説明

電磁緩衝器

【課題】慣性モーメントの影響を緩和し、かつ、省電力でストローク長の確保も容易な緩衝器を提供することにある。
【解決手段】回転運動を直線運動に変換する運動変換機構Tと、運動変換機構Tにおける回転部材2を回転駆動するモータMとを備えた電磁緩衝器において、モータMのシャフト10は、筒状に形成され、シャフト10に挿通される回転部材2を吸引する磁石14を備えたことを特徴とする電磁緩衝器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と、運動変換機構における回転部材を回転駆動するモータとを備えた電磁緩衝器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電磁緩衝器としては、螺子軸と螺子軸に螺合されるボール螺子ナットとで構成される運動変換機構と、運動変換機構における回転部材である螺子軸に連結されるモータとを備えて構成されて、たとえば、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に介装されて使用される。
【0003】
そして、この電磁緩衝器は、ボール螺子ナットの螺子軸に対する直線運動をモータのトルクで抑制する緩衝装置としての機能を発揮するばかりでなく、積極的に螺子軸を駆動してボール螺子ナットに推力を与えてアクティブサスペンションとしても機能することができるものである(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
このような電磁緩衝器の場合、減衰力発生要素として回転型のモータを利用し、モータのトルクを制振対象であるバネ上部材の上下方向となる直線運動を減衰させる減衰力とするので、モータのシャフトの回転運動を直線運動に変換する運動変換機構をも備えており、電磁緩衝器内の回転系における質量は大きく、慣性モーメントが大きくなる性質を備えている。
【0005】
したがって、電磁緩衝器のストロークの速度が大きく変化する際、具体的には、車両が路面上の突起に乗り上げたり、溝を乗り越えたりする際に、慣性モーメントの影響によって減衰力が過剰となる場合があり、過剰な減衰力によって振動伝達の絶縁性が損なわれて、バネ下部材からバネ上部材へ振動が伝達されやすくなり、車両における乗り心地を損ねてしまう虞がある。
【0006】
そこで、モータのシャフトと螺子軸とを電磁クラッチで連結するようにし、路面から突き上げ入力等の急激で大きな負荷が電磁緩衝器に入力された場合にトルクの伝達を解除するようにして、上記不具合を回避しようとする提案がある(たとえば、特許文献2参照)。
【0007】
また、モータのシャフトと螺子軸とをバネ要素としてのトーションバーで連結するようにし、路面から突き上げ入力等の急激で大きな負荷が電磁緩衝器に入力された場合にトーションバーに捩れを生じさせて、バネ上部材への振動絶縁性を改善しようとする提案もある(たとえば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2004−11825(図1)
【特許文献2】特開2005−256927((図1)
【特許文献3】特開2003−343647(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上述した特開2005−256927に開示された電磁緩衝器では、電磁クラッチを使用しており、この電磁クラッチを回転系に仕込まなくてはならず、電力供給に当たってはブラシが必要となったりして装置全体が複雑となり、コスト悪化が避けられず、電磁クラッチの駆動に電力を消費するので、省電力化には向かない。
【0009】
他方、特開2003−343647に開示された電磁緩衝器では、トーションバーを利用しているので電力消費しない点はよいのであるが、螺子軸とモータとの間にトーションバーを介装する必要があるので、その分、電磁緩衝器が長くなり、狭いスペースへの搭載が余儀なくされることも相まって、要求されるストローク長の確保が困難となる。このことは、螺子軸とモータとの間に電磁クラッチを介装する特開2005−256927に開示された電磁緩衝器にあっても同様である。
【0010】
