説明

電源回路

【課題】 待機状態において待機電源回路からの電圧が制御手段を動作させるための電圧以下である場合にも、制御手段を動作させるための電圧を制御手段に供給すること。
【解決手段】 電源回路1は、通常動作状態においてマイコン5を動作させる電圧を生成する主電源回路3と、待機状態においてマイコン5を動作させる電圧を生成する待機電源回路と、オフ状態になることにより主電源回路3をオフ状態にし、オン状態になることにより主電源回路3をオン状態にする切換回路13と、待機状態において、待機電源回路2からの電圧が閾値電圧以下であるか否かを検出すると共に、待機電源回路2からの電圧が閾値電圧以下であることを検出した際に切換回路13をオン状態に制御し、待機電源回路2からの電圧が閾値電圧より大きいことを検出した際に切換回路13をオフ状態に制御する電圧検出回路6とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、待機電源回路と主電源回路とを備える電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
マイコンを備える電子機器において、待機状態においてはマイコンに待機電源回路から電圧を供給し、通常動作状態においてはマイコンに主電源回路(及び待機電源回路)から電圧を供給する。ここで、待機状態において、待機電源回路に供給される入力電圧が低電圧であり、待機電源回路からの電圧が低電圧である場合には、マイコンを動作させるために必要な電圧をマイコンに供給できないという問題がある。
【0003】
【特許文献1】特開2004−328958号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、待機状態において待機電源回路からの電圧が制御手段を動作させるための電圧以下である場合にも、制御手段を動作させるための電圧を制御手段に供給できる電源回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の好ましい実施形態による電源回路は、入力電圧が与えられ、通常動作状態において制御手段を動作させる電圧を生成する主電源回路と、前記入力電圧が与えられ、待機状態において前記制御手段を動作させる電圧を生成する待機電源回路と、オフ状態になることにより前記主電源回路をオフ状態にし、オン状態になることにより前記主電源回路をオン状態にする切換回路と、待機状態において、前記待機電源回路からの電圧が閾値電圧以下であるか否かを検出すると共に、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧以下であることを検出した際に前記切換回路をオン状態に制御し、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧より大きいことを検出した際に前記切換回路をオフ状態に制御する電圧検出回路とを備える。
【0006】
待機状態において、待機電源回路からの電圧が閾値電圧以下であり、低電圧であることが検出されると、待機状態であるにも関わらず、主電源回路がオン状態にされる。その結果、主電源回路からの電圧が制御手段に供給され、制御手段を動作させるための電圧を主電源回路及び待機電源回路から供給することができる。
【0007】
好ましい実施形態においては、前記切換回路が、前記主電源回路をオン状態又はオフ状態に制御するリレースイッチを含み、前記リレースイッチをオン状態又はオフ状態に制御するトランジスタをさらに備え、前記電圧検出回路が、前記待機電源回路からの電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧以下である際に、前記トランジスタの制御電極に前記リレースイッチをオン状態にするための信号を供給し、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧より大きい際に、前記トランジスタの制御電極に前記リレースイッチをオフ状態にするための信号を供給するコンパレータを含む。
【0008】
本発明の別の好ましい実施形態による電源回路は、入力電圧が与えられ、通常動作状態において制御手段を動作させる電圧を生成する主電源回路と、前記入力電圧が与えられ、待機状態において前記制御手段を動作させる電圧を生成する待機電源回路と、オフ状態になることにより前記主電源回路をオフ状態にし、オン状態になることにより前記主電源回路をオン状態にする切換回路と、待機状態において、前記待機電源回路からの電圧が低電圧であるか否かを検出すると共に、前記待機電源回路からの電圧が低電圧であることを検出した際に前記切換回路をオン状態に制御し、前記待機電源回路からの電圧が低電圧でないことを検出した際に前記切換回路をオフ状態に制御する電圧検出回路とを備える。
