説明

飼育小屋及び鶏舎

【課題】鶏の飼育環境と、作業者の作業環境とをともに向上させ、高品質の卵を生産できる鶏舎及びこれを用いた養鶏方法、を提供する。
【解決手段】網状の底面2と、網状の底面2の側面を囲う側面3、4、5、6と、側面3、4、5、6により形成される上方の開口部を覆う天面7とを備え、天面7には、開口量の調節が可能な、換気口14・・・が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家禽類用の飼育小屋及び鶏舎に関し、特に、烏骨鶏のように飼育が困難な家禽類の飼育に適した、飼育小屋及び鶏舎に関する。
【背景技術】
【0002】
鶏その他の家禽類の飼育方法(養鶏方法)には、大きく分けて、「ケージ飼育」と、「平飼い」との2つの方法がある。
【0003】
「ケージ飼育」(cage housing)は、数万羽の鶏を鶏舎内に設置しているケージに1羽ずつ仕切って飼い、ケージには、飼料(エサ)を自動搬送する装置が設置してあるものや、産まれた卵を自動的に集めるコンベヤを設置したもの等があり、大量生産に適した方法である、とされている。
【0004】
一方、「平飼い」は、鶏をケージに入れず、鶏舎内を自由に動き回れるようにして飼う方法であり、鶏は産卵用巣箱の中で卵を産む。
【0005】
一般に、平飼いは、ケージ飼育に比べ、良質な卵が得られるため、近年のグルメブーム、健康食指向で注目されている。
【0006】
また、平飼いは、ケージ飼育に比べて、産まれた卵をすぐに隔離することができるので、汚れや傷が付く前に人手により卵を集めることができる。
【0007】
しかしながら、烏骨鶏を平飼いした場合、雌が、卵を産まなくなったり、産まれた卵が、烏骨鶏によって食べられてしまったり、又は、弱い烏骨鶏が、強い烏骨鶏によって殺されたりするような場合がある。
【0008】
更に、烏骨鶏は、ケージ飼育した場合であっても、平飼いした場合であっても、病気にかかって死んでしまう、ということがある。
【特許文献1】特開2004−57033号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであって、特に、烏骨鶏のように飼育が困難な家禽類の複数個体を飼育した場合であっても、弱いものが殺されることがなく、卵を得やすく、そのような家禽類が病気にかかり難い、烏骨鶏のように飼育が困難な家禽類の飼育に適した、飼育小屋を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の飼育小屋は、網状の底面と、網状の底面の側面を囲う側面と、側面により形成される上方の開口部を覆う天面とを備え、天面には、開口量の調節が可能な、換気口が設けられている。
【0011】
請求項2に記載の飼育小屋は、請求項1に記載の飼育小屋の、側面の中、前面の下方位置には、卵を取り出すために開閉可能に設けられた扉が設けられ、網状の底面が、側面の中、背面から前面に向かって、下方に傾斜するように設けられている。
【0012】
請求項3に記載の飼育小屋は、請求項2に記載の飼育小屋が、側面の中、前面の内側に、台を備え、台が、下方に、その前方から後方にかけて貫通する貫通孔を有している。
【0013】
この台は、その表面に、水つぼや餌入れを設置するようにして使用する。
【0014】
請求項4に記載の飼育小屋は、請求項1〜3のいずれかに記載の飼育小屋の、網状の底面を、側面の中、前面側から取り出しできるようにした。
【0015】
請求項5に記載の飼育小屋は、請求項1〜4のいずれかに記載の飼育小屋の、網状の底面の下方に糞受け板を更に備え、網状の底面と糞受け板とにより形成される空間に、換気口を設けた。
【0016】
請求項6に記載の飼育小屋は、請求項5に記載の飼育小屋の、糞受け板を、側面の中、前面側から取り出しできるようにした。
【0017】
請求項7に記載の飼育小屋は、請求項1〜6のいずれかに記載の飼育小屋が、網状の底面、側面及び天面により形成される空間内にヒータ手段を備え、且つ、ヒータ手段を使用する際には、ヒータ手段を網状の底面上に載置し、ヒータ手段を使用しない際は、ヒータ手段を天面側に移動できるようにした。
【0018】
請求項8に記載の飼育小屋は、請求項1〜7のいずれかに記載の飼育小屋の、側面に、透明な材料で製された板材を取り付けることができるようにした。
【0019】
請求項9に記載の飼育小屋は、請求項1〜8のいずれかに記載の飼育小屋の、天面の上部に、屋外屋根を着脱自在に取り付けられるようにした。
【0020】
請求項10に記載の鶏舎は、請求項1〜8のいずれかに記載の飼育小屋を複数個収容する鶏舎であって、鶏舎の上方位置に、鶏舎内の空気を大気中へ排出する換気手段を備える。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の飼育小屋では、天面には、開口量の調節が可能な、換気口を設け、飼育小屋内を流れる気流を下方から上方に流れやすい構成にしている。この結果、この飼育小屋では、空気中の常在菌、カビその他の微生物が、飼育小屋内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類や、家禽類の餌や水に落下し難い。
【0022】
この結果、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合、飼育小屋内に飼育している家禽類が病気にかかって死ぬような事態を低減できる。
