説明

TIG溶接トーチ

【課題】TIGトーチにおいて、部品交換作業を容易とする。
【解決手段】コレットボディ14とフロントコレット16とが連結されていることから、(a)に示されるように、トーチボディ12からコレットボディ14を取り外すことで、フロントコレット16も一体にトーチボディ12から抜き取られる。又、タングステン電極18をセットする際にも、コレットボディ14にタングステン電極18を挿入することで、コレットボディ14に連結されたフロントコレット16へと、タングステン電極18が円滑に案内される。又、コレットボディ14とフロントコレット16とが、相対回転可能に連結されていることから、コレットボディ14とフロントコレット16との一体物をトーチボディ12の内径部12a、12cに挿入し、コレットボディ14を回転させて、トーチボディ12にねじ止めを行うことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接トーチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
TIG溶接に用いられるTIGトーチ10は、図5に示されるように、筒状のトーチボディ12と、トーチボディ12の内径部12aに挿入され、トーチボディ12にねじ止めされる、筒状のコレットボディ14とを備えている。コレットボディ14の後端部寄りの中間部14bには、おねじが形成されており、このおねじがトーチボディ12の後端部12bに形成されためねじと係合することで、両者の固定がなされるものである。又、コレットボディ14の先には、筒状のフロントコレット16が配置されている。フロントコレット16は、その先端部16aと、トーチボディ12の内径部12aよりも小径の内径部12c(具体的には、フロントコレット16の先端部16aの円錐台状部分と、トーチボディ12の内径部12cの円錐台状段差部分)とが当接する。又、フロントコレット16の後端部16bは、コレットボディ14の先端部14aに堰き止められるようにして、トーチボディ12の内径部12cからの抜け止めが施される。これにより、トーチボディ12に対するフロントコレット16の、軸方向の位置決めがなされるものである。又、コレットボディ14及びフロントコレット16には、タングステン電極18が挿通される。そして、タングステン電極18は、フロントコレット16の先端部16aから、更にトーチボディ12の先端部12dへと突出するようにして、トーチボディ12に保持されるものである。
【0003】
このTIGトーチ10を用いて溶接を行う際には、タングステン電極18に通電がなされることで、タングステン電極18と母材との間にアーク発生させ、かつ、トーチボディ12の内径部12a、12cからタングステン電極18の先端方向へとシールドガス送り、先端部12dから噴射しながら、溶接が行なわれるものである(例えば、特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−072824号公報
【特許文献2】特開2011−000608号公報
【特許文献3】特開2001−087861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、TIGトーチ10のタングステン電極18は消耗が早く、頻繁に交換が必要となる。又、フロントコレット16についても、タングステン電極18程の頻度ではないが、一定時間の使用の後には、交換が必要となる。これらの交換作業の際には、トーチボディ12からコレットボディ14を取り外し、トーチボディ12の後端部12bから、フロントコレット16及びタングステン電極18を抜き取る必要がある。この際、図6(a)に示されるように、フロントコレット16がトーチボディ12の内径部12cから巧く抜け切らず、トーチボディ12内に残ってしまうことが問題となっている。又、交換後の再挿入時にも、図6(b)に示されるように、タングステン電極18の先端部をフロントコレット16の後端部16bに狙いを定めて、内径部に挿入する作業が困難で、タングステン電極18の挿入作業に時間を要することとなる。
【0006】
