アイアンゴルフクラブヘッドおよびアイアンゴルフクラブ
【課題】打球感をソリッドなものとすることが可能となるアイアンゴルフクラブヘッドおよび該アイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブを提供する。
【解決手段】アイアンゴルフクラブヘッド2は、打球面を有するフェース部と、フェース部の背面側に位置するフェースバック部4と、トゥ部10およびヒール部11と、フェース部バック部4よりも後方側に設けられ、トゥ部10からヒール部11に向かう方向に延びる溝部5を含むキャビティ部13と、溝部5よりも後方側に位置し溝部5の後方側端部とキャビティ部13の底部の一部とを規定する後方壁部7と、溝部5に設けられフェースバック部4と後方壁部7とを接続するように前後方向に延びるリブ6と備える。
【解決手段】アイアンゴルフクラブヘッド2は、打球面を有するフェース部と、フェース部の背面側に位置するフェースバック部4と、トゥ部10およびヒール部11と、フェース部バック部4よりも後方側に設けられ、トゥ部10からヒール部11に向かう方向に延びる溝部5を含むキャビティ部13と、溝部5よりも後方側に位置し溝部5の後方側端部とキャビティ部13の底部の一部とを規定する後方壁部7と、溝部5に設けられフェースバック部4と後方壁部7とを接続するように前後方向に延びるリブ6と備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイアンゴルフクラブヘッドおよびアイアンゴルフクラブに関し、特に、背面側にキャビティ部を備えたアイアンゴルフクラブヘッドおよび該アイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からフェース部の背面側にキャビティ部を有するキャビティバック型のアイアンゴルフクラブヘッドは広く知られている。このタイプのゴルフクラブヘッドは、たとえば特開2000−126337号公報や特開平11−178960号(特許第3476354号)公報等に記載されている。
【特許文献1】特開2000−126337号公報
【特許文献2】特開平11−178960号公報(特許第3476354号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特開2000−126337号公報に記載のアイアンゴルフクラブヘッドでは、キャビティ内にヘッドのスイートスポットに対応させて厚肉部を形成し、打球面を補強するようにしている。
【0004】
しかし、上記文献記載のアイアンゴルフクラブヘッドのように、単にキャビティ内に厚肉部を形成しただけでは、打球面を後方から支持する機能が充分に得られない。そのため打球面の補強効果が充分ではなく、いわゆるソリッドな打球感が充分に得られない。
【0005】
他方、特開平11−178960号公報に記載のアイアンゴルフクラブヘッドでは、フェースバック面に厚肉部を形成している。しかし、この文献記載のアイアンゴルフクラブヘッドの場合も、特開2000−126337号公報の場合と同様に、打球面を後方から支持する機能が充分に得られない。したがって、やはり、ソリッドな打球感が充分に得られない。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ソリッドな打球感を実現することが可能となるアイアンゴルフクラブヘッドおよび該アイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るアイアンゴルフクラブヘッドは、打球面を有するフェース部と、フェース部の背面側に位置するフェースバック部と、トゥ部およびヒール部と、フェース部バック部よりも後方側に設けられ、トゥ部からヒール部に向かう方向に延びる溝部を含むキャビティ部と、溝部よりも後方側に位置し溝部の後方側端部とキャビティ部の底部の一部とを規定する後方壁部と、溝部に設けられフェースバック部と後方壁部とを接続するように前後方向に延びるリブとを備える。
【0008】
上記トゥ部からヒール部に向かう方向に溝部の深さを変化させることで溝部の底面に凸部を形成し、該凸部によってリブを構成してもよい。また、リブを、スイートスポットの後方側に位置する溝部内に設けてもよい。上記リブの上面を、後方壁部の上面よりも低い位置に配置してもよく、後方壁部の上面の高さ以上の位置に配置してもよい。また、上記リブのトゥ部からヒール部に向かう方向の幅を、リブの上面から溝部の底面に向かうにつれて徐々に広くしてもよい。
【0009】
本発明に係るアイアンゴルフクラブは、上述のアイアンゴルフクラブヘッドを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明のアイアンゴルフクラブヘッドは、フェースバック部と後方壁部とを接続するように前後方向に延びるリブを備えるので、該リブにより後方からフェース部を支持することができ、ソリッドな打球感を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図16を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の本実施の形態1に係るアイアンゴルフクラブ1の部分斜視図である。このアイアンゴルフクラブ1の番手は3番である。図1に示すように、アイアンゴルフクラブ1は、ヘッド(アイアンゴルフクラブヘッド)2と、シャフト3と、図示しないグリップとを備える。シャフト3やグリップとしては、周知の構成を採用可能である。