【0023】
請求項2に記載の飼育小屋では、網状の底面が、側面の中、背面から前面に向かって、下方に傾斜するように設け、且つ、前面に、卵を取り出すための扉を設けている。
【0024】
この飼育小屋では、上記の構成を備えているので、烏骨鶏その他の家禽類が、飼育小屋内で卵を産むと、産み落とされた卵は、網状の底面の傾斜に従って、前面に設けられている、卵を取り出すための扉の所に集まってくる。従って、この飼育小屋を使用すれば、飼育小屋内に、烏骨鶏その他の家禽類が卵を産み落とした場合、産み落とされた卵を、前面に開閉可能に設けられている扉を開いて、容易に、卵を取り出すことができる。
【0025】
請求項3に記載の飼育小屋では、前面の内側に、下方に、その前方から後方にかけて貫通する、貫通孔を有している台を設置できるようにしている。
【0026】
従って、この飼育小屋の、前面の内側に、そのような餌入れ又は水入れを設置する台を設ければ、網状の底面の傾斜に従って、前面に設けられている、卵を取り出すための扉の所に集まってきた卵が、台の下方に設けられている、貫通孔内に収容されるので、烏骨鶏その他の家禽類が産み落とした卵が、烏骨鶏その他の家禽類によって食べられてしまう、ということを防ぐことができる。
【0027】
即ち、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育すると、烏骨鶏その他の家禽類によって食べられてしまう、ということが防がれた分、卵を多く得ることができる。
【0028】
請求項4に記載の飼育小屋では、網状の底面を、側面の中、前面側から取り出しできるようにしているので、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合に、網状の底面が、羽根、羽毛及び糞等で汚れた場合、前面側から網状の底面を、飼育小屋から取り出して、洗うことができる。
【0029】
この飼育小屋では、このように、網状の底面が、羽根、羽毛及び糞等で汚れた場合、網状の底面を、容易に洗えるので、網状の底面を、常に、清潔に保つことができる。
【0030】
従って、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育すれば、烏骨鶏その他の家禽類が病気に罹り難い。
【0031】
請求項5に記載の飼育小屋では、網状の底面と糞受け板とにより形成される空間に、換気口を設け、糞受け板上の糞等が乾燥した状態になるようにしているので、糞等への細菌やカビ等の繁殖が防止される。
【0032】
従って、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育すれば、烏骨鶏その他の家禽類が病気に罹り難い。
【0033】
請求項6に記載の飼育小屋では、糞受け板を、側面の中、前面側から取り出しできるようにしているので、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合に、糞受け板が、羽根、羽毛及び糞等で汚れた場合、前面側から糞受け板を、飼育小屋から取り出して、洗うことができる。
【0034】
この飼育小屋では、このように、糞受け板が、羽根、羽毛及び糞等で汚れた場合、糞受け板を、容易に洗えるので、網状の底面を、常に、清潔に保つことができる。
【0035】
従って、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育すれば、烏骨鶏その他の家禽類が病気に罹り難い。
【0036】
請求項7に記載の飼育小屋には、網状の底面、側面及び天面により形成される空間内に、ヒータ手段を設けられているので、気温が低い日には、ヒータ手段を使用することで、烏骨鶏その他の家禽類を寒さから守ることができる。
【0037】
のみならず、この飼育小屋では、ヒータ手段を使用する際には、ヒータ手段を網状の底面上に載置するようにしているので、ヒータ手段を使用している間、飼育小屋内の気流を下方から上方に流れやすい構成になっている。この結果、この飼育小屋には、空気中の常在菌、カビその他の微生物が、飼育小屋内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類や、家禽類の餌や水に落下し難い、という利点がある。
【0038】
また、この飼育小屋では、ヒータ手段を使用しない際には、ヒータ手段を天面側に移動させることで、飼育小屋内の烏骨鶏その他の家禽類の生活空間を広くでき、且つ、ヒータ手段が羽根、羽毛及び糞等で汚れ難い。
【0039】
この結果、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合、これらの家禽類が寒さや病気やストレスによって死ぬような事態を低減できる。
【0040】
請求項8に記載の飼育小屋は、側面に、透明な材料で製された板材を取り付けることができるようにしている。
【0041】
側面を網状にした場合、そのような飼育小屋は、通気性に優れたものになる。
【0042】
しかしながら、強風時には、飼育小屋内に、強風が入ると、烏骨鶏その他の家禽類に大きなストレスを与えることになる。
【0043】
また、インフルエンザやSARS等が蔓延している際には、野鳥からそのような病気の感染を防ぐ必要がある。
【0044】
