説明

音響システム

【課題】案内者が移動することなく案内者が利用する音声入力機器からの音声信号を優先した音声出力を行うことができる。
【解決手段】音声信号レベル検出部42において、案内者用のガイドマイク10から出力される音声信号の出力音声信号レベルを検出する。マイクロコンピュータ41は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値以上であるとき、客席マイク20からの音声をミュートし、音響源30を一時停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、案内者が搭乗する乗物において用いられる音響システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の音源の音量を制御することにより主音源とする音源を選択する音源選択方法が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
従来、観光バスや、航空機などの案内者が搭乗する乗物にあっては、スピーカを通してマイク音声や、ラジオ放送音声、テレビ放送音声、CDやDVDなどの記憶媒体から再生される音声などが合成されて出力されることが多い。案内者は、マイク等の音声入力機器を利用して音声案内を行うとき、アンプ等を操作し、案内者が利用する音声入力機器以外からの音声をカットしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−275197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、アンプ等が常に案内者の近くにあるとは限らず、案内者はアンプ等の近くまで移動しなくては操作できないことがあった。アンプ等を搭載した乗物によってはアンプ等の近くまで移動することは困難な場合があった。
【0006】
たとえば、観光バスの場合、アンプは車内前方のダッシュに装着されており、音声案内を行うときはアンプ等に備えられた音声案内用のマイクを優先するボタンを操作する必要があった。バスガイドは道路交通法によりシートベルトを着用して着席している必要があり、アンプ等を操作することは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、乗客とその乗客に対する案内者とが搭乗する乗物において用いられる音響システムに適用され、入力された音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段と、案内者による音声の音声信号を音声出力手段へ出力する案内音声源と、案内者によらない音声の音声信号を音声出力手段へ出力する音響源と、案内音声源の出力音声信号レベルを検出する案内音声検出手段と、案内音声検出手段により検出された案内音声源の出力音声信号レベルが所定値以上のとき、案内音声源の音声信号に基づく音声を音声出力手段から出力させ、音響源の音声信号に基づく音声を音声出力手段から出力させない出力制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、案内者が移動することなく案内者が利用する音声入力機器からの音声信号を優先した音声出力を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態による音響システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による音響システムの制御モード切替処理のフローチャートの一例である。
【図3】本発明の一実施形態による音響システムのガイドマイク優先モードのフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態による音響システムの構成例を示すブロック図である。図1に示す音響システム1は、観光バスなどのバス車両に搭載される。音響システム1は、ガイドマイク10と、客席マイク20と、複数の音響源30と、音源制御装置40と、パワーアンプ50と、スピーカ60とを備える。
【0011】
ガイドマイク10は、バスガイドやバス運転者、添乗員などの案内者が利用する音声入力機器である。ガイドマイク10は、案内者が発した音声を音声信号に変換し、その音声信号をパワーアンプ50へ出力する。客席マイク20は、バス車両の乗客が利用する音声入力機器である。客席マイク20は、乗客が発した音声を音声信号に変換し、その音声信号をパワーアンプ50へ出力する。複数の音響源30は、放送型音響源31と、再生型音響源32とを含む。放送型音響源31は、たとえばラジオチューナーやテレビチューナーなどであって、ラジオ放送やテレビ放送などの放送に含まれる音声の音声信号をパワーアンプ50へ出力する。再生型音響源32は、たとえばCD再生機、DVD再生機、ビデオ再生機などであって、CDやDVD、ビデオテープなどの記憶媒体に記憶された音声の音声信号をパワーアンプ50へ出力する。
【0012】
音源制御装置40は、マイクロコンピュータ41(以降、マイコン41と略称する)と、音声信号レベル検出部42と、音源判別部43と、計時部44とを備える。マイコン41は、音声信号レベル検出部42および音源判別部43の出力情報を受信し、それらの出力情報に基づいて音響源30やパワーアンプ50などを制御する。音声信号レベル検出部42は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルを検出し、検出した出力音声信号レベルに関する情報をマイコン41に出力する。音源判別部43は、音響源30からの音声信号を受信してその音声信号を出力した音響源30の種別に関する情報をマイコン41へ出力する。音響源30の種別とは、たとえば、ラジオチューナー、テレビチューナー、CD再生機、DVD再生機、ビデオ再生機などである。計時部44は、マイコン41の制御に従って種々の期間の長さを計測する。
【0013】
