説明

ウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法及びソフトウェアの終了システム

【課題】ウェブブラウザの強制終了ボタンによる強制終了時のデータ整合性を維持すること。
【解決手段】画面終了機能プラグイン18に、強制終了ボタン12又は業務終了ボタン13が操作されたことを実行確認フラグとして記録する機能と、強制終了ボタン12又は業務終了ボタン13が操作されたとき、処理終了リクエストと表示中の画面情報と前記実行確認フラグとを業務処理ソフトウェア21に送信する機能を設け、この業務処理ソフトウェアに、受信した実行確認フラグが強制終了ボタンが操作されたことを示す値のとき、画面終了機能プラグイン18から受信した画面情報をウェブブラウザ19により再示させる機能を設けたウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイパーテキストマークアップ言語(以下、HTML言語という。)を基に画面を表示するウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法及びウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了システムに係り、特に業務処理ソフトウェアを終了する際のデータの整合性を保つことができるウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法及びウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のコンピュータにおけるソフトウェアは、利用者が操作するコンピュータの画面表示にウェブブラウザと呼ばれるソフトウェアを使用しており、このウェブブラウザが表示する複数の操作画面を用いて各種データ入力や操作を行うことができる。このウェブブラウザは、表示画面を強制的に終了させることが可能な画面強制終了ボタン(「×」印のボタン)が標準搭載されており、この画面強制終了ボタンが業務システムのソフトウェア使用時にクリックされた場合、正常終了用に用意された業務終了ボタンをクリックせずに画面が閉じられてしまうため、業務システムとしての正常な終了処理が実行されず、業務システムを提供するサーバ内に不要データが残存し、業務システムとしての整合性が崩れる可能性がある。
【0003】
この業務システムの正常な終了処理を実行させるための技術として、全ての表示画面にログアウトボタンを表示させる技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−99399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の特許文献1記載の技術は、全ての表示画面にログアウトボタンを表示させることによって利用者の誤操作による画面強制終了ボタンによる強制終了の可能性を低減することができるものの、この画面強制終了ボタンがウェブブラウザ上で利用可能なプログラム言語であるジャバスプリクト[Java(登録商標)Script]やHTML言語を利用しても抑止することができずに画面上に表示されるため、利用者が誤って「画面強制終了ボタン」を操作(クリック)してしまう可能性があるという課題があった。
【0006】
この課題を図4を参照して具体的に説明する。例えば、従来技術においては、データやプログラムを格納する一時テーブル及び制御テーブルを格納したデータベースサーバ30aと、このデータベースサーバ30aに格納したデータを業務処理ソフトウェアを用いて制御するアプリケーションサーバ20aと、このアプリケーションサーバ20aと公衆通信回線網を介して接続され、業務処理ソフトウェアを操作する端末10aとから構成されるコンピータシステムにおいて、前記端末10aのウェブブラウザ画面に「更新データ1」と「更新データ2」と「更新データ3」と「業務終了ボタン13a」とが表示され、業務処理ソフトウェアが、いずれかのボタンのクリックによるリクエストを受信したとき、このリクエストに応じた表示情報を端末10aの表示部に表示した状態において、画面強制終了ボタン12aがクリックされた場合、一定時間経過後に消去されるセッションデータ消去をトリガーとして一時テーブルに格納した不要データを削除処理を実行するが、その間にアクセス処理が発生した場合、ログインが不能になる課題や、ウェブブラウザ画面11aにより入力した各更新データがアプリケーションサーバ20a側に送信されないため、再度のデータ入力を行う必要があるという課題があった。
【0007】