このような場合、この飼育小屋では、側面に、透明な材料で製された板材を取り付けることで、風が飼育小屋内に入るのを遮ることで、飼育小屋内の烏骨鶏その他の家禽類に、大きなストレスが加わることを防いだり、また、インフルエンザウイルスやSARSウイルス等が、飼育小屋内に入るのを遮ることで、飼育小屋内の烏骨鶏その他の家禽類が、インフルエンザウイルスやSARSウイルス等に感染するのを防いだりすることができる。
【0045】
この結果、この飼育小屋を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合、これらの家禽類が寒さや病気やストレスにかかって死ぬような事態を低減できる。
【0046】
のみならず、この飼育小屋では、側面に取り付ける板材を透明な材料で製されたものにしているので、側面に、板材を取り付けた後においても、飼育小屋内には、外光が入るので、飼育小屋内を明るくすることができる。
【0047】
これにより、側面に、板材を取り付けた後においても、飼育小屋内を明るく保つことができるので、飼育小屋内の烏骨鶏その他の家禽類が、卵を産まなくなるようなことが生じ難い。
【0048】
請求項9に記載の飼育小屋では、天面の上部に、屋外屋根を着脱自在に取り付けられるようにしているので、この飼育小屋は、鶏舎内だけではなく、天面の上部に、飼育小屋内への雨の侵入を防ぐために、屋外屋根を取り付けることで、必要により、この飼育小屋を野外に設置することができる。
【0049】
請求項10に記載の鶏舎では、鶏舎の上方位置に、鶏舎内の空気を大気中へ排出する換気手段を備えているので、鶏舎内に、請求項1〜9のいずれかに記載の飼育小屋を複数個収容した後において、換気手段を駆動することで、鶏舎内の空気を鶏舎外へ、気流が下方から上方に流れるようにして排出できる。
【0050】
この結果、この鶏舎を用いれば、空気中の常在菌、カビその他の微生物が、鶏舎内の飼育小屋内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類や、家禽類の餌や水に落下し難い。
【0051】
この結果、この鶏舎内に、請求項1〜9のいずれかに記載の飼育小屋を複数個収容した状態で、飼育小屋内に、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合、これらの家禽類が病気にかかって死ぬような事態を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、本発明に係る飼育小屋及び鶏舎の好ましい例を図面を参照しながら、更に詳しく説明する。
【0053】
図1は、本発明に係る飼育小屋を概略的に示す斜視図である。
【0054】
この飼育小屋1は、網状の底面2と、網状の底面2の側面を囲う側面3、4、5、6と、側面3、4、5、6により形成される上方の開口部を覆う天面7とを備える。
【0055】
尚、側面3、4、5、6の内面には、抗菌性・消臭性の水性塗料が塗布されている。
【0056】
また、図1中、24で示す部材は、水つぼを示しており、25は、水つぼ24を載置・収容する水つぼ収容ボックスを示している。
【0057】
図2は、この飼育小屋1の概略的な正面図である。
【0058】
この飼育小屋1では、側面3、4、5、6の中、前面(正面)3の下方位置には、卵を取り出すための扉8、8が開閉可能に設けられている。
【0059】
尚、図2中、8aで示す部材は、扉8の枠部材を示しており、8bで示す部材は、透明な材料(例えば、樹脂)で製された窓部を示しており、また、8cで示す部材は、扉8を開閉するための蝶番手段を示している。
【0060】
また、図2中、3aで示す部材は、側面(前面又は正面)3を構成する枠部材を示しており、3b及び3cで示す部材は、透明な材料(例えば、樹脂)で製された窓部を示している。
【0061】
また、この飼育小屋1では、窓部3c、3cの各々は、上下方向にスライド可能にされている。
【0062】
図3は、この飼育小屋1の概略的な右側面図である。
【0063】
この飼育小屋1では、側面(右側面)4は、網状にされている。
【0064】
より具体的に説明すると、側面4は、枠部材4aと、枠部材4aに取り付けられた網状物(この例では、金網)4bとを備える。
【0065】
この飼育小屋1では、側面4は、その下方位置に、換気口(空気調整孔)9を備える。
【0066】
即ち、この飼育小屋1は、網状の底面2と、その下方に設けられた、糞受け板(後述する、糞受け板17)とにより形成される空間に、換気口(空気調整孔)9を備える。
【0067】
図4は、側面4の下方位置に設けられている、換気口(空気調整孔)9の部分を拡大して概略的に示す図であり、図4(a)は、換気口(空気調整孔)9が開いている状態を概略的に示す斜視図であり、また、図4(b)は、換気口(空気調整孔)9が閉じている状態を概略的に示す斜視図である。
【0068】
空気調整孔9は、側面4(より特定的には、枠部材4a)の下方位置の、網状の底面2が設けられている位置よりも、下方位置に設けられている。
【0069】
この換気口(空気調整孔)9は、側面4(より特定的には、枠部材4a)に設けられた開口孔h4・・・と、開口孔h4・・・の開口量調整用の引戸10と、側面4(より特定的には、枠部材4a)の開口孔h4・・・が設けられている場所の上下位置に設けられた、引戸枠(又はレール手段)11a、11bとを備える。
【0070】