そこで、本発明は、上記の不具合を勘案して創案されたものであって、その目的とするところは、車両における乗り心地を向上し、かつ、省電力でストローク長の確保も容易な電磁緩衝器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を達成するため、本発明における電磁緩衝器は、回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と、運動変換機構における回転部材を回転駆動するモータとを備えた電磁緩衝器において、モータのシャフトは、筒状に形成され、シャフトに挿通される回転部材を吸引する磁石を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の緩衝器によれば、ストロークの速度が大きく変化する際、モータで発生するトルクの回転部材への伝達が抑制されて、慣性モーメントの影響を緩和して、緩衝器の発生減衰力が過大となることを防止できる。
【0013】
さらに、本発明の緩衝器によれば、モータのシャフトを筒状として、シャフトに挿通される回転部材を吸引する磁石を備えてトルクリミッタとして機能させているので、緩衝器の全体の長さに与える影響も無いばかりか、ストローク長にも影響を与えることが無いのでストローク長の確保が容易となる。加えて、当該磁石は電力を消費しないので省電力となる。
【0014】
したがって、本発明の緩衝器は、特に、狭い搭載スペースしか確保できず、かつ、省電力が要求される車両用の緩衝器として最適となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、一実施の形態における緩衝器の縦断面図である。図2は、一実施の形態におけるモータと回転部材の連結部分の拡大縦断面図である。図3は、他の実施の形態における緩衝器の縦断面図である。図4は、他の実施の形態におけるモータと回転部材の連結部分の拡大縦断面図である。
【0016】
図1に示すように、一実施の形態における緩衝器D1は、基本的には、回転運動を直線運動に変換する運動変換機構Tと、運動変換機構Tにおける回転部材たる螺子軸1を回転駆動するモータMとを備えて構成されている。
【0017】
詳しく説明すると、運動変換機構Tは、この場合、螺子軸1と螺子軸1に螺合される回転部材たるボール螺子ナット2とで構成され、直線運動を呈する直動部材は螺子軸1とされている。そして、この緩衝器D1の場合、制振対象である一方部材と一方部材に相対的に振動する他方部材との間に介装され、具体的には、一方部材側にモータMを、他方部材側に螺子軸1を、それぞれ連結して、一方部材と他方部材の相対振動を抑制する。
【0018】
また、回転部材たるボール螺子ナット2は、図2中上端に吸引筒3に回転不能に連結されており、この吸引筒3は、後述するモータMの筒状のシャフト10内に挿通されている。このように、運動変換機構Tにおける回転部材は、直接運動変換に使用される主要部材のほかに主要部材とともに回転する吸引筒3も含まれる概念である。また、吸引筒3を用いることで、緩衝器D1のストローク中心であるボール螺子ナット2をモータMより下方へ配置することができ、ストローク長の確保が容易となる。
【0019】
そして、この運動変換機構Tにあっては、ボール螺子ナット2を回転させると、螺子軸1は図1中上下方向の直線運動を呈し、逆に、螺子軸1を直線運動させるとボール螺子ナット2を回転駆動することができ、これによって、直線運動を回転運動に変換することができるようになっている。
【0020】
つづいて、モータMは、図1および図2に示すように、電気子であるステータSを内周側に保持する有頂筒状のケース11と、ケース11内に回転可能に収容されるロータRと、ケース11の図2中下端開口端に固定されてベアリング13を介してロータRの図2中下端を回転自在に保持するキャップ12とを備えて構成されている。
【0021】
そして、ロータRは、筒状のシャフト10と、シャフト10の外周側にN極とS極が円周に沿って交互に現れるように固定されてステータSに対向してモータ駆動に供される磁石14とを備えて構成されており、シャフト10内には、上述したボール螺子ナット2に連結される吸引筒3が挿通されている。
【0022】
なお、吸引筒3は、キャップ12の内周に固定されたベアリング15によってモータMのケース11に回転自在に保持されており、磁石14と対向する位置に位置決められている。
