説明

3D眼鏡および関連システム

RFIDタグ(一つまたは複数のテンプルに埋め込まれる)をもつ3D眼鏡が劇場または他の会場運営者にレンタルされる。眼鏡は、利用者への配布のために会場に輸送されて、トレーにおいて利用者から回収される。(たとえば劇場への送達時、劇場からの回収時、3Dレンタル会社での検査時、などに)眼鏡がトレーにある間に、RFIDスキャンによって棚卸しその他の施策が実施されうる。RFIDスキャンおよび検査から収集されるデータは、レンタル会社が、さまざまな会場に対して目減りに基づいてレンタル・コストを適切に割り当てられるようにする。目減りはたとえば、特定の会場に帰することができ追跡可能である、尋常でない摩耗、破損または盗難を含む。劇場または会場も、独自の記録を維持するために、送達時またはピックアップ時に独立してトレーをスキャンしてもよい。本発明は、RFIDをもつ3D眼鏡、洗浄ラックおよびレンタル・システムを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2010年3月15日に出願された米国特許仮出願第61/314,044号、2010年3月22日に出願された米国特許仮出願第61/316,277号および2010年4月2日に出願された米国特許仮出願第61/320,502号の優先権を主張するものである。これらの出願の内容すべてはそれぞれ全体においてここに参照によって組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は3D眼鏡に関する。本発明は、物品の、使用および洗浄/再整備などのための返却のための特に3D眼鏡のような会場へのレンタル・グッズの提供/頒布、所有権、回収、アカウンティングおよび管理にも関する。本発明は、洗浄後に劇場観客によって再使用される劇場事業において利用される眼鏡、特に分光分離眼鏡、偏光眼鏡および/またはシャッター式眼鏡を含む3Dビュー用眼鏡の洗浄にも関する。本発明はさらに、3D眼鏡の中に統合され、たとえば管理、解析およびコスト計算(costing)実施のために利用されるRFIDの使用にも関する。
【0003】
本発明はまた、眼鏡または他の品目についてのレンタル・システムならびに該レンタル・システムにおいてもしくはその外部で利用される装置/プロセスにも関する。該装置/プロセスは、眼鏡洗浄装置および特に眼鏡の輸送、保管、頒布および/または洗浄のためのラックといったものである。本発明はまた、洗浄後に劇場観客によって再使用される劇場事業において利用される眼鏡、特に分光分離眼鏡、偏光眼鏡および/またはシャッター式眼鏡を含む3Dビュー用眼鏡を洗浄することにも関する。
【背景技術】
【0004】
3D映画のような特別なショーを見せる劇場運営者は、特殊効果を見るための閲覧用眼鏡を観客に提供してきた。3D映画では、3D効果は一般に、左画像および右画像を画面に投影し、眼鏡を利用してそれらの画像を「分離」し、左眼は左画像のみを/主として左画像を見、右眼は右画像のみを/主として右画像を見るようにすることによって引き起こされる。分離のための技法は、分光分離を含みうる(たとえばそれぞれの目がRGB画像を受け取るが、左眼のRGB画像は右眼のRGB画像に比べて赤、緑および青スペクトルの異なる部分から導かれる)。他の形の分離は、偏光(それぞれの目が特定の偏光の画像を受け取る)および対応する左画像または右画像が表示されるときに開閉するそれぞれの目についてのシャッターを含む。
【0005】
眼鏡のいくつかは安価に構築できており(たとえば、厚紙/プラスチックのフレームとプラスチック/マイラーのレンズでできている)、使い捨て眼鏡として知られる。使い捨て眼鏡の品質は3D効果を見るのに十分であるが、一般に洗浄および/または再使用には好適ではない。最善でも、使用後、使い捨て眼鏡はリサイクル・プロセスに載せられ、そうでなければ破棄される。他の高級閲覧システムは、洗浄後に環境にやさしい仕方で再使用されうる、より硬質の材料から構築される眼鏡、特にレンズを含む。そして、長期間眼鏡を洗浄して再使用することは、試聴後毎に新しい使い捨て眼鏡を配布するほど高くつかないことがありうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、レンタルまたは他の事業モデルにおいて3D眼鏡のような物品の使用のための記録を追跡し、維持する必要性を認識するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
たとえば、RFIDタグ(たとえば一つまたは複数のテンプルに埋め込まれる)をもつ3D眼鏡が劇場または他の会場運営者にレンタルされる。眼鏡は、利用者への配布のために会場に輸送されて、トレーにおいて利用者から回収されてもよい。
【0008】
(たとえば劇場への送達時、劇場からの回収時、3Dレンタル会社での検査時、など)眼鏡がトレーにある間に、RFIDスキャンによって棚卸しその他の施策が実施されうる。RFIDスキャンおよび検査から収集されるデータは、レンタル会社が、さまざまな会場に対して目減りに基づいてレンタル・コストを適切に割り当てられるようにする。目減り(shrinkage)はたとえば、特定の会場に帰することができ追跡可能である、眼鏡の尋常でない摩耗、破損、盗難などを含む。劇場または会場も、独自の記録を維持するために、送達時またはピックアップ時に独立してトレーをスキャンしてもよい。
【0009】
ある実施形態では、本発明は、3D画像を見るために構成され、RFIDタグを有する眼鏡を提供する。前記眼鏡はさらに、RFIDタグがスキャンされうる範囲をブーストする補助アンテナを有していてもよい。補助アンテナは、眼鏡の二つ以上のフレーム部材の一部であってもよい(またはそれに統合されていてもよい)。たとえば、補助アンテナは眼鏡のテンプルに取り付けられたり、または埋め込まれたりしていてもよい。
【0010】
前記眼鏡はさらに、万引き防止デバイスを有していてもよい。RFIDタグは眼鏡のフレームの第一のテンプルに埋め込まれていてもよく、万引き防止デバイスは眼鏡のフレームの同じおよび/または第二のテンプルの一つに埋め込まれていてもよい。
【0011】
他の実施形態では、本発明は、3Dレンタル眼鏡の使用をモニタリングするシステムであって、たとえばそれぞれRFIDタグを有する複数の3D眼鏡と、該3D眼鏡を3D会場の利用者による使用のために該3D会場に送達し、該3D会場から使用済みの3D眼鏡を回収し、該3D眼鏡を洗浄するよう構成された送達・回収・洗浄インフラストラクチャーとを有しており、前記インフラストラクチャーによって実行される送達、回収および洗浄は、目録管理(inventory control)および効率メトリックのために前記眼鏡のRFIDタグをスキャンすることの助けにより行われる、システムであってもよい。ある実施形態では、効率メトリックは、特定の3D会場に帰することのできる目減り因子を計算するために必要なデータを含む。もう一つの実施形態では、RFIDタグのスキャンは少なくとも眼鏡の送達および回収において行われる。もう一つの実施形態では、RFIDタグのスキャンは少なくとも送達、回収および洗浄前もしくは洗浄後に実行される眼鏡の検査時に行われる。
【0012】
さまざまな実施形態において、目減り因子は3D会場への請求として返ってくる。目減り因子は、本システムを実施するベンダーの安定した利益マージンを維持するために利用されてもよい。好ましくは、本システムは、物品および/またはサービスの3D会場への送達を含む既存の関係をもつベンダーによって実装される。
【0013】
他の実施形態では、複数の保管および洗浄ラックは、前記複数の3D眼鏡の少なくとも一部を保持するよう構成されてもよい。洗浄および保管ラックのそれぞれは、該ラックに関連付けられたRFIDデバイスを含んでいてもよい。
【0014】
さまざまな実施形態において、前記眼鏡の少なくとも一回のスキャンは、該ラックのRFIDがそのラック内の各眼鏡に関連付けられることができるスキャンを含む。
【0015】
本発明のある実施形態に基づく3D会場は該3D会場の内部において眼鏡を位置特定するよう構成されたスキャナを含んでいてもよい。
【0016】
さまざまな実施形態において、眼鏡のスキャンは、品質について該眼鏡の検査に際して実行されてもよい。電子データベースが、3D会場、検査および従業員による各3D眼鏡の取り扱いの同定を含め、使用を追跡するよう構成されていてもよい。
【0017】
本発明はまた、それぞれRFIDタグを有する3D眼鏡のセットを3D会場に送達し、前記3D会場に送達された各3D眼鏡のRFIDタグを電子的かつ無線的にスキャンし、前記3D会場から3D眼鏡を回収し、前記3D会場から回収された各3D眼鏡のRFIDタグを無線的かつ電子的にスキャンし、前記眼鏡のRFIDタグの送達時および収集時のスキャンを使って前記3D会場による前記3D眼鏡の使用についての請求を決定することを含む方法として具現されてもよい。前記請求は、たとえば、標準的なレンタル料率に前記3D会場に帰すことのできる目減り因子を加えたものを含んでいてもよい。
【0018】
本発明者らは、効率的な眼鏡レンタル・モデルを提供するとともに、劇場運営の通常の過程において再使用される眼鏡のより効率的な洗浄の備えを提供する必要性をも認識するに至った。ある実施形態では、本発明は、反対側を向く閲覧用眼鏡の中空の柱(column)をなすような仕方で積み重ねられた閲覧用眼鏡をしっかりと保持するよう特に適応された洗浄ラックを提供する。前記柱は垂直、水平または他の方向に配向されてもよい。別の実施形態では、眼鏡は反対側を向きつつオフセットされて重ねられる。
【0019】
洗浄ラックはさまざまな仕方で構築されうるが、好ましくは、眼鏡が効率的に積み重ねられることを許容するよう位置された支持部材を含む。ある実施形態では、支持構造は、眼鏡の動きを防ぐよう眼鏡フレーム/アームおよび一つまたは複数の固定点(securing point)の位置を維持するために外側フレームを含んでいてもよい。
【0020】
さまざまな実施形態において、洗浄ラックは、効率的な洗浄装置としてのみならず、スペース節約型の保管装置として、また劇場利用者への/劇場利用者からの眼鏡の配布および/または収集のための機構としても機能するという、「二重の役割」を果たす。ある実施形態では、洗浄ラックは、洗浄機への/からのおよび保管場所への/からのおよび劇場運営プロセスによって指定される配布/回収ポイントへの/からの、洗浄ラックの簡単な輸送のためのハンドルを含む。
【0021】
さまざまな実施形態において、洗浄ラックは、積み重ねられた眼鏡が畳まれた配位で該洗浄ラック中にセットされるよう構成されてもよい(たとえば、フレーム・アームが畳まれて、眼鏡は垂直方向に積み重ねられる)。そのような配位は、ラックのより簡単な(より高速な)積み込みおよび荷下ろしを許容する。
【0022】
さまざまな実施形態において、洗浄ラックは、インターロックするかまたは他の仕方で洗浄機内または保管エリア内に置かれる複数のラックの積み重ねを助けるガイドまたは他の支持部材である積み重ね点(stacking point)を含む。
【0023】
