも可能である。また、集塵部107の外観形状を整えることにより、外蓋122を省略することも可能である。
【0027】
次に集塵部の上昇手段(上昇機構)について説明する。主に図7、図9〜図15、図41を引用して説明する。
【0028】
上昇手段(上昇機構)は、電動により掃除機本体100の集塵室106内で集塵部107を上昇させ、集塵部107の取り出しをし易くする。
【0029】
上昇手段(上昇機構)は、図13〜図15に示すように、集塵部107を上昇させる持ち上げレバー140、および持ち上げレバー140を回動させる駆動力を回転(円運動)しながら付与する駆動ピン141を有する。
【0030】
持ち上げレバー140は支点142にシーソ動作するように回動自在に支持される。持ち上げレバー140は一方にネジ144で止められた持ち上げ板143を有する。この持ち上げ板143で集塵部107は押し上げられる。
【0031】
持ち上げ板143は、プラスチックで形成されている。持ち上げレバー140は鋼材を用いて丈夫に作られている。もちろん、持ち上げ板143を持ち上げレバー140と一つに形成することも可能である。
【0032】
持ち上げ板143は、両端側に上向きの押し上げ突起150を有する。この押し上げ突起150が集塵部107の外底面を押し、集塵部107を持ち上げる。突起150が持ち上げ板143の先端よりも支点142に近い位置に設けられているので、駆動ピン141が持ち上げレバー140に付与する駆動力の負担を軽減できる。
【0033】
駆動ピン141は駆動歯車145に設けられ、小駆動歯車146とかみ合っている。小駆動歯車146は、図7に示す集塵部上昇用のモータ147の回転軸に固定される。駆動歯車145は集塵部上昇用のモータ147により駆動される。
【0034】
駆動ピン141は持ち上げレバー140の駆動力付与側部片140Aに離間可能に摺動するように置かれる。すなわち、駆動ピン141は支点142を挟んで集塵部107を上昇させる側の反対側になる持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に離間可能に摺動するように置かれる。
【0035】
この駆動ピン141の円運動を描く回転で持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に、持ち上げレバー140が回動する駆動力が付与される。集塵部上昇用のモータ147の電動力で駆動ピン141を回し、持ち上げレバー140をシーソ動作させることにより、集塵部107を上昇させることができる。
【0036】
上昇手段(上昇機構)は電動であるので、バネ式に比べ、上昇距離、上昇速度の調整が容易である。
【0037】
図13は、集塵部107を上昇させる前の状態を示す。集塵部上昇用のモータ147の回転で駆動ピン141が時計回り方向に回転し、図14に示すように持ち上げレバー140の持ち上げ側部片が上昇して集塵部107は持ち上げられる。
【0038】
この集塵部107が持ち上げられる過程で、駆動ピン141は持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)を右側から左側に向かって摺動する。そして、図14に示す状態よりも更に駆動ピン141が回されると、上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に接していた駆動ピン141が持ち上げレバー140から離間する方向に向かう。このため、図15に示すように、持ち上げレバー140は自重により自然に反時計方向に回動して上昇する前の元位置に戻る。
【0039】
このように、駆動ピン141が持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)に離間可能に摺動する構成にしたので、集塵部107を上昇させた後は集塵部上昇用のモータ147を回転させて持ち上げレバー140を元の位置まで導く必要がなく、モータの運転制御が簡単になる。また、持ち上げレバー140の上面部位(駆動力付与側部片140Aの上面部位)は平坦面で済むので、長溝等の複雑な構成を必要とせず、生産性に適する。
【0040】
集塵部上昇用のスイッチ148は、駆動歯車145、小駆動歯車146が納まるギヤボックス149の上側に置かれる。集塵部上昇用のスイッチ148は、駆動ピン141が図13でオフ、図15でオンとなり、一回転して図13になるとオフとなり、一回転を検出することができる。
【0041】
なお、持ち上げレバー140に、更にリンクレバーを連結し、このリンクレバーで集塵部を持ち上げる構成を用いることもできる。この構成の場合には、駆動ピン141は持ち上げレバー140の下面部位と離間可能に摺動するようになる。また、持ち上げレバー140は自重で集塵部を上昇させる前の位置に戻るようになっているが、バネ等を用いて強制的に戻すような構成を採用することにより、戻り動作が確実になる。
【0042】
集塵部は、図9〜図12に示すように、レバー保持手段を有する。
【0043】
レバー保持手段は、集塵部107を上昇させた持ち上げレバー140を上昇した位置で保持し、集塵部107が元位置に降下移動するのを抑える機能をもっている。
【0044】
レバー保持手段は、集塵部107の外底面側に設けられるレバー保持部材160を有する。レバー保持部材160は持ち上げレバー140の先端部161と向き合う位置に設けられている。先端部161は持ち上げ板143に設けているが、持ち上げレバー140に形成することも可能である。
【0045】
レバー保持部材160は支軸162で集塵部107の底面に傾きが変化するように回動自在に支持されている。レバー保持部材160に設ける持ち上げレバー140の先端部161が係合する係合部163,164は、支軸162の反対側に設けられる。
【0046】
持ち上げレバー140が集塵部107を持ち上げると、図11または図12に示すように先端部161が係合部163、または係合部164に係合する。この係合で、持ち上げレバー140が突っ張り棒になって集塵した塵埃が詰まった集塵部107を元位置に降下するのを抑えることができる。
【0047】