【0023】
この吸引筒3は、磁石14の磁力によって吸引され、この磁石14の吸引力がシャフト10と吸引筒3との軸周りの相対回転を抑制するように働き、上記相対回転を生じせしめる相対トルクが吸引力を上回るまではシャフト10と吸引筒3とが一体となって相対回転せず、当該相対トルクが上記吸引力を上回るとシャフト10と吸引筒3とが相対回転を生じるようになっている。
【0024】
つまり、磁石14の吸引力によって、シャフト10と吸引筒3に固定されるボール螺子ナット2を相対回転させようとする相対トルクが一定の値になるまでは当該相対回転を規制するようになっており、磁石14はトルクリミッタとして機能する。
【0025】
そして、この緩衝器D1は、基本的には、シャフト10とボール螺子ナット2とが磁石14で吸引されて一体的に回転するようになっており、ボール螺子ナット2をモータMで回転駆動することで螺子軸1に推力を与えて直線方向へ運動させることができるとともに、反対に螺子軸1を直線運動させるとボール螺子ナット2が回転運動を呈してモータMのシャフト10を外力によって駆動させることができ、この場合には、モータMは逆起電力によるトルクを発生して螺子軸1の直線運動を抑制する。
【0026】
すなわち、この緩衝器D1は、動力源をモータMとしているので、モータMに電気エネルギを与えて駆動する場合には、螺子軸1を直線運動させること、すなわちアクチュエータとしての機能を発揮でき、モータMが外力によって強制的に回転せしめられると運動エネルギを回生して電気エネルギに変換し、回生トルクで螺子軸1の直線運動を抑制する減衰装置としての機能を発揮でき、緩衝器D1単体でアクティブサスペンションとして機能することが可能である。
【0027】
他方、緩衝器D1を急激に伸縮させるような外力が入力された場合には、螺子軸1の直線運動加速度が大きく、ボール螺子ナット2を回転させるトルクが非常に大きくなって、当該シャフト10とボール螺子ナット2とを相対回転させる相対トルクが磁石14の吸引力に勝って、シャフト10に対して吸引筒3がすべりボール螺子ナット2がシャフト10に対して空回りする。すると、シャフト10は回転せずにボール螺子ナット2のみが回転することとなり、慣性モーメントや電磁力に基づいてモータMで発生するトルクがボール螺子ナット2へ伝達されることが抑制される。
【0028】
したがって、上記のような状況下では、つまり、緩衝器D1のストロークの速度が大きく変化する際、モータMで発生するトルクのボール螺子ナット2への伝達が抑制されて、ボール螺子ナット2には磁石14の吸引力に応じて許容される相対トルク以上のトルクが作用しないので、モータMの慣性モーメントの影響を緩和して、緩衝器D1の発生減衰力が過大となることを防止でき、一方部材と他方部材のいずれか一方に入力された急激な振動の一方部材と他方部材の他方への伝達が抑制されることになる。
【0029】
なお、磁石14の磁力で調整される相対トルクの設定については、緩衝器D1が適用される制振対象に応じて任意に調整することができるが、特に、緩衝器D1が車両に適用される場合には、モータMに要求される出力トルクを満足させた上で、路面上の突起や溝の通過時に生じる慣性モーメントの影響を緩和できるように実験的、経験的に得られる値に設定すればよい。
【0030】
そして、このように、緩衝器D1を車両に適用する場合には、モータMの慣性モーメントがモータMの電磁力に起因するトルクに重畳されて発生減衰力が過大となってしまうという慣性モーメントの影響を緩和できるので、車両における乗り心地を向上させることが可能となる。
【0031】
また、換言すれば、モータMのロータRに大きな角加速度が作用することが抑制されるので、ロータR周りに固定されている磁石14の飛散を防止でき、モータMへの負荷も軽減することができ、緩衝器D1の信頼性が向上する。
【0032】
さらに、緩衝器D1によれば、モータMのシャフト10を筒状として、シャフト10に挿通される回転部材たるボール螺子ナット2を吸引する磁石14を備えてトルクリミッタとして機能させているので、緩衝器D1の全体の長さに与える影響も無いばかりか、ストローク長にも影響を与えることが無いのでストローク長の確保が容易となる。