この飼育小屋1では、引戸枠(又はレール手段)11a、11bには、引戸10が、摺動可能に取り付けられている。
【0071】
この引戸10には、開口孔h10・・・が、側面4に設けられている開口孔h4・・・に整列するように設けられている。
【0072】
即ち、この飼育小屋1では、引戸10を、引戸枠(又はレール手段)11a、11bに対して摺動させることで、引戸10を、引戸10に設けられている開口孔h10・・・が、側面4に設けられている開口孔h4・・・に整列する位置に位置すれば、図4(a)に示すように、換気口(空気調整孔)9を全開にした状態にし、引戸10を、引戸枠(又はレール手段)11a、11bに対して摺動させることで、引戸10を、引戸10に設けられている開口孔h10・・・が、側面4に設けられている開口孔h4・・・に完全に整列させない位置に位置すれば、図4(b)に示すように、換気口(空気調整孔)9を全閉にした状態にし、また、引戸10を、引戸10に設けられている開口孔h10・・・が、側面4に設けられている開口孔h4・・・に一部が整列する位置に位置すれば(図4(a)と図4(b)との間の状態)、換気口(空気調整孔)9を所定の開口量にすることができるようになっている。
【0073】
尚、ここでは、側面(右側面)4について中心に説明したが、この飼育小屋1では、側面(左側面)6も、側面4と同様の構成を備えている。
【0074】
即ち、側面6は、枠部材6aと、枠部材6aに取り付けられた網状物(この例では、金網)6bとを備える。
【0075】
また、側面6の下方位置の、網状の底面2が設けられている位置よりも、下方位置には、側面4に設けられている、換気口(空気調整孔)9と同様のものが設けられている。
【0076】
また、この飼育小屋1では、側面4及び側面6の各々には、その上方及び下方に、引戸を摺動可能に取り付けるための、引戸枠(又はレール手段)(12a、12b)、(12a、12b)が設けられており、引戸枠(又はレール手段)(12a、12b)、(12a、12b)には、雨よけや風よけのための引戸13・・・が、摺動可能に取り付けられている。
【0077】
引戸13は、枠部材13aと、枠部材13aに取り付けられた窓部13bとを備える。
【0078】
この飼育小屋1では、窓部13bとして、透光性材料(半透明又は透明な材料(例えば、樹脂))で製されたものを用いている。
【0079】
この飼育小屋1では、側面(背面)5として、透光性材料(半透明又は透明な材料(例えば、樹脂))で製されたものを用いている。
【0080】
尚、側面(背面)5は、トタン板(波板)で構成されていてもよい。
【0081】
この飼育小屋1では、側面4、6に、透光性材料(半透明又は透明な材料(例えば、樹脂)で製された板材(引戸)13・・・を取り付けることができるようにしている。
【0082】
側面4、6を網状にした場合、そのような飼育小屋1は、通気性に優れたものになる。
【0083】
しかしながら、強風時には、飼育小屋1内に、強風が入ると、烏骨鶏その他の家禽類に大きなストレスを与えることになる。
【0084】
また、インフルエンザやSARS等が蔓延している際には、野鳥からそのような病気の感染を防ぐ必要がある。
【0085】
このような場合、この飼育小屋1では、側面4、6に、透光性材料(半透明又は透明な材料(例えば、樹脂))で製された板材(引戸)13、13を取り付けることで、風が飼育小屋1内に入るのを遮ることで、飼育小屋1内の烏骨鶏その他の家禽類に、大きなストレスが加わることを防いだり、また、インフルエンザウイルスやSARSウイルス等が、飼育小屋1内に入るのを遮ることで、飼育小屋1内の烏骨鶏その他の家禽類が、インフルエンザウイルスやSARSウイルス等に感染するのを防いだりすることができる。
【0086】
この結果、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合、これらの家禽類がストレス寒さや病気やストレスにかかって死ぬような事態を低減できる。
【0087】
のみならず、この飼育小屋1では、側面に取り付ける板材を透光性(半透明又は透明な材料(例えば、樹脂))で製された板材(引戸)13・・・にしているので、側面4、6に、板材(引戸)13・・・を取り付けた後においても、飼育小屋1内には、外光が入るので、飼育小屋1内を明るくすることができる。
【0088】
これにより、側面4、6に、板材(引戸)13・・・を取り付けた後においても、飼育小屋1内を明るく保つことができるので、飼育小屋1内の烏骨鶏その他の家禽類が、卵を産まなくなるようなことが生じ難い。
【0089】
図5は、この飼育小屋1の概略的な平面図である。
【0090】
この飼育小屋1では、天面7として、透光性材料(半透明又は透明な材料(例えば、樹脂))で製されたものを用いている。
【0091】
且つ、天面7には、開口量の調節が可能な、換気口14・・・が設けられている。
【0092】
次に、この換気口14・・・の開口量の調節機構について説明する。
【0093】
図6は、換気口14・・・の開口量の調節機構の部分を中心に拡大して概略的に示す図であり、図6(a)は、換気口14・・・が全開している状態を概略的に示す斜視図であり、また、図6(b)は、換気口14・・・が閉じている状態を概略的に示す斜視図である。
【0094】
この換気口14・・・は、天面7に設けられた開口孔h7・・・と、開口孔h7・・・の開口量調整用の開口量調整板15とを備える。