【0012】
ヘッド2は、典型的には、ステンレス鋼や軟鉄等の金属で主として構成され、鍛造で作製可能である。2種類以上の金属を組合せてヘッド2を作製することもできるが、金属と非金属とを組合せてヘッド2を作製することも可能である。
【0013】
ヘッド2は、打球面を有するフェース部と、フェース部の背面側に位置するフェースバック部4と、トゥ部10と、ヒール部11と、トップエッジ部12と、ソール部9と、背面側にキャビティ部13と、後方壁部7とを備える。
【0014】
図3〜図5に、図1のIII−III線に沿う断面図、図1のIV−IV線に沿う断面図、図1のV−V線に沿う断面図を示す。図3〜図5に示すように、フェースバック部4は、フェース部8の背面側部分を構成し、トップエッジ部12側に凹部と、該凹部の下側(ソール部9側)に傾斜面とを有する。
【0015】
再び図1を参照して、キャビティ部13は、フェースバック部4よりも後方側に位置し、トゥ部10からヒール部11に向かうトゥ・ヒール方向に延びる溝部5を有する。この溝部5は、図2に示すように、トップエッジ部12側(上方)から見た場合、略矩形の形状を有する。本実施の形態1では、溝部5は、フェースバック部4のトゥ・ヒール方向のほぼ全体に沿うように設けられているが、少なくともフェースバック部4のトゥ・ヒール方向の中央部の後方に設けられればよい。溝部5のトゥ・ヒール方向の長さは、たとえば50mm〜60mm程度であり、前後方向であるフェース・バック方向の溝部5の幅は、たとえば5mm〜10mm程度、好ましくは5mm〜8mm程度である。したがって、溝部5のトゥ・ヒール方向の長さは、溝部5のフェース・バック方向の幅よりも長くなっている。
【0016】
図2に示すように、溝部5の角部は丸められている。このように溝部5の角部を丸めることで、打撃時における溝部5の角部近傍での応力集中の程度を緩和することができる。また、溝部5の角部近傍のフェース部8の厚みを厚くすることもできる。それにより、ヘッド2の耐久性を向上することができる。
【0017】
溝部5は、図3〜図5に示す断面では、フェース面(打球面)に沿ってトップエッジ部12からソール部9に向かう深さ方向に延びている。この溝部5の深さはトゥ・ヒール方向に変化している。図1〜図5に示す例では、溝部5の最大深さは約9mm程度であり、溝部5において最も浅い箇所の深さは2mm〜3mm程度である。図1および図2に示すように、本実施の形態1では、トゥ・ヒール方向の2箇所に溝部5における深さの深い部分を設けている。より詳しくは、溝部5の深さは、トゥ・ヒール方向の中央部で最も浅くなり、その両側で深くなっている。このように溝部5の深さをトゥ・ヒール方向に変化させることで、該トゥ・ヒール方向の中央部(スイートスポットの後方)に位置する溝部5の底面に凸部を形成し、該凸部によりリブ6を構成している。つまり、溝部5の底面を局所的に隆起させることで溝部5にリブ6を設けている。
【0018】
図2および図4に示すように、リブ6は、フェースバック部4と後方壁部7とを接続するように前後方向に延びる。図4に示すように、リブ6の高さは、フェース部8においてボールを一般的に打球すると考えられる部分(たとえば地面から15mm程度の部分)に達するように設定される。図4の例では、リブ6の上面は、後方壁部7の上面よりも低い位置に配置されている。
【0019】
上記のようなリブ6を設けることで、打球時に該リブ6によって後方からフェース部8を支持することができ、ソリッドな打球感が得られる。また、リブ6を設けることで、ヘッド2の下方側に質量を確保することができ、ソール部9の前後方向の幅W(図3参照)を大きくすることなく、ヘッド2の重心位置を深くすることができる。
【0020】
後方壁部7は、図3および図5に示すように、溝部5よりも後方側に位置し、ソール部9の後方側端部から上方(トップエッジ部12側)に立ち上がるように設けられる。この後方壁部7の前方側の壁面が、溝部5の後方側端部を規定する。また、後方壁部7の上面は、キャビティ部13の底部の一部を規定する。
【0021】
図6〜図8に、7番アイアンゴルフクラブのヘッド2の断面図を示す。このヘッド2の場合、溝部5の最大深さは6mm程度であり、溝部5において最も浅い部分の深さ(リブ6を形成した部分の深さ)は1〜2mm程度である。これ以外の構成については、図3〜図5に示す場合と基本的に同様である。
【0022】
図9に、背面側から見たヘッド2の構造例を示す。図9に示すように、リブ6の上面は、後方壁部7の上面7aよりも低い位置に配置される。また、溝部5の底面は、波形の曲面で構成されている。リブ6の上面は、上記波形の曲面の一部で構成される。
【0023】
リブ6のトゥ・ヒール方向の幅は、リブ6の上面から溝部5の底面に向かうにつれて徐々に広くなっている。リブ6の形状をこのようにすることにより、フェース部の有効撓み長さをトゥ・ヒール方向に適切に変化させることができる。
【0024】
ここで、「有効撓み長さ」とは、フェース部でボールを打撃した際に、フェース部において主として撓み変形すると考えられる部分の上下方向(ソール部9からトップエッジ部12に向かう方向)の長さをいう。図9の例では、リブ6の両側に位置するフェース部の有効撓み長さ(溝5の底面からトップエッジ部12近傍までの長さ)を長く確保することができるので、ボールの打点がスイートスポットからトゥ・ヒール方向にずれたオフセット打撃の場合でも、フェース部を適度に撓ませることができ、飛距離低下の程度を軽減することができる。また、リブ6からトゥ・ヒール方向に離れるにつれて上記「有効撓み長さ」を長くすることもできる。さらに、リブ6のトゥ・ヒール方向の幅を上記のように変化させることで、ヘッド2の重心位置を深くすることにも寄与し得る。