パワーアンプ50は、複数のチャンネルを有する。パワーアンプ50は、ガイドマイク10と、客席マイク20と、複数の音響源30とから入力される音声信号をミュートまたは増幅し、スピーカ60へ出力する。パワーアンプ50へ複数の音声信号が入力された場合は、それらの音声信号が合成されてスピーカ60へ出力される。スピーカ60は、パワーアンプ50が出力した音声信号を音声に変換して音声出力する。
【0014】
音源制御装置40が実行する制御の詳細について説明する。音源制御装置40は、ガイドマイク10の出力音声信号を優先してスピーカ60へ出力するガイドマイク優先モードという制御モードを有する。ガイドマイク優先モードでは、音源制御装置40は、パワーアンプ50を制御して客席マイク20の出力音声信号をミュートする。また、音源制御装置40は、各音響源30を制御して、その出力音声信号をミュートさせたり、音声信号の出力を一時停止、または停止させる。これにより、ガイドマイク優先モードでは、スピーカ60へガイドマイク10の出力音声信号のみが出力される。
【0015】
案内者がガイドマイク10に向かって発声すると、ガイドマイク10がその音声に対応する出力音声信号をパワーアンプ50へ出力する。その出力音声信号の音声信号レベルは、音声信号レベル検出部42により検出される。マイコン41は、音声信号レベル検出部42により検出されたガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値(たとえば、−36dBV)以上のとき、制御モードをガイドマイク優先モードへ切り替える。ガイドマイク優先モードとなった音源制御装置40は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定時間(たとえば、2秒)以上連続して当該所定値(たとえば、−36dBV)未満になると、ガイドマイク優先モードを解除する。
【0016】
ガイドマイク優先モードにおいて、音源制御装置40は、複数の音響源30の制御方法(ミュート、一時停止、または停止)を、音源判別部43により判別された各音響源30の種別に基づいて決定する。たとえば、音源制御装置40は、ラジオチューナーやテレビチューナーなどの放送型音響源31については、ミュートした音声信号を出力させる。また、CD再生機や、DVD再生機、ビデオ再生機などの再生型音響源32については、音源制御装置40はそれらの音声信号の再生出力を一時停止させる。なお、CD再生機や、DVD再生機、ビデオ再生機などが再生していたものが映像等の音声以外の情報をさらに含む場合は、それらの情報の出力についても一時停止させる。
【0017】
図2は、音源制御装置40の制御モードの切替処理に関するフローチャートの一例を示す。ステップS100では、マイコン41は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値以上か否かを判定する。ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値以上である場合は処理をステップS101に進め、そうでない場合はステップS100に留まる。ステップS101では、音源制御装置40は、ガイドマイク優先モードに切り替わり、ガイドマイク優先モードの処理を開始する。
【0018】
ステップS102では、マイコン41は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満か否かを判定する。ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満である場合は処理をステップS103に進め、そうでない場合はステップS102に留まる。ステップS103では、マイコン41は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満である期間の計測を開始する。期間の計測には、計時部44が利用される。ステップS104では、ステップS102と同様に、マイコン41は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満か否かを判定する。ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満である場合は処理をステップS105に進め、そうでない場合は計時部44による期間の計測を終了しステップS102に戻る。ステップS105では、マイコン41は、計時部44が計測した期間が所定時間(たとえば、2秒)以上か否かを判定する。計時部44が計測した期間が所定時間以上の場合はステップS106に進み、所定時間未満の場合はステップS104に戻る。ステップS106では、音源制御装置40は、ガイドマイク優先モードを解除し、ステップS100に戻る。
【0019】
図3は、ガイドマイク優先モードに切り替わった音源制御装置40が実行する処理を示す。ステップS200では、マイコン41は、音声信号を出力している音響源30の種別に関する情報を音源判別部43から取得する。ステップS201では、マイコン41は、ラジオチューナーやテレビチューナーなどの放送型音響源31について、それらが出力する音声信号をミュートさせる。ステップS202では、マイコン41は、CD再生機や、DVD再生機、ビデオ再生機などの再生型音響源32について、それらの音声信号の再生出力を一時停止させる。ステップS203では、マイコン41は、パワーアンプ50を制御して客席マイク20の出力音声信号をミュートする。ステップS204では、マイコン41はガイドマイク優先モードが解除されたか否かを判定する。図2のステップS106でガイドマイク優先モードを解除していた場合はステップS205に進み、そうでない場合はステップS204に留まる。ステップS205では、ステップS201〜S203で実行したミュートおよび一時停止を解除する。
【0020】
以上で説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
