説明

エネルギー伝達用の柔軟なリボンとその製造方法

磁性支持帯(3)の厚み方向に向けられる永久磁力を素材に与える粒子が隠されている素材を形成するエラストマー材料から成る磁性支持帯(3)と、磁性支持帯(3)に沿ったエネルギー伝達部品を少なくとも一つと、そして単数のあるいはそれぞれのエネルギー伝達部品が中に埋設されまた磁性支持帯(3)に接着する被覆材(1)とを含むものであり、特に温度差の影響を受けて磁性支持帯(3)に誘発される寸法変化の現象が磁性支持帯(3)と被覆材(1)との間に、前記磁性支持帯(3)と前記被覆材(1)との間の接着を弱めることを避けるのに十分に小さい応力を誘発するような長さで、磁性支持帯(3)が、相次ぐ磁性分割体(31)に分割され、可動や回転する設備間の弱い電流による光リンクあるいは電気接続へ応用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー伝達用の柔軟なリボンに関するものであり、該リボンは、永久磁力を呈する長手方向に柔軟な磁性支持帯と、少なくとも一つの長手方向に柔軟なエネルギー伝達部品とを含み、該伝達部品は、前記磁性支持帯によって、あらゆる相対的な横方向の動きに対して支持される。
【背景技術】
【0002】
互いに動く二つの固体のそれぞれの局部的領域間のエネルギー(もちろん信号を含む)伝達を保証する必要があるとき、多くの技術分野において、またさまざまな実施態様にしたがって、永久磁力を呈するにせよ呈しないにせよ、柔軟なリボンに頻繁に助けが求められる。
【0003】
柔軟なリボンのさまざまな構造およびさまざまな可能な応用例もが、本出願人名義の文書である国際公開第2005/083724号パンフレットの表紙および明細書において詳細に記述されており、該文書はこれから必要に応じて参照される。
【0004】
そのような既知の柔軟なリボンの利用は、上述の文書中に記述されている通り多数の応用例において多くのメリットを呈するものである。
【0005】
そのようなリボンの特有の例は、樹脂のような固定剤の塊の中に埋設された一連のエネルギー伝達部品を含み、このように得られる全体は、例えば磁気粒子をもったエラストマー素材で製作される磁性支持帯の一方の面に固定される。
【0006】
温度差に直面したそのようなリボンの反応が問題を提示することが、明らかになっている。
【0007】
より正確には、樹脂の塊の中に埋設されたエネルギー伝達部品から成る全体が、該全体と磁性支持帯との二つの間に生まれる主としてせん断応力の作用によって、磁性支持帯から離れる可能性があることが明らかとなっている。
より正確には、磁性支持帯の素材、典型的にはフェライト粒を組み入れるEPDM(英語の専門用語でEthylene Propylene Diene Rubber エチレンプロピレンジエンゴム)タイプのエラストマーから成るものが、およそ50℃から80℃の高温にさらされるとき、この素材の分子は、可逆的でない大幅な縮加工をするために再構成されると考えられる。
これらの条件において、樹脂の中に埋設された伝達部品から形成される全体と磁性支持帯との間の接着力は、二つの間の剥離を避けるのに十分ではなく、リボンは利用不可能になってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、先行技術のこれらの不都合を解消すること、そして類似の素材および製造方法を保ちながらも、したがってリボンの原価の負担増をすることなく、問題の反応を回避するエネルギー伝達部品のための磁性支持帯のついた新規のリボン、あるいは別のタイプのつなぎ材のついた新規のリボンを提案することを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このために第一の態様によると、エネルギー伝達用の柔軟なリボンが提案されるが、該リボンは、磁性支持帯の厚み方向に向けられる永久磁力を素材に与える粒子が隠されている素材を形成するエラストマー材料から成る磁性支持帯と、磁性支持帯に沿ってエネルギー伝達部品を少なくとも一つと、そして単数のあるいはそれぞれのエネルギー伝達部品が中に埋設されまた磁性支持帯に接着する被覆材とを含むものであり、特に温度差の影響を受けて磁性支持帯に誘発される寸法変化の現象が磁性支持帯と被覆材との間に、前記磁性支持帯と前記被覆材との間の接着を弱めることを避けるのに十分に小さい応力を誘発するような長さで、磁性支持帯が、相次ぐ磁性分割体に分割されることを特徴とする。
【0010】