【0025】
リブ6の両側に位置する溝部5の最大深さを等しくしてもよいが、異ならせてもよい。たとえば、ヒール部11側に位置する溝部5の最大深さを、トゥ部10側に位置する溝部5の最大深さよりも深くすることが考えられる。それにより、ヒール部11側に位置するフェース部の有効撓み長さを容易に確保することができる。
【0026】
図9の例では、リブ6の両側に位置する溝部5の底面形状は、略円弧状に湾曲した形状となっているが、該底面形状は任意に選択可能である。また、溝部5の底面形状が略円弧状である場合、溝部5の底面の曲率半径は、たとえば10mm〜15mm程度とすることが考えられる。この溝部5の底面の曲率半径によっても、上述の「有効撓み長さ」を制御することができる。
【0027】
次に、本願発明者は、図1〜図5に示すヘッド2を有するアイアンゴルフクラブ1(本発明品)と、本発明品と同様にソール部分にトゥ部からヒール部に連続する溝を設けているが、フェース背面と後方壁部を連結する凸部を設けていない従来品とで、オフセット打撃時の反発係数の低下の度合いを比較したので、その結果について図16を用いて説明する。
【0028】
反発係数は、静止状態のゴルフクラブヘッド(質量:M)にゴルフボール(質量:m)を衝突させ、ボールの入射速度(フェース面との衝突前のボールの速度)VINおよび反射速度(フェース面との衝突後のボールの速度)VOUTを計測し、下記数式(1)から算出される。
【0029】
VOUT/VIN=(eM−m)/(M+m)・・・・(1)
また、ゴルフボールとしては、ACUSHNET COMPANYより販売のPinnnacle GOLD LSを約23℃の室内で保管したものを用い、衝突速度は、40.5m/sと定めた。また、フェース面にゴルフボールを衝突させる際に、正面へのはね返りを実現させるべく、フェース面の法線方向からボールが衝突するようにクラブヘッドを固定した。計測は7回繰り返し、上下の値をカットした5回分の平均により算出した。
【0030】
その結果、図16に示すように、本発明品では、ヒール側へ15mm離れた位置でのオフセット打撃時の反発係数(飛距離)が、スイートスポット位置(中央)での打撃時の反発係数の99.9%であるのに対し、従来品では、ヒール側へ15mm離れた位置でのオフセット打撃時の反発係数が、スイートスポット位置(中央)での打撃時の反発係数の98.0%であり、本発明品の方がオフセット打撃時の反発係数(飛距離)低下の程度が低かった。トゥ側に15mm離れた位置でのオフセット打撃時の場合も同様に、本発明品の方が従来品よりもオフセット打撃時の反発係数(飛距離)低下の程度が低かった。この結果より、本発明品を使用することで、オフセット打撃時の飛距離低下を抑制することができるといえる。
【0031】
また、本願発明者は、打球感についても試験を行ったので、その結果について下記の表1を用いて説明する。
【0032】
本発明品としては、図1に示すタイプのアイアンゴルフクラブであって番手が5番のものを準備し、従来品Aとしては、S−30V(ミズノ製:鍛造で一体成形されたキャビティタイプのアイアンゴルフクラブヘッドで、ソール部に溝部がないもの)の5番アイアンを準備し、従来品Bとしては、MX−23(ミズノ製:鍛造で一体成形されたキャビティタイプのアイアンゴルフクラブヘッドで、本願発明品同様にソール部分にトゥ部からヒール部に連続する溝を設けているが、フェース背面と後方壁部を連結する凸部を設けていないもの)の5番アイアンを準備し、試打者1〜10の10人(ヘッドスピード:39〜48m/s、ハンディキャップ:3〜14)に試打してもらい、各クラブの打球感についての評価を行った。評価は、各クラブに1〜3点の点数をつけることで行ない、打球感が良好(ソリッド)であると感じたものほど低い点数をつけるようにした。また、打球感が同等であると感じたものに対しては同じ評価をつけてもよいこととした。その結果を下記の表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
表1に示すように、本発明品の打球感が従来品よりも良好(ソリッド)であると判断したプレイヤーが最も多いのがわかる。
(実施の形態2)
次に、図10〜図15を用いて、本発明の実施の形態2とその変形例について説明する。図10〜図15は、本発明の実施の形態2とその変形例とを示す図である。
【0035】
図10に示すように、リブ6の上面を平坦面としてもよい。それにより、リブ6の上面上におけるフェース部の有効撓み長さを実施の形態1の場合よりも長くすることができ、打球感をソリッドなものとしながら、フェース中央部での反発特性を向上することができる。
【0036】
図11に示すように、リブ6の高さを低くして、リブ6のトゥ・ヒール方向の幅を広くしてもよい。この場合には、図10の場合よりもさらにフェース中央部での反発特性を向上することができる。
【0037】
図12に示すように、リブ6の側面の傾斜を急峻なものとしてもよい。この場合には、リブ6の両側に位置するフェース部の有効撓み長さを長くすることができ、打球感をソリッドなものとしながら、オフセット打撃時の反発特性を向上することができる。
