説明

電池パッケージ、電池モジュール、および電池パック

【課題】複数の電池モジュールを繋ぎ合わせて、任意の形状の電池パックを構築すること。
【解決手段】電池を内包できる電池パッケージでは、電池パッケージの外側表面に設けられた凸部と、電池パッケージの外側表面に設けられた凹部と、凸部が他の電池パッケージの凹部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される第1端子と、凹部が他の電池パッケージの凸部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される第2端子とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池パッケージ、電池モジュール、および電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の太陽電池セルブロックを連結することにより、一つの太陽電池モジュールを形成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−49268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、複数の電池モジュールを繋ぎ合わせて、任意の形状の電池パックを構築することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、電池を内包できる電池パッケージであって、電池パッケージの外側表面に設けられた凸部と、電池パッケージの外側表面に設けられた凹部と、凸部が他の電池パッケージの凹部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される第1端子と、凹部が他の電池パッケージの凸部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される第2端子とを備える。
【0006】
上記電池パッケージにおいて、複数の凸部と、複数の凸部に対応して設けられた複数の第1端子と、複数の第1端子を電気的に接続する第1配線とを備えてもよく、複数の第1端子のそれぞれは、対応する凸部が他の電池パッケージの凹部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続されてもよい。
【0007】
上記電池パッケージにおいて、複数の第1端子のそれぞれは、対応する凸部の表面に設けられてもよい。
【0008】
上記電池パッケージにおいて、複数の凹部と、複数の凹部に対応して設けられた複数の第2端子と、複数の第2端子を電気的に接続する第2配線とを備えてもよく、複数の第2端子のそれぞれは、対応する凹部が他の電池パッケージの凸部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続されてもよい。
【0009】
上記電池パッケージにおいて、複数の第2端子のそれぞれは、対応する凹部の表面に設けられてもよい。
【0010】
上記電池パッケージにおいて、電池パッケージは、略直方体の形状を有してもよく、複数の凸部は、電池パッケージの第1の面に、第1の面の中心に対して対称に設けられてもよく、複数の凹部は、第1の面と反対の第2の面に、第2の面の中心に対して対称に設けられてもよい。
【0011】
上記電池パッケージにおいて、電池パッケージは、略直方体の形状を有してもよく、複数の凸部および複数の凹部のそれぞれは、電池パッケージの異なる側面にそれぞれ設けられてもよい。
【0012】
上記電池パッケージにおいて、電池パッケージは、複数の電池を内包できてもよく、複数の電池を直列または並列に接続する第3配線をさらに備えてもよい。
【0013】
本発明の第2の態様においては、電池モジュールであって、複数の電池と、複数の電池を内包する上記電池パッケージとを備える。
【0014】
本発明の第3の態様においては、電池パックであって、上記電池モジュールを複数備える。
【0015】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】電池パッケージ100の外観の一例を示す。
【図2】電池パッケージ100の内部構成の一例を示す。
【図3】電池パック300の外観の一例を示す。
【図4】電池パック300の外観の一例を示す。
【図5】電池パック300の外観の一例を示す。
【図6】電池パッケージ600の外観の一例を示す。
【図7】電池パッケージ600の内部構成の一例を示す。
【図8】電池パック800の外観の一例を示す。
【図9】電池パック800の外観の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
図1は、電池パッケージ100の外観の一例を示す。電池パッケージ100は、直方体形状の一例としての立方体形状を有する。以降の説明では、電池パッケージ100の複数の側面のうちの、一の側面を第1側面102と示す。また、第1側面102に対向する側面を第2側面104と示す。また、第1側面102に隣接する一方の側面を第3側面106と示す。また、第1側面102に隣接する他方の側面であって、第3側面106に対向する側面を第4側面108と示す。
【0019】
