説明

電球型LEDランプ

【課題】 フィラメントを利用した従来型の白熱球の輪郭形状をそのままに、電球用ねじ込み型口金の回転軸心に直交する方向に反射板や遮光傘などを配した電球用照明器具類に装着した場合にも、最も照明効果を得られる姿勢に調節可能とした新たなLED照明技術を提供する。
【解決手段】 電球型の輪郭形状軸心回りの背面がわに放熱フィン20を、同表面がわに光源用凹欠部21を夫々形成し、該光源用凹欠部21にLED光源部3を電球型軸心に対して95°ないし105°の照射姿勢とするよう内蔵すると共に、透過シールド24を組み込んでなる灯具本体2の基端がわに、電力供給回路4を内蔵した上、回動機構6を介して電球用ねじ込み型口金5を連結一体化してなる電球型LEDランプ1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、LEDモジュールを光源とする照明技術に関連するものであり、特に従来型電球用ソケットに装着可能な口金を有する電球型のLEDランプを製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
LEDモジュールを光源としたLED電球は、従来型の電球用ソケットに装着可能な口金を有し、従来の電球と置き換えるだけで大幅な低消費電力化および長寿命化を達成できるという利点を有し、省エネや自然環境保護の観点から一般家庭への普及が進んでいるが、明るさや照射範囲は、未だ白熱球や電球型蛍光灯などに及ばないという弱点を有している上、ねじ込み型の口金は、ソケットがわの雌ネジの設置姿勢に従って締め付け、装着しなければならないことから、LEDモジュールの向きを照明対象に正確に向けることができないという欠点があった。
【0003】
(従来の技術)
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記する特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、LEDモジュールと電球口金とを保持する筐体が、LEDモジュールを保持する部位と電球口金を保持する部位とを電球口金の回転軸方向に対して回転させる機構を有する電球形LED光源とし、スクリューベース口金を有する器具に電球形LED光源を接続設置した場合、最終的に固定され使用状態になった時点で、照明の方向性を任意に設定できるようにしたものや、同特許文献1(2)に見られるような、LEDモジュールの配光ビーム光軸中心を、電球口金の差込方向に対して略90°に設定し、同LEDモジュールを保持する筐体と電球口金を保持する筐体とを電球口金の差込方向を軸とした回転軸方向に対して回転させる機構を設け、電球用ソケットに装着した場合に、当該電球形LED光源の配光の光軸の向きが照明器具の反射板方向に向いてしまう場合が発生しても、LEDモジュールを保持する筐体を回転させ、照明器具の配光ビーム方向と電球形LED光源の配光ビーム方向とをマッチングさせることができるようにしてなる電球形LED光源などが散見される。
【0004】
しかし、前者特許文献1(1)に示されているような電球形LED光源は、口金のねじ込み装着の軸心方向に平行な照射光を発生可能とするようLEDモジュールを装着しているが、同軸心方向に所定の角度をもった斜め方向や真横方向などへの照明には不向きで、例えば白熱球用の電気スタンドなどに装着すると充分な照明が得られなくなってしまうという致命的な欠点を有するものであり、また、特許文献1(2)の電球口金の差込方向に対してLEDモジュールの配光ビーム光軸中心を略90°の姿勢に設定したものなどは、電球口金の差込方向に対して90°以外の傾斜角度に設定できず、斜め横に差し込むソケットなどに装着すると、光軸が傾いてしまって白熱球に比較して充分な照明が得られなくなってしまうという欠点があった。
【特許文献1】(1)特開2005−276466号公報 (2)特開2005−276467号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種電球形LED光源などは、何れもLEDモジュールの配光ビーム光軸の向きが、電球口金の差込方向に対して平行か、または直角かの何れかの向きにだけ限られていて、それ以外の角度には姿勢設定できずに充分な照明効果が得られないという弱点を残したままとなっているところ、多様な利用者ニーズに応えるべく、永年に渡って照明性能の確保可能な照明灯具類の開発、提供に携わるものの一人として、既に知得してきた様々な技術情報などに基づき、これら弱点なっている照明範囲の一層の改善を図る必要性は勿論のこと、その照明機能を適正且つ効率的に確保するに適した新たな製造工程の必要性などを痛感するに至ったものである。
【0006】
(発明の目的)