図11は集塵部107の重さが重い場合、図12は集塵部107の重さが軽い場合である。集塵部107が重いときは、持ち上げレバー140が図12に示す位置まで集塵部107を持ち上げできないので、先端部161が係合部163に係合したところで止まる。
【0048】
このように、レバー保持手段を備えることにより、集塵部107が持ち上げた位置から降下することなく、上昇したところに保持される。このため、掃除機本体100からの上昇に合わせて集塵部107を外す煩わしさがなく、使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
【0049】
なお、集塵部107がレバー保持手段の保持で降下が抑えられている際に、前述した駆動ピン141が図13に示す位置に止まっている。集塵部107を掃除機本体100から抜き外すことにより、レバー保持手段による持ち上げレバー140の保持が解かれ、持ち上げレバー140は自重で自然に回転して元位置に戻る。
【0050】
レバー保持手段は、支軸162で回動自在に支持されたレバー保持部材160を持ち上げレバー140との係合を付勢する方向に押す付勢バネ165を有する。
【0051】
この押す付勢バネ165の付勢力で、回動したレバー保持部材を確実に回動前の位置に戻すことができ、持ち上げレバー140が浅く乗り越した時(先端部161が係合部163と係合したとき)でもレバー保持部材160と係合し易くなる。
【0052】
上述した集塵部の上昇手段(上昇機構)、およびレバー保持手段に関する作用・効果を列挙する。
(1).集塵部が電動で上昇させる上昇手段(上昇機構)を設けることで、使用者がごみ捨ての際、集塵部を取り出しやすく、使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(2).持ち上げレバーの上面にのみ駆動力を伝達するため、持ち上げレバーを下死点から上死点まで動作させる時(集塵部を持ち上げるとき)は、駆動ピンの力を確実に伝え、持ち上げレバーが上死点を越えてからは、駆動ピンの力を受けない構成とすることができる。
【0053】
これにより上死点まで上昇した集塵部を取り外した後、持ち上げレバーは、モータの駆動力を伝達していないため、異物等を挟んだ場合でも、上昇手段(上昇機構)がモータの駆動力が作用せず、破損が生じにくい。
(3).集塵部を上昇させた位置で保持するため、使用者が、ごみ捨ての際に集塵部を取り出しやすく、使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(4).集塵部側にレバー保持部材があることで上昇手段を複雑化することなく集塵部を上昇位置に留めることができる。また、レバー保持部材は集塵部の外底面に設けられているため、設置スペースを取らない使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(5).集塵部が重くなる等、上昇手段にかかる負荷が大きくなり上昇高さが低くなった場合、レバー保持部材の係合部が一段目の係合部に到達できず係合できない。しかし、複数段あれば、集塵部が重くなり、上昇高さが低い時でも係合できる位置に次の段を設けることで、集塵部を上昇させた位置で保有することができる。
(6).レバー保持部材を前記持ち上げレバーとの係合を付勢する方向に押す付勢バネで、回動したレバー保持部材を確実に回動前の位置に戻すことができ、持ち上げレバーが浅く乗り越した時でもレバー保持部材と係合し易くなる。
(7).集塵部を持ち上げる際、持ち上げレバーの支点に近い押し上げ突起に力が加わり、持ち上げレバーが回動するにつれて、先端側の押し上げ突起に力が伝達されて行くことでモータにかかる負荷を軽減することができる。
(8).持ち上げレバーと駆動ピンが離間する構成にしているため、集塵部が取り出されると、持ち上げレバーの保持が絶たれ、持ち上げレバーは、初期位置に戻ることができ、簡単な部品構成で安全かつ使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(9).上昇手段(上昇機構)のモータにより、駆動ピンの原点位置が回復できるため、確実に上昇手段を上昇前の初期状態にでき、上昇手段が1往復だけ回動するようになるので所定外の位置で止まることなく安全で使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
(10).持ち上げレバーがレバー保持部材を乗り越す際、レバー保持部材は対向に回動し上昇手段の持ち上げレバーが乗り越し易くなるため、係合がし易くなる。
【0054】
次に外蓋の開放動作に制動を加える制動ダンパー、および本体ハンドルに関して説明する。図16〜図26を引用して説明する。
【0055】
まず、本体ハンドルについて述べる。
【0056】
外蓋122は、図16〜図19等に示すように、掃除機本体100の本体上ケース120に回動自在に支持されている。外蓋122の開け閉めにより、集塵室106が開かれたり、閉じられたりする。
【0057】
外蓋122の後部側には、図16〜図19に示すように、一対のアーム170が設けられ、このアーム170に設けた回動支持軸171で外蓋122は本体上ケース120に開閉回動自在に支持される。外蓋122は、後側が回動支点になっているので、図17、図19に示すように、前側から後側に向かって立ち上がるように回動して開放する。
【0058】
一方、本体ハンドル125は、図19に示すように、ハンドル回動支持軸172で本体上ケース120に回動自在に支持される。この本体ハンドル125は、半円リング形状を有し、両端がハンドル回動支持軸172で回動支持される。本体ハンドル125は、後側から前側に向かって立ち上がるように回動する。
【0059】
本体ハンドル125のハンドル回動支持軸172と、外蓋122の回動支持軸171は隣接して置かれ、かつ外蓋122の回動支持軸171が掃除機本体100の前側に、ハンドル回動支持軸172が後側に配置される。このため、外蓋122を開いたままで、本体ハンドル本体を立てても衝突する等の干渉が生じない。
【0060】
