説明

インドリウム化合物及び光学記録材料

【課題】高速記録がなされる光学記録媒体の光学記録層に用いられる光学記録材料に一層好適な熱分解挙動を示すインドリウム化合物、及びこれを含有してなる光学記録材料を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)で示されるインドリウム化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なインドリウム化合物及び該インドリウム化合物を含有してなる光学記録材料に関する。該インドリウム化合物は、光学記録材料に好適である他、画像表示デバイスの光学フィルター用の光吸収材料としても有用である。
【背景技術】
【0002】
550〜620nmの範囲に強度の大きい吸収を有する化合物、特に極大吸収(λmax)が550〜620nmにある化合物は、DVD−R等の光学記録媒体の光学記録層を形成する光学記録材料として用いられている。
【0003】
上記の光学記録材料としては、インドール環を有するインドリウム化合物が、感度が高く、記録の高速化に対応できるメリットがあるので報告例が多い。例えば、特許文献1〜6には、スチリルインドリウム化合物が報告されている。また、特許文献7には、インドール環の3位にベンジルを導入した低温分解性のシアニン化合物が報告されている。低温で分解する化合物は、光学記録層の記録部分(ピット)を形成しやすく、高速記録メディアに適応すると考えられている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−34489号公報
【特許文献2】特開平11−170695号公報
【特許文献3】特開2001−342366号公報
【特許文献4】特開2002−206061号公報
【特許文献5】特開2003−313447号公報
【特許文献6】特開2003−321450号公報
【特許文献7】特開2003−231359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、高速記録がなされる光学記録媒体の光学記録層に用いられる光学記録材料に一層好適な熱分解挙動を示すインドリウム化合物、及びこれを含有してなる光学記録材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、検討を重ねた結果、特定のカチオン構造を有するインドリウム化合物が、光学記録材料として良好な熱分解挙動を示すことを知見した。
【0007】
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、下記一般式(I)で表されるインドリウム化合物、及び、基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体の該光学記録層に用いられる、上記インドリウム化合物を含有してなる光学記録材料を提供するものである。
【0008】
【化1】