【0038】
図13に示すように、リブ6の上面の高さを、後方壁部7の上面7aの高さと同等のものとしてもよく、図14や図15に示すように、リブ6の上面の高さを、後方壁部7の上面7aの高さよりも高くしてもよい。いずれの場合も、より効果的に打球感をソリッドなものとすることができる。
【0039】
なお、上述の実施の形態では、リブ6が単数の場合を例示したが、リブ6を複数設けるようにしてもよい。また、溝5も複数設けるようにしてもよい。たとえば、溝5をフェース・バック方向に複数並べて設け、該溝5内にそれぞれリブ6を形成するようにしてもよい。さらに、上述のようにリブ6をヘッド2と同一の素材で一体的に構成してもよいが、別部材を溝部5内に嵌入することでリブ6を形成するようにしてもよい。
【0040】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態1におけるアイアンゴルフクラブの一部を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるアイアンゴルフクラブのヘッドを示す平面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿って見た断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿って見た断面図である。
【図5】図1のV−V線に沿って見た断面図である。
【図6】図1に示すアイアンゴルフクラブと異なる番手のアイアンゴルフクラブのヘッドの断面図であり、図3に対応する断面を示す図である。
【図7】図1に示すアイアンゴルフクラブと異なる番手のアイアンゴルフクラブのヘッドの断面図であり、図4に対応する断面を示す図である。
【図8】図1に示すアイアンゴルフクラブと異なる番手のアイアンゴルフクラブのヘッドの断面図であり、図5に対応する断面を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1におけるアイアンゴルフクラブのヘッドを示す背面図である。
【図10】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドを示す背面図である。
【図11】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドの変形例を示す背面図である。
【図12】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドの他の変形例を示す背面図である。
【図13】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドのさらに他の変形例を示す背面図である。
【図14】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドのさらに他の変形例を示す背面図である。
【図15】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドのさらに他の変形例を示す背面図である。
【図16】本発明品と従来品とについて行った飛距離試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1 アイアンゴルフクラブ、2 ヘッド、3 シャフト、4 フェースバック部、5 溝部、6 リブ、7 後方壁部、7a 上面、8 フェース部、9 ソール部、10 トゥ部、11 ヒール部、12 トップエッジ部、13 キャビティ部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイアンゴルフクラブヘッドおよびアイアンゴルフクラブに関し、特に、背面側にキャビティ部を備えたアイアンゴルフクラブヘッドおよび該アイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からフェース部の背面側にキャビティ部を有するキャビティバック型のアイアンゴルフクラブヘッドは広く知られている。このタイプのゴルフクラブヘッドは、たとえば特開2000−126337号公報や特開平11−178960号(特許第3476354号)公報等に記載されている。
【特許文献1】特開2000−126337号公報
【特許文献2】特開平11−178960号公報(特許第3476354号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特開2000−126337号公報に記載のアイアンゴルフクラブヘッドでは、キャビティ内にヘッドのスイートスポットに対応させて厚肉部を形成し、打球面を補強するようにしている。
【0004】
しかし、上記文献記載のアイアンゴルフクラブヘッドのように、単にキャビティ内に厚肉部を形成しただけでは、打球面を後方から支持する機能が充分に得られない。そのため打球面の補強効果が充分ではなく、いわゆるソリッドな打球感が充分に得られない。
【0005】