この問題は、専用の動力、アクチュエータを有する自動交換機を用いる場合には生じないが、汎用機や試作機等、自動交換機を備えない溶接機の場合には、頻繁に生じ得るものである。一方、トーチボディ12の内径部12a、12cからタングステン電極18の先端方向へとシールドガスを送る必要があることから、必要なシールドガスの流れを阻害することなく、上記交換作業を容易とするための、複雑な構造を追加することも困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、TIGトーチにおいて、その内部での必要なシールドガスの流れを確保しつつ、部品交換作業を容易とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0008】
(1)筒状のトーチボディと、該トーチボディの内径部に挿入された状態で、該トーチボディにねじ止めされるコレットボディと、前記トーチボディの内径部の、前記コレットボディの更に先に挿入され、前記トーチボディの内径部に当接して、前記トーチボディに対する軸方向の位置決めがなされるフロントコレットとを備えるTIG溶接トーチであって、前記コレットボディと前記フロントコレットとが、連結されているTIG溶接トーチ。
本項に記載のTIG溶接トーチは、コレットボディとフロントコレットとが連結されていることから、トーチボディからコレットボディを取り外すことで、コレットボディに連結されたフロントコレットも一体にトーチボディから抜き取られる。よって、フロントコレットのみがトーチボディ内に残ってしまうことがない。又、タングステン電極をセットする際にも、コレットボディとフロントコレットとの一体物を、トーチボディの内径部に挿入した後に、コレットボディにタングステン電極を挿入することで、コレットボディに連結されたフロントコレットへと、タングステン電極が円滑に案内される。よって、タングステン電極の先端部がフロントコレットの内径部から外れることもない。
【0009】
(2)上記(1)項において、前記コレットボディと前記フロントコレットとが、相対回転可能に連結されているTIG溶接トーチ(請求項1)。
本項に記載のTIG溶接トーチは、コレットボディとフロントコレットとが、相対回転可能に連結されており、かかる一体物をトーチボディの内径部に挿入し、コレットボディを回転させてトーチボディにねじ止めを行う。この際、フロントコレットはトーチボディに対して回転することなく、トーチボディの内径部を軸方向へと前進し、その先端部が、トーチボディの内径部に当接する。これにより、トーチボディに対するフロントコレットの、軸方向の位置決めがなされる。又、フロントレットは、コレットボディがトーチボディにねじ止めされることで、トーチボディの内径部からの抜け止めが施されるものである。
【0010】
(3)上記(1)(2)項において、前記フロントコレットを挿通した状態で、前記フロントコレットを前記コレットボディに対して回転可能に保持するコレットカバーが、前記コレットボディの先端部に着脱自在に固定されているTIG溶接トーチ(請求項2)。
本項に記載のTIG溶接トーチは、コレットカバーにフロントコレットを挿通した状態で、フロントコレットをコレットボディに対して回転可能に保持するものである。コレットカバーは、コレットボディの先端部に着脱自在に固定されていることから、コレットカバーを介して、コレットボディとフロントコレットとが連結されることとなる。
【0011】
(4)上記(3)項において、前記コレットカバーは、前記コレットボディの先端部にねじ止めされているTIG溶接トーチ(請求項3)。
本項に記載のTIG溶接トーチは、コレットカバーがコレットボディの先端部に対し、ねじ止めによって着脱自在となっている。そして、コレットカバーをコレットボディの先端部に対し着脱することで、コレットボディとフロントコレットとを、自在に連結、分離するものである。
【0012】
(5)上記(3)(4)項において、前記コレットカバーの外径は、前記コレットボディの先端部よりも大きく、かつ、前記トーチボディの内径部よりも小さく形成されているTIG溶接トーチ(請求項4)。
本項に記載のTIG溶接トーチは、コレットボディとフロントコレットとの一体物をトーチボディの内径部に挿入する際に、コレットカバーの外径部がトーチボディの内径部に当接する。この際、コレットカバーの外径がコレットボディの先端部よりも大きく、かつ、トーチボディの内径部よりも小さく形成されてことで、コレットカバーは、フロントコレットをトーチボディの内径部に挿入するための、挿入ガイドとして機能するものである。
【0013】
(6)上記(3)から(5)項において、前記コレットカバーの外径部に、前記トーチボディの軸方向へと延び、前記コレットカバーの軸方向の両端部をつなぐ溝が形成されているTIG溶接トーチ(請求項5)。