本発明の第二の態様によると、エネルギー伝達用の柔軟なリボンが提案されるが、該リボンは、磁性支持帯の厚み方向に向けられる永久磁力を素材に与える粒子が隠されている素材を形成するエラストマー材料から成る磁性支持帯と、磁性支持帯に沿ってエネルギー伝達部品を少なくとも一つと、そして単数のあるいはそれぞれのエネルギー伝達部品が中に埋設されまた磁性支持帯に接着する被覆材とを含むものであり、磁性支持帯が、その中に切断の始まりが作られる連続磁性支持帯であって、該切断の始まりが、特に温度差の影響を受けて磁性支持帯に誘発される寸法変化の現象が磁性支持帯と被覆材との間に前記切断の始まりのところで磁性支持帯の切断を引き起こして磁性支持帯の磁性分割体を形成するのに十分に強い応力を誘発するが、前記磁性支持帯と前記被覆材との間の接着を弱めることを避けるのに十分に弱い応力を誘発するような距離で、間が開けられていることを特徴とする。
【0011】
これらのリボンの、好ましいが制限されるものではない、いくつかの態様が以下に定義される。
被覆材は、有機樹脂である。
被覆材は、磁性支持帯に直接接着するか、あるいはまた接着剤を使って磁性支持帯に付着される。
磁性支持帯は、フェライト粒が中に隠れるエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)の素材から成る。
リボンは、単数あるいは複数の伝達部品を収容する被覆材の両側に磁性支持帯を含む。
磁性支持帯の磁性分割体は、向かい合った磁性支持帯(3)の磁性分割体に対してずれており、それらの相互の分断が一致しないようになっている。
磁性分割体は、約3mmと約15mmの間、好ましくは約4mmと7mmの間に含まれる長さをもつ。
【0012】
最後に、本発明の第三の態様にしたがって、以下の過程を含むことを特徴とする、エネルギー伝達用の柔軟なリボンの製造方法を提案する。
素材を形成するエラストマー材料から成る連続する磁性支持帯を準備する過程であり、該素材には前記磁性支持帯の厚み方向に向けられる永久磁力を素材に伝える粒子が隠れている。
前記磁性支持帯に沿って、少なくとも一つのエネルギー伝達部品を被覆材を使って固定する過程であり、該被覆材は、単数あるいは複数のエネルギー伝達部品が中に隠されまた磁性支持帯に接着するものである。
前記磁性支持帯に切断の始まりを形成する切込みをつける過程であって、該切断の始まりは、特に温度差の影響を受けて磁性支持帯に誘発される寸法変化の現象が、磁性支持帯と被覆材との間に前記切断の始まりのところで磁性支持帯の切断を引き起こして磁性支持帯の磁性分割体を形成するのに十分に強い応力を誘発するが、前記磁性支持帯と前記被覆材との間の接着を弱めることを避けるのに十分に弱い応力を誘発するような距離で、間が開けられている。
【0013】
有利には、本発明の方法は、切断の始まりを形成する前記切込みを、磁性分割体に分離させる分断に変えるように、全体を寸法変化の現象に導く温度および曲げ応力とに同時にさらす後期過程を含む。
【0014】
本発明の他の態様、目的、および利点は、非制限例として与えられ、また、以下のような付属の図面を参照してなされる、後述の本発明の好ましい実施態様の詳細な説明を読むことにより、よりよく明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第一の実施態様によるリボンの横断方向における縦断面図である。
【図2】図1のリボンの長手方向の縦断面図であり、図1における切断線I−Iを示す。
【図3】本発明の第二の実施態様によるリボンの横断方向における縦断面図である。
【図4】図3のリボンの長手方向の縦断面図であり、図3における切断線III−IIIを示す。
【図5A】本発明によるリボンの製造方法の一例の過程を示す長手方向の縦断面図である。
【図5B】本発明によるリボンの製造方法の一例の過程を示す長手方向の縦断面図である。
【図5C】本発明によるリボンの製造方法の一例の過程を示す長手方向の縦断面図である。
【図5D】本発明によるリボンの製造方法の一例の過程を示す長手方向の縦断面図である。
【0016】
まず、図1および図2を参照すると、本発明によるリボンは、横断方向における縦断面が全体として長方形を呈しており、その幅(図1で水平に測定される)は、厚み(この同じ図で垂直に測定される)を超える。
【0017】
リボンは、したがってその大部分の複数面に直交する長手方向の平面において、一つの優先される曲げ方向を有する。
【0018】
本発明によるリボンは、支持体を形成する磁性支持帯3を有し、該磁性支持帯は、その厚み方向に永久磁力を呈するものである。
この永久磁力は、幅全体に渡って同じ向きであることができ、このことは、この幅が例えばおよそ1ミリメートルから2ミリメートルまたは3ミリメートルより少ない比較的小さいものである場合に好まれるものであるが、永久磁力はまた幅にわたって分配される仕方で交互の方向を呈することもでき、このことはより大きい幅について好まれ得るものである。
