説明

イベント振込管理装置、システムおよびプログラム

【課題】 数多くの冠婚葬祭等のイベントの発生を確実に通知し、お祝金等を確実に届けられるようにする仕組みを提供する。
【解決手段】 イベント振込管理装置は、利用者の端末からイベント登録情報を受付けて、その登録情報から以後発生するイベントを割り出して対象相手ごとにイベント発生日を記憶したイベント管理テーブルを作成する。次に、作成されたイベント管理テーブルに基づいて、利用者が保有する普通預金口座から利用者が指定した金額を引き落とし、指定した金額を積立金としてイベントの発生日以前に満期となる積立定期預金をイベントごとに作成する。そして、積立定期預金の満期日を利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する。また、満期金は直接相手先の口座に過不足がないように振込むようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冠婚葬祭等のイベントの発生日、お祝等の振込を確実に管理するイベント振込管理装置、システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人生には、人付き合いを円滑にするために、さまざまな冠婚葬祭行事に参加する機会が年々多くなる。特に、数ある冠婚葬祭行事の中で、自分の子供や孫はもとより、親戚や親しい友人に子供や孫を持つ場合は、結婚、出産祝いをはじめとして、誕生日祝い、七五三祝い、入園・入学祝い、卒業祝い、成人祝い、就職祝い等、子供や孫に関する一連の行事は数多く、定期的、連続的に発生する。このような子供等に関する行事は、年をとればとるほど増えていくものであるが、高齢になればなるほど、このような行事のお祝いをすべき相手や時期をいちいち覚えておくことが困難になる。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1には、誕生、七五三、入学式、成人式、結婚式等における、お返し時期、お返し相手に関する人生イベント情報を登録し、人生イベントの事前に、お返し品候補とイベントの相手、時期をユーザに通知する人生イベント管理プログラム等が開示されている。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された方法は、過去にお祝いをいただいた贈り主側に人生イベントが発生した場合に、いただいた側からお返し品を手配する負担を軽減することを目的とするもので、お祝いを贈る側に立ったものではない。また事前の通知といってもそのトリガとなるのは贈答品を受け取った場合のみである。そもそも自分の子供や孫あるいはひ孫等にお祝いを贈る場合、お返しを期待するものではないし、贈られる側も実の親や祖父母にお返しをすることはあまりない。高齢になればなるほど、お返しを心配するより、お祝いを贈る相手や時期を忘れてしまうことのほうが心配である。また仮に覚えていたとしても、多くのイベントのたびに現金を用意して、手渡したり送金したりする手間は大変である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−208844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたもので、利用者、特に高齢の利用者に対して、数多くの冠婚葬祭等のイベントの発生を確実に通知し、お祝金等を確実に届けられるようにする仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では以下のような機能を持つイベント振込管理装置を提供する。
利用者の端末からイベント登録情報を受付けるイベント登録部と、前記イベント登録情報に基づき、イベントの対象となる相手先ごとに当該イベントの発生日を記憶するイベント管理テーブルを作成するイベント管理テーブル作成部と、前記イベント管理テーブルに基づき、前記利用者が保有する普通預金口座から前記利用者が指定した金額を引き落とし、前記指定した金額を積立金としてイベントの発生日以前に満期となる積立定期預金を前記イベントごとに作成する積立定期預金作成部と、前記積立定期預金の満期日を前記利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する満期情報通知部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記発明によれば、本発明のイベント振込管理装置が、利用者の端末からイベント登録情報(例えば、イベントでお祝いの対象相手である子供や孫の名前,生年月日,性別等の情報)を受付けて、その登録情報から以後発生する典型的なイベントを割り出して対象相手ごとにイベント発生日を記憶したイベント管理テーブルを作成する。例えば、誕生日,お年玉,七五三、入園・入学等のイベント発生日は、生年月日、性別から求められる。次に、作成されたイベント管理テーブルに基づいて、利用者が保有する普通預金口座から利用者が指定した金額を引き落とし、指定した金額を積立金としてイベント発生日以前に満期となる積立定期預金をイベントごとに作成する。そして、積立定期預金の満期日を利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する。このようにすることで、利用者は、イベント登録情報を入力するだけで、イベント振込管理装置が、その後のイベントの発生日を割り出し、イベント発生日に合わせて積立定期預金を作り、お祝い金等を準備できるようにしてくれる。また、満期通知に合わせてイベントの情報を通知してくれるので、利用者が数々のイベントの発生日や相手先をいちいち覚えておく必要がなくなる。