電池パッケージ100の外側表面には、凸部110および凹部120が設けられている。具体的には、電池パッケージ100の複数の側面のそれぞれには、凸部110または凹部120が設けられている。凸部110は、他の電池パッケージ100の凹部120と嵌め合うことができる形状を有する。凹部120は、他の電池パッケージ100の凸部110と嵌め合うことができる形状を有する。電池パッケージ100は、凸部110および凹部120が設けられていることにより、略立方体形状を有する。
【0020】
電池パッケージ100の凸部110または凹部120と、他の電池パッケージ100の凹部120または凸部110とを嵌め合わされた場合、電池パッケージ100と他の電池パッケージ100とは、電池パッケージ100の凸部110または凹部120が設けられている側面と、他の電池パッケージ100の凹部120または凸部110が設けられている側面とが接触した状態で、繋ぎ合わされる。
【0021】
凸部110は、他の電池パッケージ100の凹部120と嵌め合わせた場合に、嵌め合わせが容易に解除されない形状を有する。同様に、凹部120は、他の電池パッケージ100の凸部110と嵌め合わせた場合に、嵌め合わせが容易に解除されない形状を有する。たとえば、本実施形態の電池パッケージ100においては、凸部110はアリ状であり、凹部120はアリ溝状である。これにより、電池パッケージ100と他の電池パッケージ100とは、互いに繋ぎ合わされた状態で確実に固定される。
【0022】
図1に示す複数の電池パッケージ100は、それぞれ、凸部110および凹部120の配置が異なる。たとえば、電池パッケージ100Aは、第1側面102および第2側面104のそれぞれに凸部110が設けられ、第3側面106および第4側面108のそれぞれに凹部120が設けられている。また、電池パッケージ100Bは、第1側面102、第3側面106、および第4側面108のそれぞれに凸部110が設けられ、第2側面104に凹部120が設けられている。
【0023】
また、電池パッケージ100Cは、第1側面102に凸部110が設けられ、第2側面104、第3側面106、および第4側面108のそれぞれに凹部120が設けられている。また、電池パッケージ100Dは、第1側面102および第4側面108に凸部110が設けられ、第2側面104および第3側面106のそれぞれに凹部120が設けられている。
【0024】
電池パッケージ100は、第1端子の一例としての+端子112および第2端子の一例としての−端子122を備える。+端子112は、凸部110が他の電池パッケージ100の凹部120に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ100の端子に電気的に接続される。−端子122は、凹部120が他の電池パッケージ100の凸部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ100の端子に電気的に接続される。
【0025】
電池パッケージ100において、+端子112は、凸部110に対応して設けられている。具体的には、+端子112は、対応する凸部110の表面に設けられている。複数の+端子112のそれぞれは、対応する凸部110が他の電池パッケージ100の凹部120に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ100の端子に電気的に接続される。なお、+端子112は、対応する凸部110が他の電池パッケージ100の凹部120に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ100の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凸部110の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0026】
電池パッケージ100において、−端子122は、凹部120に対応して設けられている。具体的には、−端子122は、対応する凹部120の表面に設けられている。複数の−端子122のそれぞれは、対応する凹部120が他の電池パッケージ100の凸部110に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ100の端子に電気的に接続される。なお、−端子122は、対応する凹部120が他の電池パッケージ100の凸部110に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ100の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凹部120の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0027】
図2は、電池モジュール200の内部構成の一例を示す。電池モジュール200は、複数の電池202と、複数の電池202を内包できる電池パッケージ100を備える。複数の電池202は、第3配線230によって直列に接続されている。複数の電池202は、第3配線230によって並列に接続されてもよい。また、電池パッケージ100が備える複数の+端子112は、第1配線210によって電気的に接続される。これにより、電池モジュール200は、いずれの+端子112が接続された場合でも、電池202が発生した電気的エネルギーを供給することができる。また、電池パッケージ100が備える複数の−端子122は、第2配線220によって電気的に接続される。これにより、電池モジュール200は、いずれの−端子122が接続された場合でも、電池202が発生した電気的エネルギーを供給することができる。