他方、特開平11−178960号公報に記載のアイアンゴルフクラブヘッドでは、フェースバック面に厚肉部を形成している。しかし、この文献記載のアイアンゴルフクラブヘッドの場合も、特開2000−126337号公報の場合と同様に、打球面を後方から支持する機能が充分に得られない。したがって、やはり、ソリッドな打球感が充分に得られない。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ソリッドな打球感を実現することが可能となるアイアンゴルフクラブヘッドおよび該アイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るアイアンゴルフクラブヘッドは、打球面を有するフェース部と、フェース部の背面側に位置するフェースバック部と、トゥ部およびヒール部と、フェース部バック部よりも後方側に設けられ、トゥ部からヒール部に向かう方向に延びる溝部を含むキャビティ部と、溝部よりも後方側に位置し溝部の後方側端部とキャビティ部の底部の一部とを規定する後方壁部と、溝部に設けられフェースバック部と後方壁部とを接続するように前後方向に延びるリブとを備える。
【0008】
上記トゥ部からヒール部に向かう方向に溝部の深さを変化させることで溝部の底面に凸部を形成し、該凸部によってリブを構成してもよい。また、リブを、スイートスポットの後方側に位置する溝部内に設けてもよい。上記リブの上面を、後方壁部の上面よりも低い位置に配置してもよく、後方壁部の上面の高さ以上の位置に配置してもよい。また、上記リブのトゥ部からヒール部に向かう方向の幅を、リブの上面から溝部の底面に向かうにつれて徐々に広くしてもよい。
【0009】
本発明に係るアイアンゴルフクラブは、上述のアイアンゴルフクラブヘッドを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明のアイアンゴルフクラブヘッドは、フェースバック部と後方壁部とを接続するように前後方向に延びるリブを備えるので、該リブにより後方からフェース部を支持することができ、ソリッドな打球感を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図16を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の本実施の形態1に係るアイアンゴルフクラブ1の部分斜視図である。このアイアンゴルフクラブ1の番手は3番である。図1に示すように、アイアンゴルフクラブ1は、ヘッド(アイアンゴルフクラブヘッド)2と、シャフト3と、図示しないグリップとを備える。シャフト3やグリップとしては、周知の構成を採用可能である。
【0012】
ヘッド2は、典型的には、ステンレス鋼や軟鉄等の金属で主として構成され、鍛造で作製可能である。2種類以上の金属を組合せてヘッド2を作製することもできるが、金属と非金属とを組合せてヘッド2を作製することも可能である。
【0013】
ヘッド2は、打球面を有するフェース部と、フェース部の背面側に位置するフェースバック部4と、トゥ部10と、ヒール部11と、トップエッジ部12と、ソール部9と、背面側にキャビティ部13と、後方壁部7とを備える。
【0014】
図3〜図5に、図1のIII−III線に沿う断面図、図1のIV−IV線に沿う断面図、図1のV−V線に沿う断面図を示す。図3〜図5に示すように、フェースバック部4は、フェース部8の背面側部分を構成し、トップエッジ部12側に凹部と、該凹部の下側(ソール部9側)に傾斜面とを有する。
【0015】
再び図1を参照して、キャビティ部13は、フェースバック部4よりも後方側に位置し、トゥ部10からヒール部11に向かうトゥ・ヒール方向に延びる溝部5を有する。この溝部5は、図2に示すように、トップエッジ部12側(上方)から見た場合、略矩形の形状を有する。本実施の形態1では、溝部5は、フェースバック部4のトゥ・ヒール方向のほぼ全体に沿うように設けられているが、少なくともフェースバック部4のトゥ・ヒール方向の中央部の後方に設けられればよい。溝部5のトゥ・ヒール方向の長さは、たとえば50mm〜60mm程度であり、前後方向であるフェース・バック方向の溝部5の幅は、たとえば5mm〜10mm程度、好ましくは5mm〜8mm程度である。したがって、溝部5のトゥ・ヒール方向の長さは、溝部5のフェース・バック方向の幅よりも長くなっている。
【0016】
図2に示すように、溝部5の角部は丸められている。このように溝部5の角部を丸めることで、打撃時における溝部5の角部近傍での応力集中の程度を緩和することができる。また、溝部5の角部近傍のフェース部8の厚みを厚くすることもできる。それにより、ヘッド2の耐久性を向上することができる。
【0017】
溝部5は、図3〜図5に示す断面では、フェース面(打球面)に沿ってトップエッジ部12からソール部9に向かう深さ方向に延びている。この溝部5の深さはトゥ・ヒール方向に変化している。図1〜図5に示す例では、溝部5の最大深さは約9mm程度であり、溝部5において最も浅い箇所の深さは2mm〜3mm程度である。図1および図2に示すように、本実施の形態1では、トゥ・ヒール方向の2箇所に溝部5における深さの深い部分を設けている。より詳しくは、溝部5の深さは、トゥ・ヒール方向の中央部で最も浅くなり、その両側で深くなっている。このように溝部5の深さをトゥ・ヒール方向に変化させることで、該トゥ・ヒール方向の中央部(スイートスポットの後方)に位置する溝部5の底面に凸部を形成し、該凸部によりリブ6を構成している。つまり、溝部5の底面を局所的に隆起させることで溝部5にリブ6を設けている。
【0018】
