説明

靴下セット

【課題】セットに含まれる靴下が全て同色かつ無地又は同色かつ同一模様である複数足の靴下から成る靴下セットにおいて、各靴下のペアを他のペアから区別できるようにする。
【解決手段】靴下セットに含まれる一足の靴下における右足用と左足用のペアには同一の識別模様を施すとともに、その識別模様を他のペアのものとは互いに異ならせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同色で無地又は同一模様の複数足の靴下から成る靴下セットにおいて、一足の靴下の左右のペアに、同じライン状の模様、マーク、又は数字を施すことによって、他のペアの靴下と識別できるようにした靴下セットに関する。
【背景技術】
【0002】
靴下が販売される際、無地で同じ色の靴下が複数足一括して販売される場合や、同色で同じ模様の靴下が複数足一括して販売される場合がある。あるいは、購入する側から見ると、お気に入りのメーカーの同じデザインの靴下を繰り返し購入する場合がある。
【0003】
このようにして販売された靴下を使用する場合、右足と左足に対応する靴下を、同色で無地或いは同色で同じ模様の他のペアの靴下と識別するのは困難である。特に、靴下を整理する際や、洗濯をした際において、右足と左足に対応する靴下を他の靴下から正しく識別するのは困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上述のような事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、複数足の同色で無地の靴下、或いは複数足の同色で同じ模様の靴下の右足と左足に対応する靴下を、他の靴下から容易に識別できるようにした靴下セットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、セットに含まれる靴下が全て同色かつ無地又は同色かつ同一模様である複数足の靴下から成る靴下セットに関し、本発明の上記目的は、前記靴下セットに含まれる一足の前記靴下における右足用と左足用のペアには同一の識別模様を施すとともに、前記識別模様を他のペアのものとは互いに異ならせることによって達成される。
【0006】
また、本発明の上記目的は、前記識別模様をライン状の模様となし、前記ライン状の模様の本数によって各ペアの靴下を他のペアの靴下と識別するようにすることによって効果的に達成される。
【0007】
さらに、本発明の上記目的は、前記識別模様を記号、図形又は数字とし、前記記号、図形又は数字によって各ペアの靴下を他のペアの靴下と識別することによって効果的に達成される。
【0008】
またさらに、本発明の上記目的は、前記識別模様を、前記靴下のかかとの上部付近に施すことによって、さらに効果的に達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る靴下セットによれば、複数足の同色で無地の靴下、或いは複数足の同色で同じ模様の靴下に、ライン状の模様、記号、図形又は数字を施すようにすることによって、右足と左足に対応する靴下を、他の靴下から容易に識別することができる。特に、靴下を整理する際や、洗濯した際に、正しく靴下を仕分けるのに便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明による靴下は、複数足の同色で無地の靴下、或いは複数足の同色で同じ模様の靴下にライン状の模様、記号、図形又は数字を施すようにして、ライン状の模様の本数、記号、図形又は数字の違いによって、右足と左足に対応する靴下を、他の靴下から容易に識別できるようにしている。
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1には3足の靴下a、b、cが示されている。3足の靴下は全て、足底部1a、1b、1c、リブ編み部2a、2b、2c、口ゴム部3a、3b、3cを具備している。3足の靴下は、靴下a、b、cそれぞれの右足と左足に対応する靴下を他の靴下から識別するために、ライン状の識別模様4a、4b、4cが、足底部1a、1b、1cのかかと部分の上部に施されている。靴下aのライン状の識別模様4aは1本、靴下bのライン状の識別模様4bは2本、靴下cのライン状の識別模様4cは3本になっている。ライン状の識別模様4の本数を右足と左足で一致させて、他の靴下と異なるようにすることによって、靴下a、b、cそれぞれの右足と左足に対応する靴下を他の靴下から容易に識別することができる。
【0013】
ライン状の識別模様4の編み模様とライン状の識別模様4の周辺の編み模様とを異なるようにすることによって、ライン状の識別模様4を施すようにすると良い。具体的に言えば、リブ編み部や足底部の編み模様と、識別模様4の編み模様を異ならせるということである。また、ライン状の識別模様4は、必ずしも図1に示されるように足底部1のかかと部の上部に施される必要は無く、自由な位置に施しても良い。ライン状の識別模様4を施す位置を決める際には、靴下の履き心地及びデザインに悪い影響を与えないように考慮すべきである。ライン状の識別模様4の本数は、右足と左足に対応する靴下で一致しており、他の靴下と異なるようになっていれば任意で良い。
【0014】