洗浄ラックは、ラックの寸法および構造を受け入れることのできるいかなる標準的な洗浄機における使用についても好適であるが、さまざまな実施形態において、洗浄ラックは一つまたは複数の特定の洗浄機のために特別に構成されてもよい。実施形態によっては、支持および固定部材は、反対側を向く積み重ねられた眼鏡によって囲まれる前記中空の柱が水ジェットおよび/または延在するアーム水噴霧器を中心とするよう位置される。前記水ジェットおよび/または延在するアーム水噴霧器は、たとえば眼鏡フレームおよびレンズに対する洗浄サイクルおよび噴霧洗浄の間、前記中空の柱の中まで延在してもよい(眼鏡の内側表面をクリーニングする)。いくつかの実施形態では、そのような延在するアーム噴霧器は、柱と柱の間に位置され、略反対方向に噴霧してもよい(眼鏡の外側表面をクリーニングする)。
【0024】
本発明は、反対方向にした眼鏡を積み重ねることを含む、眼鏡洗浄方法を含む。積み重ね動作は、たとえば、眼鏡のフレームを、眼鏡洗浄ラックの位置決めおよび/または固定機構(単数または複数)内に係合する段階を含んでいてもよい。眼鏡の積み重ねの位置は、眼鏡洗浄ラックが据え付けられる洗浄機におけるノズル、コック(spigot)および/または可動噴霧器といった洗浄装置との関係においてであってもよい。本方法はさらに、複数の眼鏡洗浄ラックを同じ洗浄機内に積み重ねる段階を含んでいてもよい。本方法はまた、眼鏡洗浄ラックから積み重ねられた眼鏡を取り出し、それらの眼鏡を一または複数の劇場利用者に配布する、および/または眼鏡洗浄ラックに眼鏡を積み重ねるのに先立って劇場利用者から眼鏡を回収するといった段階をも含んでいてもよい。本方法はさらに、洗浄機内に複数の眼鏡洗浄ラックを積み重ね、積み重ね手段を前記複数の眼鏡洗浄ラックの間に係合させ、前記眼鏡洗浄ラックを前記洗浄機から取り出して保管エリアに配置する段階を含んでいてもよい。
【0025】
ある実施形態では、本発明は、劇場運営プロセスであって、洗浄ラックに保管されている眼鏡が劇場利用者に配布される配布プロセスと、劇場利用者から眼鏡が回収されて眼鏡洗浄ラックに再び積み込まれる回収プロセスと、再び積み込まれた眼鏡洗浄ラックが洗浄機内に入れられ、眼鏡が洗浄される洗浄プロセスとを含む。保管プロセスは、その後の劇場の上映/ショーのために必要とされるまで眼鏡洗浄ラックを保管エリアに配置するために利用されてもよい。
【0026】
装置、方法の両方および他の実施形態の一部は汎用コンピュータまたはネットワーク接続されたコンピュータ上でのプログラミングにおいて便利に実装されてもよく、結果は汎用、ネットワーク接続されたコンピュータのいずれかに接続された出力装置上で表示されてもよいし、あるいは出力または表示のためにリモート・デバイスに送信されてもよい。さらに、コンピュータ・プログラム、データ・シーケンスおよび/または制御信号において表現される本発明の任意のコンポーネントは、いかなる媒体においていかなる周波数で放送される(または伝送される)電子的信号として具現されてもよい。該放送または伝送は、これに限られないが、無線放送および銅線、光ファイバー・ケーブルおよび同軸ケーブルなどを通じた伝送を含む。
【0027】
本発明者らはまた、劇場運営の通常の過程において再使用される眼鏡のより効率的な洗浄を提供する必要性をも認識するに至った。ある実施形態では、本発明は、反対側を向く閲覧用眼鏡の中空の柱(column)をなすような仕方で積み重ねられた閲覧用眼鏡をしっかりと保持するよう特に適応された洗浄ラックを提供する。前記柱は垂直、水平または他の方向に配向されてもよい。別の実施形態では、眼鏡は反対側を向きつつオフセットされて重ねられる。
【0028】
洗浄ラックはさまざまな仕方で構築されうるが、好ましくは、眼鏡が効率的に積み重ねられることを許容するよう位置された支持部材を含む。ある実施形態では、支持構造は、眼鏡の動きを防ぐよう眼鏡フレーム/アームおよび一つまたは複数の固定点(securing point)の位置を維持するために外側フレームを含んでいてもよい。
【0029】
さまざまな実施形態において、洗浄ラックは、効率的な洗浄装置としてのみならず、スペース節約型の保管装置として、また劇場利用者への/劇場利用者からの眼鏡の配布および/または収集のための機構としても機能するという、「二重の役割」を果たす。ある実施形態では、洗浄ラックは、洗浄機への/からのおよび保管場所への/からのおよび劇場運営プロセスによって指定される配布/回収ポイントへの/からの、洗浄ラックの簡単な輸送のためのハンドルを含む。
【0030】
さまざまな実施形態において、洗浄ラックは、インターロックするかまたは他の仕方で洗浄機内または保管エリア内に置かれる複数のラックの積み重ねを助けるガイドまたは他の支持部材である積み重ね点(stacking point)を含む。ダストカバー(たとえば軽量プラスチック・カバーまたはドレープ)が、保管中(たとえば上映と上映の間)または移送中(たとえば洗浄機から配布エリアへ、または商業的な洗浄ベンダーから劇場または他の会場へなどの輸送中)にラックを覆うために利用されてもよい。これは、眼鏡のレンズにほこりがたまるのを防ぐのを助ける。
【0031】
洗浄ラックは、ラックの寸法および構造を受け入れることのできるいかなる標準的な洗浄機における使用についても好適であるが、さまざまな実施形態において、洗浄ラックは一つまたは複数の特定の洗浄機のために特別に構成されてもよい。実施形態によっては、支持および固定部材は、反対側を向く積み重ねられた眼鏡によって囲まれる前記中空の柱が水ジェットおよび/または延在するアーム水噴霧器を中心とするよう位置される。前記水ジェットおよび/または延在するアーム水噴霧器は、たとえば眼鏡フレームおよびレンズに向かう洗浄サイクルおよび噴霧洗浄の間、前記中空の柱の中まで延在してもよい(眼鏡の内側表面をクリーニングする)。いくつかの実施形態では、そのような延在するアーム噴霧器は、柱と柱の間に位置され、略反対方向に噴霧してもよい(眼鏡の外側表面をクリーニングする)。
【0032】
本発明は、反対方向にした眼鏡を積み重ねることを含む、眼鏡洗浄方法を含む。積み重ね動作は、たとえば、眼鏡のフレームを、眼鏡洗浄ラックの位置決めおよび/または固定機構(単数または複数)内に係合する段階を含んでいてもよい。眼鏡の積み重ねの位置は、眼鏡洗浄ラックが据え付けられる洗浄機におけるノズル、コック(spigot)および/または可動噴霧器といった洗浄装置との関係においてであってもよい。本方法はさらに、複数の眼鏡洗浄ラックを同じ洗浄機内に積み重ねる段階を含んでいてもよい。本方法はまた、眼鏡洗浄ラックから積み重ねられた眼鏡を取り出し、それらの眼鏡を一または複数の劇場利用者に配布する、および/または眼鏡洗浄ラックに眼鏡を積み重ねるのに先立って劇場利用者から眼鏡を回収するといった段階をも含んでいてもよい。本方法はさらに、洗浄機内に複数の眼鏡洗浄ラックを積み重ね、積み重ね手段を前記複数の眼鏡洗浄ラックの間に係合させ、前記眼鏡洗浄ラックを前記洗浄機から取り出して保管エリアに配置する段階を含んでいてもよい。
【0033】
ある実施形態では、本発明は、劇場運営プロセスであって、洗浄ラックに保管されている眼鏡が劇場利用者に配布される配布プロセスと、劇場利用者から眼鏡が回収されて眼鏡洗浄ラックに再び積み込まれる回収プロセスと、再び積み込まれた眼鏡洗浄ラックが洗浄機内に入れられ、眼鏡が洗浄される洗浄プロセスとを含む。保管プロセスは、その後の劇場の上映/ショーのために必要とされるまで眼鏡洗浄ラックを保管エリアに配置するために利用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明およびそれに付随する利点の多くのより十全な理解は、それが付属の図面との関連で考察される以下の詳細な説明を参照してよりよく理解されればより容易に得られるであろう。
【図1】本発明のある実施形態に基づいて埋め込まれた電波周波数識別(RFID: Radio Frequency Identification)タグをもつ3D眼鏡を示す図である。
【図2】本発明のある実施形態に基づく、3D眼鏡を含むトレーおよびスキャン装置の図解である。
【図3】本発明のある実施形態に基づく、埋め込まれたRFIDタグをもつ3D眼鏡を利用するプロセスのフローチャートである。
【図4】本発明のある実施形態に基づく、3D眼鏡レンタル事業のためのコスト解析/ターゲットを図解するグラフである。
【図5A】本発明の諸実施形態に基づく、アンテナ配置据え付けオプションを図解する、RFIDをもつ3D眼鏡のマルチビュー図面の一つである。
【図5B】本発明の諸実施形態に基づく、アンテナ配置据え付けオプションを図解する、RFIDをもつ3D眼鏡のマルチビュー図面の一つである。
【図5C】本発明の諸実施形態に基づく、アンテナ配置据え付けオプションを図解する、RFIDをもつ3D眼鏡のマルチビュー図面の一つである。
【図5D】本発明の諸実施形態に基づく、アンテナ配置据え付けオプションを図解する、RFIDをもつ3D眼鏡のマルチビュー図面の一つである。
【図6】本発明の諸実施形態に基づく、アンテナ配置オプションを図解する図である。
【図7】本発明のある実施形態に基づく、洗浄/保管ラックを示す図である。
【図8A】本発明のある実施形態に基づく、積み重ねられ、ネストされた3D眼鏡を積み込まれた洗浄/保管ラックの三面図の一枚である。
【図8B】本発明のある実施形態に基づく、積み重ねられ、ネストされた3D眼鏡を積み込まれた洗浄/保管ラックの三面図の一枚である。
【図8C】本発明のある実施形態に基づく、積み重ねられ、ネストされた3D眼鏡を積み込まれた洗浄/保管ラックの三面図の一枚である。
【図9】本発明のある実施形態に基づく、洗浄/保管ラックを示す図である。
【図10】本発明のある実施形態に基づく、積み重ねられた一対の洗浄/保管ラックを示す図である。
【図11】本発明に基づく、図10の積み重ねられた洗浄/保管ラックの正面図である。
【図12】本発明に基づく、図10の積み重ねられた洗浄/保管ラックの側面図である。
【図13】本発明のある実施形態に基づく、劇場運営において3D眼鏡を配布し、回収し、洗浄し、保管する例示的なプロセスを示す図である。
【図14A】本発明のある実施形態に基づく、さらにもう一つの洗浄/保管ラック(トレー)の図の一枚である。
【図14B】本発明のある実施形態に基づく、さらにもう一つの洗浄/保管ラック(トレー)の図の一枚である。
【図14C】本発明のある実施形態に基づく、さらにもう一つの洗浄/保管ラック(トレー)の図の一枚である。
【図14D】本発明のある実施形態に基づく、さらにもう一つの洗浄/保管ラック(トレー)の図の一枚である。
【図15A】本発明のもう一つの実施形態に基づくラックの図の一枚である。
【図15B】本発明のもう一つの実施形態に基づくラックの図の一枚である。
【図15C】本発明のもう一つの実施形態に基づくラックの図の一枚である。
【図15D】本発明のもう一つの実施形態に基づくラックの図の一枚である。
【図16A】本発明に基づくもう一つのラックと積み重ねられる、図15A〜15Dに基づくラックの図の一枚である。
【図16B】本発明に基づくもう一つのラックと積み重ねられる、図15A〜15Dに基づくラックの図の一枚である。
【図16C】本発明に基づくもう一つのラックと積み重ねられる、図15A〜15Dに基づくラックの図の一枚である。
【図17A】本発明のある実施形態に基づく、眼鏡を積み込まれた図15A〜15Dに基づくラックの図の一枚である。
【図17B】本発明のある実施形態に基づく、眼鏡を積み込まれた図15A〜15Dに基づくラックの図の一枚である。
【図17C】本発明のある実施形態に基づく、眼鏡を積み込まれた図15A〜15Dに基づくラックの図の一枚である。