本発明の目的は、前述の従来技術による課題を解決することであり、ウェブブラウザの画面強制終了ボタンが操作された場合であっても、データ整合性を維持することができるウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法及びウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために請求項1記載の発明は、画面表示を強制終了させる強制終了ボタンと業務処理ソフトウェアの制御に基づく画面表示に遷移させる画面遷移ボタンとを表示部に表示するウェブブラウザと、前記強制終了ボタン又は画面遷移ボタンが操作されたことを実行確認フラグの値として記録する機能及び前記強制終了ボタン又は前記画面遷移ボタンが操作されたときに処理終了リクエストと表示中の画面情報と前記実行確認フラグとを前記業務処理ソフトウェアに送信する機能を有する画面終了機能プラグインとを備えたコンピュータの業務処理ソフトウェアの終了方法であって、前記業務処理ソフトウェアが、前記画面終了機能プラグインから受信した前記実行確認フラグが前記強制終了ボタンが操作されたことを示す値のとき、前記画面終了機能プラグインから受信した画面情報を前記ウェブブラウザにより前記コンピュータの前記表示部に表示させる工程を実行することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記第1の特徴の業務処理ソフトウェアの終了方法において、前記業務処理ソフトウェアが、前記画面終了機能プラグインから受信した実行確認フラグが前記画面遷移ボタンが操作されたことを示す値のとき、前記画面遷移ボタンに応じて業務処理された遷移画面情報を前記ウェブブラウザにより前記表示部に表示させる工程を実行することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記第2の特徴の業務処理ソフトウェアの終了方法において、前記業務処理ソフトウェアが、前記画面遷移ボタンが業務処理の業務終了ボタンのとき、業務処理を終了させる工程を実行することを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、前記第2又は第3の特徴の業務処理ソフトウェアの終了方法において、前記画面遷移ボタンが業務処理の前進ボタンのとき、前記業務処理ソフトウェアが、業務処理を前進させる工程を実行することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、前記第2又は第3の特徴の業務処理ソフトウェアの終了方法において、前記画面遷移ボタンが前記業務処理の後退ボタンのとき、前記業務処理ソフトウェアが、業務処理を後退させる工程を実行することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、前記第1から第5いずれかの特徴の業務処理ソフトウェアの終了方法において、前記ウェブブラウザ及び前記画面終了機能プラグインが端末のソフトウェアに搭載され、前記業務処理ソフトウェアが前記端末と通信回線網を介して接続されるアプリケーションサーバに搭載されるネットワーク型コンピュータシステムであることを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、前記第1から第5いずれかの特徴の業務処理ソフトウェアの終了方法において、前記ウェブブラウザと前記画面終了機能プラグインと業務処理ソフトウェアが1台のコンピュータに搭載されるスタンドアローン型であることを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明は、表示部に表示する画面表示を強制終了させる強制終了ボタンと業務処理ソフトウェアの制御に基づく画面表示に遷移させる画面遷移ボタンとを表示するウェブブラウザと、前記ウェブブラウザの画面表示を終了するときに動作する画面終了機能プラグインとを備えるコンピュータの業務処理ソフトウェアの終了システムであって、前記強制終了ボタン又は前記画面遷移ボタンが操作されたことを実行確認フラグの値として記録する機能及び前記強制終了ボタン又は前記画面遷移ボタンが操作されたときに処理終了リクエストと表示中の画面情報と前記実行確認フラグとを前記業務処理ソフトウェアに送信する機能を有する画面終了機能プラグインと、前記画面終了機能プラグインから受信した前記実行確認フラグが前記強制終了ボタンが操作されたことを示す値のときに前記画面終了機能プラグインから受信した前記画面情報をウェブブラウザによりコンピュータの表示部に表示させる機能を有する業務処理ソフトウェアとを備