説明

β−カロテンを含有する組成物

本発明は、少なくとも1つの加工デンプンと、β−カロテンと、任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤とを含む、食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するための組成物に関し、この組成物と水との混合物は、48〜60の範囲の色調を有する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、カロテンを含有する食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するためのβ−カロテンを含有する組成物に関する。
【0002】
β−カロテンを含有する食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強または着色するための組成物は、当該技術分野において既知である。β−カロテンは、その強烈な、そして上記の用途のために非常に満足なオレンジ色のために、好ましい着色剤化合物である。β−カロテンは脂溶性であり、最終組成物は通常、飲料などの水性組成物であることから、β−カロテン含有相が製品から分離する(この分離によって、対応する製品は受け入れ難いものとされ得る)のを回避するために、強化、増強および/または着色のための組成物には、追加の化合物が添加されなければならない。
【0003】
従って、β−カロテンは、β−カロテン含有水性組成物中の相分離を防止するためにデンプンまたは魚ゼラチンなどの補助的な化合物と併用されることが多い。しかしながら、これらの補助的な化合物は、最終製品の色特性および栄養特性に影響を及ぼす。例えば、BASFの市販品のルカロチン(Lucarotin)(登録商標)10CWD/Oなどのデンプンに基づくβ−カロテン組成物は61よりも大きい色調を有するが、魅力的な赤〜オレンジ色は、60以下の色調に相当し得る。魚ゼラチン(このような製品も現在市販されている)などの他の補助剤に基づく組成物によってこのような色調を得ることは可能であるが、魚ゼラチンを避けて、60以下の色調を提供する組成物をカロテン−デンプン混合物に基づいて調製することもできれば有利であろう。
【0004】
飲料などの着色製品では、飲料の光学的透明度を保つことが望ましいことも多い。補給のためのカロテン、例えばβ−カロテンなどの脂溶性着色剤は多くの形態で利用可能であるが、飲料に添加すると可視的な濁度を増大させる傾向がある。液体の上部におけるリンギング(ringing)、すなわち別個の脂溶性β−カロテン層の形成も、多数の既知のβ−カロテン製剤の問題である。可視的な濁度またはリンギングを増大させることなく脂溶性物質を飲料に添加する1つの手段は、物質をリポソーム内に封入することである。しかしながらこれは費用のかかる方法であり、リポソーム中の物質の濃度は低い傾向にある。
【0005】
従って、回復または栄養補給的な量で飲料に添加することができるβ−カロテンなどの脂溶性着色剤の申し分のない粉末組成物は、飲料の光学的透明度に影響を与えてはならず、そして添加される飲料の知覚特性を変えてはならない。粉末組成物はリンギングを起こしてはならない。
【0006】
そのため、上記の問題を示さない、すなわち分離現象を示さず、β−カロテン−デンプンに基づいており、そして得られる製品の色に60未満の色調を提供する、食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するための組成物が依然として必要とされている。
【0007】
従って、本発明は、
(i)加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含む組成物を提供し、この組成物と水との混合物は、48〜60の範囲の色調を有することを特徴とする。
【0008】
意外にも、加工デンプンと、β−カロテンと、任意で、さらなる補助剤および/または賦形剤とを含む本発明の組成物は水と混合することができ、それによって得られた混合物は48〜60の範囲の色調を有することが分かった。このような赤色〜オレンジ色は、組成物を使用可能な食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物にとって有利である。さらに、得られた製品の色調は時間が経過しても安定であることが示された。さらに、結果として生じた混合物からカロテンの分離は得られない。β−カロテンの他に魚ゲルまたは着色化合物などの補助的な化合物が存在しなくても有利な色が達成される。
【0009】
本発明の組成物の加工デンプンは、好ましくはOSA−デンプンである。
【0010】
好ましくは、1〜20ppmのβ−カロテン、特に3〜10ppmのβ−カロテン、例えば約6ppmのβ−カロテンを含有するような、組成物と水との混合物は、48〜60の範囲の色調を有する。
【0011】
好ましくは、本発明の組成物は、組成物中に含有される成分(i)および(ii)の合計量に対して、1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、特に5〜12重量%、例えば約10重量%の量の化合物(ii)を含有する。
【0012】
好ましくは、本発明の組成物と水との混合物は、50〜150、特に100〜125の範囲の濁度を有する。組成物および水の量は、好ましくは上記で定義したとおりである。
【0013】
また、好ましくは、本発明の組成物と水との混合物(組成物および水の含量は好ましくは上記で定義したとおりである)は、30〜60、特に40〜60の範囲の彩度を有する。
【0014】
本発明のこれらの組成物を有する水性組成物が室温における貯蔵中にその色をあまり変化させないことは、本発明の組成物の特に有利な点である。
【0015】
従って、好ましくは、3ヶ月間貯蔵したときに、本発明の組成物と水との混合物は、貯蔵する前の混合物と比較して40以下、すなわち0〜40、特に20以下、例えば5以下(DIN6174、Farbmetrische Bestimmung von Farbabstaenden bei Koeperfarben nach der CIELAB−Formelに従って測定される)の色差を有する。
【0016】
[成分(i):]
加工デンプンは、好ましくは、加工食品デンプンであり、任意で、部分的に加水分解された(加工食品)デンプン、架橋された(加工食品)デンプン、OSA−デンプン、物理的または化学的な方法でさらに加工された(加工食品)デンプン、好ましくはOSA−デンプンである。
【0017】
加工デンプンは、親水性部分および親油性部分を提供する化学構造を有するように、既知の方法によって化学的に加工されたデンプンである。好ましくは、加工デンプンは、その構造の一部として長い炭化水素鎖、好ましくは、C〜C18アルキル鎖、特にCアルキル鎖を有する。
【0018】
本発明の組成物を製造するために、好ましくは、少なくとも1つの加工デンプンが使用されるが、1つの組成物中に2つ以上の異なる加工デンプンの混合物を使用することも可能である。
【0019】
本発明の組成物は加工デンプンを含む。デンプンは親水性であり、そのために乳化力を有さない。しかしながら、加工デンプンは、非化学的な方法によって疎水性部分で置換されたデンプンから作られる。例えば、デンプンは、炭化水素鎖で置換された無水コハク酸などの環状ジカルボン酸無水物で処理することができる(O.B.ヴュルツブルク(Wurzburg)(編)、「加工デンプン:特性および使用(Modified Starches:Properties and Uses)」、CRC Press,Inc.フロリダ州ボカラトン、1986年(および後続の版)を参照)。本発明の特に好ましい加工デンプンは、以下の式(I)