【0009】
本発明のイベント振込み管理装置は、以下の機能も備えることができる。
前記イベント登録情報には、当該イベントに対する祝儀または不祝儀を送る時期の開始年月日および終了年月日を含むことを特徴とする。
【0010】
上記発明によれば、祝儀または不祝儀(お祝金等)を贈る最初の年月日と最後の年月日を設定できる。このようにすることで、例えば、誕生日のように毎年発生するイベントに対して、最初に誕生日祝いをする日(通常は生後の翌年の誕生日)と、子供が成長してそろそろ誕生日祝いをする必要がなくなったとき等に、誕生日祝いを最後とする日を設定できる。したがっていつまでも誕生祝いを贈り続けることが防止できる。また開始年月日と終了年月日を同じ日することで、1度限りのイベントも登録することができる。
【0011】
本発明のイベント振込管理装置は、以下の機能も備えることができる。
前記イベント振込管理装置は、普通預金振込部を備え、前記普通預金振込部は、前記イベントの発生日以前に、前記積立定期預金の口座から満期金額をあらかじめ指定された普通預金口座に振込む、ことを特徴とする。
【0012】
上記発明によれば、イベント振込管理装置は、満期通知に合わせてイベントの情報を通知してくれるだけでなく、積立口座の満期金を自動的に所定の口座に振込んでくれる。このようにすることで、満期金を自分の普通預金口座に振込むことで、次の積立定期預金の原資とすることができる。
【0013】
本発明のイベント振込管理装置は、以下のような機能も備えることができる。
前記あらかじめ指定された普通預金口座は、前記イベントの対象相手の口座であることを特徴とする。
【0014】
上記発明によれば、満期金を直接相手先の口座へ振込むことができる。このようにすることにより、お祝金等を自分の口座から引き出して相手にいちいち手渡しする手間を省くことができる。
【0015】
本発明のイベント振込管理装置は、以下のような機能も備えることができる。
前記積立定期預金作成部は、作成した積立預金の満期金額がイベントに対して祝儀または不祝儀として指定した金額に満たないと判断した場合に、前記積立金の額を一時的に増加させることを特徴とする。
【0016】
上記発明によれば、祝儀または不祝儀として指定した金額(お祝金等)が、積立定期預金の満期金では不足するときに、積立定期の積立金をイベント振込管理装置が一時的に増額して積立定期を作成する。このようにすることで、お祝金等を積立定期の満期金だけで賄うようにすることができる。すなわち、不足時には別途利用者の普通預金から振込む等の手間が省ける。
【0017】
本発明のイベント振込管理装置は、以下のような機能も備えることができる。
前記積立定期預金作成部は、作成した積立預金の満期日がイベント発生日より後になる場合に、前記積立定期預金の満期日を一時的に調整することを特徴とする。
【0018】
上記発明によれば、積立定期の満期日より前にイベントが発生する場合にも、イベント振込管理装置が満期日をイベント発生日の前になるように調整してくれるので、常にイベントのお祝金等に対して積立的の満期金を割り当てることができる。
【0019】
また、本発明は、以下のようなイベント振込管理装置を含んだ銀行システム、または、コンピュータをイベント振込管理装置として機能させるコンピュータ・プロフラムとして捉えることもでき、上記発明と同等な作用効果をもたせることができる。
【0020】
利用者の端末とイベント振込管理装置とがネットワークで接続された銀行システムであって、前記利用者の端末は、イベント登録情報を受付けて前記イベント振込管理装置に送信し、前記イベント振込管理装置は、受信した前記イベント登録情報に基づき、イベントの対象となる相手先ごとに当該イベントの発生日を記憶するイベント管理テーブルを作成するイベント管理テーブル作成部と、前記イベント管理テーブルに基づき、前記利用者が保有する普通預金口座から前記利用者が指定した金額を引き落とし、前記指定した金額を積立金としてイベントの発生日以前に満期となる積立定期預金を前記イベントごとに作成する積立定期預金作成部と、前記積立定期預金の満期日を前記利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する満期情報通知部と、を備えることを特徴とする銀行システム。
【0021】
利用者の端末からイベント登録情報を受付けてイベントを管理するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、前記イベント登録情報に基づき、イベントの対象となる相手先ごとに当該イベントの発生日を記憶するイベント管理テーブルを作成するイベント管理テーブル作成部と、前記イベント管理テーブルに基づき、前記利用者が保有する普通預金口座から前記利用者が指定した金額を引き落とし、前記指定した金額を積立金としてイベントの発生日以前に満期となる積立定期預金を前記イベントごとに作成する積立定期預金作成部と、前記積立定期預金の満期日を前記利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する満期情報通知部として、機能させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
【発明の効果】
【0022】