そこで、この発明は、フィラメントを利用した従来型の白熱球の輪郭形状をそのままに、電球用ねじ込み型口金の回転軸心に直交する方向に反射板や遮光傘などを配した電球用照明器具類に装着した場合にも、最も照明効果を得られる姿勢に調節可能とした新たなLED照明技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の電球型LEDランプを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の電球型LEDランプは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、電球型の輪郭形状に形成した高熱伝導率素材製であって、軸心回りの背面がわに放熱フィンを露出状一体形成し、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部を開口し、LED光源部を内蔵すると共に、該光源用凹欠部に電球型の輪郭形状を補うよう透過シールドを組み込んでなる灯具本体の基端がわに、電力供給回路を内蔵した上、電球用ねじ込み型口金の基端がわを、該口金のソケット螺合・螺解操作で回転停止、且つ、所定角度範囲回動調節自在とするよう規制可能な回動機構を介して連結一体化してなるものとした構成を要旨とする電球型LEDランプである。
【0008】
この基本的な構成からなる電球型LEDランプは、より具体的な表現で示すならば、電球型の輪郭形状に形成した軽金属素材製であって、軸心回りの背面がわに放熱フィンを露出状一体形成し、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部を開口し、電球型軸心に対して95°ないし105°の照射姿勢とするようLED光源部を内蔵すると共に、該光源用凹欠部に電球型の輪郭形状を補うよう透過シールドを組み込んでなる灯具本体の基端がわに、電力供給回路を内蔵した上、電球用ねじ込み型口金の基端がわを、該口金のソケット螺合・螺解操作で回転停止、且つ、所定角度範囲回動調節自在とするよう規制可能な回動機構を介して連結一体化してなるものとしたこ構成からなる電球型LEDランプとなる。
【0009】
さらに具体的には、電球型の輪郭形状に形成した軽金属素材製であって、軸心回りの背面がわに放熱フィンを露出状一体形成し、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部を開口し、電球型軸心に対して100°の照射姿勢とするようLED光源部を内蔵すると共に、該光源用凹欠部に電球型の輪郭形状を補うよう透過シールドを組み込んでなる灯具本体の基端がわに、電力供給回路を内蔵した上、電球用ねじ込み型口金の基端がわを、該口金のソケット螺合・螺解操作で回転停止、且つ、360°ないし370°の角度範囲回動調節自在とするよう規制可能な回動機構を介して連結一体化してなるものとした構成からなる電球型LEDランプと云うことができる。
【発明の効果】
【0010】
以上のとおり、この発明の電球型LEDランプによれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、口金を含む灯具本体の外郭形状寸法が従来型白熱球に一致し、従前までのソケットに対し、そのまま干渉などさせずに装着することができる上、ランプシェードや反射板などを変更する必要もなく、特に、ソケットのねじ込み軸心の回りの一方に傘や反射板などを有する灯具に装着する場合には、口金をねじ込み装着した上、回動機構による回動調節操作を行い、LED光源部の向きを傘や反射板などとは反対がわに向けて表がわに露出するよう調整可能であるから、一段と効率的な照明を実現化することができ、しかも、該回動機構が、口金の螺合・螺解操作方向の双方に回転停止し、且つ、所定角度範囲回動調節自在となっていて、ソケットへの装着からLED光源部の向きの調節までの一連の作業を効率的に行えるものとなり、ソケットから取り外す場合にも空転せずに簡単に取り外すことができ、白熱球と略同等の着脱操作性を確保することができる。
【0011】
加えて、灯具本体は、高熱伝導率素材製であって、その軸心回り表面がわであるLED光源部を内蔵する光源用凹欠部とは軸心回り反対がわとなる背面がわに、放熱フィンを露出状に一体形成してあり、LED光源部が発生する熱を効率的に放熱して異常過熱による照明効率の低下やLED寿命の短縮などを効果的に防止することができ、特に、当該灯具本体を軽金属素材製のものとしたものは、さらに、耐久強度を高めると共に、軽量化を達成できるという利点が得られる。
【0012】
そして、LED光源部の装着姿勢を、電球型軸心に対して95°ないし105°の照射姿勢とするよう設定してなるものは、片側に支持柱を有し、同支持柱に対して斜め方向を照明するような灯具類に装着するのに適するものとなり、特に、電球型軸心に対して100°の照射姿勢としたものは、従来より広く市販されている卓上用の白熱球用スタンドや、ブラケット型の照明灯具類などに装着して白熱電球と同等の照明効果を、それらよりも遙かに少ない電力で達成可能とすることができ、さらに、回動機構を360°ないし370°の角度範囲回動調節自在とするよう規制可能なものとしたものは、口金をソケットに螺着した後に、照明した方向にLED光源部を向けるよう必ず調節することができるものになるという秀れた特徴が得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
