説明

3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法

【課題】3次元容器内の液体の温度分布を汎用のパーソナルコンピュータを用いて容易にシミュレーションできる方法及びその方法を実行するコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】短時間で、容器内の温度分布を計算できる2次元細胞モデルの概要は、まず3次元容器を2次元に射影し、その2次元平面を細胞と呼ぶ微小な矩形で区画する。それぞれの細胞は決められたル−ルに従って、時間とともに周囲の細胞と相互作用しながら自分自身の状態量を書き換えていき、容器内の温度分布を予測する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビールなどの液体が充填された3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
容器内の液体は、雰囲気温度が変化すると、刻々、温度変化する。また、雰囲気温度を相当程度、一定に保っても、容器内の温度分布は、対流などの影響で、長時間に亘って、変化する。
【0003】
例えばビ−ルの場合、容器内の温度変化は、品質に影響を与える可能性があるにも関わらず、食品である制限から、温度測定センサーを多数挿入することは、通常、行なわれていない。ビールの貯酒タンクの場合、これまでに熱の流れを含む流体のコンピュータ・シミュレーション・モデルとして、連続の式、運動量保存式、エネルギ−保存式に関する偏微分方程式が導かれ、流体の数値解析が試みられている。
【非特許文献1】Ishiguro T., Mizutani S. and Kuwahara K., MBAA Tech. Quart., 1997, 34, 164-170.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した偏微分方程式による流体モデルは、状態量、空間、時間が連続なモデルである。しかしながら、解析にはスーパーコンピュータ等の高速計算機を必要とすることから、種々の形状の容器でそのモデルの妥当性を検討するのが容易ではない。
【0005】
本発明は、3次元容器内の液体の温度分布を、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)を用いて容易にシミュレーションできる方法及びその方法を実行するコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、3次元容器内の液体を2次元に射影した微小な矩形に区画し、各区画を細胞として、前記細胞の温度変化を計算することにより、3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法であって、前記細胞の位置を座標の横軸の値と縦軸の値を表す座標値設定テップと、前記座標値で表されたある一の細胞の(t+1)時間の温度は、(t)時間の前記一の細胞の温度及び前記一の細胞の横軸及び縦軸の方向にそれぞれ隣接する各細胞の(t)時間の各温度の平均として計算する温度計算ステップとを有し、各細胞の温度の計算は、容器の周辺側から中心側に、かつ、容器の下方から上方側に順番に行なう。
【0007】
また、前記温度計算ステップで得られた前記一の細胞の温度に基づき、前記一の細胞の密度を計算する密度計算ステップと、
前記一の細胞の密度と、前記一の細胞と隣接する上方の細胞の密度とを比較し、前記一の細胞と隣接する前記上方の細胞の密度が、前記一の細胞の密度よりも大きい場合は、前記一の細胞の温度及び密度と、前記一の細胞と隣接する前記上方の細胞の温度及び密度とを入れ替える浮力効果計算ステップとを更に有しても良い。
【0008】
また、前記座標値で表された細胞に、初期値温度を設定する初期温度設定ステップと、
前記3次元容器の容器壁の冷却又は加熱温度を設定する容器壁温度設定ステップと、
を有しても良い。
【0009】
更に、3次元容器としては、円筒形、円錐形、あるいは、シリンドロコニカル容器であっても良い。
【0010】
本発明のシミュレーションの対象にすることができる液体は、特に、水やビールが良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、3次元容器内の液体の温度分布を、汎用のパーソナルコンピュータを用いて容易にシミュレーションすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明においては、3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションするために、容器内のある縦断面(鉛直方向の断面)を2次元に射影し、投影された平面を微小な矩形に区分する。投影された平面は、3次元容器が円筒形の場合は、長方形となる、また、円錐形の場合は、三角形となり、円錐形部が切頭円錐形の場合は、台形となる。また、球体の場合は、円形となる。更に、シリンドロコニカル容器の場合は、円筒形部が長方形で表され、円錐形部は三角形で表される。
【0013】