【化1】


で表され、式中、Stはデンプンであり、Rはアルキレン基であり、R’は疎水性基である。好ましくは、Rは、ジメチレンまたはトリメチレンなどの低級アルキレン基である。R’は、好ましくは5〜18個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基であってもよい。式(I)の好ましい化合物は「OSA−デンプン」(オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)である。置換度、すなわちエステル化されていない遊離ヒドロキシル基の数に対するエステル化されたヒドロキシル基の数は、通常、0.1%〜10%の範囲、好ましくは0.5%〜4%の範囲、より好ましくは3%〜4%の範囲で様々である。
【0020】
「OSA−デンプン」という用語は、オクテニルコハク酸無水物(OSA)で処理されたデンプン(コーン、ペースト状物(waxy)、トウモロコシ、モチトウモロコシ(waxy corn)、小麦、タピオカおよびジャガイモなどの天然源からのデンプン、または合成されたデンプン)を示す。置換度、すなわちエステル化されていない遊離ヒドロキシル基の数に対するOSAでエステル化されたヒドロキシル基の数は、通常、0.1%〜10%の範囲、好ましくは0.5%〜4%の範囲、より好ましくは3%〜4%の範囲で様々である。OSA−デンプンは、「加工食品デンプン」という語句でも知られている。
【0021】
これらのOSA−デンプンは、デンプン、マルトデキストリン、炭水化物、ゴム、コーンシロップなどのさらなる親水コロイド、そして任意で、脂肪酸のモノ−およびジクリセリド、脂肪酸のポリグリセロールエステル、レシチン、モノステアリン酸ソルビタン、および植物繊維または糖などの典型的な乳化剤(共乳化剤(co−emulgator)として)を含有してもよい。
【0022】
「OSA−デンプン」という用語は、例えば、商品名HiCap 100、Capsul、Capsul HS、Purity Gum 2000、UNI−PURE、HYLON VIIでNational Starchから、Roquette Freresから、商品名CEmCapでCereStarから、あるいはTate & Lyleから市販されているようなデンプンも包含する。これらの市販のデンプンも、本発明の改良されたOSA−デンプンのための適切な出発材料である。
【0023】
「加工デンプン」および「OSA−デンプン」という用語は、さらに、例えばグリコシラーゼ(EC3.2、http://www.chem.qmul.ac.uk/iubmb/enzyme/EC3.2/を参照)またはヒドロラーゼなどの酵素によって部分的に加水分解された加工デンプン/OSA−デンプン、ならびに既知の方法によって化学的に部分的に加水分解された加工デンプン/OSA−デンプンも包含する。「加工デンプン」および「OSA−デンプン」という用語は、まず酵素的に部分的に加水分解され、その後さらに化学的に加水分解された加工デンプン/OSA−デンプンも包含する。あるいは、まずデンプンを加水分解(酵素的または化学的のいずれかあるいは両方)し、次にこの部分的に加水分解されたデンプンを炭化水素鎖で置換された無水コハク酸などの環状ジカルボン酸無水物で処理する、好ましくはオクテニルコハク酸無水物で処理することも可能であろう。
【0024】
酵素的な加水分解は、従来通り、約5℃から約100℃未満の温度まで、好ましくは約5〜約70℃の温度、より好ましくは約20〜約55℃の温度で実行される。
【0025】
グリコシラーゼ/ヒドロラーゼは、果実、動物起源、細菌または真菌からのものであってもよい。グリコラーゼ(glycolase)/ヒドロラーゼは、エンド活性および/またはエキソ活性を有し得る。そのため、エンド−およびエキソ−グリコシラーゼ/−ヒドロラーゼまたはこれらの混合物のいずれかの酵素調製物が使用され得る。通常、グリコシラーゼ/ヒドロラーゼは未知の副活性も示すが、これは所望の製品の製造のためには重要でない。
【0026】
グリコシラーゼの例は、Novozymes、Genencor、AB−Enzymes、DSM Food Specialities、Amanoなどの供給業者からの市販の酵素調製物である。
【0027】
好ましくは、ヒドロラーゼは、α−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、β−アミラーゼ、またはイソアミラーゼおよびプルラナーゼなどの脱分枝酵素である。
【0028】
グリコシラーゼ/ヒドロラーゼは、加工デンプン/OSA−デンプンの乾燥重量を基準として、約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約1重量%の濃度を提供するように加水分解中に「加工デンプン」に添加することができ、好ましくは、酵素は一度に添加される。酵素加水分解は、段階的に実行されてもよい。例えば、グリコシラーゼ/ヒドロラーゼまたはグリコシラーゼ/ヒドロラーゼの混合物が例えば1%の量でインキュベーションバッチに添加され、そこで例えば5〜10分後に(35℃の温度で)、最初に添加したグリコシラーゼ/ヒドロラーゼまたはグリコシラーゼ/ヒドロラーゼの混合物と同じでも異なっていてもよいさらなるグリコシラーゼ/ヒドロラーゼまたはグリコシラーゼの混合物が例えば2%の量で添加され、そこでインキュベーションバッチは35℃で10分間加水分解される。この手順を用いて、ほとんどゼロの加水分解度を有する出発加工デンプン/OSA−デンプンを使用することができる。
【0029】
加水分解の持続時間は、およそ数秒から約300分までの間で様々であり得る。酵素処理の正確な持続時間は、酵素活性のようなパラメータに強く依存する乳化安定性、乳化力、エマルジョンの液滴サイズなどの加工デンプン/OSA−デンプンの所望の特性、または基質の組成に関して、経験的な方法で決定することができる。あるいは、重量オスモル濃度を測定することによって決定されてもよい(W.ズウォカック(Dzwokak)およびS.ジアジャ(Ziajka)、Journal of food science、1999年、64(3)393−395頁)。
【0030】
好ましくは加水分解の後に実行されるグリコシラーゼ/ヒドロラーゼの不活性化は、例えば、インキュベーションバッチを約80〜85℃で5〜30分間、特に5〜10分間加熱することによる熱変性によって適切に達成される。
【0031】
本発明の1つの好ましい実施形態では、「加工デンプン」は、「改良された加工デンプン」である。
【0032】
「改良された加工デンプン」は、「加工デンプン」から、以下に記載される工程ステップa)、b)および任意でc)を含む工程の後に得ることができる。
【0033】
従って、「改良された加工デンプン」は、好ましくは、以下のステップ:
a)好ましくは、水溶液または懸濁液の全重量を基準として0.5〜80重量%の範囲の乾燥質量含量を有する加工デンプン、好ましくはOSA−デンプンの水溶液または懸濁液を調製し、それによって水の温度が好ましくは1℃〜100℃未満の範囲であるステップと、
b)好ましくは大気圧において、1℃〜100℃未満の範囲の温度の水中で加工デンプンの一部を分離するステップと、
c)任意で、このようにして得られた改良された加工デンプンを固体形態に転化するステップと
を含む方法によって製造することができる。
【0034】