本発明の一実施の形態による音響システム1は、バスガイド等の乗客と案内者が搭乗するバス車両において用いられる。音響システム1は、ガイドマイク10を備え、バスガイド等が発声した音声をガイドマイク10が音声信号に変換し、その音声信号をパワーアンプ50を介在させてスピーカ60へ出力する。また、音響システム1は、ガイドマイク10以外にも、音声信号をパワーアンプ50を介在させてスピーカ60へ出力する複数の音響源30を備える。音響システム1は、ガイドマイク10の出力音声信号レベルを検出する音声信号レベル検出部42を備える。音響システム1は、音声信号レベル検出部42により検出されたガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値以上となったとき(図2のステップS100)、ガイドマイク優先モードに切り替わる(図2のステップS103)。ガイドマイク優先モードでは、マイコン41が各音響源30を制御して、音響源30が出力する音声信号をミュートさせたり(図3のステップS201)、各音響源30が音声信号を出力することを一時停止させる(図3のステップS202)。これにより、パワーアンプ50においてガイドマイク10の出力音声信号のみが増幅され、スピーカ60へ出力される。このようにすることにより、案内者が移動することなく案内者が利用する音声入力機器からの音声信号を優先した音声出力を行うことができる。
【0021】
また、マイコン41は、音声信号レベル検出部42により検出されたガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満となった後(図2のステップS104 YES)であっても、所定期間が経過するまで(図2のステップS105 NO)はガイドマイク優先モードを解除しない。このようにすることにより、案内者が言葉を詰まらせたときなど、一時的に沈黙しているときに他の音声が割り込んでくることを防止することができる。
【0022】
以上で説明した実施の形態は、以下のように変形して実施できる。
〔1〕音響システム1では、ガイドマイク優先モードにおいて、客席マイク20の音声信号のミュートをパワーアンプ50で行ったが、これに限定しない。たとえば、客席マイク20がマイコン41によって制御可能な音声入力装置であるならば、マイコン41は客席マイク20を直接制御してミュートしてもよい。
【0023】
〔2〕音響源30には、カラオケ用音声をパワーアンプ50を介してスピーカ60へ出力するシンセサイザーカラオケ装置をさらに含めてもよい。シンセサイザーカラオケ装置は、音源判別部43によりカラオケ装置とした判別されることが好ましい。シンセサイザーカラオケ装置は、ガイドマイク優先モードにおいてマイコン41の制御によりカラオケ用音声の出力を停止され、音源制御装置40がガイドマイク優先モードを脱した後に出力していた楽曲のカラオケ用音声を最初から再生することが望ましい。
【0024】
〔3〕上記の実施の形態では、ガイドマイク優先モードは、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満となった後(図2のステップS104 YES)、計時部44が計測した期間が所定時間以上(図2のステップS105 NO)にならなければ解除されなかった。しかし、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満となった後(図2のステップS104 YES)、ミュート処理前の客席マイク20の出力音声信号が所定値以上になったときは、客席マイク20の出力音声信号を優先させることにしてもよい。これにより、案内者と乗客が円滑に会話することができる。
【0025】
〔4〕上記の実施の形態では、ガイドマイク優先モードへの切替を、音声信号レベル検出部42が検出したガイドマイク10の出力音声信号レベルに基づいて判断した。しかし、ガイドマイク優先モードへの切替方法は、この方法に限定しない。たとえば、ガイドマイク10にガイドマイク優先モードへ切り替えることを指示するための操作部材(スイッチ等)が備わっていてもよい。操作部材が操作されたとき、音源制御装置40がガイドマイク優先モードとなることにしてもよい。このようにしても案内者が移動することなく案内者が利用する音声入力機器からの音声信号を優先した音声出力を行うことができる。
【0026】
〔5〕上記の実施の形態では、図2のステップS102で肯定判定された後、ガイドマイク10の出力音声信号レベルが所定値未満である期間を測定するために計時部44を用いた。しかし、この期間は必ずしも計時部44で計測しなくてもよい。たとえば、音源制御装置40がガイドマイク優先モードか否かを表す電気信号をHレベル(ガイドマイク優先モード)からLレベルに遷移させるときに、Lレベルになるまでの時間をキャパシタ等を利用して調節してもよい。
【0027】
〔6〕上記の実施の形態では、音響システム1は、客席マイク20を備えていたが、客席マイク20は無くてもよい。また、上記の実施形態では、音響システム1を搭載する乗物をバス車両としたが、バス車両以外の乗物に搭載してもよい。たとえば、航空機や船舶、自動車に搭載してもよい。航空機の場合、案内者は客室乗務員などに相当する。ガイドマイク10は、機内アナウンスに用いる機内放送装置のマイクに相当する。音響源30は、IFES(In−Flight Entertainment System)用の各コンテンツソースを利用すればよい。パワーアンプ50は、機内放送装置などに備わっている増幅器を利用すればよい。スピーカ60は、客室内に設置されたスピーカまたはIFES用に座席ごとに設置されたヘッドフォンを利用すればよい。
【0028】
以上で説明した実施の形態および各種変形例は、発明の特徴が損なわれない限り、組み合わせて実行してよい。また、以上で説明した各実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
【符号の説明】
【0029】
1 音響システム
10 ガイドマイク
20 客席マイク
30 音響源
40 音源制御装置
41 マイクロコンピュータ(マイコン)
42 音声信号レベル検出部