図2および図4に示すように、リブ6は、フェースバック部4と後方壁部7とを接続するように前後方向に延びる。図4に示すように、リブ6の高さは、フェース部8においてボールを一般的に打球すると考えられる部分(たとえば地面から15mm程度の部分)に達するように設定される。図4の例では、リブ6の上面は、後方壁部7の上面よりも低い位置に配置されている。
【0019】
上記のようなリブ6を設けることで、打球時に該リブ6によって後方からフェース部8を支持することができ、ソリッドな打球感が得られる。また、リブ6を設けることで、ヘッド2の下方側に質量を確保することができ、ソール部9の前後方向の幅W(図3参照)を大きくすることなく、ヘッド2の重心位置を深くすることができる。
【0020】
後方壁部7は、図3および図5に示すように、溝部5よりも後方側に位置し、ソール部9の後方側端部から上方(トップエッジ部12側)に立ち上がるように設けられる。この後方壁部7の前方側の壁面が、溝部5の後方側端部を規定する。また、後方壁部7の上面は、キャビティ部13の底部の一部を規定する。
【0021】
図6〜図8に、7番アイアンゴルフクラブのヘッド2の断面図を示す。このヘッド2の場合、溝部5の最大深さは6mm程度であり、溝部5において最も浅い部分の深さ(リブ6を形成した部分の深さ)は1〜2mm程度である。これ以外の構成については、図3〜図5に示す場合と基本的に同様である。
【0022】
図9に、背面側から見たヘッド2の構造例を示す。図9に示すように、リブ6の上面は、後方壁部7の上面7aよりも低い位置に配置される。また、溝部5の底面は、波形の曲面で構成されている。リブ6の上面は、上記波形の曲面の一部で構成される。
【0023】
リブ6のトゥ・ヒール方向の幅は、リブ6の上面から溝部5の底面に向かうにつれて徐々に広くなっている。リブ6の形状をこのようにすることにより、フェース部の有効撓み長さをトゥ・ヒール方向に適切に変化させることができる。
【0024】
ここで、「有効撓み長さ」とは、フェース部でボールを打撃した際に、フェース部において主として撓み変形すると考えられる部分の上下方向(ソール部9からトップエッジ部12に向かう方向)の長さをいう。図9の例では、リブ6の両側に位置するフェース部の有効撓み長さ(溝5の底面からトップエッジ部12近傍までの長さ)を長く確保することができるので、ボールの打点がスイートスポットからトゥ・ヒール方向にずれたオフセット打撃の場合でも、フェース部を適度に撓ませることができ、飛距離低下の程度を軽減することができる。また、リブ6からトゥ・ヒール方向に離れるにつれて上記「有効撓み長さ」を長くすることもできる。さらに、リブ6のトゥ・ヒール方向の幅を上記のように変化させることで、ヘッド2の重心位置を深くすることにも寄与し得る。
【0025】
リブ6の両側に位置する溝部5の最大深さを等しくしてもよいが、異ならせてもよい。たとえば、ヒール部11側に位置する溝部5の最大深さを、トゥ部10側に位置する溝部5の最大深さよりも深くすることが考えられる。それにより、ヒール部11側に位置するフェース部の有効撓み長さを容易に確保することができる。
【0026】
図9の例では、リブ6の両側に位置する溝部5の底面形状は、略円弧状に湾曲した形状となっているが、該底面形状は任意に選択可能である。また、溝部5の底面形状が略円弧状である場合、溝部5の底面の曲率半径は、たとえば10mm〜15mm程度とすることが考えられる。この溝部5の底面の曲率半径によっても、上述の「有効撓み長さ」を制御することができる。
【0027】
次に、本願発明者は、図1〜図5に示すヘッド2を有するアイアンゴルフクラブ1(本発明品)と、本発明品と同様にソール部分にトゥ部からヒール部に連続する溝を設けているが、フェース背面と後方壁部を連結する凸部を設けていない従来品とで、オフセット打撃時の反発係数の低下の度合いを比較したので、その結果について図16を用いて説明する。
【0028】
反発係数は、静止状態のゴルフクラブヘッド(質量:M)にゴルフボール(質量:m)を衝突させ、ボールの入射速度(フェース面との衝突前のボールの速度)VINおよび反射速度(フェース面との衝突後のボールの速度)VOUTを計測し、下記数式(1)から算出される。
【0029】
VOUT/VIN=(eM−m)/(M+m)・・・・(1)
また、ゴルフボールとしては、ACUSHNET COMPANYより販売のPinnnacle GOLD LSを約23℃の室内で保管したものを用い、衝突速度は、40.5m/sと定めた。また、フェース面にゴルフボールを衝突させる際に、正面へのはね返りを実現させるべく、フェース面の法線方向からボールが衝突するようにクラブヘッドを固定した。計測は7回繰り返し、上下の値をカットした5回分の平均により算出した。
【0030】
その結果、図16に示すように、本発明品では、ヒール側へ15mm離れた位置でのオフセット打撃時の反発係数(飛距離)が、スイートスポット位置(中央)での打撃時の反発係数の99.9%であるのに対し、従来品では、ヒール側へ15mm離れた位置でのオフセット打撃時の反発係数が、スイートスポット位置(中央)での打撃時の反発係数の98.0%であり、本発明品の方がオフセット打撃時の反発係数(飛距離)低下の程度が低かった。トゥ側に15mm離れた位置でのオフセット打撃時の場合も同様に、本発明品の方が従来品よりもオフセット打撃時の反発係数(飛距離)低下の程度が低かった。この結果より、本発明品を使用することで、オフセット打撃時の飛距離低下を抑制することができるといえる。
【0031】
また、本願発明者は、打球感についても試験を行ったので、その結果について下記の表1を用いて説明する。