【図17D】本発明のある実施形態に基づく、眼鏡を積み込まれた図15A〜15Dに基づくラックの図の一枚である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ここで図面を参照する。図面において、同様の参照符号は同一または対応する部分を示す。特に図1を参照するに、本発明のある実施形態に基づいて埋め込まれた電波周波数識別(RFID: Radio Frequency Identification)タグ101をもつ3D眼鏡100が示されている。3D眼鏡は、RFIDタグ101が、該眼鏡の左のテンプル104の切り欠き領域に維持されるよう構築される。タグは、接着剤または他の取り付け機構を介して、切り欠き領域に(または他の実施形態では眼鏡の他の部分に、たとえばブリッジ/フレーム105、右のテンプル108などに)固定されてもよい。RFIDタグはさらに、カバー(たとえばカバー103)を介して固定されてもよく、RFIDタグまたは切り欠き領域のマッチする部分に係合するうね(または溝)102を含んでいてもよい。
【0036】
他の実施形態では、RFIDタグは眼鏡の表面中または表面上に直接モールド形成されてもよい。さらに他の実施形態では、RFIDは眼鏡のフレームの外部に取り付けられてもよい。さらなる実施形態では、RFIDタグは眼鏡のフレームの一部をなす。(たとえば、眼鏡のテンプルの中にモールド形成などされるのではなく、RFIDタグは眼鏡のテンプルそのものである、またはテンプルの一部である。)
RFIDが具体的に論じられているが、本発明のRFIDタグについて他の電子的または無線機構が、そのように選ばれた電子的および/または無線装置と関連する他の関係する装備(たとえばスキャナ)とともに、代用されてもよい。読者は、3D眼鏡100、レンズ106(左)および107(右)は利用される投影の型(たとえば、偏光ベース、スペクトル分離など)に固有であること、眼鏡の再使用によって生じる利点(環境上のまたコスト節減)といった、劇場その他の会場で利用される3D眼鏡についての基本的な理解をもつものと想定される。
【0037】
右テンプル108は万引き防止デバイス(たとえば、音響磁気(acousto-magnetic)技術に基づくデバイス)が埋め込まれていてもよい。ある実施形態では、RFIDタグおよび万引き防止デバイスは組み合わされる、および/または眼鏡フレームの同じ領域に埋め込まれる。
【0038】
下記でより詳細に説明するように、本発明、特に埋め込まれたRFIDタグをもつ3D眼鏡の実施形態は、本発明の他の側面および/または実施形態において使用されるデータ収集のための一つまたは複数の方法を確立させるまたは可能にする。たとえば、本発明は、顧客使用データ、眼鏡品質、製造日といった指標の収集ならびに発券および劇場利用者からの眼鏡の再回収を含む諸実施形態を許容する。
【0039】
本発明は、これに限られないが映画館主眼鏡毎ライセンシング、リースおよび配布を含む代替的な歳入生成方法を可能にしうる、使用の正確な測定を許容するという点で、3D眼鏡のレンタル・モデルにおいて有利である。レンタル・モデルは、ヒーリーらの「3D眼鏡レンタル・システムのための方法および装置」という名称の米国仮特許出願61/316,277号において説明されている。その内容はあらゆる目的についてその全体においてここに組み込まれる。
【0040】
埋め込まれたRFIDタグ(RFIDチップ)から収集されたデータは、使用および洗浄に伴う眼鏡の劣化に起因する補充ストックを予想するために使用されうる。収集されたデータはまた、料金増を含むフォローアップ是正アクションのために、故障率が異常に高い劇場をハイライトするために使用されてもよい。品質保証手順または方法が、現場問題に対処し、是正アクションを発し、供給者からコストを回収するために適宜前記データを使ってもよい。
【0041】
図2は、本発明のある実施形態に基づく、3D眼鏡を含むトレー200およびスキャン装置(スキャナ)210の図解である。本発明またはその一部は、数ある可能性の中でも、個々の眼鏡で、完全にまたは部分的に詰め込まれたトレーで、箱詰めされた眼鏡で、またはビン(bin)入りの眼鏡で実施されてもよい。好ましくは、スキャン装置はRFIDスキャナであり、各眼鏡に埋め込まれたRFIDタグの取得を介して眼鏡の目録管理を行うよう動作する。スキャナはハンドヘルド型でもよいし、適切なスキャン位置にマウントされていてもよい。任意のプロセス・フローにおいて複数のスキャン装置がさまざまな点にマウントされていてもよい。たとえば、スキャナは積み込みドック、出入り口、トラック(truck)のリフト・ゲート(またはトレーおよび/または眼鏡を輸送するために指定された任意の車〔ビークル〕の積み込み領域)、洗浄領域もしくは洗浄機への入口、検査領域などにマウントされていてもよい。
【0042】
RFIDタグは諸トレーの目録を追跡するよう、トレー自身の上で使用されてもよい。ある実施形態では、トレーに積み込まれた眼鏡のスキャンは、スキャンされる各眼鏡に関連付けられたトレーID(またはトレーIDのグループ)を含むデータベースに中身を入れる。これらのスキャンからのデータは、たとえば、眼鏡損傷率がより高いかもしれないトレーを識別するために利用されてもよく、不良トレーを識別する助けとなりうる。さらに、そのようなスキャンは、トレーを処理するまたは輸送する従業員にリンクされ、それによりトレーの扱いまたはビジネスの他の諸側面についてカウンセリングが必要かもしれない従業員を同定してもよい。
【0043】
図3は、本発明のある実施形態に基づく埋め込まれたRFIDタグをもつ3D眼鏡を利用するプロセス300のフローチャートである。ステップ310において、眼鏡(たとえば洗浄された眼鏡)のトレーがスキャンされる。眼鏡がトレーに積み込まれる。このトレーは、トレー200と同様であってもよいが、他のトレーおよび/またはパッケージングが利用されてもよい。次いで眼鏡は劇場などの会場に輸送される(ステップ320)。
【0044】
眼鏡を劇場または他の会場に送達するベンダーは、劇場における他のサービス項目を提供するのと同じベンダーであってもよい。該サービス項目とは、軽食の供給の補充、自動販売機もしくはゲーム機(たとえばコイン投入式のピンボール、電子ゲーム、スナックなど)のサービス業者または劇場への送達のための既存のインフラストラクチャーをもつ他のそのようなサービスなどである。眼鏡の洗浄およびアカウンティングを実行するベンダーは、輸送を実行するのと同じであってもよいし、あるいは輸送ベンダーと連携して仕事をしてもよい。
【0045】
送達後、眼鏡はラックから劇場利用者に配布される。すると劇場利用者は眼鏡を使ってショーまたはプレゼンテーションを閲覧する。使用後、眼鏡は回収されてトレーに戻される。好ましくは、眼鏡は、利用者にトレーに置いてもらうことによって回収される(または、ビンまたは他の回収デバイスにおいて回収して、その後劇場従業員によってまたは使用済み眼鏡をピックアップするベンダー/サービス会社の従業員によってトレーに配置される)。
【0046】
トレーに積み込みをしたのち、眼鏡は棚卸しおよび/または試験/評価のためにサービス拠点(depot)(ベンダーの位置)に返される(たとえばステップ330および340)。棚卸しおよび状態/試験結果の記録は、各眼鏡のRFIDタグのスキャン(スキャン335)との関連で行われる。棚卸しは、劇場に送達された眼鏡の全部が返されたかどうかの判定を含む。記録は、個々のまたは特定のグループの眼鏡に発生したことがありうる摩耗または損傷の型の指示を含む。眼鏡はクリーニングのために送られ、クリーニングはたとえば、上記で参照した特許出願および/またはヒーリーらの「3D眼鏡洗浄および保管ラック」という名称の米国特許出願第61/314,044号に記されるプロセスの任意のものによって実行されうる。これらの内容はあらゆる目的についてここにその全体において組み込まれる。
【0047】
眼鏡が再使用可能であれば(たとえば、品質試験(ステップ350)に合格すれば)、再使用のために供される。フローチャートに記されるように、スキャンは、発送前に、トレー内のクリーニングされた眼鏡に対して行われてもよい(たとえばステップ310の一環として)。あるいはまた、適切なデータ接続があれば、スキャンは、輸送中に(たとえば配達トラック内にある間に)、劇場への送達時に、または劇場で行われてもよい。プロセス3000によって提供される例は例示的である。さらに、プロセスは、ステップの内容または順序において修正されてもよいが、好ましくはスキャンは、目録管理を保証し、いずれかの特定の眼鏡または眼鏡のセットに関して発生する目減りおよび/または他のQA〔品質保証〕問題を記録するのに便利なときに行われる。
【0048】
図4は、本発明のある実施形態に基づく3D眼鏡レンタル事業のためのコスト解析/目標を示すグラフ400である。例示的な目的のため、グラフは比較的平坦なベンダー収益性を示している。ベンダー収益性は、計画より高いのがない場合に、劇場に3D眼鏡を提供するベンダーが利益を上げられる状態に留まる価格を与える(すなわち、ベンダー収益性点は、通常の摩耗および消耗による目減りを含んでいる)。目減りが増えるにつれて、目減りのコストが劇場に請求として返ってくる。それにより、ベンダーが同じレベルの収益性を維持することを許容する目減りが引き起こされる。目減りの引き起こしは、RFIDスキャンを使って実施される評価および目録管理によって決定される。
【0049】
これらと同じ線に沿って、プロセス300は、以下のうちの任意のものを含むよう修正されてもよい。
【0050】
ベンダーまたはパートナーが劇場に輸送されるきれいな3D眼鏡すべてのシリアル番号をスキャンし、劇場から洗浄のために受け戻される使用済みの(汚れた)3D眼鏡を自動的に照合確認する(reconcile)。これは、クリーニング施設に出入りする製品を手動で計数する必要をなくし、特に製品の目減りに対する自動的な請求書作成を許容する。
【0051】
集められたデータは、ベンダーによって、過剰/過少目減り率を予測するために利用され、それにより、新しい眼鏡の注文の増加または減少の契機となってもよい。3D眼鏡供給チェーンが最適化される。
【0052】
集められたデータは、劇場、劇場チェーン、領域、州、都市、国、地理的領域などごとに3D眼鏡の使用についての情報収集のために使用されてもよい。この情報は、目減りが特に高いまたは低いエリアをハイライトし、ベンダーが収益性および競争力を保証するよう価格を動的に調整することを許容することができる。それはまた、ベンダーに、目減り率がビジネスに影響を与えていた場合に、諸施設を目標として、(たとえば環境に関するストーリーを利用して)目減りを減らすためのマーケティング・キャンペーンをする機会を提供する。
【0053】
集められたデータは、特定の監督、スタジオまたは配給業者からの映画についての使用パターンを予測し、季節や天候の効果を取り入れ、それにより、近年の一部の3D超大作のようなこれからのイベントを計画することにおいて運営チームを支援するために使用されてもよい。
【0054】
集められたデータは、ベンダーまたはパートナーが、自動的に目減りが少ない劇場に報酬を与え、目減りが多い劇場に請求することによって、劇場についてのスライディング・コスト・スケールを提供するビジネス・モデルをサポートするために使われてもよい。たとえば図4参照。ある実施形態では、目減りがより高い劇場はレンタルする眼鏡のより高い単価を支払うことになる。別の実施形態では、各劇場がより高い価格を支払い、目減りが少ないほど増加するリベートが劇場に払い戻される。