従来の電気掃除機は、外蓋の回動支持軸が後側に、ハンドル回動支持軸が前側に配置されていた。本体ハンドルを立てた状態で、外蓋を開くと途中で本体ハンドルに衝突して外蓋を十分に開放することができない。集塵部を掃除機本体から外せないので、ゴミ捨てができなくなる。
【0061】
本発明の実施例に係る電気掃除機は、本体ハンドル本体125を立てたままでも外蓋122を全開できるので、ゴミ捨てに支障を来たすことはなく、使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
【0062】
さて、制動ダンパーについて述べる。
【0063】
回動支持軸171は、図25、図26に示すように、外蓋122のアーム170に設けられる。この回動支持軸171には蓋歯車180が設けられる。この蓋歯車180を間にして回動支持軸171の反対側には軸方向に延在するバネ支持軸181が設けられる。回動支持軸171、蓋歯車180、バネ支持軸181は軸心が同心になるように形成される。
【0064】
回動支持軸171は、端部を突き出すようにしてアーム170に固定される。回動支持軸171、蓋歯車180、バネ支持軸181は外蓋122と一緒に回転する。
【0065】
制動ダンパーはオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む。オイルダンパー182は、ダンパー部183と、ダンパー歯車184を有する。ダンパー部183部の内部には、回転する回転板が内置され、粘性の在る粘性油が充填されている。ダンパー歯車184は回転板に結合している。
【0066】
ダンパー歯車184は、蓋歯車180とかみ合っている。オイルダンパー182は制動ダンパー支持板185に固定される。ダンパー支持板185は掃除機本体100の本体上ケース120に固定される。
【0067】
つるまき状の開放付勢バネ186は、バネ支持軸181の外周に嵌めて取り付けられる。開放付勢バネ186は、一端が外蓋122のアーム170、他端が制動ダンパー支持板185に設けたバネ止め187に係止される。
【0068】
つるまき状の開放付勢バネ186は、外蓋122を開放方向に付勢する。蓋歯車180は外蓋122の開閉回動とともに回転し、その回転によってダンパー歯車184も回転する。ダンパー歯車184の回転はダンパー部183内部の回転板の制動作用により制動がかけられる。
【0069】
この制動により、開放付勢バネ186の付勢力で勢い良く開放しようとする外蓋122が開放動作が抑えられ、緩慢な開放動作になる。外蓋122の開放動作で伴う衝撃が和らげられる。
【0070】
特に、図20、図21に示すような掃除機本体100の後部が下になる縦置き状態では、外蓋122の自重も加わって外蓋122の開放は更に勢いが付くものであるが、制動ダンパーにより、緩慢な開放動作に抑えられる。これにより、掃除機本体100の転倒や外蓋122、回動支持軸171を含むヒンジ回りの損傷が免れられる安全で使い勝手の良い掃除機を提供できる。
【0071】
このオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーは、ゴム等のブレーキシューを用いた制動手段と違って制動力が変化する傾向を有する。すなわち、速度の増加に伴って制動力が増し、速度の減少すると制動が弱まる。このため、制動ダンパーを設けることで、外蓋122の開放動作不良が生じることがない。また、開放付勢バネ186のバネ力を上げる必要もない。
【0072】
また、外蓋122の回動支持軸と蓋歯車を同心的に備えることで回転範囲を小さくすることができ省スペース化が図れ、本体構成を簡素化できる。
【0073】
更に、回転板を用いた回転式のダンパーを採用することで、安定した制動力を確保できる。また、省スペース化が図れ、本体構成を簡素化できる。
【0074】
更にまた、外蓋122の回動支持軸上に開放付勢バネと蓋歯車を構成することで省スペース化が図れ、本体構成を簡素化できる。また、外蓋の回動支持軸、蓋歯車、バネ支持軸、開放付勢バネの順で配置することで、開放付勢バネにより外蓋が変形した場合でも、蓋歯車は回動支持軸にあるため影響を受けにくく、確実に制動を伝達できる。
【0075】
次に外蓋の開放検知、外蓋の自動開放等に関して説明する。図27〜図33を引用して説明する。
【0076】
開放付勢手段の開放付勢バネ186により開放が行なわれるように付勢されている外蓋122は、通常は蓋閉成拘束手段で開放が拘束されている。
【0077】
蓋閉成拘束手段は、図32、図33に示すように、外蓋122を係止する係止部材(クランプ)190と、回動自在に支持された係止部材190が外蓋122を係止した状態に付勢される係止付勢バネ191を有する。
【0078】
係止部材190は支点192で回動に支持され、一方には外蓋122を係止する爪193、他方には係止付勢バネ191を受ける受突起194を有する。爪193が図28〜図30に示す外蓋122の係合部195に係合し、開放付勢バネ186で開放付勢されている外蓋122は閉成状態に拘束される。この閉成状態の拘束は係止付勢バネ191の付勢で維持される。
【0079】
係止部材(クランプ)190は、手動で外蓋122の係止を解除できる指操作部196が備わる。指操作部196は支点197で回動自在に支持されている。指操作部196に設けた円弧面198が係止部材(クランプ)190に設けたコロ199と摺接している。
【0080】
指操作部196を図33に示す矢印Fの方向に手指で押すと、係止部材(クランプ)190は矢印Gの方向に係止付勢バネ191に抗して回動する。この回動で、係止部材(クランプ)190の爪193が外蓋122の係合部195から離脱し、外蓋122は開放付勢バネ186の付勢力により開放作動する。
【0081】
手動で蓋閉成拘束手段の拘束解除を行なう指操作部196に加え、電動の電動解除手段が備わっている。
【0082】
電動解除手段は、図29、図32に示すように、外蓋122の係止が解除されるように係止付勢バネ191に抗して係止部材190を作動させる作動操作体(カム)200と、作動操作体を回転駆動する解除駆動モータ201を有する。作動操作体200は解除駆動モータ201の回転軸に固定されている。
【0083】