上記発明によれば、利用者に対して、冠婚葬祭等のイベントの発生を確実に通知し、お祝金等を確実に届けられるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る銀行システム1の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るイベント管理テーブル43を示す図である。
【図3】積立定期預金の一般的な仕組みを説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態に係る積立預金の仕組みを具体例を用いてより詳しく説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態に係るイベント登録受付部11の処理手順を示すフロー図である。
【図6】本発明の実施形態に係る積立定期預金作成部13と満期情報通知部14の処理手順を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る普通預金振込部17を追加した場合の銀行システム1の全体構成を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る処理で満期金額が指定したお祝金等に対して不足した場合の処理の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る積立定期預金作成部13と満期情報通知部14のお祝金等の不足を避けるための処理手順を示すフロー図である。
【図10】本発明の実施形態に係るイベント管理サービス登録画面を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る積立定期預金の満期通知の内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係る銀行システム1の全体構成を示す図である。銀行システム1は、本発明の実施形態において中核となるイベント振込管理装置10が、銀行のホストシステム20と銀行内のネットワークで接続され、かつ、インターネット等のネットワークを介して、利用者の端末と結ばれている。
【0026】
本実施形態の銀行システム1では、バックエンドとして、ホストシステム20である勘定系ホストコンピュータが利用者の口座取引を、口座DB22や取引情報DB23を用いて随時データを読み書きすることにより日々のトランザクションごとに処理する。イベント振込管理装置10は、機能部として、イベント登録受付部11,イベント管理テーブル作成部12,積立定期預金作成部13,満期情報通知部14を、また、データベース(DB;Data Base)として、イベント情報DB15及び積立口座情報DB16を備えている。
【0027】
イベント登録受付部11は、利用者の端末からイベント振込管理装置10にイベントを登録するための情報であるイベント登録情報41を受け付けて、イベント管理テーブル作成部12に引き渡す。イベント登録情報41には、お祝金,香典,お見舞金等(以下、お祝金等と呼ぶ)を贈る相手先の氏名,生年月日,性別,利用者と相手先との関係(子供、孫、いとこ、兄弟、友人の子息等),利用者の普通預金口座情報,およびお祝金等を送金するための相手先の銀行口座情報が含まれる。お祝い等のイベント発生日は、生年月日から求められ、個々に入力する必要がないものが少なくない。相手先の銀行口座情報は、お祝金を銀行振込みで送金する場合に必要であるが、お祝い金またはお祝品を別途、手渡し等で贈る場合には不要である。イベント登録情報41には、上記の情報以外にもイベントに特有な情報を含んでよい。例えば、結婚記念日のように生年月日からは求められないイベント固有の年月日である。イベント登録情報41を入力する端末は、典型的には、利用者が所有するPC(Personal Computer)または携帯電話機等の、イベント振込管理装置10とネットワーク接続可能であれば任意の情報処理端末であってよいが、上記端末を操作できない利用者のために、銀行等の店舗から店員が利用者の依頼に基づいて入力する端末であってもよい。
【0028】
イベント管理テーブル作成部12は、入力されたイベント登録情報41に基づいて、相手先の属性に応じて定期的に発生するイベントの発生日を算出し、後述するイベント管理テーブル43を作成する。イベント管理テーブル43は、イベント情報DB15に格納され、利用者ごとに管理される。定期的に発生するイベントの発生日は、生年月日を基準にイベント振込管理装置10において自動的に設定される。たとえば、孫の出生日が2010年10月3日であれば最初の七五三は2013年11月15日に設定される。非定期的に発生するイベントについては、イベント登録情報41に記入されたイベント発生日を用いる。
【0029】
積立定期預金作成部13は、イベント情報DB15から利用者のイベント管理テーブル43を参照して、テーブルに記憶された各イベントの発生日に合わせて、利用者の積立定期預金を作成する。例えば、現在が2月1日で、お孫さんの次の誕生日が5月5日であれば、5月5日前に満期日が来るように積立期間を3ヶ月とする短期の積立定期預金を作成する。もちろん、5月5日当日に満期日が来るようにしてもよい。後述するように、イベントがたてこみ満期日前にいくつかのイベントが発生しても対処できるようにする。
【0030】
また、積立開始時に、利用者が指定した普通預金口座から指定の積立金額を引き出し、積立預金口座にその金額を移すことも可能である。このようにして、各イベント発生日と満期日が対応付けられた積立定期預金口座が作成される。作成された積立預金の情報は積立口座情報DB16に格納され、積立額,満期日,満期金額,利息とともに満期通知日と対応するイベントに関する情報が同時に記録される。