【0055】
各劇場経営者にとって、目減りを低く保つ内在的な誘因もある。劇場がその3Dレンタルの財務数値を劇場の企業事務部門に向けて集計するとき、目減りの多い劇場は運営コストがより高くなり、これは企業事務部門が調査し、経営者に対して内部的な劇場目標値を設定する契機となりうる。これは、在庫補充率を下げることを通じてベンダーの利益になる。
【0056】
これは、ベンダーまたはパートナーにとって、コストを低く保ち、在庫を最小化する自動化されたプロセスであろう。
【0057】
劇場毎の目減りコストを決定するために線形の式を利用してもよい。たとえば、Y=劇場コスト、X=目減り率として、最小利益マージン$0.60について、公式:
Y−(0.1)X=0.60
を使ってもよい。
【0058】
たとえば、目減りが0のときに劇場コスト$0.60が実現し、目減りが25%なら劇場コスト$0.85となる。最小利益マージンおよび目減りコストについての実際の数値はいかなる形を取ってもよく、眼鏡、洗浄装置、化学薬品などの異なる設計および品質に基づいて調整されてもよい。利益を計算するのではなく、集められたデータは在庫レベル(inventory level)を、レンタル眼鏡についての契約のもとで劇場への完全なサービスのために必要とされる最小まで減らすために使われてもよい。
【0059】
本発明のプロセス全体および結果は、必要とされる眼鏡の数を最小に下げ、それにより製造、輸送を減らすることによって、使い捨て眼鏡に対するプラスの環境効果を維持するのを助ける。破損がより少ないということは、埋め立て地に行く眼鏡がより少ないということを意味する。
【0060】
今日、約2〜3秒で約800個のRFIDタグをスキャンすることができる安価なスキャナが市場にある。これは、インラインのはいってくるおよび出ていくプロセスであることができる。
【0061】
集められたデータは、製品パフォーマンスの異常を識別するためにも使われることができる。たとえば、データが、3D眼鏡のフレームが壊れたといった、現場で異常に高い故障率を示した場合、3D眼鏡シリアル番号を相関付け、潜在的に品質または信頼性問題をあるバッチと同定し、3D眼鏡製造業者からコストを回収しようとすることができる。
【0062】
劇場管理を改善するのを助けるために機能が追加されることができる。たとえば、マルチスクリーン・シアターでスクリーン毎に実際の占有された座席についてのデータを収集すること、あるいは3D眼鏡に金銭的なクレジットを発行して利用者が各ショーの前、間および後にコンセッションでの買い物に使えるようにすること。
【0063】
図5A〜5Dは、本発明の諸実施形態に基づく、アンテナ配置据え付けオプションを図解するRFIDをもつ3D眼鏡の多面図である。たとえば、可能なアンテナ表面は、左または右のテンプルおよびレンズ・フレームを含む。
【0064】
図6は本発明の諸実施形態に基づく、アンテナ設計オプションを図解する図である。アンテナ配置は、記された位置のいずれであっても、また諸位置のいかなる組み合わせであってもよい。これは、RFIDチップが埋め込まれているのと同じ位置、あるいはRFID埋め込みの位置および眼鏡の別のフレーム部材、あるいは眼鏡のすべてのフレーム部材を含む。好ましい位置は、右のテンプル(たとえば、右のテンプルまたはフレーム上の導体630参照)、レンズ・フレーム(たとえば、眼鏡フレーム内に(たとえば)埋め込まれた/挿入モールドされた導体630参照)および左テンプル(たとえば、左テンプルの一部であることのできる導体640参照)。フレームの複数の部分にまたがりうるアンテナ導体について、それらのフレーム部分の間の伝導性のヒンジが、前記導体の一部をなしてもよい(たとえば、フレームのテンプル部分とフレームのレンズ領域の間のヒンジが、テンプルの導体をフレームのレンズ領域の導体と接続するために利用されてもよい)。位置によらず、アンテナ/導体は、RFIDチップ610への/からの信号の伝送のためのインターフェースとなる、または備えをする。
【0065】
ある実施形態では、導体またはアンテナ、RFIDまたは同様の無線デバイスで通常利用されるよりも大きな利得をもち、眼鏡がスキャンされうる範囲を拡張する。そのような改善は、劇場内での眼鏡の追跡または他の使用モニタリングを許容するために利用されうる。ある実施形態では、劇場内のスキャナは概括的な(または精度によっては正確な)着席位置を位置特定しうる。閲覧品質についてクレームが出た場合には、利用者の着席位置が利用された眼鏡とともに提出され、眼鏡または他の劇場運営に関係するフォローアップ検討のために利用されてもよい。
【0066】
本発明は本稿では3D眼鏡、特に3D眼鏡のレンタル・モデルを参照しつつ述べているが、本発明の装置およびプロセスは、同様の性質をもつ他のレンタル可能な品目に適用されてもよい。図面に示される本発明の好ましい諸実施形態を記述するに当たり、明確のために特定的な用語が用いられるが、本発明はそのように選択された特定の用語に限定されることは意図されていない。各特定的な要素は、同様の仕方で機能するあらゆる技術的等価物を含むことが理解されるはずである。たとえば、RFIDタグを記述するとき、無線ID送信機または等価な機能または能力をもつ他の装置といった他の任意の等価なデバイスが、本稿に挙げられているか否かによらず、代用されてもよい。さらに、本発明者らは、現在知られていない新たに開発される技術も記載される部品に代わって代用されてもよく、それでも本発明の範囲から外れないことを認識している。これに限られないがRFID、スキャナ、万引き防止デバイス、トレー、送達方法、アカウンティング方法または実務、他のレンタル・モデルなどを含む他のすべての記載される品目も、任意のあらゆる利用可能な等価物に照らして考慮されるべきである。
【0067】
本発明の諸部分は、本開示の教示に従ってプログラムされた、通常の汎用または特化したデジタル・コンピュータまたはマイクロプロセッサを使って便利に実装されてもよい。このことは、コンピュータ技術の当業者には明白であろう。
【0068】
適切なソフトウェア・コーディングは、本開示の教示に基づけば、技量のあるプログラマーによって容易に準備されることができる。このことは、ソフトウェア技術の当業者には明白であろう。本発明は、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)の準備によって、あるいは通常のコンポーネント回路の適切なネットワークを相互接続することによって、実装されてもよい。このことは、本開示に基づけば、当業者には明白であろう。
【0069】
本発明は、コンピュータに本発明のプロセスのいずれかを実行させるまたは実行するよう制御するために使われることのできる命令が記憶された記憶媒体(メディア)であるコンピュータ・プログラム・プロダクトを含む。記憶媒体は、これに限られないが、フロッピーディスク、ミニディスク(MD)、光ディスク、DVD、HD-DVD、ブルーレイ、CD-ROM、CDまたはDVD RW+/-、マイクロドライブおよび光磁気ディスクを含むディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュメモリ・デバイス(フラッシュ・カード、メモリースティックを含む)、磁気もしくは光学式カード、SIMカード、MEMS、ナノシステム(分子メモリICを含む)、RAID装置、リモート・データ記憶/アーカイブ/保管の任意の型、あるいは命令および/またはデータを記憶するのに好適な任意の型のメディアまたはデバイスを含むことができる。
【0070】
コンピュータ可読媒体(メディア)のいずれかに記憶されると、本発明は、汎用の/特化したコンピュータまたはマイクロプロセッサのハードウェアの両方を制御するための、また該コンピュータまたはマイクロプロセッサが、人間のユーザーまたは本発明の結果を利用する他の機構と対話できるようにするソフトウェアを含む。そのようなソフトウェアは、これに限られないが、デバイス・ドライバ、オペレーティング・システムおよびユーザー・アプリケーションを含んでいてもよい。最終的には、そのようなコンピュータ可読媒体はさらに、上記のような本発明を実行するためのソフトウェアを含む。
【0071】
汎用の/特化したコンピュータまたはマイクロプロセッサのプログラミング(ソフトウェア)に含まれるものとしては、本発明の教示を実装するためのソフトウェア・モジュールがある。それは、これに限られないが、棚卸しのためにデバイスのIDを取り込む、3D眼鏡、トレーおよびその使用に関係したデータを取り込み、データベース中に配置する、および該データを解析して使用トレンド、目減りおよびデバイスの効率もしくは品質に関係した他のデータ、特に3D眼鏡および3D閲覧および継続した再使用についてのその品質に関するものを識別することを含む。それに、本発明のプロセスに基づく結果の表示、記憶または通信を含む。
【0072】
本発明は、好適には、要素の任意のものを有する、要素の任意のものからなるまたは本質的には要素の任意のものからなる。(要素とは、本稿に記載されるような本発明のさまざまな部分または特徴およびその等価物である。)さらに、本稿に例示的に開示される本発明は、本稿において具体的に開示されているか否かによらず、任意の要素なしで実施されてもよい。明らかに、上記の教示に照らして本発明の無数の修正および変形が可能である。したがって、のちに出願される実用特許出願に含まれる請求項の範囲内において、本発明は、本稿において具体的に記載した以外の仕方で実施されてもよいことが理解されるものとする。
【0073】
再び図面を、より詳細には図7を参照するに、本発明のある実施形態に基づく眼鏡保管および洗浄ラックB100が示されている。
【0074】
保管および洗浄ラックB100は、眼鏡のより効率的な洗浄、乾燥、保管、配布および回収を可能にする特徴を含んでいる。この保管および洗浄ラックは、トレー・スライドオン/スライドオフ設計を介して眼鏡を所定の場所に保持する機構を含む。好ましくは、眼鏡を積み重ね、互いにネストさせることが、既存の眼鏡洗浄トレーに対して、トレー当たりの眼鏡数を増大させる。眼鏡は、洗浄および乾燥機能の両方を最大化するために所定位置に縦に保持され、過剰な水分が(手作業でまたは自動化された機構を介して)簡単に拭き取れるように位置される。トレーの洗浄および積み重ねのためのインターロック式設計も提供される。
【0075】
部品番号B110 (1)名称:ハンドル、左(B110A)および右(B110B) (2)機能:(a)ラックを手で運ぶ;(b)上のラックを(二つの底の平行溶接された支持棒――B111A、B111B――との関連で)積み重ねのために水平方向および垂直方向に所定位置にロックする。(3)構造的な説明:直径1/4インチのステンレス鋼の棒がフレームの一部として左および右のハンドルに成形されたもの。フレームは、ハンドルに平行な底部の二つの成形された直径1/4インチのステンレス鋼の溶接された支持棒(B111A、B111B)と、ハンドルに垂直な上部の二つの成形された直径1/4インチのステンレス鋼の溶接された支持棒(B115A、B115B)とを支持する。(4)利用されうる他のデバイス:このラックは、自動洗剤、リンス剤および消毒剤ディスペンサーおよびインライン温水器をもつ市販の食器洗い機と一緒に機能するよう設計される。