【0009】
【化2】

【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高速記録がなされる光学記録媒体の光学記録層に用いる光学記録材料に一層好適な熱分解挙動を示すインドリウム化合物、及びこれを含有してなる光学記録材料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記一般式(I)で表される本発明のインドリウム化合物は、インドール骨格の3位に特定の構造の基を有することを特徴とする化合物であり、DVD−R用途の光学記録材料に用いられる従来のインドリウム系化合物よりも分解温度が低く、高速記録に対応し得るものである。
【0012】
上記一般式(I)における環Aで表されるベンゼン環又はナフタレン環の置換基Zに関し、ハロゲン基で置換されてもよく−O−、−CO−、−OCO−又は−COO−で中断されてもよい炭素数1〜8のアルキル基において、該ハロゲン基の置換位置、及び−O−、−CO−、−OCO−又は−COO−の中断位置は任意であり、−O−、−CO−、−OCO−又は−COO−は環Aと直接結合していてもよい。炭素数1〜8の該アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、クロロメチルオキシ、ジクロロメチルオキシ、トリクロロメチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ペンタフルオロエチルオキシ、2−ヒドロキシエチルオキシ、2−メチル−2−ヒドロキシエチルオキシ、1−メチル−2−ヒドロキシエチルオキシ、3−ヒドロキシプロピルオキシ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルオキシ、2−メトキシエチルオキシ、2−ブトキシエチルオキシ、2−メチル−2−メトキシエチルオキシ、1−メチル−2−メトキシエチルオキシ、3−メトキシプロピルオキシ、2−(2−メトキシエトキシ)エチルオキシ、アセチル、アセトニル、ブタン−2−オン−1−イル、ブタン−3−オン−1−イル、シクロヘキサン−4−オン−1−イル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、アセトキシ、エタンカルボニルオキシ、プロパンカルボニルオキシ、ブタンカルボニルオキシ、トリフルオロアセトキシ等が挙げられる。また、置換基Zにおいて、スルホニル基又はスルフィニル基が有する炭素数1〜8の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等のアルキル基;ビニル、1−メチルエテン−1−イル、プロペン−1−イル、プロペン−2−イル、プロペン−3−イル、ブテン−1−イル、ブテン−2−イル、2−メチルプロペン−3−イル、1,1−ジメチルエテン−2−イル、1,1−ジメチルプロペン−3−イル等のアルケニル基;フェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル等のアリール基;ベンジル、2−メチルベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、スチリル等のアラルキル基が挙げられる。また、置換基Zにおいて、アルキルアミノ基又はジアルキルアミド基が有する炭素数1〜8のアルキル基としては、上記例示のアルキル基が挙げられる。置換基Zとしてのハロゲン基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
【0013】
また、R1〜R4及びY1で表される炭素数1〜30の有機基としては、特に制限を受けるものではないが、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ペプタデシル、オクタデシル等のアルキル基;ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ぺンタデセニル、1−フェニルプロペン−3−イル等のアルケニル基;フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、シクロヘキシルフェニル等のアルキルアリール基;ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基、並びにこれらの炭化水素基がエーテル結合及び/又はチオエーテル結合で中断されたもの、例えば、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、2−ブトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、2−フェノキシエチル、2−メチルチオエチル、2−フェニルチオエチルが挙げられ、更にこれらの基は、アルコキシ基、アルケニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。
1及びR2は、一方のみが上記一般式(II)又は(III)で表される基である場合には、他方が上記の炭素数1〜30の有機基であるが、その場合、インドール化合物の製造コストが低く、モル吸光係数が大きい点で、上記の炭素数1〜30の有機基の中でも、炭素数1〜8の炭化水素基、特に炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。また、R3、R4及びY1についても、炭素数1〜30の有機基である場合には、同様の観点から、上記の炭素数1〜30の有機基の中でも、炭素数1〜8の炭化水素基、特に炭素数1〜8のアルキル基であることが好ましい。
【0014】
また、R3とR4とが結合して形成される5〜6員の多重結合を含まない複素環としては、ピロリジン環、イミダゾリジン環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、イソチアゾリジン環、オキサゾリジン環、イソオキサゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等が挙げられる。また、NR34が結合するベンゼン環と連結して5〜6員環構造を形成する場合のR3及びR4としては、例えば、−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−、−CH=CH−、−CH=CH−CH2−、−CH2−CH=CH−等の炭化水素基、これらの炭化水素基のメチレン基の1つがO、S又はNHに置換された基、これらの炭化水素基のメチン基がNに置換された基が挙げられる。
【0015】
また、Xで表される、置換基としてハロゲン原子又は水酸基を有してもよくエーテル結合で中断されてもよい炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−メトキシエチル、2−ブトキシエチル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル等が挙げられる。また、Xで表される、置換基としてハロゲン原子又は水酸基を有してもよくエーテル結合で中断されてもよい炭素数1〜8のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、クロロメチルオキシ、ジクロロメチルオキシ、トリクロロメチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ペンタフルオロエチルオキシ、2−ヒドロキシエチルオキシ、2−メチル−2−ヒドロキシエチルオキシ、1−メチル−2−ヒドロキシエチルオキシ、3−ヒドロキシプロピルオキシ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルオキシ、2−メトキシエチルオキシ、2−ブトキシエチルオキシ、2−メチル−2−メトキシエチルオキシ、1−メチル−2−メトキシエチルオキシ、3−メトキシプロピルオキシ、2−(2−メトキシエトキシ)エチルオキシ等が挙げられる。また、Xで表されるハロゲン基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。また、Xで表される基の数を表すqは、0又は1が好ましい。
【0016】
上記一般式(I)において、Anm-で表されるアニオンとしては、例えば、一価のものとして、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、フッ素アニオン等のハロゲンアニオン;過塩素酸アニオン、塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン;ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ジフェニルアミン−4−スルホン酸アニオン、2−アミノ−4−メチル−5−クロロベンゼンスルホン酸アニオン、2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン;オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスホン酸アニオン等の有機リン酸系アニオン等が挙げられ、二価のものとしては、例えば、ベンゼンジスルホン酸アニオン、ナフタレンジスルホン酸アニオン等が挙げられる。また、励起状態にある活性分子を脱励起させる(クエンチングさせる)機能を有する金属錯体系クエンチャーアニオンや、シクロペンタジエニル環にカルボキシル基、ホスホン酸基、スルホン酸基等のアニオン性基を有するフェロセン、ルテオセン等のメタロセン化合物アニオン等も必要に応じて用いることができる。
【0017】
上記の金属錯体系クエンチャーアニオンとしては、例えば、アゾキレート錯体、下記一般式(A)又は(B)で表されるもの、特開昭60−234892号公報、特開平5−43814号公報、特開平6−239028号公報、特開平9−309886号公報、特開平10−45767号公報等に記載されたようなアニオンが挙げられる。
【0018】
【化3】