【0031】
満期情報通知部14は、積立口座情報DB16を常に参照し、満期日の所定期日(例えば1ヶ月前)に満期日を利用者に通知する。満期日の通知自体は、通常の定期預金等でも行われているが、本システムではこの満期通知に、関連するイベントの情報(イベントメッセージ)を付加する。例えば、「○○ちゃん(孫の名前)の次回誕生日は、2011年5月5日です。」のようなメッセージを満期通知に付加する。
【0032】
顧客通知配信手段30は、定期預金等の満期通知を通知するための任意の手段である。本システムでは、満期情報通知部14が作成したイベントメッセージ付の満期通知を最終的に利用者に送付する役目をはたす。送付する手段は、郵便の他、電子メールでの通知、および/または、満期通知に付加したメッセージを音声にして電話等で通知を行うようにしてもよい。
【0033】
上記のイベント振込管理装置10の機能構成は、あくまで一例であり、一つの機能部を更に分割したり、複数の機能部をまとめて一つの機能部として構成してもよい。各機能部は、典型的には、メモリ(RAM:Random Access Memory,ROM:Read Only Memory)や記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムが読み出され、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)で実行され、実行されたプログラムが記憶装置に格納されたDB(Data Base)から必要なデータを読み書きし、場合によっては、その他関連するハードウェア(例えば、入出力装置や通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わない。
【0034】
図2は、本発明の実施形態に係るイベント管理テーブル43を説明する図である。イベント管理テーブル43は、任意形式のイベント登録情報41に基づいて、イベント管理テーブル作成部12によって作成される。図示するように、イベント管理テーブル43には、お祝金等を贈る相手先ごとに、氏名,振込先銀行口座番号,利用者本人との関係,生年月日の相手先基本情報301、生年月日からは特定できない記念日がある場合は、その記念日とイベントの種類である記念日情報301A、および各イベントごとの情報302A,302B,302C,・・・が格納される。
【0035】
各イベントには、固有のイベントIDが設定される。図では表記を簡略化するために、1つのイベントIDに3人の相手先のイベントが紐付けされているように見えるが、3人の相手先のイベントIDは別々に管理される。各イベントの発生日は、生年月日と性別から特定できるものはイベント管理テーブル作成部12が自動的に計算して設定する。例えば、誕生日,七五三,入園・入学等である。イベント発生日のち、七五三の場合は、性別によって異なり、男の子の場合は3歳と5歳、女の子の場合は3歳と7歳の年の11月15日に設定される。入園・入学については生年月日から自動的に求める。それぞれのイベントには、少なくとも、お祝金(お祝等の金額),開始年月日,次回年月日,終了年月日が格納される。誕生日やクリスマス、お年玉のように毎年発生するものは、お祝い等を開始する開始年月日、次回年月日(次回お祝い等の日)、お祝い等を終了させる終了年月日をイベント管理テーブル43に記憶して、イベント振込管理装置10が、毎年のお祝い等の日が過ぎるごとに次回年月日を更新していくようにする。終了年月日が未定のものは、とりあえず9999/99/99としておく。イベント振込管理装置10は、次回お祝い等の日が終了年月日になった時点でそのイベントの処理をその回限りで終了させる。
【0036】
息子や娘の結婚記念日のように、生年月日からはイベント発生日を求めることができないものについては、利用者にそのイベント発生日(記念日)とその種類をイベント登録情報41に入力してもらうことによって、イベント管理テーブル43に登録できる。以降、その記念日のお祝いが毎年続くものであってもよい。なお、毎年発生する誕生日やお年玉のようなイベントであっても、必ずしもお祝いイベントとしては毎年ごとに設定しなくともよく、5年目、10年目のように利用者の指定する年のみにしてもよい。また、サッカー大会優勝記念祝いとか、○○賞受賞祝いのように1度だけで終了するイベントも登録することができる。その場合は、開始年月日と終了年月日を一致させるだけである。なお、イベント登録受付部11は、イベント管理テーブル43を、利用者がいつでも更新する手段を提供する。
【0037】
上記の例は、孫や子供のイベントを主に取り上げたが、もちろん成人に対するイベントであっても同様である。生年月日によって特定できるものには、成人式祝い,還暦祝い等があり、生年月日によって特定できないものは、就職祝い,結婚祝い,新築祝い,引越祝い,退院祝い等がある。もちろん、お祝いに限らず、法事等の不祝儀のイベントであっても同様である。
【0038】
図3は、積立定期預金の一般的な仕組みを説明するための図である。積立定期預金は、利用者名義の普通預金口座から自動振り替えを行って積立を行う預金である。毎月一定の金額(積立額)を預け入れをして、所定の運用期間で積立定期を始める。そうすると、図示するように、各預け入れ額ごとに「明細」(明細1〜6)が作られ、その明細ごとに指定の運用期間によって満期日が決まり、この満期日の後は明細ごとに自動更新される。毎月の積立額以外に、一時的に預入れをすることもでき、その場合は、その一時的な積立額に対して別に明細が作られる。これらすべての明細を集めてひとつ積立定期預金の契約となる。