3次元容器を縦に断面して2次元に射影し、投影された平面は、その平面形状が、長方形、三角形あるいは円形のいずれの場合も、各形状を微小な矩形に区分する。例えば、三角形の斜辺の一部あるいは、円形の円周の一部が、矩形の片の一部となる場合も、矩形で近似することができる。これは、矩形を十分に微小な単位とすると、実質、矩形で近似しても、誤差を極めて小さくすることが出来るからである。各区画を細胞とし、各細胞には、容器内の液体が充填されていると仮定する。
【0014】
容器内の液体の温度変化のシミュレーションはどんな液体でも対象とすることができるが、本発明の場合は、浮力効果計算ステップを有しているので、特に、水及び水を多く含む液体、例えばビールなどのアルコール飲料やジュースなどの飲料が容器内でどのように温度変化をするかをシミュレーションするのに好適である。何故ならば水は4℃で密度が最も大きいために、4℃の前後で浮力効果が変わるためである。
【0015】
2次元細胞の温度変化をコンピュ−タにより計算し、2次元上の細胞の温度分布を調べることにより容器内の温度が予測できる。各細胞は近隣の細胞同士が規定のルールに従い、相互作用し、その結果、細胞の持つべき数値が決定される。
【0016】
まず、各細胞に2次元の座標軸の横縦座標(i、j座標)の値が付与される。座標の値が付与された、ある一の細胞の(t+1)時間の温度は、(t)時間の前記一の細胞の温度及び前記一の細胞の横軸及び縦軸の方向にそれぞれ隣接する各細胞の(t)時間の各温度の平均として計算される。
【0017】
各細胞の温度の計算は、容器の周辺側から中心側にかつ容器の下方から上方側に順番に行なう。容器の周辺側から中心側に順に行なうことにより、容器壁の冷却温度が大きく影響し、実測値とより整合するからである。
【0018】
また、計算の上下方向は、下方から上方側の順番で行なう。この場合も、上方から下方よりも、下方から上方の方が、より実測値と合う傾向がある。
【0019】
ある細胞に隣接するものが、細胞ではなく、容器の壁の場合は、その隣接する細胞の温度は、容器の壁の温度を有しているとして計算する。
【0020】
また、液面と接する雰囲気の温度は、液面を構成する全細胞の平均温度として計算する。
【0021】
以下、図1に示すシリンドロコニカル容器を例として、図2の計算フロー図を参照しながら、本シミュレーションの手順(ステップ)を説明する。
(ステップ1:細胞数の決定)
図2の計算フロー図において、開始10の後、11のステップ1で、容器を2次元に射影し、容器全体を横(i座標)と縦(j座標)の格子により区画し、その区画部分を細胞とする。区分は、i座標では、i=1〜Mに、j座標では、j=1〜Nに区分する。直径と高さの比が1:4のとき表示される例を図1に示す。計算例ではi=40、j=160とした。2次元で対称性を有するシリンドロコニカル容器であることから、表記上、容器の半面を図示した。図1の右側の境界が容器壁2を表し、図1の左側の点線が容器の対称軸(中心線)を表す。なお、直径と高さの比は自由に設定できる。
【0022】
図1において、黒塗りの細胞は、その温度を計算する対象の細胞(ある一の細胞)を示す。ハッチ模様の細胞は、その温度を計算する対象の細胞(ある一の細胞)のi座標及びj座標方向において、隣接する、周りの細胞を表す。
点模様の細胞は、容器の壁部(濃い点模様)又は空気などの雰囲気3(薄い点模様)を表している。
(ステップ2:各種温度の設定)
次に、12のステップ2において、各種の温度を設定する。
【0023】
具体的には、まず、全細胞の初期状態の温度を、全細胞が同じ温度として、設定する。その結果、液面と接する雰囲気の初期状態の温度は、液面を構成する全細胞の平均温度であるから、雰囲気の温度は、全細胞の初期状態の温度と同じ温度となる。
【0024】
次に、容器壁の冷却温度を設定する。また、容器壁における冷却位置を設定する。容器壁の冷却において、容器壁全体を均一な温度で冷却する場合(例えば、容器全体を冷却室内に設置する場合)は、全ての容器壁を同じ温度に設定すればよい。容器壁を部分的に冷却する場合、例えば、シリンドロコニカル容器の場合において、円筒部の容器壁の上部、中部及び下部のそれぞれ3箇所の周囲を、一定の幅で冷却する場合は、当該冷却される容器壁の温度を冷却温度に設定し、それ以外の箇所は、当該箇所の壁面に接している細胞の平均温度とする。なお、容器壁を伝って、冷却された壁以外の壁に伝導する冷却熱の影響も考慮して計算すると、より正確な温度変化が計算できるが、計算式モデルが複雑になるので、容器壁を伝導する冷却熱は、液体の対流による熱伝達に比べて無視できると近似して計算しても良い。
【0025】
更に、シミュレーションを終了する終了温度を設定する。
【0026】
なお、本明細書においては、本発明の実験例として、3次元容器を冷却するケースについて説明しているが、本発明のシミュレーション方法から明らかなように、3次元容器を加熱する場合においても、本発明を適用することができることは、当業者ならば明らかである。例えば、0℃近くに冷却された水が充填された3次元容器を加熱手段により加熱する場合の温度変化をシミュレーションする場合である。
(ステップ3:細胞の温度変化の計算)
13のステップ3で、(t+1)時間における細胞の温度変化の計算を行なう。細胞間の計算は、以下のように行われる。なお、温度 T(i,j,k+1) は、横方向の座標 i, 縦方向の座標j での (k+1) 時点を表す。