【0019】
また、リボンは複数のエネルギー伝達部品2も含み、該伝達部品は、例えば紫外線で重合されるアクリル樹脂のような有機樹脂から成る被覆材1の共通の塊の中に隠される。
【0020】
エネルギー伝達部品2によって伝達されるエネルギーは、光、電力、空気圧、水力、ケーブルの種類のエネルギーを有するグループの中から選択することができる。
本例においては、光ファイバーである。
【0021】
いずれにせよ、当業者は、求められる永久磁力を保証する目的で自由に使えるリボン1のさまざまな実践的な実施態様から選択することができる。
【0022】
磁性支持帯3は、例えば、中にフェライト粒が隠されるエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)の素材から成る。
典型的には、高い磁力レベルを保証するためにおよそ90重量%のフェライトが準備される。
【0023】
光ファイバーのようなエネルギー伝達部品2は、それらの許容曲げが、検討されるリボンの応用例と釣り合う限り、従来の製品であることができる。
【0024】
可能な製品に関する更なる詳細については、先に挙げられた文書、国際公開第2005/083724号パンフレットが参照されるであろう。
【0025】
図1は、覆われた四つの光ファイバーであるエネルギー伝達部品2を有する本発明によるリボンの場合を示しており、該四つの光ファイバーは、一つの磁性支持帯3と一体化した被覆材1の中に並べて配置されるものである。
【0026】
被覆材1の厚みは、磁性支持帯3に向かい合うリボン表面に沿った、並びに磁性支持帯3の側面のリボン表面に沿ったこの被覆材1の連続性を保つために、エネルギー伝達部品2のそれぞれの外径を超えるように選ばれる。
【0027】
本発明のきわめて重要な特徴によると、また図2に示されているように、磁性支持帯3は、局部的な仕方で周期的に分断され、互いに切り離され、相次ぐ磁気磁性分割体31が形成される。
リボンの総合付着力は、この場合、被覆材1自体によって部分的に保証されるが、該被覆材はそのとき望まれる力学的特性を得るために選ばれ、また寸法決めされるものである。
【0028】
そのように、一時的なものにせよ、永続的なものにせよ、寸法変化の現象が磁性支持帯3と被覆材1との間に相対的に働くとき、該二つの材料間に、二つの間の剥離に達するには不十分なせん断力を発生させる。
典型的には、そのような応力は、材料EPDMが高い温度、典型的には60℃から80℃のとき、縮加工に導く分子再構成に由来することが考えられる。
【0029】
すなわち、個別の磁性分割体31間の各分断では、そのような応力は緩和されるのだが、それはエネルギー伝達部品2自体のほかに、被覆材1しか存在しないからである。
【0030】
図3と図4は、本発明の第二の実施態様を示すが、ここでは磁性支持帯は、数が5つのエネルギー伝達部品2を収容する被覆材1のリボンの両側に位置することになる、二つの磁性支持帯3と磁性支持帯4に二分される。
【0031】
先と同じ仕方で、各磁性支持帯3、磁性支持帯4は、個別の磁性分割体として、それぞれ磁性分割体31、磁性分割体41を形成するために分断される。
有利には、これらの分断は、一つの側に位置する磁性分割体間の分断が、もう一方の側に位置する磁性分割体間の分断と一致することのないような仕方で、また好ましくは磁性支持帯上の二つの磁性分割体間の分断が、反対の側の磁性支持帯の長手方向における磁性分割体の真ん中とほぼ向かい合って位置するような仕方で、距離△(図4参照)だけ互いにずれている。
したがって、被覆材が必要な力学的特性すべてを呈しない場合には、被覆材1しか存在しないことに起因する脆弱点をリボンに与えることは避けられる。
【0032】
さらに、そのような二重の磁性支持帯の配置はリボンの機能を改善することを可能にし、磁力のレベルはその両側でほぼ同じである。
【0033】
これから図5Aから図5Dを参照して、本発明によるリボンの製造方法の一例を記述する。
【0034】
まず、エネルギー伝達部品2のセットを準備するが、該エネルギー伝達部品は、リボンを形成するように被覆材1の中に被覆されている(図5A)。
【0035】
続いて、このリボンに沿って(被覆材1の接着力のある状態において、直接、あるいは別の接着剤を使って)、先に検討したようにフェライト粒をもったEPDMから成る、連続する磁性支持帯3を貼り付ける(図5B)。
【0036】
次の過程は、エネルギー伝達部品2を収容する被覆材1を傷つける恐れのないように、磁性支持帯3の厚み内に、すなわち、好ましくはその厚みのかなりの部分に、切込みEを作るためにカッター装置あるいは類似の装置を利用することにある(図5C)。