灯具本体は、当該電球型LEDランプの口金部分を除いた白熱球型形状部分を形成するものであって、その一側がわにLED光源部を装着可能とし、また、それとは反対がわに放熱フィンを一体形成可能にするという機能を担うものであり、電球型の輪郭形状に形成した高熱伝導率素材製であって、軸心回りの背面がわに放熱フィンを露出状一体形成するようにし、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部を開口し、LED光源部を内蔵すると共に、該光源用凹欠部に電球型の輪郭形状を補うよう透過シールドを組み込んでなるものとしなければならず、高熱伝導率のアルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽金属素材製のものとするのが望ましい。
【0014】
放熱フィンは、LED光源部が発光に伴い発生する熱を効率的に外部に放出して灯具本体を冷却可能とする機能を担い、LED光源部を内蔵する光源用凹欠部が形成されていて、灯具本体軸心回りの表面がわとは反対がわとなる灯具本体軸心回りの背面がわに、露出状に一体化形成してなるものとしなければならず、表面積をできるだけ拡大するよう深い凹凸形状のものとすべきである。
【0015】
光源用凹欠部は、灯具本体にLED光源部用の装着部分を形成可能とし、装着したLED光源部の外表面がわを電球型の輪郭形状を補う外郭形状とした透過シールドで覆うのを可能とする機能を担い、LED光源部と電力供給回路とを接続可能とし、LED光源部の装着姿勢を電球型軸心に対して95°ないし105°の照射姿勢になるものとすべきであって、より具体的には、電球型軸心に対して100°の照射姿勢とするよう規制可能なものとするのが望ましい。
【0016】
透過シールドは、灯具本体の光源用凹欠部に装着したLED光源部を外力、および埃や水滴などの浸入などから保護可能とすると共に、LED光源部が発する照明光を透過可能、または透過拡散可能なものとする機能を担い、外郭形状を灯具本体と一体化し、全体で白熱電球の外郭形状に形成可能とするものとすべきであり、効率的に光を透過または透過拡散可能なものとしなければならず、無色透明や有色透明素材製の外、磨りガラス状の半透明素材製のものなどとすることができ、ガラス製や合成樹脂製のものとするのが望ましいと云える。
【0017】
LED光源部は、灯具本体の光源用凹欠部に装着可能であって、電力供給回路からの供給電力を受けて発光ダイオードを発光可能とする機能を担い、マルチチップLEDか、またはシングルチップLEDかの何れか一方からなるものとすべきであり、光源用凹欠部への装着姿勢を、その光軸姿勢(照射姿勢)が、灯具本体の電球型軸心に対して95°ないし105°、望ましくは100°に設定されるようにしたものとすべきである。
【0018】
電力供給回路は、従来型のソケットから供給されるAC入力(交流電力)をLED光源部の発光に適する電流、電圧に変換し、効率的にLED光源部に供給可能とする機能を分担し、回動機構の動作にも対応可能な回動部分を有するものとし、口金先端の中心電極と口金外周壁電極との夫々に電気的に接続してなるものとしなければならず、整流器や変圧器、ヒューズ、サーモスタットなどといった様々な電子素子、電子部品、電子回路などを組み込んだものとすることが可能である。
【0019】
口金は、当該電球型LEDランプを従来型の電球用ソケットに対して従来同様に機械的、電機的に装着可能とするものであり、ねじ式のものであって、電球類の口金に関する各種規格に準じた形状、寸法に設定されたものとしなければならず、JIS(日本工業規格:JIS C 8280)などの各種工業規格の要求に従った口金形状、寸法のものとすべきであり、より具体的には、後述する実施例に示すように、E26やE17などの規格に準じたものとするのが望ましいと云える。
【0020】
回動機構は、当該電球型LEDランプを従来型の電球用ソケットに対して装着した場合に、LED光源部の照明方向を当該電球型LEDランプ軸心回りの任意位置に調節自在とする機能を果たすものであり、口金のソケット螺合・螺解操作で口金に対する灯具本体を回転停止、且つ所定角度範囲回動調節自在とするよう規制可能なものとすべきであり、例えば、後述する実施例に示すように、口金と灯具本体との間の電気絶縁性を確保可能な素材製で、ラチェット機構やワンウェイクラッチ機構などを組み合わせたものとするのが望ましく、ソケットへの螺合装着および螺解取り外し操作性を考慮すると、口金のソケットへの螺合・螺解操作でも、360°ないし370°の角度範囲で正転および逆転を規制可能なものとするのが良く、その回動調節角度範囲内では、回動調節後の角度姿勢を長期間安定に維持できるよう、充分な摩擦力を有する高摩擦回動性を確保して無段階的な調整を可能とするか、または、節度感をもって段階的に角度調節可能とするかしてなるものとすべきであり、また、回転部分の電力供給回路には、ブラシ型の摺動接触による通電を可能とする電気回路や、後述する実施例に示すように、口金に対して灯具本体を360°以上の範囲で回動調節可能とする余裕長さに設定してある絶縁電線やフレキシブルフラットケーブル、フレキシブル基盤などを利用して通電可能とする電気回路を用いたものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0021】