【発明の効果】
【0009】
待機状態において、待機電源回路からの電圧が制御手段を動作させるための電圧以下である場合にも、主電源回路から制御手段を動作させるための電圧を制御手段に供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、本発明の好ましい実施形態による電源回路1を示す概略回路図である。電源回路1は、待機電源回路2、主電源回路3、マイコン用電源回路4、制御手段5、電圧検出回路6及びリセット回路7を備える。なお、マイコン用電源回路4及びリセット回路7は本発明にとって必須の構成ではない。
【0011】
待機電源回路2は、主に待機状態(スタンバイ状態)の時に、制御手段(例えばマイコン)5、及び/又は、図示しないマイコン5の周辺回路(例えば、リモコン信号受信回路および表示回路等)に電圧を供給するための回路である。待機電源回路2は、トランス8および整流回路9を含む。トランス8は、一次巻線が商用交流電源に接続され(入力交流電圧が与えられ)、一次巻線と二次巻線との巻数比に基づいて入力交流電圧を所定の電圧に変換して整流回路9に与える。整流回路9は、トランス8からの電圧を整流及び平滑して直流電圧を生成する。整流回路9は、全波整流回路D1及びコンデンサC1を含む。コンデンサC1は、主に待機状態の時にマイコン5に与えるための電圧を充電するものである。
【0012】
主電源回路3は、通常動作状態(電源オン状態)の際に、マイコン5、及び、電源回路1の出力端に接続される主回路10(電源供給先の回路であり例えばアンプ回路等)に電圧を供給するための回路である。主電源回路3は、トランス11および整流回路12を備えている。トランス11は、商用交流電源に接続され(入力交流電圧が与えられ)、一次巻線と二次巻線との巻数比に基づいて、入力交流電圧を所定の電圧に変換して整流回路12に与える。整流回路12は、トランス11からの電圧を整流および平滑して、直流電圧を生成する。整流回路12は、全波整流回路D2およびコンデンサC2を含む。コンデンサC2は、主回路10及びマイコン5に与えるための電圧を充電するので、容量が大きいものが採用されている。
【0013】
トランス11の一次側には切換回路13が設けられている。切換回路13は、主電源回路3のオン状態、及び、オフ状態を切り換えるものであり、代表的にはリレー回路が採用されている。リレー回路13は、スイッチ13A及び巻線13Bを含む。スイッチ13Aは、一端が商用交流電源とトランス8との間に、他端がトランス11に接続されている。すなわち、主電源回路3はスイッチ13Aの後段に、待機電源回路2はスイッチ13Aの前段に接続されている。スイッチ13Aをオフ状態にすると、主電源回路3のみがオフ状態になり、待機電源回路2はオン状態を維持する。巻線13Bの一端は整流回路9の出力端に接続され、他端はリレードライブ用のトランジスタQ1のコレクタに接続されている。トランジスタQ1は、ベースがダイオードD7を介してマイコン5の主電源制御端子5bに接続され、かつ、ダイオードD8を介して電圧検出回路6の出力端に接続され、エミッタが接地されている。
【0014】
マイコン用電源回路4は、待機電源回路2、及び/又は、主電源回路3からの電圧を受けて、マイコン5に定電圧を与える回路である。マイコン用電源回路4は、ダイオードD3、D4、コンデンサC3及び安定化回路14を備える。コンデンサC3にはマイコン5に与えるための電圧が充電される。安定化回路14は、コンデンサC3からの電圧が与えられ、マイコン5の動作に必要な安定化直流電圧を生成する。安定化回路14の出力端は、マイコン5の電圧入力端子5a、電圧検出回路6及びリセット回路7に接続されている。
【0015】
制御手段5は、電源回路1から電源電圧が供給される電子機器全体を制御するものであり、代表的にはマイコン(micro computer)が採用され得る。マイコン5は、ユーザ操作によって待機状態に移行する指示がリモコン等を介して入力されたとき、主電源回路3をオフ状態に制御する。具体的には、マイコン5は、リレー回路13をオフ状態にするための信号(例えば、ローレベルの電圧)を出力する。一方、マイコン5は、ユーザ操作によって通常動作状態に移行する指示がリモコン等を介して入力されたとき、主電源回路3をオン状態に制御する。具体的には、マイコン5は、リレー回路13をオン状態にするための信号(例えば、ハイレベルの電圧)を出力する。
【0016】