沈降(遠心分離)または精密ろ過による分離の場合、分離する部分は、特に、大気圧において1℃〜100℃未満の範囲の温度の水中で不溶性の部分である。
【0035】
限外ろ過による分離の場合、好ましくは150Da〜500KDaの範囲、より好ましくは1kDa〜200kDaの範囲、最も好ましくは10kDa〜100kDaの範囲で様々である公称分子量カットオフを有する部分が分離されるのが好ましい。
【0036】
この工程の詳細は後述される。
【0037】
[ステップa)]
ステップb)が沈降/遠心分離および/または精密ろ過によって実施される場合には、ステップa)において、好ましくは、0.1〜80重量%の範囲、好ましくは0.5〜80重量%の範囲の乾燥質量含量を有する加工デンプン(成分(i)の章において上記したような定義および選択を有する)の水溶液または懸濁液が調製される。ステップb)が限外ろ過によって実施される場合には、好ましくは、0.1〜60重量%の範囲の乾燥質量含量を有する加工デンプン(成分i)の章において上記したような定義および選択を有する)の水溶液または懸濁液が調製される。
【0038】
加工デンプンの混合物、特にOSA−デンプンの混合物を使用することも可能である。2つの異なるOSA−デンプンの混合物の重量比は、1:99〜99:1の範囲で変わり得る。好ましくは、HiCap 100およびCapsul HSの混合物が使用される。より好ましくは、50〜80重量%のHiCap 100および20〜50重量%のCapsul HSの混合物が使用される。最も好ましくは、50重量%のHiCap 100および50重量%のCapsul HSの混合物が使用される。
【0039】
本発明のさらに好ましい実施形態では、水は、30〜75℃の範囲の温度を有する。
【0040】
[ステップb)]
ステップb)は、好ましくは、1℃〜100℃未満(例えば、1℃〜98℃)の範囲の温度、より好ましくは30〜75℃の範囲の温度で実行される。
【0041】
ステップb)は、沈降(好ましくは、遠心分離による)またはろ過によって、好ましくは精密ろ過、特にクロスフロー精密ろ過によって、あるいはその両方によって実行され得る。両方が実行される場合、通常まず沈降が実行されてからろ過が行われる。
【0042】
あるいは、精密ろ過の代わりに限外ろ過が実施される。この場合も、通常まず沈降が実行されてから限外ろ過が行われる。
【0043】
限外ろ過によって、低分子量画分が分離される。さらに処理するための限外ろ過の残りの部分は残留物(retentate)、すなわちフィルタ上に残存する部分である。限外ろ過は、粒径および分子量に従って分離する方法である。
【0044】
沈降は、密度に従って分離する方法である。
【0045】
(精密)ろ過は、粒径に従って分離する方法である。
【0046】
限外ろ過によって、低分子量画分が分離される。さらに処理するための限外ろ過の残りの部分は残留物、すなわちフィルタ上に残存する部分である。限外ろ過は、粒径および分子量に従って分離する方法である。限外ろ過による分離の場合、特に、1℃〜100℃未満(例えば、1℃〜98℃)の範囲の温度において一部が分離される。これらの部分はその溶解度に従って分離されるのではなく、好ましくは150Da〜500KDaの範囲、より好ましくは1kDa〜200kDaの範囲、最も好ましくは10kDa〜100kDaの範囲で様々であるその公称分子量カットオフに従って分離される。限外ろ過の間の膜間差圧(TMP)は、好ましくは0.5〜3バールの範囲、より好ましくは0.8〜2バールの範囲、最も好ましくは0.8〜1バールの範囲にある。小さい粒子が分離され、次に、膜上に残存する部分がさらに使用される。
【0047】
好ましい実施形態では、ステップb)は、ろ過、好ましくは精密ろ過、特にクロスフロー精密ろ過によって実行され得る。
【0048】
両方(沈降/遠心分離およびろ過)が実行される場合、通常、沈降/遠心分離がまず実行されてからろ過が行われる。すなわち、本発明の好ましい実施形態では、遠心分離がまず実行されてから、限外ろ過または精密ろ過のいずれかが行われる。
【0049】
代替の好ましい実施形態では、ステップb)は、ろ過(好ましくは精密ろ過、特にクロスフロー精密ろ過)のみによって実行されてもよい。
【0050】
遠心分離は、水溶液または懸濁液中の加工デンプンの乾燥質量含量に応じて、1000〜20000gで実行され得る。水溶液または懸濁液中の加工デンプンの乾燥質量含量が高ければ、適用される遠心分離力も高い。例えば、加工デンプンの乾燥質量含量が30重量%である水溶液または懸濁液の場合、所望の分離を達成するために12000gの遠心分離力が適切であろう。
【0051】
遠心分離は、2〜99℃の範囲、好ましくは10〜75℃の範囲、最も好ましくは40〜60℃の範囲の温度において、0.1〜60重量%の範囲、好ましくは10〜50重量%の範囲、最も好ましくは15〜40重量%の範囲の乾燥物質含量で実行され得る。
【0052】
本発明との関連での精密ろ過は、0.05μm〜10μmよりも大きいサイズを有する粒子、特に、1μm〜5μmよりも大きいサイズを有する粒子が分離されることを意味する。これらの分離された部分は、精密ろ過のいわゆる残留物を形成する。
【0053】
精密ろ過は、セラミック膜(例えば、「Ceram inside」という名称でTamiから市販されている)、または再生セルロース膜(例えば、「Hydrosart」という名称でSartoriusから市販されている)、または多孔性鋼管フィルタ(例えば、スイスのLIGACON W.Roell & Co.AGから市販されている)などの親水性膜を用いて実施され得る。
【0054】
本発明との関連では、精密ろ過によって分離される部分は「残留物(retentate)」と呼ばれ、分離された部分を欠いた残りの溶液は「透過物(permeate)」と呼ばれる。
【0055】
本発明との関連での限外ろ過は、好ましくは150Da〜500KDaの範囲、より好ましくは1kDa〜200kDaの範囲、最も好ましくは10kDa〜100kDaの範囲で様々である公称分子量カットオフを有する粒子が分離されることを意味する。これらの分離された部分は、限外ろ過のいわゆる透過物を形成する。限外ろ過のために使用される膜は、分離される粒子に対して影響を与える。分離も分子量に左右される。「小さい」膜は、例えば、10kDa以下の分子量を有するすべての粒子を遮断する。すなわち、このような粒子は膜を通過するが、これより大きいまたは重い粒子は膜上に残存し、さらなる使用のために洗浄される。
【0056】
沈降および/またはろ過による分離の場合、大気圧において1℃〜100℃未満(例えば、1℃〜98℃)の範囲、好ましくは30〜75℃の範囲の温度の水中の不溶性部分が分離される。
【0057】
限外ろ過による分離の場合、特に、1℃〜100℃未満(例えば、1℃〜98℃)の範囲の温度において一部が分離される。
【0058】
「不溶性部分」はさらに、「固体画分」および「温水溶性部分」に分割することができる。「温水溶性部分」という用語は、約1〜約30℃の範囲の温度の水中には溶解しないが、30℃より高温〜100℃未満(例えば、約31〜約98℃)の温度の水中には溶解する部分を意味する。
【0059】
「固体画分」という用語は、1℃〜100℃未満の範囲の温度の水中で不溶性である部分を意味する。従って、このような固体画分は、約30〜100℃未満の範囲(例えば、約30℃〜約98℃の範囲)の温度の水中でも不溶性である。
【0060】