本項に記載のTIG溶接トーチは、前記コレットカバーの外径部に形成された溝が、トーチボディの軸方向へと延び、コレットカバーの軸方向の両端部をつなぐ態様で形成されていることで、コレットカバーの外径部とトーチボディの内径部との間に、シールドガスの流通路を確保するものとなる。又、コレットカバーの外径部の、溝以外の突起部分が、フロントコレットをトーチボディの内径部に挿入するための、挿入ガイドとして機能するものとなる。
【発明の効果】
【0014】
本発明はこのように構成したので、TIGトーチにおいて、その内部での必要なシールドガスの流れを確保しつつ、必要な部品交換作業を容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係るTIG溶接トーチを模式的に示すものであり、(a)は、コレットボディとフロントコレットとが連結されて一体化され、その内部にタングステン電極が挿通され、トーチカバーの内径部に挿入された状態を示す断面図、(b)は、(a)から、コレットボディとフロントコレットとタングステン電極との一体物を抜き出して示した側面図である。
【図2】図1に示されるTIG溶接トーチの、コレットボディとフロントコレットとタングステン電極とを示すものであり、(a)は、コレットボディとフロントコレットとが連結され、その内部にタングステン電極が挿通された状態から、コレットボディとフロントコレットとを分離させた状態を、(b)は、更に、コレットカバー及びフロントコレットを取り外した状態を示すものである。
【図3】(a)は、図2(b)に示されるコレットカバー周辺部を拡大したものであり、(b)は(a)のコレットカバーの正面図及び側面図、(c)は応用例に係るコレットカバーの正面図及び側面図である。
【図4】図1に示されるTIG溶接トーチの、トーチカバーの内径部に、コレットボディとフロントコレットとタングステン電極の一体物の挿入時を示す断面図であり、(a)は正しい挿入状態を、(b)はトーチカバーに対して、コレットボディとフロントコレットとタングステン電極の一体物の傾きが過大な挿入状態を、示すものである。
【図5】従来のTIG溶接トーチを模式的に示すものであり、(a)は、コレットボディとフロントコレットとの内部にタングステン電極が挿通され、トーチカバーの内径部に挿入された状態を示す断面図、(b)は、(a)から、コレットボディとフロントコレットとタングステン電極とを抜き出して示した側面図である。
【図6】従来のTIG溶接トーチの課題を説明するための断面図であり、(a)はトーチボディからタングステン電極を取り外す時の様子を、(b)はトーチボディに挿入されたフロントコレットにタングステン電極を挿入する時の様子を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
図1に示される、本発明の実施の形態に係るTIG溶接トーチ20は、コレットボディ14とフロントコレット16とが、相対回転可能に連結されているものである。又、コレットボディ14とフロントコレット16とを相対回転可能に連結するための手段として、コレットカバー22が用いられている。コレットカバー22は全体としては円筒状をなしており、その内径部は、フロントコレット16を挿通して、回転可能に保持する直径を有している。又、コレットカバー22の外径は、コレットボディ14の先端部よりも大きく、かつ、トーチボディ12の内径部12aよりも小さく形成されている。
【0017】
又、コレットカバー22の内径部には、図2、図3に示されるように、コレットボディ14の先端部14aに形成されたおねじと係合するための、めねじが形成されている。よって、コレットカバー22は、その内径部にフロントコレット16を挿通した状態で、コレットボディ14の先端部に着脱自在に固定されるものである。
又、フロントコレット16の後端部16bは、図3(a)に示されるように、他の部分よりも大径に形成されている。又、コレットカバー22の内径部には、この後端部16bが当接して、コレットカバー22に対するフロントコレット16の軸方向前方への抜け止めを施すための、段差部(座)が形成されている。そして、コレットカバー22を、コレットボディ14の先端部にねじ止めした状態で、フロントコレット16は、コレットカバー22によって、コレットボディ14に対し回転可能、かつ、軸方向には若干の移動が可能な状態に保持される。なお、コレットカバー22とコレットボディ14の先端部14aとを着脱自在に連結する構造は、少なくとも、コレットカバー22によるシールドガスの流れが阻害されないものであれば、ねじに限定されることなく適宜採用可能である。