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の発明は、前記請求項8記載の業務処理ソフトウェアの終了システムにおいて、前記業務処理ソフトウェアに、前記画面終了機能プラグインから受信した前記実行確認フラグが前記画面遷移ボタンが操作されたことを示す値のとき、前記画面遷移ボタンに応じて業務処理された遷移画面情報をウェブブラウザにより前記コンピュータの前記表示部に表示させる機能を設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の発明は、前記請求項8記載の業務処理ソフトウェアの終了システムにおいて、前記業務処理ソフトウェアに、前記画面遷移ボタンが業務終了ボタンのとき、業務処理の終了動作を実行させることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の発明は、前記請求項9又は10記載の業務処理ソフトウェアの終了システムにおいて、前記業務処理ソフトウェアに、前記画面遷移ボタンが業務処理の前進ボタンのとき、業務処理を前進する処理を実行させることを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明は、前記請求項8記載の業務処理ソフトウェアの終了システムにおいて、前記業務処理ソフトウェアに、前記画面遷移ボタンが業務処理の後退ボタンのとき、業務処理を後退する処理を実行させることを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明は、前記請求項8から11いずれかに記載の業務処理ソフトウェアの終了システムにおいて、前記ウェブブラウザ及び前記画面終了機能プラグインが端末のソフトウェアに搭載され、前記業務処理ソフトウェアが前記端末と通信回線網を介して接続されるアプリケーションサーバに搭載されるネットワーク型コンピュータシステムであることを特徴とする。
【0021】
請求項13記載の発明は、前記請求項8から11いずれかに記載の業務処理ソフトウェアの終了システムにおいて、前記ウェブブラウザと画面終了機能プラグインと前記業務処理ソフトウェアが1台のコンピュータに搭載されるスタンドアローン型であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法及びウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了システムは、前記画面終了機能プラグインに、強制終了ボタン又は画面遷移ボタンが操作されたことを実行確認フラグの値として記録する機能と、前記強制終了ボタン又は画面遷移ボタンが操作されたとき、処理終了リクエストと表示中の画面情報と実行確認フラグとを前記業務処理ソフトウェアに送信する機能を設け、業務処理ソフトウェアに、受信した実行確認フラグが強制終了ボタンが操作されたことを示す値のとき、前記画面終了機能プラグインから受信した画面情報をウェブブラウザによりコンピュータの表示部に表示させる機能を備えることによって、ウェブブラウザの画面強制終了ボタンが誤操作された場合であっても、データ整合性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明によるソフトウェア終了方法の一実施形態を説明するための図
【図2】本発明の実施形態によるソフトウェア終了方法の処理フロー図
【図3】本発明の実施形態によるソフトウェア終了方法の処理フロー図
【図4】従来技術によるソフトウェア終了方法を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明によるウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法を行うソフトウェアの終了システムを図面を参照して説明する。
本実施形態によるソフトウェアの終了方法が適用されるコンピュータシステムは、図1に示す如く、一時テーブル部31及び制御テーブル部32を格納したデータベースサーバ30と、このデータベースサーバ30に格納したデータを業務処理ソフトウェア21を用いて制御するアプリケーションサーバ20と、このアプリケーションサーバ20と通信網40を介して接続され、業務処理ソフトウェア21を操作する端末10とから構成され、前記端末10が、制御部17の制御によってプラグインソフトウェア18が付加されたウェブブラウザ19によりブラウザ画面11をディスプレイ上に表示し、前記ブラウザ画面11に表示された複数の更新データ入力領域14と画面遷移を示す業務終了ボタン13とブラウザ画面11を強制的に閉じるための画面強制終了ボタン12とを用い、アプリケーションサーバ20の業務処理ソフトウェア21による処理を行うように構成される。なお、前記端末10及びアプリケーションサーバ20は、制御部とメモリと記憶部と表示部と各種インタフェース他とを含むコンピュータである。