【0076】
部品番号B112A、B112B、B113A、B114B (1)名称:眼鏡積み重ね支持棒。(2)機能:(a)眼鏡の個々の積み重ね〔スタック〕および溶接された眼鏡位置決め構造(B114、B116)を位置決めし、支持する。(b)ラック・フレームへのサブアセンブリーとして所定の位置に溶接され、眼鏡の三つの積み重ねを位置決めし、支持する。ハンドル(B110A、B110B)に平行に示されている二つのサブアセンブリーはフレームに溶接される(左のサブアセンブリー:B112A、B112B、右のサブアセンブリーB113A、B113B)。(3)構造的な説明:まっすぐな直径1/4インチのステンレス鋼の棒で長さ19.5インチ。
【0077】
部品番号B114A、B114Bは眼鏡積み重ねテンプル支持フレームである。眼鏡テンプル支持フレームは、鼻支持棒(B116A、B116B)と連携して眼鏡のフレームの一部(たとえばテンプル領域、テンプルがフレーム前部に接続する内側フレーム前部または他の位置)を保持することによって、眼鏡を積み重ねの中に位置決めする。各眼鏡積み重ね〔スタック〕は左(B114A〜116A)および右(B114B〜116B)の側をもち、積み重ねられる際、眼鏡はインターリーブされる。
【0078】
眼鏡テンプル支持フレームは、上に積み重ねられる別のラックのための支持を提供してもよい。これは、該支持フレームの上に積み重ねられるラックの鼻支持棒に垂直な支持フレームを創り出すことによってでもよい。この支持フレームが、積み重ねられるラックが支持フレームより下の眼鏡の積み重ねに触れたり損傷を与えたりすることを防ぐのである。眼鏡テンプル支持フレームは、たとえば、左および右の側をもつ左および右の眼鏡積み重ね支持構造を提供するために形成された直径3/16インチのステンレス鋼棒から溶接されたフレームとして構築されてもよい。
【0079】
部品番号B116A、B116Bは、眼鏡積み重ね鼻支持棒を示す。鼻支持棒は、テンプル支持フレーム(B114A、B114B)と連携して眼鏡の鼻領域を保持することによって眼鏡を積み重ねの中で位置決めし、洗浄、乾燥、保管などのために別のラックの上に積み重ねられるときにラックを支持する。この支持は、下のラックのテンプル支持フレーム(B114A、B114B)に垂直な支持棒を提供することによってでもよい。各ラックはたとえば、図のように、12個の支持点(各眼鏡積み重ねテンプル支持フレーム毎に2つ)を有していてもよい。
【0080】
鼻支持棒は、眼鏡積み重ね支持棒に所定の位置で溶接される直径1/4インチのステンレス鋼棒から形成されてもよい。溶接はたとえばサブアセンブリー毎に3箇所でなされ(左B112A、B112Bおよび右B113A、B113B)、合計でラック毎に6箇所であってもよい。所定の位置に溶接されるとき、眼鏡積み重ね鼻支持棒は、該鼻支持棒とテンプル支持フレームとの間に各側に約1/2インチのギャップを与える。このギャップが眼鏡の積み込みおよび積み重ねを許容する。ギャップの大きさは、たとえば眼鏡のデザインに依存して変えてもよい。
【0081】
本稿に記載される他の利点や特徴のなかでも、本発明は、使用と使用の間に洗浄される再使用可能な眼鏡を備える劇場のより効率的な運営のための備えをする。さまざまな実施形態は、劇場展開毎に必要とされるトレーの数の減少および劇場にとっての初期投資コストの低下を提供する。保管および洗浄能力が向上する(たとえば、トレー毎に保持できる3D眼鏡の数を増し、それによりサイクル毎に洗浄される眼鏡の数を増すことによって)。本発明は、洗浄のために必要とされるより少ないエネルギー、より少ない化学薬品、より少ない水、より少ない従業員時間を使うことによって、現行のシステムより環境にやさしい(本発明は、既存のシステムと比較して、積み込んだり積み下ろしたりするのがより簡単である)。本発明は、映画と映画の間に必要とされる保管領域の量を減らす。
【0082】
本発明は、現行システムより効率的であり、洗浄のよりよい仕事を行う。縦に配向された位置に眼鏡レンズを維持することによって、洗浄動作から発生する汚れが少なくなる。過剰な水の除去は、眼鏡を簡単に拭けるように配向して維持することによるのみならず、眼鏡がしっかり保持されることによっても容易にされる。眼鏡がしっかり保持されれば、従業員がトレーを振って残留水の大半を落とし、次いで必要なら/必要に応じて拭き取ることができる。
【0083】
本発明の製造も既存のシステムに比べて環境にやさしい。本発明に基づくトレーは、より少ない溶接、より少ない研磨、より少ない材料(たとえばスチール・ワイヤ)を必要とし、より少ないトレーが必要とされ、劇場(またはアウトソースの洗浄会社)に完全に供給するための輸送およびパッケージングも少なくなるからである。
【0084】
図8A〜8Cは、本発明のある実施形態に基づく、積み重ねられ、ネストされた3D眼鏡を積み込まれた洗浄/保管ラックの三面図である。上面図B210は、縦に保持されて柱状に積み重ねられた眼鏡を示している。各眼鏡は鼻支持部材とテンプル支持部材との間に保持される。各柱において、各柱について、眼鏡の第一の積み重ねは第一の組の鼻およびテンプル支持部材によって保持され、眼鏡の第二の積み重ねは第二の組の鼻およびテンプル支持部材によって保持される。眼鏡の第一および第二の積み重ねは、反対方向を向いて保持され、図示したいくつかの柱を形成する。
【0085】
正面図B220は、三つの異なる柱の一つの側を示している。各柱のレンズは縦に保持されている。(これは、流れ落ちを改善することで乾き跡による汚れを減らし、アクセスを改善し、眼鏡がラックにある間に必要となるまたは望ましいことがありうる任意の幅広い乾燥の効率を改善する。)
側面図B230は、ネストし、インターロックする様子を示している。これも、本発明に基づくラックの効率を改善する。一つの積み重ねのテンプルが別の積み重ねのテンプル内に収まるので、眼鏡のフレームはネストされる。あるフレームのテンプルが第二のフレームのテンプル内部に収まり、第二のフレームのテンプルが第一のフレームの内部に収まるので、眼鏡のフレームはインターロックされる。そのようなインターロックは、眼鏡フレーム・テンプルの湾曲部においてインターロックすることによりさらに容易にされる。
【0086】
図9は、本発明のもう一つの実施形態に基づく洗浄/保管ラックの図である。この実施形態において、鼻フレーム部材は屈曲部をもつ単一のワイヤである。屈曲部は眼鏡を、鼻フレーム部材とテンプル・フレーム支持部材との間のギャップの中にはめるのを容易にする。テンプル支持部材B314はたとえば、φ4.76[0.19]SS304 6-PL WELDED〔溶接〕30-PLと指定されてもよい。ハンドルB315はたとえばφ6.35[0.25]SS304 15-PL WELDED 29 PLによってより頑丈に構築されてもよい。
【0087】
図10は、本発明のある実施形態に基づく一対の積み重ねられた洗浄/保管ラックの図である。このようにして、ラック/トレーは、ラックを追加または除去することによって簡単に容量を変えられる、きわめて効率的な保管システムを提供する。積み重ねられたラックの効率は、洗浄機によっても利用される。積み重ねは単に、該機械または洗浄コンベヤに積み込まれる際に積み重ねられる、あるいはあらかじめ積み重ねられてN個のラックの単位として同時に積み込まれてもよい。
【0088】
図11は、本発明に基づく図10の積み重ねられた洗浄/保管ラックの正面図である。各洗浄/保管ラック(またはトレー)はハンドルB510および支持レールB511をもつ。図のように、下のトレーのハンドルB510は上のトレーの支持レールB511とインターロックする。ラックどうしのインターロックは、トレーが保管の際に積み重ねられるとき、洗浄するとき、出荷または他の輸送中および/または眼鏡を配布/回収するときに、支持および安定を提供する。トレーのインターロックを容易にするために特別な追加的部品を含む他の構成が利用されてもよいが、好ましくは、部品数を減らし、複雑さを低下させるため、インターロックは例示的な形態としてここに示したように既存のフレーム部材の配向を通じて達成される。図12は、本発明に基づく図10の積み重ねられた洗浄/保管ラックの側面図を与えている。
【0089】
図13は、本発明のある実施形態に基づく劇場運営において3D眼鏡を配布し、回収し、洗浄し、保管するための例示的なプロセスである。このプロセスは連続的なループであってもよい。ステップB710「洗浄/保管ラック(単数または複数)から眼鏡を配布」において、洗浄/保管ラック内の眼鏡が3D劇場などの利用者/顧客に配布される。ラック内の眼鏡は、たとえば、劇場の販売カウンターの背後に、または劇場内/劇場近くの配布/回収ポイントに位置されていてもよい。ステップB720では、劇場利用者は、長編映画または他のプレゼンテーションを試聴するために眼鏡を利用する。劇場および長編映画以外に、本システムは、遠隔会議(teleconferencing)、リモートの無人活動(惑星または宇宙探査、UAVなど)または他の活動の閲覧、3Dを表示できるスクリーンをもつ大型スタジアム(たとえばNFLの新しいダラス・カウボーイズ・スタジアム)またはNBAの新しめのアリーナにおけるスポーツ・イベント、適切なディスプレイを備えた航空機または他の活動のために実装されてもよい。
【0090】
ステップB730では、劇場利用者(または他のユーザー)が眼鏡を回収ポイントに返す。ここで、眼鏡が洗浄/保管ラックに積み込まれる。眼鏡は、輸送、洗浄、乾燥および/または必要に応じて再利用されるまでの保管(たとえばステップB740〜B770、そしてステップB710の配布に戻る)を通じて洗浄保管ラックに留まる。必要な洗浄、乾燥および/または保管は完全に劇場または他の活動事業内で実施されてもよい。あるいはまた、眼鏡の洗浄は、眼鏡をピックアップするかまたは輸送(たとえばフェデックス(FED-EX)/ユナイテッド小包サービス(UPS)など)を介して眼鏡を受け取る外部の契約業者によって実行されてもよい。眼鏡は、輸送、洗浄および劇場もしくは他の活動事業への再配達(必要に応じて)を通じて保管/洗浄ラック内に留まる。眼鏡の保管は、たとえば、ショーとショーの間のまたは洗浄を待っての保管のような一時的な保管および/または劇場または倉庫(たとえば洗浄契約業者の倉庫、卸売頒布倉庫、ベンダーのショールームまたは在庫室など)におけるより長期の保管であってもよい。
【0091】
さらにもう一つの実施形態では、眼鏡はレンタル・モデルで劇場/会場に提供される。たとえば、眼鏡は会場によって所有されず、必要に応じてレンタルされる。レンタル・モデルはたとえば、図13に示されるのと同様のプロセスの流れに従うが、劇場/会場は眼鏡の使用/洗浄毎に支払うことになる。そのようなモデルでは、劇場にとって眼鏡を購入する費用はなくなる。
【0092】
さまざまなレンタル、契約業者および/または劇場事業モデルにおいて、眼鏡は、輸送、洗浄および劇場もしくは他の活動事業への再配達(必要に応じて)を通じて保管/洗浄ラック内に留まる。眼鏡の保管は、たとえば、ショーとショーの間のまたは洗浄を待っての保管のような一時的な保管および/または劇場または倉庫(たとえば洗浄契約業者の倉庫、卸売頒布倉庫、ベンダーのショールームまたは在庫室など)におけるより長期の保管であってもよい。