【0028】
図3〜図5は、電池パック300の外観の一例を示す。電池パック300は、電池パッケージ100を複数備える。たとえば、図3に示す電池パック300は、複数の電池パッケージ100が直列状に繋ぎ合わされている。また、図4に示す電池パック300は、複数の電池パッケージ100が環状に繋ぎ合わされている。また、図5に示す電池パック300は、複数の電池パッケージ100が階段状に繋ぎ合わされている。いずれの電池パック300においても、複数の電池パッケージ100は、電気的に直列に接続されている。
【0029】
たとえば、電池パック300からの電気エネルギーの供給を受ける装置は、当該装置の+端子を末端の電池パッケージ100の+端子112である端子302に接続し、当該装置の−端子を他の末端の電池パッケージ100の−端子122である端子304に接続することにより、電池パック300から電気的エネルギーを得ることができる。この場合、上記装置は、上記装置の+端子が設けられているコネクタを、末端の電池パッケージ100の凸部110に嵌め合わせることで、当該装置の+端子を末端の電池パッケージ100の+端子112に接続し、上記装置の−端子が設けられているコネクタを、他の末端の電池パッケージ100の凹部120に嵌め合わせることで、当該装置の−端子を他の末端の電池パッケージ100の−端子122に接続してもよい。
【0030】
なお、図4に示す電池パック300において、繋ぎ合わせ面400では、電池パッケージ100同士は繋ぎ合わされているが、電気的には接続されていない。電池パッケージ100は、端子が設けられていない側面を有してもよい。これにより、繋ぎ合わせ面400のように、電気的な接続をおこなわずに、電池パッケージ同士を繋ぎ合わせることができる。
【0031】
本実施形態の電池パッケージ100によれば、側面に他の電池パッケージ100を繋ぎ合わせることができるので、複数の電池パッケージ100を繋ぎ合わせることで、任意の形状の電池パック300を構築することができる。また、凸部110および凹部120の位置に対応して、+端子112および−端子122が設けられているので、凸部110と凹部120とを嵌め合わせることで、複数の電池パッケージ100を繋ぎあわせることができるだけでなく、複数の電池パッケージ100を電気的に接続することができる。また、凸部110に設ける端子を+端子112に限定し、凹部120に設ける端子を−端子122に限定しているので、同じ電極同士が接続されることを防ぐことができる。
【0032】
図6は、電池パッケージ600の外観の一例を示す。電池パッケージ600は、直方体形状を有する。電池パッケージ600の外側表面には、凸部610および凹部620が設けられている。具体的には、電池パッケージ600の上面602には、複数の凸部610が設けられている。また、電池パッケージ600の下面604には、複数の凹部620が設けられている。凸部610は、他の電池パッケージ600の凹部620と嵌め合うことができる形状を有する。凹部620は、他の電池パッケージ600の凸部610と嵌め合うことができる形状を有する。
【0033】
電池パッケージ600の凸部610または凹部620と、他の電池パッケージ600の凹部620または凸部610とを嵌め合わされた場合、電池パッケージ600と他の電池パッケージ600とは、電池パッケージ600の凸部610または凹部620が設けられている側面と、他の電池パッケージ600の凹部620または凸部610が設けられている側面とが接触した状態で、繋ぎ合わされる。
【0034】
凸部610は、他の電池パッケージ600の凹部620と嵌め合わせた場合に、嵌め合わせが容易に解除されない形状を有する。同様に、凹部620は、他の電池パッケージ600の凸部610と嵌め合わせた場合に、嵌め合わせが容易に解除されない形状を有する。たとえば、本実施形態の電池パッケージ600においては、凸部610はダボ状であり、凹部620はダボ穴状である。これにより、電池パッケージ600と他の電池パッケージ600とは、互いに繋ぎ合わされた状態で確実に固定される。
【0035】
図6に示す複数の電池パッケージ600は、上面602および下面604に平行な面の断面形状が異なる。たとえば、電池パッケージ600Aおよび電池パッケージ600Bは、上記断面形状が、略正方形状を有する。一方、電池パッケージ600Cは、上記断面形状が、長方形状を有する。
【0036】
また、図6に示す複数の電池パッケージ600は、および凸部610および凹部620の数が異なる。たとえば、電池パッケージ600Aおよび電池パッケージ600Bにおいては、上面602に、上面602の中心を対称に4つの凸部610が設けられ、下面604に、下面604の中心を対称に4つの凹部620が設けられている。一方、電池パッケージ600Cにおいては、上面602に、上面602の中心を対称に8つの凸部610が設けられ、下面604に、下面604の中心を対称に8つの凹部620が設けられている。
【0037】
電池パッケージ600は、第1端子の一例としての+端子612および第2端子の一例としての−端子622を備える。
【0038】