【0033】
加えて、トルクリミッタとして機能する磁石14は電力を消費しないので省電力となる。したがって、本実施の形態の緩衝器D1は、特に、狭い搭載スペースしか確保できず、かつ、省電力が要求される車両用の緩衝器として最適となる。
【0034】
さらに、モータMの駆動用の磁石14が回転部材たるボール螺子ナット2を吸引する磁石を兼ねるので、トルクリミッタとしてのみ機能する磁石を別途設けることに比較してモータMの磁気回路に影響を与える心配が無く、またさらに、別途の磁石を設けるスペースの確保も必要が無いのでモータMを小型とすることができ、緩衝器D1が大型化してしまう心配も無い。なお、磁石14をトルクリミッタとして機能させることは、シャフト10に別途ボール螺子ナット2を吸引する磁石を設けることを妨げる趣旨ではなく、たとえば、モータMの出力トルクとの関係でモータMの駆動用の磁石14で充分な吸引力を得られないような場合には、別途の磁石を設けるようにしてもよい。
【0035】
また、磁石をトルクリミッタとして機能させるので、摩擦部分がないためトルクリミッタとして機能が劣化することがなく、メンテナンスの機会も減少する。
【0036】
つづいて、図3に示した他の実施の形態の変形例における緩衝器D2について説明する。この他の実施の形態の緩衝器D2にあっては、図3および図4に示すように、運動変換機構T2における回転部材が螺子軸1と螺子軸1の上端に固定された吸引筒5とされて、この吸引筒5がモータMのシャフト10内に挿通され、直線運動を呈する直動部材はボール螺子ナット2とされている。そして、この緩衝器D2の場合、制振対象である一方部材と一方部材に相対的に振動する他方部材との間に介装され、具体的には、一方部材側にモータMを、他方部材側に筒状ロッド4を介してボール螺子ナット2を、それぞれ連結して、一方部材と他方部材の相対振動を抑制する。なお、螺子軸1は、モータMのキャップ12に保持されたベアリング15に回転自在に軸支されており、螺子軸1の上端に固定した吸引筒5が磁石14に対向するように位置決められている。
【0037】
すなわち、この実施の形態にあっては、吸引筒5がシャフト10の外周に固定された磁石14に吸引され、この磁石14の吸引筒5を吸引する吸引力がシャフト10と螺子軸1との軸周りの相対回転を抑制するように働き、上記相対回転を生じせしめる相対トルクが吸引力を上回るまではシャフト10と螺子軸1とが一体となって相対回転せず、当該相対トルクが上記吸引力を上回るとシャフト10と螺子軸1とが相対回転を生じるようになっている。
【0038】
つまり、磁石14の吸引力によって、シャフト10と螺子軸1を相対回転させようとする相対トルクが一定の値になるまでは当該相対回転を規制するようになっており、この実施の形態にあっても、磁石14はトルクリミッタとして機能する。
【0039】
そして、この緩衝器D2は、基本的には、シャフト10と螺子軸1と磁石14の吸引力によって一体的に回転するようになっており、螺子軸1をモータMで回転駆動することでボール螺子ナット2に推力を与えて直線方向へ運動させることができるとともに、反対にボール螺子ナット2を直線運動させると螺子軸1が回転運動を呈してモータMのシャフト10を外力によって駆動させることができ、この場合には、モータMは逆起電力によるトルクを発生してボール螺子ナット2の直線運動を抑制する。
【0040】
すなわち、この緩衝器D2にあっても、モータMに電気エネルギを与えて駆動する場合には、ボール螺子ナット2を直線運動させること、すなわちアクチュエータとしての機能を発揮でき、モータMが外力によって強制的に回転せしめられると運動エネルギを回生して電気エネルギに変換し、回生トルクでボール螺子ナット2の直線運動を抑制する減衰装置としての機能を発揮でき、緩衝器D2単体でアクティブサスペンションとして機能することが可能である。
【0041】
他方、緩衝器D2を急激に伸縮させるような外力が入力された場合には、ボール螺子ナット2の直線運動加速度が大きく、螺子軸1を回転させるトルクが非常に大きくなって、当該シャフト10と螺子軸1とを相対回転させる相対トルクが磁石14の吸引力に勝って、シャフト10に対して螺子軸1がすべりシャフト10に対して空回りする。すると、シャフト10は回転せずに螺子軸1のみが回転することとなり、慣性モーメントや電磁力に基づいてモータMで発生するトルクが螺子軸1へ伝達されることが抑制される。