43 音源判別部
44 計時部
50 パワーアンプ
60 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客と前記乗客に対する案内者とが搭乗する乗物において用いられる音響システムにおいて、
入力された音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段と、
前記案内者による音声の音声信号を前記音声出力手段へ出力する案内音声源と、
前記案内者によらない音声の音声信号を前記音声出力手段へ出力する音響源と、
前記案内音声源の出力音声信号レベルを検出する案内音声検出手段と、
前記案内音声検出手段により検出された前記案内音声源の出力音声信号レベルが所定値以上のとき、前記案内音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させ、前記音響源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させない出力制御手段と、
を備えることを特徴とする音響システム。
【請求項2】
請求項1に記載の音響システムにおいて、
前記出力制御手段は、
前記案内音声源の出力音声信号レベルが前記所定値以上となったときからその後前記所定値未満となり所定時間が経過するまでは、前記案内音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させ、前記音響源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させないことを特徴とする音響システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の音響システムにおいて、
前記音響源は、テレビ放送およびラジオ放送のいずれか少なくとも一つの放送の音声信号を出力する放送型音響源と、記憶媒体に記憶された音声の音声信号を再生出力する再生型音響源とを含み、
前記音響源の各々の種類を判別する音響源判別手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記音響源判別手段が前記放送型音響源と判別した音響源についてはその音声信号をミュートし、前記音響源判別手段が再生型音響源と判別した音響源についてはその音声信号の再生出力を一時停止することを特徴とする音響システム。
【請求項4】
請求項3に記載の音響システムにおいて、
前記音響源には、カラオケ用の音声信号を出力するカラオケ用音響源をさらに含み、
前記出力制御手段は、前記音響源判別手段がカラオケ用音響源と判別した音響源については、その音声信号の再生出力を停止し、前記案内音声の音声信号レベルが前記所定値以上となったときから前記所定値未満となり所定時間が経過した後に、再び最初から再生出力することを特徴とする音響システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の音響システムにおいて、
前記乗客による音声の音声信号を出力する乗客音声源をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記案内音声検出手段により前記案内音声源の出力音声信号レベルが所定値以上のとき、前記案内音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させ、前記音響源および乗客音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させないことを特徴とする音響システム。
【請求項6】
請求項5に記載の音響システムにおいて、
前記出力制御手段は、
前記案内音声源の出力音声信号レベルが前記所定値以上となったときから前記所定値未満となるまでは、前記案内音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させ、前記音響源および乗客音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させず、
前記案内音声の音声信号レベルが前記所定値以上となった後に前記所定値未満となってから所定時間が経過するまでは、前記乗客音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させ、前記音響源に基づく音声を前記音声出力手段から出力させないことを特徴とする音響システム。
【請求項7】
乗客と前記乗客に対する案内者とが搭乗する乗物において用いられる音響システムにおいて、
入力された音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段と、
前記案内者による音声の音声信号を出力し、当該音声信号のみを音声出力することを指示するための操作部材を備える案内音声源と、
前記案内者によらない音声の音声信号を前記音声出力手段へ出力する音響源と、
前記操作部材を操作することにより前記案内音声源の音声信号のみを音声出力することが指示されたとき、前記案内音声源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させ、前記音響源の音声信号に基づく音声を前記音声出力手段から出力させない出力制御手段と、
を備えることを特徴とする音響システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の音響システムにおいて、
前記乗物は、バス車両であることを特徴とする音響システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−253714(P2012−253714A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127111(P2011−127111)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】