【0018】
又、図3(a)(b)に示されるように、コレットカバー22の外径部の軸方向の先端部22aは、円錐状となるようにテーパーが形成されている。このテーパーは、コレットカバー22をトーチボディ12の内径部12aへと挿入する際の、挿入ガイドとして機能するものである。
更に、コレットカバー22の外径部には、コレットカバー22の軸方向の両端部22a、22bをつなぐ溝22cが、トーチボディ12の軸方向へと延びるように形成されている。図示の例では、コレットカバー22の外径部の直径が1.1Dであるとき、溝22cの部分部をむすぶ円周の直径は1.0D程度となっている。又、図示の例では、溝22cはコレットカバー22の外径部に、等間隔に複数設けられている。コレットカバー22の溝22cの深さ、幅、設置数等は、後述の如く、この溝22cによって、トーチボディ12の内径部12aとの間に、シールドガスの流通路を形成し、シールドガスの必要流量を確保することが可能なものに設定される。なお、必要に応じて、図3(c)に示すように溝部を設けることなく、コレットカバー22の外径部の直径を全体に1.0Dとする場合もある。
【0019】
さて、上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。
すなわち、本発明の実施の形態に係るTIG溶接トーチ20は、コレットボディ14とフロントコレット16とが連結されていることから、図4(a)に示されるように、トーチボディ12からコレットボディ14を取り外すことで、フロントコレット16も一体にトーチボディ12から抜き取られる。よって、フロントコレット16のみがトーチボディ12内に残ってしまうことがない。又、タングステン電極18をセットする際にも、コレットボディ12とフロントコレット14との一体物を、トーチボディ12の内径部12a、12cに挿入した後に、コレットボディ14にタングステン電極18を挿入する。これにより、コレットボディ14に連結されたフロントコレット16へと、タングステン電極18が円滑に案内される。よって、従来のように(図6(b)参照)、タングステン電極18をセットする際に、その先端部がフロントコレット16の内径部から外れることは生じ得ない。そして、タングステン電極18のセット作業を、簡単かつ確実に行うことが可能となる。
【0020】
又、コレットボディ14とフロントコレット16とが、相対回転可能に連結されていることから、コレットボディ14とフロントコレット16との一体物をトーチボディ12の内径部12a、12cに挿入し、コレットボディ14を回転させて、トーチボディ12にねじ止めを行うことが可能となる。この際、コレットボディ14の中間部14bに形成されたおねじを、トーチボディ12の後端部12bに形成されためねじに係合させるが、フロントコレット16はトーチボディ12に対して回転することなく、トーチボディ12の内径部12cを軸方向へと前進する。そして、フロントコレット16の先端部が、トーチボディ12の内径部12cに当接して、トーチボディ12に対する軸方向の位置決めがなされるものである。又、コレットボディ14がトーチボディ12にねじ止めされていることから、当然に、フロントレット16は、トーチボディ12の内径部12cからの抜け止めが施されるものである。
【0021】
又、本発明の実施の形態に係るTIG溶接トーチ20は、コレットボディ14とフロントコレット16とが、コレットカバー22を介して連結されるものである。すなわち、コレットカバー22が、コレットボディ14の先端部14aに着脱自在に固定されていることにより、コレットカバー22にフロントコレット16を挿通した状態で、フロントコレット16をコレットボディ14に対して回転可能に保持するものである。
しかも、コレットカバー22が、コレットボディ14の先端部14aに対し、ねじ止めによって着脱自在となっている。そして、コレットカバー22をコレットボディ14の先端部に対し着脱することで、コレットボディ14とフロントコレット16とを、自在に連結、分離することが可能となる。
【0022】