ステップa)およびb)はその後数回、異なる温度で実行されてもよい。これは、2つの異なるOSA−デンプンの混合物(例えば、HiCap 100およびCapsulの混合物)が使用される場合に、これらが別々または一緒に精製され得ることも意味する。意外にも、1つのOSA−デンプンだけが本発明の方法に従って改良された2つの異なるOSA−デンプンの混合物でも、改良されていないOSA−デンプンの混合物の使用よりも優れたβ−カロテン組成物およびこれらを含有する飲料をもたらすことが見出された。2つの異なる改良されたOSA−デンプンの混合物は、1つのOSA−デンプンだけが本発明の方法に従って改良された2つの異なるOSA−デンプンの混合物の使用よりもさらに優れたβ−カロテン組成物およびこれらを含有する飲料をもたらす。
【0061】
本発明の1つの実施形態では、水溶液または懸濁液は冷水(1〜30℃の温度の水)を用いて調製され(ステップa)、そして同様にこの温度で沈降(遠心分離)および/またはろ過され得る(ステップb)。
【0062】
本発明の別の実施形態では、水溶液または懸濁液は温水(30℃よりも高温〜100℃未満の温度の水)を用いて調製され(ステップa)、そして同様にこの温度で沈降(遠心分離)および/またはろ過され得る(ステップb)。
【0063】
本発明のさらなる実施形態では、水溶液または懸濁液は温水(30℃よりも高温〜100℃未満の温度の水)を用いて調製され(ステップa)、次に、30℃よりも低い温度に冷却され、そしてこのより低い温度で沈降(遠心分離)および/またはろ過され得る(ステップb)。
【0064】
本発明のさらなる実施形態では、加工された多糖の水溶液または懸濁液のpHは、さらに2〜5の値に調整される。
【0065】
[ステップc)]
固体形態、例えば乾燥粉末への転化は、スプレー乾燥または凍結乾燥によって達成することができる。スプレー乾燥は、好ましくは、140℃〜210℃の入口温度および50℃〜75℃の出口温度において実施される。凍結乾燥は、好ましくは、−20℃〜−50℃の温度で10〜48時間実施される。
【0066】
固体形態は、さらに粒状にされてもよい。
【0067】
特に、上記のような加工デンプン/OSA−デンプンを改良するための本発明に係る方法は、より優れた乳化特性、通常は、水溶液中でのより高くそしてより速い溶解性、およびより優れた冷水溶解性、ならびにより優れた膜形成特性などの、加工デンプン/OSA−デンプンの全体の改良された機能特性をもたらす。
【0068】
従って、「改良された加工デンプン」という用語は、一部が分離された加工デンプンを指す。特に好ましいのは、「改良されたOSA−デンプン」である。
【0069】
[成分(ii):]
本発明の組成物中の成分(ii)はβ−カロテンである。
【0070】
従って、本発明の好ましい実施形態では、組成物は、少なくとも、改良された加工デンプン、好ましくは改良されたOSA−デンプンと、β−カロテンとを含有する。これらの組成物は水中に溶解、分散または希釈されて、10ppmの最終β−カロテン濃度にされると、通常、対照として脱イオン水を用いる紫外可視分光法によって特徴付けられる。例えば1cmの厚さでは、分散液は、少なくとも0.2、好ましくは1.0よりも大きい吸光度単位の伸展(extension)を示し、400〜600nmの範囲の最大光学濃度の波長を有する。これは、200〜1000、好ましくは1000よりも大きい水性分散液E(1%、1cm)中のβ−カロテンの公式の吸光係数に等しい。
【0071】
吸光係数を測定するために、適切な量の組成物は、50〜55℃の水浴中で超音波の使用によって、水中に分散、溶解および/または希釈される。得られた「溶液」は、10ppmのβ−カロテンの最終濃度に希釈され、そのUV/VIS−スペクトルは、対照としての水に対して測定される。得られたUV/VISスペクトルから、最大または肩部の特定の波長における吸光度Amaxが決定される。さらに、650nmにおける吸光度A650が決定される。色強度E1/1は、1%の溶液および厚さ1cmの吸光度であり、以下のように計算される:E1/1=(Amax−A650)希釈係数/(サンプルの重量製品形態の含量(%))。
【0072】
好ましい実施形態では、組成物の全重量を基準として、加工デンプンi)の量は10〜99.9重量%の範囲、好ましくは20〜80重量%の範囲、より好ましくは40〜60重量%の範囲であり、β−カロテン(ii)の量は0.1〜90重量%の範囲、好ましくは5〜20重量%の範囲であり、そして補助剤および/または賦形剤(iii)の量は0〜50重量%の範囲である。
【0073】
[成分(iii):]
適切には、本発明の組成物は、単糖、二糖、オリゴ糖および多糖、グリセロール、トリグリセリド、水溶性酸化防止剤および脂溶性酸化防止剤からなる群から選択される1つまたは複数の賦形剤および/または補助剤を(さらに)含有する。
【0074】
本発明の組成物中に存在し得る単糖および二糖の例は、スクロース、転化糖、キシロース、グルコース、フルクトース、ラクトース、マルトース、サッカロースおよび糖アルコールである。
【0075】
オリゴ糖および多糖の例は、デンプン、デンプン加水分解物、例えばデキストリンおよびマルトデキストリン、特に5〜65のデキストロース当量(DE)範囲を有するもの、ならびにグルコースシロップ、特に20〜95DEの範囲を有するものである。「デキストロース当量」(DE)という用語は加水分解度を示し、乾燥に基づいてD−グルコースとして計算される還元糖の量の尺度である。スケールは、0に近いDEを有する天然デンプンおよび100のDEを有するグルコースを基準とする。
【0076】
トリグリセリドは、適切には植物油または植物性脂肪であり、好ましくは、コーン油、ヒマワリ油、大豆油、サフラワー油、菜種油、ピーナッツ油、パーム油、パーム核油、綿実油、オリーブ油またはココナッツ油である。
【0077】
固体組成物は、さらに、ケイ酸またはリン酸三カルシウムなどの抗ケーキング剤と、固体組成物の全重量を基準として10重量%まで、通例2〜5重量%の水とを含有してもよい。
【0078】
水溶性酸化防止剤は、例えば、アスコルビン酸またはその塩、好ましくはアスコルビン酸ナトリウム、ヒドロキシチロコール(hydroxy tyrocol)およびオレウロペイン(oleuropein)などの水溶性ポリフェノール、アグリコン、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)あるいはローズマリーまたはオリーブの抽出物であってもよい。
【0079】
脂溶性酸化防止剤は、例えば、トコフェロール(例えば、dl−α−トコフェロール(すなわち、合成トコフェロール)、d−α−トコフェロール(すなわち、天然トコフェロール)、β−またはγ−トコフェロール、あるいはこれらの2つ以上の混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、エトキシキン、没食子酸プロピル、tert−ブチルヒドロキシキノリン、または6−エトキシ−1,2−ジヒドロキシ−2,2,4−トリメチルキノリン(EMQ)、あるいは脂肪酸のアスコルビン酸エステル、好ましくはパルミチン酸またはステアリン酸アスコルビルであってもよい。
【0080】
本発明の組成物は固体組成物、すなわち安定で水に溶解性または分散性の粉末でもよく、あるいは液体組成物、すなわち上記の粉末の水性コロイド溶液または水中油分散液でもよい。安定化した水中油分散液(水中油エマルジョンでもよく、あるいは懸濁された、すなわち固体、粒子と、乳化された、すなわち液体、液滴との混合物を特徴としてもよい)は、以下に記載される方法または類似の方法によって調製することができる。
【0081】
