説明

おが屑畜舎整床システム

【課題】 本発明の課題は、家畜を飼育空間に入れたままオガコの攪拌切り返し作業が行え、しかも攪拌切り返し機械が単純構造で、人手をかけず自動運転が可能で、豚であれば数百頭を飼育できる規模の畜舎にも設置可能なおが屑畜舎整床システムを提供することにある。
【解決手段】 本発明のおが屑畜舎整床システムは、畜舎の床材として敷き詰められた厚さ80〜150cmのオガコの上下層を切り返す縦方向スクリューと、該縦方向スクリューを回転駆動させる機構と、該縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内で移動させる機構と、該縦方向スクリューに取り付けた家畜追い立て手段とを備えるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
豚や牛を飼育するおが屑を床とした畜舎の整床システムに関する。
【背景技術】
【0002】
所謂おが屑豚舎は、床部分を30cm位掘削し、そこにオガコすなわち、おが屑、樹皮、籾殻といった有機廃棄物を敷き詰めて床とし、そこで豚を飼育する形態をとるものである。その床材は自然界の有機物であるため豚の飼料ともなるし、飼育する豚の屎尿を発酵分解させる細菌を混入しておくことにより、豚の排泄物を発酵分解し、浄化槽のような大がかりな屎尿処理設備を必要とせず飼育現場で屎尿の処理を実行できるものであると共に、悪臭等の発生とハエ、蛆虫等の発生が殆どない点で優れた養豚システムとして実用されているものである。しかし、現在のおが屑豚舎では33m程度に仕切られた長屋空間に5〜6頭程度づつの豚が飼われる形態がとられている。排泄は普段過ごす場所とは区別して特定場所で行うという豚の習性があって、その区画空間の1隅で排泄がなされるのが常である。オガコ床の深さはせいぜい30cmであるため、水分の吸収が十分行われずその部分の床は屎尿により緩くなり、発酵も追いつかず悪臭を放つようになる。そこで、床材オガコの上下層部分を切り返すと共に他の部分の床と混合するという作業がなされる。この作業は従来の豚舎では大型機械を入れることができず人手に頼ることとなるため養豚業者の負担となっている。
【0003】
特許文献1には、この種おが屑豚舎の改良技術が提示されている。この発明は従来の飼育方法に比べて省力化でき、且つ土壌汚染のない、しかも床材そのものを飼料としてあるいは有機肥料として使用できるような、且つ、牛,馬等の大型の家畜に最適なように改良した大型家畜用飼育設備を提供することを目的としたもので、そこに開示された大型家畜用飼育設備は、床部に、おが屑、藁、籾殻、枝木、木皮、木材チップ、バーク、ダクト、紙屑等あるいはこれらの中から選択された混合物からなる炭素質基材に、動物の排泄物の醗酵分解作用を有する活性混合微生物を含ませたものを床材として少なくとも1m以上の深さを有するよう敷設し、仕切り柵によって飼育空間となる飼育ラインを区画形成するとともに、上記仕切り柵の上方空間の近傍にこれらの飼育ラインに沿って走行レールを天井から吊持して設け、この走行レール上に移動自在に、上記敷設した床材を攪拌する切り返し機械を配置したことを特徴とするものである。
【0004】
この発明はオガコの層を1mと深くしたことにより、水分の吸収能力を高めた点と、畜舎に走行レールを設置して床材を攪拌する切り返し機械を配備した点で、従来のおが屑畜舎の問題点を改良したものであるが、床材を攪拌して切り返しの作業を行う場合は、図6に示されるように仕切部材2を揺動させて豚を飼育空間Cから追い込み空間Eに移動させそこに豚を留めておかなければならず、人手がかかる作業となる。また、床材を攪拌する切り返し機械は、図7に図示するような構成を採用したもので、飼育空間内を移動できるようにフレーム15の下端部に配設されている駆動輪16を、その上方に配置されている走行用モータ17が、チェーン18を介して、駆動することによって、走行レール8上を、走行できるよう構成されている。しかし、この切り返し機械Mは、1mほどある床材11を掘り起こすために、両端に配設されたスプロケット12A,12B間に、表面に帯板(フラットバー)状の突起12aが回転方向に直交するよう適宜間隔で横設された無端状帯体12Cが巻装されてなる切り返し部材12が、フレーム15に対して、枢支軸13を中心に、該切り返し部材12の先端を、巻き上げワイヤ14の昇降によって、実線で示す状態から二点鎖線で示す状態に、上下に揺動可能に構成され、床材11を一旦フレーム15内まで搬送し、該フレーム15内に設置されたスクリュー状の切り出し装置19によって外気と接触させながら粉砕した後、払出し口19aから下方に払い出す構成である。このように床材を攪拌する切り返し機械はその構成が複雑で、その作業は大掛かりなものとなり家畜を排除した状態の広い作業スペースを確保しなければならない。しかも、切り返し作業の後は床に大きな段差が生じそれをならす作業も必要である。また、この畜舎は仕切部材2で豚を追い込むために垂直軸を中心に回動させる構造を採っているため、畜舎の間口はせいぜい4m位までの規模となる。