【0093】
図14A〜14Dは、本発明のある実施形態に基づくさらにもう一つの洗浄/保管ラック(トレー)設計の図である。
【0094】
図15A〜15Dは、本発明のもう一つの実施形態に基づくラックB900の図であり、斜視図、側面図B910、正面図B920および上面図B930を含む。眼鏡を保持するための支持部材は、眼鏡が折り畳まれたポジションで縦に積み重ねられるよう配置される。支持部材は、眼鏡の積み重ねが密集するよう配置される。図のように、各積み重ねについて、鼻支持棒およびテンプル支持フレームが利用される。この実施形態は、フレーム・アームがインターロックされず、そのためより効率的なパッキングおよび潜在的には配送ができるという点で、パッキングおよび配送における利点がある。ある実施形態では、レンタル・モデルは、既存の劇場サービス組織(たとえば、ポップコーン、キャンディー、映画配送エンティティ)によって実施される。そうした組織は、現在保管および劇場への輸送ネットワークを有しており、ピックアップし、眼鏡レンタル・モデルまたはビジネス・プランを実行するために理想的な立場にある。この実施形態は、本発明に基づく契約業者およびレンタル・モデルにとってより好適である。
【0095】
図16A〜16Cは、本発明に基づく、別のラックと積み重ねられた図15A〜15Dに基づくラックの図である。斜視図B1000、側面図B1010および正面図B1020に示されるように、ラックの第一のフレームの最上部は、別の同様のラックの底部にはまる、またはインターロックする。
【0096】
図17A〜17Dは、3Dレンタル・モデルまたは本発明の他の諸実施形態において利用される眼鏡を積み込まれた図15A〜15Dに基づくラックの図である。斜視図B1100、側面図B1110、上面図B1115および正面図B1120は、積み重ねられた畳んだ眼鏡の配置を示している(たとえば、積み重ねられた畳んだ眼鏡のなす柱B1105)。畳んだ眼鏡のレンズは縦に配向されている。
【0097】
本稿に記載されるところにより設けられる洗浄保管ラックおよびその等価物は多くの利点をもつ。なかでも、このラック・デザインは、スペース効率がよいパッキングのために眼鏡フレームが重なり合うことを許容し、そのため高密度および効率的な洗浄、乾燥および保管ができる。ラック・デザインはまた、パッキングおよび配送にとってよりフレンドリーでありうる。これはたとえば、畳んだポジションで眼鏡を積み重ねることによる。ラックは効率的な洗浄、乾燥および保管のために積み重ね可能である。ラック・デザインは、効率的な洗浄および乾燥のための、レンズのほぼ垂直な配向を許容する。これはまた、乾燥中の汚れの発生を防ぐ助けにもなる。ラック・デザインは、洗浄後に振って水を落とすことを許容する。これは乾燥時間を改善し、さらに乾燥中の汚れの発生を減らす。ラック・デザインは、空気の流れのためにレンズの両側の間のスペースを許容し、自然の通気、強制換気または布で拭いて乾かすことによる乾燥時間を改善する。ラックおよび積み重ねられたラックは、安全な荷重を維持しつつ、最大数の眼鏡を積み込み、扱うために、人間工学的に設計されている(いくつかの実施形態では、二つの積み重ねられたラックが市販の食器洗い機の最大荷重である40ポンド未満である)。ラック・デザインは、市販の食器洗い機に積み込むための米国労働安全衛生局(OSHA)勧告重量限界(RWL: Recommended Weight Limit)を計算するときの最小限のOSHA水平指標(Horizontal Measurement)および不均整角(Asymmetry Angle)を与える。ラックおよび積み重ねられたラック・デザインは、サイクル当たりに最大数の眼鏡の洗浄を許容することによって、OSHA持ち上げ頻度(Lifting Frequency)を減らし、それにより3D映画上映の間に必要とされる毎分の持ち上げ〔リフト〕の頻度を減らす助けにもなる。
【0098】
ラックの重量の低減は、ラックを作る材料の寸法を小さくすることによってできる。しかしながら、強度のためには、外側フレームは好ましくは、二つの満載のラックの拾い上げを扱うのに十分であるとともに、輸送中に(たとえば輸送中の積荷のずれおよび/または脱落)または保管のために積み重ねられるときにフレームの中に積み込まれた眼鏡を保護するのに十分な寸法に維持されるべきである(たとえば、1/4インチのステンレス鋼のワイヤ)。ラックの内部および/または架橋部材は、より小さな寸法の重量節約設計(たとえば3/16インチのステンレス鋼のワイヤ)のためのよりよい候補となる。そのような重量節約はたとえば、小さくした寸法の材料から製造される選択されたコンポーネントを示す図14および図15において実現される。同じことは、本願に記載される他の実施形態およびその等価物においても提供されうる。
【0099】
したがって、本発明は、本稿に記載される形のいずれにおいて具現されてもよい。それは、これに限られないが、本発明のいくつかの部分の構造、特徴および機能を記述する下記のB系列の付番例示的実施形態(BEEE: B Series Enumerated Example Embodiment)を含む。
【0100】
〔BEEE0〕種々の機会に公衆が身につける少なくとも一組の眼鏡を有する劇場事業において利用される眼鏡洗浄ラックを組み込む3D眼鏡レンタル・モデルであって、眼鏡洗浄ラックは、洗浄機において据え付けられ、洗浄される間、眼鏡洗浄ラック内で眼鏡を積み重ねられたフォーメーションに維持するよう構成されている、レンタル・モデル。
【0101】
〔BEEE1〕種々の機会に公衆が身につける少なくとも一組の眼鏡を有する劇場事業において利用される眼鏡洗浄ラックであって、眼鏡洗浄ラックは、洗浄機において据え付けられ、洗浄される間、眼鏡洗浄ラック内で眼鏡を積み重ねられたフォーメーションに維持するよう構成されている、眼鏡洗浄ラック。
【0102】
〔BEEE2〕眼鏡がデジタル映画館シアターによって利用される3D閲覧眼鏡である、BEEE1記載の眼鏡洗浄ラック。
【0103】
〔BEEE3〕眼鏡洗浄ラックが映画館シアターにおけるプロセスにおいて利用され、眼鏡が前記ラックから配布され、前記ラックにおいて回収されて保管され、眼鏡が、輸送、洗浄および再配布のために必要とされるまでの保管を通じて、前記ラックに留まる、BEEE1記載の眼鏡洗浄ラック。
【0104】
〔BEEE4〕前記プロセスにおける洗浄が、映画館シアターにサービスする契約業者によって実行される、BEEE3記載の眼鏡洗浄ラック。
【0105】
〔BEEE5〕眼鏡洗浄および保管トレーであって:
フレームと;
前記フレームに取り付けられ、複数の眼鏡を上下に重ねた積み重ねにおいて保持するよう構成された第一の組の支持部材とを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0106】
〔BEEE6〕BEEE5記載の方法であって、前記ラックが、効率的なパッキングおよび高密度の洗浄、乾燥および保管のために眼鏡のフレームが重なり合うことを許容し、効率的な洗浄、乾燥および汚れ防止のためにレンズのほぼ垂直な配向を提供し、洗浄後に水を振り落とすことを許容するよう眼鏡を固定し、自然な通気、強制換気および/または布で乾かすことによる乾燥時間を改善するよう空気の流れのためのレンズの両側の間のスペースを設け、安全なOSHA承認荷重およびラック寸法を維持しつつ最大数の眼鏡を積み込み、扱うための人間工学的に配向された特徴を提供するよう設計されている、方法。
【0107】
〔BEEE7〕BEEE5記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、前記第一の組の支持部材が、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡の外側にあるよう位置される第一の支持部材と、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡の内側にあるよう位置される第二の支持部材とを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0108】
〔BEEE8〕BEEE7記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、前記第一の支持部材が、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡のフレームの外側部分に接するよう構成された少なくとも一つの垂直バーを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0109】
〔BEEE9〕BEEE8記載の眼鏡であって、前記第二の支持部材が、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡のフレームの内側部分に接するよう構成された少なくとも一つの垂直バーを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0110】
〔BEEE10〕BEEE9記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、前記フレームの前記外側部分が前記眼鏡の鼻当てまたはブリッジを含み、前記フレームの前記内側部分が前記眼鏡のテンプルおよび前フレーム部分のうちの少なくとも一方を含む、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0111】
〔BEEE11〕BEEE9記載の眼鏡であって、前記第二の支持部材が、据え付けられたときの眼鏡の左側に接するよう構成された左垂直支柱〔ポスト〕および据え付けられたときの眼鏡の右側に接するよう構成された右垂直支柱〔ポスト〕を有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0112】
〔BEEE12〕BEEE9記載の眼鏡であって、前記第一の支持部材および前記第二の支持部材が、前記トレーに据え付けられたときの眼鏡を固定するよう構成されたギャップをなす、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0113】
〔BEEE13〕BEEE12記載の眼鏡であって、前記トレーに据え付けられたときの眼鏡が、上下に積み重ねられ、同じ第一および第二の支持部材の間に固定される、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0114】
〔BEEE14〕BEEE13記載の眼鏡であって、第二の組の第一および第二の支持部材をさらに有しており、前記第二の組の第一および第二の支持部材は、追加的な眼鏡が前記トレーに据え付けられるとき、前記第一の組の支持部材および前記第二の組の支持部材上の据え付けられた眼鏡がネストされて中空の柱をなすよう、前記トレー内に位置されている、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0115】
〔BEEE15〕BEEE14記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、据え付けられた眼鏡のテンプル部分がインターロックされる、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0116】