好ましくは、本発明の組成物は、化合物(ii)のβ−カロテンを除いてさらなる着色物質を含有しない。好ましくは、本発明の組成物は魚ゼラチンを含有しない。
【0082】
より具体的には、本発明は、加工デンプンのマトリックス中にβ−カロテンを含む粉末形態の安定な組成物に関する。
【0083】
通常、本発明に係る組成物、好ましくは粉末組成物は以下を含む。
【0084】
【表1】

【0085】
本発明のさらに別の態様では、本発明に係る組成物は、さらに、保護コロイドとしての機能を果たすタンパク質(植物または動物起源)または加水分解タンパク質、例えば、大豆、米(内乳)またはルピナスからのタンパク質、あるいは大豆、米(内乳)またはルピナスからの加水分解タンパク質や、植物ゴム(アカシアゴムまたはアラビアゴムなど)または加工された植物ゴムも含有し得る。このようなさらなるタンパク質または植物ゴムは、製剤/組成物中の加工デンプンの全重量を基準として1〜50重量%の量で本発明の製剤中に存在し得る。
【0086】
[本発明に係る組成物の製造方法]
本発明はさらに、
I)1℃〜100℃未満の範囲の温度において、加工デンプンの水溶液またはコロイド溶液を調製するステップと、
II)ステップI)で得られた水溶液またはコロイド溶液の一部を分離して、改良された加工デンプンの水溶液を得るステップと、
III)任意で、ステップI)またはII)で調製した溶液に、少なくとも水溶性賦形剤および/または補助剤を添加するステップと、
IV)少なくともβ−カロテンと、任意で、少なくとも脂溶性補助剤および/または賦形剤との溶液または分散液を調製するステップと、
V)ステップII)〜IV)で調製した溶液を互いに混合するステップと、
VI)こうして得られた混合物を均質にするステップと、
VII)任意で、ステップVI)で得られた分散液を粉末状に転化し、それによって任意で、転化の最中または前に、任意で水を添加した状態で、ステップII)(またはステップb))で分離した部分が部分的または完全に添加されるステップと、
VIII)任意で、ステップVII)で得られた粉末を乾燥させるステップと
を含む、上記のような組成物の製造方法に関する。
【0087】
好ましくは、前記組成物の製造方法は、
I)1℃〜100℃未満の範囲の温度において、加工デンプン/OSA−デンプンの水溶液またはコロイド溶液を調製するステップと、
II)ステップI)で得られた水溶液またはコロイド溶液の一部(遠心分離および/または精密ろ過による分離の場合には不溶性部分であり、限外ろ過による分離の場合には、好ましくは150Da〜500KDaの範囲、より好ましくは1kDa〜200kDaの範囲、最も好ましくは10kDa〜100kDaの範囲で様々である公称分子量カットオフの部分が好ましい)を分離して、改良された加工デンプン/改良されたOSA−デンプンの水溶液を得るか、あるいはIおよびIIを続いて実施する代わりに、ステップI−II)、すなわち、改良された加工デンプン、好ましくはステップa)〜c)を含む上記の本発明の方法によって得られる改良された加工デンプン/改良されたOSA−デンプンの水溶液またはコロイド溶液を調製するステップを実行するステップと、
III)任意で、ステップI)、II)またはI−II)で調製した溶液に、少なくとも水溶性賦形剤および/または補助剤を添加するステップと、
IV)少なくとも活性成分、好ましくは少なくともβ−カロテンと、任意で、少なくとも脂溶性補助剤および/または賦形剤との溶液または分散液を調製するステップと、
V)ステップII)(またはI−II))〜IV)で調製した溶液を互いに混合するステップと、
VI)こうして得られた混合物を均質にするステップと、
VII)任意で、ステップVI)で得られた分散液を粉末状に転化し、それによって任意で、転化の最中または前に、任意で水を添加した状態でステップII)(またはステップb))で分離した部分(遠心分離および/または精密ろ過による分離の場合には特に不溶性部分であり、限外ろ過による分離の場合には、好ましくは150Da〜500KDaの範囲、より好ましくは1kDa〜200kDaの範囲、最も好ましくは10kDa〜100kDaの範囲で様々である公称分子量カットオフの部分が好ましい)が部分的または完全に添加されるステップと、
VIII)任意で、ステップVII)で得られた粉末を乾燥させるステップと
を含む。
【0088】
本発明の組成物を製造するためのこの方法は、例えば、EP−A0285682号明細書、EP−A0347751号明細書、EP−A0966889号明細書、EP−A1066761号明細書、EP−A1106174号明細書、国際公開第98/15195号パンフレット、EP−A0937412号明細書、EP−A0065193号明細書または対応する米国特許第4,522,743号明細書、国際公開第02/102298号パンフレット、EP−A1300394号明細書およびEP−A0347751号明細書(これらの内容は参照によって本明細書中に援用される)において、食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するための、(脂溶性)活性成分および/または着色剤組成物(本発明のβ−カロテンに相当する)のマトリックスベースの組成物の調製について開示される方法に従って実行することができる。
【0089】
本発明の組成物の製造方法の1つの好ましい実施形態では、ステップI)およびステップII)が実行され、その後、加工デンプンの水溶液または懸濁液は、30℃よりも高温〜100℃未満の温度まで加熱され、30℃よりも低い温度まで冷却され、そしてこのより低い温度において沈降、精密ろ過および/または限外ろ過を受ける。
【0090】
[ステップIおよびII]
これらのステップは、ステップa)およびb)について上記で記載されたとおりに実行することができる。これらは、その後数回実行されてもよい。温水溶性部分も固体画分のように分離することができ、両方が分離されてもよい。ステップb)について上記で既に開示されたように、加工デンプン、特にOSA−デンプンの混合物が使用されてもよい。
【0091】
ステップIの間に、水溶性酸化防止剤などの最終組成物の他の水溶性成分が添加されてもよい。
【0092】
[ステップIII]
水溶性賦形剤および/または補助剤の例は、単糖、二糖、オリゴ糖および多糖、グリセロールならびに水溶性酸化防止剤である。これらの例は上記で与えられる。
【0093】
水溶性酸化防止剤などの最終組成物の他の水溶性成分もステップIIIにおいて添加され得る。
【0094】
[ステップIV]
(脂溶性)β−カロテン、および任意でさらなる脂溶性賦形剤および補助剤はそのまま使用することもでき、あるいはトリグリセリドおよび/または(有機)溶媒中に溶解または懸濁して使用することもできる。
【0095】
適切な有機溶媒は、ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂肪族エーテル、脂肪族および環状カーボネート、脂肪族エステルおよび環状エステル(ラクトン)、脂肪族および環状ケトン、脂肪族アルコール、ならびにこれらの混合物である。
【0096】
ハロゲン化脂肪族炭化水素の例は、モノ−またはポリハロゲン化線状、分枝状または環状C−〜C15−アルカンである。特に好ましい例は、モノ−またはポリ塩素化または−臭素化線状、分枝状または環状C−〜C15−アルカンである。より好ましいのは、モノ−またはポリ塩素化線状、分枝状または環状C−〜C15−アルカンである。最も好ましいのは、塩化メチレンおよびクロロホルムである。
【0097】