【特許文献1】特開平10−174534号公報 「家畜飼育設備および飼育方法」平成10年6月30日公開
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、家畜を飼育空間に入れたままオガコの攪拌切り返し作業が行え、しかも攪拌切り返し機械が単純構造で、人手をかけず自動運転が可能で、豚であれば数百頭を飼育できる規模の畜舎にも設置可能なおが屑畜舎整床システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のおが屑畜舎整床システムは、畜舎の床材として敷き詰められた厚さ80〜150cmのオガコの上下層を切り返す縦方向スクリューと、該縦方向スクリューを回転駆動させる機構と、該縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内で移動させる機構と、該縦方向スクリューに取り付けた家畜追い立て手段とを備えるようにした。
本発明のおが屑畜舎整床システムは、好ましい形態としてオガコの下層部には給気管が配設され、該給気管開口部から空気が供給されるようにした。
本発明のおが屑畜舎整床システムは、好ましい形態としてオガコの上下層を切り返す縦方向スクリューを少なくとも2本を備えるようにした。
本発明のおが屑畜舎整床システムは、縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内で移動させる機構の具体化技術として、畜舎の両側壁部に沿って配置された第1のレールと、該第1のレール上を走行する走行部材と、両側壁部の該走行部材間に梁渡された第2のレールと、該第2のレール上を走行する台車部材とからなり、該台車部材には前記縦方向スクリューを回転駆動させる機構が収納されると共に前記縦方向スクリューが垂下する形態で取り付けられたものを提示する。
本発明のおが屑畜舎整床システムは、走行部材はステップ状に駆動し、台車部材は連続往復駆動するものであって、前記走行部材のステップ幅と前記台車部材の連続駆動速度は制御機構の下で設定された値で自動運転されるようにした。そして、より好適な態様として、走行部材のステップ駆動幅は、オガコの温度に対応して設定されるものとした。
更に、本発明のおが屑畜舎整床システムは、家畜追い立て手段の具体化技術として、前記縦方向スクリューを囲うように取り付けられた電気ショック装置を提示する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のおが屑畜舎整床システムは、上記のように畜舎の床材として敷き詰められた厚さ80〜150cmのオガコの上下層を回転駆動させる機構を備えた縦方向スクリューで攪拌切り返しを行うものであるから、オガコを余所へ搬送することなくその位置で上下層の切り返しが実行できる。そして、該縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内で移動させる機構を備えているので、オガコが敷き詰められた領域の隅々まで移動して切り返しの作業が行える。微生物による発熱発酵が飼育スペース全体で進められ、家畜に暖かな環境を提供でき、冬場には特に好適である。また、本発明は縦方向スクリューに取り付けた家畜追い立て手段とを備えるようにしたものであるから、この作業中も家畜を退避させる必要はなく、この追い立て手段によって家畜は他の場所へ自ら退避してスクリューに触れて怪我をすることがなく安全である。
また、本発明のおが屑畜舎整床システムは、好ましい形態としてオガコの下層部には給気管が配設され、該給気管開口部から空気が供給されるようにしたので、微生物による発酵作用が促進され、排泄物の分解堆肥化がより効率的に行われる。
また、本発明のおが屑畜舎整床システムは、好ましい形態としてオガコの上下層を切り返す縦方向スクリューを少なくとも2本を備えるようにしたので、単に下層のオガコが空気中まで持ち上げられ上層に堆積されるだけでなく、複数のスクリューによって運び上げられるオガコ同士が互いに干渉して粉砕・攪拌作用を相乗させることになり、微生物による発酵をより促進させることができる。