マイコン5は、電圧入力端子5a、及び、主電源制御端子5bを含む。電圧入力端子5aは、マイコン用電源回路4からマイコン5を動作するために必要な電圧が与えられる端子である。主電源制御端子5bは、主電源回路3をオン状態又はオフ状態に制御するための信号を出力する端子である。マイコン5は、主電源回路3をオン状態に制御する際に、主電源制御端子5bからハイレベルの信号を出力し、主電源回路3をオフ状態に制御する際に、主電源制御端子5bからローレベルの信号を出力する。
【0017】
電圧検出回路6は、待機電源回路2からの電圧が低電圧であるか否か(閾値電圧以下であるか否か)を検出し、低電圧であることを検出した際に、主電源回路3がオン状態になるように制御する。詳細には、電圧検出回路6は、低電圧であることを検出した際にトランジスタQ1をオン状態にするためのハイレベルの信号を出力し、低電圧であることを検出しない際にトランジスタQ1をオン状態にするためのハイレベルの信号を出力しない(すなわち、ローレベルの信号を出力する)。その結果、待機状態の時に、待機電源回路2の電圧が低電圧になり、マイコン5を動作するために必要な電圧をマイコン5に供給できない場合には、主電源回路3がオン状態に制御されることにより、主電源回路3からマイコン5を動作するために必要な電圧をマイコン5に供給することができる。
【0018】
電圧検出回路6は、ダイオードD5、D6、抵抗R1〜R6、コンデンサC4及びコンパレータ15を含む。ダイオードD5及びD6の各アノードは、トランス8の2次巻線の両端にそれぞれ接続され、各カソードはコンデンサC4の一端と抵抗R1の一端とに接続されている。コンデンサC4の他端は接地電位に接続され、抵抗R1の他端は抵抗R2の一端とコンパレータ15の反転入力端子とに接続されている。抵抗R2の他端は接地電位に接続されている。コンパレータ15の非反転入力端子は、抵抗R3を介して安定化回路14の出力端に接続され、抵抗R4を介して接地電位に接続され、抵抗R5及びR6を介して安定化回路14の出力端に接続され、かつ、リセット回路7の出力に接続されている。コンパレータ15の出力端は、抵抗R5とR6との接続端に接続され、かつ、ダイオードD8のアノードに接続されている。
【0019】
コンパレータ15の非反転入力端子にはマイコン用電源回路4からの電圧(例えば、約3.3V)を抵抗R3及びR4で分圧した電圧が閾値電圧VREFとして供給される。コンパレータ15の反転入力端子には、待機電源回路2からの電圧がダイオードD5及びD6,コンデンサC4によって整流され、かつ、抵抗R1及びR2によって電圧値が調整された電圧が供給される。
【0020】
コンパレータ15は、反転入力端子に入力される電圧が非反転入力端子に入力される閾値電圧VREFよりも大きい場合には、待機電源回路2からの電圧が閾値電圧よりも大きいので、低電圧であることを検出せず、ダイドオードD8を介してローレベルの電圧をトランジスタQ1のベースに供給する。その結果、リレースイッチ13Aがオフ状態に制御され、主電源回路3がオフ状態に制御される。一方、コンパレータ15は、反転入力端子に入力される電圧が非反転入力端子に入力される閾値電圧VREF以下である場合には、待機電源回路2からの電圧が閾値電圧以下であるので、待機電源回路2からの電圧が低電圧であることを検出し、ダイドオードD8を介してハイレベルの電圧をトランジスタQ1のベースに供給する。その結果、リレースイッチ13Aがオン状態に制御され、主電源回路3がオン状態に制御される。
【0021】
リセット回路7は、電子機器のACプラグがコンセントに挿入され、交流電源が入力開始された直後には、コンパレータ15の非反転入力端子にローレベルの信号を供給することによってコンパレータ15の動作を停止し、コンパレータ15からハイレベルの信号が出力されることを防止する。また、リセット回路7は、交流電源が入力開始された時から安定化回路14の出力電圧が所定電圧以上になった際に、コンパレータ15の非反転入力端子にローレベルの信号を供給しないようになる。その結果、安定化回路14からの電圧が抵抗R3及びR4によって分圧された電圧がコンパレータ15の非反転入力端子に供給されることになり、コンパレータ15がハイレベルの信号を出力することが許可される。リセット回路7の入力は安定化回路14の出力に接続され、リセット回路7の出力はコンパレータ15の非反転入力端子に接続されている。
【0022】
以上の構成を有する電源回路1について、その動作を説明する。図2は第1実施例による電源回路1の各点における波形を示すタイムチャートであり、図2の各符号は図1の各符号を付した点における電圧波形を示している。
【0023】