【0019】
上記一般式(II)において、R5〜R8で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、R5〜R8で表されるハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブチル等が挙げられ、R5で表されるハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ、トリフルオロメチルオキシ等が挙げられ、R6とR8とが結合して形成される環構造としては、シクロブテン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、ピロール環、ジヒドロピロール環、ピリジン環等が挙げられる。
【0020】
上記一般式(III)において、E’及びG’を含みヘテロ原子を含んでもよい5員環としては、シクロペンテン環、シクロペンタジエン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、チオフェン環、フラン環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ジヒドロピロール環、ジヒドロイミダゾール環、ジヒドロピラゾール環、トリアゾール環、ジヒドロチオフェン環、ジヒドロフラン環、ジヒドロチアゾール環、ジヒドロイソチアゾール環、ジヒドロオキサゾール環、ジヒドロイソオキサゾール環等が挙げられ、E’及びG’を含みヘテロ原子を含んでもよい6員環としては、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラン環、チオピラン環等が挙げられる。また、E’及びG’を含むこれら環は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3ブチル、トリフルオロメチル等のアルキル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第2ブトキシ、第3ブトキシ、トリフルオロメチルオキシ等のアルコキシ基で置換されていてもよい。
【0021】
本発明のインドリウム化合物の中でも、製造コストが低く、モル吸光係数が大きい点で、下記一般式(I')で表されるインドリウム化合物が好ましい。
【0022】
【化4】

【0023】
また、上記一般式(I)又は(I')におけるR3及びR4は、特に、インドリウム化合物の製造コストが低く、モル吸光係数が大きい点で、炭素数1〜8のアルキル基、R3とR4とが結合して5〜6員の多重結合を含まない複素環を形成する基又はNR34が結合するベンゼン環と連結して5〜6員環構造を形成する基であることが好ましい。
【0024】
前記の一般式(I)で表される本発明のインドリウム化合物の好ましい具体例としては、下記化合物No.1〜54が挙げられる。なお、以下の例示では、アニオンを省いたインドリウムカチオンで示している。
【0025】
【化5】