本発明のおが屑畜舎整床システムは、縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内で移動させる機構として、畜舎の両側壁部に沿って配置された第1のレールと、該第1のレール上を走行する走行部材と、両側壁部の該走行部材間に梁渡された第2のレールと、該第2のレール上を走行する第2の走行部材とで具体化することにより、縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内を隅々までXY方向から二次元的に連続走査させることができる。
本発明のおが屑畜舎整床システムは、走行部材はステップ状に駆動し、台車部材は連続往復駆動するものであって、前記走行部材のステップ幅と前記台車部材の連続駆動速度は制御機構の下で設定された値で自動運転されるものであるから、基本的には無人の状態においても設定されたプログラムにより、設定された幅毎に設定された速度で切り返しの場所を移動して作業を実行することができる。そして、より好適な態様として、走行部材のステップ駆動幅は、オガコの温度に対応して設定されるものとすることにより、夏場の温度が高いときにはステップ幅を大きく取り、家畜に快適な高温でない領域を確保することができる。
更に、家畜追い立て手段の具体化技術として、前記縦方向スクリューを囲うように取り付けられた電気ショック装置を採用した本発明のおが屑畜舎整床システムは、接触した家畜を実害のない電圧によって驚かせるだけであるから、健康上の支障はないことは勿論、その場所から人手を要することなく退避を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1乃至図2を参照しつつ本発明に係るおが屑畜舎管理システムの実施形態を説明する。ここに示したものは豚舎用のものの設計となっている。図1は畜舎の長手方向に直交する断面図であり、概ね対称構造の一方を示したものであり、図2は長手方向の繰り返し構造を部分的に省略した畜舎の平面図、そして、図3は畜舎内に配置されたオガコ攪拌・切り返しを行う機械の形態を説明する図である。図2の平面図で中央部分Aは作業員や家畜入荷出荷時の通路であり、その通路両側領域Bは給餌器4や計量器5が配置された作業スペース、そして、両外側の広いスペースCはオガコ1が敷き詰められた飼育スペースであり、適当数の豚を飼育するため長手方向の適当間隔(例えば20m)毎に低い仕切板2で区分する。オガコはおが屑を主成分として、樹皮、籾殻、藁など有機廃棄物が混合されたものであって、従来のものでよいが水分の吸収力を高めるため層厚は1m位(80〜150cm)は必要である。攪拌・切り返しを行うため、機械Mを用いるが、効率のよい上下層の切り返しと作業の必要エリアが狭く、作業後の平坦性が優れていることから本発明では回転駆動される縦方向スクリューを採用する。一般的にはこの縦方向スクリューm1を1m程度の間隔で2本並設させる。これは複数のスクリューによって運び上げられるオガコ同士が互いに干渉して粉砕・攪拌作用を相乗させることになり、微生物による発酵をより促進させることができるためである。この縦方向スクリューm1の構造は図3に示されるように、長軸の下方部分、オガコ1の層厚より少し長い部分にスクリューが形成されたもので、この縦方向スクリューm1を回転駆動させるモータm2が収納された台車m3の下面から下方へ垂下する形態で取り付けられている。
【0009】
本発明はオガコが敷き詰められた飼育スペースC全般にわたり、切り返し機械Mが移動できるように移動機構を備える。すなわち、本実施形態では飼育スペース長手方向の両側壁部には第1のレールL1を設置し、該第1のレールL1上を走行する走行部材Nが両側に配置され、その両側壁部の該走行部材N間に第2のレールL2が梁渡されている。該第2のレールL2上を走行する形態で前記台車部材m3が配置され、走行部材Nと台車部材m3にはそれぞれレール上を移動するための駆動用モータ(図示せず)がそれぞれ備えられている。これらの駆動モータによって縦型スクリューm1が設置された台車部材m3は、第2のレールL2上を(X方向に)往復運動させられると共に、該台車m3が移動する第2のレールL2自体を飼育スペースCの長手方向(Y方向)に移動させることができるものであるから、縦型スクリューm1が設置された台車部材m3は飼育スペースC内を二次元的に適宜の走査をさせることができる。