【0095】
この飼育小屋1では、開口量調整板15は、天面7に対し、摺動可能に取り付けられている。
【0096】
この開口量調整板15には、開口孔h15・・・が、天面7に設けられている開口孔h7・・・に整列するように設けられている。
【0097】
即ち、この飼育小屋1では、開口量調整板15を、天面7に対して摺動させることで、開口量調整板15を、開口量調整板15に設けられている開口孔h15・・・が、天面7に設けられている開口孔h7・・・に整列する位置に位置すれば、図6(a)に示すように、換気口14・・・を全開にした状態にし、開口量調整板15を、天面7に対して摺動させることで、開口量調整板15を、開口量調整板15に設けられている開口孔h15・・・が、天面7に設けられている開口孔h7・・・に完全に整列させない位置に位置すれば、図6(b)に示すように、換気口14・・・を全閉にした状態にし、また、開口量調整板15を、開口量調整板15に設けられている開口孔h15・・・が、天面7に設けられている開口孔h7・・・に一部が整列する位置に位置すれば(図6(a)と図6(b)との間の状態)、換気口14・・・を所定の開口量にすることができるようになっている。
【0098】
尚、この飼育小屋1では、天面7として、波板を使用し、開口量調整板15として、天面7の波板と同じ又は概ね同じ周期であって且つ天面7の波板と同じ又は概ね振幅の波板を使用し、天面7に対し、開口量調整板15を、天面7の山に、開口量調整板15の山が、且つ、天面7の谷に、開口量調整板15の谷が整列するように、重ね合わせ、開口量調整板15を、天面7に対し、天面7の周期方向に直交する方向に、摺動させることで、換気口14・・・の開口量の調節をするようにしている。
【0099】
また、図5中、h26は、天面7に形成した、ヒータ手段(図9中に示す、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18)の電源コードを挿通する孔を示しており、また、h27は、開口量調整板15に形成した、ヒータ手段(図9中に示す、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18)の電源コードを挿通する孔を示している。
【0100】
そして、ヒータ手段(図9中に示す、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18)の電源コードを挿通する孔h26、h27の各々には、プラグ及び/又はコンセントを挿通し易いように、プラグ及び/又はコンセント用の大きな孔部が設けられている。
【0101】
図7は、飼育小屋1の気流の流れを模式的に説明する斜視図である。
【0102】
この飼育小屋1では、天面7には、開口量の調節が可能な、換気口14・・・を設け、飼育小屋1内を流れる気流を下方から上方に流れやすい構成にしている。
【0103】
この結果、この飼育小屋1では、空気中の常在菌、カビその他の微生物が、飼育小屋1内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類(図示せず。)や、家禽類の餌や水に落下し難い。
【0104】
この結果、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類(図示せず。)を飼育した場合、これらの家禽類が病気にかかって死ぬような事態を低減できる。
【0105】
更に、この飼育小屋1では、側面4及び側面6の各々の下方位置に、空気調整孔9を設けているので、図7中に示す矢印Arに示すように、側面4及び側面6の各々の下方位置に、空気調整孔9と、天面7に設けられている開口量の調節が可能な換気口14・・・との協働により、飼育小屋1内を流れる気流を、尚一層、下方から上方に流れやすい構成にしている。
【0106】
この結果、この飼育小屋1では、空気中の常在菌、カビその他の微生物が、更に、飼育小屋1内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類(図示せず。)や、家禽類の餌や水に落下し難くなっている。
【0107】
この結果、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類(図示せず。)を飼育した場合、これらの家禽類が病気にかかって死ぬような事態を更に低減できる。
【0108】
また、この飼育小屋1では、底面2を網状にしているので、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育すれば、烏骨鶏その他の家禽類の糞や羽根等は、網状の底面2の下方に落下する。
【0109】
この結果、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育すれば、飼育小屋1内が清潔に保たれるので、烏骨鶏その他の家禽類(図示せず。)を飼育した場合、これらの家禽類が病気にかかって死ぬような事態を低減できる。
【0110】
次に、この飼育小屋1の網状の底面2について、説明する。
【0111】
図8は、図5中、VIII−VIIIに従う概略的な断面図である。
【0112】
尚、図8では、側面6の構成については、図示するのを省略する。
【0113】
また、この飼育小屋1では、網状の底面2は、側面(背面)5から側面(前面)3に向かって下方に傾斜するように設けられている。