作動操作体200は受突起194が存在する側になる係止部材(クランプ)190の部位に当接する位置に配置される。解除駆動モータ201の駆動で、作動操作体200が図32に示す矢印Hの方向に回動すると、作動操作体200に押されて係止部材(クランプ)190は係止付勢バネ191に抗して矢印Gの方向に回動する。この回動で、係止部材(クランプ)190の爪193が外蓋122の係合部195から離脱し、外蓋122は開放付勢バネ186の付勢力により開放作動する。
【0084】
このように蓋閉成拘束手段の拘束解除は、電動解除手段による電動解除と指操作部196による手動解除の双方に行なうことがでるので、使い勝手が良い。
【0085】
電動解除手段は、作動操作体200の回転により外蓋122の係止が解除されたら解除駆動モータ201の運転を止める係止解除検知スイッチ202を含む係止解除検知機構を有する。
【0086】
係止解除検知機構は、解除駆動モータ201の回転軸に設けた突起カム203、係止解除検知スイッチ202、スイッチ操作押圧板204を有する。解除駆動モータ201は作動操作体200の回転により外蓋122の係止が解除された後に突起カム203がスイッチ操作押圧板204を介して係止解除検知スイッチ202をオンする。この係止解除検知スイッチ202のオンにより、解除駆動モータ201は停止する。停止指示は、係止解除検知スイッチ202のオンを受ける制御手段により行なわれる。制御手段は運転開始の指示も行なう。
【0087】
なお、突起カム203は作動操作体200と一体に形成することができる。
【0088】
さて、外蓋の開放および閉成を検知する蓋検知手段について述べる。図27〜図31を引用して述べる。
【0089】
蓋検知手段は、図29に示すところの蓋開閉検知スイッチ210と、蓋開閉検知スイッチ210の作動を操作する回動自在に支持されたスイッチレバー211を有する。また外蓋122に設けられ、スイッチレバー211を押圧操作する押圧操作突起212も蓋検知手段に含まれる。
【0090】
外蓋122が閉められると、図29に示すように、スイッチレバー211が押圧操作突起212に押されて矢印Iの方向に回動し、蓋開閉検知スイッチ210はスイッチレバー211に押されてオン作動をする。外蓋122が開かれると、押圧操作突起212によるスイッチレバー211の押圧が解かれ、蓋開閉検知スイッチ210はオフ作動をする。
【0091】
蓋開閉検知スイッチ210のオフ作動・オフ作動は、制御手段に読まれて前述した上昇手段の運転制御に繋がる。すなわち、外蓋122が開き、蓋検知手段の蓋開閉検知スイッチ210がオフ作動すると、制御手段はオフ作動の信号を受け、所定時間経過してから上昇手段が集塵部107を持ち上げる指示を行なう。
【0092】
このように蓋検知手段の検知により、外蓋122の開放に伴って、上昇手段の持ち上げ動作が自動的に行なわれる。このため、使用者は上昇手段の上昇動作指示をわざわざする煩わしさがなく、使い勝手が良い。また、制御手段は、オフ作動の信号を受け、所定時間経過して上昇手段が上昇するようにしているので、外蓋122と集塵部107の衝突を回避して円滑な集塵部の取り出しができる。
【0093】
外蓋122は、開放付勢手段の開放付勢に制動ダンパーの制動が利いた緩やかな開放動作になる。そのため、上記所定時間経過は外蓋122が開放をし終えるまでの時間長さを見込むことにより、外蓋122と集塵部107の衝突回避をより確実にすることができる。
【0094】
また、蓋検知手段と蓋閉成拘束手段及び、蓋閉成拘束手段である係止部材によって係合した状態を電動で解除する電動解除手段と手動で解除する指操作部を1つのユニットとして構成した。1つのユニットにすることで、省スペース化と、掃除機本体への組み付け性を良くする事ができる。メンテナンス時の取り付け取り外し、交換のし易さも向上した。
【0095】
外蓋閉成阻止手段について述べる。
【0096】
外蓋閉成阻止手段は、集塵部107が集塵室106内に装着されていない集塵部非装着状態では外蓋122が閉成されるのを物理的に阻止するものである。
【0097】
すなわち、図27、図28、図30、図31に示すように、外蓋閉成阻止手段は、集塵室106の前側内部に可動自在に設けた外蓋閉成阻止部材220を有する。外蓋閉成阻止部材220は、外蓋122を受け止める受止部221と摺接部222を有する。
【0098】
摺接部222には、集塵室106に出し入れする集塵部107の外側面が接離する。集塵部107が摺接部222に当接すると、外蓋閉成阻止部材220は受止部221が集塵室106の中央方向に向かう(移り行く)ように回動する。このため、外蓋122を閉じても受止部221に外蓋122の左側下縁部が受け止められて外蓋122の閉成が阻まれない。
【0099】
すなわち、外蓋閉成阻止部材220は、集塵室106に可動自在に設けられ、閉じられて来る外蓋122に当接して途中で受け止める受止部221と、集塵部107の装着、離脱に伴う接離で外蓋閉成阻止部材220を動かす摺接部222を有し、集塵部107を装着することにより、受止部221が外蓋122を受け止める位置から移り行くように外蓋閉成阻止部材220が可動する構成になっている。
【0100】
図30は、集塵室106に集塵部107が装着されていない状態を示す。集塵部107が未装着の状態では、外蓋閉成阻止部材220の受止部221は外蓋122の左側下縁部が開閉作動する軌跡上に存在する。外蓋122は受止部221で受け止められ、閉成が阻止される。
【0101】
図31は、集塵室106に集塵部107が装着されている状態を示す。集塵部107が装着された状態では、外蓋閉成阻止部材220の受止部221が外蓋122の左側下縁部が開閉作動する軌跡上に存在せず、外蓋122を閉じることができる。
【0102】
上述した蓋検知手段、蓋閉成拘束手段、電動解除手段、および外蓋閉成阻止手段に関する作用効果を列挙する。
(1).外蓋が開放されたことを検知して、所定時間経過した後に集塵部を上昇させるようにしたことで、外蓋と集塵部の衝突を回避して円滑な集塵部の取り出しができ、衝突による部品の破損や外観を損ねることのない安全で使い勝手の良い掃除機を提供できる。
(2).外蓋が完全に開放されてから集塵部を上昇するので、外蓋と集塵部の衝突をより確実に回避できる。