【0026】
【化6】

【0027】
【化7】

【0028】
【化8】

【0029】
【化9】

【0030】
【化10】

【0031】
上記一般式(I)又は(I')で表される本発明のインドリウム化合物は、その製造法によって制限を受けるものではないが、例えば、2−メチルインドール誘導体と芳香族アルデヒド誘導体とを縮合反応した後、塩交換反応を行うことによって合成することができる。
【0032】
また、前記一般式(II)又は(III)で表される多重結合を有する基は、中間体である上記2−メチルインドール誘導体を得る過程において導入できる。その方法としては、例えば、アリールヒドラジン誘導体を出発物質にして、前記一般式(II)又は(III)で表される多重結合基を有する2−ブタノン誘導体によりインドール環を形成する時に導入する方法、インドール環にハロゲン化誘導体を反応させて導入する方法が挙げられる。また、Y1は、インドール環のNHと反応するY1−D(Dは、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン基;フェニルスルホニルオキシ、4−メチルフェニルスルホニルオキシ、4−クロロフェニルスルホニルオキシ等のスルホニルオキシ基)により導入できる。また、前記一般式(II)又は(III)で表される多重結合基を有する上記2−ブタノン誘導体は、アセトンと該当する置換基を有するベンズアルデヒドとを反応させることで得られる。
【0033】
本発明の光学記録材料は、基体上に光学記録層の薄膜を形成した光学記録媒体の該光学記録層を形成するものであり、前記一般式(I)で表される本発明のインドリウム化合物そのもの、並びに該インドリウム化合物と後述する有機溶媒及び/又は各種化合物との混合物を包含する。
【0034】
本発明の光学記録材料を用いた光学記録媒体の光学記録層の形成方法については、特に制限を受けない。一般には、メタノール、エタノール等の低級アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,2−トリフルオロエタノール、パーフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、パーフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等の有機溶媒に本発明のインドリウム化合物及び必要に応じて後述の各種化合物を溶解した溶液を、基体上に、スピンコート、スプレー、ディッピング等で塗布する湿式塗布法が用いられる。その他の方法としては、蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。
【0035】
上記光学記録層の厚さは、通常、0.001〜10μであり、好ましくは0.01〜5μの範囲が適当である。
【0036】
また、本発明の光学記録材料を光学記録媒体の光学記録層に含有させる際、該光学記録層における前記一般式(I)で表される本発明のインドリウム化合物の含有量は、好ましくは25〜100質量%である。このようなインドリウム化合物含有量の光学記録層を形成するために、本発明の光学記録材料は、本発明のインドリウム化合物を、本発明の光学記録材料に含まれる固形分基準で25〜100質量%含有するのが好ましい。
【0037】
また、上記光学記録層は、前記一般式(I)で表される本発明のインドリウム化合物のほかに、必要に応じて、他のシアニン系化合物、アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物、オキソノール系化合物、スクアリリウム系化合物、スチリル系化合物、ポルフィン系化合物、アゾ金属錯体化合物等の光学記録層に用いられる色素化合物;ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート等の樹脂類;界面活性剤;帯電防止剤;滑剤;難燃剤;ヒンダードアミン等のラジカル捕捉剤;フェロセン誘導体等のピット形成促進剤;分散剤;酸化防止剤;架橋剤;耐光性付与剤等を含有してもよい。さらに、上記光学記録層は、一重項酸素等のクエンチャーとして、芳香族ニトロソ化合物、アミニウム化合物、イミニウム化合物、ビスイミニウム化合物、遷移金属キレート化合物等を含有してもよい。
これらの各種化合物は、上記光学記録層において好ましくは0〜75質量%の範囲で使用される。そのためには、本発明の光学記録材料において、これらの各種化合物の含有量は、本発明の光学記録材料に含まれる固形分基準で0〜75質量%とするのが好ましい。
【0038】
上記光学記録層を設層する上記基体の材質は、書き込み(記録)光及び読み出し(再生)光に対して実質的に透明なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂、ガラス等が用いられる。また、その形状は、用途に応じ、テープ、ドラム、ベルト、ディスク等の任意の形状とすることが使用できる。
【0039】
また、上記光学記録層上に、金、銀、アルミニウム、銅等を用いて、蒸着法あるいはスパッタリング法により反射膜を形成することもできるし、アクリル樹脂、紫外線硬化性樹脂等による保護層を形成することもできる。
【0040】
本発明の光学記録材料は、記録及び再生に半導体レーザを用いる光学記録媒体に好適であり、特に高速記録タイプのDVD−R等の光ディスクに好適である。
また、本発明のインドリウム化合物は、光学記録材料以外に、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示デバイスの光学フィルター用の光吸収材料としても使用することができる。
【実施例】
【0041】
以下、実施例及び比較例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
【0042】
[実施例1]化合物No.1の六フッ化リン塩の製造
反応フラスコに、1,2,3−トリメチル−3−ブテニルベンゾインドールの臭素塩0.01モル、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド0.01モル及びクロロホルム23gを仕込み、55℃で8.5時間攪拌した。この反応系を水20gで洗浄した後、水20g及び六フッ化リンカリウム0.015モルを加え、45℃で30分攪拌した。水相を廃棄した後、これに水20g及び六フッ化リンカリウム0.0054モルを加え、45℃で30分攪拌した。この系を水20gで3回洗浄した後、溶媒を留去して残渣を得た。この残渣を酢酸エチル溶媒及びシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフで粗精製し、粗結晶を得た。該粗結晶にエタノール10gを加え、1時間還流させてから25℃に冷却して結晶を濾取した後、130℃で2.5時間真空乾燥を行い、緑色結晶を0.6g(収率10.6%)得た。得られた緑色結晶は、目的物である化合物No.1の六フッ化リン塩であることを確認した。該緑色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0043】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、1.644×10-5 モル/リットル)