電池パッケージ600Aおよび電池パッケージ600Cにおいては、+端子612は、凸部610が他の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。−端子622は、凹部620が他の電池パッケージ600の凸部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。
【0039】
電池パッケージ600Aおよび電池パッケージ600Cにおいて、+端子612は、凸部610に対応して設けられている。具体的には、+端子612は、対応する凸部610の表面に設けられている。複数の+端子612のそれぞれは、対応する凸部610が他の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。なお、+端子612は、対応する凸部610が他の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凸部610の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0040】
電池パッケージ600Aおよび電池パッケージ600Cにおいて、−端子622は、凹部620に対応して設けられている。具体的には、−端子622は、対応する凹部620の表面に設けられている。複数の−端子622のそれぞれは、対応する凹部620が他の電池パッケージ600の凸部610に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。なお、−端子622は、対応する凹部620が他の電池パッケージ600の凸部610に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凹部620の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0041】
一方、電池パッケージ600Bにおいては、+端子612は、凸部610に対応して設けられている。具体的には、+端子612は、対応する凸部610の表面に設けられている。凸部610の表面に設けられている+端子612のそれぞれは、対応する凸部610が他の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。なお、凸部610に対応する+端子612は、対応する凸部610が他の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凸部610の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0042】
また、+端子612は、凹部620にも対応して設けられている。具体的には、+端子612は、対応する凹部620の表面にも設けられている。凹部620の表面に設けられている+端子612のそれぞれは、対応する凹部620が他の電池パッケージ600の凸部610に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。なお、凹部620に対応する+端子612は、対応する凹部620が他の電池パッケージ600の凸部610に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凹部620の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0043】
また、電池パッケージ600Bにおいては、−端子622は、凹部620に対応して設けられている。具体的には、−端子622は、対応する凹部620の表面に設けられている。凹部620の表面に設けられている−端子622のそれぞれは、対応する凹部620が他の電池パッケージ600の凸部610に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。なお、凹部620に対応する−端子622は、対応する凹部620が他の電池パッケージ600の凸部610に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凹部620の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0044】
また、−端子622は、凸部610にも対応して設けられている。具体的には、−端子622は、対応する凸部610の表面にも設けられている。凸部610の表面に設けられている−端子622のそれぞれは、対応する凸部610が他の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続される。なお、凸部610に対応する−端子622は、対応する凸部610が他の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わされた場合に、他の電池パッケージ600の端子に電気的に接続されることができる場所であれば、対応する凸部610の表面以外の場所に設けられてもよい。
【0045】
電池パッケージ600Bにおいては、+端子612が設けられている凸部610と、−端子622が設けられている凸部610とでは、形状が異なる。また、電池パッケージ600Bにおいては、+端子612が設けられている凹部620と、−端子622が設けられている凹部620とでは、形状が異なる。+端子612が設けられている凸部610は、−端子622が設けられている凹部620と嵌め合うことができる形状を有する。+端子612が設けられている凹部620は、−端子622が設けられている凸部610と嵌め合うことができる形状を有する。具体的には、+端子612が設けられている凸部610および−端子622が設けられている凹部620は、円柱形状を有する。一方、+端子612が設けられている凹部620および−端子622が設けられている凸部610は、角柱形状を有する。