一般的には台車部材m3はゆっくりとした連続往復運動であり、走行部材Nは台車部材m3が端部に到達する毎に縦型スクリュー間の幅を超える距離だけ、間歇的にステップ移動させるようにして蛇行形態で移動しつつ切り返し作業を行う。ちなみにこの実施形態では2本の縦型スクリュー間の幅が1mであるから、1m以上のステップとなる。この切り返し機械Mは飼育スペースCの区画毎に設置する必要はなく、長手方向に連続した区画では共用することができ、図2に示されるように両側の飼育スペース毎に各1台が設置されている。なお、切り返し機械Mの移動に際し、飼育スペースCを適宜区画する仕切り板が邪魔となるが、その通過の際は豚が移動せず機械が通過できるだけドアーを開く形態など仕切り板2が移動する機構を備えるようにして対処することができる。
【0010】
図1に示すように飼育スペースCの床部には上方に適宜の間隔で開口部が設けられた給気管が所定間隔で配管されており、図5に模式的に示すようにブロアー6によって強制的な給気が行われる。オガコ内では微生物の作用で発熱発酵が行われており、切り返し作業によるオガコ内への空気供給とこの給気管からの空気の供給とが相互に作用して発熱発酵を促進させ、水分の蒸発を促進する。蒸発した暖かい多量の蒸気は畜舎中央の高い天井部に案内され、窓から外気に放出される。従来のおが屑畜舎では多量の湿気が籠もりやすく構造鉄材を腐食させるが、この構成を採用することにより、湿気は効率的に外気へ放出され、構造物の耐久性も高くなる。大量の水分がたまったようなときにはこの給気管を配水管に切り替えて使用することもできる。
【0011】
本発明の大きな特徴は家畜を飼育している状態のままで、オガコの攪拌・切り返し作業が行える点であり、そのために縦方向スクリューm1に取り付けた家畜追い立て手段3を備える構成を採用した。広い飼育スペースCに多くの家畜を飼うことができるが、機械に巻き込まれて怪我をさせないようにする必要がある。機械の移動速度は50cm/分程度と遅いので、近づいたときに家畜にそれを教えてやれば自ら退避する。この実施形態では図4に示すように追い立て手段3として高圧電気を危険のない状態でかける方式を採用した。家畜は触った瞬間ピリッと刺激を感じるため、驚いて退避する。図3に示した例は台車m3からロッドで囲い枠3aをつり下げ、周囲に電圧端子を巻き付けてこれに電圧を印加するようにしたもので、オガコのレベルに応じて上下に移動できるようにした。追い立て手段3はこれに限らず、はたきを回転させて追い立てるなどの方式を採用することもできる。
【0012】
以上説明したように本発明のおが屑畜舎整床システムは、縦型スクリューをモータにより回転させてオガコの攪拌・切り返しを行い、その切り返し機械の移動はモータを用い走行部材のステップ動作と台車部材の連続往復駆動するものであり、家畜追い立て手段も自動動作されるものであるから、人が常時張り付いている必要はなく、前記走行部材のステップ幅と前記台車部材の連続駆動速度を適宜設定しておけば制御機構の下で自動運転させることができる。微生物による発酵は攪拌・切り返し動作を頻繁に行うほど活発化するので、好ましい形態としてはオガコの温度と外気温度との差を計測してその差に応じて走行部材のステップ幅を調整するようにするとよい。冬場は発酵熱によって家畜に暖かな環境を提供するが、夏場には発酵熱が高すぎると家畜には苦痛となり、体調を狂わす心配がある。そこで、本発明では発酵熱が高すぎるときは走行部材Nのステップ幅を大きく取り、切り返し作業をしたラインと次に切り返し作業をするライン間隔を広くとることで、家畜はその間の温度の低い領域で過ごせるようにするのである。基論、次回の走査時にはその切り返しに行われなかったラインを作業ラインとすることで、全体領域の発酵状態を均一化する。
【実施例1】
【0013】