λmax;585.5nm、ε;1.01×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
568.6
・融点(示差熱分析DTAの吸収ピーク頂点;10℃/分、窒素100ml/分、試料5.87725mg)
167.6℃
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図1に1H−NMRスペクトルを示す。
【0044】
[実施例2]化合物No.10の過塩素酸塩の製造
反応フラスコに、1,2,3−トリメチル−3−ベンジルベンゾインドールの臭素塩0.02モル、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド0.02モル及びメタノール45gを仕込み、55℃で2.5時間攪拌した。これに、クロロホルム22.4g、水44.7g及び過塩素酸ナトリウム1水和物0.03モルを加え、45℃で30分攪拌した。この系を25℃に冷却し、析出した結晶を濾取した。該結晶をメタノール、水、メタノールの順で洗浄した後、120℃で2.5時間真空乾燥を行い、緑色結晶を7.9g(収率70.8%)得た。得られた緑色結晶は、目的物である化合物No.10の過塩素酸塩であることを確認した。該緑色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0045】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、1.297×10-5 モル/リットル)
λmax;590.0nm、ε;1.02×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
559.1
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図2に1H−NMRスペクトルを示す。
【0046】
[実施例3]化合物No.11の六フッ化リン塩の製造
反応フラスコに、1,2,3−トリメチル−3−(メチルベンジル)ベンゾインドールの臭素塩0.01モル、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド0.01モル及びメタノール25gを仕込み、50℃で6.5時間攪拌した。この反応系にクロロホルム25g、水50g及び六フッ化リンカリウム0.015モルを加え、45℃で30分攪拌した。水相を廃棄した後、これに水30g及び六フッ化リンカリウム0.0076モルを加え、45℃で30分攪拌した。この系を水30gで2回洗浄した後、溶媒を留去して残渣を得た。この残渣にメタノール25gを加え晶析を行った。析出した結晶を濾取し、メタノールで洗浄してから、130℃で2.5時間真空乾燥を行い、緑色結晶を5.05g(収率81.6%)得た。得られた緑色結晶は、目的物である化合物No.11の六フッ化リン塩であることを確認した。該緑色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0047】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、1.810×10-5 モル/リットル)
λmax;589.0nm、ε;1.02×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
618.7
・融点(示差熱分析DTAの吸収ピーク頂点;10℃/分、窒素100ml/分、試料3.72686mg)
203.0℃
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図3に1H−NMRスペクトルを示す。
【0048】
[実施例4]化合物No.18の六フッ化リン塩の製造
反応フラスコに、1,2,3−トリメチル−3−[(5−ニトロフラン−2−イル)メチル]ベンゾインドールの臭素塩0.005モル、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド0.005モル及びメタノール13gを仕込み、55℃で6.5時間攪拌した。この反応系にクロロホルム15g、水30g及び六フッ化リンカリウム0.0075モルを加え、45℃で30分攪拌した。水相を廃棄した後、これに水30g及び六フッ化リンカリウム0.0038モルを加え、45℃で30分攪拌した。この系を水30gで2回洗浄した後、溶媒を留去して残渣を得た。この残渣にメタノール4.0g及びエタノール26gを加え晶析を行った。析出した結晶を濾取し、エタノールで洗浄してから、130℃で2.5時間真空乾燥を行い、緑色結晶を2.3g(収率71.9%)得た。得られた緑色結晶は、目的物である化合物No.18の六フッ化リン塩であることを確認した。該緑色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0049】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、8.990×10-6 モル/リットル)
λmax;595.5nm、ε;1.12×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
639.6
・融点(示差熱分析DTAの吸収ピーク頂点;10℃/分、窒素100ml/分、試料2.41224mg)
156.0℃
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図4に1H−NMRスペクトルを示す。
【0050】
[実施例5]化合物No.21の四フッ化ホウ素塩の製造