【0046】
図7は、電池モジュール700の内部構成の一例を示す。電池モジュール700は、複数の電池702と、複数の電池702を内包できる電池パッケージ600を備える。複数の電池702は、第3配線730によって直列に接続されている。複数の電池702は、第3配線730によって並列に接続されてもよい。
【0047】
電池パッケージ600が備える複数の+端子612は、第1配線710によって電気的に接続される。これにより、電池モジュール700は、いずれの+端子612が接続された場合でも、電池702が発生した電気的エネルギーを供給することができる。電池モジュール700は、複数の凸部610のそれぞれを、他の電池モジュール700の凹部620に嵌め合わせることができ、この場合、一部の凸部610における+端子612の接続状態が悪い場合でも、他の凸部610における+端子612が接続されていることで、確実に電池モジュール700同士を電気的に接続することができる。
【0048】
電池パッケージ600が備える複数の−端子622は、第2配線720によって電気的に接続される。これにより、電池モジュール700は、いずれの−端子622が接続された場合でも、電池702が発生した電気的エネルギーを供給することができる。電池モジュール700は、複数の凹部620のそれぞれを、他の電池モジュール700の凸部610に嵌め合わせることができ、この場合、一部の凹部620における−端子622の接続状態が悪い場合でも、他の凹部620における−端子622が接続されていることで、確実に電池モジュール700同士を電気的に接続することができる。
【0049】
図8および図9は、電池パック800の外観の一例を示す。電池パック800は、電池パッケージ600を複数備える。複数の電池パッケージ600は、電気的に直列に接続されている。
【0050】
たとえば、図8に示す電池パック800は、複数の電池パッケージ600が重ねて繋ぎ合わされている。具体的には、下段の電池パッケージ600の上面に設けられた4つの凸部610と、中段の電池パッケージ600の下面604に設けられた4つの凹部とが嵌め合わされることで、下段の電池パッケージ600と中段の電池パッケージ600とが重ねて繋ぎ合わされている。さらに、中段の電池パッケージ600の上面に設けられた4つの凸部610と、上段の電池パッケージ600の下面604に設けられた4つの凹部620とが嵌め合わされることで、中段の電池パッケージ600と上段の電池パッケージ600とが重ねて繋ぎ合わされている。なお、少なくとも、電池パッケージ600の上面に設けられた1つの凸部610と、他の電池パッケージ600の下面604に設けられた1つの凹部620とが嵌め合わされることで、電池パッケージ600と他の電池パッケージ600とを重ねて繋ぎ合わすことができる。
【0051】
たとえば、図8に示す電池パック800からの電気エネルギーの供給を受ける装置は、当該装置の+端子を上段の電池パッケージ600の+端子112に接続し、当該装置の−端子を下段の電池パッケージ600の−端子122に接続することにより、電池パック800から電気的エネルギーを得ることができる。この場合、上記装置は、上記装置の+端子が設けられているコネクタを、上段の電池パッケージ600の凸部610に嵌め合わせることで、当該装置の+端子を上段の電池パッケージ600の+端子112に接続し、上記装置の−端子が設けられているコネクタを、下段の電池パッケージ600の凹部620に嵌め合わせることで、当該装置の−端子を下段の電池パッケージ600の−端子122に接続してもよい。
【0052】
また、図9に示す電池パック800は、並設された複数の電池パッケージ600に対して、一つの電池パッケージ600が重ねて繋ぎ合わされている。具体的には、下段の電池パッケージ600の上面602に設けられた、−端子622が設けられている2つの凸部610と、上段の電池パッケージ600の下面604に設けられた、+端子612が設けられている2つの凹部620とが嵌め合わされることで、下段の電池パッケージ600と上段の電池パッケージ600とが重ねて繋ぎ合わされている。さらに、上段の電池パッケージ600の下面604に設けられた、−端子622が設けられている2つの凹部620と、他の下段の電池パッケージ600の上面602に設けられた、+端子612が設けられている2つの凸部610とが嵌め合わされることで、上段の電池パッケージ600と他の下段の電池パッケージ600とが重ねて繋ぎ合わされている。
【0053】
たとえば、図9に示す電池パック800からの電気エネルギーの供給を受ける装置は、当該装置の+端子を下段の電池パッケージ600の+端子112に接続し、当該装置の−端子を他の下段の電池パッケージ600の−端子122に接続することにより、電池パック800から電気的エネルギーを得ることができる。この場合、上記装置は、上記装置の+端子が設けられているコネクタを、下段の電池パッケージ600の+端子112が設けられている凸部610または凹部620に嵌め合わせることで、当該装置の+端子を下段の電池パッケージ600の+端子112に接続し、上記装置の−端子が設けられているコネクタを、他の下段の電池パッケージ600の−端子122が設けられている凸部610または凹部620に嵌め合わせることで、当該装置の−端子を他の下段の電池パッケージ600の−端子122に接続してもよい。