脂肪族エステルおよび環状エステル(ラクトン)の例は、酢酸エチル、酢酸イソプロピルおよび酢酸n−ブチル、ならびにγ−ブチロラクトンである。
【0098】
脂肪族および環状ケトンの例は、アセトン、ジエチルケトンおよびイソブチルメチルケトン、ならびにシクロペンタノンおよびイソホロンである。
【0099】
環状カーボネートの例は、特に、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートならびにこれらの混合物である。
【0100】
脂肪族エーテルの例はジアルキルエーテルであり、アルキル部分は、1〜4個の炭素原子を有する。1つの好ましい例はジメチルエーテルである。
【0101】
脂肪族アルコールの例は、エタノール、イソプロパノール、プロパノールおよびブタノールである。
【0102】
さらに、任意のオイル(トリグリセリド)、オレンジオイル、リモネンなど、および水を溶媒として使用することができる。
【0103】
[ステップV]
(脂溶性)カロテンあるいはその溶液または分散液は次にそれぞれ攪拌しながら水性(コロイド)溶液に添加される。
【0104】
[ステップVI]
均質化のために、高圧均質化、高せん断乳化(ローター−ステーター系)、マイクロナイゼーション、湿式粉砕、マイクロチャネル乳化、膜乳化または超音波処理(ultrasonification)などの従来の技術を適用することができる。食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物の強化、増強および/または着色のための(脂溶性)カロテンを含有する組成物の調製のために使用される他の技術は、EP−A0937412号明細書(特に、段落[0008]、[0014]、[0015]、[0022]〜[0028])、EP−A1008380号明細書(特に、段落[0005]、[0007]、[0008]、[0012]、[0022]、[0023]〜[0039])および米国特許第6,093,348号明細書(特に、2欄24行目〜3欄32行目、3欄48〜65行目、4欄53行目〜6欄60行目)(これらの内容は参照によって本明細書中に援用される)において開示されている。
【0105】
[ステップVII]
そのように得られた水中油分散液である分散液は、スプレー乾燥、流動床造粒と併用されたスプレー乾燥(この技法は一般に流動化スプレー乾燥またはFSDとして知られる)、または粉末捕捉(powder−catch)技法(それによって、スプレーされたエマルジョン滴は、デンプンなどの吸収剤の床に捕えられ、続いて乾燥される)などの従来の技術を用いて有機溶媒(存在する場合には)を除去した後に固体組成物、例えば乾燥粉末に転化することができる。
【0106】
[ステップVIII]
乾燥は、100〜250℃、好ましくは150℃〜200℃、より好ましくは160〜190℃の入口温度、および/または45〜160℃、好ましくは55〜110℃、より好ましくは65〜95℃の出口温度で実施され得る。
【0107】
遠心分離および/または精密ろ過による分離の場合、「転化の間に不溶性部分を添加する」とは、分離された不溶性部分(温水溶性部分または固体画分のいずれかあるいは両方)が、ステップVIを完結させた後に均質化された混合物(エマルジョン)に添加され得ること、または追加の成分として別個にスプレー乾燥器に添加され得ること、または吸収剤の床に添加され得ること、または工程のいくつかの異なる時点で添加され得ることを意味する。
【0108】
限外ろ過による分離の場合、「転化の間に一部を添加する」とは、分離された部分が、ステップVIを完結させた後に均質化された混合物(エマルジョン)に添加され得ること、または追加の成分として別個にスプレー乾燥器に添加され得ること、または吸収剤の床に添加され得ること、または工程のいくつかの異なる時点で添加され得ることを意味する。
【0109】
本発明の別の実施形態では、加工デンプン(本発明に従って改良されるか、あるいは改良されていない)、または2つ以上の異なる加工デンプン、好ましくは2つ以上の異なるOSA−デンプンの混合物は、乾燥の前にエマルジョンに添加される。
【0110】
水中油懸濁液、水中油エマルジョンまたは粉末などの液体および固体製品形態の製造のために、そこで使用される加工デンプン(上記のとおり)は、多機能材料としての機能を果たす。
【0111】
また本発明は、食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するため、好ましくは飲料を強化、増強および/または着色するための上記の組成物の使用にも関する。本発明の組成物を含有する飲料が充填されたボトルの表面に「リンギング(ringing)」、すなわち不溶性部分の望ましくない分離は存在しない。
【0112】
本発明の他の態様は、上記のような組成物を含有する食料、飲料、動物飼料、化粧品および医薬組成物である。
【0113】
本発明の製品形態が着色剤または添加剤成分として使用され得る飲料は、炭酸飲料、例えばフレーバーセルツァー(seltzer)水、ソフトドリンクまたはミネラルドリンク、ならびに非炭酸飲料、例えばフレーバー水、果実ジュース、果実パンチ、およびこれらの飲料の濃縮形態であり得る。これらは、天然果実または野菜ジュースあるいは人工フレーバーに基づくことができる。また、アルコール飲料およびインスタント飲料粉末も含まれる。糖含有飲料に加えて、ノンカロリーおよび人口甘味料を有するダイエット飲料も含まれる。
【0114】
さらに、天然原料から得られる酪農製品または合成酪農製品は、本発明の製品形態を着色剤または添加剤成分として使用することができる食品の範囲内に入る。このような製品の典型的な例は、ミルク飲料、アイスクリーム、チーズ、ヨーグルトなどである。豆乳飲料などの代用乳製品および豆腐製品もこの用途の範囲内に含まれる。
【0115】
また、菓子製品、キャンディー、ガム、デザート、例えばアイスクリーム、ゼリー、プディング、インスタントプディング粉末などの、本発明の製品形態を着色剤または添加剤成分として含有する甘味も含まれる。
【0116】
また、本発明の製品形態を着色剤または添加剤成分として含有するシリアル、スナック、クッキー、パスタ、スープおよびソース、マヨネーズ、サラダドレッシングなども含まれる。さらに、乳製品およびシリアルのために使用される果実調製物も含まれる。
【0117】
本発明の組成物によって食品に添加されるβ−カロテンの最終濃度は、食料組成物の全重量を基準として、そして着色または増強される特定の食品と、意図される着色度または増強度とに依存して、好ましくは0.1〜50ppm、特に1〜30ppm、より好ましくは3〜20ppm、例えば約6ppmであってもよい。
【0118】
本発明の食料組成物は、好ましくは、本発明の組成物の形態のカロテンを食品に添加することによって得られる。食料または医薬品の着色または増強のために、本発明の組成物は、水に分散可能な固体製品形態の用途のためにそれ自体知られている方法に従って使用することができる。
【0119】
一般に、組成物は、特定の用途に従って他の適切な食料成分を有する水性の原液(stocksolution)、乾燥粉末混合物またはプレブレンドのいずれかとして添加され得る。混合は、最終用途の配合に依存して、例えば、乾燥粉末ブレンダー、低せん断ミキサー、高圧ホモジナイザーまたは高せん断ミキサーを用いて行うことができる。容易に明らかであるように、このような専門的事項は当業者の技能の範囲内である。
【0120】