【0039】
本発明の実施形態では、この積立定期預金の仕組みを利用して、各イベントに必要なお祝金等が貯まるようにイベントの発生日または発生日前に満期日となる積立定期口座を自動的に作成する。満期日の所定の期間前には、利用者に満期通知が送られ、直近のイベントがあれば、自動更新ぜずにその明細の積立預金だけを解約して、満期金額(元金+利子−振込手数料)を所定の普通預金口座に振込む。所定の普通預金口座は、利用者の口座であっても相手先の口座であってもよい。
【0040】
図4は、本発明の実施形態に係る積立預金の仕組みを具体例を用いてより詳しく説明するための図である。図の左側に利用者側に対するシステムの動作、図の右側にイベントの発生日を示している。
【0041】
例えば、利用者が年金の入金に合わせて偶数月ごとに1万円を、運用期間3ヶ月で、10月15日に積立定期を開始したとすると、最初の積立定期の満期日は、翌年の1月15日、満期通知は通常1ヶ月前に発行されるので12月15日となる。また、この利用者に関しては、孫Aと孫Bに対しては、クリスマス,お年玉,誕生日,七五三がそれぞれイベントとして登録されているとし、娘に対しては、結婚記念日が登録されているとする。
【0042】
この場合、最初の満期通知200からみて直近のイベントがクリスマス100A,100Bなので、クリスマス100A,100Bが対応するイベントとして、イベント発生日12月24日で対象が孫A,孫Bである旨の情報(メッセージ)が満期通知200に付加される。さらに、システムはその次のイベントの発生日を調べ、その次のイベントが孫Aと孫Bに対する翌年1月1日のお年玉101A,101Bであることを検知すると、1月1日が今回の積立定期預金の満期通知200および次回の満期通知201より前なのか後なのかを判定する。満期通知200より後で次の満期通知201より前であればお年玉イベントの情報も満期通知200に加える。次の満期通知201より後の場合は、次回の2月15日の満期通知201にお年玉イベントの情報を加えることになる。図の例では、今回の満期通知日は12月15日でお年玉の1月1日より前なので、お年玉イベント情報101A,101Bを満期通知200に加える。2回目の満期通知201に最も直近のイベントは、孫Aの誕生日102であるが、3回目の満期通知202よりも前なので、この場合は誕生日102は満期通知201に関連付けられる。以後同様な処理を繰り返すことでシステムは、イベント発生日前の直近の満期通知によって、誰の何のイベントなのか、およびそのイベントの発生時期が近いことを利用者に知らせる。そして単に満期通知するだけでなく、満期日前にはそのイベントに対応する積立預金のみを解約し、相手先(お祝い先)の普通預金口座にあらかじめイベント登録情報41で定めた金額をお祝い金として振込むようにしてもよい。このことは、後述する普通預金振込部17をイベント振込管理装置10に加えることで容易に実現できる。なお、満期日に対応するイベントがない積立定期は自動延長されても満期日に解約されてもよい。
【0043】
このようにすることで、利用者は、満期通知を受け取った時点で、イベント発生日と、あらかじめ定めたそのイベントに必要なお祝金等が、満期金額で賄えるかどうかを判断することができる。満期金額がイベントのお祝金等の総額より多い場合は、システムのほうで相手先の口座へ自動振り替えするように設定しておくこともできる。また、満期金額とお祝金等の差額は利用者の普通預金に移すように設定しておいてもよい。もちろん、お祝金等を相手先口座に自動振り替えせずにいったん自分の普通預金口座へすべて移し、そこから現金を引き出して相手先に手渡しで贈るようにしてもよい。また、満期金額がイベントのお祝金の総額より少ない場合は、不足分を利用者の普通預金口座から引きだし、満期金額と合わせて相手先口座に自動振り替えするようにしてもよい。なお、満期金額が不足する場合は、別の処理をすることも可能なので、これについては後で説明する。
【0044】
図5は、本発明の実施形態に係るイベント登録受付部11の処理手順を示すフロー図である。まず、イベント登録受付部11は、ステップS10において、イベント登録要求があるまで待機する。イベント登録要求を受信したら、そのイベントが新規登録であるかをチェックする(ステップS11)。新規イベントであれば、登録情報新規入力画面を送信してイベント登録情報41の入力を促す(ステップS12)。ステップS11において、新規登録でないと判断した場合は、その登録情報を読み出し、登録情報更新画面を送信して入力を促す(ステップS14)。どちらの場合も、入力されたデータがOKであれば(ステップS15;Yes)、更新の場合は登録すべきイベントの発生日順にソートする(ステップS16)。最後に、イベント登録情報41を、イベント情報DB15に格納する(ステップS17)。なお、ここで登録されたイベント登録情報41は、後の検証のために、イベント管理テーブルとは別に保存される。なお、登録が更新の場合は、イベント管理テーブル作成部12が呼び出され、更新登録情報に基づいてイベント管理テーブル43も更新される(図示せず)。
【0045】
図6は、本発明の実施形態に係る積立定期預金作成部13および満期情報通知部14の処理手順を示すフロー図である。なお、イベント管理テーブル作成部12については、今までの説明で処理内容は明らかであるので、フロー図は省略する。