(3).外蓋の開閉において、開放付勢バネにより外蓋が自ら開き、制動ダンパーにより開放の勢いを減速させる外蓋の開放動作が緩やかな電気掃除機においても、上記所定時間経過を外蓋122が開放をし終えるまでの時間長さに見込むことにより、外蓋と集塵部の衝突を回避できる。
(4).蓋開閉検知スイッチを回動するスイッチレバーを介して押すことで、外蓋を勢い良く又は強く閉じられた場合でも、衝撃が直に蓋開閉検知スイッチに加わることはなく、蓋開閉検知スイッチの破損等を防げる。
【0103】
また、スイッチを露出することなく設置できるので、塵埃や液体に曝されることなく蓋開閉検知スイッチの故障を防ぐことができる。
【0104】
さらに、蓋開閉検知スイッチ自体のスイッチングストロークが微小なのに対し、回動するスイッチレバーで押すことで、外蓋開閉時のスイッチングストロークを確保できる。
(5).外蓋の開放を検知する蓋開閉検知スイッチのオフ作動の信号を受けて、電動解除手段が係止付勢バネに抗って外蓋の係止を解くことで、開放付勢バネにより外蓋が自ら開く。このため、使用者は屈んで外蓋を開ける操作が不要で煩わしさが軽減でき、使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
(6).外周上に突起を形成した棒状の作動操作体(カム)を解除駆動モータの回転軸に設け、解除駆動モータの回転駆動で突起が係止部材を押すことで、係止部材が係止付勢バネに抗って回動し、係止を解くことができる。係止部材を作動させるのに、解除駆動モータと係止部材との間に介している部品は1部品(作動操作体)のみであり、摺動等のロスを最小限に抑えることができ、部品点数も少なく、コスト低減のメリットもある。
(7).作動操作体には係止部材を押す突起カムが一体に形成しており、この突起カムは解除駆動モータの回転位置を検知する蓋開閉検知スイッチを押し、解除駆動モータの運転を止めることができる。
【0105】
これにより、常に解除駆動モータは定位置で止まり、解除にかかる時間を常に一定とすることができる。このため、解除駆動モータが過剰に回転した場合に起こりうる係止部材の半押による不完全係止の動作不良を防止できる。
(8).電動解除手段と合わせて手動解除手段を有することで、使用者の意思でいつでも外蓋を開放できる。
【0106】
また、電動解除手段が故障した場合でも、手動で係止を解除できる。外蓋を開放は手動にはなるが、掃除機として使用することができる。
(9).蓋検知手段と蓋閉成拘束手段及び、蓋閉成拘束手段である係止部材によって係止した状態を電動で解除する電動解除手段と手動で解除する手動解除手段を1つのユニットとして構成したことで、省スペース化と、掃除機本体への組み付け性を良くする事ができる。
【0107】
また、メンテナンス時の取り付け取り外し、交換のし易さも向上した。
【0108】
次に塵埃溜まり検知手段に関して説明する。図34〜図40を引用して説明する。
【0109】
集塵部107は、前述したように、旋回部127、塵埃溜部128は隣接して置かれ、外回りの外壁を含む全体が透明、または半透明の素材(プラスチック)で作られている。
【0110】
塵埃溜まり検知手段は、集塵部107が脱着自在装着される集塵室106に設けられる。塵埃溜まり検知手段は、図34〜図36に示すように、検知信号として赤外線を用いる発信部230と受信部231を有する。発信部230と受信部231は、本体上ケースまたは本体下ケースと集塵室106の壁部との間に置かれ、壁部に設けた小窓を通じて赤外線の送受信が行なわれる。小窓には細塵の侵入を防ぐレンズを設ける。
【0111】
発信部230と受信部231は、図34、図35に示すように、集塵室106の左右に対向するように置かれる。発信部230は塵埃溜部128側に、受信部231は旋回部127側に来るように置かれる。また、赤外線の送信方向は塵埃溜部128に流入した塵埃が圧縮される方向(連通口129から集塵フィルタ108へ向かう方向)を遮る方向に配置されている。電動送風機130の運転停止すると、塵埃溜部128に流入した塵埃を圧縮する力がなくなり、塵埃が連通口129側(前側)に向かって膨らんでくる。本実施例では、赤外線の送信方向を、塵埃溜部128に流入した塵埃が圧縮される方向を遮る方向に配置しているので、電動送風機130運転停止後、塵埃溜部128で膨らんだ塵埃を検知することが出来る。
【0112】
赤外線が隣接する集塵部107の塵埃溜部128と旋回部127を貫通して透過し、かつ旋回部127の中心(中心近傍を含む)を通過するように発信部230と受信部231は配置される。
【0113】
発信部230と受信部231は、図36に示すように、赤外線が集塵部107の上部から少し下がった位置(全丈の8割程度の高さ位置)を透過するような高さ位置に配置される。赤外線は旋回部127の旋回筒の少し上を横切る。
【0114】
発信部230の発信は制御手段で制御される。受信部231で受信した赤外線の信号は制御手段で処理され、集塵部107に溜まった塵埃溜まり量が把握される。制御手段は、塵埃溜まり量が所定量になると、前述した外蓋122の開放、上昇手段の運転に関する指示をプログラムに則って行なう。
【0115】
このように、集塵部107に溜まる塵埃溜まり量が所定値に達すると、外蓋122が開き、集塵部107が電動の上昇手段により自動的に持ち上げられる。塵埃溜まり量を調べたり、外蓋122を開いて集塵部107を取り出す作業が一切不要であるので、頗る使い易い電気掃除機を提供できる。
【0116】
上述した塵埃溜まり検知手段に関する作用効果を列挙する。
(1).塵埃が集塵部に溜まった際、使用者がわざわざ集塵室を覆っている外蓋を開けて集塵部を手で取り出し塵埃の溜まった量を確認しなくても、自動で塵埃の所定量を判断し集塵部を手で取り出し易い位置まで上昇して保持するため、ごみ捨てが容易に行え使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(2).塵埃溜部と旋回室を同時に赤外線を透過することで、塵埃溜部に塵埃が溜まった場合でも、旋回室に塵埃が詰まった場合でも検知することができ、使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(3).赤外線の発信部と受信部を集塵室の両側から挟み込むように配置することで、塵埃の吸い込みのバラツキに影響されずに検知精度を上げることができ、使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(4).塵埃が集塵部に溜まった際、使用者がわざわざ集塵室を覆っている外蓋を開け