本発明の組成物が着色剤として使用される錠剤またはカプセルなどの医薬組成物も、本発明の範囲内である。錠剤の着色は、液体または固体着色剤組成物の形態の組成物を錠剤コーティング混合物に別個に添加するか、あるいは錠剤コーティング混合物の成分の1つに組成物を添加することによって達成され得る。着色されたハードまたはソフトシェル(hard or soft shell)カプセルは、組成物をカプセル質量の水溶液中に取り込むことによって調製することができる。
【0121】
本発明の組成物が活性成分として使用される咀嚼錠、発泡錠またはフィルムコート錠などの錠剤、あるいはハードシェルカプセルなどのカプセルのような医薬組成物も本発明の範囲内である。製品形態は、通常、粉末として錠剤化混合物に添加されるか、あるいはカプセルを製造するためにそれ自体知られている方法でカプセルに充填される。
【0122】
例えば、卵黄、テーブルポウルトリー(table poultry)、ブロイラーまたは水生動物のための色素沈着用の着色剤として、あるいは活性成分として組成物が使用される、栄養成分のプレミックス、複合飼料、代用乳、流動食または飼料調製物などの動物飼料品も本発明の範囲内である。
【0123】
本発明の組成物が着色剤として、または添加剤として、または活性成分として使用される化粧品、洗面用品および皮膚用製品、すなわちクリーム、ローション、浴用剤、口紅、シャンプー、コンディショナー、スプレーまたはゲルなどのスキンケアおよびヘアケア製品も本発明の範囲内である。
【0124】
本発明の飲料および組成物は、以下に記載される試験方法で優れた挙動を示すもの、特に有利な色調を示すものである。
【0125】
本発明の飲料の例は、ビタミンの添加の対象となるスポーツ飲料、ビタミン補給水および飲料である。また、下痢による電解質の損失を回復させるために使用される飲料も対象となる。また、フレーバーセルツァー水、ソフトドリンクまたはミネラルドリンク、ならびに非炭酸果実および野菜ジュース、パンチ、ならびにこれらの飲料の濃縮形態などの炭酸飲料も対象となる。
【0126】
彩度C(「彩度」とも呼ばれる)、色調(色合いと呼ばれることもある)hおよび色差DE(すなわち、色値Lの標準偏差、「彩度」とも呼ばれる)は、CIEに従って決定される(ISO10526−カロリメトリーのためのCIE標準光源、10527−CIE標準カロリメトリーオブザーバー、DIN6164−DIN Farbenkarte、DIN6174−Farbmetrische Bestimmung von Farbabstaenden bei Koerperfarben nach der CIELAB−Formel、ASTM1347−三刺激(フィルタ)カロリメトリーによる色および色差測定のための標準試験法、DIN Fachbericht 49−Verfahren zur Vereinbarung von Farbtoleranzen)。測定は、1cm石英ガラスキュベットでHunter Lab Ultra Scan XE、全透過モード、大エリアビュー、ポートサイズ 25.4mmを用いて実行した。この装置は、C、hおよびL値を直接表示する。濁度は、EN ISO 7027−(Bestimmung der Truebung、6 quantitative Verfahren mit optischen Truebungsmessgeraten)に従って、HACH Tubidmeter 2100N ISを用いて決定することができる。
【0127】
彩度Cおよび色調hはいずれも、色値a(赤色度)およびb(黄色度)から計算される極座標であり、C=(a*2+b*21/2およびh=tan−1(b/a)である。
【0128】
液滴サイズは、平均液滴サイズ(「Z」平均)を提供するMalvern ZetaSizer 3などの機器を用いる光散乱技法によって便利に決定される。この方法は当該技術分野において知られており、様々な参考文献(例えば、粒径分布(Particle size Distribution)、ACS Symposium Series 332、T.プロブデル(Provder)編、American Chemical Society、ワシントンDC、1987年)に記載されている。従って、本発明の粉末組成物は脂溶性物質からなる液滴を含有し、液滴サイズは光散乱技法によって平均約70〜約200nmの直径である。
【0129】
本発明は、さらに、上記の組成物をさらなる通常成分と混合することによる、飲料の製造方法に関する。
【0130】
さらに、本発明は、上記のような飲料の製造方法によって得ることができる飲料に関する。
【0131】
この説明では、「色調」という用語は「色調h」に相当する。
【0132】
本発明は、さらに、
(i)少なくとも加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含有し、組成物と水との混合物が50〜150の範囲の濁度を有することを特徴とする組成物に関する。
【0133】
本発明は、さらに、
(i)少なくとも加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含有し、組成物と水との混合物が30〜60の範囲の彩度を有することを特徴とする組成物に関する。
【0134】
本発明は、さらに、
(i)少なくとも加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含有し、組成物と水との混合物が、3ヶ月間貯蔵した後に40以下の色差を有することを特徴とする組成物に関する。
【0135】
これらの組成物は、好ましくは、上記の本発明の化合物の製造方法に従って得られ、上記のような化合物(i)、(ii)および(iii)を含有する。
【0136】
本発明の組成物は好ましくは添加剤組成物であり、好ましくは添加剤組成物として使用される。
【0137】
本発明はさらに、限定することは意図されない以下の実施例によって説明される。
【0138】
[実施例1]
[60mg/lのβ−カロテン10%CWS/Sで着色したソフトドリンク]
【0139】
【表2】

【0140】
[ソフトドリンクの調製]
・安息香酸ナトリウムを攪拌しながら水中に溶解する。
・攪拌を継続し、糖シロップ、アスコルビン酸、クエン酸、フレーバーおよびβ−カロテン10%CWS/S原液を順次添加する。高速ミキサーは使用しない。
・ビン詰めシロップを(炭酸)水で希釈して1リットルの飲料にする。
【0141】
[β−カロテン10%CWS/Sの添加]
β−カロテン10%CWS/Sは、脱イオン水中の1〜10%の原液として添加すべきである。
【0142】
ソフトドリンクは6ppmのβ−カロテンを含有した。
【0143】
CWSは、冷水可溶性(cold−water−soluble)の略語である。
【0144】
[結果]
ソフトドリンクは、最小50.1、最大58.1、そして平均約54.4の色調hを示した(8つの調製物からの結果)。
【0145】
ソフトドリンクは、最小34.4、最大41.5、そして平均約37.9の彩度Cを示した(8つの調製物からの結果)。
【0146】
ソフトドリンクは、最小79.6、最大81.2、そして平均約80.0の色明度Lを示した(8つの調製物からの結果)。
【0147】
ソフトドリンクは、最小9.8、最大16.1、そして平均約12.8の色差DEを示した(8つの調製物からの結果)。
【0148】
ソフトドリンクは、以下の原液試験に従って、リンギングおよび結晶を示さなかった。
【0149】
[色調h、彩度Cおよび色明度Lの決定方法]
1.上記のような飲料の調製。
2.周囲条件(周囲温度および周囲光)においてフタをしたガラスボトル中で飲料を2週間貯蔵。