時刻t1において、電子機器のACプラグがコンセントに挿入されると、電圧検出回路6のA点電圧(コンパレータ15の反転入力端子の入力電圧)がトランス8の二次巻線の電圧の上昇に併せて上昇開始する。なお、時刻t1〜t6まではマイコン5の主電源制御端子5bの出力がローレベル(E点電圧参照。)であり、待機状態である。一方、時刻t6以降はマイコン5の主電源制御端子5bの出力がハイレベル(E点電圧参照。)であり、通常動作状態である。
【0024】
時刻t2において、A点電圧が閾値電圧VREFの値を上回る。ここで、時刻t3までは、リセット回路7の出力電圧(B点電圧)がローレベルであるので、コンパレータ15の非反転入力端子の電圧はローレベルであり、その結果、A点電圧が閾値電圧以下であってもで、コンパレータ15はハイレベルの信号を出力せずローレベルのままである(C点電圧参照)。
【0025】
時刻t3になると(時刻t3は、例えば、安定化回路14の出力電圧が所定電圧以上になった後、リセット回路7の遅延時間経過した時刻)リセット回路7はコンパレータ15の非反転入力端子にローレベルの電圧を供給しなくなる(B点電圧参照)。その結果、コンパレータ15の非反転入力端子には閾値電圧VREFが供給されるようになる。
【0026】
時刻t3〜t4において、A点電圧は閾値電圧VREFよりも大きいので、コンパレータ15の出力電圧(C点電圧参照)はローレベルを維持する。その結果、トランジスタQ1は、ベース電圧がローレベル(D点電圧参照)を維持するのでオフ状態になっており、巻線13Bに電流が流れず、スイッチ13Aがオフ状態であり、主電源回路3はオフ状態になっている。従って、待機電源回路2からの電圧が低電圧でない場合には、待機状態においては主電源回路3がオフ状態にされている。
【0027】
時刻t4になると(時刻t4〜t5においては)、A点電圧が閾値電圧以下になるので、コンパレータ15の出力電圧(C点電圧参照)はハイレベルになる。その結果、トランジスタQ1は、ベース電圧がハイレベル(D点電圧参照)になるのでオン状態になり、巻線13Bに電流が流れスイッチ13Aがオン状態になり、主電源回路3がオン状態になる。従って、待機電源回路2からの電圧が低電圧である場合には、待機状態であっても主電源回路3がオン状態にされ、主電源回路3からの電圧がマイコン用電源回路4を介してマイコン5に供給される。従って、主電源回路3からマイコン5を動作可能な電圧をマイコン5に供給することができる。
【0028】
時刻t5になると(時刻t5〜t6においては)、A点電圧が閾値電圧VREFよりも大きくなるので、コンパレータ15の出力電圧(C点電圧参照)は再びローレベルになる。その結果、トランジスタQ1は、ベース電圧がローレベル(D点電圧参照)になるのでオフ状態になり、巻線13Bに電流が流れず、スイッチ13Aがオフ状態になり、主電源回路3はオフ状態になる。従って、待機電源回路2からの電圧が低電圧でない場合には、待機状態においては主電源回路3がオフ状態にされる。
【0029】
時刻t6において、ユーザ操作によって待機状態から通常動作状態に移行する指示が入力されると、マイコン5は主電源制御端子5bからハイレベルの信号を出力する。従って、トランジスタQ1は、ベース電圧がハイレベル(D点電圧参照)になるのでオン状態になり、巻線13Bに電流が流れ、スイッチ13Aがオン状態になり、主電源回路3がオン状態になる。
【0030】
図3は第2実施例による電源回路1の各点における波形を示すタイムチャートであり、図3の各符号は図1の各符号を付した点における電圧波形を示している。
【0031】
時刻t11において、電子機器のACプラグがコンセントに挿入されると、A点電圧がトランス8の二次巻線の電圧の上昇に併せて上昇開始する。なお、時刻t11〜t13まではマイコン5の主電源制御端子5bの出力がローレベル(E点電圧参照)であり、待機状態である。一方、時刻t13以降はマイコン5の主電源制御端子5bの出力がハイレベル(E点電圧参照)であり、通常動作状態である。
【0032】
時刻t12になると、リセット回路7はコンパレータ15の非反転入力端子にローレベルの電圧を供給しなくなり、その結果、コンパレータ15の非反転入力端子には閾値電圧VREFが供給されるようになる。
【0033】
また、時刻t12になると(時刻t12〜t13において)、A点電圧が閾値電圧以下であるので、コンパレータ15の出力電圧(C点電圧参照。)はハイレベルになる。その結果、トランジスタQ1は、ベース電圧がハイレベル(D点電圧参照)になるので、オン状態になり、巻線13Bに電流が流れスイッチ13Aがオン状態になり、主電源回路3がオン状態になる。従って、待機電源回路2からの電圧が低電圧である場合には、待機状態であっても主電源回路3がオン状態にされて、主電源回路3からの電圧がマイコン用電源回路4を介してマイコン5に供給される。従って、主電源回路3からマイコン5を動作可能な電圧をマイコン5に供給することができる。