て集塵部を手で取り出し、塵埃の溜まった量を確認しなくても自動で塵埃の所定量を判断し、集塵部を手で取り出し易いように外蓋が開くため、塵埃を捨てることが容易に行え使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(5).赤外線の発信側を塵埃溜部側に設けることで、旋回中の塵埃による誤検知を低減でき、確実な塵埃溜まり検知が行える使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
(6).赤外線の発信側と受信部を集塵部内の旋回室の略中央部を透過することで旋回中の塵埃による誤検知を低減でき、確実な塵埃溜まり検知が行える使い勝手の良い掃除機を提供することができる。
【0117】
次に制御手段、および制御フローに関して説明する。図41、図42を引用して説明する。
【0118】
まず、制御手段が含まれる制御回路について述べる。
【0119】
制御手段の主要部になるマイコン240には、商用電源241から電源回路242を介して電力が供給される。電動送風機130には、ヒューズ243、スイッチング素子(SCR)244を介した商用電源241の交流電力が供給される。スイッチング素子(SCR)244はマイコン240からの制御信号により通電をオン・オフし、電動送風機130に供給する電流を調整して電動送風機130の速度制御が行なわれる。
【0120】
表示回路245は、マイコン240の指示により電気掃除機の運転に関する種々の表示が行われる。手元スイッチ246の信号は、手元スイッチ入力回路250を介してマイコン240に入力し、電動送風機130の速度制御を含む掃除運転が行なわれる。
【0121】
集塵部上昇用のスイッチ148、係止解除検知スイッチ202、蓋開閉検知スイッチ210のオン・オフ作動にともなう信号は、スイッチ検知回路247を介してマイコン240に入力される。
【0122】
集塵部上昇用のモータ147は、集塵部上昇用モータ駆動回路248を介してマイコン240による運転制御が行なわれる。
【0123】
解除駆動モータ201は、解除用モータ駆動回路249を介してマイコン240による運転制御が行なわれる。
【0124】
発信部230はマイコン240の指示で発信する。受信部231は受信した信号をマイコン240に提供する。
【0125】
制御手段のマイコン240は、手元スイッチ246、集塵部上昇用のスイッチ148、係止解除検知スイッチ202、蓋開閉検知スイッチ210、受信部231等の信号を受け、マイコン240に構築されているプログラムに従って電動送風機130、集塵部上昇用のモータ147、解除駆動モータ201、発信部230等の運転制御や発信の制御を行なう。
【0126】
さて、制御フローに関し、図42を引用して述べる。
【0127】
ここには、塵埃溜まり検知から集塵部の上昇に至る制御フロー(自動制御時)、外蓋の手動解除から集塵部の上昇に至る制御フロー(手動操作時)を挙げた。
【0128】
まず、自動制御時について述べる。
【0129】
ステップS310で、集塵部107に溜まる塵埃溜まり量が所定値に達したのが検知される。この検知に伴い外蓋122が自動で開かれることを音声報知(ステップS311)する。この報知で使用者に外蓋122に触れないよう注意を促す。また、集塵部107の上昇にも注意させる。
【0130】
音声報知(ステップS311)を踏んで、蓋閉成拘束手段の拘束が電動解除手段で自動的に解かれ(ステップS312)、外蓋122が開かれる。外蓋122の開放が開蓋検知手段で検知(ステップS313)された後、5秒経過してから上昇手段が作動して集塵部107が持ち上げられる(ステップS314)。
【0131】
手動操作時について述べる。
【0132】
ステップS320で、手動による蓋閉成拘束手段の解除が行なわれる。外蓋122の開放に伴い開蓋検知手段による検知(ステップS321)が行なわれる。音声報知(ステップS3221)により、使用者に外蓋122に触れないよう注意を促す。また、集塵部107の上昇にも注意させる。
【0133】
音声報知(ステップS322)の2秒後に上昇手段が作動して集塵部107が持ち上げられる(ステップS323)。
【0134】
上述した制御手段、および制御フローに関する作用効果を列挙する。
(1).塵埃の溜まると集塵部が自動的に持ち上げられるので、集塵量を調べる煩わしさがなく、外蓋を開けて集塵部を引き出す手間も省かれるので、ごみ捨てが容易にできる使い勝手の良い電気掃除機である。
(2).集塵部の持ち上げは、外蓋を手動で開けても自動的に行なわれるので、自由度のある使い方ができる。
(3).外蓋の自動的な開放や集塵部の上昇に際し、音声報知による注意が促されるので、安全で使い易い。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の一実施の形態を示す電気掃除機の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体から集塵部を取り外され、上蓋が開かれた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体の断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を取り外した掃除機本体と、集塵部を並べて示して斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係わるもので、本体上ケースを取り除いて電気掃除機の外観斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係わるもので、本体上ケースを取