【0046】
まず、積立定期預金作成部13は、ステップS20において、積立口座情報DB16から利用者の積立口座情報を読み込む。積立口座情報には、作成済みの利用者の積立定期預金口座の情報(積立額,金利,運用期間,満期日,満期通知日,満期金額等)がすべて含まれている。次に、積立定期預金作成部13は、現在の日付が、積立定期作成期日であれば(ステップS21;Yes)、積立定期作成口座を作成する(ステップS22)。具体的には、指定された積立金額、運用期間をもとに指定された利用者の普通預金から資金を積立定期口座に移す。なお、積立定期作成日は満期当日でなくとも前日または前々日等の所定日であってもよい。
【0047】
次に、満期情報通知部14は、ステップS23において、満期通知する必要のある積立定期口座があるかどうかを利用者ごとにチェックする。満期通知を要する口座があれば、その利用者のイベント管理テーブル43を読み込み(ステップS24)、今回の満期通知日と次回の満期通知日との間にイベントがあれば(ステップS25;Yes)、そのイベントに関するメッセージを作成し(ステップS26)、そのメッセージを今回の満期通知に付加して顧客通知配信手段30に送信する(ステップS27)。今回の満期通知日と次回の満期通知日の間にイベントがなければ(ステップS25;No)、なにもせずに処理を終了する。ここでイベントに関するメッセージとは、イベントの種類,発生日,対象者を少なくとも含む情報であり、利用者が自ら作成または選択した通知文であってもよい。
【0048】
図7は、本発明の実施形態に係る普通預金振込部17を追加した場合の銀行システム1の全体構成を示した図である。普通預金振込部17は、この実施形態のイベント振込管理装置10Aに追加されるが、基本的にはイベント振込管理装置10とほぼ同じであるので、異なる部分のみを説明する。
【0049】
普通預金振込部17は、満期になった積立定期から利用者が指定した相手先の普通預金口座へ満期金額を振込む役目を果たす。満期金額は通常、利用者の普通預金に移されるが、相手先の普通預金に直接振り込む場合は、満期金がお祝金等に対して不足していたり、金利が付いたりすることで満期金額がそのまま必ずしも意図したお祝金等にならない場合が多いのでその処理が必要となる。そのため、普通預金振込部17が満期情報通知部14とは別に備えられている。なお、振込み先が他の銀行口座の場合は、全銀ネットワークを介して、他銀行システム50に接続することによって振込みが行われる。
【0050】
図8は、本発明の実施形態に係る処理で満期金額が指定したお祝金等に対して不足した場合の処理の一例を示す図である。ここでは図4のケースと同じように、年金の入金に合わせて偶数月ごとに1万円を、運用期間3ヶ月で、10月15日に積立定期を開始したとする。ただし、今回の場合で満期通知だけではなく満期日に相手方の口座に直接振込むように設定されているとする。
【0051】
この例の場合、最初の満期通知200は12月15日で、次回の満期通知201は2月15日で、その間にはクリスマスとお年玉が存在するが、お祝金がクリスマスに孫A,孫Bに3000円ずつ、お年玉に5000円ずつ設定されているとすると、最初の満期通知200(12月15日)の通知では、クリスマスとお年玉の合計で16000円となっているのにも拘らず、1月15日に満期を迎える積立預金の満期金(1万円+利息)では、時期的に間に合わず、かつ金額も足りないことがわかる。このような場合、処理方法としては、
1)イベント登録時にこのような状態になることを判断し、不足が生じる場合は、お祝金の額をあらかじめ調整するよう利用者に促す。
2)積立定期からの振込みは、この場合クリスマスの6000円のみとし、時期も間に合わず満期金も不足するお年玉の1万円に関しては利用者の普通預金から振込む。
3)積立金の額と満期日を一時的に変更する。
の3つが方法が考えられる。1)の方法は、利用者の積立開始時期や積立金額に依存し、相手側からみると、理由もわからずお祝金等が増えたり減ったりするようにも見えるのであまり好ましくはない。そこで、本システムでは、2)または3)の方法を推奨するが、2)でも3)でも不足額は利用者の普通預金から引き出される点では同じである。ただし、必要な金額は、利用者の普通口座にあるものとする。
【0052】
図8の実施例では、3)の方法をとった場合を示している。すなわち、積立定期を作成する段階で、積立定期預金作成部13が、一時的にその回の積立額と満期日とを変更する。この例では、初回の積立金額を10000円から16000円に引き上げ、満期日を1ヶ月早めて12月15日にする。そうすると満期通知日は11月15日(満期通知200)になり、12月24日のクリスマス(1001A、100B)と1月1日のお年玉(101A,101B)をカバーすることができる。2)の方法をとった場合は、満期情報通知部14が、満期通知を作成する段階で不足額を調べ、満期日に不足額のあるイベントおよび満期日が間に合わないイベントのお祝金は、積立定期からではなく利用者の普通預金から相手先の口座へ振込むように普通預金振込部17に指示する。
【0053】
図9は、本発明の実施形態に係る積立定期預金作成部13と満期情報通知部14のお祝金等の不足を避けるための処理手順を示したフロー図である。図9において、ステップS30〜S32までの処理は、図6のS20〜S22の処理とほぼ同じであるので説明は省略する。
【0054】