【0114】
この飼育小屋1では、網状の底面2は、側面(背面)5から側面(前面)3に向かって下方に傾斜するように設けているので、烏骨鶏その他の家禽類が卵を産み落とした場合、産み落とされた卵は、網状の底面2の傾斜により、飼育小屋1の側面(前面)3側に集まってくる(図8中、想像線で示す卵eを参照)。
【0115】
そして、この飼育小屋1では、側面(前面)3には、扉8が開閉可能に設けられているので、扉を開いて、容易に、卵eを取り出すことができる。
【0116】
また、図1及び図8中、16で示す部材は、餌入れ又は水入れを設置する台を示している。
【0117】
この台16は、その下方に、その前方から後方にかけて貫通する、貫通孔を有している。
【0118】
この飼育小屋1では、側面(前面)3の内側に、下方に、その前方から後方にかけて貫通する、貫通孔h16を有している台16を設置できるようにしている。
【0119】
従って、この飼育小屋1の、側面(前面)3の内側に、そのような餌入れ又は水つぼを設置する台16を設ければ、網状の底面2の傾斜に従って、側面(前面)3に設けられている、卵を取り出すための扉8の所に集まってきた卵eが、台16の下方に設けられている、貫通孔h16内に収容されるので、烏骨鶏その他の家禽類が産み落とした卵eが、烏骨鶏その他の家禽類によって食べられてしまう、ということを防ぐことができる。
【0120】
即ち、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育すると、烏骨鶏その他の家禽類によって食べられてしまう、ということが防がれた分、卵eを多く得ることができる。
【0121】
また、この飼育小屋1では、網状の底面2を、側面(前面)3側から取り出しできるようにしている。
【0122】
より具体的に説明すると、この飼育小屋1では、網状の底面2は、2分割されており、2分割された、網状の底面2の各々は、側面(前面)3に設けられている扉8、8を開くことにより、側面(前面)3側から飼育小屋1の外に、取り出しできるようにしているので、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合に、網状の底面2が、羽根、羽毛及び糞等で汚れた場合、側面(前面)3側から網状の底面2を、飼育小屋1から取り出して、洗うことができる。
【0123】
また、図8中、17で示す部材は、糞受け板を示している。
【0124】
この飼育小屋1では、糞受け板17は、網状の底面の下方に設けられており、且つ、側面(前面)3側から取り出しできるようにされている。
【0125】
より具体的に説明すると、この飼育小屋1では、糞受け板17は、2分割されており、2分割された、糞受け板17の各々は、側面(前面)3に設けられている扉8、8を開くことにより、側面(前面)3側から飼育小屋1の外に、取り出しできるようにしているので、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合に、糞受け板17が、羽根、羽毛及び糞等で汚れた場合、側面(前面)3側から糞受け板17を、飼育小屋1から取り出して、洗うことができる。
【0126】
尚、19で示す部材は、飼育小屋1の底板を示している。
【0127】
また、20で示す部分は、水抜き孔を示している。この水抜き孔20は、底面19の4隅に一つづつ、合計4個設けられている。
【0128】
水抜き孔20の直径は、4mm以上8mm以下、通常は、6mm程度にするのが好ましい。
【0129】
次に、この飼育小屋1に設けられるヒータ手段について、説明する。
【0130】
図9は、この飼育小屋1に設けられるヒータ手段の使用方法を模式的に説明する図であり、図9(a)は、ヒータ手段を不使用の状態にしている場合を説明する断面図であり、また、図9(b)は、ヒータ手段を使用状態にしている場合を説明する断面図である。
【0131】
尚、図9(a)及び図9(b)の各々では、側面6の構成については、図示するのを省略する。
【0132】
この飼育小屋1は、網状の底面2、側面3、4、5、6及び前記天面7により形成される空間内にヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を備える。
【0133】
この例では、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18として、より特定的に説明すると、セラミックヒータと、セラミックヒータを保護する保護部材(針金)とを備えるものを使用している。
【0134】
また、図9中、23で示す部材は、飼育小屋1内の温度を測る温度計を示している。
【0135】
この飼育小屋1では、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を使用しない際には、図9(a)に示すように、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を天面7側に移動し、また、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を使用する際には、図9(b)に示すように、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を網状の底面2上に載置するようにして使用する。