【0025】
前記プラグインソフトウェア18とは、コンピュータの画面表示を行うウェブブラウザ(画面表示用のソフトウェア)に機能を追加するために設けられたものであって、特に本実施形態においては、ブラウザ画面11の画面終了機能を追加するためのものである。本実施形態によるプラグインソフトウェア18は、端末10のメモリ上に後述する実行確認フラグの格納領域を用意し、この実行確認フラグに値「0」又は「1」のフラグを格納する。また、ブラウザ19は、同時に複数の画面表示を制御する機能を有する。
【0026】
本実施形態によるコンピュータシステムにおいて、画面強制終了ボタン12がクリックされた場合、本ソフトウェアの終了方法は、端末10のプログラムが画面を閉じる前に、画面内の各項目に入力された画面表示情報と再表示リクエストをアプリケーションサーバ20に送信し、これら情報を受信したアプリケーションサーバ20の業務処理ソフトウェア21が受信した画面表示情報を端末10に返信し、画面強制終了ボタン12がクリックされても画面が再表示され、業務終了ボタン13等の状態遷移ボタンがクリックされたときのみに正常終了するように構成することによって、データ整合性を維持した正常終了を行うことができる。
【0027】
このように構成したコンピュータシステムのソフトウェアの終了方法の動作を図2及び図3を参照して説明する。このソフトウェアの終了方法は、図2に示す如く、プラグインソフトウェア18の画面終了制御機能が実行確認フラグを「0」に設定するステップS01と、業務処理ソフトウェア21の指示による画面表示を行うステップS02と、この表示した画面の業務終了ボタン13がクリックされたか否かを判定するステップS03と、このステップS03において業務終了ボタン13がクリックされたと判定したとき、実行確認フラグに「1」を設定するステップS05と、前記ステップS03において業務終了ボタン13がクリックされていないと判定したとき、画面強制終了ボタン12がクリックされたか否かを判定し、クリックされていないと判定したときにステップS03に戻るステップS04と、前記ステップS05に続くか又は前記ステップS04において画面強制終了ボタン12がクリックされたと判定したとき、画面の終了イベントが発生したことを検出するステップS06と、実行確認フラグが「1」か否かを判定するステップS07とを実行する。
【0028】
次いで本ソフトウェアの終了方法は、前記ステップS07において実行確認フラグが「1」と判定したとき、アプリケーションサーバ20に対して、(1)処理終了リクエストと(2)表示画面データと(3)実行確認フラグの設定値とを送信するステップS10と、前記ステップS07において実行確認フラグが「1」でない(画面強制終了ボタン12のクリックによる終了)と判定したとき、新規なブラウザ画面を生成するステップS08と、このステップS08に続き、アプリケーションサーバ20に対して、(1)処理終了リクエストと(2)表示画面データと(3)実行確認フラグの設定値とを送信するステップS09とを実行する。
【0029】
即ち、本実施形態によるウェブブラウザを用いたソフトウェアの終了方法は、画面終了のリクエストが業務終了ボタン13による正常な終了か画面強制終了ボタン12による不正終了かに応じて実行確認フラグの値を設定し、この実行確認フラグ値と表示画面データと処理終了リクエストとをアプリケーションサーバ20の業務処理ソフトウェア21に送信するように動作する。
【0030】
次いで、本実施形態によるソフトウェアの終了方法は、図3に示す如く、アプリケーションサーバ20の業務処理ソフトウェア21が、受け付けたリクエストの処理を実行するステップS12と、受信した業務処理の内容(「業務終了」「前進処理」「後退処理」)を識別するステップS13と、このステップS13において、「前進処理」又は「後退処理」と判定したとき、この業務処理を実行し、リクエストを受けたブラウザ画面に前記業務処理の前進又は後退に応じた表示画面情報を端末10に送信するステップS15と、この表示画面情報を端末10の表示部に表示するステップS20と、前記ステップS13において処理内容が「終了処理」と識別したとき、実行確認フラグ値が「1」か否かを判定するステップS14と、このステップS14において、前記実行確認フラグ値が「1」(正常終了)と判定したとき、処理中の業務処理の終了を行い、リクエストを受けたブラウザ画面宛に表示画面情報を送信するステップS17と、このステップS17に続いて終了処理を実行した既存のブラウザ画面を閉じる処理を実行するステップS18と、前記ステップS14において、実行確認フラグ値が「1」でない(強制終了ボタン12による不正終了)と判定したとき、前記ステップS09により受信したブラウザ画面情報に基づいて受信画面と同一の再表示用の表示画面情報を生成し、この再表示用の表示画面情報をリクエストを受けたブラウザ画面宛に送信するステップS16と、このステップS16により受信した再表示用の表示画面情報を表示部に表示するステップS19と、前記ステップS20とステップS19とステップS18に続き、操作者の次の命令を待つステップS21とを実行する。