積立定期預金作成部13は、ステップS33において、今回作成した積立定期の満期日より前の未処理のイベントがあるがとうかチェックする。未処理のイベントとは、積立定期と関連付けが完了していない(満期金より振込み予定額が大きい、またはイベント発生日が満期日より前にある)イベントである。未処理のイベントがなければ(ステップS33;No)、満期情報通知部14に処理を渡す。満期情報通知部14は、ステップS35〜S37において通常の満期通知の処理を行う。ただし、ステップS36においてはメッセージを作成するイベントは1つとは限らず、先に積立定期預金作成部13が作成した積立定期預金に複数のイベントが関連付けられている場合は、それらのメッセージを満期通知にすべて含める。
【0055】
未処理のイベントがあれば(ステップS33;Yes)、満期日に振込む予定の振込総額が、今回作成した満期額を上回るかどうかをチェックする(ステップS38)。上回っていなければ(ステップS38;No)、そのイベントも、今回作成した積立定期預金に関連するイベントとして満期情報通知部14に指示して(図示せず)、ステップS33に戻る。満期日に振込む予定の振込総額が、今回作成した積立定期預金の満期額を上回っていれば(ステップS38;Yes)、積立定期預金作成部13は、今回のみ、不足分の金額を利用者の普通預金から積立口座に移し、積立金額に加える。かつ、満期日をそのイベントに間に合うように短縮(調整)する(ステップS39)。
【0056】
図10は、本発明の実施形態に係るイベント管理サービス登録画面を示す図である。イベント管理サービス登録画面とは、利用者が本システムで管理するイベントを登録するための画面である。
【0057】
利用者は、本システムにログインして、イベント登録メニューを押すと、図10のような画面が利用者の端末に表示されて、入力を促される。利用者は、まず、利用者基本情報300として、氏名,普通預金口座番号,積立金額,積立日(毎月、偶数月、奇数月などから選択した月とその日付),運用期間,および満期通知日を入力する。利用者がその銀行に普通預金口座を持たない場合は、前もって作成しておく必要がある。積立定期の運用期間は、通常は3ヶ月〜3年だが、1年を通してイベントの数が多い利用者はできるだけ短期間を選ぶことが望ましい。また、満期通知日は通常1ヶ月前くらいに設定することが望ましい。
【0058】
利用者基本情報300の入力が終わると、今度は相手先情報として、登録したい相手先の氏名,振込先口座情報311(金融機関名,口座番号、および口座名義人),生年月日,利用者との関係,および性別等を入力する。振込先口座は利用者の口座または相手先の口座である。相手先の氏名と口座名義人は異なっていてもよい。
【0059】
相手先基本情報301の入力が終わると、その相手に対してお祝金等を贈りたいイベントごとにイベント情報302を入力する。イベント情報302には、イベントの種類,開始日,終了予定日を入力する。一般的なイベントの種類は、システムによって登録されているのでその中から選択する。メニューにない場合は、「その他」を選択する。開始日は、お祝金等を贈る最初のイベントの発生日、終了予定日はお祝金等を終了する最後のイベント発生日である。例えば、生年月日が2010年5月5日の孫に対して1歳から20歳まで誕生祝いを贈るとすると、開始日は2011年5月5日、終了日は2030年5月5日となる。
【0060】
イベント情報302には、当初振込金(お祝金等)の額を指定する他、振込金額をいつも一定ではなく年齢とともに増額(あるいは減額)したいような場合には、その増額の金額および更新頻度を入力領域312に指定することができる。このように、利用者は、すべての相手先に対して、すべてのイベント情報302の入力を行うが、相手先ごとに、システムのほうで一般的なイベントの一欄表を提示して必要な箇所だけを修正してもらうようにしてもよい。
【0061】
図11は、本発明の実施形態に係る積立定期預金の満期通知の内容を示す図である。積立定期預金の満期日の通知は、満期日の所定期日前に利用者のもとにお送られてくるが、本システムでは、この満期通知を利用して、利用者にイベントの発生情報を通知する。
【0062】
図11の上段400には、満期情報、すなわち、満期日,積立預金口座番号,毎月の積立金,利息,満期金が記載され、満期後の取り扱いとして、「普通預金に振込み」が指定され、利用者の普通預金口座番号が記載されている。
【0063】
本システムでは、上記の満期情報に加えて、図中段401のように、直近のイベント情報(イベントメッセージ)が追加される。このイベント情報には、日付、種類,相手先の名前,お祝等の金額,振込先口座が記載されている。この振込先口座が指定されているとお祝等金額は、その振込先口座に直接振込まれる。この場合、400に記載された利用者の普通預金口座には、満期金とお祝等の金額との差額が振り込まれることになる。なお、同じイベントに複数の相手先がいる場合は、その相手先も複数表示される。特に図示していないが、作成済みの積立定期預金の満期日、満期予定額が記載された一覧表を添付してもよい。
【0064】
また、図下段402には、利用者が今まで振込んできたお祝等の金額および相手先の履歴が表示されている。この履歴表は、イベントの日付順に表示されるが、イベントの種類ごと、あるいは相手先ごとに表示してもよい。
【0065】
以上の説明で明らかなように、本システムでは、直近のイベントの発生情報を積立定期預金の満期通知を利用して利用者に近々発生するイベント情報をタイムリーに通知するようにした。このようにすることで、利用者側では数多い冠婚葬祭等のイベントをいちいち覚えることなく、同時にお祝金等も自動的に相手先に振込むことができるので、利用者は、冠婚葬祭のお祝金等の送金のわずらわしさから開放される。なお、本システムは、冠婚葬祭以外のイベントにも容易に対応できることは明らかである。