り除き、集塵部が取り外した掃除機本体を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係わるもので、図6に示す掃除機本体から除塵ユニットを取り除かれた斜視図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部の斜視図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部の底を外側から見た図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係わるもので、図5のA−A断面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係わるもので、重い集塵部を持ち上げた状態を示す図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係わるもので、軽い集塵部を持ち上げた状態を示す図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を持ち上げる前の上昇手段(上昇機構)の状態を示す図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を持ち上げた上昇手段(上昇機構)の状態を示す図である。
【図15】本発明の一実施の形態に係わるもので、上昇手段(上昇機構)の持ち上げレバーが自重で回転して元位置に戻るところを示した図である。
【図16】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を閉じている掃除機本体の縦断面図である。
【図17】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を開いている掃除機本体の縦断面図である。
【図18】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を開いている掃除機本体を前から見た図である。
【図19】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を開き、本体ハンドルを立てた状態を示す図である。
【図20】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体の後部を下にして掃除機本体を立てた状態で外蓋を開いたところを示す図である。
【図21】本発明の一実施の形態に係わるもので、掃除機本体の後部を下にして掃除機本体を立てた状態で外蓋が閉じられたところを示す図である。
【図22】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋と本体上ケースの前側から見た状態で断面した断面図である。
【図23】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が開かれた状態での制動手段を示す図である。
【図24】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が閉じられた状態での制動手段を示す図である。
【図25】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋のアーム、蓋歯車、制動ダンパー、ダンパー歯車、バネ支持軸、開放付勢バネ等の組み合わせを示す図である。
【図26】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋のアーム、蓋歯車、制動ダンパー、ダンパー歯車、バネ支持軸、開放付勢バネ等の組み合わせを図25とは異なる方向から見た図である。
【図27】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が開かれた集塵室を上から見たところを示している図である。
【図28】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋が開かれた集塵室を斜め上から見たところを示している斜視図である。
【図29】本発明の一実施の形態に係わるもので、外蓋を少し開き、集塵室の内部から外側に向かって見たところを示した図である。
【図30】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に集塵部が未装着で外蓋が少し開かれているところを前側から見た図である。
【図31】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に集塵部が装着され、外蓋が少し開かれているところを前側から見た図である。
【図32】本発明の一実施の形態に係わるもので、蓋閉成拘束手段と、蓋閉成の拘束を解く電動解除手段の連携動作を示す図である。
【図33】本発明の一実施の形態に係わるもので、蓋閉成拘束手段を示す図である。
【図34】は本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に配置された塵埃溜まり検知手段を示す図である。
【図35】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵室に配置された塵埃溜まり検知手段の赤外線の透過を示す図である。
【図36】本発明の一実施の形態に係わるもので、図34のB−B断面図で赤外線の透過を合わせて示す。
【図37】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を斜め前方から見た斜視図である。
【図38】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部の外側を除去して旋廻部と集塵フィルタを示した斜視図である。
【図39】本発明の一実施の形態に係わるもので、集塵部を側面から見た側面図である。
【図40】本発明の一実施の形態に係わるもので、図39のA−A断面図である。
【図41】本発明の一実施の形態に係わるもので、電気掃除機の制御回路を示す図である。