図1の電球型LEDランプの断面図、図2の電球型LEDランプの側面図、図3の電球型LEDランプの平面図、図4の電球型LEDランプの底面図、図5電球型LEDランプの正面図、図6の電球型LEDランプの背面図、図7の電球型LEDランプの側面図、図8の電球型LEDランプの平面図、図9の電球型LEDランプの正面図、および、図10の電球型LEDランプの背面図に示す事例は、電球型の輪郭形状軸心回りの背面がわに放熱フィン20を、同表面がわに光源用凹欠部21を夫々形成し、該光源用凹欠部21にLED光源部3を内蔵すると共に、透過シールド24を組み込んでなる灯具本体2の基端がわに、電力供給回路4を内蔵した上、回動機構6を介して電球用ねじ込み型口金5を連結一体化してなるものとした、この発明の電球型LEDランプにおける代表的な一実施例を示すものである。
【0022】
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の電球型LEDランプ1は、その灯具本体2が、白熱電球のフィラメントを内蔵するバルブ部分に相当する輪郭形状に形成したアルミニウム合金製のものであり、同バルブ形状部分の軸心回りの背面がわに複数枚の放熱フィン20,20,……を刻設し、露出状に一体形成してなるものとし、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部21を開口し、その中央に所定角度に傾斜した光源用の装着面22を形成し、マルチチップLEDを搭載したLED光源部3を電球型軸心に対して100°(α)の照射姿勢とするよう装着すると共に、同光源用凹欠部21の開口部分周縁に沿ってシールド組み込み用の嵌合縁23を形成し、白色半透明の合成樹脂成形品であって、電球型の輪郭形状を補う輪郭曲面形状に形成してなる透過シールド24を着脱可能に嵌合装着してなるものである。
【0023】
当該灯具本体2は、その基端がわに、電気絶縁性を確保可能な合成樹脂製の回動機構6を介して電気伝導性を有する金属成形品からなる電球用ねじ込み型(E17)口金5の基端がわを連結一体化したものであって、同灯具本体2の基端がわから、回動機構6、口金5に及ぶ内部には、外部導入線40,40を含む電力供給回路4を設け、各外部導入線40,40の一方が該口金5の中心電極50に、他方が絶縁部51を介して露出させたネジ形輪郭形状の外周壁電極52に夫々接続し、図示しないヒューズ、抵抗器、整流器などの電子部品を配するようにし、交流電力の供給を受けてLED光源部3を点灯可能なものとしている。
【0024】
前記回動機構6は、灯具本体2と口金5との間にあって双方間の電気絶縁性を確保可能とすると共に、図示しない爪と歯車との組み合わせからなるラチェット機構やワンウェイクラッチ機構などを正逆転方向夫々に組み込んだものなどとし、該口金5のソケット螺合・螺解操作で回転停止、且つ、360°ないし370°の角度範囲回動調節自在とするよう規制可能なものとしてあり、充分な余裕長さに設定した外部導入線40,40で口金5に対する灯具本体2の回動操作を可能なものとしてある。
【0025】
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の電球型LEDランプ1は、図1ないし図10に示すように形成してあるから、従来型の白熱球用のソケットに干渉など一切生じることなく装着することができ、例えば、図示しないE17の白熱電球用斜め横差しソケットに装着する場合に、灯具本体2を把持して口金5を図示しないソケットにねじ込むと、回動機構6が灯具本体2に対する口金5の回転を規制して確実に螺着することが可能であり、ソケットに口金5を装着した後、LED光源部3が、照明方向に向いていない場合には、図2中の破線矢印Aに示すように、灯具本体2を360°ないし370°の角度範囲で回動調節することが可能であり、特に、LED光源部3の照明光軸Lが、灯具本体2の軸心Cに対して100°(α)の照射姿勢に設定してあるから、斜め横差しのミニクリプトンランプ灯具などに装着した場合に最も秀れた照明効果を発揮するものとなる。
【0026】
白熱球の形状を模して曲面形状に形成してなる透過シールド24は、半透明でLED光源部3の光を適度に拡散して眩しさを軽減できると共に、照明範囲を広めることができるという効果が得られるものであり、光源用凹欠部21のLED光源部3を装着した装着面22の背面がわに、放熱フィン20,20を配して発光で生じる熱を効率的に冷却することができるから、ミニクリプトンランプの40Wと同等の直下照度を確保することができ、その寿命をミニクリプトンランプの約30倍の3万時間とすることが充分に期待されるものとなり、しかも消費電力を約4Wと、従来型のミニクリプトンランプの1/10まで削減することが可能になり、格段の長寿命化と省エネ化とを達成することができる。