【0031】
これら一連の処理によって本実施形態によるソフトウェアの終了方法は、画面強制終了ボタン1が不正にクリックされた場合、端末10の表示画面を閉じる前に、画面内の各項目に入力された表示画面情報と再表示リクエストをアプリケーションサーバ20に送信し、これら情報を受信したアプリケーションサーバ20の業務処理ソフトウェア21が受信した表示画面情報を端末10に返信して画面を再表示し、業務終了ボタン13等の状態遷移ボタンがクリックされたときのみに正常終了するように動作し、データ整合性を維持した正常終了を行うことができる。このため本実施形態においては、例えば使用中のユーザ名を登録して業務処理を行う業務処理ソフトウェアにおいて、画面強制終了ボタンのクリックによって使用中ユーザ登録を解除せずに処理を終了し、このユーザ名による業務処理ソフトウェアの再起動を行うことができないことを防止することができる。
【0032】
なお、前述の実施形態においては、状態遷移ボタンの例として業務終了ボタン13を説明したが、状態遷移ボタンの他の例としては「前進ボタン」「後退ボタン」「スキップボタン」その他、業務処理ソフトウェアの設計に応じた多種のボタンが有り、本発明は、これらボタンに本発明を適用することによって、画面強制終了ボタンがクリックされた場合であっても、前記実施形態同様にデータ整合性を維持した正常終了を行うことができる。また、前記実施形態においては、アプリケーションサーバと端末が接続されたネットワーク型のコンピュータシステムを例にとって説明したが、1台のコンピュータにウェブブラウザとプラグインと業務処理ソフトウェアとを搭載するスタンドアローン形のコンピュータの終了処理にも本発明を適用することができる。
【0033】
また、前記実施形態においては企業等で使用される業務処理ソフトウェアの終了について説明したが、一般のパーソナルコンピュータに搭載される文書作成及び表計算その他のソフトウェアやゲーム処理を行うソフトウェアの終了処理にも使用することができる。更に、前記実施形態においては、画面強制終了ボタンがクリックされたとき、業務処理ソフトウェアの処理を終了させずに元の表示画面を再表示させる例を説明したが、画面強制終了ボタンが操作されたときに不正終了操作であることを警告する画面を表示させるように構成しても良い。更に、前記実施形態においては、プラグインソフトウェアによってブラウザが図2に示した動作を行うように説明したが、この動作をウェブブラウザ自体の機能として組み込むことによっても本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0034】
10 端末、11 ブラウザ画面、12 画面強制終了ボタン、13 業務終了ボタン、14 更新データ入力領域、17 制御部、18 プラグインソフトウェア、19 ブラウザ、20 アプリケーションサーバ、21 業務処理プログラム、30 データベースサーバ、40 通信網


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に表示する画面表示を強制終了させる強制終了ボタンと業務処理ソフトウェアの制御に基づく画面表示に遷移させる画面遷移ボタンとを表示部に表示するウェブブラウザと、前記強制終了ボタン又は前記画面遷移ボタンが操作されたことを実行確認フラグの値として記録する機能及び前記強制終了ボタン又は前記画面遷移ボタンが操作されたときに処理終了リクエストと表示中の画面情報と前記実行確認フラグとを前記業務処理ソフトウェアに送信する機能を有する画面終了機能プラグインとを備えたコンピュータの業務処理ソフトウェアの終了方法であって、前記業務処理ソフトウェアが、前記画面終了機能プラグインから受信した前記実行確認フラグが前記強制終了ボタンが操作されたことを示す値のとき、前記画面終了機能プラグインから受信した前記画面情報を前記ウェブブラウザにより前記コンピュータの前記表示部に表示させる工程を実行する業務処理ソフトウェアの終了方法。