〔BEEE16〕3D眼鏡管理方法であって:
一組の3D眼鏡をラックに据え付ける段階であって、前記眼鏡は、複数の積み重ねにおいて、該眼鏡のレンズを縦に保持されるようにして、互いに上下に積み重ねられる、段階と;
前記ラックに据え付けられている間に前記一組の3D眼鏡を輸送し、保管する段階と;
前記ラックに据え付けられている間に前記一組の3D眼鏡を洗浄する段階とを含む、
方法。
【0117】
〔BEEE17〕BEEE16記載の方法であって、前記複数の積み重ねが、積み重ねの対をなして配置され、対になった積み重ねの第一の積み重ねにおける眼鏡は第一の方向を向き、第二の方向を向く、対になった積み重ねの第二の積み重ねとネストされ、前記第一の積み重ねにおける眼鏡は前記第二の積み重ねにおける眼鏡とインターロックされる、方法。
【0118】
〔BEEE18〕BEEE16記載の方法であって、洗浄する段階は、前記眼鏡を利用する会場のオフサイトの契約業者によって実行される、方法。
【0119】
〔BEEE19〕BEEE16記載の方法であって、前記眼鏡は、ユーザーに配布される時を除いて常時前記ラック内に留まるよう意図されている、方法。
【0120】
〔BEEE20〕ビジネス・アーキテクチャであって:
3D会場から眼鏡を取得する方法論を含む取得コンポーネントと;
眼鏡を積み込み、該眼鏡を洗浄して殺菌するための大規模洗浄装置を有する洗浄コンポーネントと;
洗浄された眼鏡の3D会場への送達を含む送達コンポーネントとを有する、
ビジネス・アーキテクチャ。
【0121】
〔BEEE21〕前記取得、洗浄および送達コンポーネントがすべて、前記眼鏡が洗浄/保管ラック中に積み込まれている間に実行される、BEEE20記載のビジネス・アーキテクチャ。
【0122】
〔BEEE22〕前記洗浄/保管ラックが、前記眼鏡を、ネストされたインターロックされた複数の積み重ねにおいて固定するよう位置されたフレーム部材を有する、BEEE18記載のビジネス・アーキテクチャ。
【0123】
〔BEEE23〕前記洗浄/保管ラックが、前記眼鏡を、各眼鏡が畳まれ、レンズが縦配向において保持される状態で、ネストされないインターロックされない複数の積み重ねにおいて固定するよう位置されたフレーム部材を有する、BEEE18記載のビジネス・アーキテクチャ。
【0124】
〔BEEE24〕前記洗浄/保管ラックが、前記眼鏡を、各眼鏡が畳まれ、レンズが縦配向において保持される状態で、ネストされないインターロックされない複数の積み重ねにおいて固定するよう位置されたフレーム部材を有し、前記ラックの内部コンポーネントが、前記ラックの主要なフレーム部材に比べてより小さな寸法の材料から構築されている、BEEE18記載のビジネス・アーキテクチャ。
【0125】
さまざまな実施形態において、本稿に記載される洗浄ラック構成は、数ある可能性のうちでも、劇場/3D会場事業において、劇場/3D会場にサービスする契約業者によって、および/または劇場/3D会場が(たとえば使用毎ベースで)眼鏡をレンタルするレンタル・モデルにおいて、利用されうる。こうして、本発明は、眼鏡、特に3D眼鏡を積み重ね、固定し、保管するための方法、装置、ビジネス・アーキテクチャおよびその他を提供する。本発明はコストを節約し、洗浄の効率、積み込み当たりに洗浄される眼鏡の量などが向上し、エネルギー・コストが低下し、新しいラックが積み込みがより簡単であり、従業員効率が向上し、該ラックの製造コストがより低いという点において、現行の洗浄ラックよりグリーンである。よって、本発明は、効率を高め、コストを下げようとする3D映画館事業者にとって優れた実用価値をもつ。本ラックは、反対方向にネストされ、しっかりしたラック内に積み重ねられた眼鏡を載せるためのスペースを提供し、該ラック自身も積み重ねることができる。
【0126】
図面においても示されうる本発明の好ましい例示的な実施形態を記述するにあたって、明確のために具体的な用語が用いられているが、本発明はそのように選択された具体的な用語に限定されることは意図されていない。それぞれの具体的要素は、同様の仕方で機能するあらゆる技術的等価物を含むことを理解しておくものとする。たとえば、フレーム部材を記述するとき、本稿において挙げられているか否かによらず、アーム、延長部、ブレース、バーまたは他のデバイスといった、等価な機能または能力をもつ他のいかなる等価なデバイスもそれに代わって代用されうる。さらに、本発明者らは、現在知られていない新たに開発される技術も記載される部品に代わって代用されてもよく、それでも本発明の範囲から外れないことを認識している。これに限られないがトレー、インターロック機構、ネスト、トレーの積み重ね、眼鏡およびラックの配布、回収、洗浄、輸送および/または保管を含むプロセス動作などを含む他のすべての記載される品目も、任意のあらゆる利用可能な等価物に照らして考慮されるべきである。
【0127】
本発明は、好適には、要素の任意のものを有する、要素の任意のものからなるまたは本質的には要素の任意のものからなる。(要素とは、本稿に記載されるような本発明のさまざまな部分または特徴およびその等価物である。)さらに、本稿に例示的に開示される本発明は、本稿において具体的に開示されているか否かによらず、任意の要素なしで実施されてもよい。明らかに、上記の教示に照らして本発明の無数の修正および変形が可能である。したがって、繰り返すが、付属の請求項の範囲内において、本発明は、本稿において具体的に記載した以外の仕方で実施されてもよいことが理解されるものとする。
【0128】
本発明は、3D会場から眼鏡を取得する取得コンポーネントと、眼鏡を積み込み、該眼鏡を洗浄して殺菌するための大規模洗浄装置を有する洗浄コンポーネントと、洗浄された眼鏡の3D会場への送達を含む送達コンポーネントとを有するビジネス・モデルまたはビジネス・アーキテクチャを含む。該ビジネス・モデルは、眼鏡がレンタル会社によって所有され、3D会場に貸し出されるというレンタル協定に基づいていてもよい。取得、洗浄および送達コンポーネントは、たとえば、完全にレンタルまたはリース会社によって扱われ、その会社がのちに、いくつの眼鏡が利用されたかに基づいて会場に請求してもよい。
【0129】
上記のように、ラックにおいて保管されている間に(または輸送中に)眼鏡のレンズにほこりがたまるのを防ぐのを助けるためにダストカバーが利用されてもよい。ラックはまた、箱および/またはコンテナを用いる輸送システムの一部としても有用である。ラックは眼鏡を安定して保持し、輸送ボックス内に積み重ねられるおよび/またはコンテナ中に積み込まれるのである。そのような輸送はたとえば、製造から配布者または会場への新しい眼鏡の輸送および/または遠隔の洗浄施設と会場との間の輸送であってもよい。
【0130】
ある実施形態では、眼鏡は、個々にほこりよけがされていても(または一群としてカバーされていても)よく、再利用可能な輸送ボックス中に積み込まれた、積み重ねられたラックに入れられて輸送される。次いで、輸送ボックスは、コンテナ、トラックまたは他の輸送機構に積み込まれる。好ましくは、輸送ボックスは、ラックの大きい(かつ強い)ほうのフレーム部材に直接当接し、これを支持するよう位置された支持機構を含む。
【0131】
したがって、本発明は、本稿に記載される形のいずれにおいて具現されてもよい。それは、これに限られないが、本発明のいくつかの部分の構造、特徴および機能を記述する下記のC系列の付番例示的実施形態(CEEE: C Series Enumerated Example Embodiment)を含む。
【0132】
〔CEEE1〕種々の機会に公衆が身につける少なくとも一組の眼鏡を有する劇場事業において利用される眼鏡洗浄ラックであって、眼鏡洗浄ラックは、洗浄機において据え付けられ、洗浄される間、眼鏡洗浄ラック内で眼鏡を積み重ねられたフォーメーションに維持するよう構成されている、眼鏡洗浄ラック。
【0133】
〔CEEE2〕眼鏡がデジタル映画館シアターによって利用される3D閲覧眼鏡である、CEEE1記載の眼鏡洗浄ラック。
【0134】
〔CEEE3〕眼鏡洗浄ラックが映画館シアターにおけるプロセスにおいて利用され、眼鏡が前記ラックから配布され、前記ラックにおいて回収されて保管され、眼鏡が、輸送、洗浄および再配布のために必要とされるまでの保管を通じて、前記ラックに留まる、CEEE1記載の眼鏡洗浄ラック。
【0135】
〔CEEE4〕前記プロセスにおける洗浄が、映画館シアターにサービスする契約業者によって実行される、CEEE3記載の眼鏡洗浄ラック。
【0136】
〔CEEE5〕眼鏡洗浄および保管トレーであって:
フレームと;
前記フレームに取り付けられ、複数の眼鏡を上下に重ねて積み重ねにおいて保持するよう構成された第一の組の支持部材とを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0137】
〔CEEE6〕CEEE5記載の方法であって、前記ラックが、効率的なパッキングおよび高密度の洗浄、乾燥および保管のために眼鏡のフレームが重なり合うことを許容し、効率的な洗浄、乾燥および汚れ防止のためにレンズのほぼ垂直な配向を提供し、洗浄後に水を振り落とすことを許容するよう眼鏡を固定し、自然な通気、強制換気および/または布で乾かすことによる乾燥時間を改善するよう空気の流れのためのレンズの両側の間のスペースを設け、安全なOSHA承認荷重およびラック寸法を維持しつつ最大数の眼鏡を積み込み、扱うための人間工学的に配向された特徴を提供するよう設計されている、方法。
【0138】
〔CEEE7〕CEEE5記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、前記第一の組の支持部材が、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡の外側にあるよう位置される第一の支持部材と、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡の内側にあるよう位置される第二の支持部材とを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0139】
〔CEEE8〕CEEE7記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、前記第一の支持部材が、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡のフレームの外側部分に接するよう構成された少なくとも一つの垂直バーを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0140】
〔CEEE9〕CEEE8記載の眼鏡であって、前記第二の支持部材が、前記洗浄および保管トレーに据え付けられたときの眼鏡のフレームの内側部分に接するよう構成された少なくとも一つの垂直バーを有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0141】
〔CEEE10〕CEEE9記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、前記フレームの前記外側部分が前記眼鏡の鼻当てまたはブリッジを含み、前記フレームの前記内側部分が前記眼鏡のテンプルおよび前フレーム部分のうちの少なくとも一方を含む、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0142】