図2に示されるように、靴下a、b、cそれぞれの右足と左足に対応する靴下を他の靴下から識別するのに、記号又は図形(以下、記号と図形をあわせてマークという。)5a、5b、5cを施すようにしても良い。靴下aのマーク5aは○、靴下bのマーク5bは△、靴下cのマーク5cは□である。マーク5を右足と左足で一致させて、他の靴下と異なるようにすることによって、靴下a、b、cそれぞれの右足と左足に対応する靴下を他の靴下から容易に識別することができる。
【0015】
マーク5の編み模様とマーク5の周辺の編み模様とを異なるようにすることによって、マーク5を施すようにすると良い。また、図2では、マーク5の位置を足底部1のかかと部の上部に施しているが、マーク5は自由な位置に施しても良い。マーク5の位置を決める際には、靴下の履き心地及びデザインに悪い影響を与えないように考慮すべきである。マーク5の種類は図2に示されるものに限定されず、右足と左足に対応する靴下で一致しており、他の靴下と異なるようになっていれば任意で良い。
【0016】
マーク5a、5b、5cを施す代わりに、図3に示されるように、数字6a、6b、6cを施すようにしても良い。靴下aの数字6aは1、靴下bの数字6bは2、靴下cの数字6cは3である。数字6の種類を右足と左足で一致させて、他の靴下と異なるようにすることによって、靴下a、b、cそれぞれの右足と左足に対応する靴下を他の靴下から容易に識別することができる。
【0017】
数字6の編み模様と数字6の周辺の編み模様とを異なるようにすることによって、数字6を施すようにすると良い。また、図3では、数字6の位置を足底部1のかかと部の上部に施しているが、数字6は自由な位置に施しても良い。数字6の位置を決める際には、靴下の履き心地及びデザインに悪い影響を与えないように考慮すべきである。数字6の種類は図2に示されるものに限定されず、右足と左足に対応する靴下で一致しており、他の靴下と異なるようになっていれば任意で良い。
【0018】
ライン状の識別模様4、マーク5又は数字6は、それぞれの靴下を識別し易いように、それぞれ同じ位置に施した方がより好ましい。
【0019】
また、図1乃至図3では、靴下が、足底部1と、リブ編み部2と、口ゴム部3とを具備するようにしているが、靴下の構成は図1乃至図3に示されるものに限定されない。靴下の編地は、リブ編みの他、メッシュ編み、天竺編み、カノコ編み、パイル編み又はこれらの組み合わせ等、種々の編地で編成することができる。
【0020】
本発明に係る、異なる本数のライン状の識別模様4、或いは異なるマーク5又は異なる数字6を施した複数足の靴下は、複数足の靴下が同色で無地の靴下である場合、或いは複数足の靴下が同色で同じ模様の靴下である場合に、右足と左足に対応する靴下を他の靴下から識別するのに便利である。
【0021】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】複数足の靴下に本数の異なるライン状の識別模様を施すようにした、本発明に係る靴下セットの構成を示す図である。
【図2】複数足の靴下に異なるマークを施すようにした、本発明に係る靴下セットの構成を示す図である。
【図3】複数足の靴下に異なる数字を施すようにした、本発明に係る靴下セットの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0023】
1、1a、1b、1c 足底部
2、2a、2b、2c リブ編み部
3、3a、3b、3c 口ゴム部
4、4a、4b、4c ライン状の模様
5、5a、5b、5c マーク
6、6a、6b、6c 数字
a、b、c 靴下

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数足の靴下から成る靴下セットにおいて、前記靴下セットに含まれる靴下は全て同色かつ無地又は同色かつ同一模様であり、かつ、一足の前記靴下における右足用と左足用のペアには同一の識別模様が施されるとともに、前記識別模様が他のペアのものとは互いに異なることを特徴とする靴下セット。

【請求項2】
前記識別模様がライン状の模様であり、前記ライン状の模様の本数によって各ペアの靴下を他のペアの靴下と識別するようにした請求項1に記載の靴下セット。

【請求項3】
前記識別模様が記号又は図形であり、前記記号又は図形によって各ペアの靴下を他のペアの靴下と識別するようにした請求項1に記載の靴下セット。

【請求項4】
前記識別模様が数字であり、前記数字によって各ペアの靴下を他のペアの靴下と識別するようにした請求項1に記載の靴下セット。

【請求項5】
前記識別模様が、前記靴下のかかとの上部付近に施されている請求項1乃至4のいずれかに記載の靴下セット。

【請求項6】
前記識別模様の編み模様が、前記識別模様の周辺の編み模様と異なるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の靴下セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−24593(P2010−24593A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−189913(P2008−189913)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【出願人】(000005854)丸紅株式会社 (11)
【Fターム(参考)】