(a)左端中心の上面(図1(a))
T(i,j,k+1)=1/5ラ(2ラT(i,j,k)+T(i,j-1,k)+T(i+1,j,k)+上面の雰囲気温度)
(b)長方形上面(図1(b))
T(i,j,k+1)=1/5ラ(T(i,j,k)+T(i,j-1,k)+T(i-1,j,k)+T(i+1,j,k)+上面の雰囲気温度)
(c)長方形の上面、右面(図1(c))
T(i,j,k+1)=1/5ラ(T(i,j,k)+T(i,j-1,k) +T(i-1,j,k)+ 上面の雰囲気温度+冷却温度)
(d)左端中心の長方形内(図1(d))
T(i,j,k+1)=1/5ラ(2ラT(i,j,k)+T(i,j-1,k)+T(i,j+1,k)+T(i+1,j,k))
(e)長方形内(図1(e))
T(i,j,k+1)=1/5ラ(T(i,j,k)+T(i,j-1,k)+T(i,j+1,k)+T(i-1,j,k)+T(i+1,j,k))
(f)長方形の右面(図1(f))
T(i,j,k+1)=1/5ラ(T(i,j,k)+T(i,j-1,k) +T(i-1,j,k) +T(i+1,j,k +冷却温度)
(g)三角形の底底(図1(g))
T(i,j,k+1)=1/4ラ(2ラT(1,1,k)+T(1,2,k)+冷却温度)
(h)三角形の右面(図1(h))
T(i,j,k+1)=1/4ラ(T(i,j,k) +T(i,j+1,k) +T(i-1,j,k)+冷却温度)
(i)長方形の上面、右面(図1(i))
T(i,j,k+1)=1/4ラ(T(i,j,k)+T(i,j+1,k)+T(i-1,j,k)+冷却温度)
(ステップ4:細胞密度の計算)
次に、14のステップ4において、細胞内の液体温度を計算後、その温度時における各細胞に含まれる液体の密度を計算する。ここでは、水を用いて、水の温度に対する密度を計算する。計算の順番は、容器の下側の周辺側の細胞から中心線にある細胞に向けて順次行なう。中心線4に隣接するある細胞の計算は、中心線の細胞と反対側の対称の位置に細胞があると仮定し、その仮定した細胞が、中心線傍の細胞と同一温度、同一密度を有すると仮定し計算を行なう。
(ステップ5:擬似的な浮力の効果)
次に、15のステップ4で擬似的な浮力の効果を計算する。浮力の効果は、計算した該細胞と下の細胞群のそれぞれの密度を比較し、該細胞の密度が下の細胞より高ければ浮力効果として、該細胞は下の細胞と温度と密度を交換する。交換の順番は、周辺方向の細胞から中心線にある細胞(図1の左方向)に、上の細胞から下の細胞へ順次行なう。
(ステップ6:ステップ3からステップ5の繰り返し)
16のステップ6で、(t+1)時間における全ての細胞の温度の計算が終了したら、その状態における細胞の温度分布を出力して、PC画面や紙等に結果を出力する。
【0027】
次に、(t+2)時間における各細胞の温度及び密度を、(t+1)時間の各細胞の温度に基づいて、計算する。なお、(t+1)時間における液面と接する雰囲気の温度は、(t+1)時間における液面の全細胞の平均温度となる。また、(t+1)時間における容器壁の温度は、冷却手段が設置されていない容器壁の温度は、当該容器壁と接する細胞の平均温度となり、冷却手段が設けられた容器壁の温度は、初期状態で設定された冷却温度が維持される。
【0028】
以下、(t+3)、(t+4)、・・・・(t+n)時間まで計算を行なうことにより、各細胞の温度変化のシミュレーションを得ることができる。また、その結果をPC画面や紙等に結果を出力して、変化を知ることができる。
【0029】
全細胞の平均温度が終了温度以下に達したら、計算を終了する。
【実施例1】
【0030】
実際のシリンドロコニカル容器と本計算結果の例を図3及び図4に示す。
【0031】
シリンドロコニカル容器の大きさは、内径が550mmで直径と水嵩(容器の底面から、液面までの高さ)の比が、1対4となるように約10℃の水を入れた(液体の初期状態の温度は、10℃)。その後、冷媒平均温度-3.9℃でシリンドロコニカル容器全体を冷却し、底部から500mm、1200mmの位置及び水面温度を測定を行なった(図3)。
【0032】
その測定点と同様な位置の計算結果を図4に示す。
図3及び4において、A(◇)は、センサー位置がコーン先端から500mmの点、B(□)は、センサー位置がコーン先端から1200mmの点、C(△)は、水面の点の温度を示す。
【0033】
その結果、実際の実験と計算結果がほぼ一致した。
【実施例2】
【0034】
実際のシリンドロコニカル容器と本計算結果の例を図5及び図6に示す。
【0035】
シリンドロコニカル容器の大きさは、内径が100mmで直径と水嵩の比が、1対4となるように約10℃の水を入れた。その後、冷媒平均温度-0.3℃でシリンドロコニカル容器全体を冷却し、底部から140mm、290mmの位置及び水面温度を測定を行なった(図5)。
【0036】
その測定点と同様な位置の計算結果を図6に示す。
【0037】
図5及び6において、A(◇)は、センサー位置がコーン先端から140mmの位置の、B(□)は、センサー位置が、コーン先端から290mmの位置の及びC(△)は水面の温度を示す。
【0038】