〔CEEE11〕CEEE9記載の眼鏡であって、前記第二の支持部材が、据え付けられたときの眼鏡の左側に接するよう構成された左垂直支柱〔ポスト〕および据え付けられたときの眼鏡の右側に接するよう構成された右垂直支柱〔ポスト〕を有する、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0143】
〔CEEE12〕CEEE9記載の眼鏡であって、前記第一の支持部材および前記第二の支持部材が、前記トレーに据え付けられたときの眼鏡を固定するよう構成されたギャップをなす、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0144】
〔CEEE13〕CEEE12記載の眼鏡であって、前記トレーに据え付けられたときの眼鏡が、上下に積み重ねられ、同じ第一および第二の支持部材の間に固定される、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0145】
〔CEEE14〕CEEE13記載の眼鏡であって、第二の組の第一および第二の支持部材をさらに有しており、前記第二の組の第一および第二の支持部材は、追加的な眼鏡が前記トレーに据え付けられるとき、前記第一の組の支持部材および前記第二の組の支持部材上の据え付けられた眼鏡がネストされて、中空の柱をなすよう前記トレー内に位置されている、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0146】
〔CEEE15〕CEEE14記載の眼鏡洗浄および保管トレーであって、据え付けられた眼鏡のテンプル部分がインターロックされる、眼鏡洗浄および保管トレー。
【0147】
〔CEEE16〕3D眼鏡管理方法であって:
一組の3D眼鏡をラックに据え付ける段階であって、前記眼鏡は、複数の積み重ねにおいて、該眼鏡のレンズを縦に保持されるようにして、互いに上下に積み重ねられる、段階と;
前記ラックに据え付けられている間に前記一組の3D眼鏡を輸送し、保管する段階と;
前記ラックに据え付けられている間に前記一組の3D眼鏡を洗浄する段階とを含む、
方法。
【0148】
〔CEEE17〕CEEE16記載の方法であって、前記複数の積み重ねが、積み重ねの対をなして配置され、対になった積み重ねの第一の積み重ねにおける眼鏡は第一の方向を向き、第二の方向を向く、対になった積み重ねの第二の積み重ねとネストされ、前記第一の積み重ねにおける眼鏡は前記第二の積み重ねにおける眼鏡とインターロックされる、方法。
【0149】
〔CEEE18〕CEEE16記載の方法であって、洗浄する段階は、前記眼鏡を利用する会場のオフサイトの契約業者によって実行される、方法。
【0150】
〔CEEE19〕CEEE16記載の方法であって、前記眼鏡は、ユーザーに配布される時を除いて常時前記ラック内に留まるよう意図されている、方法。
【0151】
〔CEEE20〕ビジネス・アーキテクチャであって:
3D会場から眼鏡を取得する方法論を含む取得コンポーネントと;
眼鏡を積み込み、該眼鏡を洗浄して殺菌するための大規模洗浄装置を有する洗浄コンポーネントと;
洗浄された眼鏡の3D会場への送達を含む送達コンポーネントとを有する、
ビジネス・アーキテクチャ。
【0152】
〔CEEE21〕前記取得、洗浄および送達コンポーネントがすべて、前記眼鏡が洗浄/保管ラック中に積まれている間に実行される、CEEE20記載のビジネス・アーキテクチャ。
【0153】
〔CEEE22〕前記洗浄/保管ラックが、前記眼鏡を、ネストされたインターロックされた複数の積み重ねにおいて固定するよう位置されたフレーム部材を有する、CEEE18記載のビジネス・アーキテクチャ。
【0154】
こうして、本発明は、眼鏡、特に3D眼鏡を積み重ね、固定し、保管するための方法、装置、ビジネス・アーキテクチャおよびその他を提供する。本発明はコストを節約し、洗浄の効率、積み込み当たりに洗浄される眼鏡の量などが向上し、エネルギー・コストが低下し、新しいラックが積み込みがより簡単であり、従業員効率が向上し、該ラックの製造コストがより低いという点において、現行の洗浄ラックよりグリーンである。よって、本発明は、効率を高め、コストを下げようとする3D映画館事業者にとって優れた実用価値をもつ。本ラックは、反対方向にネストされ、しっかりしたラック内に積み重ねられた眼鏡を載せるためのスペースを提供し、該ラック自身も積み重ねることができる。
【0155】
図面においても示されうる本発明の好ましい例示的な実施形態を記述するにあたって、明確のために具体的な用語が用いられているが、本発明はそのように選択された具体的な用語に限定されることは意図されていない。それぞれの具体的要素は、同様の仕方で機能するあらゆる技術的等価物を含むことを理解しておくものとする。たとえば、フレーム部材を記述するとき、本稿において挙げられているか否かによらず、アーム、延長部、ブレース、バーまたは他のデバイスといった、等価な機能または能力をもつ他のいかなる等価なデバイスもそれに代わって代用されうる。さらに、本発明者らは、現在知られていない新たに開発される技術も記載される部品に代わって代用されてもよく、それでも本発明の範囲から外れないことを認識している。これに限られないがトレー、インターロック機構、ネスト、トレーの積み重ね、眼鏡およびラックの配布、回収、洗浄、輸送および/または保管を含むプロセス動作などを含む他のすべての記載される品目も、任意のあらゆる利用可能な等価物に照らして考慮されるべきである。
【0156】
本発明は、好適には、任意の要素を有する、任意の要素からなるまたは本質的には任意の要素からなる。(要素とは、本稿に記載されるような本発明のさまざまな部分または特徴およびその等価物である。)さらに、本稿に例示的に開示される本発明は、本稿において具体的に開示されているか否かによらず、任意の要素なしで実施されてもよい。明らかに、上記の教示に照らして本発明の無数の修正および変形が可能である。したがって、付属の請求項の範囲内において、本発明は、本稿において具体的に記載した以外の仕方で実施されてもよいことが理解されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D画像を見るために構成され、RFIDタグを有する眼鏡。
【請求項2】
前記RFIDタグがスキャンされうる範囲を増大させる補助アンテナをさらに有する、請求項1記載の眼鏡。
【請求項3】
前記補助アンテナが前記眼鏡の二つ以上のフレーム部材の一部である、請求項1記載の眼鏡。
【請求項4】
前記補助アンテナが前記眼鏡のテンプルに取り付けられるまたは埋め込まれる、請求項1記載の眼鏡。
【請求項5】
万引き防止デバイスをさらに有する、請求項1記載の眼鏡。
【請求項6】
前記RFIDタグが前記眼鏡のフレームの第一のテンプルに埋め込まれ、前記万引き防止デバイスが前記眼鏡の前記フレームの同じおよび/または第二のテンプルのうちの一つに埋め込まれる、請求項5記載の眼鏡。
【請求項7】
3Dレンタル眼鏡の使用をモニタリングするシステムであって:
それぞれRFIDタグを有する複数の3D眼鏡と;
前記3D眼鏡を3D会場の利用者による使用のために該3D会場に送達し、該3D会場から使用済みの3D眼鏡を回収し、該3D眼鏡を洗浄するよう構成された送達、回収および洗浄インフラストラクチャーとを有しており、
前記インフラストラクチャーによって実行される前記送達、回収および洗浄が、目録管理および効率指標のために前記眼鏡の前記RFIDタグをスキャンすることの助けにより行われる、システム。
【請求項8】
前記効率指標が、特定の3D会場に帰することのできる目減り因子を計算するために必要なデータを含む、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記RFIDタグのスキャンが、少なくとも前記眼鏡の送達および回収の際に行われる、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
前記RFIDタグのスキャンが、少なくとも送達および回収の際および洗浄前または洗浄後に実行される前記眼鏡の検査時に行われる、請求項7記載のシステム。
【請求項11】
前記目減り因子が前記3D会場に請求として返ってくる、請求項8記載のシステム。
【請求項12】
前記目減り因子が当該システムを実施するベンダーの安定した利益マージンを維持するために利用される、請求項8記載のシステム。
【請求項13】
当該システムが、前記3D会場への物品および/またはサービスの送達を含む既存の関係を有するベンダーによって実装される、請求項8記載のシステム。
【請求項14】
それぞれ前記複数の3D眼鏡の少なくとも一部分を保持するよう構成された複数の保管および洗浄ラックをさらに有する、請求項7記載のシステム。
【請求項15】
前記洗浄および保管ラックのそれぞれが、そのラックに関連付けられたRFIDデバイスを含む、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記眼鏡の少なくとも一つのスキャンが、前記ラックのRFIDがそのラック内の各眼鏡に関連付けられることのできるスキャンを含む、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記3D会場内部で眼鏡を位置特定するよう構成された3D会場スキャナをさらに有する、請求項14記載のシステム。
【請求項18】
前記眼鏡の品質の検査に際しての眼鏡のスキャンをさらに含む、請求項9記載のシステム。
【請求項19】
3D会場、検査および従業員による各3D眼鏡の取り扱いの同定を含め、使用を追跡するよう構成された電子データベースをさらに有する請求項18記載のシステム。
【請求項20】
それぞれRFIDタグを有する3D眼鏡のセットを3D会場に送達する段階と;
前記3D会場に送達された各3D眼鏡のRFIDタグを電子的かつ無線的にスキャンする段階と;
前記3D会場から3D眼鏡を回収する段階と;
前記3D会場から回収された各3D眼鏡のRFIDタグを無線的かつ電子的にスキャンする段階と;
前記眼鏡のRFIDタグの送達時および回収時のスキャンを使って前記3D会場による前記3D眼鏡の使用についての請求を決定する段階とを含む、
方法。
【請求項21】
前記請求が、標準的なレンタル料率に前記3D会場に帰すことのできる目減り因子を加えたものを含む、請求項20記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【公表番号】特表2013−521542(P2013−521542A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−557305(P2012−557305)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2011/028366
【国際公開番号】WO2011/115917
【国際公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(507236292)ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション (82)
【Fターム(参考)】