【0136】
この飼育小屋1には、網状の底面2、側面3、4、5、6及び天面7により形成される空間内に、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を設けているので、気温が低い日には、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を使用することで、烏骨鶏その他の家禽類を寒さから守ることができる。
【0137】
のみならず、この飼育小屋1は、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を使用する際には、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を網状の底面2上に載置するようにしているので、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を使用している間、飼育小屋内の気流を下方から上方に流れやすい構成になっている。この結果、この飼育小屋1には、空気中の常在菌、カビその他の微生物が、飼育小屋1内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類や、家禽類の餌や水に落下し難い、という利点がある。
【0138】
また、この飼育小屋1には、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を使用しない際には、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18を天面7側に移動させることで、飼育小屋1内の烏骨鶏その他の家禽類の生活空間を広くでき、且つ、ヒータ手段(例えば、電熱ヒータ)18が、羽根、羽毛及び糞等で汚れ難い、という利点がある。
【0139】
この結果、この飼育小屋1を使用して、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合、これらの家禽類が寒さや病気やストレスによって死ぬような事態を低減できる。
【0140】
また、図10は、飼育小屋1を屋外に設置する場合を概略的に説明する斜視図である。
【0141】
この飼育小屋1には、屋外屋根(ユニット化されている。)21が着脱自在に取り付けられるようにされており、この飼育小屋1を屋外に設置する場合は、飼育小屋1の天面7の上部に屋外屋根(ユニット化されている。)21を、必要により、取り付けて使用する。
【0142】
この飼育小屋1では、天面7の上部に、屋外屋根(ユニット化されている。)21を着脱自在に取り付けられるようにしているので、この飼育小屋1は、鶏舎内だけではなく、天面7の上部に、飼育小屋内への雨の侵入をふせぐために、屋外屋根(ユニット化されている。)21を取り付けることで、必要により、この飼育小屋1を野外に設置することができる。
【0143】
尚、屋外屋根21の屋根面(傾斜面)21a、21aは、半透明又は透明な材料(例えば、半透明又は透明な樹脂)で製されており、飼育小屋1は、飼育小屋1に屋外屋根21を取り付けた後においても、飼育小屋1内が、暗くならないようにしている。
【0144】
また、図10中、22で示す部材は、飼育小屋1を屋外に設置する際に、いたち等の動物が、飼育小屋1内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類に気が付かないようにさせたり、飼育小屋1内に侵入するのを防ぐための高さ調整部材(スペーサ)を示している。
【0145】
また、図11は、飼育小屋1・・・を収容する鶏舎の要部を概略的に示す斜視図である。
【0146】
この鶏舎31は、複数個の飼育小屋1・・・が収容できるようになっている。
【0147】
また、飼育小屋1・・・の各々の通気性を考慮した場合は、飼育小屋1・・・の各々の間隔は、30cm以上50cm以下、より好ましくは、40cm程度にすることが好ましい。
【0148】
また、この鶏舎31は、その上方位置に、鶏舎31内の空気を大気中へ排出する換気手段(この例では、換気扇)32を備える。
【0149】
この鶏舎31では、鶏舎31の上方位置に、鶏舎31内の空気を大気中へ排出する換気手段(この例では、換気扇)32を備えているので、鶏舎31内に、複数個の飼育小屋1・・・を収容した後において、換気手段(この例では、換気扇)32を駆動することで、鶏舎31内の空気を鶏舎31外へ、気流が下方から上方に流れるようにして排出できる。
【0150】
この結果、この鶏舎31を用いれば、空気中の常在菌、カビその他の微生物が、鶏舎31内の飼育小屋1・・・の各々内に飼育されている、烏骨鶏その他の家禽類や、家禽類の餌や水に落下し難い。
【0151】
この結果、この鶏舎31内に、複数個の飼育小屋1・・・を収容した状態で、飼育小屋1・・・の各々内に、烏骨鶏その他の家禽類を飼育した場合、これらの家禽類が病気にかかって死ぬような事態を低減できる。
【0152】
尚、飼育小屋1内に、烏骨鶏を飼う場合は、雄1羽に対し、雌を2羽〜4羽を、且つ、これらの烏骨鶏は、同齢のものを飼うことが好ましい。
【0153】
また、飼育小屋1内に、烏骨鶏を飼う場合は、雄1羽に対し、雌を2羽〜4羽を飼育する場合にあっては、飼育小屋1の大きさは、横長を100cm以上120cm以下、幅長を80cm以上100cm以下、及び、高さを70cm以上90cm以下程度にすることが好ましい。