【0032】
本発明品としては、図1に示すタイプのアイアンゴルフクラブであって番手が5番のものを準備し、従来品Aとしては、S−30V(ミズノ製:鍛造で一体成形されたキャビティタイプのアイアンゴルフクラブヘッドで、ソール部に溝部がないもの)の5番アイアンを準備し、従来品Bとしては、MX−23(ミズノ製:鍛造で一体成形されたキャビティタイプのアイアンゴルフクラブヘッドで、本願発明品同様にソール部分にトゥ部からヒール部に連続する溝を設けているが、フェース背面と後方壁部を連結する凸部を設けていないもの)の5番アイアンを準備し、試打者1〜10の10人(ヘッドスピード:39〜48m/s、ハンディキャップ:3〜14)に試打してもらい、各クラブの打球感についての評価を行った。評価は、各クラブに1〜3点の点数をつけることで行ない、打球感が良好(ソリッド)であると感じたものほど低い点数をつけるようにした。また、打球感が同等であると感じたものに対しては同じ評価をつけてもよいこととした。その結果を下記の表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
表1に示すように、本発明品の打球感が従来品よりも良好(ソリッド)であると判断したプレイヤーが最も多いのがわかる。
(実施の形態2)
次に、図10〜図15を用いて、本発明の実施の形態2とその変形例について説明する。図10〜図15は、本発明の実施の形態2とその変形例とを示す図である。
【0035】
図10に示すように、リブ6の上面を平坦面としてもよい。それにより、リブ6の上面上におけるフェース部の有効撓み長さを実施の形態1の場合よりも長くすることができ、打球感をソリッドなものとしながら、フェース中央部での反発特性を向上することができる。
【0036】
図11に示すように、リブ6の高さを低くして、リブ6のトゥ・ヒール方向の幅を広くしてもよい。この場合には、図10の場合よりもさらにフェース中央部での反発特性を向上することができる。
【0037】
図12に示すように、リブ6の側面の傾斜を急峻なものとしてもよい。この場合には、リブ6の両側に位置するフェース部の有効撓み長さを長くすることができ、打球感をソリッドなものとしながら、オフセット打撃時の反発特性を向上することができる。
【0038】
図13に示すように、リブ6の上面の高さを、後方壁部7の上面7aの高さと同等のものとしてもよく、図14や図15に示すように、リブ6の上面の高さを、後方壁部7の上面7aの高さよりも高くしてもよい。いずれの場合も、より効果的に打球感をソリッドなものとすることができる。
【0039】
なお、上述の実施の形態では、リブ6が単数の場合を例示したが、リブ6を複数設けるようにしてもよい。また、溝5も複数設けるようにしてもよい。たとえば、溝5をフェース・バック方向に複数並べて設け、該溝5内にそれぞれリブ6を形成するようにしてもよい。さらに、上述のようにリブ6をヘッド2と同一の素材で一体的に構成してもよいが、別部材を溝部5内に嵌入することでリブ6を形成するようにしてもよい。
【0040】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態1におけるアイアンゴルフクラブの一部を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるアイアンゴルフクラブのヘッドを示す平面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿って見た断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿って見た断面図である。
【図5】図1のV−V線に沿って見た断面図である。
【図6】図1に示すアイアンゴルフクラブと異なる番手のアイアンゴルフクラブのヘッドの断面図であり、図3に対応する断面を示す図である。
【図7】図1に示すアイアンゴルフクラブと異なる番手のアイアンゴルフクラブのヘッドの断面図であり、図4に対応する断面を示す図である。
【図8】図1に示すアイアンゴルフクラブと異なる番手のアイアンゴルフクラブのヘッドの断面図であり、図5に対応する断面を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1におけるアイアンゴルフクラブのヘッドを示す背面図である。
【図10】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドを示す背面図である。
【図11】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドの変形例を示す背面図である。
【図12】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドの他の変形例を示す背面図である。
【図13】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドのさらに他の変形例を示す背面図である。
【図14】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドのさらに他の変形例を示す背面図である。
【図15】本発明の実施の形態2におけるアイアンゴルフクラブのヘッドのさらに他の変形例を示す背面図である。