次に本発明の1実施例を示す。一方の飼育スペースCの幅寸法は8.3m、作業スペースBの幅寸法は3mそして中央の通路Aは2mとし、長手方向寸法は1区画が20mとして3区画を配置し、仕切り板2で仕切る。オガコの層厚は120cmとし、作業スペースBの床位置はオガコの上面とほぼ同レベルに揃えたコンクリートの床とした。第1のレールL1の高さは給気管が配管された床位置から3.3m位置とし、全長は60mで、両側に配置した飼育スペースCの幅方向両端部の最も低い天井位置は4.8mとした。攪拌・切り返し機械Mは図3に示した形態で2本の縦型スクリューm1間の間隔は1m、下方先端部と床位置との距離は20cm空け、120cmの長さ部分をスクリューとした。家畜追い立て手段3には前述した台車m3からロッドで囲い枠3aをつり下げ、周囲に電圧端子を巻き付けてこれに電圧を印加するようにしたものである。この豚舎の規模は250頭飼育を想定した設計である。両側の第1のレールL1上を移動する走行部材Nに梁渡された第2のレールL2上を縦型スクリュー形態の攪拌・切り返し機械Mが往復移動するものであるから、10m程度まで飼育スペースCの幅を採ることができ、これを両側に配置することで、上記のような画期的な規模の豚舎を実現させることができた。
図2の5として示されたものはY字形状の通路に設置された計量器で、ここを1頭づつ通らせて計量し、出荷できる大きさとなった豚はY字の一方から出荷用として選別し、未だ所定値に達していない豚はY字の他方側から作業スペースBに送り出し給餌器4で餌を与えてまた、飼育スペースCに戻すように設計されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】概ね対称構造の一方を示した畜舎の長手方向に直交する断面図である。
【図2】長手方向の繰り返し構造を部分的に省略した畜舎の平面図である。
【図3】畜舎内に配置されたオガコ攪拌・切り返しを行う機械の形態を説明する図である。
【図4】家畜追い込み手段の実施形態を説明する模式図である。
【図5】給気管の配管形態を模式的に示した図である。
【図6】従来のおが屑畜舎における切り返し作業時の豚の移動を説明する図である。
【図7】従来のおが屑畜舎における切り返し作業を説明する図である。
【符号の説明】
【0015】
1 オガコ 2 仕切り板
3 家畜追い立て手段 3a 囲い枠
4 給餌器 5 計量器
6 ブロアー A 通路
B 作業スペース C 飼育スペース
L1 第1のレール L2 第2のレール
M 攪拌・切り返し機械 m1 縦型スクリュー
m2 スクリュー回転駆動モータ m3 台車
N 走行部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
畜舎の床材として敷き詰められた厚さ80〜150cmのオガコの上下層を切り返す縦方向スクリューと、該縦方向スクリューを回転駆動させる機構と、該縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内で移動させる機構と、該縦方向スクリューに取り付けた家畜追い立て手段とを備えたものであるおが屑畜舎整床システム。
【請求項2】
オガコの下層部には給気管が配設され、該給気管開口部から空気が供給されるようにした請求項1に記載のおが屑畜舎整床システム。
【請求項3】
オガコの上下層を切り返す縦方向スクリューは少なくとも2本を備えたものである請求項1又は2に記載のおが屑畜舎整床システム。
【請求項4】
縦方向スクリューをオガコが敷き詰められた領域内で移動させる機構は、畜舎の両側壁部に沿って配置された第1のレールと、該第1のレール上を走行する走行部材と、両側壁部の該走行部材間に梁渡された第2のレールと、該第2のレール上を走行する機械用の台車部材とからなり、該台車部材には前記縦方向スクリューを回転駆動させる機構が収納されると共に前記縦方向スクリューが垂下する形態で取り付けられている請求項1乃至3のいずれかに記載のおが屑畜舎整床システム。
【請求項5】
走行部材はステップ状に駆動し、台車部材は連続往復駆動するものであって、前記走行部材のステップ幅と前記台車部材の連続駆動速度は制御機構の下で設定された値で自動運転されるものである請求項4に記載のおが屑畜舎整床システム。
【請求項6】
走行部材のステップ駆動幅は、オガコの温度に対応して設定されるものである請求項5に記載のおが屑畜舎整床システム。
【請求項7】
家畜追い立て手段は前記縦方向スクリューを囲うように取り付けられた電気ショック装置である請求項1乃至6のいずれかに記載のおが屑畜舎整床システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−49933(P2007−49933A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−237217(P2005−237217)
【出願日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(502231454)アイケイ商事株式会社 (8)
【Fターム(参考)】