反応フラスコに、1,2−ジメチル−3,3−ジベンジル−5−クロロインドールの臭素塩0.02モル、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド0.02モル及びメタノール49gを仕込み、45℃で6.5時間攪拌した。この反応系にクロロホルム24g及び水49gを加え、30分攪拌した後、水相を廃棄した。次いで、水20g及び四フッ化ホウ素ナトリウム0.03モルを加え、45℃で30分攪拌し、水相を廃棄した後、これに水20g及び四フッ化ホウ素ナトリウム0.0092モルを加え、45℃で30分攪拌した。次いで、水相を廃棄後、水20gで2回洗浄した後、溶媒を留去して残渣を得た。この残渣に酢酸エチル64gを加えて1時間還流させた。これを25℃に冷却後、濾取した結晶を酢酸エチルで洗浄してから、120℃で2.5時間真空乾燥を行い、緑色結晶を8.8g(収率72.2%)得た。得られた緑色結晶は、目的物である化合物No.21の四フッ化ホウ素塩であることを確認した。該緑色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0051】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、1.005×10-5 モル/リットル)
λmax;585.0nm、ε;1.37×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
606.9
・融点(示差熱分析DTAの吸収ピーク頂点;10℃/分、窒素100ml/分、試料5.54875mg)
157.8℃
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図5に1H−NMRスペクトルを示す。
【0052】
[実施例6]化合物No.30の過塩素酸塩の製造
反応フラスコに、1,2,3−トリメチル−3−ベンジルベンゾインドールの臭素塩0.02モル、4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド0.02モル及びメタノール46gを仕込み、45℃で12時間攪拌した。この反応系にクロロホルム50g及び水50gを加え、30分攪拌した後、水相を廃棄した。次いで、水50g及び過塩素酸ナトリウム1水和物0.03モルを加え、45℃で30分攪拌し、水相を廃棄した後、水50g及び過塩素酸ナトリウム1水和物0.0071モルを加え、45℃で30分攪拌し、水相を廃棄した。次いで、有機相を水50gで2回洗浄した後、溶媒を留去して残渣を得た。この残渣にメタノール7.7gを加えて加温溶解させた。これに酢酸エチル78gを加え、析出した結晶を濾取した。これを酢酸エチルで洗浄してから、130℃で2.5時間真空乾燥を行い、緑色結晶を7.0g(収率60.9%)得た。得られた緑色結晶は、目的物である化合物No.30の過塩素酸塩であることを確認した。該緑色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0053】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、1.495×10-5 モル/リットル)
λmax;584.5nm、ε;1.38×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
575.5
・融点(示差熱分析DTAの吸収ピーク頂点;10℃/分、窒素100ml/分、試料4.14182mg)
194.3℃
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図6に1H−NMRスペクトルを示す。
【0054】
[実施例7]化合物No.31の過塩素酸塩の製造
反応フラスコに、1,2,3−トリメチル−3−(メチルベンジル)ベンゾインドールの臭素塩0.02モル、4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド0.02モル及びメタノール47gを仕込み、55℃で10時間攪拌した。この反応系にクロロホルム50g及び水60gを加え、30分攪拌した後、水相を廃棄した。次いで、水50g及び過塩素酸ナトリウム1水和物0.03モルを加え、45℃で30分攪拌し、水相を廃棄した後、水50g及び過塩素酸ナトリウム1水和物0.011モルを加え、45℃で30分攪拌し、水相を廃棄した。次いで、有機相を水50gで2回洗浄し、溶媒を留去して残渣を得た。この残渣にメタノール16.5gを加えて加温溶解させた。これに酢酸エチル33gを加え、析出した結晶を濾取した。これを酢酸エチルで洗浄してから、130℃で2.5時間真空乾燥を行い、紫色結晶を8.8g(収率74.7%)得た。得られた紫色結晶は、目的物である化合物No.31の過塩素酸塩であることを確認した。該紫色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0055】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、9.760×10-6 モル/リットル)
λmax;584.0nm、ε;1.31×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
589.1
・融点(示差熱分析DTAの吸収ピーク頂点;10℃/分、窒素100ml/分、試料4.22797mg)
200.9℃
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図7に1H−NMRスペクトルを示す。
【0056】
[実施例8]化合物No.40の過塩素酸塩の製造
反応フラスコに、1,2,3−トリメチル−3−(フルオロブロモベンジル)インドールの臭素塩0.003モル、ジュロリジン−9−アルデヒド0.003モル及びクロロホルム9.45gを仕込み、45℃で15.5時間攪拌した。この反応系に水10gを加え、30分攪拌した後、水相を廃棄した。次いで、水10g及び過塩素酸ナトリウム1水和物0.006モルを加え、45℃で30分攪拌し、水相を廃棄した後、水10g及び過塩素酸ナトリウム1水和物0.003モルを加え、45℃で30分攪拌した。次いで、水相を廃棄後、有機相を水10gで2回洗浄し、溶媒を留去して残渣を得た。この残渣にメタノール1.5gを加えて加温溶解させた。これに酢酸エチル15gを加え、析出した結晶を濾取した。これを酢酸エチルで洗浄してから、120℃で2.5時間真空乾燥を行い、紫色結晶を0.9g(収率47.6%)得た。得られた紫色結晶は、目的物である化合物No.40の過塩素酸塩であることを確認した。該紫色結晶についての分析結果を以下に示す。
【0057】
(分析結果)
・光学特性(クロロホルム、1.064×10-5 モル/リットル)
λmax;598.0nm、ε;1.43×105
・分子量(TOF−マススペクトル分析)
630.0
1H−NMR(溶媒;DMSO)
図8に1H−NMRスペクトルを示す。
【0058】
[実施例9]
上記の実施例で得たインドリウム化合物並びに以下に示す比較化合物1及び2について、示差熱分析を行い、熱分解温度及び分解による発熱を測定した。熱分解温度は、窒素中で10℃/分の昇温条件によるDTAの発熱のピークトップ温度とした。結果を表1に示す。
【0059】
【化11】