【0042】
したがって、緩衝器D2によれば、ストロークの速度が大きく変化する際、モータMで発生するトルクの螺子軸1への伝達が抑制されて、螺子軸1には磁石14の吸引力に応じて許容される相対トルク以上のトルクが作用しないので、モータMの慣性モーメントの影響を緩和して、緩衝器D2の発生減衰力が過大となることを防止でき、一方部材と他方部材のいずれか一方に入力された急激な振動の一方部材と他方部材の他方への伝達が抑制されることになる。したがって、他の実施の形態における緩衝器D2にあっても、一実施の形態における緩衝器D1が奏する上述した種々の作用効果を奏することができ、特に、車両用に最適となって車両における乗り心地を向上することができる。
【0043】
また、このように、螺子軸1の上端に中空の吸引筒5を設けて磁石14に吸引筒5を吸引させており、運動変換機構T2における回転部材の慣性重量を小さくすることができるので、運動変換機構T2における慣性モーメントが無駄に大きくなってしまうことが無いという利点があるが、吸引筒5を廃して螺子軸1の上端をモータMのシャフト10内に挿通して磁石14で直接螺子軸1を吸引するようにしてもよく、また、このように螺子軸1を直接吸引させる場合には、螺子軸1の上端を筒状に形成して慣性重量を小さくするようにしてもよい。
【0044】
なお、上記したところでは、運動変換機構T,T2は、螺子軸とボール螺子ナットで構成される送り螺子機構とされているが、ラックアンドピニオン、ウォームギア等の機構で構成されてもよい。
【0045】
また、各図において、モータMのシャフト10の上端側を回転自在に支持するベアリングや吸引筒3,5の上端を回転自在に支持するベアリングを設けてよいことは当然である。
【0046】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】一実施の形態における緩衝器の縦断面図である。
【図2】一実施の形態におけるモータと回転部材の連結部分の拡大縦断面図である。
【図3】他の実施の形態における緩衝器の縦断面図である。
【図4】他の実施の形態におけるモータと回転部材の連結部分の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 螺子軸
2 ボール螺子ナット
3,5 吸引筒
4 筒状ロッド
10 シャフト
11 ケース
12 キャップ
13,15 ベアリング
14 磁石
D1,D2 緩衝器
M モータ
R ロータ
S ステータ
T,T2 運動変換機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と、運動変換機構における回転部材を回転駆動するモータとを備えた電磁緩衝器において、モータのシャフトは、筒状に形成され、シャフトに挿通される回転部材を吸引する磁石を備えたことを特徴とする電磁緩衝器。
【請求項2】
磁石は、シャフトの外周に固定されてモータ駆動に供されることを特徴とする請求項1に記載の電磁緩衝器。
【請求項3】
運動変換機構は、螺子ナットと、螺子ナット内に回転自在に螺合される螺子軸とで構成され、回転部材は螺子軸とされて一端がシャフト内に挿通されることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁緩衝器。
【請求項4】
運動変換機構は、螺子ナットと、螺子ナット内に回転自在に螺合される螺子軸とで構成され、回転部材は螺子ナットとされ、螺子ナットはシャフト内に挿通されて磁石に吸引される吸引筒を備えてなることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁緩衝器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−185963(P2009−185963A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−28511(P2008−28511)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】