又、コレットボディ14とフロントコレット16との一体物をトーチボディ12の内径部12a、12cに挿入する際に、図4(a)に示されるように、コレットカバー22の外径部がトーチボディ12の内径部12cに当接する。この際、コレットカバー22の外径がコレットボディ14の先端部14aよりも大きく(図3(a)参照)、かつ、トーチボディ12の内径部12aよりも小さく形成されてことで、コレットカバー22は、フロントコレット16をトーチボディ12の内径部12cに挿入するための、挿入ガイドとして機能するものである。
【0023】
更に、図3(a)(b)に示されるように、コレットカバー22の外径部に形成された溝22cが、トーチボディ12の軸方向へと延び、コレットカバー22の軸方向の両端部12a、12bをつなぐ態様で形成されていることで、コレットカバー22の外径部とトーチボディ12の内径部12cとの間に、シールドガスの流通路を確保することができる。そして、コレットカバー22の外径部の、溝22c以外の突起部分22d(図3(b)参照)が、上述の挿入ガイドとして機能するものとなる。
【0024】
なお、少なくとも、コレットカバー22をトーチボディ12の内径部12aに挿通するために、コレットカバー22の外径部の直径は、トーチボディ12の内径部12aの直径よりも小さく形成される必要がある。このため、コレットボディ14とフロントコレット16との一体物をトーチボディ12の内径部12a、12cに挿入する際、図4(b)に示されるように、コレットボディ14とフロントコレット16とタングステン電極18の一体物の傾きが過大となる場合が生じ得る。この場合には、タングステン電極18の先端部が、トーチボディ12の内径部12cの円錐台状段差部分に当接してしまう。よって、コレットボディ14とフロントコレット16との一体物を、トーチボディ12の内径部12a、12cに巧く挿入することが出来なくなる。しかしながら、コレットカバー22の挿入ガイド機能によって、許容可能な傾き角度は、従来技術に比べて緩和されるものである。
【0025】
又、図3(c)に示されるように、コレットカバー22の外径部に溝部を設けることなく、トーチボディ12の内径部12aとの間に、シールドガスの流通路を形成することが可能な外径に収めたような場合も、コレットカバー22の挿入ガイド機能は若干低下する。しかしながら、コレットカバー22の挿入ガイド機能によって、コレットボディ14とフロントコレット16との一体物をトーチボディ12の内径部12a、12cに挿入する際の、許容可能な傾き角度は、従来技術に比べて緩和されるものとなる。
【符号の説明】
【0026】
12:トーチボディ、 12a、12c:内径部、 12b、16b、22b:後端部、14:コレットボディ、 14a、16a、22a:先端部、14b:中間部、16:フロントコレット、18:タングステン電極、20:TIG溶接トーチ、22:コレットカバー、22c:溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のトーチボディと、該トーチボディの内径部に挿入された状態で、該トーチボディにねじ止めされるコレットボディと、
前記トーチボディの内径部の、前記コレットボディの更に先に挿入され、前記トーチボディの内径部に当接して、前記トーチボディに対する軸方向の位置決めがなされるフロントコレットとを備えるTIG溶接トーチであって、
前記コレットボディと前記フロントコレットとが、相対回転可能に連結されていることを特徴とするTIG溶接トーチ。
【請求項2】
前記フロントコレットを挿通した状態で、前記フロントコレットを前記コレットボディに対して回転可能に保持するコレットカバーが、前記コレットボディの先端部に着脱自在に固定されていることを特徴とする請求項1記載のTIG溶接トーチ。
【請求項3】
前記コレットカバーは、前記コレットボディの先端部にねじ止めされていることを特徴とする請求項2記載のTIG溶接トーチ。
【請求項4】
前記コレットカバーの外径は、前記コレットボディの先端部よりも大きく、かつ、前記トーチボディの内径部よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載のTIG溶接トーチ。
【請求項5】
前記コレットカバーの外径部に、前記トーチボディの軸方向へと延び、前記コレットカバーの軸方向の両端部をつなぐ溝が形成されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載のTIG溶接トーチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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