【0154】
飼育小屋1をこのようなサイズにすれば、飼育小屋1内に烏骨鶏を飼育した状態で、飼育小屋1を、例えば、軽トラックの荷台に積み込んで、飼育小屋1ごと、烏骨鶏を、顧客に、搬送・販売することが容易に行える。
【産業上の利用可能性】
【0155】
本発明に係る飼育小屋では、特に、気流が下方から上方に流れやすい構成にすることで、この飼育小屋内に、烏骨鶏のように飼育が困難な家禽類を飼育した場合に、そのような家禽類が病気にかかり難い。
【0156】
従って、本発明に係る飼育小屋は、烏骨鶏のように飼育が困難な家禽類を飼育に適しているので、産業上の利用可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本発明に係る飼育小屋を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1に示す飼育小屋の概略的な正面図である。
【図3】図1に示す飼育小屋の概略的な右側面図である。
【図4】図1に示す飼育小屋の側面(右側面)の下方位置に設けられている、換気口(空気調整孔)の部分を拡大して概略的に示す図であり、図4(a)は、換気口(空気調整孔)が開いている状態を概略的に示す斜視図であり、また、図4(b)は、換気口(空気調整孔)が閉じている状態を概略的に示す斜視図である。
【図5】図1に示す飼育小屋の概略的な平面図である。
【図6】図1に示す飼育小屋の天面に設けられている換気口の開口量の調節機構の部分を中心に拡大して概略的に示す図であり、図6(a)は、換気口が全開している状態を概略的に示す斜視図であり、また、図6(b)は、換気口が閉じている状態を概略的に示す斜視図である。
【図7】図1に示す飼育小屋の気流の流れを模式的に説明する斜視図である。
【図8】図5中、VIII−VIIIに従う概略的な断面図である。
【図9】図1に示す飼育小屋に設けられるヒータ手段の使用方法を模式的に説明する図であり、図9(a)は、ヒータ手段を不使用の状態にしている場合を説明する断面図であり、また、図9(b)は、ヒータ手段を使用状態にしている場合を説明する断面図である。
【図10】図1に示す飼育小屋1を屋外に設置する場合を概略的に説明する斜視図である。
【図11】図1に示す飼育小屋を収容する鶏舎の要部を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
【0158】
1 飼育小屋
2 網状の底面
3 側面(前面)
4 側面(右側面)
5 側面(背面)
6 側面(左側面)
7 天面
8 扉
9 換気口((空気調整孔)
13 板材(引戸)
14 換気口
17 糞受け板
18 ヒータ手段
31 鶏舎
32 換気手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
網状の底面と、
前記網状の底面の側面を囲う側面と、
前記側面により形成される上方の開口部を覆う天面とを備え、
前記天面には、開口量の調節が可能な、換気口が設けられている、飼育小屋。
【請求項2】
前記側面の中、前面の下方位置には、卵を取り出すために開閉可能に設けられた扉が設けられ、
前記網状の底面が、前記側面の中、背面から前記前面に向かって、下方に傾斜するように設けられている、請求項1に記載の飼育小屋。
【請求項3】
前記側面の中、前記前面の内側に、台を備え、
前記台が、下方に、その前方から後方にかけて貫通する、貫通孔を有している、請求項2に記載の飼育小屋。
【請求項4】
前記網状の底面を、前記側面の中、前記前面側から取り出しできるようにした、請求項1〜3のいずれかに記載の飼育小屋。
【請求項5】
前記網状の底面の下方に糞受け板を更に備え、
前記網状の底面と前記糞受け板とにより形成される空間に、換気口を設けた、請求項1〜4のいずれかに記載の飼育小屋。
【請求項6】
前記糞受け板を、前記側面の中、前記前面側から取り出しできるようにした、請求項5に記載の飼育小屋。
【請求項7】
前記網状の底面、前記側面及び前記天面により形成される空間内にヒータ手段を備え、且つ、前記ヒータ手段を使用する際には、前記ヒータ手段を前記網状の底面上に載置し、
前記ヒータ手段を使用しない際は、前記ヒータ手段を天面側に移動できるようにした、請求項1〜6のいずれかに記載の飼育小屋。
【請求項8】
前記側面に、透明な材料で製された板材を取り付けることができるようにした、請求項1〜7のいずれかに記載の飼育小屋。
【請求項9】
前記天面の上部に、屋外屋根を着脱自在に取り付けられるようにした、請求項1〜8のいずれかに記載の飼育小屋。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれかに記載の飼育小屋を複数個収容する鶏舎であって、
前記鶏舎の上方位置に、前記鶏舎内の空気を大気中へ排出する換気手段を備える、鶏舎。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−325508(P2006−325508A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−155288(P2005−155288)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【出願人】(505198282)
【Fターム(参考)】