【0037】
これらの切込みは、いずれも磁性支持帯の切断の始まりを作り出すものであるが、好ましくは3mmと15mmの間に含まれる間隔、より好ましくは、およそ4mmから7mmの間隔で離されている。
ここでは、これらの切込みは、5mmの間隔がおかれている。
【0038】
次の過程は、このように得られる全体を、磁性支持帯3を構成するEPDMの縮加工を引き起こすように、およそ60℃から80℃の温度に、およそ2時間から4時間の継続時間さらすこと、また同時に、該全体にリボンが操業中に遭遇するであろう曲げ応力に似た曲げ応力を受けさせることにある。
この縮加工は、約10%に達することができ、つまり切り込まれる領域が広がって約0.5mmの幅に達することを意味し、そしてこのように磁性支持帯の個別の磁性分割体31を、しっかりと切り離すことができるようになる(図5D)。
【0039】
この縮加工は永続的であるので、後にリボンが利用の最中に高温にさらされても、リボンの中に、磁性支持帯全体を形成する磁性分割体31に対して、被覆材1とエネルギー伝達部品2の全体の剥離をもたらす恐れのある、より大きい外力が引き起こされることはない。
【0040】
上に記述される方法は、当業者によって、図3および図4にしたがってリボンの製造に容易に再現することができる。
【0041】
もちろん多くの変形例もまた、本発明の範囲を出ることなく検討することができる。
【0042】
特に、単数あるいは複数の磁性支持帯を、規則的あるいは規則的でない仕方で、リボンの幅が、リボンの幅方向で寸法変化の現象が障害となり得る場合には、リボンの幅方向においても、あらゆるモチーフに応じて磁性分割体に分割することができる。
【0043】
更には、本発明は、原因にかかわらず、単数の磁性支持帯(あるいは複数の磁性支持帯)と被覆材との間の応力を誘発しうる場合に適用されるものである。
【符号の説明】
【0044】
1 被覆材
2 エネルギー伝達部品
3 磁性支持帯
31 磁性分割体
4 磁性支持帯
41 断片
【先行技術文献】
【特許文献】
【0045】
【特許文献1】国際公開第2005/083724号パンフレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー伝達用の柔軟なリボンであって、
該リボンは、磁性支持帯の厚み方向に向けられる永久磁力を素材に与える粒子が隠されている素材を形成するエラストマー材料から成る磁性支持帯(3)と、磁性支持帯に沿ってエネルギー伝達部品(2)を少なくとも一つと、そして単数のあるいはそれぞれのエネルギー伝達部品が中に埋設されまた磁性支持帯に接着する被覆材(1)とを含むものであり、特に温度差の影響を受けて磁性支持帯に誘発される寸法変化の現象が磁性支持帯と被覆材との間に、前記磁性支持帯と前記被覆材との間の接着を弱めることを避けるのに十分に小さい応力を誘発するような長さで、磁性支持帯が、相次ぐ磁性分割体(31)に分割されることを特徴とする、エネルギー伝達用の柔軟なリボン。
【請求項2】
エネルギー伝達用の柔軟なリボンであって、
該リボンは、磁性支持帯の厚み方向に向けられる永久磁力を素材に与える粒子が隠されている素材を形成するエラストマー材料から成る磁性支持帯(3)と、磁性支持帯に沿ってエネルギー伝達部品(2)を少なくとも一つと、そして単数のあるいはそれぞれのエネルギー伝達部品が中に埋設されまた磁性支持帯に接着する被覆材(1)とを含むものであり、磁性支持帯が、その中に切断の始まり(E)が作られる連続磁性支持帯(3)であって、該切断の始まりが、特に温度差の影響を受けて磁性支持帯に誘発される寸法変化の現象が磁性支持帯と被覆材との間に前記切断の始まりのところで磁性支持帯の切断を引き起こして磁性支持帯の磁性分割体(31)を形成するのに十分に強い応力を誘発するが、前記磁性支持帯と前記被覆材との間の接着を弱めることを避けるのに十分に弱い応力を誘発するような距離で、間が開けられていることを特徴とする、エネルギー伝達用の柔軟なリボン。
【請求項3】
被覆材(1)が、有機樹脂であることを特徴とする、請求項1または2に記載のリボン。
【請求項4】
被覆材(1)が、磁性支持帯に直接接着することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載のリボン。
【請求項5】
被覆材(1)が、接着剤を使って磁性支持帯に付着されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載のリボン。
【請求項6】