【0060】
【表1】

【0061】
上記表1の結果から明らかなように、本発明のインドリウム化合物は、類似のインドリウム化合物と比較して、低温度で分解する。このことから、本発明のインドリウム化合物は、光学記録材料として好適な熱分解挙動を示すことが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、実施例1において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.1の六フッ化リン塩)の1H−NMRスペクトルである。
【図2】図2は、実施例2において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.10の過塩素酸塩)の1H−NMRスペクトルである。
【図3】図3は、実施例3において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.11の六フッ化リン塩)の1H−NMRスペクトルである。
【図4】図4は、実施例4において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.18の六フッ化リン塩)の1H−NMRスペクトルである。
【図5】図5は、実施例5において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.21の四フッ化ホウ素塩)の1H−NMRスペクトルである。
【図6】図6は、実施例6において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.30の過塩素酸塩)の1H−NMRスペクトルである。
【図7】図7は、実施例7において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.31の過塩素酸塩)の1H−NMRスペクトルである。
【図8】図8は、実施例8において得られた本発明のインドリウム化合物(化合物No.40の過塩素酸塩)の1H−NMRスペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)で表されるインドリウム化合物。
【化1】

【化2】

【請求項2】
下記一般式(I')で表されるインドリウム化合物。
【化3】

【請求項3】
上記一般式(I)又は(I')において、R3及びR4で表される基が、炭素数1〜8のアルキル基、R3とR4とが結合して5〜6員の多重結合を含まない複素環を形成する基又はNR34が結合するベンゼン環と連結して5〜6員環構造を形成する基である請求項1又は2に記載のインドリウム化合物。
【請求項4】
基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体の該光学記録層に用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載のインドリウム化合物を含有してなる光学記録材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−124542(P2006−124542A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−315678(P2004−315678)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(000000387)旭電化工業株式会社 (987)
【Fターム(参考)】