【請求項2】
前記業務処理ソフトウェアが、前記画面終了機能プラグインから受信した前記実行確認フラグが前記画面遷移ボタンが操作されたことを示す値のとき、前記画面遷移ボタンに応じて業務処理された遷移画面情報を前記ウェブブラウザにより前記表示部に表示させる工程を実行する請求項1記載の業務処理ソフトウェアの終了方法。
【請求項3】
前記業務処理ソフトウェアが、前記画面遷移ボタンが業務処理の業務終了ボタンのとき、業務処理を終了させる工程を実行する請求項2記載の業務処理ソフトウェアの終了方法。
【請求項4】
前記画面遷移ボタンが業務処理の前進ボタンのとき、前記業務処理ソフトウェアが、業務処理を前進させる工程を実行する請求項2又は3記載の業務処理ソフトウェアの終了方法。
【請求項5】
前記画面遷移ボタンが前記業務処理の後退ボタンのとき、前記業務処理ソフトウェアが、業務処理を後退させる工程を実行する請求項2又は3記載の業務処理ソフトウェアの終了方法。
【請求項6】
前記ウェブブラウザ及び前記画面終了機能プラグインが端末の前記ソフトウェアに搭載され、前記業務処理ソフトウェアが前記端末と通信網を介して接続されるアプリケーションサーバに搭載されるネットワーク型コンピュータシステムである前記請求項1から5いずれかに記載の業務処理ソフトウェアの終了方法。
【請求項7】
前記ウェブブラウザと前記画面終了機能プラグインと前記業務処理ソフトウェアとが1台のコンピュータに搭載されるスタンドアローン型である前記請求項1から5いずれかに記載の業務処理ソフトウェアの終了方法。
【請求項8】
表示部に表示する画面表示を強制終了させる強制終了ボタンと業務処理ソフトウェアの制御に基づく画面表示に遷移させる画面遷移ボタンとを表示するウェブブラウザと、前記ウェブブラウザの画面表示を終了するときに動作する画面終了機能プラグインとを備えるコンピュータの業務処理ソフトウェアの終了システムであって、前記強制終了ボタン又は前記画面遷移ボタンが操作されたことを実行確認フラグの値として記録する機能及び前記強制終了ボタン又は前記画面遷移ボタンが操作されたときに処理終了リクエストと表示中の画面情報と前記実行確認フラグとを前記業務処理ソフトウェアに送信する機能を有する画面終了機能プラグインと、前記画面終了機能プラグインから受信した前記実行確認フラグが前記強制終了ボタンが操作されたことを示す値のときに前記画面終了機能プラグインから受信した前記画面情報をウェブブラウザによりコンピュータの表示部に表示させる機能を有する業務処理ソフトウェアとを備えた業務処理ソフトウェアの終了システム。
【請求項9】
前記業務処理ソフトウェアに、前記画面終了機能プラグインから受信した前記実行確認フラグが前記画面遷移ボタンが操作されたことを示す値のとき、前記画面遷移ボタンに応じて業務処理された遷移画面情報をウェブブラウザにより前記コンピュータの前記表示部に表示させる機能を設けた請求項8記載の業務処理ソフトウェアの終了システム。
【請求項10】
前記業務処理ソフトウェアに、前記画面遷移ボタンが業務処理の終了ボタンのとき、業務処理の終了動作を実行させる請求項9記載の業務処理ソフトウェアの終了システム。
【請求項11】
前記業務処理ソフトウェアに、前記画面遷移ボタンが業務処理の前進ボタンのとき、業務処理を前進する処理を実行させる請求項9又は10記載の業務処理ソフトウェアの終了システム。
【請求項12】
前記業務処理ソフトウェアに、前記画面遷移ボタンが業務処理の後退ボタンのとき、業務処理を後退する処理を実行させる請求項9又は10記載の業務処理ソフトウェアの終了システム。
【請求項13】
前記ウェブブラウザ及び前記画面終了機能プラグインが端末のソフトウェアに搭載され、前記業務処理ソフトウェアが前記端末と通信網を介して接続されるアプリケーションサーバに搭載されるネットワーク型コンピュータシステムである前記請求項8から12いずれかに記載の業務処理ソフトウェアの終了システム。
【請求項14】
前記ウェブブラウザと前記画面終了機能プラグインと前記業務処理ソフトウェアが1台のコンピュータに搭載されるスタンドアローン型である前記請求項8から12いずれかに記載の業務処理ソフトウェアの終了システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−141851(P2011−141851A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3474(P2010−3474)
【出願日】平成22年1月10日(2010.1.10)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】