その結果、実際の実験と計算結果がほぼ一致した。
【0039】
以上の実施例1及び実施例2の結果、シリンドロコニカル容器の大きさが異なる場合においても、本計算の有効性が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、3次元容器内に充填されたビールなどの液体の温度変化を、PCを用いて簡単にシミュレーションできる方法に関するものであり、産業上の利用可能性を有している。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】2次元容器の模式図の例を示し、黒塗りの細胞は該当細胞、ハッチ模様の細胞は、計算に用いられる周りの細胞、点模様の細胞は壁、又は雰囲気(空気)を表す細胞を示す。
【図2】計算フロー図を示す
【図3】内径が550mmシリンドロコニカル容器を用いた水温の変化の測定値を示す図である。
【図4】図3で用いたシリンドロコニカル容器を用いた水温の、計算による変化を示す図である。
【図5】内径が100mmシリンドロコニカル容器を用いた水温の変化の測定値を示す図である。
【図6】図5で用いたシリンドロコニカル容器を用いた水温の、計算による変化を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1:容器
2:容器の壁
3:容器液面上の雰囲気
4:中心線
11〜16:第1〜6の各ステップ
A,B,C:水温

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元容器内の液体を2次元に射影した微小な矩形に区画し、各区画を細胞として、前記細胞の温度変化を計算することにより、3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法であって、
前記細胞の位置を座標の横軸の値と縦軸の値を表す座標値設定テップと、
前記座標値で表されたある一の細胞の(t+1)時間の温度は、(t)時間の前記一の細胞の温度及び前記一の細胞の横軸及び縦軸の方向にそれぞれ隣接する各細胞の(t)時間の各温度の平均として計算する温度計算ステップとを有し、
各細胞の温度の計算は、容器の周辺側から中心側に、かつ、容器の下方から上方側に順番に行なう、3次元容器内の液体の温度分布シミュレーション方法。
【請求項2】
前記温度計算ステップで得られた前記一の細胞の温度に基づき、前記一の細胞の密度を計算する密度計算ステップと、
前記一の細胞の密度と、前記一の細胞と隣接する上方の細胞の密度とを比較し、前記一の細胞と隣接する前記上方の細胞の密度が、前記一の細胞の密度よりも大きい場合は、前記一の細胞の温度及び密度と、前記一の細胞と隣接する前記上方の細胞の温度及び密度とを入れ替える浮力効果計算ステップと
を更に有する、請求項1記載の3次元容器内の液体の温度分布シミュレーション方法。
【請求項3】
前記座標値で表された細胞に、初期値温度を設定する初期温度設定ステップと、
前記3次元容器の容器壁の冷却又は加熱温度を設定する容器壁温度設定ステップと
を有する、前記請求項1または2記載の3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法。
【請求項4】
前記3次元容器は、円筒形容器であり、該円筒形容器内の液体を2次元に射影した長方形で表し、該長方形内を微小な矩形に区画して、各区画を前記細胞とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法。
【請求項5】
前記3次元容器は、円錐容器であり、該円錐容器内の液体を2次元に射影した三角形で表し、該三角形内を微小な矩形に区画して、各区画を前記細胞とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法。
【請求項6】
前記3次元容器はシリンドロコニカル容器であり、該シリンドロコニカル容器内の液体を2次元に射影して前記シリンドロコニカル容器の円筒部は長方形で、円錐部は三角形で表し、前記長方形内及び前記三角形内をそれぞれ、微小な矩形に区画して、各矩形を前記細胞とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法。
【請求項7】
前記液体は、ビールである請求項1〜6のいずれか一項に記載の3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の、3次元容器内の液体の温度分布をシミュレーションする方法の各ステップを、コンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項9】
請求項8記載のコンピュータプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−163448(P2009−163448A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341420(P2007−341420)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000002196)サッポロホールディングス株式会社 (7)
【Fターム(参考)】