【図16】本発明品と従来品とについて行った飛距離試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1 アイアンゴルフクラブ、2 ヘッド、3 シャフト、4 フェースバック部、5 溝部、6 リブ、7 後方壁部、7a 上面、8 フェース部、9 ソール部、10 トゥ部、11 ヒール部、12 トップエッジ部、13 キャビティ部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
打球面を有するフェース部(8)と、
前記フェース部の背面側に位置するフェースバック部(4)と、
トゥ部(10)およびヒール部(11)と、
前記フェース部バック部(4)よりも後方側に設けられ、前記トゥ部(10)から前記ヒール部(11)に向かう方向に延びる溝部(5)を含むキャビティ部(13)と、
前記溝部(5)よりも後方側に位置し、前記溝部(5)の後方側端部と前記キャビティ部(13)の底部の一部とを規定する後方壁部(7)と、
前記溝部(5)に設けられ、前記フェースバック部(4)と前記後方壁部(7)とを接続するように前後方向に延びるリブ(6)と備えた、アイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記トゥ部(10)から前記ヒール部(11)に向かう方向に前記溝部(5)の深さを変化させることで前記溝部(5)の底面に凸部を形成し、該凸部により前記リブ(6)を構成した、請求項1に記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
前記リブ(6)を、スイートスポットの後方側に位置する前記溝部(5)内に設けた、請求項1または請求項2に記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
前記リブ(6)の上面を、前記後方壁部(7)の上面(7a)よりも低い位置に配置した、請求項1から請求項3のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記リブ(6)の上面を、前記後方壁部(7)の上面(7a)の高さ以上の位置に配置した、請求項1から請求項3のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
前記リブ(6)の前記トゥ部(10)から前記ヒール部(11)に向かう方向の幅は、前記リブ(6)の上面から前記溝部(5)の底面に向かうにつれて広くなる、請求項1から請求項5のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブ。
【請求項1】
打球面を有するフェース部(8)と、
前記フェース部の背面側に位置するフェースバック部(4)と、
トゥ部(10)およびヒール部(11)と、
前記フェース部バック部(4)よりも後方側に設けられ、前記トゥ部(10)から前記ヒール部(11)に向かう方向に延びる溝部(5)を含むキャビティ部(13)と、
前記溝部(5)よりも後方側に位置し、前記溝部(5)の後方側端部と前記キャビティ部(13)の底部の一部とを規定する後方壁部(7)と、
前記溝部(5)に設けられ、前記フェースバック部(4)と前記後方壁部(7)とを接続するように前後方向に延びるリブ(6)と備えた、アイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記トゥ部(10)から前記ヒール部(11)に向かう方向に前記溝部(5)の深さを変化させることで前記溝部(5)の底面に凸部を形成し、該凸部により前記リブ(6)を構成した、請求項1に記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
前記リブ(6)を、スイートスポットの後方側に位置する前記溝部(5)内に設けた、請求項1または請求項2に記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
前記リブ(6)の上面を、前記後方壁部(7)の上面(7a)よりも低い位置に配置した、請求項1から請求項3のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記リブ(6)の上面を、前記後方壁部(7)の上面(7a)の高さ以上の位置に配置した、請求項1から請求項3のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
前記リブ(6)の前記トゥ部(10)から前記ヒール部(11)に向かう方向の幅は、前記リブ(6)の上面から前記溝部(5)の底面に向かうにつれて広くなる、請求項1から請求項5のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−17475(P2010−17475A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182950(P2008−182950)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(000005935)美津濃株式会社 (239)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(000005935)美津濃株式会社 (239)
【Fターム(参考)】
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