3.測定装置カロリメータHunter LAB Ultra Scan XE。測定パラメータa)全透過モード、b)光源 D65、c)オブザーバー 10°、d)エリアビュー大、e)ポートサイズ 25.4mm、f)シリカガラスセル 10mm、およびg)CIELビューを選択。
4.手で振とうすることによってボトル中の飲料を均質化する。
5.セル中の気泡を回避することにより均質化した飲料をシリカガラスセル中に充填する。
6.装置に従って測定を開始し、L(L、Cおよびh)の数値が表示され得る。
【0150】
[試験方法原液試験:]
カロテン化合物の分離が確認されなければ、特に以下の試験においてリンギングおよび結晶を示さなければ、飲料および組成物はさらに許容できる。
【0151】
[原液試験:]
脱イオン水中の原液を含有する10%の製品形態の調製。粉末はマグネチックスターラーで分散され、そして攪拌せずに12〜18時間保持される。貯蔵後、結果を読み取ることができる。リンギング、浮遊結晶または結晶の汚れが様々な特徴で現れることが可能である。
【0152】
適用において、原液中のリングまたは結晶の強度は、飲料の性能について良好な予測を与えることが分かった。原液中の強力なリングは、用量に応じて、飲料中においても強力なリンギングを引き起こし得るが、均一化されたジュース飲料中でさえ、これらの製品は安定化するのが困難であった。
【0153】
[比較例1]
実施例1で記載される手順に従って、ルカロチン(Lucarotin)(登録商標)10CWD/O(BASF)を用いて組成物を調製した。
【0154】
比較例1の組成物の実施例1に従う色調測定は、最小62.2、最大66.6の色調h値を示し、平均は63.9であった(6つの異なる調製物からの結果)。
【0155】
ソフトドリンクは、最小37.6、最大40.0、そして平均約38.6の彩度Cを示した(6つの調製物からの結果)。
【0156】
ソフトドリンクは、最小83.3、最大85.0、そして平均約84.1の色明度Lを示した(6つの調製物からの結果)。
【0157】
ソフトドリンクは、最小1.5、最大2.9、そして平均約2.0の色差DEを示した(6つの調製物からの結果)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含む組成物であって、
前記組成物と水との混合物が、48〜60の範囲の色調を有することを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記加工デンプンがOSA−デンプンであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
1〜20ppmのβ−カロテンを含有するような、前記組成物と水との混合物が、48〜60の範囲の色調を有することを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記成分(ii)が、成分(i)および(ii)の合計量を基準として1〜20重量%の量、好ましくは約10重量%の量で含有されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物と水との混合物が、50〜150の範囲の濁度を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物と水との混合物が、100以上の濁度を有することを特徴とする請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物と水との混合物が、30〜60の範囲の彩度を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物と水との混合物が、40以上の彩度を有することを特徴とする請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
3ヶ月間貯蔵した後の前記組成物と水との混合物が、40以下の色差を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
3ヶ月間貯蔵した後の前記組成物と水との混合物が、5以下の色差を有することを特徴とする請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物と、飲料のさらなる通常成分とを混合することによる飲料の製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法によって得られる飲料。
【請求項14】
I)1℃から100℃未満までの範囲の温度において加工デンプンの水溶液またはコロイド溶液を調製するステップと、
II)ステップI)で得られた前記水溶液またはコロイド溶液の一部を分離して、改良された加工デンプンの水溶液を得るステップと、
III)任意で、ステップI)またはII)で調製した溶液に、少なくとも水溶性の賦形剤および/または補助剤を添加するステップと、
IV)少なくともβ−カロテンと、任意で、少なくとも脂溶性の補助剤および/または賦形剤との溶液または分散液を調製するステップと、
V)ステップII)〜IV)で調製した溶液を互いに混合するステップと、
VI)このようにして得られた混合物を均質にするステップと、
VII)任意で、ステップVI)で得られた分散液を粉末状に転化し、それによって任意で、転化の最中または前に、任意で水を添加した状態で、ステップII)(またはステップb))で分離した部分が部分的または完全に添加されるステップと、
VIII)任意で、ステップVII)で得られた粉末を乾燥させるステップと
を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
【請求項15】
ステップI)およびII)が実施され、その際、前記加工デンプンの水溶液または懸濁液が30℃よりも高温〜100℃未満の温度まで加熱され、30℃よりも低い温度まで冷却され、このより低い温度において沈降、遠心分離、ろ過、精密ろ過および/または限外ろ過を受ける請求項14に記載の方法。
【請求項16】
請求項14または15に記載の方法によって得られる組成物、好ましくは、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
(i)少なくとも加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含有する組成物であって、
前記組成物と水との混合物が、50〜150の範囲の濁度を有することを特徴とする組成物。
【請求項18】
(i)少なくとも加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含有する組成物であって、
前記組成物と水との混合物が、30〜60の範囲の彩度を有することを特徴とする組成物。
【請求項19】
(i)少なくとも加工デンプンと、
(ii)β−カロテンと、
(iii)任意で、少なくとも補助剤および/または賦形剤と
を含有する組成物であって、
前記組成物と水との混合物が、3ヶ月間貯蔵した後に40以下の色差を有することを特徴とする組成物。

【公表番号】特表2009−526101(P2009−526101A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553668(P2008−553668)
【出願日】平成19年2月6日(2007.2.6)
【国際出願番号】PCT/EP2007/001004
【国際公開番号】WO2007/090610
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】