【0054】
本実施形態の電池パッケージ600によれば、上面602および下面604に他の電池パッケージ600を繋ぎ合わせることができるので、複数の電池パッケージ600を繋ぎ合わせることにより、任意の形状の電池パックを構築することができる。また、凸部610および凹部620の位置に対応して、+端子612および−端子622が設けられているので、凸部610と凹部620とを嵌め合わせるだけで、複数の電池パッケージ600を繋ぎあわせることができるだけでなく、複数の電池パッケージ600を電気的に接続することができる。また、+端子612が設けられている凸部610、−端子622が設けられている凸部610、+端子612が設けられている凹部620、および−端子622が設けられている凹部620をそれぞれ設けた場合、+端子612が設けられている凸部610と+端子612が設けられている凹部620との形状を異ならせ、−端子622が設けられている凸部610と+端子612が設けられている凹部620との形状を異ならせているので、同じ電極同士が接続されることを防ぐことができる。
【0055】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0056】
100 電池パッケージ、102 第1側面、104 第2側面、106 第3側面、108 第4側面、110 凸部、120 凹部、112 +端子、122 −端子、200 電池モジュール、202 電池、210 第1配線、220 第2配線、230 第3配線、300 電池パック、302 端子、304 端子、400 繋ぎ合わせ面、600 電池パッケージ、602 上面、604 下面、610 凸部、620 凹部、612 +端子、622 −端子、700 電池モジュール、702 電池、710 第1配線、720 第2配線、730 第3配線、800 電池パック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池を内包できる電池パッケージであって、
前記電池パッケージの外側表面に設けられた凸部と、
前記電池パッケージの外側表面に設けられた凹部と、
前記凸部が他の電池パッケージの凹部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される第1端子と、
前記凹部が他の電池パッケージの凸部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される第2端子と
を備える電池パッケージ。
【請求項2】
複数の前記凸部と、
前記複数の凸部に対応して設けられた複数の前記第1端子と、
前記複数の第1端子を電気的に接続する第1配線と
を備え、
前記複数の第1端子のそれぞれは、対応する前記凸部が他の電池パッケージの凹部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される請求項1に記載の電池パッケージ。
【請求項3】
前記複数の第1端子のそれぞれは、対応する前記凸部の表面に設けられる請求項2に記載の電池パッケージ。
【請求項4】
複数の前記凹部と、
前記複数の凹部に対応して設けられた複数の前記第2端子と、
前記複数の第2端子を電気的に接続する第2配線と
を備え、
前記複数の第2端子のそれぞれは、対応する前記凹部が他の電池パッケージの凸部に嵌め合わされた場合、当該他の電池パッケージの端子に電気的に接続される請求項2または3に記載の電池パッケージ。
【請求項5】
前記複数の第2端子のそれぞれは、対応する前記凹部の表面に設けられる請求項4に記載の電池パッケージ。
【請求項6】
前記電池パッケージは、略直方体の形状を有し、
前記複数の凸部は、前記電池パッケージの第1の面に、前記第1の面の中心に対して対称に設けられ、
前記複数の凹部は、前記第1の面と反対の第2の面に、前記第2の面の中心に対して対称に設けられている請求項5に記載の電池パッケージ。
【請求項7】
前記電池パッケージは、略直方体の形状を有し、
前記複数の凸部および前記複数の凹部のそれぞれは、前記電池パッケージの異なる側面にそれぞれ設けられる請求項5に記載の電池パッケージ。
【請求項8】
前記電池パッケージは、複数の電池を内包でき、
前記複数の電池を直列または並列に接続する第3配線
をさらに備える請求項1から7に電池パッケージ。
【請求項9】
複数の電池と、
前記複数の電池を内包する請求項1から8のいずれかに記載の電池パッケージと
を備える電池モジュール。
【請求項10】
請求項9に記載の電池モジュールを複数備える電池パック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−232102(P2010−232102A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80598(P2009−80598)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【出願人】(000000147)伊藤忠商事株式会社 (43)
【Fターム(参考)】