【図42】本発明の一実施の形態に係わるもので、制御フローを示す図である。
【符号の説明】
【0136】
106…集塵室、130…電動送風機,100…掃除機本体、122…外蓋、182…オイルダンパ(制動ダンパー)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋を備える電気掃除機において、
前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを備えることを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記外蓋の開放回動方向に付勢する開放付勢バネを備えたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記オイルダンパーは、ダンパー部と、ダンパー歯車を有し、
前記外蓋は、外蓋の開閉回動中心と同心的に設けられ、前記ダンパー歯車とかみ合う蓋歯車を有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
請求項3記載の電気掃除機において、
前記オイルダンパーは、前記ダンパー部内で回転する回転板と、前記ダンパー部内に充填された粘性の在る粘性油を有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項5】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記外蓋は外蓋の開閉回動中心と同心的に設けた回動支持軸と、前記回動支持軸と同心的に設けた蓋歯車と、前記蓋歯車を間にして前記回動支持軸の反対側に延在し、かつ前記回動支持軸と同心的に設けたバネ支持軸を有し、
前記オイルダンパーは、ダンパー部と、前記蓋歯車とかみ合うダンパー歯車を有し、
前記バネ支持軸の外周に装着され、前記外蓋の開放回動方向に付勢するつるまき状の開放付勢バネを有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項6】
集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋と、前記外蓋を開放回動方向に付勢する開放付勢バネと、前記掃除機本体に回動自在に支持された本体ハンドルを備える電気掃除機において、
前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを有し
前記外蓋を回動自在に支持する外蓋の回動支持軸と、本体ハンドルを回動自在に支持するハンドル回動支持軸は隣接して置かれ、かつ外蓋の回動支持軸が掃除機本体の前側、ハンドル回動支持軸が後側に配置されることを特徴とする電気掃除機。
【請求項1】
集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋を備える電気掃除機において、
前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを備えることを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記外蓋の開放回動方向に付勢する開放付勢バネを備えたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記オイルダンパーは、ダンパー部と、ダンパー歯車を有し、
前記外蓋は、外蓋の開閉回動中心と同心的に設けられ、前記ダンパー歯車とかみ合う蓋歯車を有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
請求項3記載の電気掃除機において、
前記オイルダンパーは、前記ダンパー部内で回転する回転板と、前記ダンパー部内に充填された粘性の在る粘性油を有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項5】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記外蓋は外蓋の開閉回動中心と同心的に設けた回動支持軸と、前記回動支持軸と同心的に設けた蓋歯車と、前記蓋歯車を間にして前記回動支持軸の反対側に延在し、かつ前記回動支持軸と同心的に設けたバネ支持軸を有し、
前記オイルダンパーは、ダンパー部と、前記蓋歯車とかみ合うダンパー歯車を有し、
前記バネ支持軸の外周に装着され、前記外蓋の開放回動方向に付勢するつるまき状の開放付勢バネを有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項6】
集塵室および電動送風機を有する掃除機本体と、前記集塵室を開け閉めするように前記掃除機本体に回動自在に支持されている外蓋と、前記外蓋を開放回動方向に付勢する開放付勢バネと、前記掃除機本体に回動自在に支持された本体ハンドルを備える電気掃除機において、
前記外蓋の回動に制動を加え、かつ回動の速さにともなって制動力が変わるオイルダンパーまたはエアーダンパーを含む制動ダンパーを有し
前記外蓋を回動自在に支持する外蓋の回動支持軸と、本体ハンドルを回動自在に支持するハンドル回動支持軸は隣接して置かれ、かつ外蓋の回動支持軸が掃除機本体の前側、ハンドル回動支持軸が後側に配置されることを特徴とする電気掃除機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【公開番号】特開2009−72218(P2009−72218A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−241423(P2007−241423)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(399048917)日立アプライアンス株式会社 (3,043)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(399048917)日立アプライアンス株式会社 (3,043)
【Fターム(参考)】
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