【0034】
時刻t13において、ユーザ操作によって待機状態から通常動作状態に移行する指示が入力されると、マイコン5は主電源制御端子5bからハイレベルの信号を出力する。従って、トランジスタQ1は、ベース電圧がハイレベル(D点電圧参照)であり、オン状態を維持し、巻線13Bに電流が流れスイッチ13Aがオン状態を維持し、主電源回路3がオン状態を維持する。
【0035】
以上のように、本実施形態によると、電圧検出回路6は、待機状態において、待機電源回路2からの電圧が低電圧であることを検出すると、主電源回路3がオン状態になるように制御するので、主電源回路3からマイコン5に動作可能な電圧を供給することができる。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、コンパレータ15は抵抗R5、R6でヒステリシス動作しているので、実際にB点電圧は一定ではない。これは、閾値電圧近辺でトランジスタQ1がオン状態、オフ状態の切り換えが頻繁に行われることを防止するためである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、例えばオーディオ用アンプの電源回路などに好適に採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の好ましい実施形態による電源回路1を示す回路図である。
【図2】電源回路1の動作を示すタイムチャートである。
【図3】電源回路1の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0039】
1 電源回路
2 待機電源回路
3 主電源回路
4 マイコン用電源回路
5 マイコン
6 電圧検出回路
7 リセット回路
15 コンパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧が与えられ、通常動作状態において制御手段を動作させる電圧を生成する主電源回路と、
前記入力電圧が与えられ、待機状態において前記制御手段を動作させる電圧を生成する待機電源回路と、
オフ状態になることにより前記主電源回路をオフ状態にし、オン状態になることにより前記主電源回路をオン状態にする切換回路と、
待機状態において、前記待機電源回路からの電圧が閾値電圧以下であるか否かを検出すると共に、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧以下であることを検出した際に前記切換回路をオン状態に制御し、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧より大きいことを検出した際に前記切換回路をオフ状態に制御する電圧検出回路とを備える、電源回路。
【請求項2】
前記切換回路が、前記主電源回路をオン状態又はオフ状態に制御するリレースイッチを含み、
前記リレースイッチをオン状態又はオフ状態に制御するトランジスタをさらに備え、
前記電圧検出回路が、前記待機電源回路からの電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧以下である際に、前記トランジスタの制御電極に前記リレースイッチをオン状態にするための信号を供給し、前記待機電源回路からの電圧が前記閾値電圧より大きい際に、前記トランジスタの制御電極に前記リレースイッチをオフ状態にするための信号を供給するコンパレータを含む、請求項1に記載の電源回路。
【請求項3】
入力電圧が与えられ、通常動作状態において制御手段を動作させる電圧を生成する主電源回路と、
前記入力電圧が与えられ、待機状態において前記制御手段を動作させる電圧を生成する待機電源回路と、
オフ状態になることにより前記主電源回路をオフ状態にし、オン状態になることにより前記主電源回路をオン状態にする切換回路と、
待機状態において、前記待機電源回路からの電圧が低電圧であるか否かを検出すると共に、前記待機電源回路からの電圧が低電圧であることを検出した際に前記切換回路をオン状態に制御し、前記待機電源回路からの電圧が低電圧でないことを検出した際に前記切換回路をオフ状態に制御する電圧検出回路とを備える、電源回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−140113(P2010−140113A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−313739(P2008−313739)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】