【0066】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0067】
1 銀行システム
10 イベント振込管理装置
11 イベント登録受付部
12 イベント管理テーブル作成部
13 積立定期預金作成部
14 満期情報通知部
15 イベント情報DB
16 積立口座情報DB
17 普通預金振込部
20 ホストシステム
21 勘定系ホストコンピュータ
22 口座DB
23 取引情報DB
30 顧客通知配信手段
41 イベント登録情報
42 メッセージ付満期情報
43 イベント管理テーブル
50 他銀行システム
100,101,・・・ イベント
200,201,・・・ 満期通知
300 利用者基本情報
301 相手先基本情報
301A 記念日情報
302,302A,302B イベント情報
400 満期情報
401 イベント情報
402 利用履歴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の端末からイベント登録情報を受付けるイベント登録部と、
前記イベント登録情報に基づき、イベントの対象となる相手先ごとに当該イベントの発生日を記憶するイベント管理テーブルを作成するイベント管理テーブル作成部と、
前記イベント管理テーブルに基づき、前記利用者が保有する普通預金口座から前記利用者が指定した金額を引き落とし、前記指定した金額を積立金としてイベントの発生日以前に満期となる積立定期預金を前記イベントごとに作成する積立定期預金作成部と、
前記積立定期預金の満期日を前記利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する満期情報通知部と、
を備えることを特徴とするイベント振込管理装置。
【請求項2】
前記イベント登録情報には、当該イベントに対する祝儀または不祝儀を送る時期の開始年月日および終了年月日を含むことを特徴とする、請求項1に記載のイベント振込管理装置。
【請求項3】
前記イベント振込管理装置は、普通預金振込部を備え、
前記普通預金振込部は、前記イベントの発生日以前に、前記積立定期預金の口座から満期金額をあらかじめ指定された普通預金口座に振込む、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載のイベント振込管理装置。
【請求項4】
前記あらかじめ指定された普通預金口座は、前記イベントの対象相手の口座であることを特徴とする、請求項3に記載のイベント振込管理装置。
【請求項5】
前記積立定期預金作成部は、作成した積立預金の満期金額がイベントに対して祝儀または不祝儀として指定した金額に満たないと判断した場合に、前記積立金の額を一時的に増加させることを特徴とする、請求項1乃至4に記載のイベント振込管理装置。
【請求項6】
前記積立定期預金作成部は、作成した積立預金の満期日がイベント発生日より後になる場合に、前記積立定期預金の満期日を一時的に調整することを特徴とする、請求項1乃至5に記載のイベント振込管理装置。
【請求項7】
利用者の端末とイベント振込管理装置とがネットワークで接続された銀行システムであって、
前記利用者の端末は、イベント登録情報を受付けて前記イベント振込管理装置に送信し、
前記イベント振込管理装置は、
受信した前記イベント登録情報に基づき、イベントの対象となる相手先ごとに当該イベントの発生日を記憶するイベント管理テーブルを作成するイベント管理テーブル作成部と、
前記イベント管理テーブルに基づき、前記利用者が保有する普通預金口座から前記利用者が指定した金額を引き落とし、前記指定した金額を積立金としてイベントの発生日以前に満期となる積立定期預金を前記イベントごとに作成する積立定期預金作成部と、
前記積立定期預金の満期日を前記利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する満期情報通知部と、
を備えることを特徴とする銀行システム。
【請求項8】
利用者の端末からイベント登録情報を受付けてイベントを管理するためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータを、
前記イベント登録情報に基づき、イベントの対象となる相手先ごとに当該イベントの発生日を記憶するイベント管理テーブルを作成するイベント管理テーブル作成部と、
前記イベント管理テーブルに基づき、前記利用者が保有する普通預金口座から前記利用者が指定した金額を引き落とし、前記指定した金額を積立金としてイベントの発生日以前に満期となる積立定期預金を前記イベントごとに作成する積立定期預金作成部と、
前記積立定期預金の満期日を前記利用者に前もって通知する満期通知に、満期通知日後であって次回満期通知日前に発生するイベントの情報を付加する満期情報通知部として、
機能させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−118664(P2012−118664A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266337(P2010−266337)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)