磁性支持帯(3)が、フェライト粒が中に隠れるエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)の素材から成ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載のリボン。
【請求項7】
リボンが、単数あるいは複数の伝達部品を収容する被覆材の両側に磁性支持帯(3、4)を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載のリボン。
【請求項8】
磁性支持帯(3)の磁性分割体(31)が、向かい合った磁性支持帯(4)の磁性分割体(41)に対してずれており、それらの相互の分断が一致しないようになっていることを特徴とする、請求項7に記載のリボン。
【請求項9】
磁性分割体(31、41)が、約3mmと約15mmの間、好ましくは約4mmと約7mmの間に含まれる長さをもつことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載のリボン。
【請求項10】
以下の過程、
素材を形成するエラストマー材料から成る連続する磁性支持帯(3)を準備する過程であり、該素材には前記磁性支持帯の厚み方向に向けられる永久磁力を素材に伝える粒子が隠れており、
前記磁性支持帯に沿って、少なくとも一つのエネルギー伝達部品(2)を被覆材(1)を使って固定する過程であり、該被覆材は、単数あるいは複数のエネルギー伝達部品が中に隠されまた磁性支持帯に接着するものであり、
前記磁性支持帯に切断の始まりを形成する切込み(E)をつける過程であって、該切断の始まりは、特に温度差の影響を受けて磁性支持帯に誘発される寸法変化の現象が、磁性支持帯と被覆材との間に前記切断の始まりのところで磁性支持帯の切断を引き起こして磁性支持帯の磁性分割体(31)を形成するのに十分に強い応力を誘発するが、前記磁性支持帯と前記被覆材との間の接着を弱めることを避けるのに十分に弱い応力を誘発するような距離で、間が開けられている、を含むことを特徴とする、エネルギー伝達用の柔軟なリボンの製造方法。
【請求項11】
被覆材(1)が、有機樹脂であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
被覆材(1)が、磁性支持帯に直接接着することを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
被覆材(1)が、接着剤を使って磁性支持帯に付着されることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
磁性支持帯(3)が、フェライト粒が中に隠れるエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)の素材から成ることを特徴とする、請求項10〜13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
方法が、第一の磁性支持帯の反対側の被覆材にもう一つの磁性支持帯(4)の固定をすることもまた含み、切断の始まりを形成する切込みが前記もう一つの磁性支持帯にもつけられることを特徴とする、請求項10〜14のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
磁性分割体(31、41)が、約3mmと約15mmの間、好ましくは約4mmと約7mmの間に含まれる長さをもつことを特徴とする、請求項10〜15のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
切断の始まりを形成する前記切込み(E)を、磁性分割体(31;31、41)に分離させる分断に変えるように、全体を寸法変化の現象に導く温度および曲げ応力とに同時にさらす後期過程を含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一つに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【公表番号】特表2009−544994(P2009−544994A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521276(P2009−521276)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【国際出願番号】PCT/EP2007/057741
【国際公開番号】WO2008/012353
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(502227103)
【氏名又は名称原語表記】DELACHAUX S.A.
【Fターム(参考)】