【0027】
(結 び)
叙述の如く、この発明の電球型LEDランプは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からのLEDランプ技術に比較して大幅に外的美感を高め、軽量且つ低廉化して遥かに経済的なものとすることができる上、斜め横差し型のソケットへの装着および光軸調整作業性を大幅に改善し得るものとなることから、従前までは白熱球と同等の照明が得られず、従来型の照明器具を廃棄、交換せざるを得なかった一般家庭はもとより、さらに効率的で照明性能に秀れたLEDランプの提供を希望する各種学校や企業、団体などにも高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図面は、この発明の電球型LEDランプの技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
【図1】電球型LEDランプを示す断面図である。
【図2】電球型LEDランプを示す側面図である。
【図3】電球型LEDランプを示す平面図である。
【図4】電球型LEDランプを示す底面図である。
【図5】電球型LEDランプを示す正面図である。
【図6】電球型LEDランプを示す背面図である。
【図7】電球型LEDランプを示す側面図である。
【図8】電球型LEDランプを示す平面図である。
【図9】電球型LEDランプを示す正面図である。
【図10】電球型LEDランプを示す背面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 電球型LEDランプ
2 灯具本体
20 同 放熱フィン
21 同 光源用凹欠部
22 同 装着面
23 同 嵌合縁
24 同 透過シールド
3 LED光源部
4 電力供給回路
40 同 外部導入線
5 口金
50 同 中心電極
51 同 絶縁部
52 同 外周壁電極
6 回動機構
C 口金軸心
L 照明光軸
α 口金軸心Cに対する照明光軸Lの姿勢角度
A 軸心C回りの回動調節方向を示す破線矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電球型の輪郭形状に形成した高熱伝導率素材製であって、軸心回りの背面がわに放熱フィンを露出状一体形成するようにし、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部を開口し、LED光源部を内蔵すると共に、該光源用凹欠部に電球型の輪郭形状を補うよう透過シールドを組み込んでなる灯具本体の基端がわに、電力供給回路を内蔵した上、電球用ねじ込み型口金の基端がわを、該口金のソケット螺合・螺解操作で回転停止、且つ所定角度範囲回動調節自在とするよう規制可能な回動機構を介して連結一体化してなるものとしたことを特徴とする電球型LEDランプ。
【請求項2】
電球型の輪郭形状に形成した軽金属素材製であって、軸心回りの背面がわに放熱フィンを露出状一体形成するようにし、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部を開口し、電球型軸心に対して95°ないし105°の照射姿勢とするようLED光源部を内蔵すると共に、該光源用凹欠部に電球型の輪郭形状を補うよう透過シールドを組み込んでなる灯具本体の基端がわに、電力供給回路を内蔵した上、電球用ねじ込み型口金の基端がわを、該口金のソケット螺合・螺解操作で回転停止、且つ所定角度範囲回動調節自在とするよう規制可能な回動機構を介して連結一体化してなるものとしたことを特徴とする電球型LEDランプ。
【請求項3】
電球型の輪郭形状に形成した軽金属素材製であって、軸心回りの背面がわに放熱フィンを露出状一体形成するようにし、同背面がわとは反対がわとなる表面がわに光源用凹欠部を開口し、電球型軸心に対して100°の照射姿勢とするようLED光源部を内蔵すると共に、該光源用凹欠部に電球型の輪郭形状を補うよう透過シールドを組み込んでなる灯具本体の基端がわに、電力供給回路を内蔵した上、電球用ねじ込み型口金の基端がわを、該口金のソケット螺合・螺解操作で回転停止、且つ、360°ないし370°の角度範囲回動調節自在とするよう規制可能な回動機構を介して連結一体化してなるものとしたことを特徴とする電球型LEDランプ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−119262(P2012−119262A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270325(P2010−270325)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(508136205)浜井電球工業株式会社 (6)
【Fターム(参考)】